JP2014141261A - 自動通気包装袋及び自動通気包装袋収容箱 - Google Patents

自動通気包装袋及び自動通気包装袋収容箱 Download PDF

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Abstract

【課題】置き方に上下の制約なく水蒸気の排気を行い、内容物の吹き出しも抑制することができ、イージーピール性樹脂を用いずに自動通気部を形成した自動通気包装袋とこれを収容する自動通気包装袋収容箱を提供する。
【解決手段】上面部11と下面部12との間に自動通気部20を備えた中間部13を設け、上面部から第1辺部21、第2辺部22、第3辺部23、第4辺部24、第5辺部25及び第6辺部26の順に備えて断面視W字形状に折り重ね、自動通気部は、中間ヒートシール部51と、弧状に突出させた通気予定部52と、中間ヒートシール部よりも短く中間ヒートシール部及び通気予定部と接続された筒状部54と、水蒸気を外部へ排気する排気部55を有するポケット部53とを備え、第1辺部と第2辺部の中央部分を突出させた上部ヒートシール部35と、第5辺部と第6辺部の中央部分を突出させた下部ヒートシール部36を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、自動通気包装袋及び自動通気包装袋収容箱に関し、特に包装袋ごと内容物を加熱する際に内容物から発生する水蒸気を自動的に排気して包装袋の破裂を防ぐ自動通気包装袋に関する。併せて、当該自動通気包装袋を収容しこれの体積変化に順応できる自動通気包装袋収容箱に関する。
近年、食事の支度、料理の提供を簡素化する目的から、調理済みもしくは途中まで調理済みの加工食品が広汎に使用、流通されている。とりわけ、1世帯あたりの人数減少、飲食店における調理経費削減等の要請から以前にも増して需要が伸びている。このような調理済み食品は、流通の利便性から種々の樹脂フィルムから成る容器、包装袋等に封入され、提供されている。調理済み食品の加熱は、大別して鍋等の湯煎と電子レンジ(高周波レンジ)によって最終的な調理が行われることが多い。特に、加熱時間の短縮や作業の簡素化の観点から電子レンジ加熱が多く好まれる。そこで食品包装の樹脂フィルム容器においても電子レンジ加熱に対応すべく耐熱性能、耐圧性能が高められている。電子レンジを用いて加熱する場合、食品等の内容物から蒸発に伴って発生する水蒸気により容器は膨張する。しかし、容器の膨張にも限界がある。容器、包装袋において、一定限度の内圧に達すると、容器(包装袋)が破裂し、大変危険である。同時に電子レンジ内を汚してしまう。
従前、水蒸気による破裂を防ぐために、利用者が加熱前に容器(包装袋)に穴を開けなければならず手間を要していた。また、予め穴が設けられた容器(包装袋)も存在するものの、容器自体の気密性は良好とはいえず、主に冷凍食品等の包装に限られている。そこで、容器自体の気密性を高めるとともに、予め水蒸気の逃げ道を確保すべく、容器、包装袋の一部に自動通気部を備えた包装袋が提案されている。自動通気部は常時閉塞しているものの、加熱時に内容物から生じた水蒸気の膨張圧力を受けて最初に開封する。充満した水蒸気は包装袋外部へ放出させられ、容器内圧力を低下させる安全弁の役割を担う。
自動通気部における開封し易さの調整は、イージーピール性樹脂(イージーオープン性樹脂)を用いることにより実現される。すなわち、予め自動通気部にイージーピール性樹脂のフィルムを介装させてヒートシールした包装袋である(例えば、特許文献1等参照)。しかしながら、イージーピール性樹脂のような機能性フィルムは高価であり使用量を少なくしても包装袋自体の製品単価を上昇させてしまう。また、ヒートシール加工の条件変更等を要し製造自体も容易ではない。そこで、発明者はイージーピール性樹脂を使用しない包装袋を以前に開発した(特許文献2参照)。ところが、特許文献2によると、自動通気部付近のヒートシール条件や形状が複雑化する問題を内包していた。このような経緯から、依然として、自動通気部にイージーピール性樹脂の使用に依存することが多い。
従前の自動通気部を備えた包装袋によると、自動通気部は袋本体の上下のいずれかに配置されている構造が多い。そのため、電子レンジ内での包装袋の置き方いかんにより自動通気部は塞がれてしまい、水蒸気の排気に重大な問題を抱えていた。そこで、包装袋自体に袋の上下についての注意喚起を表示していた。しかし、不注意による置き方の誤りから生じる包装袋の破裂を根絶することには至っていない。
前述の置き方により生じる問題に対し発明者は、包装袋の置き方に制約をなくした包装袋と自動通気部の構造について改良を試みてきた(特許文献2、3、及び4参照)。特許文献2ないし4によると、自動通気部付近を断面視W字状の折り込み構造とすることにより、常時自動通気部は包装袋の中間位置に配置される。つまり、包装袋の上下を問わない構造であり、包装袋のどちらの面を下にしても確実に包装袋の中間に位置する自動通気部から水蒸気が排気される。このように、折り込み構造に設けた自動通気部は包装袋の安全面で一定の効果を挙げている。その上で、包装袋の膨張の仕方、包装袋膨張後の水蒸気排気をさらに改善するべく鋭意検討を重ねてきた。
特開2007−204072号公報 特開2008−24362号公報 特開2006−199373号公報 特開2009−83914号公報
本発明は前記の点に鑑みなされたものであり、包装袋自体の置き方に上下の制約を設けることなく水蒸気の排気を行うことが可能であり、さらに水蒸気以外の内容物の吹き出しも抑制することができ、加えて、イージーピール性樹脂を用いることなく構成した自動通気部を備える自動通気包装袋を提供する。併せて、当該自動通気包装袋の包装に好適であり膨張変形に容易に対応できる自動通気包装袋収容箱を提供する。
すなわち、請求項1の発明は、フィルム体からなり、袋底部と開口部を備えて袋状本体を構成し、前記袋状本体の上面部と下面部との間に自動通気部を備えた中間部が設けられ、前記袋底部において、前記上面部に第1辺部、前記下面部に第6辺部が備えられ、前記第1辺部と前記第6辺部の間に第2辺部、第3辺部、第4辺部、及び第5辺部の順に備えられ、前記中間部は前記第2辺部、前記第3辺部、前記第4辺部、前記第5辺部を断面視W字形状に折り重ねるとともに前記第3辺部と前記第4辺部を前記袋状本体の中心部から前記袋底部側へ突出する向きに形成され、前記上面部及び前記下面部のそれぞれの側辺部のヒートシール面同士をヒートシールして側辺ヒートシール部とした包装袋であって、前記自動通気部は、前記中間部の前記第3辺部と前記第4辺部を前記袋状本体の横方向に帯状にヒートシールした中間ヒートシール部と、前記中間ヒートシール部の横方向の中央位置に配され該中間ヒートシール部と連結させるとともに、前記中間ヒートシール部のヒートシール幅よりも狭く、かつ、前記中間ヒートシール部よりも前記袋状本体の中心部側に向け弧状に突出させて前記第3辺部と前記第4辺部をヒートシールした通気予定部と、前記中間ヒートシール部の横幅方向のヒートシール長さよりも短く前記第3辺部及び前記第4辺部の折り重ねにより前記中間ヒートシール部及び前記通気予定部と接続されるとともに該中間ヒートシール部と平行に形成された筒状部と、前記筒状部の両端に前記通気予定部を通過した水蒸気を外部へ排気する排気部を有するポケット部とを備えており、前記第1辺部と前記第2辺部の横方向の中央部分を前記袋状本体の袋底部側から該袋状本体の中心部側に向け突出させてヒートシールした上部ヒートシール部と、前記第5辺部と前記第6辺部の横方向の中央部分を前記袋状本体の袋底部側から該袋状本体の中心部側に向け突出させてヒートシールした下部ヒートシール部が備えられていることを特徴とする自動通気包装袋に係る。
請求項2の発明は、前記中間ヒートシール部の帯状のヒートシール幅が、前記側辺部側から前記通気予定部にかけて減少する請求項1に記載の自動通気包装袋に係る。
請求項3の発明は、前記排気部にヒートシールしてなる不完全封止部が備えられる請求項1または2に記載の自動通気包装袋に係る。
請求項4の発明は、前記中間ヒートシール部の横方向の両端部の近傍において前記第1辺部と前記第6辺部のフィルム体のヒートシール面同士がヒートシールされている請求項1ないし3のいずれか1項に記載の自動通気包装袋に係る。
請求項5の発明は、前記上部ヒートシール部の横方向の左右両側に該上部ヒートシール部のそれぞれの端部から前記側辺ヒートシール部にかけて上部傾斜ヒートシール部が設けられ、前記下部ヒートシール部の横方向の左右両側に該下部ヒートシール部のそれぞれの端部から前記側辺ヒートシール部にかけて下部傾斜ヒートシール部が設けられている請求項1ないし4のいずれか1項に記載の自動通気包装袋に係る。
請求項6の発明は、前記上面部、前記下面部、及び前記中間部は一枚のフィルム体の折り曲げにより形成されている請求項1ないし5のいずれか1項に記載の自動通気包装袋に係る。
請求項7の発明は、請求項1ないし6のいずれか1項に記載の自動通気包装袋を収容する直方体形状の収容箱であって、前記収容箱の箱開口部は互いに対向して備えられ、前記箱開口部の一方は易開封部により他方は固定封止部により封止され、前記易開封部は、前記易開封部の横方向の中央に後退部を設けた平面視凹字状の凹形縁部を箱下面部に延設し、前記易開封部の横幅方向の中央に前記後退部に侵入する弧状の膨出部を設けた平面視凸字状の円弧形縁部を箱上面部に延設して備え、前記自動通気包装袋の前記自動通気部を前記易開封部側に配置して収容することを特徴とする自動通気包装袋収容箱に係る。
請求項8の発明は、前記易開封部における前記後退部の始点から前記箱下面部に伸長する下面易屈曲部と前記膨出部の始点から前記箱上面部の伸長する上面易屈曲部が設けられている請求項7に記載の自動通気包装袋収容箱に係る。
請求項9の発明は、前記固定封止部または前記易開封部のいずれかもしくは両方に箱自立脚部が設けられている請求項7または8に記載の自動通気包装袋収容箱に係る。
請求項1の発明に係る自動通気包装袋によると、フィルム体からなり、袋底部と開口部を備えて袋状本体を構成し、前記袋状本体の上面部と下面部との間に自動通気部を備えた中間部が設けられ、前記袋底部において、前記上面部に第1辺部、前記下面部に第6辺部が備えられ、前記第1辺部と前記第6辺部の間に第2辺部、第3辺部、第4辺部、及び第5辺部の順に備えられ、前記中間部は前記第2辺部、前記第3辺部、前記第4辺部、前記第5辺部を断面視W字形状に折り重ねるとともに前記第3辺部と前記第4辺部を前記袋状本体の中心部から前記袋底部側へ突出する向きに形成され、前記上面部及び前記下面部のそれぞれの側辺部のヒートシール面同士をヒートシールして側辺ヒートシール部とした包装袋であって、前記自動通気部は、前記中間部の前記第3辺部と前記第4辺部を前記袋状本体の横方向に帯状にヒートシールした中間ヒートシール部と、前記中間ヒートシール部の横方向の中央位置に配され該中間ヒートシール部と連結させるとともに、前記中間ヒートシール部のヒートシール幅よりも狭く、かつ、前記中間ヒートシール部よりも前記袋状本体の中心部側に向け弧状に突出させて前記第3辺部と前記第4辺部をヒートシールした通気予定部と、前記中間ヒートシール部の横幅方向のヒートシール長さよりも短く前記第3辺部及び前記第4辺部の折り重ねにより前記中間ヒートシール部及び前記通気予定部と接続されるとともに該中間ヒートシール部と平行に形成された筒状部と、前記筒状部の両端に前記通気予定部を通過した水蒸気を外部へ排気する排気部を有するポケット部とを備えており、前記第1辺部と前記第2辺部の横方向の中央部分を前記袋状本体の袋底部側から該袋状本体の中心部側に向け突出させてヒートシールした上部ヒートシール部と、前記第5辺部と前記第6辺部の横方向の中央部分を前記袋状本体の袋底部側から該袋状本体の中心部側に向け突出させてヒートシールした下部ヒートシール部が備えられているため、包装袋自体の置き方に上下の制約を設けることなく水蒸気の排気を行うことが可能であり、さらに水蒸気以外の内容物の吹き出しも抑制することができ、加えて、イージーピール性樹脂を用いることなく構成することができる。
請求項2の発明に係る自動通気包装袋によると、請求項1の発明において、前記中間ヒートシール部の帯状のヒートシール幅が、前記側辺部側から前記通気予定部にかけて減少するため、袋状本体の膨張変形圧力を中央部分に集中させて通気予定部を破壊しやすくできる。
請求項3の発明に係る自動通気包装袋によると、請求項1または2の発明において、前記排気部にヒートシールしてなる不完全封止部が備えられるため、レトルト殺菌時の水滴の侵入を防ぎつつ、水蒸気の排気を確保することができる。
請求項4の発明に係る自動通気包装袋によると、請求項1ないし3のいずれかの発明において、前記中間ヒートシール部の横方向の両端部の近傍において前記第1辺部と前記第6辺部のフィルム体のヒートシール面同士がヒートシールされているため、自動通気部を備えた中間部は上面部と下面部の中間位置に固定され、各辺部から構成される断面視W字形状は維持されるとともに自動通気部の位置ずれは回避される。また、袋底部の横方向両端の膨張は規制され、水蒸気は通気予定部に集中される。
請求項5の発明に係る自動通気包装袋によると、請求項1ないし4のいずれかの発明において、前記上部ヒートシール部の横方向の左右両側に該上部ヒートシール部のそれぞれの端部から前記側辺ヒートシール部にかけて上部傾斜ヒートシール部が設けられ、前記下部ヒートシール部の横方向の左右両側に該下部ヒートシール部のそれぞれの端部から前記側辺ヒートシール部にかけて下部傾斜ヒートシール部が設けられているため、袋底部付近の上面部及び下面部のそれぞれ横方向両端で他の部位よりも膨張変形を抑制することができ、水蒸気が上部ヒートシール部及び下部ヒートシール部の中央部分、さらには、通気予定部に集中する。
請求項6の発明に係る自動通気包装袋によると、請求項1ないし5のいずれかの発明において、前記上面部、前記下面部、及び前記中間部は一枚のフィルム体の折り曲げにより形成されているため、自動通気包装袋の製袋を容易にするとともに、各辺部の折り曲げ部位の強度を維持することができる。
請求項7の発明に係る自動通気包装袋収容箱によると、請求項1ないし6のいずれか1項に記載の自動通気包装袋を収容する直方体形状の収容箱であって、前記収容箱の箱開口部は互いに対向して備えられ、前記箱開口部の一方は易開封部により他方は固定封止部により封止され、前記易開封部は、前記易開封部の横方向の中央に後退部を設けた平面視凹字状の凹形縁部を箱下面部に延設し、前記易開封部の横幅方向の中央に前記後退部に侵入する弧状の膨出部を設けた平面視凸字状の円弧形縁部を箱上面部に延設して備え、前記自動通気包装袋の前記自動通気部を前記易開封部側に配置して収容するため、自動通気包装袋の包装に好適であり膨張変形に容易に対応できる収容箱ごと電子レンジ加熱が可能な自動通気包装袋収容箱を得ることができる。
請求項8の発明に係る自動通気包装袋収容箱によると、請求項7の発明において、前記易開封部における前記後退部の始点から前記箱下面部に伸長する下面易屈曲部と前記膨出部の始点から前記箱上面部の伸長する上面易屈曲部が設けられているため、収容箱の剛性を低下させて易開封部近傍の箱上面部及び箱下面部を適度に屈曲させ、自動通気包装袋の膨張変形に容易に対応することができる。
請求項9の発明に係る自動通気包装袋収容箱によると、請求項7または8の発明において、前記固定封止部または前記易開封部のいずれかもしくは両方に箱自立脚部が設けられているため、製箱された自動通気包装袋収容箱を立たせる際に都合良い。
本発明の実施形態に係る自動通気包装袋の全体斜視図である。 袋底部におけるフィルム体の折り曲げの断面模式図である。 袋底部の主要断面模式図である。 自動通気部の主要上面模式図である。 図1の主要部拡大図である。 自動通気包装袋の膨張概念図である。 図3の膨張時の主要断面模式図である。 膨張時の自動通気包装袋の袋底部側からの正面図である。 膨張時の自動通気包装袋の袋底部側からの斜視図である。 自動通気包装袋の第1形成方法例である。 自動通気包装袋の第2形成方法例である。 自動通気包装袋の完成例である。 本発明の実施形態の自動通気包装袋収容包装箱の全体斜視図である。 自動通気包装袋収容包装箱の展開図である。 自動通気包装袋収容包装箱の陳列状態の全体斜視図である。 易開封部の半開口状態の全体斜視図である。 易開封部の全開口状態の全体斜視図である。 自動通気包装袋の加熱時の写真である。 自動通気包装袋収容包装箱ごと加熱しているときの写真である。
本発明に規定する自動通気包装袋の好適な実施形態について、はじめに図1、図2を用い全体構造から説明する。この自動通気包装袋1は主に飲食物等の包装に用いられ、充填後にレトルト殺菌される。そして、包装袋ごと電子レンジ(高周波レンジ、microwave oven)内に入れられ、加熱調理が可能な包装袋である。自動通気包装袋1は、請求項1の発明に規定するように、包装袋の全体はフィルム体Fからなり、その折り曲げとヒートシールの加工により製袋される。自動通気包装袋1には袋底部14と開口部15が備えられ袋状本体10が構成される。図示は内容物を封入し開口部15を封止した状態である。開口部15は封止されて開口ヒートシール部33となる。図示のとおり、袋状本体10には上面部11及び下面部12が設けられる。そして、上面部11と下面部12との間に、自動通気部20を備えた中間部13が設けられる。上面部11及び下面部12のそれぞれの側辺部31,31には所定幅のヒートシール面が設けられ、当該ヒートシール面同士はヒートシールされて側辺ヒートシール部32,32となる。
図1の自動通気包装袋1において、符号34は折り込み固定部、35は上部ヒートシール部、36は下部ヒートシール部、51は中間ヒートシール部、52は通気予定部、53はポケット部、54は筒状部、55は排気部、56は不完全封止部である。図1並びに以降の図において、Dl、Ds、及びDhは自動通気包装袋の位置関係を示す方向矢印である。Dlは自動通気包装袋の縦方向(長さ方向)、Dsは横方向(横幅方向)、Dhは高さ方向を示す。
図2のフィルム体Fの折り曲げの断面模式図のとおり、自動通気包装袋1の袋状本体10では袋底部14に中間部13が備えられる。袋状本体10の袋底部14の折り曲げによると、上面部11に第1辺部21、下面部12に第6辺部26が備えられる。そして、第1辺部21と第6辺部26との間に第2辺部22、第3辺部23、第4辺部24、及び第5辺部25の順に備えられる。各辺部21ないし26は、折り曲げによりジグザグ状に形成される。このうち、中間部13は第2辺部22、第3辺部23、第4辺部24、及び第5辺部25を断面視W字形状に折り重ねて形成される。さらに、中間部13を形成する第3辺部23と第4辺部24は袋状本体10の中心部Cpから袋底部14側へ突出する向きに形成される。つまり、中間部13に設けられた自動通気部20を外側へ突出させることができる。
また、図2とともに後出の図10、11が参照され、請求項6の発明に規定するように、上面部11、中間部13、及び下面部12は一枚のフィルム体Fの折り曲げにより形成される。これは、自動通気包装袋1の製袋を容易にするとともに、各辺部の折り曲げ部位の強度を維持する上で有効なためである。水蒸気や内容物が単一のフィルムを折り曲げた折り重ね部のフィルム自体を突き破って包装袋から漏れ出すおそれはなく、適切に水蒸気を自動通気部20に設けられた通気予定部52に誘導できるためである。
フィルム体Fとしては公知のレトルト包装用資材であるフィルムが用いられる。フィルム体Fは、ポリプロピレンフィルム、ポリアミドフィルム、ポリエステルフィルム、エチレン−ビニルアルコール共重合体等からなる二軸延伸フィルム、酸化アルミ蒸着二軸延伸ポリエステルフィルム、シリカ蒸着二軸延伸ポリエステルフィルム、ポリメタキシリレンアジパミド系ポリアミド延伸フィルム、あるいは、これらと6−ナイロン等との共押出し積層フィルム等の電子レンジ(高周波レンジ)に対応可能な耐熱フィルムが例示される。通常、列記のフィルムは、内容物と接しヒートシールにより相互に融着する面側となるシーラントフィルムと当該フィルムを保護するポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂のフィルムが積層(ラミネート)されて形成される2層または3層以上の積層フィルムである。フィルム体では、各フィルム層の厚さ、積層数、樹脂組成、内容物の特性、耐熱温度、ヒートシール温度、包装袋としての強度、流通経路、流通形態等が総合的に勘案され選択される。例えば、ポリプロピレンフィルムでは、東レフィルム加工株式会社製ZK93KM等が利用され、ポリメタキシリレンアジパミド系ポリアミド延伸フィルムでは、三菱樹脂株式会社製SP−R等が利用される。
中間部13及び自動通気部20の構造について、図3の部分断面図及び図4の上面模式図を用い説明する。図3は自動通気包装袋1の袋底部14付近の横方向Dsの中間における縦断面を模式的に示す。自動通気包装袋1の袋状本体10の内部10iに内容物Cが封入されており、図示は電子レンジによる加熱前の状態である。
第1辺部ないし第6辺部21,22,23,24,25,26の折り重ねの後、第1辺部21と第2辺部22のヒートシールにより上部ヒートシール部35は形成され、第5辺部25と第6辺部26のヒートシールにより下部ヒートシール部36は形成される。
自動通気部20について見ると、中間部13に位置する第3辺部23と第4辺部24は帯状にヒートシールされ、中間ヒートシール部51が形成される。第3辺部23と第4辺部24が折り重ね及び中間ヒートシール部51の部分的なヒートシールにより、第3辺部23と第4辺部24に由来する筒状部54が形成される。そこで水蒸気通過のための排気部55が形成され、全体として袋状となるポケット部53が形成される。図示のとおり、筒状部54はヒートシールされておらず、水蒸気の通過経路となる。
中間ヒートシール部51において、実際に内容物Cから発生する水蒸気によりヒートシールの密着が破壊されて袋状本体10の内部10iから水蒸気を逃がす部位は通気予定部52である。図1及び図3に示すように、上部ヒートシール部35と下部ヒートシール部36のそれぞれの両端同士は折り込み固定部34により固定される。このため、中間部13とこれに含まれる自動通気部20は常に袋状本体10の上下方向(Dh)のほぼ中間に位置することになる。従って、自動通気包装袋1の調理(加熱)に際し、自動通気部20の位置や自動通気包装袋1の上下を意識することなく、電子レンジ内に載置することができる。なお、説明の便宜上、自動通気包装袋1に上下の語句を用いて説明しているものの、上下の各部位の構造は同一であり、上下の方向性は問わない。
図4は自動通気部20の説明のため、上面部11、上部ヒートシール部35等を省略して示す模式図である。中間部13に位置する第3辺部23と第4辺部24は袋状本体10の横方向(Ds)に帯状にヒートシールされ(図3等参照)、中間ヒートシール部51が形成される。通気予定部52は中間ヒートシール部51の横方向(Ds)の中央位置に配置され中間ヒートシール部51と連結される。中間ヒートシール部51及び通気予定部52は、第3辺部23と第4辺部24のヒートシールにより一体に形成される。
通気予定部52のヒートシール幅W2は中間ヒートシール部51のヒートシール幅W1よりも狭く形成される。つまり、W2<W1である。ヒートシール幅を狭くすることによって、意図的にフィルム体の密着強度を抑え、袋状本体10内の水蒸気発生に伴う膨張変形により最初にヒートシールによるフィルム間の密着が破壊(壊裂)可能としている。
さらに、通気予定部52は中間ヒートシール部51よりも袋状本体10の中心部Cp側に向けて弧状に突出して形成される。図示では、偏平な台形の形状であり最も中心部Cpに近い部分を直線状の受圧部58としている。通気予定部52を中間ヒートシール部51の中に埋没させることなく中心部Cp側に突出させることにより、当該通気予定部52は最初に袋状本体10の膨張変形圧力を受けやすくなる。つまり、ヒートシールされた辺部同士が離れようとする力を最初に受ける。また、通気予定部52に直線状の受圧部58を設けることにより、受圧部58に対し均等に圧力が加わる。そのため、受圧部58が一様に破壊され、通気予定部52に比較的大きな水蒸気の通過領域が形成可能となる。
ここで、請求項2の発明に規定するように、中間ヒートシール部51の帯状のヒートシール幅W1は側辺部31側から通気予定部52にかけて減少する構造である。図示では、通気予定部52の横方向(Ds)の左右は中間幅狭ヒートシール部57として形成され、中間幅狭ヒートシール部57のヒートシール幅W3を前記のW1よりも狭くしている。W3<W1である。中間ヒートシール部51のヒートシール幅を中央部分ほど狭くすることにより、袋状本体10の膨張形状を制御することができる。そこで、袋状本体10の膨張変形圧力は中央部分に集中しやすくなり、通気予定部52の破壊はより確実となる。さらに、通気予定部52のヒートシール幅W2は中間幅狭ヒートシール部57のヒートシール幅W3よりも狭い設定であり、前述の中間ヒートシール部よりも通気予定部を幅狭とすることの効果を維持している。
通気予定部52を通過した水蒸気は、筒状部54、排気部55を備えたポケット部53を経由して自動通気包装袋1の外部に排気される。筒状部54は第3辺部23と第4辺部24の折り重ねにより生じ、中間ヒートシール部51の横方向(Ds)のヒートシール長さよりも短く形成される。筒状部54は中間ヒートシール部51及び通気予定部52と接続され、中間ヒートシール部51の横幅方向と平行して形成される。
筒状部54の横幅が長くなりすぎる場合、フィルム自体の剛性により筒状部54自体の屈曲性が低下し袋状本体10の膨張変形が悪化しやすい。逆に、筒状部54の横幅が中間ヒートシール部51の横幅に対して短すぎる場合、水蒸気とともに通気予定部52から噴出した内容物を受け止める際に不足すると考えられる。そこで、双方の釣り合いから、筒状部54の横幅は中間ヒートシール部51の横幅方向のヒートシール長さの概ね0.4ないし0.7倍の長さが適切である。
排気部55は筒状部54の横方向(Ds)の左右両端に配される。この配置は、通気予定部52を通過した水蒸気と一緒に噴出した内容物を筒状部54に衝突させて、筒状部54内に保持させることができる。そこで、自動通気包装袋1からの不用意な内容物の噴出(吹きこぼれ)は回避される。図示のように、通気予定部52や筒状部54を適度な大きさとすることにより、水蒸気が通過する流路部分の断面積を大きくすることができる。そのため、通気予定部52及び筒状部54の通過時に水蒸気圧力は低下する。このことから、水蒸気と一緒に噴出した内容物の速度も水蒸気圧力の低下と同様に減少するため、噴出した内容物が筒状部54を移動して排気部55から漏出するおそれはほぼ抑制される。
図3,4に図5の主要部拡大図も加えさらに説明する。排気部55には、請求項3の発明に規定するように、不完全封止部56が備えられる。不完全封止部56は、第3辺部23と第4辺部24の折り重ねにより生じた筒状部54の横方向(Ds)の左右両端部分に対し、点状にヒートシールして上下の辺部23,24同士を部分的に融着させる構造である。図示では、点列状のヒートシールとしている。この点状ヒートシールの不完全封止部56を備えることにより、排気部55は通気に支障を来さない程度の開口が確保される。なお、不完全封止部56の形態としては図示の点状に加えて適宜の線状も含まれる。
自動通気包装袋1は内部に飲食物等を充填し開口部を封止した後、レトルト釜等に搬入され、高圧下で水蒸気を導入しレトルト殺菌される。排気部55の開口量が多すぎる場合、レトルト殺菌時の水蒸気が筒状部54内に入り、冷えて液滴としてポケット部53内に残留しやすくなる。筒状部54の構造上、水滴の除去は容易ではない。このため、水蒸気の侵入を極力抑制するべく不完全封止部56が備えられる。
図1ないし図5からよくわかるように、第1辺部21と第2辺部22は折り重ねられ袋底部14の末端部分で横方向(Ds)にヒートシールされる。そして、横方向(Ds)の中央部分M1(図5(b))では、上部ヒートシール部35が袋状本体10の袋底部14側から中心部Cp側に向けて形成される。上部ヒートシール部35は第1辺部21と第2辺部22のヒートシール量を多くすることによって三角形ないし台形状、あるいは弧状に突出した形状である。
同様に、第5辺部25と第6辺部26も折り重ねられ袋底部14の末端部分で横方向(Ds)にヒートシールされる。そして、横方向(Ds)の中央部分M2(図5(b))では、下部ヒートシール部36が袋状本体10の袋底部14側から中心部Cp側に向けて形成される。下部ヒートシール部36も第5辺部25と第6辺部26のヒートシール量を多くすることによって三角形ないし台形状、あるいは弧状に突出した形状である(図4参照)。
上部ヒートシール部35及び下部ヒートシール部36の突出する形状は、袋状本体10の膨張時、袋底部14付近に湾曲状の形状変形を生じさせる必要から当該形状を採用している。詳細は図8及び図9にて説明する。
図4、図5(a)(b)等の開示とともに、請求項5の発明に規定するように、上部ヒートシール部35の横方向(Ds)の左右両側に上部傾斜ヒートシール部41が設けられ、上部傾斜ヒートシール部41は、上部ヒートシール部35のそれぞれの端部(上部ヒートシール端部43)から側辺ヒートシール部32かけて中心部Cp側に向かって傾斜状にヒートシールされる。同様に、下部ヒートシール部36の横方向(Ds)の左右両側に下部傾斜ヒートシール部42が設けられる。下部傾斜ヒートシール部42は、下部ヒートシール部36のそれぞれの端部(下部ヒートシール端部44)から側辺ヒートシール部32かけて中心部Cp側に向かって傾斜状にヒートシールされる。
上部傾斜ヒートシール部41及び下部傾斜ヒートシール部42はほぼ三角形形状にヒートシールされて形成される。また、図示の例にあっては、上部傾斜ヒートシール部41の上部ヒートシール端部43は幅狭部45として形成される。下部傾斜ヒートシール部42の下部ヒートシール端部44も幅狭部46として形成される。両幅狭部45,46のヒートシール量E1は、上部ヒートシール部35の中央部分M1及び下部ヒートシール部36の中央部分M2のヒートシール量E2よりも少なくしている(図4参照)。
ヒートシール量に差異が設けられていることにより、上部傾斜ヒートシール部41及び下部傾斜ヒートシール部42では袋状本体10の膨張は抑制される。これに対し、ヒートシール量の少ない上部ヒートシール端部43及び下部ヒートシール端部44ではより多く膨張しやすくなる。ところが、上部ヒートシール部35及び下部ヒートシール部36では、またヒートシール量が増して袋状本体10の膨張は抑制される。なお、膨張の詳細については後出の図7ないし9にて説明する。
図示の上部傾斜ヒートシール部41及び下部傾斜ヒートシール部42は、上部ヒートシール部35及び下部ヒートシール部36よりもヒートシール面積が大きく、袋状本体10の内部に食い込む形状である。このため、袋底部14付近の上面部11及び下面部12のそれぞれ横方向両端では他の部位よりも膨張変形は抑制される。このことから、水蒸気は上部ヒートシール部35及び下部ヒートシール部36の中央部分、さらには、中間部13中央の自動通気部20の通気予定部52を目指して集中しやすくなる。結果的に、自動通気部20からの水蒸気の排気効率は高められる。
これより図6ないし図9を用い、自動通気包装袋1の袋状本体10が水蒸気により膨張し変形する様子を説明する。図6は前掲図4と同様に自動通気部20の説明のため、上面部11、上部ヒートシール部35等を省略し、便宜上膨張を省略した平坦状として示す模式図である。図6(a)は自動通気包装袋1の加熱段階である。袋状本体10の内部10iの内容物Cから発生した水蒸気Vp(太実線矢印)が袋状本体10に充満している。水蒸気発生に伴うこの時点の内部圧力は各部のヒートシール強度よりも低いため、ヒートシール部位の破壊は生じていない。図6(b)はさらに加熱が進み水蒸気発生量が増して内部圧力が高まり、ついに通気予定部52のヒートシールに破壊が生じた状態である。
通気予定部52のヒートシール量(幅)は当該自動通気包装袋1のいずれの部位の中で最も少ない。いわば、意図的に形成した脆弱部位である。そして、袋状本体10の袋底部14におけるうねりのある膨張形状と相まって、通気予定部52(受圧部58)に破壊開口部50が生じる。図6(b)の通気予定部52(受圧部58)の形状のとおり、狭小のヒートシール部位の破壊により中間ヒートシール部51に通気予定部52に相当する大きさの穴が生じる。いったん、通気予定部52に破壊開口部50が生じた場合、袋状本体10の大きさに対して通気予定部52に生じた破壊開口部50の大きさは袋状本体に対して比較的大きいことから、水蒸気の排気は円滑に行われ、直ちに内部圧力は減圧される。このようにして自動通気包装袋1の過剰な膨張、破裂は回避され内部の水蒸気は安全に排気される。
破壊開口部50を通過した後の水蒸気Vpの流れは、ポケット部53の筒状部54に接触し、その後左右に分かれて排気部55から自動通気包装袋1の外部に排気される。排気部55に備えられている不完全封止部56は点状であるため、水蒸気Vpはその間隙を通過でき、水蒸気排気への影響は生じない(図示の太実線矢印参照)。また、ポケット部53の筒状部54は通気予定部52(破壊開口部50)よりも横方向(Ds)に長く形成されている。このため、破壊開口部50から広汎な角度で水蒸気とともに内容物が噴出した場合であっても筒状部54に衝突してポケット部53内に保持される。つまり、自動通気包装袋1からの不用意な内容物の噴出(吹きこぼれ)は回避され、電子レンジ内の汚損のおそれはよりいっそう低減される。
図7は自動通気包装袋1において膨張状態の袋底部14付近の横方向(Ds)の中間における縦断面を模式的に示す。図示は電子レンジにより加熱され、通気予定部52に破壊が生じた状態である。前出の図3との比較からわかるように、発生した水蒸気により袋状本体10は高さ方向(Dh)に大きく膨張している。また、膨張時の形状変形に伴い第2辺部22や第5辺部25が引き延ばされる。そこで、中間部13に位置する自動通気部20のポケット部53は、第2辺部22または第5辺部25に引き寄せられて反れる。図示では第2辺部22側に折れ曲がった状態である。逆向きは図示を省略している。
自動通気包装袋1の膨張状態にあっても自動通気部20自体は中間部13に位置し続けている。自動通気部20は袋底部14において大きく位置ずれすることはなく、膨張変形の前後を通じて上面部11と下面部12のほぼ中間位置にある。従って、図示からも自明なように、自動通気包装袋1を電子レンジ内の所定位置に載置する際、いずれを上下とするか考慮することなく使用できる。
図8は袋底部側からの正面図及び図9は袋底部側からの斜視図であり、ともに自動通気包装袋1の膨張状態である。袋底部14の左右の上部傾斜ヒートシール部41及び左右の下部傾斜ヒートシール部42では、そのヒートシール量の大きさにより膨張は抑制される。また、左右の上部傾斜ヒートシール部41及び左右の下部傾斜ヒートシール部42のそれぞれの端同士は折り込み固定部34により固定されている(図11参照)。それゆえ、袋状本体10の袋底部14の横方向(Ds)の両端では膨張は規制される。そこで、まず、水蒸気の膨張圧力は横方向(Ds)の中央部分に位置する自動通気部20の通気予定部52に集中される。
次に、上部ヒートシール端部43は幅狭部45として、また、下部ヒートシール端部44は幅狭部46としてヒートシール量が少なく設定されている。このため、当該部分は膨張変形により突出する。袋底部14の横方向両端により規制された水蒸気は、上部ヒートシール端部43(幅狭部45)及び下部ヒートシール端部44は幅狭部46に向かう。
ここで、上部ヒートシール部35及び下部ヒートシール部36のヒートシール量は増すため、フィルム体の膨張変形量は抑制される。すると、水蒸気発生前の当初の自動通気包装袋における位置状態が温存されやすい。それゆえ、上部ヒートシール部35及び下部ヒートシール部36の影響から、中間ヒートシール部51の横方向中央の通気予定部52の部位は再び袋状本体の内部側に窪む。従って、図示のとおり袋状本体10の袋底部14は横方向(Ds)に沿って凹、凸、凹、凸、凹のうねりのある膨張形状となる。
さらにくわしく説明すると、袋全体は電子レンジの加熱により発生した水蒸気に伴う膨張時、水蒸気の膨張力を利用して水蒸気は通気予定部52に集約される。このとき、ポケット部53(筒状部54)も水蒸気の圧力に押される。通気予定部52のヒートシールが破壊されたとしてもポケット部53(筒状部54)自体の膨らみ方が足りなければ水蒸気の通過、排気が不完全となり、せっかく通気予定部52のヒートシールが破壊されたとしても通気が行われなくなるおそれがある。この問題への対処として、既に図示し詳述した上部ヒートシール部35及び下部ヒートシール部36が設けられる。上部ヒートシール部35及び下部ヒートシール部36のヒートシール形状に起因する凹凸のうねりのある膨張形状から通気予定部52の開口部分(破壊開口部50)は広げられ、さらにその形状が保持される。これにより水蒸気はポケット部53(筒状部54)内を安定して通過することができ、排気効率も良く、膨張破裂は回避される。
水蒸気圧力は袋状本体内部に均等に加わるため、袋状本体の膨張時の安全な形状を勘案すると、楕円形や紡錘形等の形状が現実的である。自動通気部に誘導する膨張形状を考慮した場合、楕円形や紡錘形の端部分に通気予定部を配置することが考えられる。ただし、当該形状の場合、水蒸気圧力により一様に袋状本体が膨張するため、通気予定部のヒートシール破壊を生じさせるまでに袋状本体もかなり膨張してしまう。そのことから、従来は通気予定部のヒートシール破壊のために、凝集破壊や層間剥離を起こすイージーピール樹脂フィルムを通気予定部に配置し、袋状本体の過剰な膨張前に通気予定部の破壊から内部発生の水蒸気を排気していた。
これに対し、本発明にあっては図8,9等に開示の凹凸のうねりのある膨張形状を採用することにより、通気予定部付近に水蒸気圧力とともに袋状本体に生じる歪み変形の力も加わると考えられる。従って、双方の作用により通気予定部付近は他のヒートシール部位よりもフィルム同士(辺部同士)が乖離する力が大きくなる。さらに、図4等にて詳述のとおり、通気予定部は中間ヒートシール部よりも袋状本体の中心部側に向けて突出させており、しかも狭小である。そこで、通気予定部は水蒸気圧力と歪み変形の力が双方作用して生じるフィルム同士(辺部同士)の乖離力を一気に受け、どの部位よりも速くヒートシールの融着が破壊される。結果的に水蒸気の通過経路が生じて水蒸気は袋状本体から排気される。ここからわかるように、袋状本体及び通気予定部の形状、構造を改善することにより、イージーピール樹脂フィルムを省略しても水蒸気の排気は可能となる。
図10ないし図12の各図を用い、自動通気包装袋1を形成する方法の一例について説明する。むろん、図示以外の手順や形成方法もあり得る。図10(a)のとおり、フィルム体Fは中間部13の予定となる部分で上面部11側と下面部12側に折り曲げられる。この折り曲げにより、第3辺部23と第4辺部24からポケット部53等が生じる。
図10(b)では、折り重ねた部位に対し、ヒートシール装置の熱板(図示せず)が押し当てられ上下方向からヒートシールされ、上面部11、下面部12が一体化される。作業効率の観点から、熱板は中間ヒートシール部51及び通気予定部52の形状に適合した形状であり、1回の熱板の押着により、中間ヒートシール部51及び通気予定部52は一括して形成される。この時点で同時もしくは逐次、不完全封止部56もヒートシールにより形成される。中間ヒートシール部51等のヒートシール形成の後、中間ヒートシール部51の手前側に筒状部54が形成される。その横方向の左右両端が切り取られ、切取部59に排気部55は形成される。符号ctは切取り片である。
図11(a)によると、上面部11において第1辺部21と第2辺部22が折り曲げられる。このとき、第2辺部22ではその一部は上切通し部37として切り取られる。同様に、下面部12においても第5辺部25と第6辺部26が折り曲げられる。第5辺部でもその一部は下切通し部38として切り取られる。上切通し部37の形成により同部では第1辺部21が露出し、下切通し部38の形成により同部でも第6辺部26が露出する。
図11(b)では、第1辺部21と第2辺部22はヒートシール装置の熱板(図示せず)のヒートシールにより、上部ヒートシール部35、その左右の上部傾斜ヒートシール部41が形成される。両ヒートシール部とも上部ヒートシール端部43により連続する。第5辺部25と第6辺部26もヒートシール装置の熱板(図示せず)のヒートシールにより、下部ヒートシール部36、その左右の下部傾斜ヒートシール部42が形成される。両ヒートシール部とも下部ヒートシール端部44により連続する。
各部のヒートシールが完了した後、自動通気部20を備えた中間部13は、上面部11(第1辺部21及び第2辺部22)と下面部12(第5辺部25及び第2辺部26)の内側に折り込まれる。そして、請求項4の発明に規定するように、中間ヒートシール部51の横方向(Ds)の両端部近傍に位置する上切通し部37で露出する第1辺部21と、下切通し部38で露出する第6辺部26はヒートシールされる(図12参照)。こうして、袋状本体10の袋底部14の各部の形成は完了し、自動通気部20を備えた中間部13は上面部11と下面部12の中間位置に固定される。従って、各辺部から構成される断面視W字形状は維持されるとともに自動通気部20の位置ずれ等は回避される。
レトルト包装用資材であるフィルム体Fは、通常、ヒートシール融着が可能なシーラントフィルム層を片面のみとするラミネート構造である。そのため、フィルム体Fの表裏関係から、第2辺部22と第5辺部25ではヒートシールにより直接融着することができない。そこで、意図的にシーラントフィルム層を露出させるため、上切通し部37及び下切通し部38の形成は必要となる。
最終的に図12のとおり、上面部11及び下面部12のそれぞれの側辺部31,31は互いにヒートシールされて側辺ヒートシール部32,32となる。こうして、自動通気包装袋1は完成する。自動通気包装袋1としては図示の段階で完成であり、個々の需要者に出荷される。需要者において、この自動通気包装袋1の開口部15より内容物の充填、開口部15のヒートシール封止(開口ヒートシール部33)、レトルト殺菌等を経る。
自動通気包装袋1は、袋底部14の各辺部の大きさいかんにより縦置き用の包装袋(スタンドパック)として商品棚に陳列することもできる。本発明について、図示の形態に限られることはなく、発明の趣旨を満たす限り、適宜の変形もあり得る。また、図中、斜線表示(図4、図6)、網掛け表示(図10ないし図12)はヒートシールされた部位であることを示す。
これより図13ないし図17を用い、前述の自動通気包装袋1を収容する自動通気包装袋収容箱7(以下、収容箱ともいう。)について説明する。この収容箱7は自動通気包装袋1を収容したまま電子レンジ内に搬入され、そのまま加熱することができる収容箱である。収容箱の材質は特段限定されず、紙(厚紙)や樹脂シート等から形成される。費用や廃棄の簡便さ等から紙製が好ましい。自動通気包装袋収容箱7の説明に際し、方向表示の簡便さから、自動通気包装袋収容箱の縦方向(長さ方向)をDl、自動通気包装袋収容箱の横方向(横幅方向)をDs、自動通気包装袋収容箱の高さ方向をDhとして用いる。
図13の自動通気包装袋の挿入時の全体斜視図に示し、請求項7の発明に規定するように、当該収容箱7の箱開口部70は互いに対向して備えられる。図示では、事後的に開口する開封開口部71と封止状態が維持される封止開口部72である。箱開口部70の一方である封止開口部72は固定封止部74により封止される。そして、箱開口部70の他方側となる開封開口部71は易開封部73により封止される(図15参照)。自動通気包装袋収容箱7の内部に前述の自動通気包装袋1(内容物充填済み)を収容するに際し、自動通気包装袋1の自動通気部20は易開封部73側に配置される。すなわち、自動通気包装袋1の膨張に連動して易開封部73の封止が解除されやすくするためである。箱開口部70の構造安定性のため、同箱開口部に折り片78が備えられる。符号75は箱上面部、77は箱側面部、92は上面易屈曲部、95は箱自立脚部(切込脚片)である。
図14の展開図も加えてわかるように、開封開口部71における易開封部73には凹形縁部81と円弧形縁部83が備えられる。凹形縁部81は、易開封部73の横方向(Ds)の中央部分にコ字状となる後退部82が設けられた平面視凹字状であり箱下面部76に延設される。円弧形縁部83は、易開封部73の横方向(Ds)の中央部分に弧状となる膨出部84が設けられた平面視凸字状であり箱上面部75に延設される。円弧形縁部83の膨出部84の横幅は、凹形縁部81の後退部82に侵入して食い込ませるため、双方ともに同一長さの横幅である。
封止開口部72における固定封止部74には凹形縁部81と凸状縁部85が備えられる。凹形縁部81は開封開口部71と同様の平面視凹字状であり箱下面部76に延設される。凸状縁部85は、固定封止部74の横方向(Ds)の中央部分に角張った凸字状となる凸片部86が設けられた平面視凸字状であり箱上面部75に延設される。封止開口部72にも折り片78が備えられる。
封止開口部72側の固定封止部74を構成する凹形縁部81と凸状縁部85との折り込みに伴う係合では、角張った凸片部86が後退部82に食い込む量は多く、その分抵抗が大きくなり安易に係合は解除されず安定した固定が可能である。これに対し、開封開口部71側の易開封部73を構成する凹形縁部81と円弧形縁部83との折り込みに伴う係合では、膨出部84が弧状となり後退部82に食い込む量は相対的に少ない。そのため、双方の接触面積は少なく生じる抵抗も少なくなることから、比較的小さな力により係合は解除されやすくなる。このように、形状を異ならせることにより、箱開口部70間の開口のし易さを調整することができる。
加えて、請求項8の発明に規定するように、易開封部73における凹形縁部81の後退部82の始点87から箱下面部76に伸長する下面易屈曲部91(折り曲げ補助線)が設けられる。また、易開封部73における円弧形縁部83の膨出部84の始点88から箱上面部75に伸長する上面易屈曲部92(折り曲げ補助線)が設けられる。図示では細実線である。上面易屈曲部92及び下面易屈曲部91は双方とも自動通気包装袋収容箱7の板材に形成された2本ずつの溝であり、収容箱の中心に向かうほど互いの間隔は狭められ、それぞれの始点から箱体内側に逆ハ字状に形成される。自動通気包装袋1が加熱に伴って膨張した場合、上面易屈曲部92及び下面易屈曲部91の溝に沿って応力が集中する。そのため、収容箱7の材質の剛性が低下する部位が生じて易開封部73近傍の箱上面部75及び箱下面部76は適度に屈曲しやすくなる。そこで、上下の面部においてその形状変形の負荷は軽減される。
さらに、請求項9の発明に規定するように、固定封止部74または易開封部73のいずれかもしくは両方に箱自立脚部95が設けられる。図示では、固定封止部74側に切り込み96で打ち抜いて箱自立脚部95(切込脚片)は4箇所設けられる。この箱自立脚部95は製箱された自動通気包装袋収容箱7を立たせる際に都合が良い(図15参照)。箱自立脚部95は4箇所設けられており、内容物を含む自動通気包装袋の重量も加わるため安定性が高まる。図14中の破線は自動通気包装袋収容箱7の折り目部90であり、この折り目部90に従って各部は折り曲げられる。糊代79は箱下面部76に延設され、折り曲げられて箱側面部77に接着剤等により貼着される。そこで、各面部により箱形状が出来上がる。
図15は、本発明の自動通気包装袋収容箱7(自動通気包装袋1を収容済み)の販売時を想定した全体斜視図である。自動通気包装袋1は電子レンジ加熱する食品の包装材であり、小売店の食品売り場等に陳列される。この場合、陳列棚の大きさや陳列数の都合から縦置きの配置が多く提案されている。そのため、陳列棚に並べた際の見栄え、消費者に対する訴求効果、売り場の雰囲気等を勘案して、自動通気包装袋1単独での陳列よりも、図示のように自動通気包装袋収容箱7の中に収容した上で陳列されることが多い。特に、高付加価値商品ほど、包装の美麗さが求められるため、自動通気包装袋収容箱7の果たす役割は大きい。
そこで、自動通気包装袋収容箱7の箱上面部75、箱下面部76、及び箱側面部77、さらには、凹形縁部81、円弧形縁部83、凸状縁部85等には、内容物、生産者、販売者、原材料、その他の必要事項な表示97が印刷される。収容箱には面状部分が多く存在するため表示97も大きくすることができる。よって、表示内容を充実させて商品の訴求効果をいっそう充実させることができる。併せて、箱自立脚部95(切込脚片)を備えているため陳列棚に載置した際の安定性も向上する。なお、流通時の安易な開口を防止するため、凹形縁部81と円弧形縁部83に保護シール98が貼付される。
図16及び図17は自動通気包装袋1(内容物充填済み)を自動通気包装袋収容箱7の内部に収容したまま電子レンジ加熱している状態の模式図である。予め、保護シール98が開封開口部71(易開封部73)から外される。その後、加熱に伴って自動通気包装袋1内の食品から発生する水蒸気により自動通気包装袋は膨張し始める。すると、箱上面部75及び箱下面部76は収容箱内部から押し当てられて変形し始める。そこで、図16のとおり、凹形縁部81と円弧形縁部83との食い込みは深くないことから、膨出部84が後退部82から簡単に外れる。
さらに、加熱が進むと自動通気包装袋1内部の水蒸気量が増加し、より自動通気包装袋1は膨張する。その結果、図17のとおり、自動通気包装袋1の膨張変形に順応して収容箱の凹形縁部81と円弧形縁部83が完全に開き、抵抗なく開封開口部71が形成される。このため、自動通気包装袋1の膨張は阻害されず、また、自動通気包装袋1の自動通気部20から噴出する水蒸気は自動通気包装袋収容箱7内に籠もらず円滑に排気される。特に、上面易屈曲部92及び下面易屈曲部91により収容箱の剛性が変化して箱上面部75と箱下面部76は折れ曲がりやすくなり、開封開口部71は素早く形成される。
既述のとおり、本発明の自動通気包装袋1は上下を問わず配置可能である。そして、当該自動通気包装袋1を収容する自動通気包装袋収容箱7もいずれを上下とするかは問わない。すなわち、利用者は包装袋や収容箱の上下を意識することなく単に電子レンジ内に載置するのみでよく、何らの注意や煩わしさを伴うこともない。そこで、従前の置き方の不注意による破裂等は回避され安全性が高められる。
〔自動通気包装袋の作成〕
発明者はレトルト加熱対応のヒートシール樹脂フィルムを加工し、実際に図示と同形状の自動通気包装袋を作成した。当該自動通気包装袋の縦(Dl)は180mm、横(Ds)は140mmである。通気予定部の横幅は18mmであり、ヒートシール幅は1mmである。図10ないし図12を参照のとおり、フィルムからヒートシール加工と裁断等により製袋後、同自動通気包装袋内に食品例として約200gの調理済みカレーを充填し、開口部をヒートシールした。その後、レトルト釜内に搬入して一般的な殺菌条件下で高圧加熱殺菌に供した。
〔自動通気包装袋収容箱の作成〕
これと併せて、自動通気包装袋を収容する自動通気包装袋収容箱についても、図14の展開図に従い厚紙から作成した。当該収容箱の縦(Dl)は180mm、横(Ds)は140mm、高さ(Dh)は25mmである。円弧形縁部の膨出部は横幅70mmであり最大4mmの膨出量である。また、上面易屈曲部及び下面易屈曲部はいずれも50mmである。
〔自動通気包装袋の加熱〕
自動通気包装袋が電子レンジによる加熱により適切に膨張し、自動通気部から水蒸気を排気することを検証した。結果は図18の写真である。図18(a)は食品充填済みの自動通気包装袋を家庭用電子レンジ内の所定位置(ターンテーブル上)に載置した状態である。この時点では非加熱状態である。図示では700Wの出力、1分間の加熱条件に設定した。同図(b)は加熱から約50秒が経過し食品から発生する水蒸気により自動通気包装袋が膨張している状態である。この時点が最大膨張量である。膨張変形により自動通気部のポケット部が上向きに反りあがっている。同図(c)では、通気予定部のヒートシールが水蒸気圧力により破壊され内部水蒸気が通気予定部を通じて排気されている状態である。ポケット部が白くなっていることから水蒸気の通過を確認することができる。
〔自動通気包装袋収容箱ごとの加熱〕
自動通気包装袋の効果を検証した発明者は、当該自動通気包装袋を自動通気包装袋収容箱内に収容し、自動通気包装袋収容箱ごと電子レンジによる加熱を試みた。結果は図19の写真である。図19(a)は自動通気包装袋を自動通気包装袋収容箱内に収容し家庭用電子レンジ内の所定位置(ターンテーブル上)に載置した状態である。この時点では非加熱状態である。図示では700Wの出力、1分30秒間の加熱条件に設定した。収容箱によるマイクロ波の減衰分を加味して加熱時間を伸ばした。同図(b)は、加熱から約1分が経過し食品から発生する水蒸気により自動通気包装袋が膨張している状態である。自動通気包装袋の膨張変形に対応して自動通気包装袋収容箱も変形し、易開封部の封止が解かれて開封開口部が開いた状態である。同図(c)は、内部水蒸気が通気予定部を通じて排気されている状態である。収容箱の開封開口部は開口状態のまま維持されている。
〔結果と考察〕
写真にて開示の実証実験の結果、本発明の構造を備えた自動通気包装袋は電子レンジによる加熱に対応することを確認した。また、自動通気包装袋収容箱も自動通気包装袋の膨張に対応して変形でき、しかも開封開口部の開口が円滑であるため、内部の自動通気包装袋の膨張を抑制しない。加えて、自動通気包装袋内から食品はごく微量水蒸気とともに噴出したものの、ポケット部内で全て受け止めることができ、排気部からの漏出は生じなかった。このため、電子レンジ内部の汚損防止の効果も確認した。従って、既存の自動通気袋のようにイージーピール樹脂を用いることなく、上下の向きを問わない利便性の高い自動通気包装袋と自動通気包装袋収容箱を同時に提案することができる。
1 自動通気包装袋
7 自動通気包装袋収容箱
10 袋状本体
10i 袋状本体の内部
11 上面部
12 下面部
13 中間部
14 袋底部
15 開口部
20 自動通気部
21 第1辺部
22 第2辺部
23 第3辺部
24 第4辺部
25 第5辺部
26 第6辺部
32 側辺ヒートシール部
34 折り込み固定部
35 上部ヒートシール部
36 下部ヒートシール部
41 上部傾斜ヒートシール部
42 下部傾斜ヒートシール部
51 中間ヒートシール部
52 通気予定部
53 ポケット部
54 筒状部
55 排気部
56 不完全封止部
57 中間幅狭ヒートシール部
70 箱開口部
73 易開封部
74 固定封止部
75 箱上面部
76 箱下面部
77 箱側面部
81 凹形縁部
82 後退部
83 円弧形縁部
84 膨出部
87 後退部の始点
88 膨出部の始点
91 下面易屈曲部(折り曲げ補助線)
92 上面易屈曲部(折り曲げ補助線)
95 箱自立脚部(切込脚片)
F フィルム体
C 内容物(食品)
Cp 袋状本体の中心部
W1 中間ヒートシール部のヒートシール幅
W2 通気予定部のヒートシール幅
W3 中間幅狭ヒートシール部のヒートシール幅
Dl 自動通気包装袋及び自動通気包装袋収容箱の縦方向(長さ方向)
Ds 自動通気包装袋及び自動通気包装袋収容箱の横方向(横幅方向)
Dh 自動通気包装袋及び自動通気包装袋収容箱の高さ方向

Claims (9)

  1. フィルム体からなり、袋底部と開口部を備えて袋状本体を構成し、前記袋状本体の上面部と下面部との間に自動通気部を備えた中間部が設けられ、
    前記袋底部において、前記上面部に第1辺部、前記下面部に第6辺部が備えられ、前記第1辺部と前記第6辺部の間に第2辺部、第3辺部、第4辺部、及び第5辺部の順に備えられ、
    前記中間部は前記第2辺部、前記第3辺部、前記第4辺部、前記第5辺部を断面視W字形状に折り重ねるとともに前記第3辺部と前記第4辺部を前記袋状本体の中心部から前記袋底部側へ突出する向きに形成され、
    前記上面部及び前記下面部のそれぞれの側辺部のヒートシール面同士をヒートシールして側辺ヒートシール部とした包装袋であって、
    前記自動通気部は、前記中間部の前記第3辺部と前記第4辺部を前記袋状本体の横方向に帯状にヒートシールした中間ヒートシール部と、
    前記中間ヒートシール部の横方向の中央位置に配され該中間ヒートシール部と連結させるとともに、前記中間ヒートシール部のヒートシール幅よりも狭く、かつ、前記中間ヒートシール部よりも前記袋状本体の中心部側に向け弧状に突出させて前記第3辺部と前記第4辺部をヒートシールした通気予定部と、
    前記中間ヒートシール部の横方向のヒートシール長さよりも短く前記第3辺部及び前記第4辺部の折り重ねにより前記中間ヒートシール部及び前記通気予定部と接続されるとともに該中間ヒートシール部と平行に形成された筒状部と、前記筒状部の両端に前記通気予定部を通過した水蒸気を外部へ排気する排気部を有するポケット部とを備えており、
    前記第1辺部と前記第2辺部の横方向の中央部分を前記袋状本体の袋底部側から該袋状本体の中心部側に向け突出させてヒートシールした上部ヒートシール部と、
    前記第5辺部と前記第6辺部の横方向の中央部分を前記袋状本体の袋底部側から該袋状本体の中心部側に向け突出させてヒートシールした下部ヒートシール部が備えられている
    ことを特徴とする自動通気包装袋。
  2. 前記中間ヒートシール部の帯状のヒートシール幅が、前記側辺部側から前記通気予定部にかけて減少する請求項1に記載の自動通気包装袋。
  3. 前記排気部にヒートシールしてなる不完全封止部が備えられる請求項1または2に記載の自動通気包装袋。
  4. 前記中間ヒートシール部の横方向の両端部の近傍において前記第1辺部と前記第6辺部のフィルム体のヒートシール面同士がヒートシールされている請求項1ないし3のいずれか1項に記載の自動通気包装袋。
  5. 前記上部ヒートシール部の横方向の左右両側に該上部ヒートシール部のそれぞれの端部から前記側辺ヒートシール部にかけて上部傾斜ヒートシール部が設けられ、前記下部ヒートシール部の横方向の左右両側に該下部ヒートシール部のそれぞれの端部から前記側辺ヒートシール部にかけて下部傾斜ヒートシール部が設けられている請求項1ないし4のいずれか1項に記載の自動通気包装袋。
  6. 前記上面部、前記下面部、及び前記中間部は一枚のフィルム体の折り曲げにより形成されている請求項1ないし5のいずれか1項に記載の自動通気包装袋。
  7. 請求項1ないし6のいずれか1項に記載の自動通気包装袋を収容する直方体形状の収容箱であって、
    前記収容箱の箱開口部は互いに対向して備えられ、前記箱開口部の一方は易開封部により他方は固定封止部により封止され、
    前記易開封部は、前記易開封部の横方向の中央に後退部を設けた平面視凹字状の凹形縁部を箱下面部に延設し、前記易開封部の横幅方向の中央に前記後退部に侵入する弧状の膨出部を設けた平面視凸字状の円弧形縁部を箱上面部に延設して備え、
    前記自動通気包装袋の前記自動通気部を前記易開封部側に配置して収容する
    ことを特徴とする自動通気包装袋収容箱。
  8. 前記易開封部における前記後退部の始点から前記箱下面部に伸長する下面易屈曲部と前記膨出部の始点から前記箱上面部の伸長する上面易屈曲部が設けられている請求項7に記載の自動通気包装袋収容箱。
  9. 前記固定封止部または前記易開封部のいずれかもしくは両方に箱自立脚部が設けられている請求項7または8に記載の自動通気包装袋収容箱。
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