JP2008070780A - 消去可能な画像形成材料及びその製造方法 - Google Patents

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武志 五反田
Akira Takayama
暁 高山
Kenji Sano
健二 佐野
Yumiko Sekiguchi
裕実子 関口
Shinya Sakurada
新哉 桜田
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Abstract

【課題】 呈色性化合物を過剰に添加することによって発色濃度をあげる方法が考えられ
るが、発色に寄与しない呈色性化合物を無駄にしてしまうだけでなく、画像形成材料の物
性に悪影響が生じる。例えば、画像形成材料中の主要成分(マトリクス)と異なる低分子
量成分の添加量が増えるため、保存安定性・機械的強度を低下させてしまう。
【解決手段】 本発明の画像形成材料は呈色性化合物と、顕色剤と、バインダー樹脂とを
含有する消去可能な画像形成材料であって、前記呈色性化合物は非晶質であることを特徴
とする。
【選択図】 図3

Description

本発明は、消去可能な画像形成材料及びその製造方法に関する。
地球環境の保護、およびCOによる温室効果を抑制するためには森林の保護が非常に
重要である。新たな伐採を最低限に維持し、植林を含めた森林再生とのバランスを保つた
めには既に保有している紙資源を如何に効率よく利用していくかが大きな課題となる。
現在の紙資源の再利用は、画像形成材料を剥離させる脱墨工程を経た紙繊維を質の悪い
紙に漉き直して目的別に使い分ける「リサイクル」であり、これは脱墨工程のコスト高の
問題や廃液の処理による新たな環境汚染の可能性などが指摘されている。
一方で、古くは鉛筆に対してケシゴム、ボールペンに対して修正液というように、画像
の修正によるハードコピーの再利用、即ち「リユース」が実用化されてきている。ここで
紙質の劣化を極力防ぎ、同一目的に複数回使用する「リユース」は、紙質を落としながら
他の目的に使用する「リサイクル」とは異なる概念である。「リユース」は紙資源の保護
の観点からみればより重要な概念であり、「リサイクル」の前段階で適切な「リユース」
が行われれば新たに必要な紙資源を最小限に抑えることができる。例えば近年、ハードコ
ピー用紙のリユースを目的とした特殊紙であるリライタブルペーパーなどが提案されてき
ている。リライタブルペーパーの技術を用いると、使用による皺や折れ曲がりなどの紙の
痛みを気にしなければ100回以上の「リユース」が可能であり、紙資源の利用効率は飛
躍的に向上することになる。
しかし、リライタブルペーパーは特殊紙を使うために「リユース」はできても「リサイ
クル」に適さない技術であり、また熱記録以外の記録技術に適用が困難であるという欠点
を有していた。
これに対し本発明者らは、呈色性化合物と顕色剤とは相互作用が増大すると発色状態と
なり、相互作用が減少すると消色状態になることに着目した。呈色性化合物および顕色剤
を含有する組成系に新たに消色剤を加えることにより、室温付近の温度で画像形成材料の
消色状態が安定して存在できるようにし、熱や溶媒による処理で長期に消色状態を固定す
る画像形成材料や、画像消色プロセス、画像消色装置を開発し、現行技術に代わる紙のリ
ユース技術として提案してきた。
本発明者らの提案した画像形成材料は、画像の発色・消色状態の安定性が高く、加えて
材料的にも安全性が高く、また電子写真用トナー、液体インク、インクリボン、筆記用具
全てに対応可能である。更に大規模消色処理が可能であるという従来の技術にないメリッ
トを有している。
更に本発明者らは、「紙」の構成要素であるセルロースが消色剤の機能を有することを
発見し、紙を被記録媒体に用いる限定用途においては、消色剤を含有しない画像形成材料
でも、熱や溶媒による処理方法で消色可能であることを提案している。
例えば、呈色性化合物、顕色剤およびバインダー樹脂を含有する画像形成材料により、
鮮明な画像を形成でき、しかも良好に画像を消色できることを開示している(特許文献1
)。この画像形成材料は、所定の温度に加熱すると顕色剤が紙へ移動するため、呈色性化
合物が顕色剤の作用を受けなくなるため消色が可能になる。
しかしながら、画像形成材料中の呈色性化合物の一部しか発色状態にならないために、
画像形成材料自体の発色が薄かった。
特開2000−284520公報
これに対し、呈色性化合物を過剰に添加することによって発色濃度をあげる方法が考え
られるが、発色に寄与しない呈色性化合物を無駄にしてしまうだけでなく、画像形成材料
の物性に悪影響が生じる。例えば、画像形成材料中の主要成分(マトリクス)と異なる低
分子量成分の添加量が増えるため、保存安定性・機械的強度を低下させてしまう。
本発明は上記問題を鑑み、発色性に優れた画像形成材料を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明の画像形成材料は呈色性化合物と、顕色剤と、バイン
ダー樹脂とを含有する消去可能な画像形成材料であって、前記呈色性化合物は非晶質であ
ることを特徴とする。
また本発明の画像形成材料の製造方法は呈色性化合物と、顕色剤と、バインダー樹脂と
を含有する消去可能な画像形成材料の製造方法であって、呈色性化合物を融点以上に加熱
して冷却した後、顕色剤と混合することを特徴とする。
本発明によれば、発色性に優れた画像形成材料を提供できる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本実施形態に係る消去可能な画像形成材料は、呈色性化合物と、顕色剤と、バインダー
樹脂とを含有する。この画像形成材料は、バインダー樹脂中に分散されている呈色性化合
物と顕色剤とが相互作用することにより呈色性化合物が発色状態となる。このような画像
形成材料を微粒子にすることで電子写真技術などにより紙上に鮮明な画像を形成できる。
また、本実施形態に係る画像形成材料は加熱により消去(消色)することが可能である
画像形成材料の消色は、バインダー樹脂中で相互作用している呈色性化合物と顕色剤と
が加熱によって相互作用しなくなることによる。顕色剤は加熱消色時に被記録媒体である
紙へ移動する。移動した顕色剤は紙の構成要素であるセルロースの水酸基と水素結合を形
成するため、画像形成材料が消色状態となる。
ここで呈色性化合物の発色は添加量から予想される濃度より低くなることがあるため、
バインダー樹脂等からなるマトリクス中での呈色性化合物の分散状態について検討した。
呈色性化合物と、顕色剤とを含有する消去可能な画像形成材料は、溶融状態にしたマト
リクス中に呈色性化合物と顕色剤とを混練する製造方法が一般的である。このような製造
方法の場合、目視では完全に均一化したように観察できるが、電子顕微鏡で観察すると分
散しない呈色性化合物の凝集物の存在が確認できた。
そこで、呈色性化合物のバインダー樹脂への溶解度を向上させることによって発色性を
向上させるることを検討した結果、呈色性化合物を顕色剤が共存しない状態で融点以上に
加熱後、冷却してから顕色剤と混合した場合に、消去可能な画像形成材料の発色性がよく
なることを見出した。
例えば、呈色性化合物としてクリスタルバイオレットラクトン(CVL)を融点(19
0℃)以上に加熱した後に冷却すると結晶性の低下した固形物を得ることができる。
図1及び図2に加熱前後のCVLの結晶性の違いを示す。CVLの加熱は198℃で1
0分行い、2℃の雰囲気に5分置いた後に得られる固形物を加熱後の固形物とした。結晶
性は得られた固形物の粉末をX線回折の方法により表1の条件で確認した。
Figure 2008070780
図1は加熱前のCVLのX線回折結果、図2は加熱後のCVLのX線回折結果である。
図1から加熱前のCVLは結晶構造の存在を示す回折ピークを確認できる。一方、加熱後
の固形物にはX線強度が300カウント以下のピークのみであった。加熱後は結晶構造に
起因する回折ピークが減少していることがわかる。各回折ピークの半値幅を比較すると加
熱前のCVLに見られたピークは全て1以下であるが、加熱後は2以上になっている。両
者に共通する回折角2θが9〜10°付近のピーク(○印)で、加熱前(2θ=9.56°)
は半値幅が0.180、加熱後(2θ=9.208)は半値幅が2.959である。また、回折角2θが1
7〜18°付近のピーク(△印)を比べた場合、加熱前(2θ=17.78)の半値幅は0.240
、加熱後(2θ=17.438)の半値幅は4.340であった。どちらも10倍以上増加しており実
質的に非晶質であることがわかる。
このように非晶質の呈色性化合物を利用すると、結晶格子エネルギーの分だけ溶解に必
要なエネルギーが少なく済むため、バインダー樹脂への呈色性化合物の分散性が向上する
と考えられる。従って、画像形成材料の発色の向上は、このような呈色性化合物の分散性
の向上によって顕色剤の作用を受けやすくなることによると推測される。
画像形成材料の製造においては、先ず呈色性化合物を融点以上に加熱し、冷却して固形
物を得る。その後、呈色性化合物と顕色剤とをバインダー樹脂からなるマトリクス中に混
合させ、呈色性化合物と顕色剤とを分散させるように更に混練する。混練された混合物を
一度粗粉砕し、更に微粉砕して画像形成材料を得る。この画像形成材料をトナー等に使用
する場合には更に外部添加剤(外添剤)等を添加して用いる場合もある。
呈色性化合物を融点以上に加熱させる場合には、呈色性化合物単独で融点以上に加熱す
ることが良い。これは、発色状態の呈色性化合物が熱分解し易いためである。呈色性化合
物が熱分解すると有色成分として残存する。この有色成分は消色機能が低下し、加熱消去
しても消去されずに画像が残存する虞がある。
即ち、顕色剤を共存させると呈色性化合物は顕色剤の作用を受けて発色する。この状態
で加熱を行うと、熱処理の過程で呈色性化合物が熱分解して有色成分を生成してしまう。
従って、有色成分を含む呈色性化合物を消去可能な画像記録材料として使用することにな
り、加熱消去しても有色成分が残ってしまう。有色成分の残存は、消去前後のコントラス
ト差が十分に得られずに消えていない印象を与える。また、画像形成材料中にこのような
有色成分が混入していると、消去後の残像は有色成分の色相に大きく影響されて黄色味が
増している。黄ばんだ印象を与えるため使用感も悪くなる。従って呈色性化合物を融点以
上に加熱させる場合には、呈色性化合物単独で加熱することが良い。
また、呈色性化合物を加熱する温度は材料の融点より高ければ良いが、呈色性化合物自
体が熱分解する可能性があるため、融点より50℃を超えないことが好ましい。加熱の時
間は融点到達した時点で終了してもよいが、呈色性化合物が全て融解してから冷却して用
いるほうが好ましい。従って、加熱温度が融点に達してから10分以上保持することによ
って融解していない呈色性化合物をできる限り少なくするとよい。但し、過度の加熱によ
り呈色性化合物自体が熱分解することがあるため、保持時間は30分未満がより好ましい
加熱後の呈色性化合物は融点以下に冷却されることが良い。冷却する場合には実体温度
を下げるために、融点よりも低温の環境に置くことがより好ましい。例えば20℃以下で
静置する場合、融点以上の部分が残存することがあるため、1分以上を保持することが好
ましい。なお、冷却中に水分の混入を避けるため呈色性化合物の一部が露点温度以下にな
らないことがより好ましい。
(呈色性化合物)
本実施形態では、呈色性化合物は、ロイコオーラミン類、ジアリールフタリド類、ポリ
アリールカルビノール類、アシルオーラミン類、アリールオーラミン類、ローダミンBラ
クタム類、インドリン類、スピロピラン類、フルオラン類等の電子供与性有機物が挙げら
れる。
具体的には、クリスタルバイオレットラクトン(CVL)、マラカイトグリーンラクト
ン、2−アニリノ−6−(N−シクロヘキシル−N−メチルアミノ)−3−メチルフルオ
ラン、2−アニリノ−3− メチル−6−(N−メチル−N−プロピルアミノ)フルオラ
ン、3−[4−(4−フェニルアミノフェニル)アミノフェニル]アミノ−6−メチル−
7−クロロフルオラン、2−アニリノ−6−(N−メチル−N−イソブチルアミノ)−3
−メチルフルオラン、2−アニリノ−6−(ジブチルアミノ)−3−メチルフルオラン、
3−クロロ−6−(シクロヘキシルアミノ)フルオラン、2−クロロ−6−(ジエチルア
ミノ)フルオラン、7−(N,N−ジベンジルアミノ)−3−(N,N−ジエチルアミノ
)フルオラン、3,6−Bis(ジエチルアミノ)フルオラン−γ−(4’−ニトロ)ア
ニリノラクタム、3−ジエチルアミノベンゾ[a]−フルオラン、3−ジエチルアミノ−
6−メチル−7−アミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−キシリジノフルオラン、
3−(4−ジエチルアミノ−2−エソキシフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルイ
ンドール−3−イル)−4−アザフタライド、3−(4−ジエチルアミノフェニル)−3
−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)フタライド、3−ジエチルアミノ−
7−クロロアニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7,8−ベンゾフルオラン、3,
3−Bis(1−n−ブチル−2−メチルインドール−3−イル)フタライド、3,6−
ジメチルエソキシフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メソキシ−7−アミノフルオラ
ン、DEPM、ATP,ETAC、2−(2−クロロアニリノ)−6−ジブチルアミノフ
ルオラン、クリスタルバイオレットカルビノール、マラカイトグリーンカルビノール、N
−(2、3−ジクロロフェニル)ロイコオーラミン、N−ベンゾイルオーラミン、ローダ
ミンBラクタム、N−アセチルオーラミン、N−フェニルオーラミン、2−(フェニルイ
ミノエタンジリデン)−3,3−ジメチルインドリン、N−3,3−トリメチルインドリ
ノベンゾスピロピラン、8’−メトキシ−N−3,3−トリメチルインドリノベンゾスピ
ロピラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−クロロフルオラン、3−ジエチルアミ
ノ−7−メトキシフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−ベンジルオキシフルオラン、1
,2−ベンツ−6− ジエチルアミノフルオラン、3,6−ジーp−トルイジノ−4,5
−ジメチルフルオラン−フェニルヒドラジド−γ−ラクタム、3−アミノ−5−メチルフ
ルオラン等が例示される。これらは1種または2種以上を混合して用いることが可能であ
る。呈色性化合物を適宜選択すれば多様な色の発色状態が得られることからカラー対応も
容易である。
(顕色剤)
また顕色剤は、前述した呈色性化合物と相互作用して呈色性化合物を発色させるもので
あって、例えば、フェノール類、フェノール金属塩類、カルボン酸金属塩類、ベンゾフェ
ノン類、スルホン酸、スルホン酸塩、リン酸類、リン酸金属塩類、酸性リン酸エステル、
酸性リン酸エステル金属塩類、亜リン酸類、亜リン酸金属塩類等が挙げられ、これらを1
種または2種以上混合して用いることが可能である。特に、没色子酸、及び没色子酸メチ
ル、没色子酸エチル、没色子酸n−プロピル、没色子酸 i−ブチルなど没色子酸エステ
ル、2,3−ジヒドロキシ安息香酸、3,5−ジヒドロキシ安息香酸メチルなどジヒドロ
キシ安息香酸及びソノエステル、2,4−ジヒドロキシアセトフェノン、2,5−ジヒド
ロキシアセトフェノン、2,6−ジヒドロキシアセトフェノン、3,5−ジヒドロキシア
セトフェノン、2,3,4−トリヒドロキシアセトフェノンなどヒドロキシアセトフェノ
ン類、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、4,4’−ジヒドロキシベンゾフェノン、
2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,4,4’−トリヒドロキシベンゾフェ
ノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,3,4,4’−テト
ラヒドロキシベンゾフェノンなどヒドロキシベンゾフェノン類、2,4’−ビフェノール
、4,4’−ビフェノールなどビフェノール類、4−[(4−ヒドロキシフェニル)メチ
ル]−1,2,3−ベンゼントリオール、4−[(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフ
ェニル)メチル]−1,2,3−ベンゼントリオール、4,6−ビス[(3,5−ジメチ
ル−4−ヒドロキシフェニル)メチル]−1,2,3−ベンゼントリオール、4,4’−
[1,4−フェニレンビス(1−メチルエチリデン)ビス(ベンゼン−1,2,3−トリ
オール)]、4,4’−[1,4−フェニレンビス(1−メチルエチリデン)ビス(1,
2−ベンゼンジオール)]、4,4’,4’’−エチリデントリスフェノール、4,4’
−(1−メチルエチリデン)ビスフェノール、メチレントリス−p−クレゾールなど多価
フェノール類等を使用することがより好ましい。最も好適な顕色剤は、没色子酸エチル、
没色子酸n−プロピル、没色子酸i−プロピル、没色子酸ブチルなど没色子酸エステルと
、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、4,4’−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,
3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,4,4’−トリヒドロキシベンゾフェノン
、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,3,4,4’−テトラヒ
ドロキシベンゾフェノンなどヒドロキシベンゾフェノン類である。
(バインダー樹脂)
また、バインダー樹脂は、画像形成材料作製時に呈色性化合物と顕色剤を発色状態で分
散させるものである。一方、加熱消去時には顕色剤が紙へと移動できる特性をもったもの
である。
本発明に係る消去可能な画像形成材料は、バインダー樹脂中の極性基の含有量が低いほ
ど呈色濃度が高くなる。高い発色・消色コントラストを得るにはバインダー樹脂として非
極性樹脂を用いることが好ましく、例えば、ポリスチレン、ポリスチレン誘導体、及びス
チレンの共重合体を使用することが可能である。これらの樹脂の製造に用いられるスチレ
ン系単量体の具体例としては、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p
−メチルスチレン、p−エチルステレン、2,4−ジメチルスチレン、p−n−ブチルス
チレン、p−tert−−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチ
ルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチ
レン、p−メトキシスチレン、p−フェニルスチレン、p−クロルスチレン及び3,4−
ジクロルスチレン等がある。これらのスチレン系単量体は組合せて用いてもよい。
スチレン系の単量体と極性基を有する単量体とを共重合させてもよい。極性基を有する
と単量体は、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸イソブチル、メタ
クリル酸シクロへキシル、メタクリル酸エチルヘキシル、メタクリル酸ラウリル、メタク
リル酸ステアリル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、メタアクリロニトリル、マレイン
酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、フマル酸ジメチル、フマル酸ジブチル、イタコン酸ジ
メチル、イタコン酸ジブチル、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、n−ブチ
ルビニルエーテル及びイソブチルエーテルなどを用いるこが可能である。これらの極性基
を有するビニル系単量体は単独であるいは2種以上組合せて用いることができる。
共重合体からなる好適なバインダー樹脂としては、スチレン・n−ブチルメタクリレー
ト、スチレン・イソブチルメタクリレート、スチレン・エチルアクリレート、スチレン・
n−ブチルアクリレート、スチレン・メチルメタクリレート、スチレン・グリシジルメタ
クリレート、スチレン・ジメチルアミノエチルメタクリレート、スチレン・ジエチルアミ
ノエチルメタクリレート、スチレン・ジエチルアミノプロピルアクリレート、スチレン・
2−エチルヘキシルアクリレート、スチレン・ブチルアクリレート−N−(エトキシメチ
ル)アクリルアミド、スチレン・エチレングリコールメタクリレート、スチレン・4−ヘ
キサフルオロブチルメタクリレート、スチレン・ブタジエン共重合体、アクリロニトリル
・アクリルゴム・スチレン三元共重合体、アクリロニトリル・スチレン・アクリル酸エス
テル三元共重合体、スチレン・アクリロニトリル共重合体、アクリロニトリル・塩素化ポ
リスチレン・スチレン三元共重合体、アクリロニトリル・エチレン酢酸ビニル・スチレン
三元共重合体、スチレン・p−クロロスチレン共重合体、スチレン・プロピレン共重合体
、スチレン・ブタジエン共重合体、スチレン・マレイン酸エステル共重合体、スチレン・
無水マレイン酸共重合体等を使用することも可能である。このようなアクリレートモノマ
ーは一種類だけ用いて共重合させてもよいし、二種類以上のモノマーを混合してスチレン
と共重合させて用いてもよい。
ブタジエン、マレイン酸エステル、クロロプレン等を共重合させた共重合体を用いても
よいが、これら成分のバインダー樹脂中の重量比率は10%以下であることがより望まし
い範囲である。上記したアクリレートモノマーの重合体をポリスチレンと混合して用いる
こともできる。この場合、ポリアクリレート成分は一種類のホモポリマーが混ざったもの
でもよいし、あるいは、共重合体でもよい。また、スチレン、あるいは、アクリレートに
ブタジエン、マレイン酸エステル、クロロプレン等を10%以下の割合で共重合させたも
のを用いてもよい。
また一般に、トナー用樹脂の熱特性は、軟化点、ガラス転移点の値で代表され、通常の
トナーでは、軟化点が60〜190℃、ガラス転移点が20〜110℃のもの使用される
が、本実施形態に係る画像形成材料を用いる場合、バインダー樹脂に好適な熱特性は、軟
化点は95〜160℃、ガラス転移点は50〜80℃である。軟化点及びガラス転移点が
前述の温度よりも高いとトナーの定着温度が高温になり、定着時に消色する恐れがある。
軟化点及びガラス転移店が低いとトナーの保存・安定性が悪くなる。軟化点はフローテス
タなどにより測定することが可能であり、ガラス転移点はDSC(Differenti
al Scanning Calorimeter:示差走査型熱量計)などで測定され
る。
ここで、軟化点はフローテスタ(島津製作所製CFT−500)を用いて、ノズル:1
.0mmφ×10.0mm、荷重:30kg・f、昇温速度:3℃/min、サンプル量
:1.0gの条件で、サンプル流出量が半分に達した時の温度(T1/2)、ガラス点移
転はDSCで溶融急冷(メルトクエンチ)後、ショルダー値として求めた温度である。シ
ョルダー値とは、比熱の変化の変曲点で、比熱が変わる前後の「始点と終点の中間点」を
指す。
一般にバインダー樹脂に含有される極性基の量は少ない程良い。バインダー樹脂に含有
される極性基の量が少ないと、画像形成材料を混練により調整した場合、呈色濃度が高く
なる。一方で、加熱時における呈色性化合物とバインダー樹脂との相溶性も同時に高くな
る。従って、発色・消色のコントラストが高くなるため、極性基の量の少ないものを用い
ると良い。
発色・消色のコントラストが高いバインダー樹脂としては、例えば、ポリスチレンやポ
リオレフィンのような非極性樹脂が挙げられる。トナー用樹脂に使用する場合には、スチ
レン・ブタジエン共重合体、スチレン・プロピレン共重合体及びその誘導体がより良い樹
脂として挙げられる。
呈色性化合物と顕色剤はモル比で呈色性化合物:顕色剤=1:0.1〜10となるよう
にバインダー樹脂に配合される。呈色性化合粒と顕色剤との比率が1.0を下回ると十分
な相互作用が得られずに発色性能が劣る。また、比率が10.0を超えて混合すると発色
に寄与しない材料が増えて無駄になるだけでなく、物性に悪影響が生じる場合がある。
バインダー樹脂は画像形成材料を構成するマトリクスであり、後述する添加剤等の含有量
によって量的に変化するが、例えばトナーに使用する場合にはトナーに対して70wt%
以上90wt%以下である。70wt%より少ない場合には呈色性化合物と顕色剤との相
互作用に影響を与える場合がある。また、90wt%より多いと呈色性化合物と顕色剤と
の画像形成材料に対する割合が減り、発色性能に影響を与える場合がある。
(添加されるその他の材料)
本実施形態における画像形成材料をトナーの用途に適用する場合に、呈色性化合物、顕
色剤およびバインダー樹脂以外に通常のトナーに使用されるような各種添加成分を含有さ
せることができる。呈色性化合物、顕色剤およびバインダー樹脂以外に添加される各種の
材料について説明する。
まず、トナーの帯電特性を調整するため、添加剤(以下帯電制御剤という)を用いても
よい。帯電制御剤としては、消去した際に帯電制御剤の色が残らないことが良い。そのた
め、帯電制御剤は無色または透明であることが好ましいが、一般に使われる帯電制御剤の
うち、負帯電の材料としてはオリエント化学のE−89(カリックスアレーン誘導体)、
日本カーリットのN−1、N−2、N−3(ともにフェノール系化合物)、LR147(
ホウ素系化合物)、藤倉化成のFCA−1001N(スチレンースルホン酸系樹脂)など
を用いることができる。より好適な化合物として、E−89やLR147が例示される。
正帯電の材料としては保土谷化学のTP−302(CAS#116810−46−9)、
TP−415(同117342−25−2)、オリエント化学のP−51(4級アミン化
合物)、AFP−B(ポリアミンオリゴマー)、藤倉化成のFCA−201PB(スチレ
ンーアクリル四級アンモニウム塩系樹脂)などが挙げられる。
また、定着性を制御するためにワックス類などを配合してもよい。本実施形態の画像形
成材料に用いるワックス類としては、呈色性化合物を発色することがない成分で構成され
ていることが好ましい。例えば、高級アルコール、高級ケトン、高級脂肪族エステル等を
用いることが好ましく、酸価で規定するならば10mgKOH/g以下が良い。またこれ
らは、重量平均分子量が102〜105、更には102〜104のものを用いることがより好
ましい。重量平均分子量がこのような範囲であれば、低分子量ポリプロピレン、低分子量
ポリエチレン、低分子量ポリブチレン、低分子量ポリアルカンなどを用いることも可能で
ある。これらワックス類の添加量は、0.1〜30重量部、更には0.5〜15重量部が
好ましい。なお、ヒートロール定着用トナーの場合ヒートロールからの離型性能を付与す
るために添加されるため、添加量が5重量部以内であることがよく、圧力定着用トナーの
場合、画像形成材料の主成分としてこれらのワックスを用いることが可能で、マイクロカ
プセル構造にする場合芯の部分となる。
また、可塑剤は、画像形成材料に柔軟性を与えるために添加するものである。
また、消去性能を向上させるために可塑剤を配合してもよい。画像形成材料の消色は顕
色剤が紙中の水酸基と結合するために生じるが、顕色剤の媒体中の拡散移動がその消色性
能に影響する。可塑剤を添加してバインダー樹脂を適度に可塑化すると、分散力、双極子
間力、水素結合等による顕色剤の移動阻害の低減がなされるため、より消去性能が向上す
る。
画像形成材料に添加する可塑剤としては、フタル酸誘導体、アジピン酸誘導体、アゼラ
イン酸誘導体、セバシン酸誘導体、マレイン酸誘導体、フマル酸誘導体、トリメリット酸
誘導体、クエン酸誘導体、オレイン酸誘導体、リシノール誘導体、ステアリン酸誘導体、
スルホン酸誘導体、リン酸誘導体、グリセリン誘導体、パラフィン誘導体、ジフェニル誘
導体が挙げられる。具体的にはジ(2−エチルヘキシル)フタレート、ジメチルフタレー
ト、ジエチルフタレート、ジブチルフタレート、ジイソブチルフタレート、ジヘプチルフ
タレート、ジイソオクチルフタレート、オクチルデシルフタレート、ジイソデシルフタレ
ート、ジトリデシルフタレート、エチルヘキシルデシルフタレート、ジノニルフタレート
、ブチルベンジルフタレート、ジシクロヘキシルフタレート、ジアルリルフタレート、ジ
メトキシエチルフタレート、ジブトキシエチルフタレート、メチルフタリルエチルグリコ
ール、エチルフタリルエチルグリコレート、ブチルフタリルブチルグリコレート、ジ−n
−ブチルアジペート、ジイソブチルアジペート、ジ−(2−エチルヘキシル)アジペート
、ジイソオクチルアジペート、ジイソデシルアジペート、オクチルデシルアジペート、ベ
ンジル−n−ブチルアジペート、ポリプロピレンアジペート、ポリブチレンアジペート、
ジブトキシエチルアジペート、ベンジルオクチルアジペート、ジ−(2−エチルヘキシル
)アゼレート、ジ−2−エチルヘキシル−4−チオアゼレート、ジ−n−ヘキシルアゼレ
ート、ジイソブチルアゼレート、ジメチルセバケート、ジエチルセバケート、ジブチルセ
バケート、ジ−(2−エチルヘキシル)セバケート、ジイソオクチルセバケート、ジ−n
−ブチルマレート、ジメチルマレート、ジエチルマレート、ジ−(2−エチルヘキシル)
マレート、ジノニルマレート、ジブチルフマレート、ジ−(2−エチルヘキシル)フマレ
ート、トリ−(2−エチルヘキシル)トリメリテート、トリイソデシルトリメリテート、
n−オクチル,n−デシルトリメリテート、トリイソオクチルトリメリテート、ジイソオ
クチル,モノイソデシルトリメリテート、トリエチルシトレート、トリ−n−ブチルシト
レート、メチルオレート、ブチルオレート、メトキシエチルオレート、テトラヒドロフル
フリルオレート、グリセリルモノオレート、ジエチレングリコールモノオレート、メチル
アセチルリシノレート、ブチルアセチルリシノレート、グリセリルモノリシノレート、ジ
エチレングリコールモノリシノレート、n−ブチルステアレート、グリセリルモノステア
レート、塩素化メチルステアレート、ベンゼンスルホンブチルアミド、o−トルエンスル
ホンアミド、p−トルエンスルホンアミド、N−エチルーp−トルエンスルホンアミド、
o−トルエンエチルスルホンアミド、p−トルエンエチルスルホンアミド、N−シクロヘ
キシル−p−トルエンスルホンアミド、トリエチルホスフェート、トリブチルホスフェー
ト、トリー(2−エチルヘキシル)ホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリス(
クロロエチル)ホスフェート、ポリエチレングリコール、塩素化パラフィン、塩素化ジフ
ェニルなどが挙げられる。界面活性剤の種類によって最適添加量は微妙に異なるが、適正
量はおおよそ0.5重量%以下である。特に効果が高いのはベンゼン環もしくは脂環構造
を有するフタル酸誘導体、トリメリクエン酸誘導体などを添加するとよい。
本実施形態の画像形成材料においては更に、必要に応じて、流動性、保存性、耐ブロッ
キング性、感光体研磨性等を制御するための外添剤などを配合してもよい。外添剤として
は、シリカ微粒子、金属酸化物微粒子、クリーニング助剤等を用いることが可能である。
また、シリカ微粒子としては、二酸化ケイ素、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸亜鉛、ケイ酸マ
グネシウム等があげられる。金属酸化物微粒子としては、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、
酸化ジルコニウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸バリウム等があげられる。クリー
ニング助剤としては、ポリメチルメタクリレート、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフ
ルオロエチレン等の樹脂微粉末等があげられる。
これら外添剤は、疎水化などの表面処理が施されたものであっても良い。疎水化処理は
、トナーとして使う場合に行われているもので、負帯電の場合は、シランカップリング剤
、チタンカップリング剤、シリコーンオイルなどの処理剤が使われる。また、正帯電の場
合は、アミノシラン系、側鎖にアミンを有するシリコーンオイルなどの処理剤が使われる
。外添剤の添加量は、トナー100重量部に対して0.05〜5重量部、より好ましくは
0.1〜3.0重量部を用いることが良い。また、トナーに使用される一次粒子の平均粒
径は、シリカ微粒子では10〜20nmが一般的に用いられ、他に〜100nmの粒子も
用いられる。シリカ以外の材料では、粒径が大きくなり、0.05〜3μmの平均粒径を
持った粒子が一般的に用いられる。
トナーの粒径範囲は、体積平均径が6〜20μm、個数分布における5μm以下の含有
量が2〜20個数%、体積分布における5μm以下の含有量が0〜5体積%、体積分布に
おける20μm以上の含有量が0〜5体積%であるもの好ましい。これらの測定は、コー
ルターマルチサイザー(コールター社)を用いて実施される。消去可能なトナーの導電率
は、1011〜1016Ωcm、更に1013〜1015Ωが好適である。二成分現像の場合には
、鉄粉、フェライト、マグネタイトなどをシリコーンやアクリルなどの樹脂でコートした
キャリアが用いられる。これらのキャリアの導電率は、鉄粉で109Ωcm以下、フェラ
イトで106〜1015Ωcm程度、マグネタイトで1013Ωcm以上の範囲、樹脂に50
μm程度に粉砕した磁性粉を分散させたものでは1013Ωcm以上が好適である。導電性
の測定は、トナーを20mm径、厚さ1mmの円盤型タブレットに打錠し、1V・1kH
zの電位を印加して測定する。
消去可能な画像形成材料は、このような呈色性化合物、顕色剤、バインダー樹脂等を混
合・分散して作られる。
呈色性化合物と顕色剤をバインダー樹脂に混合・分散する方法としては、高速ディゾル
バ、ロールミル、ボールミル等の装置で、(消色剤を含む場合には非極性の)溶媒を用い
た湿式分散法や、ロール、加圧ニーダー、インターナルミキサー、スクリュー型押し出し
機等による溶融混練法などを用いることができる。また、混合手段としては、ボールミル
、V型混合機、フォルバーグ、ヘンシェルミキサー等を用いることができる。
本発明による消去可能な画像形成材料の消去性能評価のために行った実験結果を以下に
示す。
試料は呈色性化合物としてCVL(山田化学製ロイコ染料)を3.65重量%及び2−
アニリノ−6−(N−エチル−N−イソペンチルアミノ)−3−メチルフルオラン(山田
化学製ロイコ染料:S205)を0.5重量%、顕色剤として没食子酸エチルを2重量%
、可塑剤としてフタル酸ジ-2-エチルヘキシルを0.479重量%、ワックス成分として
ポリプロピレンワックスを5重量%、帯電制御剤(日本カーリット社のLR−147)を
1重量%、バインダー樹脂としてスチレン−ブタジエン共重合体87.371重量%を用
いた。スチレン−ブタジエン共重合体はブタジエンユニットの含有量が異なる2種類(マ
トリクス樹脂A(スチレン−ブタジエン共重合体中におけるブタジエンユニット量が12
.5%)、マトリクス樹脂B(スチレン−ブタジエン共重合体中におけるブタジエンユニ
ット量が15%))を利用した。
呈色性化合物としてのCVLは予め198℃で10分加熱した後、2℃の雰囲気に5分
間静置して冷却した。
各材料はヘンシェルミキサーで十分に混合した後(温度140℃)、その混合物を3本
ロールで混練・分散した。さらに、混練物を粉砕機により平均粒径11.3±0.5μm
の微粉体に加工して、青色の電子写真用トナーを得た。
この微粉体をミノルタ製色彩色差計CR300(粉体測定セルを利用)に供して粉体濃
度を測定した。この粉体濃度は反射率の逆数の常用対数を求めた値である。呈色性化合物
の発色状態が多いほど、高い粉体濃度が得られる。
さらに作成したトナーに疎水性シリカを全体の1重量%外添したものを作製した。これ
を東芝テック製MFP(プリマージュ351)を用いて、コピー用紙上に数段階の画像I
Dを持つベタパターンを印刷し、それを消去性能の評価画像とした。熱消去は、恒温槽を
用いて130℃、2hの条件で実施した。
粉体濃度の結果を図3に、消去性能の結果を図4に示した。
(比較例1)
呈色性化合物としてCVLを加熱せずに用いた他は、実施例1と同様の試験を行った。
粉体濃度の結果を図3、消去性能の結果を図4に列記した。
図3から、実施例1(熱処理あり)では比較例1(熱処理なし)と比べ粉体濃度がいず
れも高いことがわかる。また、図4から消去性能ではマトリクス樹脂Aのように同等の性
能を維持、またはマトリクス樹脂Bのように向上することがわかる。融点以上に加熱した
呈色性化合物を用いることにより発色性が向上し、バインダー樹脂の種類によっては消去
性能も向上できることが明らかである。
試料中の呈色性化合物としてCVL及び3−(4−ジエチルアミノ2−ヘキシルオキシ
フェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−4−アザフタリド
(山田化学製ロイコ染料:Blue203を用い、バインダー樹脂としてマトリクス樹脂
Bを使用した。また呈色性化合物として画像形成材料への配合量4.15%となるように
し、CVLを呈色性化合物全体に対し100重量%、90重量%、80重量%、0重量%
(即ちBlue203のみ)となるように比率を変化させた。各材料はヘンシェルミキサ
ーで十分に混合した後(温度110℃)、その混合物を3本ロールで混練・分散した。
その他は実施例1と同様にトナーを作成し、粉体濃度を測定した。結果を図5に示した
(比較例2)
呈色性化合物に使用するCVLを熱処理しないバインダー樹脂としてマトリクス樹脂A
を使用し、比率を100、97.5、90、82、79、0重量%に変えた他は実施例2
と同様にトナーを作成し、粉体濃度を測定した。結果を図5に示した。
図5から比較例1ではCVLが低発色の色素であることから比率が80重量%を超えると
粉体濃度が急激に低下しているが、実施例2では配合比が増えても高い粉体濃度が得られ
たことがわかる。
加熱前の呈色性化合物のX線回折結果を示した図 加熱後の呈色性化合物のX線回折結果を示した図 画像形成材料の粉体濃度を示した図 画像形成材料の消去性能を示した図 画像形成材料の粉体濃度を示した図

Claims (2)

  1. バインダー樹脂と、前記バインダー樹脂中に分散された呈色性化合物及び顕色剤とを含
    有する消去可能な画像形成材料であって、
    前記呈色性化合物は非晶質であることを特徴とする消去可能な画像形成材料。
  2. バインダー樹脂と、前記バインダー樹脂中に分散された呈色性化合物及び顕色剤とを含
    有する消去可能な画像形成材料の製造方法であって、
    呈色性化合物を融点以上に加熱して冷却した後、顕色剤及びバインダーと混合する
    ことを特徴とする消去可能な画像形成材料の製造方法。
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