JP2014122938A - 光ケーブル - Google Patents
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【課題】両側縁に切れ目を入れた上巻テープでスペーサを横巻きして覆った光ケーブルにおいて、一方の側縁の切れ目から他方の側縁の切れ目に向かって容易に切断できるようにする。
【解決手段】本発明に係る光ケーブル11は、複数本の光ファイバ心線を収納したスロット14を有するスペーサ12を、上巻テープ15で横巻きして覆い、その外側をシース16で被覆してなる。光ケーブル11では、上巻テープ15の両側縁に間欠的に複数の切れ目17a,17bが入れられており、上巻テープ15の一方の側縁における切れ目17aは、他方の側縁に入れられた切れ目17bの位置に対して、上巻テープ15の長手方向にずらし量Aだけずらした位置に入れられている。ここで、上記ずらし量Aは、スペーサ12の外径をRとして、0<A≦(π/2)Rの関係を満たす。
【選択図】図1
【解決手段】本発明に係る光ケーブル11は、複数本の光ファイバ心線を収納したスロット14を有するスペーサ12を、上巻テープ15で横巻きして覆い、その外側をシース16で被覆してなる。光ケーブル11では、上巻テープ15の両側縁に間欠的に複数の切れ目17a,17bが入れられており、上巻テープ15の一方の側縁における切れ目17aは、他方の側縁に入れられた切れ目17bの位置に対して、上巻テープ15の長手方向にずらし量Aだけずらした位置に入れられている。ここで、上記ずらし量Aは、スペーサ12の外径をRとして、0<A≦(π/2)Rの関係を満たす。
【選択図】図1
Description
本発明は、複数本の光ファイバ心線をスペーサのスロットに収納し、上巻テープで横巻きして覆い、その外側をシースで被覆する光ケーブルに関する。
従来から、複数本の光ファイバ心線をスペーサのスロットに収納し、上巻テープで横巻きして覆い、その外側をシースで被覆する光ケーブルが多用されている。
このような光ケーブルには、その上巻テープの両側縁において間欠的に切れ目が入れられているものがある(例えば、特許文献1を参照)。この切れ目は、上巻テープを幅方向に切断する始端となる。
また、上巻テープの両側縁ではなく、片側の側縁において間欠的に切れ目が入れられている光ケーブルも用いられている(例えば、特許文献2を参照)。
このような光ケーブルには、その上巻テープの両側縁において間欠的に切れ目が入れられているものがある(例えば、特許文献1を参照)。この切れ目は、上巻テープを幅方向に切断する始端となる。
また、上巻テープの両側縁ではなく、片側の側縁において間欠的に切れ目が入れられている光ケーブルも用いられている(例えば、特許文献2を参照)。
ところで、上述のような光ケーブルにおける上巻テープは、しわができないように長手方向に張力をかけた状態で横巻きされるため、上巻テープの長手方向に引っ張り強度を保つように、繊維が長手方向に入っている。
図6(A)に示すように、特許文献2に記載の光ケーブルでは、上巻テープ31の一方の側縁にのみ切れ目32が入れられたテープ30が用いられているが、この切れ目32を起点に上巻テープ31を裂いても、実際は繊維31aの影響で切断痕33に示すようにかなり長手方向に伸びてしまい裂き難い。結果として、裂けずに結局ニッパで切断しなければならない場合もある。
また、図6(B)に示すように上巻テープ31の両側縁に切れ目42a,42bが入れられたテープ40を用いることもあり、この場合、一方の側縁(一端)の切れ目42aを起点に上巻テープ31を裂くことになる。
しかし、他方の側縁(他端)の切れ目42bは切れ目42aと長手方向の位置が同じであるため、テープ40の強度が弱くなり巻き付けることができない上に、実際は長手方向に入った繊維31aにより切断痕43に示すように長手方向に裂けて、他端の切れ目42bとは異なる位置で上巻テープ31の切断が完了することになる。よって、この場合には、他端の切れ目42bを設ける意味が無くなってしまう。
しかし、他方の側縁(他端)の切れ目42bは切れ目42aと長手方向の位置が同じであるため、テープ40の強度が弱くなり巻き付けることができない上に、実際は長手方向に入った繊維31aにより切断痕43に示すように長手方向に裂けて、他端の切れ目42bとは異なる位置で上巻テープ31の切断が完了することになる。よって、この場合には、他端の切れ目42bを設ける意味が無くなってしまう。
逆に、図6(C)に示すように、特許文献1に記載の光ケーブルでは、一端の切れ目52aから他端の切れ目52bへの長手方向の距離が大きいようなテープ50が用いられているが、この切れ目52aから裂いても長手方向に入った繊維31aにより他端の切れ目52bに辿り着かない位置で上巻テープ31の切断が完了することになる。よって、この場合にも同様に、他端の切れ目52bを設ける意味が無くなってしまう。
本発明は、上述のような実状に鑑みてなされたものであり、その目的は、両側縁に切れ目を入れた上巻テープでスペーサを横巻きして覆った光ケーブルにおいて、一方の側縁の切れ目から他方の側縁の切れ目に向かって容易に切断できるようにすることにある。
本発明に係る光ケーブルは、複数本の光ファイバ心線を収納したスロットを有するスペーサを、上巻テープで横巻きして覆い、その外側をシースで被覆する光ケーブルであって、上巻テープの両側縁に間欠的に複数の切れ目が入れられており、上巻テープの一方の側縁における切れ目は、他方の側縁に入れられた切れ目の位置に対して、上巻テープの長手方向にずらし量Aだけずらした位置に入れられており、上記ずらし量Aは、上記スペーサの外径をRとして、0<A≦(π/2)Rの関係を満たすことを特徴とする。
ここで、切れ目の長さは、上巻テープを巻き付けた際に上巻テープ同士が重なる幅より長いことが好ましい。
また、上巻テープが所定の傾斜角度で巻き付けられた際に、切れ目が光ケーブルの軸方向に平行になるように入れられていることが好ましい。
また、上巻テープが所定の傾斜角度で巻き付けられた際に、切れ目が光ケーブルの軸方向に平行になるように入れられていることが好ましい。
本発明によれば、両側縁に切れ目を入れた上巻テープでスペーサを横巻きして覆った光ケーブルにおいて、上巻テープの一方の側縁の切れ目を他端(他方の側縁)の切れ目に対して上巻テープの長手方向にずらした位置に入れ、そのずらし量を双方の切れ目が一度に見渡せるように設定しておくことにより、一方の側縁の切れ目から他方の側縁の切れ目に向かって容易に切断できるようになる。これにより、上巻テープの切り裂き作業性と上巻テープの強度維持との両立を図ることが可能になる。
図により本発明の実施の形態を説明する。図1(A),(B)で例示するように、本発明に係る光ケーブル11は、SZ状に形成された複数条のスロット14を有する樹脂製のロッドからなるスペーサ(スロットロッドとも言う)12を用いて構成される。なお、図1(B)は、図1(A)におけるB−B方向の断面図である。ここで、スロット14はSZ状に限ったものではない。
スペーサ12のスロット14には、複数本の単心光ファイバ心線或いは多心の光ファイバテープ心線13が収納され、スペーサ12の外周に上巻テープ(押さえ巻きとも言う)15が横巻きで巻き付けられて、光ファイバテープ心線13を含むスペーサ12が覆われる。そして、上巻テープ15の外側は、押出し成形によるシース(外被とも言う)16で被覆される。
なお、スペーサ12の外周で、且つ上巻テープ15の内側に、ナイロン糸、プラスチックテープ等の粗巻きが施されることもある。この粗巻きは製造途中にスロットから光ファイバ心線或いは光ファイバテープ心線が飛び出すのを防ぐ目的で施されるが、一般的に間隔をあけて巻かれるものであり、上巻テープ15のように、光ファイバ心線或いは光ファイバテープ心線を刃物から保護する効果はない。
上巻テープ15の巻き付けは、スペーサ12や光ファイバテープ心線13を覆うように(つまりそれらが露出しないように)行われ、好ましくは上巻テープ15の一部が重なるように重ね巻きで行われる。上巻テープ15としては、例えば10mm〜25mm程度のテープ幅をもつものが用いられ、その素材としては、例えばポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン等の繊維からなる種々のものが用いられる。また、シース16には、ポリエチレン等の熱可塑性樹脂が用いられる。このシース16は、スペーサ12の外周に上巻テープ15が巻き付けられてから一旦ドラム等に巻き取られた後に、押出し機に通して成形されるが、上巻テープ15の巻き付けに引続いて連続的に成形されるようにしてもよい。
本発明においては、上巻テープ15の両側縁に間欠的に切れ目17a,17bが入れられている。例えば、図1(A)に示すように、シース16の成形方向を示すシースラインの進行方向に対して、切れ目17aを上巻テープ15の左側縁(サプライ側、つまり巻き始め側)に形成し、切れ目17bを右側縁(巻取り側、つまり巻き終わり側)に形成する。
このように切れ目17a,17bが入れられた上巻テープ15がスペーサ12上に巻き付けられることで、切れ目17a,17bの部分に巻き付け時の引張り張力で三角形状の突起片18が生じる。突起片18は、切れ目17a,17bの切り込み長によって種々の大きさとなるが、手で摘んだり、工具で挟み込むことが可能な程度の大きさとなるように形成される。つまり、切れ目17a,17bの一方は、上巻テープ15を幅方向に切断する始端となり、他方が終点となる。
なお、図1では、簡略化のため、切れ目17a,17bを2箇所しか図示せず、この突起片18も一部にしか図示していない。但し、切れ目17a,17bのセットは3箇所以上、基本的に各セットが等間隔で設けられており、また重ね巻きの場合に上側になる切れ目17aや下側になる切れ目17bのいずれでも突起片18を生じさせることができるものの、切れ目17b側の突起片18は一部又は全部が重ね巻きにより隠れる。
このような突起片18を手で摘むか、若しくはペンチ等の把持工具で掴んで、切れ目の切り込み方向に切裂くように引っ張ることにより、連続的に巻きついている上巻テープ15を切断することができる。また、突起片を手或いは把持工具等で引っ張り上げ、光ファイバから離れた位置で、刃物等の工具で切断することも可能となる。次いで、切断されたテープ端をもとに上巻テープを巻きほぐすことにより、剥ぎ取ることができる。
本発明では、このような切断作業を容易にするために、両側縁の切れ目17a,17bの位置を工夫している。より具体的には、図6(B)で示した従来技術のようにこれらを同じ位置に設けるのではなく、上巻テープ15の一方の側縁における切れ目17bは、他方の側縁に入れられた切れ目17aの位置に対して、上巻テープ15の長手方向にずらした位置に入れられている。なお、図1(A)では、切れ目17bが切れ目17aに対して、巻き付ける向きとは逆向きにずれた例を挙げているが、その逆に、切れ目17bが切れ目17aに対して巻き付ける向きにずれるようにしてもよい。
このようなずらし量をAとすると、切れ目は、上巻テープ15の両側で上巻テープ15の長手方向にずらし量Aだけずらした位置に入れられていることになる。無論、他方の側縁の切れ目は多数存在するが、そのうち、巻き付ける前の上巻テープ15において、対象となる一方の側縁の切れ目17bに一番近い位置に入れられた他方の側縁の切れ目17aの位置に対するずらし量を、上記ずらし量Aとする。
そして、ずらし量Aは、スペーサ12の外径(つまり上巻テープ15の巻き径)をRとして、少なくとも0<A<πRの関係を満たす。ここで、A>0はずらし量があることを指している。そして、A<πRの関係は、巻き付けピッチPに拘わらず、光ケーブル11の軸方向に垂直な方向から両側縁の切れ目17a,17bを一度に見ることができる条件となる。
図2を参照して、上巻テープ15におけるずらし量について具体的に説明する。図2(A)に示すように、ずらし量Aは、上巻テープ15を巻き付けた際の切れ目17aの位置と切れ目17bの位置をスペーサ12の断面(ケーブル軸を示す軸線Xに垂直な断面)に投影したとき、それらの投影点を結び軸線Xを中心とする円弧の長さとなる。円弧の長さはその弧の中心角θと半径Rで表されるため、巻き付けピッチPに拘わらず光ケーブル11の軸方向に垂直な方向から切れ目17a,17bを一度に見える条件は、半径Rが決まっていれば中心角θが180°(πラジアン)以上にならないことである。よって、円弧の長さ(つまりずらし量)Aは、πRより小さいことが要求される。
ここで、上巻テープ15がスペーサ12を覆うように横巻き(無論、1重で横巻き)されていれば、中心角θが同じであってもよりピッチPを大きくすることで、より狭い視界に切れ目17a,17bの双方が入ってくる。しかし、巻き付けピッチPが小さくなると断面円上で言うとほぼ正反対の位置に切れ目がくることになり、一度に視界に入るものの見難いため、光ケーブル11を回転させる必要が生じる。
従って、実際には、両側縁の切れ目17a,17bを光ケーブル11を回転しなくても視界に入るようにするために、ずらし量Aはより小さい範囲に含まれることが好ましい。検証した結果、少なくとも0<A≦(π/2)Rの関係を満たすようにすること、つまり中心角θが90°(π/2ラジアン)以内になるようなずらし量Aで切れ目17a,17bを設けることで、光ケーブル11を回転しなくても視界に入り、見易くなることが分かった。なお、図1(A)及び図2(A)では切れ目17aに対して巻き付ける向きとは逆向きにずらして切れ目17bを設けているが、0<A≦(π/2)Rの関係を満たせば、切れ目17aに対して巻き付ける向きにずらして切れ目17bを設けてもよい。
そして、このように両側縁の切れ目17a,17bのずらし量Aを双方の切れ目17a,17bが一度に見渡せるように設定しておくことにより、上述の切断作業において、始点である切れ目17aから終点(到達目標)となる切れ目17bを目指すような力で引き裂くことができる。つまり、終点である切れ目17bを確認しながらの切断作業により、図2(B)の切断痕19で示すように、上巻テープ15の長手方向に入った繊維15aの存在を加味しても切れ目17bに向かって切断することができる。また、図6(B)で示した従来技術のように上巻テープの強度が足りなくなることもない。よって、本発明の光ケーブル11では、上巻テープの切り裂き作業性と上巻テープの強度維持との両立を図ることが可能になる。
また、切れ目17a,17bの長さ(切り込み長)は、上巻テープ15を巻き付けた際に上巻テープ同士が重なる幅より短くても、重なった下側に切れ目17bがあれば上側にその凹み又は突起片18による凸部が見てとれる。しかし、図1(A)及び図2(A)で図示したように、切れ目17a,17bの長さは、上巻テープ15を巻き付けた際に上巻テープ同士が重なる幅より長いことが、切れ目17bの先端部分が少なくとも直接視認できるため、好ましいと言える。
次に、図3を参照しながら、より好ましい例を挙げる。図3(A)は、本発明に係る光ケーブルの他の構成例を示す図で、図3(B)はその光ケーブルにおける上巻テープ15の巻き方を説明するための図である。図3(A),(B)において、Wは上巻テープ15の幅、Dは上巻テープ15を巻き付ける際の重なり幅をそれぞれ示している。上巻テープ15の幅が、例えば15mmであるとすると、重なり幅Dは、おおよそ上巻テープ15の1/5〜1/4ラップ程度(例えば3.5mm程度)で形成される。
上述したようにピッチPに応じて双方の切れ目17a,17bを含む範囲の広さが変わるため、ずらし量Aは、ピッチPに応じて変えることが好ましく、特に、A=√(P2−W2)の関係を満たすことが好ましい。この関係は、図3(B)に示すようにピッチPとテープ幅Wとずらし幅AとがピッチPを斜辺とする直角三角形になり、切れ目17a,17bの端部を結んだ直線がピッチPに平行になることを意味する。但し、図3(A)に示したように、図1(A)及び図2(A)で図示した例とは異なり、切れ目17a(巻き始め側に相当する側縁の切れ目)に対して、上巻テープ15を巻き付ける向きにずらした位置にもう一方の側縁(巻き終わり側に相当する側縁)の切れ目17bを設ける必要がある。
このような関係を満たすことで、ずらした位置がちょうど光ケーブル11の長手方向に平行になるため、つまり図3(A)のように同一の直線上に切れ目17a,17bの端部が配置されることになるため、より切断終了点が認識し易く、上述の切断作業をより効果的に行うことができる。
また、図3(A)で例示する巻き付け方法では、上巻テープ15の切れ目17a,17bの切り込み方向が、スペーサ12の長手方向の軸線Xからずれるように巻き付けている。このように、切れ目17a,17bがケーブル軸方向に対して傾斜するように上巻テープ15に巻き付けることで、切れ目17a,17bを入れた部分で、上記の突起片18が起立し易くなる。この結果、上巻テープ15を剥ぎ取る際に、容易に突起片18を掴むことができ、テープ切断の作業性を向上させることができる。
これに対し、切れ目17a,17bの切り込み方向が軸線Xと平行になるように巻き付けてもよい。図4に示す光ケーブル11の他の構成例を参照しながら説明する。図4(A)の例では、上巻テープ15が所定の傾斜角度で(つまり所定の巻き付けピッチで)巻き付けられた際に、切れ目17a,17bが光ケーブル11の軸方向に平行になるように入れられている。また、図4(A)で例示したように同一の直線上にはなくても、図4(B)で例示するように、切り込み方向が軸線Xに平行になるように巻き付けるだけでもよい。
図4(A),(B)のように、切れ目17a,17bの切り込み方向が軸線Xと平行になるように巻き付けると次のような効果がある。
切れ目17a,17bがスペーサ12の軸線Xに対して傾斜角度を持って形成されていると、周方向に角部を有しているスペーサ12に上巻テープ15を巻き付けたときに、切れ目17a,17bを入れた部分の突起片18が起立して捲れ易く、シースを施した際にコブを発生することがある。しかし、切れ目17a,17bがスペーサ12の軸線Xに対して平行となるように形成することにより、切れ目17a,17bの捲れの発生を抑制することが可能となる。
切れ目17a,17bがスペーサ12の軸線Xに対して傾斜角度を持って形成されていると、周方向に角部を有しているスペーサ12に上巻テープ15を巻き付けたときに、切れ目17a,17bを入れた部分の突起片18が起立して捲れ易く、シースを施した際にコブを発生することがある。しかし、切れ目17a,17bがスペーサ12の軸線Xに対して平行となるように形成することにより、切れ目17a,17bの捲れの発生を抑制することが可能となる。
さらに、切れ目17a,17bが軸線Xに沿った切れ込みをもっていることで、上述の切断作業を光ケーブル11の長手方向に沿って実行することができ、作業性が向上する。特に図4(B)のように単に平行にした例に比べて、図4(A)のように同一の直線上に切れ目17a,17bの切れ込みを配置することで、より切断終了点が認識し易く、上述の切断作業を行い易くなる。
次に、図5を参照しながら、本発明に係る光ケーブルに用いる上巻テープの製造例を説明する。上述した上巻テープは、スペーサのスロット内に光ファイバ心線又はテープ心線を収納すると同時に、スロットからこれらが脱落しないようにスペーサの外周に螺旋状に巻き付けられる。上巻テープは、通常、ロール状に巻かれたものをサプライ軸に支持させてスロット上に繰り出されるが、上述した上巻テープの切れ目は、図5(A)や図5(C)に示すように、ロール状に巻かれた状態で形成することにより、所定の間隔で効率よく製造することができる。
図5(A),(B)は、巻取り芯20の外周に上巻テープ用のテープ材21がロール巻きされた状態(例えば、15mm幅のテープで、ロール外径500mmφ)で、ロール側面23に放射状に切り込み24a(例えば深さ5mm程度)を入れ、ロール側面23とは逆の側面に放射状に切り込み24b(例えば深さ5mm程度)を入れる例である。
図5(B)に示すように、テープ材21を繰り出したときには、切り込み24a,24bはそれぞれ所定の間隔で形成された切れ目17a,17bとなる。放射状に切り込み24a,24bを入れることで、ロール巻きの内径側と外径側で、切れ目17aを設ける間隔や切れ目17bを設ける間隔は多少異なるが、比較的規則性のある間隔で形成することができ、切り込み深さ(切れ目長さ)の制御も容易に行うことが可能となる。さらに、この例では、切れ目17aから切れ目17bへのずらし量Aもある程度の範囲に収めることができる。
また、図5(C)で例示したように、放射状の切り込み24bの代わりに、切り込み24aに平行な切り込み24cを入れてもよい。これにより、図5(A)の例に比べて、切れ目17aから切れ目17bへのずらし量Aをほぼ同じ値に保つことができる。なお、図5(C)では図5(A)とは切り込みを切れる数を半分にした例を挙げている。
また、切れ目17a,17bの入れ方はこれらの例に限ったものではなく、例えば確実にずらし量Aを均一にできる方法として最も単純な方法ではあるが1つ1つ切断していくこともできる。
また、切れ目17a,17bの入れ方はこれらの例に限ったものではなく、例えば確実にずらし量Aを均一にできる方法として最も単純な方法ではあるが1つ1つ切断していくこともできる。
また、以上の例では、切れ目17a,17bの1セット内でのずらし量Aについて説明したが、このようなずらし量Aを保つだけでなく、光ケーブル11の軸方向に沿って各セットが一直線上に並ぶように設計しておくことがより好ましい。これにより、各セットから切断する際に光ケーブル11を回すことなく次のセットからの切断へ移行することができる。
また、以上の例では、切れ目17a,17bを上巻テープ15の巻き付け前に設けることを前提に説明したが、これに限らず、巻き付け後に(つまり集合時に)切れ目17a,17bを設けてもよい。その場合、特に図3(A)、図4(A),(B)で示した例を採用することが好ましい。これらの例では、上巻テープ15を巻き付ける際の重なり部分に上述したような条件を満たすように切れ目を入れていけば、あるセットの切れ目17aが隣りのセットの切れ目17bとなり、且つ切断終了点が認識し易いように両側縁の切れ目17a,17bを入れることができる。
11…光ケーブル、12…スペーサ、13…光ファイバテープ心線、14…スロット、15…上巻テープ、15a…繊維、16…シース、17a,17b…切れ目、18…突起片、19…切断痕、20…巻取り芯、21…テープ材、23…ロール側面、24a,24b,24c…切り込み。
Claims (3)
- 複数本の光ファイバ心線を収納したスロットを有するスペーサを、上巻テープで横巻きして覆い、その外側をシースで被覆する光ケーブルであって、
前記上巻テープの両側縁に間欠的に複数の切れ目が入れられており、
前記上巻テープの一方の側縁における切れ目は、他方の側縁に入れられた切れ目の位置に対して、前記上巻テープの長手方向にずらし量Aだけずらした位置に入れられており、
前記ずらし量Aは、前記スペーサの外径をRとして、0<A≦(π/2)Rの関係を満たすことを特徴とする光ケーブル。 - 前記切れ目の長さは、前記上巻テープを巻き付けた際に前記上巻テープ同士が重なる幅より長いことを特徴とする請求項1に記載の光ケーブル。
- 前記上巻テープが所定の傾斜角度で巻き付けられた際に、前記切れ目が前記光ケーブルの軸方向に平行になるように入れられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の光ケーブル。
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