JP2012032755A - 光ファイバケーブルの解体方法及び解体装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】光ファイバケーブルを一連の工程で連続解体して作業時間と作業コストの大幅な低減を図る。
【解決手段】光ファイバケーブル1を、所定のケーブル向きとなるように位置決めした状態で走行させる。そして、光ファイバケーブル1の走行途中に固定したシース分離用切刃18により、該光ファイバケーブル1を挟んで両側よりスロットコア4に達する位置まで切り込んでシース6を2つに分離して剥く。その後、スロット溝3から光ファイバ2を取り出す。次に、スロットコア分離用切刃19を、スロット溝3の底部及びその反対側部に切り込んでスロットコア4を2つに分離して抗張力体7A、7Bを取り出す。
【選択図】図3
【解決手段】光ファイバケーブル1を、所定のケーブル向きとなるように位置決めした状態で走行させる。そして、光ファイバケーブル1の走行途中に固定したシース分離用切刃18により、該光ファイバケーブル1を挟んで両側よりスロットコア4に達する位置まで切り込んでシース6を2つに分離して剥く。その後、スロット溝3から光ファイバ2を取り出す。次に、スロットコア分離用切刃19を、スロット溝3の底部及びその反対側部に切り込んでスロットコア4を2つに分離して抗張力体7A、7Bを取り出す。
【選択図】図3
Description
本発明は、廃棄処分する光ファイバケーブルを解体する光ファイバケーブルの解体方法及びその解体装置に関する。
光ファイバケーブルは、一般的に、光ファイバ、間欠固定材、吸水材等を内部に収納するスロット溝を有したC字形状のスロットコアと、該スロット溝を押さえテープで覆ったスロットコアの周囲全体を被覆したシースとから構成されている(例えば、特許文献1及び2等に記載)。
廃棄された光ファイバケーブルをリサイクルするには、シースを切り裂いて解体した後、押さえテープを除去し、スロット溝内から光ファイバ、間欠固定材、吸水材を取り出し、さらにスロットコアに埋設配置された抗張力体を、該スロットコアを切り裂いて取り出す作業工程が必要となる。
特許文献3には、相対向する2方向からシースに切れ込みを入れてシースを剥ぎ取った後、スロットコアの周面に巻き付けられたテープ材に切れ込みを入れて除去し、そのスロットコアのスロット溝から光ファイバ、吸水材を取り出すようにした解体方法が開示されている。
これまで従来では、光ファイバケーブルを解体するには、シースを剥ぎ取る工程と、光ファイバ等をスロットコアから取り出す工程と、スロットコアから抗張力体を取り出す工程をそれぞれ独立して行っている。そのため、各工程の作業時間(段取り時間等を含む)と作業コストを合わせると、全工程で大幅な作業時間と作業コストが掛かる。
そこで、本発明は、光ファイバケーブルを一連の工程で連続解体して作業時間と作業コストの大幅な低減を図ることのできる光ファイバケーブルの解体方法及び解体装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、少なくとも光ファイバをスロット溝内に収納したスロットコアをシースで被覆し、且つケーブル長手方向に垂直な断面においてケーブル中心を通る2本の直交する線をX軸及びY軸としたときに、前記ケーブル長手方向に沿って2本の抗張力体を前記スロットコアに対して前記Y軸上に縦に配列させて埋設した光ファイバケーブルの解体方法であって、前記光ファイバケーブルを、前記Y軸が鉛直を向くように位置決めした状態で走行させ、その走行途中に固定したシース分離用切刃を、前記X軸方向から前記光ファイバケーブルを挟んで両側より前記スロットコアに達する位置まで切り込んで前記シースを2つに分離して剥いた後、前記スロット溝から前記光ファイバを取り出し、その後、スロットコア分離用切刃を、前記Y軸方向から少なくとも前記スロット溝の底部に切り込んで前記スロットコアを2つに分離して前記抗張力体を取り出すことを特徴としている。
請求項2に記載の発明は、少なくとも光ファイバをスロット溝内に収納したスロットコアをシースで被覆し、且つケーブル長手方向に垂直な断面においてケーブル中心を通る2本の直交する線をX軸及びY軸としたときに、前記ケーブル長手方向に沿って2本の抗張力体を前記スロットコアに対して前記Y軸上に縦に配列させて埋設した光ファイバケーブルの解体装置であって、前記光ファイバケーブルを、ケーブル長手方向に送り出すケーブル送出手段と、前記光ファイバケーブルを、前記Y軸が鉛直方向を向くように位置決めガイドするケーブル向き位置決め手段と、前記ケーブル向き位置決め手段のケーブル送出方向前方に配置され、前記X軸方向から前記光ファイバケーブルを挟んで両側より前記スロットコアに達する位置まで切り込んで前記シースを2つに分離するシース分離用切刃と、前記シース分離用切刃のケーブル送出方向前方に配置され、2つに分離されたシースを互いに離れる方向に引き離すシース引離し手段と、前記シース引離し手段のケーブル送出方向前方に配置され、前記スロットコアのスロット溝から前記光ファイバが取り出された後に、前記Y軸方向から少なくとも前記スロット溝の底部に切り込んで前記スロットコアを2つに分離するスロットコア分離用切刃と、前記スロットコア分離用切刃のケーブル送出方向前方に配置され、2つに分離されたスロットコアを互いに離れる方向に引き離すことで前記抗張力体を取り出す抗張力体取出し手段と、を備えたことを特徴としている。
請求項3に記載の発明は、少なくとも光ファイバをスロット溝内に収納し且つケーブル長手方向に沿って埋設された抗張力体を有したスロットコアをシースで被覆したケーブル部と、該ケーブル部の長手方向に沿って設けられ且つ支持線をシースで被覆した支持線部と、これらケーブル部と支持線部を一体的に連結する首部とを有し、前記ケーブル部のケーブル長手方向に垂直な断面においてケーブル部の中心を通る2本の直交する線をX軸及びY軸としたときに、Y軸上にケーブル部、首部及び支持線部を設けた構造とした光ファイバケーブルの解体方法であって、前記光ファイバケーブルを、前記Y軸が鉛直を向くように位置決めした状態で走行させ、その走行途中に固定した支持線部分離用切刃を、前記首部に切り込んで前記支持線部と前記ケーブル部とを分離した後、更に走行途中に固定したシース分離用切刃を、前記X軸方向から前記ケーブル部を挟んで両側より前記スロットコアに達する位置まで切り込んで前記シースを2つに分離して剥いた後、前記スロット溝から前記光ファイバを取り出し、その後、スロットコア分離用切刃を、前記Y軸方向から少なくとも前記スロット溝の底部に切り込んで前記スロットコアを2つに分離して前記抗張力体を取り出すことを特徴としている。
請求項4に記載の発明は、少なくとも光ファイバをスロット溝内に収納し且つケーブル長手方向に沿って埋設された抗張力体を有したスロットコアをシースで被覆したケーブル部と、該ケーブル部の長手方向に沿って設けられ且つ支持線をシースで被覆した支持線部と、これらケーブル部と支持線部を一体的に連結する首部とを有し、前記ケーブル部のケーブル長手方向に垂直な断面においてケーブル部の中心を通る2本の直交する線をX軸及びY軸としたときに、Y軸上にケーブル部、首部及び支持線部を設けた構造とした光ファイバケーブルの解体装置であって、前記光ファイバケーブルを、ケーブル長手方向に送り出すケーブル送出手段と、前記光ファイバケーブルを、前記Y軸が鉛直方向を向くように位置決めガイドするケーブル向き位置決め手段と、前記ケーブル向き位置決め手段のケーブル送出方向前方に配置され、前記首部に切り込んで前記支持線部と前記ケーブル部とを分離する支持線部分離用切刃と、前記支持線部分離用切刃のケーブル送出方向前方に配置され、前記X軸方向から前記ケーブル部を挟んで両側より前記スロットコアに達する位置まで切り込んで前記シースを2つに分離するシース分離用切刃と、前記シース分離用切刃のケーブル送出方向前方に配置され、2つに分離されたシースを互いに離れる方向に引き離すシース引離し手段と、前記シース引離し手段のケーブル送出方向前方に配置され、前記スロットコアのスロット溝から前記光ファイバが取り出された後に、前記Y軸方向から少なくとも前記スロット溝の底部に切り込んで前記スロットコアを2つに分離するスロットコア分離用切刃と、前記スロットコア分離用切刃のケーブル送出方向前方に配置され、2つに分離されたスロットコアを互いに離れる方向に引き離すことで前記抗張力体を取り出す抗張力体取出し手段と、を備えたことを特徴としている。
請求項5に記載の発明は、少なくとも光ファイバをスロット溝内に収納し且つケーブル長手方向に沿って埋設された抗張力体を有したスロットコアをシースで被覆したケーブル部と、該ケーブル部の長手方向に沿って設けられ且つ支持線をシースで被覆した支持線部と、これらケーブル部と支持線部を一体的に連結する首部とを有し、前記ケーブル部のケーブル長手方向に垂直な断面においてケーブル部の中心を通る2本の直交する線をX軸及びY軸としたときに、Y軸上にケーブル部、首部及び支持線部を設けた構造とした光ファイバケーブルの解体方法であって、前記光ファイバケーブルを、前記Y軸が鉛直を向くように位置決めした状態で走行させ、その走行途中に固定したシース分離用切刃を、前記X軸方向から前記ケーブル部を挟んで両側より前記スロットコアに達する位置まで切り込んで前記シースを2つに分離して前記支持線部毎剥いた後、前記スロット溝から前記光ファイバを取り出し、その後、スロットコア分離用切刃を、前記Y軸方向から少なくとも前記スロット溝の底部に切り込んで前記スロットコアを2つに分離して前記抗張力体を取り出すことを特徴としている。
請求項6に記載の発明は、少なくとも光ファイバをスロット溝内に収納し且つケーブル長手方向に沿って埋設された抗張力体を有したスロットコアをシースで被覆したケーブル部と、該ケーブル部の長手方向に沿って設けられる支持線をシースで被覆した支持線部と、これらケーブル部と支持線部を一体的に連結する首部とを有し、前記ケーブル部のケーブル長手方向に垂直な断面においてケーブル部の中心を通る2本の直交する線をX軸及びY軸としたときに、Y軸上にケーブル部、首部及び支持線部を設けた構造とした光ファイバケーブルの解体装置であって、前記光ファイバケーブルを、ケーブル長手方向に送り出すケーブル送出手段と、前記光ファイバケーブルを、前記Y軸が鉛直方向を向くように位置決めガイドするケーブル向き位置決め手段と、前記ケーブル向き位置決め手段のケーブル送出方向前方に配置され、前記X軸方向から前記ケーブル部を挟んで両側より前記スロットコアに達する位置まで切り込んで前記シースを、前記支持線部付きのシースと支持線部無しのシースとに分離するシース分離用切刃と、前記シース分離用切刃のケーブル送出方向前方に配置され、2つに分離されたシースを互いに離れる方向に引き離すシース引離し手段と、前記シース引離し手段のケーブル送出方向前方に配置され、前記スロットコアのスロット溝から前記光ファイバが取り出された後に、前記Y軸方向から少なくとも前記スロット溝の底部に切り込んで前記スロットコアを2つに分離するスロットコア分離用切刃と、前記スロットコア分離用切刃のケーブル送出方向前方に配置され、2つに分離されたスロットコアを互いに離れる方向に引き離すことで前記抗張力体を取り出す抗張力体取出し手段と、を備えたことを特徴としている。
請求項7に記載の発明は、請求項2、4又は6に記載の光ファイバケーブルの解体装置であって、前記ケーブル向き位置決め手段は、前記光ファイバケーブルを挟んで両側に互い違いに配置された3つ以上のガイドローラで構成し、各ガイドローラを該光ファイバケーブルに押し当ててそれらガイドローラ間を屈曲させて走行させることにより該光ファイバケーブルの向きを位置決めすることを特徴としている。
請求項8に記載の発明は、請求項4又は請求項6を引用する請求項7に記載の光ファイバケーブルの解体装置であって、前記ガイドローラの表面には、少なくとも前記ケーブル部及び支持線部をガイドするケーブル部ガイド溝及び支持線部ガイド溝が周方向に形成されていることを特徴としている。
本発明の光ファイバケーブルの解体方法及び解体装置によれば、ケーブルの向きを位置決めした状態で走行させた光ファイバケーブルに対して、シースを分離して剥く工程と、スロット溝から光ファイバを取り出す工程と、スロットコアを分離して抗張力体を取り出す工程を一連の工程として連続して行うため、作業時間と作業コストの大幅な低減を図ることができる。
以下、本発明を適用した具体的な実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
「実施形態1」
先ず、本発明を適用した実施形態1について説明する。実施形態1は、後述するいわゆるCスロット型の光ファイバケーブルに本発明を適用し、その光ファイバケーブルを解体する例である。
先ず、本発明を適用した実施形態1について説明する。実施形態1は、後述するいわゆるCスロット型の光ファイバケーブルに本発明を適用し、その光ファイバケーブルを解体する例である。
[光ファイバケーブルの構成]
先ず、実施形態1の光ファイバケーブルの解体方法及び解体装置を説明する前に、解体する光ファイバケーブルの構造について図1及び図2を参照して説明する。図1は解体する光ファイバケーブルを示し、一部のシース及びスロットコアを取り除いた状態の斜視図、図2は図1の光ファイバケーブルの断面図である。
先ず、実施形態1の光ファイバケーブルの解体方法及び解体装置を説明する前に、解体する光ファイバケーブルの構造について図1及び図2を参照して説明する。図1は解体する光ファイバケーブルを示し、一部のシース及びスロットコアを取り除いた状態の斜視図、図2は図1の光ファイバケーブルの断面図である。
解体に使用する光ファイバケーブル1は、図1及び図2に示すように、光ファイバ2、間欠固定材9、吸水材10をスロット溝3内に収納して保持するスロットコア4と、該スロット溝3の開口部5を覆う押さえテープ8を含めてスロットコア4全体を被覆するシース6とからなる、いわゆるCスロット型の光ファイバケーブルである。
光ファイバ2には、光ファイバ素線、光ファイバ心線、光ファイバテープ心線などがある。光ファイバ素線は、光ファイバの上に紫外線硬化樹脂を被覆したものである。光ファイバ心線は、光ファイバの上にプラスチック樹脂を被覆してその直径を光ファイバ素線よりも大としたものである。光ファイバテープ心線は、光ファイバ素線を平行に数個並べて紫外線硬化樹脂で被覆したものである。図1及び図2では、光ファイバテープ心線がスロット溝3内に収納されている。
スロットコア4は、光ファイバ2を内部に収納して保持する保持部材であり、光ファイバケーブル1の中心点Cからずれた位置に中心点を持つ円弧とされたスロット溝3を有している。このスロットコア4は、押出成形にて形成され、その長手方向に垂直な断面をC形断面形状としている。前記スロットコア4は、肉厚が均一ではなく、開口部5が形成される部位から該開口部5とは反対側の部位へ行くに従って徐々にその肉厚を厚くしている。逆の見方をすれば、スロットコア4は、スロット溝3の底と対応する部位から開口部5が形成される部位に行くに従って徐々にその肉厚を薄くしている。
また、スロットコア4には、光ファイバケーブル1を布設した場所で受ける熱等の影響でシース6が熱収縮して該光ファイバケーブル自体が変形するのを抑制するために、テンションメンバーである2本の抗張力体7(7A、7B)が埋め込まれている。これら2本の抗張力体7A、7Bは、光ファイバケーブル1のケーブル長手方向に垂直な断面においてケーブル中心Cを通る2本の直交する線をX軸及びY軸としたときに、前記ケーブル長手方向に沿って前記Y軸上に縦に近接して配列されている。
前記抗張力体7は、例えば鋼線やFRP等の線材からなる。実施形態1では、この2本の抗張力体7A、7Bは、同一寸法且つ同一断面形状のものを使用している。図1及び図2では、円形断面形状とした同一直径の鋼線を抗張力体7とした。なお、実施形態1では、抗張力体7を2本としているが、必要に応じて3本以上でも構わない。
前記2本の抗張力体7A、7Bが設けられる部位のスロットコア4の肉厚は、それら抗張力体7A、7Bが近接して配置されているため、該抗張力体7A、7Bが設けられる前記Y軸上の肉厚は薄くなっている。
シース6は、スロット溝3の開口部5側と対向するシース厚を、該開口部5側と反対側のシース厚よりも厚くした偏肉シース構造とされている。この実施形態1では、2本の抗張力体7A、7Bが設けられる部位と対応する部位のシース厚が最も薄く、前記スロット溝3の開口部5と対向する部位に向かって徐々にそのシース厚が厚くされ、該開口部5と対向する部位のシース厚が最も厚くされている。
かかるシース6は、光ファイバ2を収納したスロットコア4の周囲全体をポリエチレン樹脂で被覆するようにして形成する押出成形により形成される。成形時には、スロット溝3内にポリエチレン樹脂が入り込まないようにするための押さえテープ8が、前記開口部5を塞ぐように添えられている。なお、シース6の外表面の一部には、光ファイバケーブル1の向きを示すためのマークMがケーブル長手方向に印されている。マークMは、2本の抗張力体7A、7Bの真下に設けられている。
間欠固定材9は、スロット溝3内に収納された光ファイバ2をケーブル長手方向でがたつかないようにするためのものである。この間欠固定材9は、例えば紫外線硬化樹脂からなり、前記光ファイバ2の上に配置される。吸水材10は、スロット溝2の底部に配置されている。かかる吸水材10は、スロット溝3内に存在する水分を吸収する細長い糸等からなる。
このように構成された光ファイバケーブル1は、2本の抗張力体7A、7Bがスロットコア4に埋め込まれているため、Y軸方向には曲がらないが、X軸方向には曲がるようになっている。
[光ファイバケーブルの解体装置の構成]
次に、図1及び図2に示したCスロット型の光ファイバケーブルの解体装置について説明する。図3は光ファイバケーブルの解体装置を示す斜視図である。解体装置は、図3に示すように、光ファイバケーブル1をケーブル長手方向に送り出すケーブル送出手段(図示は省略する)と、ケーブル向きを位置決めガイドするケーブル向き位置決め手段であるガイドローラ11、12、13と、シース6を2つに分離するシース分離用切刃18と、2つに分離されたシース6を互いに離れる方向に引き離すシース引離し手段であるシース引離しローラ14、15と、スロットコア4を2つに分離するスロットコア分離用切刃19と、抗張力体7A、7Bを取り出す抗張力体取出し手段である抗張力体取出しローラ16、17とを備えている。
次に、図1及び図2に示したCスロット型の光ファイバケーブルの解体装置について説明する。図3は光ファイバケーブルの解体装置を示す斜視図である。解体装置は、図3に示すように、光ファイバケーブル1をケーブル長手方向に送り出すケーブル送出手段(図示は省略する)と、ケーブル向きを位置決めガイドするケーブル向き位置決め手段であるガイドローラ11、12、13と、シース6を2つに分離するシース分離用切刃18と、2つに分離されたシース6を互いに離れる方向に引き離すシース引離し手段であるシース引離しローラ14、15と、スロットコア4を2つに分離するスロットコア分離用切刃19と、抗張力体7A、7Bを取り出す抗張力体取出し手段である抗張力体取出しローラ16、17とを備えている。
ケーブル送出手段は、リール等に巻かれたリサイクルされる光ファイバケーブル1をモータにより回転駆動することでケーブル長手方向に送り出す。実施形態1では、光ファイバケーブル1をケーブル送出手段で送り出して走行させるが、ケーブル巻き取り手段で光ファイバケーブル1を巻き取って走行させるようにしてもよい。巻き取る場合は、抗張力体7或いはスロットコア4(抗張力体7を含む)を引っ張るようにする。
ガイドローラ11、12、13は、光ファイバケーブル1を挟んで両側に互い違いに配置される3つのローラからなる。これらガイドローラ11、12、13は、光ファイバケーブル1に押し当ててそれらガイドローラ11、12、13間を前記光ファイバケーブル1が緩やかなS字形状を形成するように屈曲させて、前記光ファイバケーブル1を走行させるようになっている。
光ファイバケーブル1は、スロットコア4に埋設された2本の抗張力体7A、7BがY軸上に縦に配置されていることからY軸方向には曲がらない。しかし、この光ファイバケーブル1は、Y軸と直交するX軸方向には曲がるため、これら3つのガイドローラ11、12、13でガイドされることでS字形状に屈曲する。また、各ガイドローラ11、12、13は、走行する光ファイバケーブル1との接触により当該光ファイバケーブル1をガイドするようになっている。
これらガイドローラ11、12、13は、軸芯を中心として回転させても良く或いは回転させなくてもよい。前記ガイドローラ11、12、13を回転させない場合は、ローラ表面の摩擦抵抗が小さなものを選ぶことで、前記シース6との接触抵抗を小さくして光ファイバケーブル1の走行状態を安定なものとすることが望ましい。
前記光ファイバケーブル1は、3つのガイドローラ11、12、13でガイドされると、前記した図2で示す如く、前記Y軸が鉛直を向くように位置決めされることになる。つまり、3つのガイドローラ11、12、13を通過した後の光ファイバケーブル1の向きは、図3中A−A線で示す位置で前記した図2の断面形状に示す向きとなる。これにより、光ファイバケーブル1のケーブルの向きを、常に安定させることができる。
シース分離用切刃18は、3つのガイドローラ11、12、13のケーブル送出方向前方に配置されている。かかるシース分離用切刃18は、X軸方向から光ファイバケーブル1を挟んで両側よりスロットコア4に達する位置まで切り込んでシース6を2つに分離するナイフである。このシース分離用切刃18は、治具などにより固定されており、光ファイバケーブル1のシース6部分に両サイドから切刃を入れることで当該シース6を上下2つに分離する。
シース引離しローラ14、15は、シース分離用切刃18のケーブル送出方向前方に配置されている。かかるシース引離しローラ14、15は、2つに分離されたシースを互いに離れる方向に引き離す役目をする。このシース引離しローラ14、15は、スロットコア4を間に挟み込むようにして上下に配置されると共に、その軸芯を光ファイバケーブル1の走行方向と直交する方向に向けて配置されている。これらシース引離しローラ14、15は、分離された2つのシース6を上下方向に広げて引き裂く役目をするものであるため、軸芯を中心として回転させても良く或いは回転させなくてもよい。
前記シース引離しローラ14、15を回転させない場合は、ローラ表面の摩擦抵抗が小さなものを選ぶことで、前記シース6との接触抵抗を小さくして当該シース6を剥き易くすることが望ましい。また、2つのシース引離しローラ14、15間の距離は、少なくともスロットコア4が通り抜ける程度の隙間とする。
スロットコア分離用切刃19は、シース引離しローラ14、15のケーブル送出方向前方に上下一対として配置されている。かかるスロットコア分離用切刃19は、前記スロットコア4のスロット溝3から光ファイバ2が取り出された後に、Y軸方向からスロット溝3の底部及びその反対側部にそれぞれ切り込んで前記スロットコア4を2つに分離するナイフからなる。このスロットコア分離用切刃19は、前記Y軸と同一向きにその刃先がスロットコア4を向くように治具などにより固定されている。
前記スロットコア分離用切刃19のスロットコア底部及びその反対側部への切り込み位置は、各抗張力体7A、7Bに達する位置とされる。
抗張力体取出しローラ16、17は、スロットコア分離用切刃19のケーブル送出方向前方に配置されている。かかる抗張力体取出しローラ16、17は、左右2つに分離されたスロットコア4を互いに離れる方向に引き離す役目をする。これら抗張力体取出しローラ16、17は、2本の抗張力体7A、7Bを間に挟むようにして対向配置されると共に軸芯方向をケーブル走行方向と直交する向きに配置されている。これら2つの抗張力体取出しローラ16、17は、2つのスロットコア4を左右に広げて引き裂く役目をするものであるから、軸芯を中心として回転させても良く或いは回転させなくてもよい。
前記抗張力体取出しローラ16、17を回転させない場合は、ローラ表面の摩擦抵抗が小さなものを選ぶことで、前記スロットコア4との接触抵抗を小さくして当該スロットコア4を剥き易くすることが望ましい。また、2つの抗張力体取出しローラ16、17間の距離は、少なくとも抗張力体7A、7Bが通り抜ける程度の隙間とする。
[光ファイバケーブルの解体方法]
次に、前記した解体装置を使用して光ファイバケーブル1を解体する方法について説明する。図4は光ファイバケーブルの各解体工程を示す断面図であり、(A)はシースへの切り込み工程、(B)はシース分離工程、(C)はスロット溝内からの光ファイバ取り出し工程、図5は光ファイバケーブルの各解体工程を示す断面図であり、(A)はスロットコアへの切り込み工程、(B)は抗張力体取り出し工程である。
次に、前記した解体装置を使用して光ファイバケーブル1を解体する方法について説明する。図4は光ファイバケーブルの各解体工程を示す断面図であり、(A)はシースへの切り込み工程、(B)はシース分離工程、(C)はスロット溝内からの光ファイバ取り出し工程、図5は光ファイバケーブルの各解体工程を示す断面図であり、(A)はスロットコアへの切り込み工程、(B)は抗張力体取り出し工程である。
ケーブル送出手段によって解体する光ファイバケーブル1を送り出すと、光ファイバケーブル1は、3つのガイドローラ11、12、13間を走行し緩やかなS字形状に屈曲された状態となる。これら3つのガイドローラ11、12、13間を走行することで、光ファイバケーブル1は、図2に示す如くY軸を鉛直に向けたケーブル向きとなる。このケーブル向きに固定した状態とすることで、シース分離用切刃18でシース6に切れ込みを入れる位置を常に適正位置とすることができる。
前記光ファイバケーブル1は、ガイドローラ11、12、13を通り過ぎると、図4(A)で示すように、その前方に配置されたシース分離用切刃18によってシース6が切れ込まれる。シース分離用切刃18は、走行する光ファイバケーブル1に対して該光ファイバケーブル1の両側よりスロットコア4に達する位置まで切り込む。その結果、光ファイバケーブル1は、図4(B)で示すようにシース6が上下2つに分離される。
2つに分離されたシース6は、シース分離用切刃18の前方に配置されたシース引離しローラ14、15に接触すると、互いに離れるように上下に分離する。その結果、シース6が連続して剥けることになる。シース6が剥けることで、スロットコア4は、これらシース引離しローラ14、15間を通過して更に前方へ送られる。
前記シース引離しローラ14、15間を通過して前方へ光ファイバケーブル1が出ると、図4(C)で示すようにシース6で押さえられていた押さえテープ8がスロットコア4から外れると共に、スロット溝3内に収納されていた光ファイバ2と間欠固定材9と吸水材10とがスロット溝3外へ飛び出る。
この一方、スロットコア4は、図5(A)に示すようにシース引離しローラ14、15の前方に配置されたスロットコア分離用切刃19がスロット溝3の底部及びその反対側部に切り込まれる。その結果、スロットコア4は、図5(B)に示すように2つに分離される。2つに分離されたスロットコア4は、スロットコア分離用切刃19の前方に配置された抗張力体取出しローラ16、17と接触することで、互いに離れる方向に引き裂かれる。その結果、抗張力体7A、7Bがスロットコア4から分離されることになる。抗張力体7A、7Bの周辺部は、抗張力体7A、7Bがあることでスロットコア4を構成する樹脂量が少ないことから簡単にスロットコア4が引き裂かれる。
なお、光ファイバケーブル構成部品にそれぞれ解体されたシース6、押さえテープ8、間欠固定材9、光ファイバ2、吸水材10、スロットコア4及び抗張力体7A、7Bは、それぞれの引き取り手段で引き取られることで回収される。この結果、光ファイバケーブル1は、光ファイバケーブル構成部品毎にリサイクルが可能となる。
[実施形態1の作用効果]
このように実施形態1によれば、一連の工程で連続させて光ファイバケーブル1を各構成部品に解体することができるので、各工程毎に専用の解体装置を使用せずに1台の解体装置で解体作業ができる。そのため、実施形態1によれば、解体作業時間及び解体作業コストを低減することが可能となると共に大掛かりな装置を必要としない。
このように実施形態1によれば、一連の工程で連続させて光ファイバケーブル1を各構成部品に解体することができるので、各工程毎に専用の解体装置を使用せずに1台の解体装置で解体作業ができる。そのため、実施形態1によれば、解体作業時間及び解体作業コストを低減することが可能となると共に大掛かりな装置を必要としない。
また、実施形態1によれば、ケーブル向き位置決め手段で光ファイバケーブル1のケーブル向きを位置決めするので、シース分離用切刃18でシース6を切れ込む位置を常に同じ位置で切り込むことができる。シース分離用切刃18で切れ込む位置がずれてしまうと、シース6を分離することができなくなってしまうが、実施形態1ではそのような不具合を無くせる。
また、実施形態1によれば、走行する光ファイバケーブル1に対してシース分離用切刃18を該光ファイバケーブル1を挟んで両側からスロットコア4に達する位置まで切り込むことで、シース6を簡単に2つに分離することができると共に連続してシース6を分離させることができる。
また、実施形態1によれば、2つに分離されたシース6は、シース分離用切刃18のケーブル送出方向前方に配置されたシース引離しローラ14、15に接触することによって互いに離れる方向に引き離されて剥かれることになる。これにより、実施形態1では、シース6を確実に解体することができる。
また、実施形態1によれば、シース6が剥かれることでスロットコア4が露出するため、シース6によって押さえられていた押さえテープ8がスロットコア4から自ずと分離される。また、この押さえテープ8がスロットコア4から分離されることによって、光ファイバ2と間欠固定材9と吸水材10とがスロット溝3から飛び出る。これにより、実施形態1では、押さえテープ8、光ファイバ2、間欠固定材9及び吸水材10の各光ファイバケーブル構成部品を解体させることができる。
また、実施形態1によれば、Y軸方向からスロット溝3の底部及びその反対側部にスロットコア分離用切刃19を切り込むことで、スロットコア4を2つに分離することができる。これにより、実施形態1では、スロットコア4に埋設されていた2本の抗張力体7A、7Bを取り出すことができる。
また、実施形態1によれば、2つに分離されたスロットコア4を抗張力体取出しローラ16、17に接触させることで、これらスロットコア4を互いに離れる方向に引き離して抗張力体7A、7Bを取り出すことができる。これにより、実施形態1では、スロットコア4と抗張力体7A、7Bを確実に解体させることができる。
また、実施形態1によれば、ケーブル向き位置決め手段を3つ以上のガイドローラ11、12、13で構成し、光ファイバケーブル1を挟んで両側に互い違いにこれらガイドローラ11、12、13を配置して、各ガイドローラ11、12、13を光ファイバケーブル1に押し当ててそれらガイドローラ11、12、13間を屈曲させて走行させているので、光ファイバケーブル1の向きを、簡単な構造のガイドローラ11、12、13によって位置決めさせることができる。
また、実施形態1によれば、光ファイバケーブル1のケーブル向きを位置決めして走行させ、その走行経路に配置したシース分離用切刃18でシース6を切り裂いて分離させた後に、スロット溝3から光ファイバ2等を取り出し、その後、走行経路に配置したスロットコア分離用切刃19でスロット溝3の底部及びその反対側部を切り込むことでスロットコア4を2つに分離でき、スロットコア4から抗張力体7A、7Bを取り出すことができる。これにより、実施形態1では、光ファイバケーブル1を一連の工程で連続解体して作業時間と作業コストの大幅な低減を図ることが可能となる。
「実施形態2」
次に、本発明を適用した実施形態2について説明する。実施形態2は、後述するいわゆる自己支持型の光ファイバケーブルに本発明を適用し、その光ファイバケーブルを解体する例である。
次に、本発明を適用した実施形態2について説明する。実施形態2は、後述するいわゆる自己支持型の光ファイバケーブルに本発明を適用し、その光ファイバケーブルを解体する例である。
[光ファイバケーブルの構成]
図6は実施形態2の光ファイバケーブルの断面図を示す。実施形態2の光ファイバケーブル1は、実施形態1とほぼ同じ構造のケーブル部20と、ケーブル部20の長手方向に沿って設けられ且つ支持線21をシース6で被覆した支持線部22と、これらケーブル部20と支持線部22を一体的に連結する首部23とを有した、自己支持型のケーブル構造とされている。実施形態1と同じ構成部位については、その説明は省略し、異なる構成部位のみ説明するものとする。
図6は実施形態2の光ファイバケーブルの断面図を示す。実施形態2の光ファイバケーブル1は、実施形態1とほぼ同じ構造のケーブル部20と、ケーブル部20の長手方向に沿って設けられ且つ支持線21をシース6で被覆した支持線部22と、これらケーブル部20と支持線部22を一体的に連結する首部23とを有した、自己支持型のケーブル構造とされている。実施形態1と同じ構成部位については、その説明は省略し、異なる構成部位のみ説明するものとする。
ケーブル部20は、基本的には実施形態1とほぼ同じ構造であるが、抗張力体7の数を実施形態1の2本から1本としている点で異なっている。その他のケーブル部20の構造は、実施形態1と同じである。
前記支持線部22は、1本の支持線21を中心としてその周囲を円弧状に取り囲むようにして複数本の支持線21が配列された形状とされている。また、支持線21は、その長手方向をケーブル部20の長手方向に一致させて設けられている。これら支持線21は、ケーブル部20と同一のシース6にて被覆されることで、ケーブル20の直径よりも小さな円形断面として形成されている。
前記首部23は、ケーブル部20と支持線部22を一体的に連結し、前記ケーブル部20と支持線部22に対して共にY軸上に設けられている。かかる首部23は、ケーブル部20に対してケーブル長手方向全体に一端から他端まで連続して形成されていてもよく、又は間欠的にケーブル部20に接続されていてもよい。なお、ケーブル部20に対して首部23が間欠的に接続される場合、ケーブル部20の長さに余長を持たせるために支持線部22の長さをケーブル部20の長さよりも短くしてもよい。
このように構成された光ファイバケーブル1は、抗張力体7と支持線21とが同一のY軸線上に設けられているため、Y軸方向には曲がらないが、X軸方向には曲がるようになっている。
[光ファイバケーブルの解体装置の構成]
次に、図6に示した自己支持型の光ファイバケーブルの解体装置について説明する。図7(A)は光ファイバケーブルの解体装置を示す斜視図である。実施形態2の解体装置は、基本的構造は実施形態1の解体装置とほぼ同じであるが、光ファイバケーブル1の首部23に切り込んで支持線部22とケーブル部20とを分離する支持線部分離用切刃24をガイドローラ11、12、13のケーブル送出方向前方に配置した点と、中央のガイドローラ12の形状を異にしている点で相違する。その他の構造は、実施形態1の解体装置と同一であるため、共通部分についてはその説明は省略する。
次に、図6に示した自己支持型の光ファイバケーブルの解体装置について説明する。図7(A)は光ファイバケーブルの解体装置を示す斜視図である。実施形態2の解体装置は、基本的構造は実施形態1の解体装置とほぼ同じであるが、光ファイバケーブル1の首部23に切り込んで支持線部22とケーブル部20とを分離する支持線部分離用切刃24をガイドローラ11、12、13のケーブル送出方向前方に配置した点と、中央のガイドローラ12の形状を異にしている点で相違する。その他の構造は、実施形態1の解体装置と同一であるため、共通部分についてはその説明は省略する。
実施形態2で使用する3つのガイドローラ11、12、13のうち中央のガイドローラ13の表面13aには、図7(B)に示すように、少なくともケーブル部20及び支持線部22をガイドするケーブル部ガイド溝25及び支持線部ガイド溝26が周方向に形成されている。ケーブル部ガイド溝25は、ケーブル部20の外形状に合わせて円弧形状をなす溝として形成されている。支持線部ガイド溝26は、同じく支持線部22の外形状に合わせて円弧形状をなす溝として形成されている。これらケーブル部ガイド溝25及び支持線部ガイド溝26がガイドローラ13の表面13aに形成されることで、光ファイバケーブル1の向きを規制して走行させることができる。
実施形態2では、3つのガイドローラ11、12、13のうち中央のガイドローラ13の表面13aのみにケーブル部ガイド溝25及び支持線部ガイド溝26を形成したが、全てのガイドローラ11、12、13にこれら溝を形成してもよい。
支持線部分離用切刃24は、ガイドローラ11、12、13とシース分離用切刃18との間に配置されている。この支持線部分離用切刃24は、治具などにより固定されており、首部23に切刃を入れることでケーブル部20と支持線部22とを分離する。
[光ファイバケーブルの解体方法]
次に、図7の解体装置を使用して光ファイバケーブル1を解体する方法について説明する。図8は光ファイバケーブルの各解体工程を示す断面図であり、(A)はケーブル部と支持線部の分離工程、(B)はシースへの切り込み工程である。図9は同じく光ファイバケーブルの各解体工程を示す断面図であり、(A)はシース分離工程、(B)はスロット溝内からの光ファイバ取り出し工程である。図10は光ファイバケーブルの各解体工程を示す断面図であり、(A)はスロットコアへの切り込み工程、(B)は抗張力体取り出し工程である。
次に、図7の解体装置を使用して光ファイバケーブル1を解体する方法について説明する。図8は光ファイバケーブルの各解体工程を示す断面図であり、(A)はケーブル部と支持線部の分離工程、(B)はシースへの切り込み工程である。図9は同じく光ファイバケーブルの各解体工程を示す断面図であり、(A)はシース分離工程、(B)はスロット溝内からの光ファイバ取り出し工程である。図10は光ファイバケーブルの各解体工程を示す断面図であり、(A)はスロットコアへの切り込み工程、(B)は抗張力体取り出し工程である。
ケーブル送出手段によって解体する光ファイバケーブル1を送り出すと、光ファイバケーブル1は、3つのガイドローラ11、12、13間を走行し緩やかなS字形状に屈曲された状態となる。これら3つのガイドローラ11、12、13間を走行することで、光ファイバケーブル1は、図6に示す如くY軸を鉛直に向けたケーブル向きとなる。このケーブル向きに固定した状態とすることで、支持線部分離用切刃24及びシース分離用切刃18で切れ込みを入れる位置を常に適正位置とすることができる。特に、ガイドローラ13の表面13aにケーブル部ガイド溝25及び支持線部ガイド溝26が形成されているため、光ファイバケーブル1のY軸上での走行高さ位置が一定になる。
前記光ファイバケーブル1は、ガイドローラ11、12、13を通り過ぎると、図8(A)で示すように、その前方に配置された支持線部分離用切刃24に首部23が当たる。その結果、光ファイバケーブル1は、この支持線部分離用切刃24によって図8(B)に示すようにケーブル部20と支持線部22とに分離される。
続いて、光ファイバケーブル1は、図8(B)で示すように、支持線部分離用切刃24の前方に配置されたシース分離用切刃18によってシース6が切れ込まれる。シース分離用切刃18は、走行する光ファイバケーブル1に対して該光ファイバケーブル1の両側よりスロットコア4に達する位置まで切り込む。その結果、光ファイバケーブル1は、図9(A)で示すようにシース6が上下2つに分離される。
2つに分離されたシース6は、シース分離用切刃18の前方に配置されたシース引離しローラ14、15に接触すると、互いに離れるように上下に分離する。その結果、シース6が連続して剥けることになる。シース6が剥けることで、スロットコア4は、これらシース引離しローラ14、15間を通過して更に前方へ送られる。
前記シース引離しローラ14、15間を通過して前方へ光ファイバケーブル1が出ると、図9(B)で示すようにシース6で押さえられていた押さえテープ8がスロットコア4から外れると共に、スロット溝3内に収納されていた光ファイバ2と間欠固定材9と吸水材10とがスロット溝3外へ飛び出る。
この一方、スロットコア4は、図10(A)に示すようにシース引離しローラ14、15の前方に配置されたスロットコア分離用切刃19がスロット溝3の底部及びその反対側部に切れ込まれる。その結果、スロットコア4は、図10(B)に示すように2つに分離される。2つに分離されたスロットコア4は、スロットコア分離用切刃19の前方に配置された抗張力体取出しローラ16、17と接触することで、互いに離れる方向に引き裂かれる。その結果、抗張力体7A、7Bがスロットコア4から分離されることになる。抗張力体7A、7Bの周辺部は、抗張力体7A、7Bがあることでスロットコア4を構成する樹脂量が少ないことから簡単にスロットコア4が引き裂かれる。
なお、光ファイバケーブル構成部品にそれぞれ解体された支持線部22、シース6、押さえテープ8、間欠固定材9、光ファイバ2、吸水材10、スロットコア4及び抗張力体7A、7Bは、それぞれの引き取り手段で引き取られることで回収される。この結果、光ファイバケーブル1は、光ファイバケーブル構成部品毎にリサイクルが可能となる。
[実施形態2の作用効果]
実施形態2によれば、ケーブル部20に首部23を介して支持線部22を一体化させた自己支持型の光ファイバケーブル1であっても一連の工程で連続して各構成部品に解体することができる。したがって、実施形態2では、実施形態1と同様に各工程毎に専用の解体装置を使用する必要が無いことから解体作業時間及び解体作業コストを低減することができると共に大掛かりな装置を必要としない。
実施形態2によれば、ケーブル部20に首部23を介して支持線部22を一体化させた自己支持型の光ファイバケーブル1であっても一連の工程で連続して各構成部品に解体することができる。したがって、実施形態2では、実施形態1と同様に各工程毎に専用の解体装置を使用する必要が無いことから解体作業時間及び解体作業コストを低減することができると共に大掛かりな装置を必要としない。
特に、実施形態2によれば、首部23を切断してケーブル部20と支持線部22とに分離しているため、取り扱いが面倒な支持線部22を最初にケーブル部20から切り離すことによって解体作業性をより一層向上させることができる。
また、特に実施形態2によれば、ガイドローラ13の表面13aにケーブル部20及び支持線部22をガイドするケーブル部ガイド溝25及び支持線部ガイド溝26を形成したので、光ファイバケーブル1の向きと走行高さ位置を規制して走行させることができ、より一層の走行安定性を図ることができる。
また、実施形態2のように支持線部22を有した光ファイバケーブル1を解体するに際して支持線部22に対してケーブル部20が余長を持った(ケーブル部20の方が支持線部22よりもその長さが長い)ケーブル構造である場合でも、3つのガイドローラ11、12、13でそのケーブル向きを規制することができるため、安定して切刃を入れることができる。なお、この実施形態2では、実施形態1と共通する構成部分については実施形態1と同一の効果を得ることができるため、その他の作用効果についてはここでは割愛する。
「実施形態3」
次に、本発明を適用した実施形態3について説明する。実施形態3は、実施形態2と同じく自己支持型の光ファイバケーブルに本発明を適用し、その光ファイバケーブルを解体する例である。実施形態3で解体する光ファイバケーブル1は、実施形態2で説明した図6の光ファイバケーブルと同一構造である。したがって、実施形態3では光ファイバケーブル1の構造説明は割愛する。
次に、本発明を適用した実施形態3について説明する。実施形態3は、実施形態2と同じく自己支持型の光ファイバケーブルに本発明を適用し、その光ファイバケーブルを解体する例である。実施形態3で解体する光ファイバケーブル1は、実施形態2で説明した図6の光ファイバケーブルと同一構造である。したがって、実施形態3では光ファイバケーブル1の構造説明は割愛する。
また、実施形態3の解体装置は、基本的構造は実施形態2の解体装置とほぼ同じであるが、実施形態2とは異なり首部23は切断しないため支持線部分離用切刃24は配置されていない。その他の構造は、実施形態2の解体装置と同一である。
[光ファイバケーブルの解体方法]
次に、図11に示す実施形態3の解体装置を使用して光ファイバケーブル1を解体する方法について説明する。図12は光ファイバケーブルの各解体工程を示す断面図であり、(A)はシースへの切り込み工程、(B)はシース分離工程、(C)はスロット溝内からの光ファイバ取り出し工程である。
次に、図11に示す実施形態3の解体装置を使用して光ファイバケーブル1を解体する方法について説明する。図12は光ファイバケーブルの各解体工程を示す断面図であり、(A)はシースへの切り込み工程、(B)はシース分離工程、(C)はスロット溝内からの光ファイバ取り出し工程である。
ケーブル送出手段によって解体する光ファイバケーブル1を送り出すと、光ファイバケーブル1は、3つのガイドローラ11、12、13間を走行し緩やかなS字形状に屈曲された状態となる。これら3つのガイドローラ11、12、13間を走行することで、光ファイバケーブル1は、実施形態2と同様、図6に示す如くY軸を鉛直に向けたケーブル向きとなる。このケーブル向きに固定した状態とすることで、支持線部分離用切刃24及びシース分離用切刃18で切れ込みを入れる位置を常に適正位置とすることができる。
前記光ファイバケーブル1は、ガイドローラ11、12、13を通り過ぎると、図12(A)で示すように、シース分離用切刃18によってシース6が切れ込まれる。シース分離用切刃18は、走行する光ファイバケーブル1に対して該光ファイバケーブル1の両側よりスロットコア4に達する位置まで切り込む。その結果、光ファイバケーブル1は、図12(B)で示すようにシース6が上下2つに分離される。一方のシース6は、首部23で繋がった支持線部22と共に他方のシース6から分離される。
2つに分離された支持線部付きのシース6と支持線部無しのシース6は、シース分離用切刃18の前方に配置されたシース引離しローラ14、15に接触すると、互いに離れるように上下に分離する。その結果、シース6が連続して剥けることになる。シース6が剥けることで、スロットコア4は、これらシース引離しローラ14、15間を通過して更に前方へ送られる。
前記シース引離しローラ14、15間を通過して前方へ光ファイバケーブル1が出ると、図12(C)で示すようにシース6で押さえられていた押さえテープ8がスロットコア4から外れると共に、スロット溝3内に収納されていた光ファイバ2と間欠固定材9と吸水材10とがスロット溝3外へ飛び出る。
この一方、スロットコア4は、実施形態2で説明した図10(A)に示すスロットコア分離用切刃19によってスロット溝3の底部及びその反対側部に切れ込まれる。その結果、スロットコア4は、図10(B)に示すように2つに分離される。2つに分離されたスロットコア4は、スロットコア分離用切刃19の前方に配置された抗張力体取出しローラ16、17と接触することで、互いに離れる方向に引き裂かれる。その結果、抗張力体7A、7Bがスロットコア4から分離されることになる。抗張力体7A、7Bの周辺部は、抗張力体7A、7Bがあることでスロットコア4を構成する樹脂量が少ないことから簡単にスロットコア4が引き裂かれる。
なお、光ファイバケーブル構成部品にそれぞれ解体された支持線部22と一体化された上部側のシース6(支持線部付きのシース)及びそれ自身のみの下部側のシース6(支持線部無しのシース)、押さえテープ8、間欠固定材9、光ファイバ2、吸水材10、スロットコア4及び抗張力体7A、7Bは、それぞれの引き取り手段で引き取られることで回収される。この結果、光ファイバケーブル1は、光ファイバケーブル構成部品毎にリサイクルが可能となる。
[実施形態3の作用効果]
実施形態3によれば、実施形態2と同様、ケーブル部20に首部23を介して支持線部22を一体化させた自己支持型の光ファイバケーブル1であっても一連の工程で連続して各構成部品に解体することができる。したがって、実施形態3によれば、各工程毎に専用の解体装置を使用する必要が無いことから解体作業時間及び解体作業コストを低減することができると共に大掛かりな装置を必要としない。
実施形態3によれば、実施形態2と同様、ケーブル部20に首部23を介して支持線部22を一体化させた自己支持型の光ファイバケーブル1であっても一連の工程で連続して各構成部品に解体することができる。したがって、実施形態3によれば、各工程毎に専用の解体装置を使用する必要が無いことから解体作業時間及び解体作業コストを低減することができると共に大掛かりな装置を必要としない。
特に、実施形態3では、実施形態2と比べて首部23を切らないため、作業工程を1工程減らすことができる。そのため、実施形態3によれば、より一層解体作業時間及び解体作業コストを低減することができる。
なお、この実施形態3では、実施形態2と共通する構成部分については実施形態2と同一の効果を得ることができるため、その他の作用効果についてはここでは割愛する。
以上、本発明を適用した具体的な実施の形態について説明したが、本発明は、上述の実施形態に制限されることはない。例えば、前述の実施形態1〜3では、ケーブル向き位置決め手段を構成するガイドローラ11、12、13を3つとしたが、このガイドローラを3つ以上配置するようにしてもよい。この他、スロットコア分離用切刃19は、スロット溝3の底部とその反対側にそれぞれ配置させたが、スロットコア4を二つに分離できれば何れか一方に配置されていれば良い。
本発明は、廃棄される光ファイバケーブルを解体する解体方法に利用することができる。
1…光ファイバケーブル
2…光ファイバ
3…スロット溝
4…スロットコア
5…開口部(スロット溝の開口部)
6…シース
7(7A、7B)…抗張力体
8…押さえテープ
9…間欠固定材
10…吸水材
11、12,13…ガイドローラ(ケーブル向き位置決め手段)
14、15…シース引離しローラ(シース引離し手段)
16、17…抗張力体取出しローラ(抗張力体取出し手段)
18…シース分離用切刃
19…スロットコア分離用切刃
20…ケーブル部
21…支持線
22…支持線部
23…首部
24…支持線部分離用切刃
25…ケーブル部ガイド溝
26…支持線部ガイド溝
2…光ファイバ
3…スロット溝
4…スロットコア
5…開口部(スロット溝の開口部)
6…シース
7(7A、7B)…抗張力体
8…押さえテープ
9…間欠固定材
10…吸水材
11、12,13…ガイドローラ(ケーブル向き位置決め手段)
14、15…シース引離しローラ(シース引離し手段)
16、17…抗張力体取出しローラ(抗張力体取出し手段)
18…シース分離用切刃
19…スロットコア分離用切刃
20…ケーブル部
21…支持線
22…支持線部
23…首部
24…支持線部分離用切刃
25…ケーブル部ガイド溝
26…支持線部ガイド溝
Claims (8)
- 少なくとも光ファイバをスロット溝内に収納したスロットコアをシースで被覆し、且つケーブル長手方向に垂直な断面においてケーブル中心を通る2本の直交する線をX軸及びY軸としたときに、前記ケーブル長手方向に沿って2本の抗張力体を前記スロットコアに対して前記Y軸上に縦に配列させて埋設した光ファイバケーブルの解体方法であって、
前記光ファイバケーブルを、前記Y軸が鉛直を向くように位置決めした状態で走行させ、その走行途中に固定したシース分離用切刃を、前記X軸方向から前記光ファイバケーブルを挟んで両側より前記スロットコアに達する位置まで切り込んで前記シースを2つに分離して剥いた後、前記スロット溝から前記光ファイバを取り出し、その後、スロットコア分離用切刃を、前記Y軸方向から少なくとも前記スロット溝の底部に切り込んで前記スロットコアを2つに分離して前記抗張力体を取り出す
ことを特徴とする光ファイバケーブルの解体方法。 - 少なくとも光ファイバをスロット溝内に収納したスロットコアをシースで被覆し、且つケーブル長手方向に垂直な断面においてケーブル中心を通る2本の直交する線をX軸及びY軸としたときに、前記ケーブル長手方向に沿って2本の抗張力体を前記スロットコアに対して前記Y軸上に縦に配列させて埋設した光ファイバケーブルの解体装置であって、
前記光ファイバケーブルを、ケーブル長手方向に送り出すケーブル送出手段と、
前記光ファイバケーブルを、前記Y軸が鉛直方向を向くように位置決めガイドするケーブル向き位置決め手段と、
前記ケーブル向き位置決め手段のケーブル送出方向前方に配置され、前記X軸方向から前記光ファイバケーブルを挟んで両側より前記スロットコアに達する位置まで切り込んで前記シースを2つに分離するシース分離用切刃と、
前記シース分離用切刃のケーブル送出方向前方に配置され、2つに分離されたシースを互いに離れる方向に引き離すシース引離し手段と、
前記シース引離し手段のケーブル送出方向前方に配置され、前記スロットコアのスロット溝から前記光ファイバが取り出された後に、前記Y軸方向から少なくとも前記スロット溝の底部に切り込んで前記スロットコアを2つに分離するスロットコア分離用切刃と、
前記スロットコア分離用切刃のケーブル送出方向前方に配置され、2つに分離されたスロットコアを互いに離れる方向に引き離すことで前記抗張力体を取り出す抗張力体取出し手段と、を備えた
ことを特徴とする光ファイバケーブルの解体装置。 - 少なくとも光ファイバをスロット溝内に収納し且つケーブル長手方向に沿って埋設された抗張力体を有したスロットコアをシースで被覆したケーブル部と、該ケーブル部の長手方向に沿って設けられ且つ支持線をシースで被覆した支持線部と、これらケーブル部と支持線部を一体的に連結する首部とを有し、前記ケーブル部のケーブル長手方向に垂直な断面においてケーブル部の中心を通る2本の直交する線をX軸及びY軸としたときに、Y軸上にケーブル部、首部及び支持線部を設けた構造とした光ファイバケーブルの解体方法であって、
前記光ファイバケーブルを、前記Y軸が鉛直を向くように位置決めした状態で走行させ、その走行途中に固定した支持線部分離用切刃を、前記首部に切り込んで前記支持線部と前記ケーブル部とを分離した後、更に走行途中に固定したシース分離用切刃を、前記X軸方向から前記ケーブル部を挟んで両側より前記スロットコアに達する位置まで切り込んで前記シースを2つに分離して剥いた後、前記スロット溝から前記光ファイバを取り出し、その後、スロットコア分離用切刃を、前記Y軸方向から少なくとも前記スロット溝の底部に切り込んで前記スロットコアを2つに分離して前記抗張力体を取り出す
ことを特徴とする光ファイバケーブルの解体方法。 - 少なくとも光ファイバをスロット溝内に収納し且つケーブル長手方向に沿って埋設された抗張力体を有したスロットコアをシースで被覆したケーブル部と、該ケーブル部の長手方向に沿って設けられ且つ支持線をシースで被覆した支持線部と、これらケーブル部と支持線部を一体的に連結する首部とを有し、前記ケーブル部のケーブル長手方向に垂直な断面においてケーブル部の中心を通る2本の直交する線をX軸及びY軸としたときに、Y軸上にケーブル部、首部及び支持線部を設けた構造とした光ファイバケーブルの解体装置であって、
前記光ファイバケーブルを、ケーブル長手方向に送り出すケーブル送出手段と、
前記光ファイバケーブルを、前記Y軸が鉛直方向を向くように位置決めガイドするケーブル向き位置決め手段と、
前記ケーブル向き位置決め手段のケーブル送出方向前方に配置され、前記首部に切り込んで前記支持線部と前記ケーブル部とを分離する支持線部分離用切刃と、
前記支持線部分離用切刃のケーブル送出方向前方に配置され、前記X軸方向から前記ケーブル部を挟んで両側より前記スロットコアに達する位置まで切り込んで前記シースを2つに分離するシース分離用切刃と、
前記シース分離用切刃のケーブル送出方向前方に配置され、2つに分離されたシースを互いに離れる方向に引き離すシース引離し手段と、
前記シース引離し手段のケーブル送出方向前方に配置され、前記スロットコアのスロット溝から前記光ファイバが取り出された後に、前記Y軸方向から少なくとも前記スロット溝の底部に切り込んで前記スロットコアを2つに分離するスロットコア分離用切刃と、
前記スロットコア分離用切刃のケーブル送出方向前方に配置され、2つに分離されたスロットコアを互いに離れる方向に引き離すことで前記抗張力体を取り出す抗張力体取出し手段と、を備えた
ことを特徴とする光ファイバケーブルの解体装置。 - 少なくとも光ファイバをスロット溝内に収納し且つケーブル長手方向に沿って埋設された抗張力体を有したスロットコアをシースで被覆したケーブル部と、該ケーブル部の長手方向に沿って設けられ且つ支持線をシースで被覆した支持線部と、これらケーブル部と支持線部を一体的に連結する首部とを有し、前記ケーブル部のケーブル長手方向に垂直な断面においてケーブル部の中心を通る2本の直交する線をX軸及びY軸としたときに、Y軸上にケーブル部、首部及び支持線部を設けた構造とした光ファイバケーブルの解体方法であって、
前記光ファイバケーブルを、前記Y軸が鉛直を向くように位置決めした状態で走行させ、その走行途中に固定したシース分離用切刃を、前記X軸方向から前記ケーブル部を挟んで両側より前記スロットコアに達する位置まで切り込んで前記シースを2つに分離して前記支持線部毎剥いた後、前記スロット溝から前記光ファイバを取り出し、その後、スロットコア分離用切刃を、前記Y軸方向から少なくとも前記スロット溝の底部に切り込んで前記スロットコアを2つに分離して前記抗張力体を取り出す
ことを特徴とする光ファイバケーブルの解体方法。 - 少なくとも光ファイバをスロット溝内に収納し且つケーブル長手方向に沿って埋設された抗張力体を有したスロットコアをシースで被覆したケーブル部と、該ケーブル部の長手方向に沿って設けられ且つ支持線をシースで被覆した支持線部と、これらケーブル部と支持線部を一体的に連結する首部とを有し、前記ケーブル部のケーブル長手方向に垂直な断面においてケーブル部の中心を通る2本の直交する線をX軸及びY軸としたときに、Y軸上にケーブル部、首部及び支持線部を設けた構造とした光ファイバケーブルの解体装置であって、
前記光ファイバケーブルを、ケーブル長手方向に送り出すケーブル送出手段と、
前記光ファイバケーブルを、前記Y軸が鉛直方向を向くように位置決めガイドするケーブル向き位置決め手段と、
前記ケーブル向き位置決め手段のケーブル送出方向前方に配置され、前記X軸方向から前記ケーブル部を挟んで両側より前記スロットコアに達する位置まで切り込んで前記シースを、前記支持線部付きのシースと支持線部無しのシースとに分離するシース分離用切刃と、
前記シース分離用切刃のケーブル送出方向前方に配置され、2つに分離されたシースを互いに離れる方向に引き離すシース引離し手段と、
前記シース引離し手段のケーブル送出方向前方に配置され、前記スロットコアのスロット溝から前記光ファイバが取り出された後に、前記Y軸方向から少なくとも前記スロット溝の底部に切り込んで前記スロットコアを2つに分離するスロットコア分離用切刃と、
前記スロットコア分離用切刃のケーブル送出方向前方に配置され、2つに分離されたスロットコアを互いに離れる方向に引き離すことで前記抗張力体を取り出す抗張力体取出し手段と、を備えた
ことを特徴とする光ファイバケーブルの解体装置。 - 請求項2、4又は6に記載の光ファイバケーブルの解体装置であって、
前記ケーブル向き位置決め手段は、前記光ファイバケーブルを挟んで両側に互い違いに配置された3つ以上のガイドローラで構成し、各ガイドローラを該光ファイバケーブルに押し当ててそれらガイドローラ間を屈曲させて走行させることにより該光ファイバケーブルの向きを位置決めする
ことを特徴とする光ファイバケーブルの解体装置。 - 請求項4又は請求項6を引用する請求項7に記載の光ファイバケーブルの解体装置であって、
前記ガイドローラの表面には、少なくとも前記ケーブル部及び支持線部をガイドするケーブル部ガイド溝及び支持線部ガイド溝が周方向に形成されている
ことを特徴とする光ファイバケーブルの解体装置。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2010254855A JP2012032755A (ja) | 2010-06-28 | 2010-11-15 | 光ファイバケーブルの解体方法及び解体装置 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN110931181A (zh) * | 2019-12-20 | 2020-03-27 | 东阳宗添电子科技有限公司 | 一种三线复合式铜制导电线材剥皮机 |
CN110933958A (zh) * | 2017-05-17 | 2020-03-27 | 莱尼电缆有限公司 | 用于去除缆线装置的预定组成部件的设备和用于去除缆线装置的预定组成部件的方法 |
KR102265646B1 (ko) * | 2020-11-23 | 2021-06-16 | 대신전선 주식회사 | 피복전선 코어 분리장치 |
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2010
- 2010-11-15 JP JP2010254855A patent/JP2012032755A/ja active Pending
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