JP6110142B2 - エアレイド不織布用複合短繊維 - Google Patents
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Description
ポリエステル(B)とからなる複合繊維であり、
該複合繊維の横断面において、共重合ポリエステル(A)が、繊維表面の少なくとも一部を占めるように配され、
共重合ポリエステル(A)は温水に可溶性であり、ポリエステル(B)は温水に不溶性であり、
繊維長が1〜30mm、単糸繊度が1〜15デシテックスであり、下式(1)を満足する捲縮が付与されていることを特徴とするエアレイド不織布用複合短繊維を要旨とするものである。
式(1) 0.01T+0.1 ≦ H/L ≦ 0.02T+0.25
なお、式(1)において、H/Lは、短繊維に付与された捲縮の最大山部において、山部の頂点と隣接する谷部の底部2点を結んだ三角形の高さ(H)と底部の長さ(L)の比(H/L)であり、Tは、単糸繊度(単位はデシテックス)である。
式(1) 0.01T+0.1 ≦ H/L ≦ 0.02T+0.25
なお、上式において、H/Lは、短繊維に付与された捲縮の最大山部において、山部の頂点と隣接する谷部の底部2点を結んだ三角形の高さ(H)と底部の長さ(L)の比(H/L)であり、Tは、単糸繊度(単位はデシテックス)である。
まず、短繊維1gを採取し、ここから任意に20本の単繊維を取り出す。そして、取り出した各単繊維について拡大写真(約10倍)を撮影し、その撮影した写真から最大山部における山部の頂点Pと隣接する谷部の底点Q、Rの2点を結んで三角形とし、三角形の高さ(H)と底辺の長さ(L)を測定し、その比(H/L)を算出する。各単繊維についてのH/Lを求めた後、その平均値を短繊維のH/Lの値とする。
式(2)0.1T+38 ≦ 捲縮数 ≦ 0.3T+7.3
なお、Tは、単糸繊度(デシテックス)である。
式(3)0.8T+0.3 ≦ 捲縮率 ≦ 1.0T+4.9
なお、Tは、単糸繊度(デシテックス)である。
濃度0.5%のフェノール/四塩化エタンの等質量混合溶液を溶媒とし、ウベローデ粘度計を使用して、温度20℃で測定した。
柳本製作所社製の自動軟化点測定装置AMP−2型を用いて、昇温速度10℃/分で測定した。
得られたポリエステル複合短繊維を重水素化ヘキサフルオロイソプロパノールと重水素化クロロホルムとの容量比1/20の混合溶媒に溶解させ、日本電子社製LA−400型NMR装置にて 1H-NMRを測定し、得られたチャートの各共重合成分のプロトンのピ
ークの積分強度から求めた。
紡糸の状況により下記の2段階で評価した。
○:紡糸時の切れ糸回数が1回/トン以下であり、単糸間の膠着が発生しない。
×:紡糸時の切れ糸回数が1回/トンを超えるか、単糸間の膠着が発生した。
延伸の状況により下記の2段階で評価した。
○:繊維の膠着が発生しない。
×:繊維の膠着が発生した。
得られた短繊維を図3の空気流撹拌機を用いて繊維塊の生成の有無について評価した。100gの短繊維を解綿機で予備解繊した後、サンプル送り込み用ブロア3から空気流にて撹拌タンク1に投入し、撹拌用ブロア2から20m/秒の空気流を吹き込み、撹拌タンク1内で1分間撹拌する。撹拌後の繊維をサンプリング口5より0.1g採取し、黒色紙の上に広げ、独立した繊維塊の有無を目視にて評価した。
○:繊維塊の生成がなかった。
△:繊維塊が少量生成した。
×:繊維塊が多量に生成した。
得られた不織布の風合いを目視・触感にて判定し、良好なものを○、不良なものを×として2段階で評価した。
得られた不織布(大きさ2cm×2cm)を、浴比1:40として、容量100ccのビーカー中に、60℃の温水(約100cc)とともに投入し、撹拌棒を用いて3分間攪拌した後、目視にて不織布の水解性を下記の2段階で評価した。
○:不織布の形態が崩壊したことを確認できた。
×:不織布の形態が保持されており、崩壊しない。
(B−1):テレフタル酸/エチレングリコール=100/100(モル比)、融点256℃、相対粘度1.385
(B−2):テレフタル酸/1,4−ブタンジオール=100/100(モル比)、融点225℃、相対粘度1.510
(B−3):テレフタル酸/エチレングリコール/1,4−ブタンジオール=100/50/50(モル比)、融点180℃、相対粘度1.405
(B−4):L−乳酸/D−乳酸=98.6/1.4(モル比)、融点169℃、相対粘度1.925
(B−5):テレフタル酸/イソフタル酸/エチレングリコール=70/30/100(モル比)、流動開始温度140℃、相対粘度1.380
なお、(B−5)のポリマーは、結晶性が低く明確な融点がなかったため、流動開始温度を融点とみなした。流動開始温度の測定は、以下の方法による。すなわち、フロテスター(島津製作所CFT−500型)を用い、荷重9.8MPa、ノズル径0.5mmの条件で、初期温度50℃より10℃/分の割合で昇温していき、ポリマーがダイから流出し始める温度として求めた。
エステル化反応缶に、テレフタル酸とエチレングリコールのスラリーを連続的に供給し、温度250℃、圧力0.2MPaの条件で反応させ、滞留時間を8時間として、エステル化反応率95%の反応物を得た。この反応物をバッチ式エステル化反応缶に移送し、イソフタル酸、イソフタル酸ジメチル5−スルホン酸ナトリウム塩、エチレングリコール、ジエチレングルコール、酢酸リチウムー水塩、ヒンダードフェノール系酸化防止剤をバッチ式エステル化反応缶へ投入し、温度230℃、常圧下で6時間エステル化反応を行い、エステル化反応物を得た。
共重合ポリエステル(A)を表1に示す組成に変更した以外は、実施例1と同様にして複合短繊維を得た。さらに、実施例1と同様にしてエアレイド不織布を得た。
ポリエステル(B)として(B−2)のポリマーを用い、紡糸温度を275℃に変更したこと以外は、実施例1と同様にして複合短繊維を得た。さらに、実施例1と同様にしてエアレイド不織布を得た。
共重合ポリエステル(A)を表1に示す相対粘度に変更し、ポリエステル(B)として(B−3)のポリマーを用い、紡糸温度を240℃に変更したこと以外は、実施例1と同様にして複合短繊維を得た。さらに、実施例1と同様にしてエアレイド不織布を得た。
実施例1において、繊維を得る際の捲縮付与条件として、押込式クリンパーのニップ圧およびスタフィン圧を変更して、表1に示す捲縮形態、捲縮数、捲縮率の短繊維を得たこと以外は、実施例1と同様にしてエアレイド不織布を得た。
主体繊維としてポリ乳酸(PLA、融点169℃、繊度1.7dtex、繊維長51mm、強度2.9cN/dtex、伸度50%、H/Lが0.183、捲縮数6.0個/25mm、捲縮率5.1%)の短繊維を用いたこと以外は、実施例1と同様にしてエアレイド不織布を得た。
熱接着繊維/主体繊維の混合比率を質量比100/0としたこと以外は、実施例1と同様にしてエアレイド不織布を得た。
共重合ポリエステル(A)を表1に示す相対粘度に変更し、ポリエステル(B)として(B−4)のポリマーを用い、紡糸温度を230℃に変更したこと以外は、実施例1と同様にして複合短繊維を得た。さらに、実施例12と同様に、主体繊維としてポリ乳酸を用いて乾式不織布を得た。
実施例14で得られた複合短繊維を熱接着繊維として用い、熱接着繊維/主体繊維の混合比率を質量比100/0としたこと以外は、実施例1と同様にして乾式不織布を得た。
共重合ポリエステル(A)を表1に示す組成に変更した以外は、実施例1と同様にして複合短繊維を得た。さらに、実施例1と同様にして比較例1〜4のエアレイド不織布を得た。
ポリエステル(B)として(B−5)のポリマーを用い、紡糸温度を275℃に変更したこと以外は、実施例1と同様にして複合短繊維を得た。さらに、実施例1と同様にしてエアレイド不織布を得た。
実施例1において、繊維を得る際の捲縮付与条件として、押込式クリンパーのニップ圧およびスタフィン圧を変更して、表1に示す捲縮形態、捲縮数、捲縮率の短繊維を得たこと以外は、実施例1と同様にしてエアレイド不織布を得た。
Claims (3)
- エチレンテレフタレート単位を主たる繰り返し単位とする共重合ポリエステルであって、酸成分が、テレフタル酸50〜68モル%、スルホン酸塩基を有する芳香族ジカルボン酸6〜12モル%、イソフタル酸20〜38モル%により構成され、ジオール成分が、エチレングリコール70〜90モル%、ジエチレングリコール10〜30モル%により構成され、ガラス転移温度が50〜65℃、軟化温度が110〜145℃である共重合ポリエスエル(A)と、
ポリエステル(B)とからなる複合繊維であり、
該複合繊維の横断面において、共重合ポリエステル(A)が、繊維表面の少なくとも一部を占めるように配され、
共重合ポリエステル(A)は温水に可溶性であり、ポリエステル(B)は温水に不溶性であり、
繊維長が1〜30mm、単糸繊度が1〜15デシテックスであり、下式(1)を満足する捲縮が付与されていることを特徴とするエアレイド不織布用複合短繊維。
式(1)0.01T+0.1 ≦ H/L ≦ 0.02T+0.25
式(1)において、H/Lは、短繊維に付与された捲縮の最大山部において、山部の頂点と隣接する谷部の底部2点を結んだ三角形の高さ(H)と底部の長さ(L)の比(H/L)であり、Tは、単糸繊度(単位はデシテックス)である。
- ポリエステル(B)の融点が160℃以上であり、共重合ポリエステル(A)が熱接着成分として機能することを特徴とする請求項1記載のエアレイド不織布用複合短繊維。
- 捲縮数と捲縮率が、下記式(2)(3)を同時に満足することを特徴とする請求項1または2記載のエアレイド不織布用複合短繊維。
(2)0.1T+38 ≦ 捲縮数 ≦ 0.3T+7.3
(3)0.8T+0.3 ≦ 捲縮率 ≦ 1.0T+4.9
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