JP6132532B2 - ポリエステル複合繊維 - Google Patents
ポリエステル複合繊維 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6132532B2 JP6132532B2 JP2012267331A JP2012267331A JP6132532B2 JP 6132532 B2 JP6132532 B2 JP 6132532B2 JP 2012267331 A JP2012267331 A JP 2012267331A JP 2012267331 A JP2012267331 A JP 2012267331A JP 6132532 B2 JP6132532 B2 JP 6132532B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- polyester
- fiber
- nonwoven fabric
- acid
- mol
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Multicomponent Fibers (AREA)
- Nonwoven Fabrics (AREA)
Description
エチレンテレフタレート単位を主たる繰り返し単位とする共重合ポリエステルであって、酸成分が、テレフタル酸50〜57モル%、スルホン酸塩基を有する芳香族ジカルボン酸6〜12モル%、イソフタル酸35〜38モル%により構成され、ジオール成分が、エチレングリコールを70〜90モル%、ジエチレングリコールを10〜30モル%含み、ガラス転移温度が50〜65℃、軟化温度が110〜145℃である共重合ポリエスエル(A)と、
融点が160℃以上のポリエステル(B)とからなる複合繊維であり、
該複合繊維の横断面において、共重合ポリエステル(A)が、繊維表面の少なくとも一部を占めるように配され、
共重合ポリエステル(A)は50℃以上の温水に可溶性であり、ポリエステル(B)は50℃以上の温水に不溶性であり、
短繊維不織布を得る際に、前記共重合ポリエステル(A)が繊維同士を接着する熱接着成分として機能することを特徴とするポリエステル複合繊維を要旨とするものである。
濃度0.5%のフェノール/四塩化エタンの等質量混合溶液を溶媒とし、ウベローデ粘度計を使用して、温度20℃で測定した。
示差走査型熱量計(パーキンエルマー社製Diamond DSC)を使用し、昇温速度20℃/分で測定した。
柳本製作所社製の自動軟化点測定装置AMP−2型を用いて、昇温速度10℃/分で測定した。
得られたポリエステル複合短繊維を重水素化ヘキサフルオロイソプロパノールと重水素化クロロホルムとの容量比1/20の混合溶媒に溶解させ、日本電子社製LA−400型NMR装置にて 1H-NMRを測定し、得られたチャートの各共重合成分のプロトンのピークの積分強度から求めた。
紡糸の状況により下記の2段階で評価した。
○:紡糸時の切れ糸回数が1回/トン以下であり、単糸間の膠着が発生しない。
×:紡糸時の切れ糸回数が1回/トンを超えるか、単糸間の膠着が発生した。
延伸の状況により下記の2段階で評価した。
○:繊維の膠着が発生しない。
×:繊維の膠着が発生した。
得られた不織布の風合いを目視・触感にて判定し、良好なものを○、不良なものを×として2段階で評価した。
得られた不織布(大きさ2cm×2cm)を、浴比1:40として、容量100ccのビーカー中に、60℃の温水(約100cc)とともに投入し、撹拌棒を用いて3分間攪拌した後、目視にて不織布の水解性を下記の2段階で評価した。
○:不織布の形態が崩壊したことを確認できた。
×:不織布の形態が保持されており、崩壊しない。
(B−1):テレフタル酸/エチレングリコール=100/100(モル比)、融点256℃、相対粘度1.385
(B−2):テレフタル酸/1,4−ブタンジオール=100/100(モル比)、融点225℃、相対粘度1.510
(B−3):テレフタル酸/エチレングリコール/1,4−ブタンジオール=100/50/50(モル比)、融点180℃、相対粘度1.405
(B−4):L−乳酸/D−乳酸=98.6/1.4(モル比)、融点169℃、相対粘度1.925
(B−5):テレフタル酸/イソフタル酸/エチレングリコール=70/30/100(モル比)、流動開始温度140℃、相対粘度1.380
なお、(B−5)のポリマーは、結晶性が低く明確な融点がなかったため、流動開始温度を融点とみなした。流動開始温度の測定は、以下の方法による。すなわち、フロテスター(島津製作所CFT−500型)を用い、荷重9.8MPa、ノズル径0.5mmの条件で、初期温度50℃より10℃/分の割合で昇温していき、ポリマーがダイから流出し始める温度として求めた。
エステル化反応缶に、テレフタル酸とエチレングリコールのスラリーを連続的に供給し、温度250℃、圧力0.2MPaの条件で反応させ、滞留時間を8時間として、エステル化反応率95%の反応物を得た。この反応物をバッチ式エステル化反応缶に移送し、イソフタル酸、イソフタル酸ジメチル5−スルホン酸ナトリウム塩、エチレングリコール、ジエチレングルコール、酢酸リチウムー水塩、ヒンダードフェノール系酸化防止剤をバッチ式エステル化反応缶へ投入し、温度230℃、常圧下で6時間エステル化反応を行い、エステル化反応物を得た。
共重合ポリエステル(A)を表1に示す組成に変更した以外は、実施例1と同様にしてポリエステル複合繊維を得た。さらに、実施例1と同様にして乾式不織布を得た。
ポリエステル(B)として(B−2)のポリマーを用い、紡糸温度を275℃に変更したこと以外は、実施例1と同様にしてポリエステル複合繊維を得た。さらに、実施例1と同様にして乾式不織布を得た。
共重合ポリエステル(A)を表1に示す相対粘度に変更し、ポリエステル(B)として(B−3)のポリマーを用い、紡糸温度を240℃に変更したこと以外は、実施例1と同様にしてポリエステル複合繊維を得た。さらに、実施例1と同様にして乾式不織布を得た。
主体繊維としてポリ乳酸(PLA、融点169℃、繊度1.7dtex、繊維長51mm、強度2.9cN/dtex、伸度50%)の短繊維を用いたこと以外は、実施例1と同様にして乾式不織布を得た。
熱接着繊維/主体繊維の混合比率を質量比100/0としたこと以外は、実施例1と同様にして乾式不織布を得た。
共重合ポリエステル(A)を表1に示す相対粘度に変更し、ポリエステル(B)として(B−4)のポリマーを用い、紡糸温度を230℃に変更したこと以外は、実施例1と同様にしてポリエステル複合繊維を得た。さらに、実施例7と同様に、主体繊維としてポリ乳酸を用いて乾式不織布を得た。
実施例9と同様にして得たポリエステル複合繊維を熱接着繊維として用い、熱接着繊維/主体繊維の混合比率を質量比100/0としたこと以外は、実施例1と同様にして乾式不織布を得た。
共重合ポリエステル(A)を表1に示す組成に変更した以外は、実施例1と同様にしてポリエステル複合繊維を得た。さらに、実施例1と同様にして比較例1〜4の乾式不織布を得た。
ポリエステル(B)として(B−5)のポリマーを用い、紡糸温度を275℃に変更したこと以外は、実施例1と同様にしてポリエステル複合繊維を得た。さらに、実施例1と同様にして乾式不織布を得た。
Claims (2)
- 短繊維不織布を得る際に用いる複合繊維であって、
エチレンテレフタレート単位を主たる繰り返し単位とする共重合ポリエステルであって、酸成分が、テレフタル酸50〜57モル%、スルホン酸塩基を有する芳香族ジカルボン酸6〜12モル%、イソフタル酸35〜38モル%により構成され、ジオール成分が、エチレングリコールを70〜90モル%、ジエチレングリコールを10〜30モル%含み、ガラス転移温度が50〜65℃、軟化温度が110〜145℃である共重合ポリエスエル(A)と、
融点が160℃以上のポリエステル(B)とからなる複合繊維であり、
該複合繊維の横断面において、共重合ポリエステル(A)が、繊維表面の少なくとも一部を占めるように配され、
共重合ポリエステル(A)は50℃以上の温水に可溶性であり、ポリエステル(B)は50℃以上の温水に不溶性であり、
短繊維不織布を得る際に、前記共重合ポリエステル(A)が繊維同士を接着する熱接着成分として機能することを特徴とするポリエステル複合繊維。 - 請求項1記載の複合繊維を含む短繊維不織布であり、短繊維不織布は、前記複合繊維の共重合ポリエステル(A)により構成繊維同士が接着されてなり、かつ前記短繊維不織布は、50℃以上の温水にて、共重合ポリエステル(A)が溶け出し、不織布形態が崩壊するものであることを特徴とする短繊維不織布。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012267331A JP6132532B2 (ja) | 2012-12-06 | 2012-12-06 | ポリエステル複合繊維 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012267331A JP6132532B2 (ja) | 2012-12-06 | 2012-12-06 | ポリエステル複合繊維 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2014114511A JP2014114511A (ja) | 2014-06-26 |
JP6132532B2 true JP6132532B2 (ja) | 2017-05-24 |
Family
ID=51170821
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2012267331A Active JP6132532B2 (ja) | 2012-12-06 | 2012-12-06 | ポリエステル複合繊維 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6132532B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR102545783B1 (ko) * | 2016-03-31 | 2023-06-19 | 도레이첨단소재 주식회사 | 해도형 복합섬유의 제조방법, 이를 포함하는 난연 수지 섬유의 제조방법, 및 이에 의해 제조된 해도형 복합 섬유 |
KR102545781B1 (ko) * | 2016-03-31 | 2023-06-19 | 도레이첨단소재 주식회사 | 해도형 복합섬유의 제조방법, 이를 포함하는 난연수지 섬유의 제조방법, 및 이에 의해 제조된 해도형 복합 섬유 |
JP7049844B2 (ja) * | 2018-01-30 | 2022-04-07 | Kbセーレン株式会社 | 複合繊維及び布帛の製造方法 |
Family Cites Families (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS59144611A (ja) * | 1983-02-01 | 1984-08-18 | Teijin Ltd | ポリエステル繊維 |
JPS63227898A (ja) * | 1987-03-12 | 1988-09-22 | 帝人株式会社 | 湿式不織布 |
JP2558322B2 (ja) * | 1988-04-25 | 1996-11-27 | 株式会社クラレ | 風合良好なカチオン可染ポリエステル繊維及びその製造方法 |
JP2988797B2 (ja) * | 1992-01-14 | 1999-12-13 | 鐘紡株式会社 | 複合糸 |
US7687143B2 (en) * | 2003-06-19 | 2010-03-30 | Eastman Chemical Company | Water-dispersible and multicomponent fibers from sulfopolyesters |
WO2008130019A1 (ja) * | 2007-04-17 | 2008-10-30 | Teijin Fibers Limited | 湿式不織布およびフィルター |
-
2012
- 2012-12-06 JP JP2012267331A patent/JP6132532B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2014114511A (ja) | 2014-06-26 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6195715B2 (ja) | 複合繊維、ポリウレタンエラストマー布帛の製造方法、およびポリウレタンエラストマー布帛 | |
KR20030005134A (ko) | 폴리에스테르계 열접착성 복합 단섬유 및 그 제조 방법 | |
JP6132532B2 (ja) | ポリエステル複合繊維 | |
JP6110142B2 (ja) | エアレイド不織布用複合短繊維 | |
JP2011157646A (ja) | ポリエステル極細繊維 | |
JP4884286B2 (ja) | 熱接着性ポリエステル長繊維 | |
JP2008280636A (ja) | 成形用織編物及びこれを用いてなるフィルター | |
JP6110144B2 (ja) | 湿式不織布用ショートカット複合繊維 | |
JP5220393B2 (ja) | ポリエステル複合長繊維 | |
JP2006169653A (ja) | バインダー繊維用ポリエステル樹脂組成物およびこれを用いてなる不織布 | |
JP2009275319A (ja) | 難燃性ポリエステル複合短繊維 | |
JP6112931B2 (ja) | ポリエステル系複合短繊維 | |
JP2010168671A (ja) | 湿式短繊維不織布 | |
JP5117259B2 (ja) | ポリエステル複合短繊維及び短繊維不織布 | |
JP2009263838A (ja) | ポリエステル複合短繊維 | |
JP2003119626A (ja) | 分割型ポリエステル複合繊維 | |
JP2007254908A (ja) | 再生熱接着性繊維 | |
KR100436722B1 (ko) | 열접착성 폴리에스테르계 바인더 섬유의 제조방법 | |
JP4889604B2 (ja) | ポリエステル短繊維 | |
JP5324192B2 (ja) | ポリエステル複合長繊維 | |
JP2009263839A (ja) | ポリエステル複合短繊維 | |
JP2009287157A (ja) | 短繊維不織布 | |
JP2009062666A (ja) | 短繊維不織布 | |
JP2007131777A (ja) | ポリエステル樹脂組成物 | |
JP2011231429A (ja) | 短繊維不織布 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20151120 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20161026 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20161101 |
|
A601 | Written request for extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20161226 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20170227 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20170404 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20170418 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6132532 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |