JP2014133955A - エアレイド不織布用複合短繊維 - Google Patents

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Abstract

【課題】室温の水には難溶性であるが、温水には可溶性であり、取扱いが容易なエアレイド不織布用複合短繊維を提供する。
【解決手段】エチレンテレフタレート単位を主たる繰り返し単位とする共重合ポリエステルであって、スルホン酸塩基を有する芳香族ジカルボン酸、エチレングリコール、ジエチレングリコールを含み、ガラス転移温度が50〜65℃、軟化温度が110〜145℃である共重合ポリエスエル(A)と、ポリエステル(B)とからなる複合繊維であり、該複合繊維の横断面において、共重合ポリエステル(A)が、繊維表面の少なくとも一部を占めるように配され、共重合ポリエステル(A)は温水に可溶性であり、ポリエステル(B)は温水に不溶性であり、繊維長が1〜30mm、単糸繊度が1〜15デシテックスであり、特定の捲縮が付与されたエアレイド不織布用複合短繊維。
【選択図】図1

Description

本発明は、温水可溶性を有するエアレイド不織布用複合短繊維に関するものである。
不織布のひとつとして、エアレイド法により得られる不織布がある。エアレイド法とは、繊維を解繊して空気の流れにのせて搬送し、金網または細孔を有するスクリーンを通過させた後、ワイヤーメッシュ上に落下堆積させる方法を採用するものである。エアレイド不織布は、一般的に広く用いられているカード法にて得られる不織布と比較して、繊維の配向が進行方向と幅方向の差がなく均一であり、また、抄紙法にて得られる不織布と比較して、嵩高性に優れており、近年注目されている不織布である。
一方、易溶性成分と非溶性成分からなる複合繊維、あるいは該複合繊維からなる不織布は、易溶性成分を溶解除去することで極細繊維を得たり、布帛に特異な風合いや機能を付与するために使用される。溶解除去の手段としては有機溶剤・酸・アルカリ溶液等を使用することが一般的である。しかしながら、これらは特殊な溶剤を使用することや、溶解・溶剤洗浄工程が複雑になること、作業環境の悪化やコストアップの要因になる等の欠点を有している。
具体的な例として、例えば特許文献1には、アルカリ処理により易溶性成分を溶解除去することで、極細繊維を得ることができる分割型ポリエステル複合繊維が提案されている。しかしながら、この複合繊維は、前述したとおり、工程の複雑化や作業環境の悪化、高コスト化等の問題がある。
また、特許文献2には、水溶性のポリエステル共重合体が開示されており、この共重合体は曳糸性を有するため、複合繊維の一成分として用いることが提案されている。この共重合体は、テレフタル酸成分、イソフタル酸成分、スルホン酸塩基を有するイソフタル酸成分と、エチレングリコールとから成る水溶性ポリエステル共重合体である。しかしながら、この水溶性ポリエステルは、低温の水に対する易溶性である。低温の水に易溶のために、紡糸・延伸時の油剤によって繊維に膠着を生じ易いという問題が発生する恐れがある。
特開2001−123335号公報 特開昭63−256619号公報
本発明は、室温の水には難溶性であるが、温水には可溶性であり、取扱いが容易なエアレイド不織布用複合短繊維を提供することを技術的な課題とするものである。
本発明者らは、室温の水には難溶性でありながら、温水には可溶性であるという性質を兼ね備えたポリマーからなる繊維を得るために鋭意検討を重ねた結果、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、エチレンテレフタレート単位を主たる繰り返し単位とする共重合ポリエステルであって、全酸成分に対してスルホン酸塩基を有する芳香族ジカルボン酸を6〜12モル%含み、全ジオール成分に対してエチレングリコールを70〜90モル%、ジエチレングリコールを10〜30モル%含み、ガラス転移温度が50〜65℃、軟化温度が110〜145℃である共重合ポリエスエル(A)と、
ポリエステル(B)とからなる複合繊維であり、
該複合繊維の横断面において、共重合ポリエステル(A)が、繊維表面の少なくとも一部を占めるように配され、
共重合ポリエステル(A)は温水に可溶性であり、ポリエステル(B)は温水に不溶性であり、
繊維長が1〜30mm、単糸繊度が1〜15デシテックスであり、下式(1)を満足する捲縮が付与されていることを特徴とするエアレイド不織布用複合短繊維を要旨とするものである。
式(1) 0.01T+0.1 ≦ H/L ≦ 0.02T+0.25
なお、式(1)において、H/Lは、短繊維に付与された捲縮の最大山部において、山部の頂点と隣接する谷部の底部2点を結んだ三角形の高さ(H)と底部の長さ(L)の比(H/L)であり、Tは、単糸繊度(単位はデシテックス)である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のエアレイド不織布用複合短繊維は、温水に可溶性である共重合ポリエステル(A)と、温水には不溶性であるポリエステル(B)とで構成された複合繊維であって、共重合ポリエステル(A)が繊維表面の少なくとも一部を占めるように配されたものである。つまり、本発明の複合繊維は、単糸の横断面形状(繊維軸方向に沿って垂直に切断した断面の形状)において共重合ポリエステル(A)が繊維表面の少なくとも一部を占めている。
このような形状の複合形態としては、同心芯鞘型や偏心芯鞘型、サイドバイサイド型や多層型、分割型等が挙げられる。中でも単糸の横断面形状において、共重合ポリエステル(A)が鞘部、ポリエステル(B)が芯部に配された芯鞘型を選択する場合は、本発明の複合短繊維を熱接着繊維として機能させて用いるときに好ましい。熱接着繊維として用いる際には、共重合ポリエステル(A)を熱接着成分として機能させる。
また、共重合ポリエステル(A)とポリエステル(B)とが交互に配列してなる多層型や分割型を選択すると、不織布化した後に、この不織布を温水に浸漬する等を施して共重合ポリエステル(A)を温水により溶解させてポリエステル(B)のみからなる極細繊維を発現させて、特異な風合いと機能を有するエアレイド不織布を得ることもできる。なお、この場合は、不織布化する際には、共重合ポリエステル(A)によって構成繊維同士が熱接着しているものではなく、他の手段により、不織布化することを要する。
また、ポリエステル(B)を芯部に配し、共重合ポリエステル(A)を鞘部に配した芯鞘型であって、芯部のポリエステル(B)の断面形状が、円形断面ではなく、多葉断面等の異形断面である芯鞘型とし、不織布化した後に、不織布を温水に浸漬する等して共重合ポリエステル(A)を温水により溶解させ、ポリエステル(B)のみからなる異形断面繊維を発現させて、特異な風合いと機能を有するエアレイド不織布を得ることもできる。なお、この場合も、不織布化する際には、共重合ポリエステル(A)によって構成繊維同士が熱接着しているものではなく、他の手段により、不織布化することを要する。
次に、共重合ポリエステル(A)について説明する。本発明に用いられる共重合ポリエステル(A)は、酸成分としてスルホン酸塩基を有する芳香族ジカルボン酸成分を6〜12モル%、ジオール成分としてジエチレングリコールを10〜30モル%含むことが温水に対する溶解性の点で必要である。なお、本発明において温水とは、50℃以上の温水をいう。すなわち、本発明においては、温水に対する溶解性とは、室温や常温の水には溶解せず、100℃程度の熱水にも溶解するが、50〜65℃程度の温水であっても溶解することを特徴とする。
スルホン酸塩基を有する芳香族ジカルボン酸としては、例えば5−ナトリウムスルホイソフタル酸、5−ナトリウムスルホテレフタル酸、5−カリウムスルホイソフタル酸、5−カリウムスルホテレフタル酸、5−リチウムスルホイソフタル酸等が挙げられ、特に5−ナトリウムスルホイソフタル酸が好ましい。
これらのスルホン酸塩基を有する芳香族ジカルボン酸の共重合量は、温水への可溶性及び室温や常温での水への非可溶性の点から、全ジカルボン酸成分に対し6〜12モル%の範囲内とする必要があり、好ましくは6〜10モル%の範囲である。共重合量が6モル%未満では温水に対して容易に溶け難い。一方、共重合量が12モル%を超えると温水だけではなく室温や常温での水にも溶ける傾向となり、また、重合時には溶融粘度が増大して重合度が上がらなくなるため、繊維製造工程における紡糸操業性に劣り、また、延伸しにくく繊維の強伸度が低下する傾向にあるため、脆く、実用的な繊維が得られない。
本発明における共重合ポリエステル(A)における酸成分には、主成分であるテレフタル酸を50モル%以上含むが、上限は88モル%とする。本発明においては、テレフタル酸およびスルホン酸塩基を有する芳香族ジカルボン酸以外のジカルボン酸成分を、本質的な効果を損なわない範囲であれば含んでもよい。例えば、イソフタル酸、2,5−ジメチルテレフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、4,4’−ビフェニルジカルボン酸等に例示される芳香族ジカルボン酸またはこれらのエ
ステル形成性誘導体、アジピン酸、コハク酸、グルタル酸、アゼライン酸、スベリン酸、セバシン酸、デカンジカルボン酸、ドデカンジカルボン酸、1,3−シクロブタンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、ダイマー酸等に例示される飽和脂肪族ジカルボン酸またはこれらのエステル形成性誘導体、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸等に例示される不飽和脂肪族ジカルボン酸またはこれらのエステル形成性誘導体が挙げられる。本発明においては、後述する共重合ポリエステル(A)の軟化温度を特定の範囲にするために、テレフタル酸およびスルホン酸塩基を有する芳香族ジカルボン酸以外のジカルボン酸成分としてイソフタル酸を適宜共重合することが好ましい。軟化温度を特定の範囲にする理由は、本発明の複合短繊維を、いわゆる熱接着繊維として用い、耐熱性も備えた熱接着成分として良好に機能させるためにもある。この場合、テレフタル酸、スルホン酸塩基を有する芳香族ジカルボン酸、イソフタル酸の共重合モル比は、テレフタル酸50〜68モル%、スルホン酸塩基を有する芳香族ジカルボン酸6〜12モル%、イソフタル酸20〜38モル%とすることが好ましい。
共重合ポリエステル(A)は、紡糸・延伸性及び水溶性の点から、全ジオール成分に対してジエチレングリコールを10〜30モル%含む必要があり、好ましくは12〜25モル%の範囲である。共重合量が30モル%を超えるとガラス転移温度(Tg)が低くなり、紡糸・延伸時に繊維の膠着が発生し易くなる。一方、共重合量が10モル%未満ではガラス転移温度(Tg)が高くなり、温水に対する易溶性が得られない。ジエチレングリコールの共重合量を上記の範囲に調整することで、本発明が特定するガラス転移温度(Tg)の範囲である50〜65℃となる。
また、共重合ポリエステル(A)は、紡糸性の点から、全ジオール成分に対してエチレングリコールを70〜90モル%含む。なお、エチレングリコールおよびジエチレングリコール以外のグリコール成分を、本質的な効果を損なわない範囲であれば含んでもよい。例えば、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ポリエチレングリコール、ポリトリメチレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等に例示される脂肪族、脂環族グリコール、ヒドロキノン、4,4’−ジヒドロキシビスフェノール、1,4−ビス(β−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、ビスフェノールA、2,5−ナフタレンジオール、これらのグリコールにエチレンオキシドが付加したグリコール等に例示される芳香族グリコールが共重合成分として挙げられる。
共重合ポリエステル(A)の軟化温度(Ts)は110〜145℃であり、中でも120〜140℃であることが好ましい。軟化温度(Ts)が110℃未満であると、本発明のエアレイド不織布用複合短繊維を用いて得られた不織布は、高温雰囲気下で使用した場合の熱安定性(耐熱性)に劣るものとなる。一方、145℃を超えると、本発明の複合繊維を熱接着繊維として機能させて繊維製品を得ようとした際に、熱接着加工温度を高くする必要があり、加工性、経済性に劣る。また、熱処理により得られる不織布の品質や風合い等を損ねるため好ましくない。
本発明における共重合ポリエステル(A)は、上記した構成を有するため、熱安定性・曳糸性に優れており、通常の溶融紡糸法において一般に用いられる水系の紡糸油剤を使用しても膠着が発生することはなく、さらには延伸時の延伸油剤でも膠着の発生がないため、操業性が非常に良好なものとなる。
本発明における共重合ポリエステル(A)の重合方法としては、通常の種々の方法を利用することができる。例えば、ジカルボン酸のジメチルエステルとグリコールのエステル交換反応を行い、メタノールを留出せしめた後、徐々に減圧し、高真空下、重縮合を行う方法、またはジカルボン酸とグリコールのエステル化反応を行い、生成した水を留出せしめた後、徐々に減圧し、高真空下で重縮合を行う方法、または、原料としてジカルボン酸のジメチルエステルとジカルボン酸を併用する場合、ジカルボン酸のジメチルエステルとグリコールのエステル交換反応を、さらに、ジカルボン酸を加えてエステル化反応を行った後、高真空下で重縮合を行う方法がある。エステル交換触媒としては酢酸マンガン、酢酸カルシウム、酢酸リチウム、蟻酸ナトリウム、酢酸亜鉛等を、重縮合触媒としては三酸化アンチモン、酸化ゲルマニウム、ジブチル錫オキシド、チタンテトラブトキシド等の公知のものを使用することができる。また、安定剤としてリン酸トリメチル、リン酸トリフェニル等のリン化合物、ヒンダードフェノール系酸化防止剤(例えば、商品名イルガノックス1010)等を使用してもよい。しかし、重合方法、触媒、安定剤等の種々条件は上述の例に限定されるものではない。
上記した共重合ポリエスエル(A)と複合するポリエステル(B)について説明する。ポリエステル(B)は温水に非可溶性である。ポリエステル(B)としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート等のポリアルキレンテレフタレートが好ましく、ポリ乳酸等の脂肪族ポリエステルも好ましく用いられる。また、ホモポリマーではなく、本発明の効果を損なわない範囲であれば、少量の共重合成分が共重合してなるポリエスエルを用いることができる。
また、本発明のエアレイド不織布用複合短繊維を熱接着繊維として機能させる場合は、ポリエステル(B)の融点(Tm)を160℃以上のものを選択する。ポリエステル(B)の融点(Tm)が160℃未満になると、本発明の複合繊維を熱接着繊維として機能させて不織布を得るための熱接着処理時に、熱の影響を受けやすく、寸法安定性が低下し、良好な風合いの不織布が得られにくい。
ポリエステル(B)にも、本発明の効果を損なわない範囲であれば、リン酸エステル化合物やヒンダードフェノール化合物のような安定剤、コバルト化合物、蛍光増白剤、染料のような色調改良剤、二酸化チタンのような艶消剤、可塑剤、顔料、制電剤、難燃剤、滑剤等の各種添加剤を1種類または2種類以上添加してもよい。
本発明のエアレイド不織布用複合短繊維におけるポリエステル(A)とポリエステル(B)の複合比率(質量比率)は、20/80〜80/20とすることが好ましく、なかでも30/70〜70/30とすることが好ましい。
本発明の複合短繊維の横断面形状は特に限定されず、円形断面のみならず、扁平型、三角や四角等の多角形状、トリローバル型、ヘキサローバル型、+字型、W型、H型等の異形、また、中心部に中空部を有する中空断面でもよい。
本発明の複合短繊維は、繊維長が1〜30mmであって、かつ捲縮が付与されているものである。なかでも、繊維長2〜20mmが好ましく、より好ましくは5〜15mmである。繊維長が1mm未満であると、切断時の熱によって繊維の融解や膠着が生じる。繊維長が30mmを超えると、エアレイド法によりウェブ作成時に繊維塊が生じやすくなり、得られる繊維の地合いが均整度に劣るものとなる。なお、繊維長は、JIS L 1015 8.4.1A法に基づき測定するものである。
本発明の複合短繊維は、下式を満足する捲縮が付与されている。この捲縮は、スタフィンボックス法や押込加熱ギア法等により付与することができる。
式(1) 0.01T+0.1 ≦ H/L ≦ 0.02T+0.25
なお、上式において、H/Lは、短繊維に付与された捲縮の最大山部において、山部の頂点と隣接する谷部の底部2点を結んだ三角形の高さ(H)と底部の長さ(L)の比(H/L)であり、Tは、単糸繊度(単位はデシテックス)である。
複合短繊維の単糸繊度は、1〜15デシテックスであり、なかでも1.5〜10デシテックスとすることが好ましい。単糸繊度が1デシテックス未満であると、紡糸・引取工程において単糸切断が頻発し、操業性が悪化するとともに、得られる繊維構造物の強力も劣る傾向となる。一方、単糸繊度が15デシテックスを超えると紡糸糸条の冷却性が不十分になる。なお、単糸繊度は、JIS L 1015 8.5.1B法に基づき測定するものである。
エアレイド法により不織布を製造する場合には、静電気の発生が多くなる。このエアレイド法に用いられる装置としては、例えば、特開平5−9813号公報に開示されているような、複数の回転シリンダーをハウジング内に収納し、これらシリンダーを高速回転させることによって、シリンダーの周縁に積極的に空気流を発生させ、この空気流によって繊維成分を所定方向に吹き飛ばし得る装置が挙げられる。このエアレイド法によるウェブ形成(短繊維の解繊、搬送、分散、積層工程の全て)においては、空気流を積極的に発生させているため、繊維同士が摺擦され、また繊維と装置(金属製の部材)との摩擦によっても静電気の発生が多くなる。
静電気の問題を考慮する場合、捲縮が多く、大きく付与されているほど、形状的に電気をためやすいものとなる。つまり、繊維に捲縮が付与されていると、三次元的な立体形状を呈するため、その立体的な空間部分が多くなるほど静電気がたまりやすくなる。一方、捲縮がないフラットな状態となるほど、平面的な形状となり、静電気をためにくくなるが、繊維同士、あるいは繊維と金属との接触点(面)が増え、摩擦による静電気の発生が多くなる。そこで、上記した式(1)を満足する特定の捲縮形態を採用することにより、ウェブ形成の各工程(解繊、搬送、分散、積層工程)において、繊維同士、繊維と金属間での摩擦によって静電気が発生しにくく、かつ発生した静電気を貯めにくいものとなり、短繊維同士が集合して繊維塊を生じることが格段に減少される。
本発明の複合短繊維の捲縮形態について、図1を用いて説明する。捲縮部の最大山部における山部の頂点Pと、隣接する谷部の底点Q、Rの2点を結んで三角形とし、この三角形の高さ(H)と、底辺の長さ(L)の比(H/L)が上記(1)式を満足する。ここで、最大山部とは、本発明の複合短繊維が有する複数の捲縮による山部のうち最も高い山部のことをいう。
H/Lの値が式(1)の上限を超えて大きくなると、繊維の立体形状において、空間部分が大きくなり静電気を貯めやすく、繊維の絡みが生じやすくなる。一方、H/Lの値が式(1)の下限未満で小さくなると、繊維の形態がフラットに近いものとなり、繊維同士あるいは繊維と金属との接触点あるいは接触面が多くなるため静電気が発生しやすく繊維塊を生成しやすく好ましくない。
H/Lの測定は以下の方法により行う。
まず、短繊維1gを採取し、ここから任意に20本の単繊維を取り出す。そして、取り出した各単繊維について拡大写真(約10倍)を撮影し、その撮影した写真から最大山部における山部の頂点Pと隣接する谷部の底点Q、Rの2点を結んで三角形とし、三角形の高さ(H)と底辺の長さ(L)を測定し、その比(H/L)を算出する。各単繊維についてのH/Lを求めた後、その平均値を短繊維のH/Lの値とする。
次に、本発明の複合短繊維は、下記(2)式を満足することが好ましい。
式(2)0.1T+38 ≦ 捲縮数 ≦ 0.3T+7.3
なお、Tは、単糸繊度(デシテックス)である。
この捲縮数は、JIS L 1015 8.12.1に基づき測定したものとする。なお、捲縮数の測定において、繊維長が短い場合は、捲縮付与後、カット前の繊維を測定し、繊維長25mmあたりの個数に換算する。捲縮数が、式(2)の上限を超えて大きくなると、繊維の三次元的な立体形状において、空間部分となる捲縮部が多くなり、空気流で短繊維を送り込み、分散、解繊、積層工程において繊維間で発生した静電気を貯めやすく、繊維同士が絡みやすく玉状の繊維塊が生成しやすくなる。一方、式(2)の下限未満で小さくなると、捲縮部が少なくなることから、繊維の形態がフラットに近いものとなり、繊維同士あるいは繊維と金属との接触点あるいは接触面が多くなるため静電気が発生しやすく繊維塊を生成しやすくなる。
また、本発明の複合短繊維は、下記式(3)を満足することが好ましい。
式(3)0.8T+0.3 ≦ 捲縮率 ≦ 1.0T+4.9
なお、Tは、単糸繊度(デシテックス)である。
捲縮率は、JIS L 1015 8.12.2に基づき測定したものとする。なお、捲縮率の測定において、繊維長が短く測定困難な場合は、捲縮付与後、カット前の繊維の捲縮率を測定し、繊維長25mmあたりの個数に換算する。捲縮数が、式(3)の上限を超えて大きくなると、繊維の三次元的な立体形状において、空間部分となる捲縮部が多くなり、空気流で短繊維を送り込み、分散、解繊、積層工程において繊維間で発生した静電気を貯めやすく、繊維同士が絡みやすく玉状の繊維塊が生成しやすくなる。一方、式(3)の下限未満で小さくなると、捲縮部が少なくなることから、繊維の形態がフラットに近いものとなり、繊維同士あるいは繊維と金属との接触点あるいは接触面が多くなるため静電気が発生しやすく繊維塊を生成しやすくなる。
本発明の複合短繊維は、上記した捲縮形態を有することにより、エアレイド法により良好に不織布を製造することができる。エアレイド法によれば、熱風による熱処理のみで繊維同士を熱接着することができ、容易に不織布を得ることができ、コスト的に優位である。
次に、本発明の複合短繊維の製造方法について説明する。まず、共重合ポリエステル(A)とポリエステル(B)のチップを常用の複合紡糸装置に供給して溶融紡糸を行う。紡出された糸条を冷却固化し、紡糸油剤を付与した後、一旦容器へ収納する。そして、この糸条を集束して1〜100ktex程度の糸条束とし、加熱ローラー間で延伸倍率2〜6倍程度で延伸を施す。続いて押し込み式クリンパー等で機械捲縮を付与した後、仕上げ油剤を付与し、目的とする繊維長にカットして複合短繊維を得る。
次に、本発明の複合短繊維を用いてエアレイド不織布を製造する方法について、一例を用いて説明する。この一例では、本発明の複合短繊維を熱接着繊維とし、他のポリエステル短繊維を主体繊維に使用した例について説明する。
まず、図2に示す簡易エアレイド装置を用い、試料投入ブロア13より、本発明の複合短繊維と主体繊維とを任意の割合で投入し、解繊翼回転モータ15により解繊翼回転用スプロケット16を介して回転する、それぞれ5枚1組の第1解繊翼11と第2解繊翼12で解繊し、飛散落下させる。落下する短繊維を、下部にあるサクションボックス14で吸引しつつ、矢印方向に移動する集綿コンベア17の上に堆積させウェブを作成する。そして、下流にある熱処理機18にて、共重合ポリエステル(A)の軟化温度(Ts)+10℃の温度で熱接着処理を施し、共重合ポリエステル(A)が溶融または軟化することにより熱接着成分となり、構成繊維同士を接着し、全体として一体化したエアレイド不織布を得る。不織布の目付調整は、集積コンベア17の移動速度を変化させることで行うとよい。
なお、得られたエアレイド不織布は、共重合ポリエステル(A)を接着成分として構成繊維同士が熱接着しているものであり、共重合ポリエステル(A)は温水に可溶性を有するため、得られた不織布を温水中に浸漬すると、接着成分である共重合ポリエステル(A)が溶け出し、接着されていた構成繊維同士は、接着が解かれて不織布形態が崩壊する。本発明の複合短繊維を用いれば、温水下で良好に崩壊するエアレイド不織布を得ることができる。
本発明のエアレイド用複合短繊維によれば、繊維を得るにあたっては、紡糸・延伸性が良好で、取扱いが容易であり、該複合短繊維の繊維表面の少なくとも一部を形成する共重合ポリエステル(A)は、常温や室温での水には難溶性であり、あるいは常温または室温の水中にて粘着性を生じ難く、一方、温水には可溶性を有している。繊維断面形状を種々選択することにより、得られた不織布の一部(共重合ポリエステル(A))を温水で溶解させることにより風合いの優れたエアレイド不織布を得ることができる。また、該複合短繊維を熱接着繊維として用いた場合には、熱接着性が良好なエアレイド不織布を得ることができる。
複合短繊維の捲縮形態を説明するための短繊維の簡易模式図である。 簡易エアレイド装置の簡易摸式図である。 空気流撹拌機の簡易摸式図である。
次に、実施例を用いて本発明を具体的に説明する。実施例中の各種の特性値等の測定、評価方法は次の通りである。
(a)相対粘度:
濃度0.5%のフェノール/四塩化エタンの等質量混合溶液を溶媒とし、ウベローデ粘度計を使用して、温度20℃で測定した。
(b)ポリエステル(A)のガラス転移温度(Tg)およびポリエステル(B)の融点(Tm):示差走査型熱量計(パーキンエルマー社製Diamond DSC)を使用し、昇温速度20℃/分で測定した。
(c)共重合ポリエステル(A)の軟化温度(Ts):
柳本製作所社製の自動軟化点測定装置AMP−2型を用いて、昇温速度10℃/分で測定した。
(d)共重合ポリエステル(A)、ポリエステル(B)のポリマー組成:
得られたポリエステル複合短繊維を重水素化ヘキサフルオロイソプロパノールと重水素化クロロホルムとの容量比1/20の混合溶媒に溶解させ、日本電子社製LA−400型NMR装置にて 1H-NMRを測定し、得られたチャートの各共重合成分のプロトンのピ
ークの積分強度から求めた。
(e)紡糸操業性:
紡糸の状況により下記の2段階で評価した。
○:紡糸時の切れ糸回数が1回/トン以下であり、単糸間の膠着が発生しない。
×:紡糸時の切れ糸回数が1回/トンを超えるか、単糸間の膠着が発生した。
(f)延伸操業性:
延伸の状況により下記の2段階で評価した。
○:繊維の膠着が発生しない。
×:繊維の膠着が発生した。
(g)繊維塊の生成
得られた短繊維を図3の空気流撹拌機を用いて繊維塊の生成の有無について評価した。100gの短繊維を解綿機で予備解繊した後、サンプル送り込み用ブロア3から空気流にて撹拌タンク1に投入し、撹拌用ブロア2から20m/秒の空気流を吹き込み、撹拌タンク1内で1分間撹拌する。撹拌後の繊維をサンプリング口5より0.1g採取し、黒色紙の上に広げ、独立した繊維塊の有無を目視にて評価した。
○:繊維塊の生成がなかった。
△:繊維塊が少量生成した。
×:繊維塊が多量に生成した。
(h)風合い:
得られた不織布の風合いを目視・触感にて判定し、良好なものを○、不良なものを×として2段階で評価した。
(i)温水中の可溶性:
得られた不織布(大きさ2cm×2cm)を、浴比1:40として、容量100ccのビーカー中に、60℃の温水(約100cc)とともに投入し、撹拌棒を用いて3分間攪拌した後、目視にて不織布の水解性を下記の2段階で評価した。
○:不織布の形態が崩壊したことを確認できた。
×:不織布の形態が保持されており、崩壊しない。
実施例、比較例において、ポリエステル(B)として、以下のポリマー組成、融点(Tm)を有するポリエステルを用いた。
(B−1):テレフタル酸/エチレングリコール=100/100(モル比)、融点256℃、相対粘度1.385
(B−2):テレフタル酸/1,4−ブタンジオール=100/100(モル比)、融点225℃、相対粘度1.510
(B−3):テレフタル酸/エチレングリコール/1,4−ブタンジオール=100/50/50(モル比)、融点180℃、相対粘度1.405
(B−4):L−乳酸/D−乳酸=98.6/1.4(モル比)、融点169℃、相対粘度1.925
(B−5):テレフタル酸/イソフタル酸/エチレングリコール=70/30/100(モル比)、流動開始温度140℃、相対粘度1.380
なお、(B−5)のポリマーは、結晶性が低く明確な融点がなかったため、流動開始温度を融点とみなした。流動開始温度の測定は、以下の方法による。すなわち、フロテスター(島津製作所CFT−500型)を用い、荷重9.8MPa、ノズル径0.5mmの条件で、初期温度50℃より10℃/分の割合で昇温していき、ポリマーがダイから流出し始める温度として求めた。
実施例1
エステル化反応缶に、テレフタル酸とエチレングリコールのスラリーを連続的に供給し、温度250℃、圧力0.2MPaの条件で反応させ、滞留時間を8時間として、エステル化反応率95%の反応物を得た。この反応物をバッチ式エステル化反応缶に移送し、イソフタル酸、イソフタル酸ジメチル5−スルホン酸ナトリウム塩、エチレングリコール、ジエチレングルコール、酢酸リチウムー水塩、ヒンダードフェノール系酸化防止剤をバッチ式エステル化反応缶へ投入し、温度230℃、常圧下で6時間エステル化反応を行い、エステル化反応物を得た。
次に、この反応物をバッチ式重縮合反応缶に移送し、重合触媒として三酸化アンチモンをバッチ式重縮合反応缶へ投入した後、反応器内の圧力を除々に減じ、攪拌しながら重縮合反応を約4時間行い、常法によりストランド状に払い出し、チップ化した。得られた共重合ポリエステル(A)は、酸成分としてテレフタル酸(TPA)57mol%、5−ナトリウムスルホイソフタル酸(SIP)8mol%、イソフタル酸(IPA)35mol%、グリコール成分としてエチレングルコール(EG)83mol%、ジエチレングルコール(DEG)15mol%、さらに副生成物としてトリエチレングリコール(TEG)2mol%からなり、軟化温度135℃、ガラス転移温度61℃、相対粘度1.217のものであった。
ポリエステル(B)として(B−1)のポリマーを用い、共重合ポリエステル(A)チップとポリエステル(B−1)チップを複合紡糸装置に供給し、共重合ポリエステル(A)が鞘部、ポリエステル(B−1)が芯部となる芯鞘形状となるようにし、両成分の質量比を50/50として溶融紡糸を行った。このとき、紡糸温度290℃、吐出量880g/分、紡糸孔数1014、紡糸速度1170m/分の条件で紡糸した。次いで、紡出糸条を16℃の冷風で冷却し、22℃の親水系紡糸油剤を付与しながら、引き取って未延伸糸を得た。
この未延伸糸を集束して11万dtexのトウ状にした未延伸繊維に、延伸倍率3.60倍、延伸温度50℃で延伸を行い、この後、押し込み式クリンパーで、捲縮付与条件をニップ圧0.4MPa、スタフィン圧0.12MPaとして捲縮を付与し、続いて仕上げ油剤としてポリオキシエチレンアルキルエーテルを主成分とする紡績用油剤を0.2質量%の付着量となるように付与した後、繊維長5mmに切断して、単糸繊度2.4dtexの複合短繊維を得た。得られた複合短繊維の捲縮形態は、H/Lが0.165、捲縮数が6.1個/25mm、捲縮率4.5%であった。
得られた複合短繊維を熱接着繊維とし、主体繊維としてポリエチレンテレフタレート(PET、融点256℃、繊度2.2dtex、繊維長5mm、強度5.5cN/dtex、伸度40%、H/Lが0.181、捲縮数6.9個/25mm、捲縮率5%)の短繊維を用い、混合比率を質量比70/30(熱接着繊維/主体繊維)として、図2に示す簡易エアレイド装置を用いて、目付け50g/m2のエアレイド不織布を得た。
エアレイド不織布の製造について詳細は、試料投入ブロア13より投入した複合短繊維と主体繊維は、解繊翼回転モータ15により解繊翼回転用スプロケット16を介して回転する、それぞれ5枚1組の第1解繊翼11と第2解繊翼12で解繊し、飛散落下させた。落下する短繊維を、下部にあるサクションボックス14で吸引しつつ、矢印方向に移動する集綿コンベア17の上に堆積させウェブを作成し、下流にある熱処理機18にて、共重合ポリエステル(A)の軟化温度(Ts)+10℃の温度で熱接着処理を施し、共重合ポリエステル(A)を溶融させて熱接着成分とし、構成繊維同士を接着し、全体として一体化したエアレイド不織布を得た。
実施例2〜5
共重合ポリエステル(A)を表1に示す組成に変更した以外は、実施例1と同様にして複合短繊維を得た。さらに、実施例1と同様にしてエアレイド不織布を得た。
実施例6
ポリエステル(B)として(B−2)のポリマーを用い、紡糸温度を275℃に変更したこと以外は、実施例1と同様にして複合短繊維を得た。さらに、実施例1と同様にしてエアレイド不織布を得た。
実施例7
共重合ポリエステル(A)を表1に示す相対粘度に変更し、ポリエステル(B)として(B−3)のポリマーを用い、紡糸温度を240℃に変更したこと以外は、実施例1と同様にして複合短繊維を得た。さらに、実施例1と同様にしてエアレイド不織布を得た。
実施例8〜11
実施例1において、繊維を得る際の捲縮付与条件として、押込式クリンパーのニップ圧およびスタフィン圧を変更して、表1に示す捲縮形態、捲縮数、捲縮率の短繊維を得たこと以外は、実施例1と同様にしてエアレイド不織布を得た。
実施例12
主体繊維としてポリ乳酸(PLA、融点169℃、繊度1.7dtex、繊維長51mm、強度2.9cN/dtex、伸度50%、H/Lが0.183、捲縮数6.0個/25mm、捲縮率5.1%)の短繊維を用いたこと以外は、実施例1と同様にしてエアレイド不織布を得た。
実施例13
熱接着繊維/主体繊維の混合比率を質量比100/0としたこと以外は、実施例1と同様にしてエアレイド不織布を得た。
実施例14
共重合ポリエステル(A)を表1に示す相対粘度に変更し、ポリエステル(B)として(B−4)のポリマーを用い、紡糸温度を230℃に変更したこと以外は、実施例1と同様にして複合短繊維を得た。さらに、実施例12と同様に、主体繊維としてポリ乳酸を用いて乾式不織布を得た。
実施例15
実施例14で得られた複合短繊維を熱接着繊維として用い、熱接着繊維/主体繊維の混合比率を質量比100/0としたこと以外は、実施例1と同様にして乾式不織布を得た。
比較例1〜4
共重合ポリエステル(A)を表1に示す組成に変更した以外は、実施例1と同様にして複合短繊維を得た。さらに、実施例1と同様にして比較例1〜4のエアレイド不織布を得た。
比較例5
ポリエステル(B)として(B−5)のポリマーを用い、紡糸温度を275℃に変更したこと以外は、実施例1と同様にして複合短繊維を得た。さらに、実施例1と同様にしてエアレイド不織布を得た。
比較例6〜9
実施例1において、繊維を得る際の捲縮付与条件として、押込式クリンパーのニップ圧およびスタフィン圧を変更して、表1に示す捲縮形態、捲縮数、捲縮率の短繊維を得たこと以外は、実施例1と同様にしてエアレイド不織布を得た。
実施例1〜15、比較例1〜9で得られた複合短繊維及びエアレイド不織布の特性値、評価結果を表1に示す。
表1から明らかなように、実施例1〜15の複合短繊維は、紡糸、延伸操業性が良好であり、繊維の膠着も発生せず、問題なく採取することができた。そして、これらの複合短繊維は、式(1)〜(3)を満足する捲縮形態を有するものであり、エアレイド不織布を製造する際に繊維塊の生成はなかった。得られたエアレイド不織布は、風合いが良好で、且つ高い水解性を有する不織布であった。
一方、比較例1の複合短繊維は、共重合ポリエステル(A)の5−ナトリウムスルホイソフタル酸の共重合量が少なすぎたため、得られた不織布は温水中で崩壊しなかった。
また、比較例2の複合短繊維は、共重合ポリエステル(A)の5−ナトリウムスルホイソフタル酸の共重合量が多すぎたため、紡糸、延伸時に膠着が発生し、得られた不織布の風合いは硬いものであった。
比較例3の複合短繊維は、共重合ポリエステル(A)のジエチレングルコールの共重合量が多すぎたため、ガラス転移温度(Tg)が低く、延伸時に膠着が発生した。また、得られた不織布の風合いは硬いものであった。
比較例4の複合短繊維は、共重合ポリエステル(A)のジエチレングルコールの共重合量が少なすぎたため、ガラス転移温度(Tg)が高く、得られた不織布は温水中で崩壊しなかった。
比較例5の複合短繊維は、ポリエステル(B)の流動開始温度が低かったため、得られた不織布の寸法安定性が低く、風合いが硬いものであった。
比較例6の複合短繊維は、捲縮数が式(2)の上限値を超えるものであり、比較例8の複合短繊維は、式(1)の上限値を超え、さらに式(2)(3)の上限値をも超えるものであり、いずれもエアレイド不織布製造の際に繊維塊が生成し、得られた不織布の風合いは良好ではなかった。
比較例7の複合短繊維は、捲縮数が式(2)の下限値に満たないものであり、比較例9の複合短繊維は、式(1)の下限値に満たず、さらに式(2)(3)の下限値にも満たないものであり、いずれもエアレイド不織布製造の際に繊維塊が生成し、得られた不織布は嵩高性に劣り、風合いは良好ではなかった。

Claims (3)

  1. エチレンテレフタレート単位を主たる繰り返し単位とする共重合ポリエステルであって、全酸成分に対してスルホン酸塩基を有する芳香族ジカルボン酸を6〜12モル%含み、全ジオール成分に対してエチレングリコールを70〜90モル%、ジエチレングリコールを10〜30モル%含み、ガラス転移温度が50〜65℃、軟化温度が110〜145℃である共重合ポリエスエル(A)と、
    ポリエステル(B)とからなる複合繊維であり、
    該複合繊維の横断面において、共重合ポリエステル(A)が、繊維表面の少なくとも一部を占めるように配され、
    共重合ポリエステル(A)は温水に可溶性であり、ポリエステル(B)は温水に不溶性であり、
    繊維長が1〜30mm、単糸繊度が1〜15デシテックスであり、下式(1)を満足する捲縮が付与されていることを特徴とするエアレイド不織布用複合短繊維。
    式(1)0.01T+0.1 ≦ H/L ≦ 0.02T+0.25
    式(1)において、H/Lは、短繊維に付与された捲縮の最大山部において、山部の頂点と隣接する谷部の底部2点を結んだ三角形の高さ(H)と底部の長さ(L)の比(H/L)であり、Tは、単糸繊度(単位はデシテックス)である。
  2. ポリエステル(B)の融点が160℃以上であり、共重合ポリエステル(A)が熱接着成分として機能することを特徴とする請求項1記載のエアレイド不織布用複合短繊維。
  3. 捲縮数と捲縮率が、下記式(2)(3)を同時に満足することを特徴とする請求項1または2記載のエアレイド不織布用複合短繊維。
    (2)0.1T+38 ≦ 捲縮数 ≦ 0.3T+7.3
    (3)0.8T+0.3 ≦ 捲縮率 ≦ 1.0T+4.9
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