JP6104410B2 - エレベータ装置 - Google Patents

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Description

この発明は、制御盤とかごとを電気的に接続する制御ケーブルが、かごから吊り下げられているエレベータ装置に関し、特に制御ケーブルの異常挙動の抑制に関するものである。
一般に、エレベータ装置のかごは、可撓性の制御ケーブルを介して制御盤に電気的に接続されており、制御ケーブルを介して制御盤との間で信号の送受信を行っている。制御ケーブルの一端部は、かごの下部に接続されている。また、制御ケーブルの他端部は、建物の中間階付近に設けられた繋ぎ箱に接続されている。さらに、制御ケーブルの中間部は、U字状に湾曲されて、昇降路内に吊り下げられている。
制御ケーブルのU字状湾曲部は、かごの昇降に伴って上下方向へ移動するが、かごの加減速時には、U字状湾曲部に水平方向への揺れが生じる。このため、昇降路内には、保護金網が設けられており、制御ケーブルの昇降路壁への衝突、及び制御ケーブルと昇降路機器との干渉が防止されている。
また、制御ケーブルのU字状湾曲部は、低温下及びかご加速時に、外側に広がり、保護金網に押し付けられた状態になり易い。そして、制御ケーブルが保護金網に強く押し付けられた状態でかごが下方向へ走行すると、制御ケーブルと保護金網との間の摩擦力によって、保護金網面に対して平行かつ水平な方向への制御ケーブルの変位(面外変位)が保持され易い状態となる。即ち、制御ケーブルが、鉛直方向に対して若干傾斜した状態で保持され易くなる。
このような状態のままかごが下降すると、かごが下降するにつれて面外変位が拡大し、保護金網による保護領域から制御ケーブルが外れ、昇降路機器との干渉又は引っ掛かりによって昇降路機器及び制御ケーブルの損傷及び異音の発生を招く恐れがある。
また、かごが昇降する際、制御ケーブルには、上記のような水平方向への揺れ、即ち保護金網の面に対して垂直な横振動も生じる。制御ケーブルの横振動は、制御ケーブル自体の減衰特性が小さいため、かごが目的階に到着し停止した後にも残留する傾向がある。特に、高揚程のエレベータ装置の下層階では、制御ケーブルとかごとが接近し易いため、制御ケーブルに生じた横振動によって制御ケーブルがかごに干渉して異音を発生する原因となる。
これに対して、従来のエレベータ移動ケーブルの振れ防止装置では、制御ケーブル及び昇降路壁側のそれぞれに磁気力発生手段が設けられている。そして、これらの磁気力発生手段が発生する磁気力が、制御ケーブルに対する制振力として用いられている。これにより、制御ケーブルの揺れが抑制され、制御ケーブルの異常挙動が抑制されている(例えば、特許文献1参照)。
また、従来のエレベータ用移動ケーブルの揺れ抑制装置では、保護金網に取り付けられた複数のリングによって、制御ケーブルの面外変位が防止され、制御ケーブルの昇降路壁への衝突が防止されている(例えば、特許文献2参照)。
特開平1−288588号公報 特開2010−47364号公報
しかし、特許文献1に示された従来の振れ防止装置では、かごが昇降する際に磁気力発生手段同士が円滑に外れるかどうかという点について考慮されておらず、磁気力発生手段がかごの走行の抵抗になる恐れがある。
また、特許文献2に示された従来の揺れ抑制装置では、移動ケーブルが保護金網に強く押し付けられた状態のままかごが走行した場合に、移動ケーブルがリングを乗り越える可能性がある。また、移動ケーブルがリングを乗り越えた場合に、リングによって移動ケーブルの変位が規制され、移動ケーブルが正規の位置へ復帰できなくなる恐れがある。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、制御ケーブルの異常挙動を抑制し、制御ケーブルが他の機器に干渉するのを防止することができるエレベータ装置を得ることを目的とする。
この発明に係るエレベータ装置は、かご、かごに接続されているかご側端部と、昇降路内に設けられた建物側接続部に接続されている建物側端部とを有しており、中間部がU字状に湾曲されて昇降路内に吊り下げられている可撓性の制御ケーブル、及び制御ケーブルに対向して昇降路内に設けられ、制御ケーブルの水平方向への振動による昇降路壁への衝突を防止する制御ケーブル保護装置を備え、制御ケーブル保護装置及び制御ケーブルの少なくともいずれか一方には、制御ケーブル保護装置と制御ケーブルとの間の摩擦抵抗を低減する低摩擦部が部分的に設けられている。
また、この発明に係るエレベータ装置は、かご、かごに接続されているかご側端部と、昇降路内に設けられた建物側接続部に接続されている建物側端部とを有しており、中間部がU字状に湾曲されて昇降路内に吊り下げられている可撓性の制御ケーブル、及び制御ケーブルに対向して昇降路内に設けられ、制御ケーブルの水平方向への振動による昇降路壁への衝突を防止する制御ケーブル保護装置を備え、制御ケーブル保護装置及び制御ケーブルの少なくともいずれか一方には、制御ケーブルが制御ケーブル保護装置に衝突した際の制御ケーブルの振動を減衰させる高減衰部が部分的に設けられている。
この発明のエレベータ装置は、制御ケーブルの異常挙動を抑制し、制御ケーブルが他の機器に干渉するのを防止することができる。
この発明の実施の形態1によるエレベータ装置を示す概略の構成図である。 図1の制御ケーブル及び保護金網をかご側から見た正面図である。 図1のかごの下降に伴う制御ケーブルの挙動を示す説明図である。 図3の(b)の制御ケーブルのU字状湾曲部を示す拡大図である。 図3の(b)の制御ケーブル及び保護金網をかご側から見た正面図である。 図5のU字状湾曲部が低摩擦部に達した状態を示す正面図である。 図5の寸法L1の設定方法を示す説明図である。 図7の制御ケーブル及び保護金網を示す側面図である。 図2の保護金網の2箇所以上に低摩擦部を分散して配置した変形例を示す正面図である。 図9のU字状湾曲部が下方へ移動した状態を示す正面図である。 図10のU字状湾曲部が下方へ移動した状態を示す正面図である。 図11のU字状湾曲部が下方へ移動した状態を示す正面図である。 この発明の実施の形態2によるエレベータ装置の制御ケーブル保護装置を示す斜視図である。 図13の制御ケーブル保護装置の水平断面図である。 この発明の実施の形態3によるエレベータ装置の制御ケーブル保護装置を示す斜視図である。 図15の制御ケーブル保護装置の水平断面図である。 図16の制御ケーブル保護装置の幅方向中央部を保護金網とした変形例を示す水平断面図である。 この発明の実施の形態4によるエレベータ装置の制御ケーブル保護装置を示す斜視図である。 この発明の実施の形態5によるエレベータ装置の制御ケーブル保護装置を示す斜視図である。 この発明の実施の形態6によるエレベータ装置を示す概略の構成図である。 図20の制御ケーブルを示す斜視図である。 図20のU字状湾曲部が低摩擦部の位置に達した状態を示す構成図である。 図22の制御ケーブルを示す斜視図である。 図20のかごの下降時の制御ケーブルの挙動を示す説明図である。 図20の制御ケーブルの2箇所以上に低摩擦部を分散して配置した変形例を示す構成図である。 図25の制御ケーブルを示す斜視図である。 図25の点B以下の全域に低摩擦部を設けた変形例を示す構成図である。 図27の制御ケーブルを示す斜視図である。 この発明の実施の形態7によるエレベータ装置を示す概略の構成図である。 図29の制御ケーブル保護装置を示す斜視図である。 図30の制御ケーブル保護装置の水平断面図である。 図29の高減衰部を保護金網の2箇所以上に分散して配置した変形例を示す構成図である。 この発明の実施の形態8によるエレベータ装置の制御ケーブル保護装置を示す斜視図である。 図33の制御ケーブル保護装置の水平断面図である。 この発明の実施の形態9によるエレベータ装置を示す概略の構成図である。 図35の制御ケーブルを示す斜視図である。 図35の高減衰部を制御ケーブルの2箇所以上に分散して配置した変形例を示す構成図である。 図37のかごがN−1階に停止した状態を示す構成図である。 図38のかごがN−2階に停止した状態を示す構成図である。 図39のかごがN−3階に停止した状態を示す構成図である。 この発明の実施の形態10によるエレベータ装置を示す概略の構成図である。 この発明の実施の形態11によるエレベータ装置を示す概略の構成図である。 図42の低摩擦板を保護金網の2箇所以上に分散して配置した変形例を示す構成図である。 図43の高減衰部を保護金網の2箇所以上に分散して配置した変形例を示す構成図である。 図43の制御ケーブル保護装置をシャトル型エレベータに適用する場合の変形例を示す構成図である。 この発明の実施の形態12によるエレベータ装置を示す概略の構成図である。 図46の制御ケーブルを示す斜視図である。 図46の低摩擦部を制御ケーブルの2箇所以上に分散して配置した変形例を示す構成図である。 図47の制御ケーブルを示す斜視図である。 図48の高減衰部を制御ケーブルの2箇所以上に分散して配置した変形例を示す構成図である。 図50のかごがN−1階に停止した状態を示す構成図である。 図51のかごがN−2階に停止した状態を示す構成図である。 図52のかごがN−3階に停止した状態を示す構成図である。 図48の制御ケーブルをシャトル型エレベータに適用する場合の変形例を示す構成図である。
以下、この発明を実施するための形態について、図面を参照して説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1によるエレベータ装置を示す概略の構成図である。図において、昇降路1の上部には、機械室2が設けられている。機械室2には、巻上機3が設置されている。巻上機3は、駆動シーブ4、駆動シーブ4を回転させる巻上機モータ(図示せず)、及び駆動シーブ4の回転を制動する巻上機ブレーキ(図示せず)を有している。
巻上機3の近傍には、そらせ車5が設けられている。駆動シーブ4及びそらせ車5には、吊下体6が巻き掛けられている。吊下体6としては、複数本のロープ又は複数本のベルトが用いられている。
吊下体6の第1の端部には、かご7が接続されている。吊下体6の第2の端部には、釣合おもり8が接続されている。かご7及び釣合おもり8は、吊下体6により昇降路1内に吊り下げられており、巻上機3の駆動力により昇降路1内を昇降する。
機械室2には、制御盤(エレベータ制御装置)9が設置されている。制御盤9は、巻上機3を制御することにより、かご7の運行を制御する。
昇降路1の上下方向の中間部には、建物側接続部である吊り手10が設置されている。かご7の下部と吊り手10との間には、可撓性の制御ケーブル11が吊り下げられている。制御ケーブル11は、かご7に接続されているかご側端部11aと、吊り手10に接続されている建物側端部11bとを有している。
制御ケーブル11の中間部は、U字状に湾曲されたU字状湾曲部11cを形成しており、昇降路1内に吊り下げられている。U字状湾曲部11cは、かご7の昇降に伴って上下方向へ移動する。また、制御ケーブル11の断面形状は、幅寸法が厚さ寸法よりも大きい偏平な形状である。
昇降路1内には、制御盤9と制御ケーブル11との間を電気的に接続する固定配線ケーブル12が敷設されている。かご7と制御盤9との間の信号の送受信及びかご7への電力供給は、固定配線ケーブル12及び制御ケーブル11を介して行われる。
また、昇降路1内の制御ケーブル11に対向する部分には、制御ケーブル11の水平方向への振動による昇降路壁への衝突を防止する制御ケーブル保護装置としての保護金網13が設けられている。
《制御ケーブル保護装置に低摩擦部》
図2は図1の制御ケーブル11及び保護金網13をかご7側から見た正面図である。昇降路1内には、かご7の昇降を案内する一対のかごガイドレール14と、釣合おもり8の昇降を案内する一対の釣合おもりガイドレール(図示せず)とが設置されている。保護金網13は、一方のかごガイドレール14に複数の支持部材15を介して固定されている。制御ケーブル11は、かご7が停止している状態では、保護金網13の幅方向の中央に対向している。
保護金網13は、保護装置本体である保護金網本体13aと、保護金網本体13aに部分的に設けられており、制御ケーブル11に対する摩擦抵抗(制御ケーブル11が接したときの摩擦抵抗)が保護金網本体13aよりも小さい低摩擦部(保護装置側低摩擦部)13bとを有している。
実施の形態1の低摩擦部13bは、制御ケーブル11に対する摩擦係数が保護金網本体13aよりも低い材料により構成されている。低摩擦部13bは、例えば、保護金網本体13aの表面にフッ素樹脂の薄膜をコーティングすることにより形成することができる。
図3は図1のかご7の下降に伴う制御ケーブル11の挙動を示す説明図である。かご7が上層階で停止している状態(図3の(a))から下方向へ走行すると、図3の(b)に示すように、制御ケーブル11のU字状湾曲部11cが外側へ膨らみ保護金網13に押し付けられる。この後、図3の(c)に示すように、かご7が減速し停止すると、制御ケーブル11には水平方向への振動が残留する。
図4は図3の(b)の制御ケーブル11のU字状湾曲部11cを示す拡大図である。制御ケーブル11が保護金網13に押し付けられながらかご7が下降する際、制御ケーブル11は、U字状湾曲部11cの接触範囲Oで保護金網13に接触する。
図5は図3の(b)の制御ケーブル11及び保護金網13をかご7側から見た正面図である。制御ケーブル11が保護金網13に強く押し付けられると、制御ケーブル11のくせ又は歪みによって生じる面外変位が、保護金網13との接触範囲Oにおいて摩擦力によって保持される。
これに対して、実施の形態1では、吊り手10(点A)から高さ方向にL1だけ下方の点Bから、下方へL2の範囲に渡って低摩擦部13bが設けられている。このため、U字状湾曲部11cが、低摩擦部13bが配置されている高さまで達すると、制御ケーブル11の面外変位を保持していた摩擦力が低下する。これにより、図6に示すように、制御ケーブル11は、その自重によって、鉛直下方向へ垂れ下がった状態に遷移する。
図7は図5の寸法L1の設定方法を示す説明図、図8は図7の制御ケーブル11及び保護金網13を示す側面図である。制御ケーブル11の初期横ずれ角をθ、保護金網13の幅寸法をW、制御ケーブル11の幅をdとする。面外変位が摩擦力によって保持され、制御ケーブル11が鉛直方向に対して角度θだけ傾斜したままかご7が下降し、U字状湾曲部11cの側面が保護金網13の側面に達するときの点AB間の長さをL1としたとき、以下の幾何学的関係が成り立つ。
tanθ=(W/2−d/2)/L1
L1=(W−d)/(2tanθ)
一般に、制御ケーブル11は、ほぼ鉛直下方向へ垂れ下がるように据え付けられるため、角度θは1・以下である。
図6において、制御ケーブル11の面外変位が保持された状態(点線)から、正規の状態(実線)に遷移するまでに要する時間τは、制御ケーブル11の1次固有周期Tの1/4であり、制御ケーブル11の全長をL0、重力加速度をgとすると、次式で得られる。
Figure 0006104410
また、このエレベータ装置の定格速度をvとすると、制御ケーブル11の面外変位が低摩擦部13bにより正規の位置へ補正されるために少なくとも必要な低摩擦部13bの長さL3は次式で与えられる。このため、低摩擦部13bの長さL2は、L2≧L3となるように設定する。
Figure 0006104410
図9は図2の保護金網13の上下方向の2箇所以上に低摩擦部13bを分散して配置した変形例を示す保護金網13及び制御ケーブル11を示す正面図である。低摩擦部13bは、上下方向に互いに間隔をおいて設けられている。即ち、この例では、保護金網13の制御ケーブル11に対向する面に、保護金網本体13aと低摩擦部13bとが上下方向に沿って交互に配置されている。
図9に示すように、制御ケーブル11の面外変位が保持されたままかご7が下方向へ走行すると、U字状湾曲部11cが図10の点Bを通過した後、上段の低摩擦部13bにより制御ケーブル11が正規の状態に遷移する。
この後、かご7が下方向へさらに走行すると、U字状湾曲部11cが保護金網本体13aに接するため、図11に示すように、制御ケーブル11の面外変位が再び保持される。しかし、U字状湾曲部11cが点Dを通過すると、U字状湾曲部11cが下段の低摩擦部13bに接するため、図12に示すように、制御ケーブル11は再び正規の状態に遷移する。
図12の下段の低摩擦部13bの下方にも、長さL1おきに低摩擦部13bを配置するのが好適である。
このようなエレベータ装置では、保護金網13と制御ケーブル11との間の摩擦抵抗を低減する低摩擦部13bを用いたので、面外変位の拡大による制御ケーブル11の保護金網13の保護領域からの逸脱を抑制できる。即ち、制御ケーブル11の異常挙動を抑制し、制御ケーブル11が他の機器に干渉するのを防止することができる。
なお、低摩擦部13bの数は特に限定されるものではなく、例えば、図9の点B以下の全域に渡って低摩擦部13bを設けてもよい。
また、低摩擦部13bは、保護金網13の幅方向全域に設けなくてもよく、幅方向の両側のみに低摩擦部13bを設け、幅方向の中央部に保護金網本体13aを露出させてもよい。
実施の形態2.
次に、図13はこの発明の実施の形態2によるエレベータ装置の制御ケーブル保護装置を示す斜視図、図14は図13の制御ケーブル保護装置の水平断面図である。実施の形態2の制御ケーブル保護装置16は、保護装置本体である保護金網17と、保護金網17の制御ケーブル11に対向する面に部分的に固定された低摩擦部である少なくとも1つの低摩擦板(保護装置側低摩擦部)18とを有している。
低摩擦板18の制御ケーブル11に対向する面は、保護金網17の制御ケーブル11に対向する面よりも平滑である。また、低摩擦板18は、制御ケーブル11に対する摩擦抵抗(制御ケーブル11が接したときの摩擦抵抗)が保護金網17よりも小さい。他の構成は実施の形態1と同様であり、低摩擦板18の設置箇所も、実施の形態1の低摩擦部13bと同様に設定可能である。
このように、保護金網17とは別部材の低摩擦板18を保護金網17に固定しても、実施の形態1と同様に、面外変位の拡大による制御ケーブル11の保護金網13の保護領域からの逸脱を抑制できる。従って、制御ケーブル11の異常挙動を抑制し、制御ケーブル11が他の機器に干渉するのを防止することができる。
なお、低摩擦板18は、制御ケーブル保護装置16の幅方向全域に設けなくてもよく、幅方向の両側のみに低摩擦板18を設け、幅方向の中央部に保護金網17を露出させてもよい。
実施の形態3.
次に、図15はこの発明の実施の形態3によるエレベータ装置の制御ケーブル保護装置を示す斜視図、図16は図15の制御ケーブル保護装置の水平断面図である。実施の形態3の制御ケーブル保護装置19は、上下方向に互いに間隔をおいて配置された複数の保護金網(保護部材)20からなる保護装置本体と、保護金網20間に設けられている少なくとも1箇所の低摩擦部(保護装置側低摩擦部)21とを有している。
低摩擦部21は、鉛直な回転軸を中心として回転自在な複数のローラ21aを有しており、制御ケーブル11に対する摩擦抵抗(制御ケーブル11が接したときの摩擦抵抗)が保護金網20よりも小さい。ローラ21aは、上下左右に整列され格子状に配置されている。
また、各ローラ21aの径は、制御ケーブル11の幅寸法よりも小さい。さらに、制御ケーブル保護装置19の幅方向へのローラ21aの配置ピッチは、制御ケーブル11の幅寸法よりも小さい。これにより、制御ケーブル11は、同時に複数列のローラ21aに対向している。他の構成は実施の形態1と同様であり、低摩擦部21の設置箇所も、実施の形態1の低摩擦部13bと同様に設定可能である。
このようなエレベータ装置では、制御ケーブル保護装置19と制御ケーブル11との間の摩擦抵抗を低減する低摩擦部21を用いたので、面外変位が保持された状態でU字状湾曲部11cが低摩擦部21の領域に進入すると、ローラ21aの回転によりU字状湾曲部11cが正規の状態に遷移される。従って、制御ケーブル11の異常挙動を抑制し、制御ケーブル11が他の機器に干渉するのを防止することができる。
なお、上記の例では、低摩擦部21の幅方向全体にローラ21aを配置したが、図17に示すように、幅方向の両側のみにローラ21aを配置し、幅方向の中央部に保護金網20を配置してもよい。
実施の形態4.
次に、図18はこの発明の実施の形態4によるエレベータ装置の制御ケーブル保護装置を示す斜視図である。実施の形態4の制御ケーブル保護装置22は、上下方向に互いに間隔をおいて配置されている複数の保護金網(保護部材)23からなる保護装置本体と、第1の保護金網23間の空間部である少なくとも1箇所の低摩擦部(保護装置側低摩擦部)24とを有している。低摩擦部24は、空間部であるため、制御ケーブル11に対する摩擦抵抗が保護金網23よりも小さい。
低摩擦部24の昇降路壁側には、補助金網25が配置されている。補助金網25は、保護金網23に平行、かつ保護金網23よりも制御ケーブル11から離れて配置されている。即ち、実施の形態4では、保護金網23と補助金網25とが水平方向へ段差を付けて上下に並べて配置されている。他の構成は実施の形態1と同様であり、低摩擦部24の配置も、実施の形態1の低摩擦部13bと同様である。
このようなエレベータ装置では、制御ケーブル保護装置22に低摩擦部24を設けたので、面外変位が保持された状態でU字状湾曲部11cが低摩擦部24の領域に進入すると、U字状湾曲部11cが正規の状態に遷移される。従って、制御ケーブル11の異常挙動を抑制し、制御ケーブル11が他の機器に干渉するのを防止することができる。
実施の形態5.
次に、図19はこの発明の実施の形態5によるエレベータ装置の制御ケーブル保護装置を示す斜視図である。実施の形態5では、実施の形態4の補助金網25が省略されており、代わりに保護金網23間には複数本の飛び出し防止線(番線)26が張られている。飛び出し防止線26は、互いに平行かつ鉛直に配置されている。他の構成は、実施の形態4と同様である。
このような構成によっても、実施の形態4と同様の効果を得ることができ、しかも制御ケーブル保護装置を軽量化することができる。
《制御ケーブルに低摩擦部》
以上の実施の形態1〜5では、制御ケーブル保護装置に低摩擦部を設けたが、次の実施の形態6では、制御ケーブル側に低摩擦部を設ける構成について説明する。
実施の形態6.
次に、図20はこの発明の実施の形態6によるエレベータ装置を示す概略の構成図、図21は図20の制御ケーブルを示す斜視図である。昇降路1内には、制御ケーブル保護装置としての保護金網31が設けられている。実施の形態6の保護金網31は、上下方向の全体で一様な材料で構成されている。
また、実施の形態6の制御ケーブル32は、実施の形態1の制御ケーブル11に相当する制御ケーブル本体32dと、制御ケーブル本体32dの保護金網31に対向する面に部分的に設けられている少なくとも1箇所の低摩擦部(ケーブル側低摩擦部)32eとを有している。さらに、制御ケーブル本体32dは、実施の形態1の制御ケーブル11と同様に、かご側端部32a、建物側端部32b及びU字状湾曲部32cを有している。
低摩擦部32eは、保護金網31に対する摩擦係数が制御ケーブル本体32dよりも低い。また、低摩擦部32eは、制御ケーブル本体32dの表面に低摩擦材料を塗布又は固着することにより構成することができる。他の構成は、実施の形態1と同様である。
実施の形態6では、吊り手10(点A)から高さ方向にL1だけ下方の点Bから、下方へL2の範囲に渡って低摩擦部32eが設けられている。このため、図22及び図23に示すように、U字状湾曲部32cが、低摩擦部32eが配置されている高さまで達すると、制御ケーブル32の面外変位を保持していた摩擦力が低下する。
図24は図20のかご7の下降時の制御ケーブル32の挙動を示す説明図である。図24の(a)〜(b)に示すように、制御ケーブル32が保護金網31に強く押し付けられると、制御ケーブル32のくせ又は歪みによって生じる面外変位が、保護金網31との接触範囲において摩擦力によって保持される。
しかし、図24の(b)〜(c)に示すように、U字状湾曲部32cが低摩擦部32eの配置されている高さまで達すると、制御ケーブル32の面外変位を保持していた摩擦力が低下する。これにより、制御ケーブル32は、その自重によって、鉛直下方向へ垂れ下がった状態に遷移する。
図25は図20の制御ケーブル32の長さ方向の2箇所以上に低摩擦部32eを分散して配置した変形例を示す構成図、図26は図25の制御ケーブル32を示す斜視図である。低摩擦部32eは、制御ケーブル32の長さ方向に互いに間隔をおいて設けられている。即ち、この例では、制御ケーブル32の保護金網31に対向する面に、制御ケーブル32の長さ方向に沿って、制御ケーブル本体32dと低摩擦部32eとが交互に露出している。
制御ケーブル32の面外変位が保持されたままかご7が下方向へ走行すると、U字状湾曲部32cが図25の点Bを通過した後、最も吊り手10に近い低摩擦部32eにより制御ケーブル32が正規の状態に遷移する。
この後、かご7が下方向へさらに走行すると、制御ケーブル本体32dが保護金網31に接するため、制御ケーブル32の面外変位が再び保持される。しかし、U字状湾曲部32cが点Dを通過すると、次の低摩擦部32eが保護金網31に接するため、制御ケーブル11は再び正規の状態に遷移する。このように、低摩擦部32eは、長さL1おきに配置するのが好適である。
このようなエレベータ装置では、保護金網31と制御ケーブル32の間の摩擦抵抗を低減する低摩擦部32eを制御ケーブル32に設けたので、面外変位の拡大による制御ケーブル32の保護金網31の保護領域からの逸脱を抑制できる。即ち、制御ケーブル32の異常挙動を抑制し、制御ケーブル32が他の機器に干渉するのを防止することができる。
なお、低摩擦部32eの数は特に限定されるものではなく、例えば図27及び図28に示すように、図25の点B以下の全域に渡って低摩擦部32eを設けてもよい。
また、制御ケーブル保護装置に保護装置側低摩擦部を設けつつ、制御ケーブルにケーブル側低摩擦部を設けてもよい。このように、制御ケーブル保護装置及び制御ケーブルの両方に低摩擦部を設けることにより、面外変位の保持がよりスムーズに解消され、優れた効果を奏する。
《制御ケーブル保護装置に高減衰部》
以上の実施の形態1〜6では、制御ケーブル保護装置又は制御ケーブルに低摩擦部を設けたが、次の実施の形態7、8では、制御ケーブル保護装置に高減衰部を設ける構成について説明する。
実施の形態7.
次に、図29はこの発明の実施の形態7によるエレベータ装置を示す概略の構成図、図30は図29の制御ケーブル保護装置を示す斜視図、図31は図30の制御ケーブル保護装置の水平断面図である。
実施の形態7の制御ケーブル保護装置33は、保護装置本体である保護金網34と、保護金網34の制御ケーブル11に対向する面に部分的に固定された少なくとも1箇所の高減衰部(保護装置側高減衰部)35とを有している。
高減衰部35は、制御ケーブル11が制御ケーブル保護装置33に衝突した際の制御ケーブル11の振動を減衰させる。具体的には、制御ケーブル11が振動して高減衰部35に衝突した場合、保護金網34に衝突した場合よりも制御ケーブル11の振動は大きく減衰される。即ち、高減衰部35は、減衰比が保護金網34の減衰比よりも大きい部材、例えばゲル状のシート材又は粘弾性材等で構成されている。
また、高減衰部35は、かご7の昇降行程をTrとすると、かご7の走行に伴う制御ケーブル11の横振動が生じた際に制御ケーブル11の変位が大きくなる領域、即ち吊り手10からTr/4だけ下方の点Pから下側の領域に配置されている。この例では、点Pから下側の領域全体に連続して高減衰部35が設けられている。制御ケーブル保護装置33以外のエレベータ装置全体の構成は、実施の形態1と同様である。
昇降路1の中間階付近に設置された吊り手10よりもかご7が低層階に位置するとき、かご7のすぐ横に制御ケーブル11が並列する状態になる。従って、かご7が中間階よりも低層に位置しているときに、かご7の走行に伴って制御ケーブル11の横振動が生じると、制御ケーブル11がかご7に接触し、異音が発生したり、制御ケーブル11が損傷したりする可能性がある。
また、制御ケーブル11に横振動が生じると、かご7の位置が吊り手10から下側に離れるほど制御ケーブル11とかご7との隙間が狭くなるため、制御ケーブル11がかご7に接触しやすくなる。この傾向は、制御ケーブル11が長い高揚程のエレベータ装置ほど顕著に現れる。
これに対して、実施の形態7では、かご7が中間階よりも低層階に位置するとき、制御ケーブル11の横振動による変位が最大となる領域、即ち吊り手10から昇降行程Trの1/4よりも下側の領域に高減衰部35を配置されている。このため、かご7の走行に伴って制御ケーブル11に横振動が生じて、制御ケーブル11が制御ケーブル保護装置33に接触すると、高減衰部35により制御ケーブル11の振動が抑制される。
このため、制御ケーブル11の異常挙動を抑制し、制御ケーブル11がかご7等の他の機器に干渉するのを防止することができる。
図32は図29の保護金網34の上下方向の2箇所以上に高減衰部35を分散して配置した変形例を示す構成図である。各階停止のエレベータ装置において、かご7が停止している際に制御ケーブル11のU字状湾曲部11cが制御ケーブル保護装置33と接触する位置に、長さが制御ケーブル11の吊り間隔程度の高減衰部35が配置されている。
各階床間の寸法をLfとすると、かご7が1階床分だけ移動した際のU字状湾曲部11cの移動量はその半分のLf/2となる。そのため、図32のように高減衰部35の下端の点Q及び点R間の距離がLf/2となるように高減衰部35を配置することにより、高減衰部35を効率的に配置して、制御ケーブル11の振動を抑制することができる。
実施の形態8.
次に、図33はこの発明の実施の形態8によるエレベータ装置の制御ケーブル保護装置を示す斜視図、図34は図33の制御ケーブル保護装置の水平断面図であり、図33では保護金網を透視して示している。
実施の形態8の制御ケーブル保護装置36は、保護装置本体としての保護金網31と、複数の高減衰部(保護装置側高減衰部)37とを有している。保護金網31は、支持部材15を介して昇降路1内に支持されている。高減衰部37は、支持部材15と保護金網31との間に介在している。
高減衰部37は、制御ケーブル11が制御ケーブル保護装置36に衝突した際の制御ケーブル11の振動を減衰させる。具体的には、高減衰部37は、制御ケーブル11が振動により保護金網31に衝突した場合に、保護金網31が支持部材15に直接取り付けられている場合よりも、制御ケーブル11の振動を大きく減衰させる。即ち、高減衰部37は、減衰比が支持部材15の減衰比よりも大きい部材、例えばゲル状のシート材又は粘弾性材で構成されている。制御ケーブル保護装置36以外のエレベータ装置全体の構成は、実施の形態1と同様である。
このように、保護金網31と支持部材15との間に高減衰部37を設けても、制御ケーブル11の振動が抑制されるため、制御ケーブル11の異常挙動を抑制し、制御ケーブル11がかご7等の他の機器に干渉するのを防止することができる。
《制御ケーブルに高減衰部》
以上の実施の形態7、8では、制御ケーブル保護装置に高減衰部を設けたが、次の実施の形態9では、制御ケーブル側に高減衰部を設ける構成について説明する。
実施の形態9.
次に、図35はこの発明の実施の形態9によるエレベータ装置を示す概略の構成図、図36は図35の制御ケーブルを示す斜視図である。昇降路1内には、実施の形態6と同様の保護金網31が設けられている。
実施の形態9の制御ケーブル38は、実施の形態1の制御ケーブル11に相当する制御ケーブル本体38dと、制御ケーブル本体38dの保護金網31に対向する面に部分的に設けられている少なくとも1箇所の高減衰部(ケーブル側高減衰部)38eとを有している。また、制御ケーブル本体38dは、実施の形態1の制御ケーブル11と同様に、かご側端部38a、建物側端部38b及びU字状湾曲部38cを有している。
高減衰部38eは、制御ケーブル38が保護金網31に衝突した際の制御ケーブル38の振動を減衰させる。具体的には、高減衰部38eは、制御ケーブル38が振動して保護金網31に衝突した場合に、制御ケーブル本体38dが衝突した場合よりも制御ケーブル38の振動を大きく減衰させる。
高減衰部38eは、減衰比が制御ケーブル本体38dの減衰比よりも大きい部材、例えばゲル状のシート材又は粘弾性材で構成されている。但し、高減衰部38eは、制御ケーブル本体38dに対して十分に柔であり、制御ケーブル38の挙動に影響しない。その他のエレベータ装置全体の構成は、実施の形態6と同様である。
このように、制御ケーブル38側に高減衰部38eを設けても、制御ケーブル11の振動が抑制されるため、制御ケーブル11の異常挙動を抑制し、制御ケーブル11がかご7等の他の機器に干渉するのを防止することができる。
図37は図35の制御ケーブル38の長さ方向の2箇所以上に高減衰部38eを分散して配置した変形例を示す構成図、図38は図37のかご7がN−1階に停止した状態を示す構成図、図39は図38のかご7がN−2階に停止した状態を示す構成図、図40は図39のかご7がN−3階に停止した状態を示す構成図である。
高減衰部38eは、制御ケーブル38の長さ方向に互いに間隔をおいて設けられている。即ち、この例では、制御ケーブル38の保護金網31に対向する面に、制御ケーブル38の長さ方向に沿って、制御ケーブル本体38dと高減衰部38eとが交互に露出している。
また、各高減衰部38eの長さは、制御ケーブル11の吊り間隔程度である。さらに、高減衰部38eは、各階停止のエレベータ装置において、かご7が停止している際にU字状湾曲部38cが保護金網31と接触する位置に配置されている。
各階床間の寸法をLfとすると、かご7が1階床分だけ移動した際のU字状湾曲部38cの移動量はその半分のLf/2となる。そのため、図37〜図40のように、保護金網31の高減衰部38e下端が接する点Q及び点R間の距離がLf/2となるように高減衰部38eを配置することにより、高減衰部38eを効率的に配置して、制御ケーブル38の振動を抑制することができる。
なお、制御ケーブル保護装置に保護装置側高減衰部を設けつつ、制御ケーブルにケーブル側高減衰部を設けてもよい。
《低摩擦部及び高減衰部の組み合わせ》
以上の実施の形態1〜9では、制御ケーブル保護装置又は制御ケーブルに低摩擦部又は高減衰部を設けたが、実施の形態1〜6の低摩擦部と実施の形態7〜9高減衰部とは適宜組み合わせて用いることができ、低摩擦部による効果と高減衰部による効果との両方を得ることができる。以下、低摩擦部と高減衰部との組み合わせについて、いくつかの例を用いて説明する。
実施の形態10.
次に、図41はこの発明の実施の形態10によるエレベータ装置を示す概略の構成図である。実施の形態10の制御ケーブル保護装置41は、実施の形態1と同様の保護金網13と、実施の形態7と同様の高減衰部35とを有している。即ち、実施の形態10では、保護金網本体13aに低摩擦部13b及び高減衰部35の両方が設けられている。制御ケーブル保護装置41以外のエレベータ装置全体の構成は、実施の形態1と同様である。
このようなエレベータ装置では、低摩擦部13bにより、面外変位の拡大による制御ケーブル11の保護金網13の保護領域からの逸脱を抑制できる。また、かご7の走行に伴って制御ケーブル11に横振動が生じて、制御ケーブル11が制御ケーブル保護装置33に接触すると、高減衰部35により制御ケーブル11の振動が抑制される。従って、制御ケーブル11の異常挙動を抑制し、制御ケーブル11が他の機器に干渉するのを防止することができる。
なお、実施の形態10では、実施の形態1の低摩擦部13bを示したが、例えば、実施の形態2の低摩擦板18、実施の形態3の低摩擦部21、又は実施の形態4、5の低摩擦部24に置き換えてもよい。
また、実施の形態10では、実施の形態7の高減衰部35を示したが、実施の形態8の高減衰部37に置き換えてもよい。
実施の形態11.
次に、図42はこの発明の実施の形態11によるエレベータ装置を示す概略の構成図である。実施の形態11の制御ケーブル保護装置42は、実施の形態2と同様の保護金網17、実施の形態2と同様の低摩擦板18、及び実施の形態7と同様の高減衰部35を有している。
また、実施の形態11では、低摩擦板18の設置領域と高減衰部35の設置領域とが部分的に重なっている。設置領域が重なっている部分では、高減衰部35上に低摩擦板18が設置されている。制御ケーブル保護装置41以外のエレベータ装置全体の構成は、実施の形態1と同様である。
このような構成によっても、実施の形態10と同様の効果が得られる。また、設置領域が重なっている部分では、高減衰部35上に低摩擦板18が設置されているので、低摩擦板18による効果と高減衰部35による効果とが同時に得られる。
なお、図43に示すように、低摩擦板18を保護金網17の上下方向の2箇所以上に分散して配置してもよい。
また、図44に示すように、低摩擦板18を保護金網17の上下方向の2箇所以上に分散して配置するとともに、高減衰部35を保護金網17の上下方向の2箇所以上に分散して配置してもよい。即ち、図44の構成は、図9に示した低摩擦部13bの配置と、図32に示した高減衰部35の配置とを組み合わせたものである。
さらに、図45は図43の制御ケーブル保護装置42をシャトル型エレベータに適用する場合の変形例を示す構成図である。建物の中間部に停止階がないシャトル型エレベータでは、吊り手10から長さL1毎に長さL2の低摩擦板18が設置されている。また、かご7が最下階に停止している際に、制御ケーブル11のU字状湾曲部11cが制御ケーブル保護装置42と接する高さ範囲(U字状湾曲部11cの下端点Qよりも上方)に、高減衰部35が設置されている。
さらにまた、例えば、実施の形態1の低摩擦部13b又は実施の形態3の低摩擦部21を用いる場合、実施の形態8の高減衰部37を用いることにより、両方の設置領域を重ねることができる。
実施の形態12.
次に、図46はこの発明の実施の形態12によるエレベータ装置を示す概略の構成図、図47は図46の制御ケーブルを示す斜視図である。実施の形態12の制御ケーブル43は、実施の形態6の制御ケーブル本体32dに、実施の形態6の低摩擦部32eと実施の形態9の高減衰部38eとを設けたものである。制御ケーブル43以外のエレベータ装置全体の構成は、実施の形態6と同様である。
このようなエレベータ装置では、低摩擦部32eにより、面外変位の拡大による制御ケーブル43の保護金網31の保護領域からの逸脱を抑制できる。また、かご7の走行に伴って制御ケーブル43に横振動が生じて、制御ケーブル43が保護金網31に接触すると、高減衰部38eにより制御ケーブル43の振動が抑制される。従って、制御ケーブル43の異常挙動を抑制し、制御ケーブル43が他の機器に干渉するのを防止することができる。
また、図48は図46の制御ケーブル43の長手方向の2箇所以上に低摩擦部32eを分散して配置した変形例を示す構成図、図49は図48の制御ケーブル43を示す斜視図である。低摩擦部32eの設置領域と高減衰部38eの設置領域とが重なっている部分では、高減衰部38e上に低摩擦部32eが設置されている。
さらに、図50は図48の制御ケーブル43の長さ方向の2箇所以上に高減衰部38eを分散して配置した変形例を示す構成図、図51は図50のかご7がN−1階に停止した状態を示す構成図、図52は図51のかご7がN−2階に停止した状態を示す構成図、図53は図52のかご7がN−3階に停止した状態を示す構成図である。
即ち、図50〜図53の構成は、図25に示した低摩擦部32eの配置と、図37〜図40に示した高減衰部38eの配置とを組み合わせたものである。
さらにまた、図54は図48の制御ケーブル43をシャトル型エレベータに適用する場合の変形例を示す構成図である。
なお、低摩擦部を制御ケーブル保護装置側に配置し、高減衰部を制御ケーブル側に配置しても、また、低摩擦部を制御ケーブル側に配置し、高減衰部を制御ケーブル保護装置側に配置してもよい。
また、エレベータ装置全体の機器のレイアウト及びローピング方式等は、図1の例に限定されるものではない。例えば、この発明は、2:1ローピングのエレベータ装置にも適用できる。また、例えば巻上機の位置及び数等も図1の例に限定されない。
さらに、この発明は、例えば機械室レスエレベータ又はダブルデッキエレベータなど、種々のタイプのエレベータ装置に適用できる。

Claims (1)

  1. かご、
    前記かごに接続されているかご側端部と、昇降路内に設けられた建物側接続部に接続されている建物側端部とを有しており、中間部がU字状に湾曲されて前記昇降路内に吊り下げられている可撓性の制御ケーブル、及び
    前記制御ケーブルに対向して前記昇降路内に設けられ、前記制御ケーブルの水平方向への振動による昇降路壁への衝突を防止する制御ケーブル保護装置
    を備え、
    前記制御ケーブル保護装置には、前記制御ケーブル保護装置と前記制御ケーブルとの間の摩擦抵抗を低減する低摩擦部が部分的に設けられており、
    前記制御ケーブル保護装置は、保護装置本体と、前記低摩擦部としての保護装置側低摩擦部とを有しており、
    前記保護装置本体は、上下方向に互いに間隔をおいて配置された複数の保護金網からなり、
    前記保護装置側低摩擦部は、前記保護金網間の上下方向及び水平方向の空間部であり、
    前記空間部には、前記保護金網とは水平方向へ段差を付けて、かつ前記保護金網よりも前記制御ケーブルから離れて、前記制御ケーブルが前記空間部から昇降路壁側へ飛び出すことを防止する複数本の番線が上下方向に沿って張られているエレベータ装置。
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