JP2014125305A - エレベータのテールコード制振装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】建屋振動によってもたらされるテールコードの共振による振動を簡潔な構造で制振することのできるエレベータのテールコード制振装置を提供する。
【解決手段】乗りかご2が昇降する昇降路1内で、乗りかご2と昇降路壁1aとの間に吊り下げられ、乗りかご2の昇降に応じて昇降路1内を上下に変位する複数のテールコード3の振動を抑制するエレベータのテールコード制振装置において、各テールコード3に所定間隔で面ファスナー5を取付けると共に、隣接するテールコード3の面ファスナー5を互いに向き合うように対向して配置する。
【選択図】図1
【解決手段】乗りかご2が昇降する昇降路1内で、乗りかご2と昇降路壁1aとの間に吊り下げられ、乗りかご2の昇降に応じて昇降路1内を上下に変位する複数のテールコード3の振動を抑制するエレベータのテールコード制振装置において、各テールコード3に所定間隔で面ファスナー5を取付けると共に、隣接するテールコード3の面ファスナー5を互いに向き合うように対向して配置する。
【選択図】図1
Description
本発明は、エレベータにおけるテールコードの制振装置に関する。エレベータにあっては、昇降路内を上下に移動する乗りかごと昇降路壁との間に、制御信号線や電力線、補強線を束ねてゴム材等で一体に構成したテールコードが設けられている。
テールコードは、かごの行程より長く設けられている。テールコードは、昇降路の中で一端をかごの下側に取付け、他端を昇降路壁に固定子して自重で垂下している。さらに乗りかごの移動に追従して移動していく。テールコードは内部に各種の金属線を有しており大きな質量を持っている。従って、その固有振動数は低く、地震や台風等で建物が振動した時に、建物の固有振動数と共振して1Hz以下の低振動数で大振幅で揺れる。テールコードが低振動数、大振幅で揺れると、テールコードは昇降路の壁や、昇降路内に取付けられた他の設置物に長時間接触、離反を繰り返することになる。設置物の形状や大きさによってはテールコードがこれに損傷を与え、或いはテールコード自体が損傷を受ける可能性がある。
このテールコードの制振を行う背景技術として、特許文献1がある。特許文献1は、高層建屋等に備えた昇降機のテールコードの振動に関し、地震又は強風で建屋が揺れる際の揺れに伴って起きるテールコードの振動を抑制する。特許文献1においては、柔軟で高減衰な粘弾性部材をテールコード全長、又は部分表面に貼り付けて、テールコード自身の振動減衰力を大きくして振動を抑制させる構成が開示されている。また、昇降路壁に上下方向に数箇所、また、テールコードの両側,片側に機械的な制振体を設けて、衝突力によって、テールコードの振動を抑制させる構成が開示されている。
また、特許文献2には、昇降路2内を上下移動するかご1と、機械室9から伸ばされてかご1に取り付けられたケーブル10と、昇降路2内に設けられた鉄板16と、ケーブル10の表面に設けられこのケーブル10を鉄板16に吸着させる磁気化層とを備えた構成が開示されている。
しかしながら、特許文献1は、粘弾性部材によりテールコードの振動変形のエネルギを吸収して振動を抑制する構成をもつが、高層建屋にあっては、地震や強風等でエレベータが設置される建屋が揺れると非常に大きな振幅でテールコードが振動し、このような振動を制振する点でさらなる制振効果の向上を図ることが求められている。
また、特許文献2では、乗りかごが最上階に位置している場合には、テールコードと磁性部材との接触面積が小さくなるため、乗りかごから下に懸架されたテールコードの揺れに対して制振効果が得にくいという課題があった。
本発明は、前述した従来技術における実状からなされたもので、その目的は、テールコードの揺れを、簡潔な構造で効率的に制振することのできるエレベータのテールコード制振装置を提供することにある。
前記目的を達成するために、本発明は、乗りかごが昇降する昇降路内で、乗りかごと昇降路壁との間に吊り下げられ、乗りかごの昇降に応じて昇降路内を上下に変位するテールコードの振動を抑制するエレベータのテールコード制振装置において、各テールコード同士、またはテールコードと昇降路壁との間に所定間隔でマジックテープ(登録商標)等の面ファスナーを取付けると共に、隣接するテールコードまたはテールコードと昇降路壁の面ファスナーを、互いに対向して配置することを特徴としている。
本発明によれば、各テールコード同士、またはテールコードと昇降路壁との間に所定間隔で面ファスナーを取付けると共に、隣接するテールコードまたはテールコードと昇降路壁の面ファスナーを互いに対向して配置する簡潔な構成でテールコードの揺れを制振し、これによって、地震や強風等で建屋が揺れた際にエレベータが不稼働となる事態を低減することができる。
以下、本発明に係るエレベータのテールコード制振装置を、実施例と図面に基づき説明する。
図1は、実施例1における、乗りかごが最上階にあるテールコード制振装置を示す模式図である。図2は、乗りかごが中間位置にあるテールコード制振装置を示す模式図である。また、図3は、乗りかごが最下階位置にあるテールコード制振装置を示す模式図である。
エレベータEは、図1〜図3に示すように昇降路1内を昇降する乗りかご2が設けられ、この乗りかご2と昇降路壁1aとの間には、制御線や電力線、補強線を束ねて構成する2本のテールコード3が備えられている。通常、テールコードは乗りかごに供給する電力の大きさ等により1〜3本が用いられる。
テールコード3は、ゴム、合成樹脂等の外装被覆材内に、複数本の多芯ケーブルからなる制御線や電力線と、複数本の補強用スチールコードを設けて構成され、150mm×10mm程度の断面を有する。テールコード3の一端は、乗りかご2の床部下面に接続され、他端は、昇降路壁1aに設けられるジャンクションボックス4に接続されており、他の部分は昇降路1内で自重により垂れ下がり、下端部はU型の湾曲部Rを構成している。
テールコード3は、上記の構造を持ち、例えば高さ約100mのビルではテールコード長さは約60mで数10Kgの重量を有しており、1周期10秒前後の低周期振動で建屋振動に共振する。
具体的には、テールコードの直線垂下部が地震や強風時の建屋低周期振動と共振し、特にテールコード端部の湾曲部R(r=500mm等)において、昇降路壁1aや、昇降路1内に取付けられた機器(階床シール、位置検出板、ドア等)を損傷し、又テールコード自体が乗りかごのガイドローラに挟まる等の問題を生じる。
従って、テールコード3の揺れを制振する工夫が必要である。そこで、実施例1では、各テールコード3に所定間隔で面ファスナー5を取付けると共に、隣接する各テールコード3に設けた面ファスナー5を、互いに対向して配置してある。面ファスナー5は、テールコード3の振動の節で固着すると効果的なため、前述の高さ約100mのビルでテールコード長さが約60mの場合には、面ファスナー5を、例えば約10m間隔で取り付けると有効な制振効果が得られる。なお、実施例1では面ファスナー5の取付け間隔を略10m毎としたが、この取付け間隔はテールコードの材質、硬度、質量等によって変動するものであり、本発明のテールコードはこれに限られるものではない
図4は、実施例1における、テールコード制振装置の面ファスナー取付け状態を示す斜視図である。図5は、実施例1における、面ファスナー裏面側の斜視図である。
図4は、実施例1における、テールコード制振装置の面ファスナー取付け状態を示す斜視図である。図5は、実施例1における、面ファスナー裏面側の斜視図である。
図4及び図5に示すように、面ファスナー5は、厚さ10mmの両面テープ6を介してテールコード3に貼り付けられると共に、結束部材である結束バンド7により両端の折り返し部分をテールコード3に固定されている。面ファスナー5の大きさは、例えば50mmの横幅寸法と300mmの縦幅寸法を有している。
両面テープに代えて、接着剤で面ファスナーを直接テールコードに接着しても良い。面ファスナーはそれ自体の母材が弾性を有しており、接触時の片当たりを防いで均一に面ファスナー同士が接触する効果をもつ。従って、接着剤を用いる場合も、弾性層を介して面ファスナーとテールコードを接着すると、より効果的である。
実施例1にあっては、通常時、2本のテールコード3はそれぞれが離間した状態を保持しており、乗りかご2の昇降に応じて昇降路1内を上下に変位する。図1は乗りかご2が最上階位置にあるときのテールコード3の形状、図2は乗りかご2が中間階にあるときのテールコード3の形状、図3は乗りかご2が最下階位置にあるときのテールコード3の形状を示している。
そして、エレベータが設置される建屋が地震や強風等で揺れると、これに伴いテールコード3が大振幅で振動し、2本のテールコード3が互いに接触する。このとき、互いに対向してそれぞれのテールコード3に取付けられた面ファスナー5が接触し、係合する。このように面ファスナー5同士が係合することで2本のテールコード3は一体化し、テールコード3の剛性は相対的に向上すると共に、その自重はそれぞれのテールコード3の自重を足したものとなる。これによりテールコード3の振れは、各テールコードが個別に振動する場合よりも効果的に制振される。
制振効果は、単に2本のテールコード3が一体化する事によるだけではなく、各テールコード3が振動時に他のテールコード3に接触して制振される事によっても得ることができる。
この後、乗りかご2が昇降することで、テールコード3は図1〜図3に示すように変位し、この変位に応じて係合した面ファスナー5が離間する方向に力が作用し、その係合が解放され、再び2本のテールコード3はそれぞれが離間した状態を保持することになる。
実施例1によれば、テールコード3に所定間隔で面ファスナー5を取付けると共に、隣接するテールコード3の面ファスナー5を互いに対向して配置するという簡潔な構造で、テールコード3の揺れを制振し、これによって、地震や強風等で建屋が揺れた際に、エレベータが不稼働となる事態を低減することができる。また、乗りかご2の位置に関係なくテールコードの制振効果を発揮することができるという効果がある。
図6は、実施例1における、テールコード制振装置の面ファスナー構造を示す模式図である。図6においては、対向する2本のテールコードを有し、テールコード3Aに両面テープ6を介してフック8を有するフック型面ファスナー5Aが固定され、テールコード3Bに両面テープ6を介してループ9を有するループ型面ファスナー5Bが固定され、さらに図示しない結束バンドにより両端を各テールコードに固定されている。
フック型面ファスナー5Aとループ型面ファスナー5Bは、互いに接合面と垂直な方向には一定の力で剥離することができる。一方、接合面と平行な方向には、その構造上から強固な力で接合している。従って十分なテールコードの制振効果を得ることができる。
図7は、実施例2における、テールコード制振装置の面ファスナー構造を示す他の模式図である。図6においては、対向する3本のテールコードを有し、テールコード3Cに両面テープ6を介してフック型面ファスナー5Cが固定され、テールコード3Dの両面に各々両面テープ6を介してループ型面ファスナー5Dが固定され、テールコード3Eに両面テープ6を介してフック型面ファスナー5Eが固定され、図示しない結束バンドにより両端を各テールコードに固定されている。各テールコードにおける両面テープ6の機能は、実施例1の図6で説明した通りである。
実施例1、2にあっては、各々テールコード3が2本、3本のエレベータを例としたが、本発明はテールコードが3本以上のものにも適用できるのは言うまでもない。
また実施例1、2では、各テールコード間に面ファスナー5を取付けたが、テールコードと昇降路壁の間に面ファスナー5を取付けても、同様に制振効果を発揮することができる。
本発明と共に、他の制振装置を組み合わせることで制振効果をさらに高めることもできる。
1 昇降路
1a 昇降路壁
2 乗りかご
3、3A、3B、3C、3D、3E テールコード
R 湾曲部
4 ジャンクションボックス
5、5A、5B、5C、5D、5E 面ファスナー
6 両面テープ
7 結束バンド
8 フック
9 ループ
E エレベータ
1a 昇降路壁
2 乗りかご
3、3A、3B、3C、3D、3E テールコード
R 湾曲部
4 ジャンクションボックス
5、5A、5B、5C、5D、5E 面ファスナー
6 両面テープ
7 結束バンド
8 フック
9 ループ
E エレベータ
Claims (7)
- 乗りかごが昇降する昇降路内で、前記乗りかごと昇降路壁との間に吊り下げられ、前記乗りかごの昇降に応じて前記昇降路内を上下に変位するテールコードの振動を抑制するエレベータのテールコード制振装置において、
前記各テールコード同士、または前記テールコードと前記昇降路壁との間に所定間隔で面ファスナーを取付けると共に、隣接する前記テールコード同士、または前記テールコードと前記昇降路壁に設けた前記面ファスナーを、互いに対向して配置することを特徴とするエレベータのテールコード制振装置。 - 請求項1に記載のエレベータのテールコード制振装置において、前記面ファスナーを両面テープを介して前記他のテールコードまたは前記昇降路壁に接着したことを特徴とするエレベータのテールコード制振装置。
- 請求項1に記載のエレベータのテールコード制振装置において、前記面ファスナーを接着剤を介して前記他のテールコードまたは前記昇降路壁に接着したことを特徴とするエレベータのテールコード制振装置。
- 請求項3に記載のエレベータのテールコード制振装置において、前記面ファスナーを接着剤と弾性層を介して前記他のテールコードまたは前記昇降路壁に接着したことを特徴とするエレベータのテールコード制振装置。
- 請求項2乃至4のいずれかに記載のエレベータのテールコード制振装置において、前記面ファスナーを結束部材を介して前記テールコードに固定したことを特徴とするエレベータのテールコード制振装置。
- 請求項1乃至5のいずれかに記載のエレベータのテールコード制振装置において、前記面ファスナーはループ型面ファスナーとフック型面ファスナーを、対向する前記テールコード又は、対向する前記テールコードと前記昇降路壁に各々設けたことを特徴とするエレベータのテールコード制振装置。
- 請求項1乃至6のいずれかに記載のエレベータのテールコード制振装置において、前記面ファスナーは、略10m毎の間隔で前記テールコードに取付けられることを特徴とするテールコード制振装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2012282731A JP2014125305A (ja) | 2012-12-26 | 2012-12-26 | エレベータのテールコード制振装置 |
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JP2012282731A Pending JP2014125305A (ja) | 2012-12-26 | 2012-12-26 | エレベータのテールコード制振装置 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016183009A (ja) * | 2015-03-26 | 2016-10-20 | 株式会社日立製作所 | エレベーター装置 |
EP4074643A1 (en) * | 2021-04-13 | 2022-10-19 | OTIS Elevator Company | Clamping device and elevator system |
-
2012
- 2012-12-26 JP JP2012282731A patent/JP2014125305A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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EP4074643A1 (en) * | 2021-04-13 | 2022-10-19 | OTIS Elevator Company | Clamping device and elevator system |
US11884515B2 (en) | 2021-04-13 | 2024-01-30 | Otis Elevator Company | Clamping device and elevator system |
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