JP2014126606A - 消色型電子写真トナー - Google Patents

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英樹 池田
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Abstract

【課題】消色可能な色素の使用量を低減した場合であっても、十分な画像視認性を達成することが可能な消色型電子写真トナーを提供する。
【解決手段】本発明の消色型電子写真トナーは、結着樹脂と、着色剤と、消色剤と、退色性色素と、を含んだことを特徴とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、消色型電子写真トナーに係り、特に、消色後の視認が困難な画像を形成可能とする消色型電子写真トナーに関する。
消色型電子写真トナーとしては、ロイコ色素を用いたトナーや近赤外線吸収色素を用いたトナーなどがある。このような消色型電子写真トナーを用いて複写機やプリンタにより文字などの画像を形成した印刷物は、熱や光によって画像を消去することができる。従って、この技術によれば、被印刷媒体を再使用することが可能である(例えば、特許文献1参照)。
但し、上記の色素は、一般的な色素と比較して高価である。従って、十分な画像視認性を確保しつつ、ロイコ色素や近赤外線吸収色素などの消色可能な色素の使用量を低減することが望まれる。
また、消色後の画像の視認を困難とするには、トナーが高い消色性を有し、画像を消色した部分の色が被印刷媒体の他の部分の色とほぼ等しいことが必要である。
しかしながら、一般に、紙は、熱や光に曝すと、リグニンの化学変化等を生じて黄化する。そのため、被印刷媒体は、これを再使用可能とするための消去プロセスを繰り返す毎に、黄色が濃くなる。他方、消色したトナーは、結着樹脂に起因して僅かに黄色を呈するものの、消去プロセスを繰り返しても、被印刷媒体ほど大きな色変化を生じることはない。
そのため、消去プロセスを繰り返すと、画像の印刷及び消去を行った部分の色と画像を印刷しなかった部分の色との差が大きくなり、消したはずの画像が視認可能となることがあった。消したはずの画像が視認可能であると、美観が損なわれるのに加え、情報の漏洩に繋がることもある。
特開2000−19770号公報
本発明は、上記事情に鑑みてなされ、消色可能な色素の使用量を低減した場合であっても、十分な画像視認性を達成することが可能な消色型電子写真トナーを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の一側面によると、結着樹脂と、着色剤と、消色剤と、退色性色素と、を含んだことを特徴とする消色型電子写真トナーが提供される。
本発明によると、消色可能な色素の使用量を低減した場合であっても、十分な画像視認性を達成することが可能となる。
本発明の一実施形態に係る消色型電子写真トナーを用いて被印刷媒体上に画像を形成し、この画像を消色して被印刷媒体を再使用可能とするための消色機能付プリンタを概略的に示す図である。 本発明の例及び比較例に係るトナーを用い、図1に示す消色機能付プリンタによって画像を印刷した被印刷媒体を概略的に示す平面図である。 図1に示す消色機能付プリンタによって画像を消色した直後における図2の被印刷媒体を概略的に示す平面図である。 図1に示す消色機能付プリンタによって、画像を印刷し、その消色を繰り返した直後における図2の被印刷媒体を概略的に示す平面図である。
以下、本発明の種々の実施形態について説明する。
本発明の一実施形態に係る消色型電子写真トナーは、結着樹脂、消色可能な着色剤、着色剤と反応することにより着色剤を消色させる消色剤、及び退色性色素、並びに、典型的には帯電制御剤などを、混合、溶融混練、及び粉砕してなるものである。
結着樹脂としては、トナー用結着樹脂として公知のものを含む広い範囲から選択することができる。具体的には、ポリスチレン、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、及びスチレン−ブタジエン共重合体などのスチレン系樹脂をはじめ、飽和ポリエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、クマロン樹脂、キシレン樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリオレフィン樹脂などが例示でき、これらの樹脂を単独で用いてもよく、二種類以上組み合わせて用いてもよい。なお、これらの樹脂のうち、ポリエステル系樹脂が好ましい。
結着樹脂の量は、好ましくは、トナー質量の50乃至95質量%であり、より好ましくは、60乃至90質量%である。
なお、「トナー質量」は、結着樹脂、着色剤、消色剤、帯電制御剤、退色性色素及びワックスなどの、所謂「内添剤」と呼ばれる物質の合計質量である。即ち、「トナー質量」は、シリカなどの「外添剤」の質量は含んでいない。
着色剤としては、近赤外線吸収色素を用いてもよく、又は、ロイコ色素を用いてもよい。但し、ロイコ色素を用いた消色方式では、通常、ヒータが断熱構造によって囲まれている箱型の熱消去装置を用い、まとまった枚数の被印刷媒体を数時間かけて消色するため、オンデマンドで消色することは難しい。
近赤外線吸収色素としては、従来公知のものを用いることができる。そのような近赤外線吸収色素として、例えば、特開平4−362935号公報及び特開平5−119520号公報に記載されているものがある。具体的な近赤外線吸収色素の例として、例えば、下記式に示すようなIRT(商品名、昭和電工(株)製)を挙げることができる。
Figure 2014126606
式中、X及びYは、何れもN(C252を表し、Z-は下記式に示す対イオンである。
Figure 2014126606
消色剤としては、例えば、従来公知の第四級アンモニウムホウ素錯体を用いることができる。そのような第四級アンモニウムホウ素錯体として、例えば、特開平4−362935号公報及び特開平5−119520号公報に記載されているものがある。具体的な第四級アンモニウムホウ素錯体の例として、下記式に示すP3B(商品名、昭和電工(株)製)を挙げることができる。
Figure 2014126606
消色剤は、着色剤と反応することにより、着色剤を消色させる。例えば、着色剤として近赤外線吸収色素を含んだ消色型電子写真トナーを用いて、電子写真プロセスにより文字などの画像を印刷すると、この画像は、可視光下では高い印刷濃度であるが、近赤外線を照射すると消色する。これは、次のような現象に基づく。
即ち、印字又は画像に近赤外線を照射すると、トナー中の近赤外線吸収色素が励起状態になり、消色剤と反応し、消色現象が生ずる。その結果、画像が消色し、消色型電子写真トナーが転写された被印刷媒体を再使用することが可能となる。
なお、消色反応は、近赤外線吸収色素のカチオンが、消色剤のアルキル基と結合することにより生ずる。また、消色型電子写真トナーにおける近赤外線吸収色素と消色剤との比率は、消色反応後に未反応の近赤外線吸収色素が残留しないように適宜選択される。
退色性色素は、安定性が比較的低い着色化合物である。退色性色素は、当初は、赤色、橙色、青色等、緑色及び黄色以外の色に着色しているが、光照射、加熱又はそれらの両方によって容易に化学変化、例えば酸化又は分解を生じて無色又はほぼ無色になる。例えば、光退色性色素は、太陽光などの自然光又は紫外光を照射した場合に、数時間乃至数日の照射時間で消色する。また、熱退色性色素は、例えば、160℃以上の温度に加熱することによって消色する。
消色前において、退色性色素は、上記の着色剤とともに、画像の表示に寄与する。そして、退色性色素は、画像を消去するための消去プロセスにおいて、上記着色剤とともに消色する。従って、退色性色素を使用すると、上記着色剤の使用量を低減した場合であっても、十分な画像視認性を達成することが可能となる。
また、これら退色性色素は、何れも消色後に更に光照射及び/又は加熱を行うことによって徐々に黄化する。それ故、退色性色素を使用した場合、画像の消去プロセスによって被印刷媒体が黄化し、このプロセスを繰り返すことによって黄色が濃くなったとしても、画像の印刷及び消去を行った部分の色と画像を印刷しなかった部分の色との差が過剰に大きくなることはなく、消したはずの画像が視認可能となるのを抑制できる。従って、消したはずの画像が視認可能となることに起因して美観が損なわれるのを抑制することができ、また、情報の漏洩を生じにくくすることができる。加熱と近赤外光照射による消色プロセス後、紙等の被印刷媒体の未印刷領域は黄変する。この場合、トナー部分の印刷領域より濃い黄色になる。トナー部分の印刷領域も黄変するが、未印刷領域より薄い黄色になる。これは、印刷領域の下側の被印刷媒体は、近赤外線照射により影響を受けないため黄変せず、元の色のままだからである。従って、印刷領域の下側の黄変していない被印刷媒体の色と、消色後のやや黄変した印刷領域の色と、重なっても、未印刷領域ほど黄色が濃くなることはない。消色回数が増えていくと、黄色は徐々に濃くなっていく。このように、トナー部分の印刷領域の黄変と、未印刷領域の被印刷媒体の黄変と、は同時に進行せず、未印刷領域の被印刷媒体の方が先に黄変が進んでいくので、黄変する退色性色素を加えることで、未印刷領域の被印刷媒体の黄色に追従させる。
退色性色素は、植物、バクテリア及び最近などから抽出した天然色素であってもよく、合成色素であってもよい。また、退色性色素として、食用色素を使用してもよい。退色性色素としては、例えば、ベニコウジ色素、トウガラシ色素、ウコン色素、クロロフィル色素、カラメル色素、ポルフィリン系色素、カルテノイド系色素、フラボノイド系色素、キノイド系色素、食用赤色2号、食用赤色40号、及び青色2号が挙げられる。
なお、トナーの製造において行う混練は加熱を伴うため、退色性色素の一部は、この加熱によって退色する可能性がある。最終製品としてのトナーにおいて、退色性色素の一部は退色していてもよいが、最終製品としてのトナーにおいて退色性色素が退色していると、画像を高い濃度で形成することが難しく、また、退色の程度のばらつきに起因して品質にばらつきを生じる可能性がある。従って、退色性色素は、トナーの製造において行う混練において退色しないものであること、例えば、150℃以下の温度では退色しないものであることが好ましい。
退色性色素は、可視域において最大の吸収率を示す波長が、500nm未満であるか又は600nm超である緑色又は黄色色素よりも、500乃至600nmの範囲内にある色素であることが好ましい。或いは、退色性色素は、可視域において最大の反射率を示す波長が、500乃至600nmの範囲内にある緑色又は黄色色素よりも、500nm未満であるか又は600nm超の色素であることが好ましい。ここで、「可視域」は、約360乃至800)nmの波長範囲である。可視域のうち、紫色の波長範囲は約380乃至450nm、青色の波長範囲は約450乃至495nm、緑色の波長範囲は約495乃至570nm、黄色の波長範囲は約570乃至590nm、橙色の波長範囲は約590乃至620nm、赤色の波長範囲は約620乃至750nmの波長範囲である。退色性色素の場合、蛍光色素のように発光している訳ではないので、可視域において最大の吸収率を示す波長領域の色が目に見える訳ではない。逆に、目に見える色は、可視域において反射率の高い波長領域に依存する。
つまり、退色性色素は、吸収が500乃至600nmの範囲内にあり、反射が500乃至600nmの範囲外にあるので、実際に見える退色性色素の色は、500乃至600nmの範囲外、つまり緑色と黄色以外である。
一般に、そのような退色性色素の退色前の色は、上記着色剤の消色前の色と類似している。そのような退色性色素は、コントラストが大きな画像を形成すること、及び、上記着色剤の使用量を減少させることにおいて有利である。また、そのような退色性色素を使用した場合、消色後の画像を視認困難とする効果が大きい。
退色性色素は、上記着色剤1.5質量部に対して、好ましくは0.05乃至1質量部の範囲内の量で使用する。退色性色素の量が少ない場合又は多い場合、消色後の画像を視認困難とする効果が小さい。
帯電制御剤は、トナーの帯電量及び帯電速度を調節するために添加する。帯電制御剤としては、通常、電子写真用トナーに使用される任意のものを使用可能である。
この消色型電子写真トナーは、離型材を更に含むことができる。離型剤は、熱ローラ定着などの接触加熱定着によりトナーを被転写媒体に定着させる際に、トナーの一部が分断し、加熱面に付着するオフセット現象を防ぐために添加する。離型剤としては、通常、電子写真用トナーに使用される任意のものを使用可能である。
次に、図面を参照して、上記の消色型電子写真トナーを用いて被印刷媒体上に画像を形成するための、及び、この画像を消色して被印刷媒体を再使用可能とするための消色機能付プリンタについて説明する。
図1に示すプリンタは、市販されているプリンタ(N3500:カシオ計算機(株)製)を改造したものである。このプリンタでは、印字ベルト1の周囲に、消色型電子写真トナー現像器2、消色用ヒータ3、消色用ハロゲンランプヘッド4、転写部5、及び定着部6が配置されている。このプリンタの底部には、消色型電子写真トナーを用いて画像が印刷された用紙等の被印刷媒体Pを収納するカセット7が設置され、上部には、消色型電子写真トナーを用いて画像が再印刷された被印刷媒体を排出する排紙部8が設けられている。なお、消色型電子写真トナー現像器2には、消色型電子写真トナーを収納するトナーカートリッジ9が取り付けられている。
図1に示すプリンタは、次のようにして動作する。
最初に、カセット7から被印刷媒体Pを取り出す。次いで、被印刷媒体Pを、被印刷媒体経路10に沿って搬送する。この搬送過程では、先ず、消色用ヒータ3及び消色用ハロゲンランプヘッド4が、被印刷媒体Pに熱を加えるとともに近赤外線を照射する。この際、被印刷媒体Pの印刷面は消色用ハロゲンランプヘッド4側を向いている。被印刷媒体Pに消色型電子写真トナーからなる画像が形成されている場合、この画像は、これら熱及び近赤外線によって消去(又は消色)される。次いで、転写部5において、消色型電子写真トナーの画像を印字ベルト1から被印刷媒体P上へと転写する。なお、この画像は、トナーカートリッジ9に収容している消色型電子写真トナーを用いて、現像器2によって印字ベルト1上に形成したものである。続いて、定着部6において、先の画像を被印刷媒体Pに定着させる。その後、被印刷媒体Pを排紙部8へと排出する。これにより、操作を完了する。
なお、このプリンタを動作させる際には、例えば、消色用ヒータ3の設定温度は100℃とし、ハロゲンランプヘッド4の出力は50mW/cm2とする。また、被印刷媒体経路10に沿った被印刷媒体Pの搬送速度は、任意の速度に設定可能である。
以下に、本発明の例と比較例とを記載する。
実施例1
消色型電子写真トナーを以下のようにして製造した。
先ず、樹脂「タマノル521」(荒川化学工業(株)製)99質量部と、退色性色素「モナスレッドLAR」(保土谷化学工業(株)製)1質量部とを、ヘンシェルミキサー(三井鉱山(株)製)に投入し、混合した。続いて、この混合物を二軸混錬機で溶融混錬して、マスターバッチ混練物を得た。
次に、波長817nmに感度を持つ赤外線感光色素「IRT」(昭和電工(株)製)1.5質量部、有機ホウ素化合物消色剤「P3B」(昭和電工(株)製)7.5質量部、トナー用ポリエステル結着樹脂(花王(株)製)76.7質量部、負電荷調整剤「LR−147」(日本カーリット(株)製)1.5質量部、「カルナウバWAX1号粉末」((株)加藤洋行輸入品)2.5質量部、蛍光増白剤「Shigenox 101」(ハッコールケミカル(株)製)0.3質量部、及び、上記のマスターバッチ混練物10質量部を、ヘンシェルミキサー(三井鉱山(株)製)に投入し、混合した。
続いて、この混合物を二軸混錬機で溶融混錬した。次いで、得られた混錬物をロートプレックス(ホソカワミクロン(株)製)で粗砕して、粗砕物を得た。得られた粗砕物を衝突式粉砕機にて、平均粒径が9μmになるように粉砕した。得られた粉砕物100質量部に外添剤としてシリカ「R972」(日本アエロジル(株)製)を1質量部添加し、ヘンシェルミキサーで混合して、消色型電子写真トナーを得た。
実施例2
樹脂「タマノル521」(荒川化学工業(株)製)の量を99質量部から99.5質量部へと変更し、退色性色素「モナスレッドLAR」(保土谷化学工業(株)製)の量を1質量部から0.5質量部へと変更したことを除いて、例1と同様の方法で消色型電子写真トナーを作成した。
実施例3
樹脂「タマノル521」(荒川化学工業(株)製)の量を99質量部から90質量部へと変更し、退色性色素「モナスレッドLAR」(保土谷化学工業(株)製)の量を1質量部から10質量部へと変更したことを除いて、例1と同様の方法で消色型電子写真トナーを作成した。
実施例4
退色性色素「モナスレッドLAR」(保土谷化学工業(株)製)の代わりに、退色性色素「モナスレッドPG」(保土谷化学工業(株)製)を使用したことを除いて、例1と同様の方法で消色型電子写真トナーを作成した。
実施例5
退色性色素「モナスレッドLAR」(保土谷化学工業(株)製)の代わりに、退色性色素「カプチロンL」(保土谷化学工業(株)製)を使用したことを除いて、例1と同様の方法で消色型電子写真トナーを作成した。
実施例6
退色性色素「モナスレッドLAR」(保土谷化学工業(株)製)の代わりに、退色性色素「カプチロンWP」(保土谷化学工業(株)製)を使用したことを除いて、例1と同様の方法で消色型電子写真トナーを作成した。
実施例7
退色性色素「モナスレッドLAR」(保土谷化学工業(株)製)の代わりに、退色性色素「クロシンブルーG」(保土谷化学工業(株)製)を使用したことを除いて、例1と同様の方法で消色型電子写真トナーを作成した。
実施例8
退色性色素「モナスレッドLAR」(保土谷化学工業(株)製)の代わりに、退色性色素「OSブルーG」(保土谷化学工業(株)製)を使用したことを除いて、例1と同様の方法で消色型電子写真トナーを作成した。
比較例1
退色性色素「モナスレッドLAR」(保土谷化学工業(株)製)の代わりに、退色性色素「クルクミンW」(保土谷化学工業(株)製)を使用したことを除いて、例1と同様の方法で消色型電子写真トナーを作成した。
比較例2
退色性色素「モナスレッドLAR」(保土谷化学工業(株)製)の代わりに、退色性色素「ネオグリーンO」(保土谷化学工業(株)製)を使用したことを除いて、例1と同様の方法で消色型電子写真トナーを作成した。
比較例3
退色性色素「モナスレッドLAR」(保土谷化学工業(株)製)の代わりに、退色性色素「OSブラウンPN」(保土谷化学工業(株)製)を使用したことを除いて、例1と同様の方法で消色型電子写真トナーを作成した。
比較例4
消色型電子写真トナーを以下のようにして製造した。
マスターバッチ混練物を使用せず、トナー用ポリエステル結着樹脂(花王(株)製)の量を76.7質量部から86.7質量部へと変更したことを除いて、例1と同様の方法で消色型電子写真トナーを作成した。
比較例5
樹脂「タマノル521」(荒川化学工業(株)製)の量を99質量部から89質量部へと変更し、退色性色素「モナスレッドLAR」(保土谷化学工業(株)製)の量を1質量部から11質量部へと変更したことを除いて、例1と同様の方法で消色型電子写真トナーを作成した。
比較例6
樹脂「タマノル521」(荒川化学工業(株)製)の量を99質量部から99.6質量部へと変更し、退色性色素「モナスレッドLAR」(保土谷化学工業(株)製)の量を1質量部から0.4質量部へと変更したことを除いて、例1と同様の方法で消色型電子写真トナーを作成した。
以下の表1に、上記例及び比較例で用いたトナー組成を示す。
Figure 2014126606
上記例1乃至13及び比較例において得られた消色型電子写真トナーをカートリッジに詰め、このカートリッジを図1に示すプリンタに設置した。このプリンタでは、印字要求に対して、現像器2において消色型電子写真トナーにより現像した像を、転写部5にて被印刷媒体Pへと転写し、定着部6にて定着する通常の印刷を行った。その結果、図2に示すような印刷物が得られた。ここでは、被印刷媒体PとしてP紙(富士ゼロックス(株)製)を用いた。
このようにして画像を形成した被印刷媒体Pに対し、X−rite938(X−rite(株)製)を用いた測定を行った。測定項目は、図2に示す印刷部11及び非印刷部12のL*、a*、b*である。
次に、これら被印刷媒体Pを消去プロセスに供した。先ず、画像を形成した被印刷媒体Pを、図1に示すプリンタのカセット7へセットした。プリンタの消色用ヒータ3と消色用ハロゲンランプヘッド4とを点灯し、被印刷媒体Pを経路10に沿って搬送して、その画像を消色させた。その後、被印刷媒体Pを機外へ排出した。図3に、消色後の被印刷媒体Pを示す。
このようにして画像を消色させた被印刷媒体Pに対し、X−rite938(X−rite(株)製)を用いた測定を行った。測定項目は、図3に示す印刷部11及び非印刷部12のL*、a*、b*である。
これら被印刷媒体Pの各々に対し、上述した消去プロセスを更に4回繰り返した。図4に、計5回の消去プロセスを行った被印刷媒体Pを示す。
このようにして消去プロセスを繰り返した被印刷媒体Pに対し、X−rite938(X−rite(株)製)を用いた測定を行った。測定項目は、図4に示す印刷部11及び非印刷部12のL*、a*、b*である。
次に、上記の測定結果等を利用して、以下の6つの項目について評価した。
[1]初期色差
第1回目の消去プロセス前における測定結果から以下の式に従って算出した印刷部11及び非印刷部12の色差CD。
[2]初期視認性
第1回目の消去プロセス前における画像を肉眼で観察した場合の視認性。
[3]消色後色差
第1回目の消去プロセス直後における測定結果から以下の式に従って算出した印刷部11及び非印刷部12の色差CD。
[4]消色後視認性
第1回目の消去プロセス直後における画像を肉眼で観察した場合の視認性。
[5]5回消色後色差
第5回目の消去プロセス直後における測定結果から以下の式に従って算出した印刷部11及び非印刷部12の色差CD。
[6]5回消色後視認性
第5回目の消去プロセス直後における画像を肉眼で観察した場合の視認性。
色差CD={(印刷部のL*−非印刷部のL*2+(印刷部のa*−非印刷部のa*2+(印刷部のb*−非印刷部のb*2}1/2
上記項目[1]乃至[6]の評価は、以下の基準で行った。
[1]初期色差
◎:45以上。
○:35以上45未満。
△:25以上35未満。
×:25未満。
[2]初期視認性
◎:印字部と非印字部との境界がはっきりと鮮明に見える。
○:印字部と非印字部との境界がはっきりと見える。
△:印字部と非印字部との境界がぼんやりと見える。
×:印字部と非印字部との境界がはっきりしない。
[3]消色後色差
◎:1未満。
○:1以上3未満。
△:3以上5未満。
×:5以上。
[4]消色後視認性
◎:消色跡が見えない。
○:消色跡がほぼ見えない。
△:消色跡が見える。
×:消色跡がはっきり見える。
[5]5回消色後色差
◎:1未満。
○:1以上3未満。
△:3以上5未満。
×:5以上。
[6]5回消色後視認性
◎:消色跡が見えない。
○:消色跡がほぼ見えない。
△:消色跡が見える。
×:消色跡がはっきり見える。
評価結果を、上記の表1に示す。
表1に示すように、退色性色素を使用した場合、特に、可視域において最大の吸収率を示す波長が500乃至600nmの範囲内にある退色性色素を使用した場合、十分な画像視認性を達成することができた。また、そのような退色性色素を、着色剤1.5質量部に対して0.05乃至1質量部の量で使用した場合、消去プロセスを繰り返しても、画像の印刷及び消去を行った部分の色と画像を印刷しなかった部分の色との差が過剰に大きくなることはなく、消したはずの画像が視認可能となるのを抑制できた。
以上、本発明の幾つかの実施形態を説明したが、これらは何れも特許請求の範囲に記載した発明とその均等の範囲に含まれる。
以下に、特許請求の範囲に記載した発明を付記する。
[1]結着樹脂と、着色剤と、消色剤と、退色性色素と、を含んだことを特徴とする消色型電子写真トナー。
[2]前記消色剤は、前記着色剤と反応することにより前記着色剤を消色させ、前記退色性色素は、最大の吸収率を示す波長が500乃至600nmの範囲にあることを特徴とする[1]に記載の消色型電子写真トナー。
[3]前記退色性色素は、ベニコウジ色素、トウガラシ色素、ウコン色素、クロロフィル色素、カラメル色素、ポルフィリン系色素、カルテノイド系色素、フラボノイド系色素、キノイド系色素、食用赤色2号、食用赤色40号、及び青色2号からなる群より選択される1種以上を含んだことを特徴とする[1]又は[2]に記載の消色型電子写真トナー。
[4]前記着色剤1.5質量部に対して、前記退色性色素を0.05乃至1質量部の範囲内で含んだことを特徴とする[1]乃至[3]の何れか1項に記載の消色型電子写真トナー。
1…印字ベルト、2…消色型電子写真トナー現像器、3…消色用ヒータ、4…消色用LEDヘッド、5…転写部、6…定着部、7…カセット、8…排紙部、9…消色型電子写真トナーカートリッジ、10…被転写媒体経路、11…印刷部、12…非印刷部。

Claims (4)

  1. 結着樹脂と、着色剤と、消色剤と、退色性色素と、を含んだことを特徴とする消色型電子写真トナー。
  2. 前記消色剤は、前記着色剤と反応することにより前記着色剤を消色させ、
    前記退色性色素は、最大の吸収率を示す波長が500乃至600nmの範囲にあることを特徴とする請求項1に記載の消色型電子写真トナー。
  3. 前記退色性色素は、ベニコウジ色素、トウガラシ色素、ウコン色素、クロロフィル色素、カラメル色素、ポルフィリン系色素、カルテノイド系色素、フラボノイド系色素、キノイド系色素、食用赤色2号、食用赤色40号、及び青色2号からなる群より選択される1種以上を含んだことを特徴とする請求項1又は2に記載の消色型電子写真トナー。
  4. 前記着色剤1.5質量部に対して、前記退色性色素を0.05乃至1質量部の範囲内で含んだことを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の消色型電子写真トナー。
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