JP2014122087A - 搬送装置の給送ローラ - Google Patents

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Abstract

【課題】ゴムの取り付け不良がなく容易にゴムの交換を行うことのできる搬送装置の給送ローラを提供すること。
【解決手段】搬送装置1の給送ローラであるピックローラ21に、回転可能に回転軸22に設けられる内側コア部40と、シートSに接触するゴム70と、ゴム70が装着され、且つ、内側コア部40に対して着脱可能に内側コア部40の外側に取り付けられる外側コア部50と、を備える。これにより、ゴム70の交換時には、外側コア部50と一体で交換することができるため、ゴム70の取り付け不良がなく容易にゴム70の交換を行うことができる。
【選択図】図3

Description

本発明は、搬送装置の給送ローラに関する。
原稿の画像を読み取り、電気的に処理を行う画像読取装置や、画像の印刷を行う印刷装置では、読み取りを行う原稿や印刷を行う紙等のシートを搬送する搬送装置を備えているものが多くなっている。このような搬送装置は、シートに接触する面にゴムが装着されるローラを備え、このローラが回転することにより、シートの搬送が行われる。また、このようなローラは、シートの搬送を繰り返すことによりゴムの摩擦力が低下し、搬送性能が低下することがあるため、ローラの中には、搬送の精度を確保することを目的として、ゴムの交換を容易に行うことができるように構成したものがある(例えば、特許文献1〜3参照)。
特開2005−15095号公報 特開2003−89442号公報 特開平11−286340号公報
しかしながら、搬送装置の使用者がローラのゴムを交換した場合、取り付け時のゴムの歪みや亀裂、破損によって、ゴムを適切に交換できない場合が考えられる。また、ゴム自体には破損等が無くても、ゴムを取り付けるコアの表面が汚れている場合、ゴムとコアとの間で滑りが発生し、搬送時のトルクが不足することにより搬送不良が発生することも懸念される。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、ゴムの取り付け不良がなく容易にゴムの交換を行うことのできる搬送装置の給送ローラを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る搬送装置の給送ローラは、回転可能に回転軸に設けられる内側コア部と、被搬送体に接触するゴムと、前記ゴムが装着され、且つ、前記内側コア部に対して着脱可能に前記内側コア部の外側に取り付けられる外側コア部と、を備える。
本発明に係る搬送装置の給送ローラは、ゴムの取り付け不良がなく容易にゴムの交換を行うことができる、という効果を奏する。
図1は、実施形態に係る搬送装置の給送ローラを備える搬送装置の模式図である。 図2は、図1に示すピックローラの斜視図である。 図3は、図2に示す外側コア部を内側コア部から外した状態の斜視図である。 図4は、図2に示す外側コア部の斜視図である。 図5は、図4に示す外側コア部の違う方向からの斜視図である。 図6は、図4に示す外側コア部からゴムを外した状態の斜視図である。 図7は、図6のA−A断面図である。 図8は、図2に示す内側コア部の斜視図である。 図9は、図8に示す内側コア部の正面図である。 図10は、内側コア部に外側コア部を取り付ける際の斜視図である。 図11は、内側コア部への外側コア部の取り付け時の状態を図10とは異なる方向から見た斜視図である。 図12は、内側コア部に外側コア部を取り付けた状態を示す斜視図である。 図13は、図12のB−B断面図である。
以下に、本発明に係る搬送装置の給送ローラの実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、或いは実質的に同一のものが含まれる。
〔実施形態〕
図1は、実施形態に係る搬送装置の給送ローラを備える搬送装置の模式図である。同図に示す搬送装置1は、積層された複数の被搬送体であるシートSを1枚ずつ分離して搬送する装置として構成されている。この搬送装置1は、スキャナ・ファクシミリ等の画像読取装置や、プリンタ等の画像形成装置等に搭載される自動給紙機構に適用される。その一例として、本実施形態では、搬送装置1が搭載される画像読取装置5について説明する。このため、本実施形態では、被搬送体であるシートSは、原稿や名刺等のシート状の読み取り対象物が適用される。
画像読取装置5は、トレイ15及び分離機構20を備えている。このうち、トレイ15は、積層された複数のシートSを収容する被搬送体積載台として設けられており、上側を向く載置面16を有している。トレイ15の載置面16は、後側に向かうほど上側へ向かうように傾斜しており、複数のシートSを積み重ねて載置することが可能になっている。
分離機構20は、画像読取装置5の筐体10に内設され、載置面16に対して、シートSの搬送方向Y1の下流側に配設されている。この分離機構20は、載置面16上に積層された複数のシートSから1枚ずつシートSを分離して搬送する機構になっている。詳しくは、分離機構20は、シートSを給送する給送ローラであるピックローラ21と、ピックローラ21で給送するシートS以外のシートSを停止させるブレーキローラ23とを有する。
これらのピックローラ21とブレーキローラ23とは、シートSの搬送経路におけるシートSの厚さ方向の両側に、対向して配設されている。例えば、ピックローラ21は、載置面16の延長面の下方側に配設され、ブレーキローラ23は、載置面16の延長面の上方側でピックローラ21に対向する位置に配設されている。これらのピックローラ21とブレーキローラ23とは、回転軸22、24が、載置面16の幅方向に延在しており、共に回転軸22、24を中心として回転可能に構成されている。
また、筐体10内には、電動モータ等の動力源や、ギヤ等の動力伝達機構を備える駆動部30が設けられており、ピックローラ21とブレーキローラ23とは、この駆動部30から伝達される動力により、回転することが可能になっている。詳しくは、ピックローラ21は、回転軸22を中心として、シートSの搬送経路側の外周面が、搬送方向Y1に沿った方向に回転し、ブレーキローラ23は、回転軸24を中心として、シートSの搬送経路側の外周面が、搬送方向Y1の反対方向に向う方向に回転するように構成されている。
筐体10内には、シートSの搬送方向Y1における分離機構20の下流側に、搬送ローラ26が配設されている。さらに、搬送方向Y1における搬送ローラ26の下流側で、シートSの排出口11の近傍には、排出ローラ27が配設されている。
また、筐体10内には、シートSの搬送方向Y1における搬送ローラ26と排出ローラ27との間に、搬送されるシートSの画像を読み取る画像読取部35が配設されている。これにより、画像読取装置5は、筐体10内で搬送されるシートSの画像を読み取ることが可能になっている。
図2は、図1に示すピックローラの斜視図である。図3は、図2に示す外側コア部を内側コア部から外した状態の斜視図である。ピックローラ21は、ほぼ同じ径で同じ幅のものが、1つの回転軸22に2つ取り付けられている。また、これらのピックローラ21は、ワンウェイクラッチ機構(図示省略)により、回転軸22に対し一方向にのみ回転可能に設けられている。このため、ピックローラ21は、シートSの搬送経路側の面が搬送方向Y1に沿った方向に向う方向にのみ回転可能になっている。このように設けられるピックローラ21は、ピックローラ21におけるシートSに接触する部分である外周面に、ゴム70が装着されている。即ち、ゴム70は、シートSの搬送時は、シートSに接触するように設けられている。
また、ピックローラ21は、分離可能な2つのコア部である内側コア部40と外側コア部50とを有している。このうち、内側コア部40は、輪郭形状が略円柱状の形状で形成されており、円柱の軸心と回転軸22の軸心とが一致する向きで、回転軸22に回転可能に設けられている。つまり、内側コア部40は、ワンウェイクラッチ機構を介して、回転軸22に取り付けられている。
また、外側コア部50は、内径が内側コア部40の外径と同程度の径になり、軸心方向における幅が内側コア部40の幅と同程度の幅になる略円環状の形状で形成されている。外側コア部50は、この形状で、内側コア部40の外周面に取り付けられている。また、ゴム70は、内径が外側コア部50の外径と同程度の径になり、軸心方向における幅が外側コア部50の幅と同程度の幅になる略円環状の形状で形成されており、外側コア部50の外周面に装着されている。
外側コア部50は、内側コア部40から取り外すことが可能になっており、即ち、外側コア部50は、内側コア部40に対して着脱可能に内側コア部40の外側に取り付けられている。ピックローラ21は、1つの回転軸22に2つが設けられているが、2つのピックローラ21は、共に同様な構成になっており、回転可能に回転軸22に設けられる内側コア部40の外側に、ゴム70が装着された外側コア部50が着脱可能に取り付けられている。
図4は、図2に示す外側コア部の斜視図である。図5は、図4に示す外側コア部の違う方向からの斜視図である。図6は、図4に示す外側コア部からゴムを外した状態の斜視図である。外側コア部50と内側コア部40とには、外側コア部50と内側コア部40とが規定の嵌合状態時に係合する一対の爪部60が設けられており、外側コア部50には、この一対の爪部60を構成する外側爪部65が、外側コア部50の内周面51に設けられている。この外側爪部65は、内側コア部40側の爪部60に対して、軸心方向に係合することができるように形成されおり、さらに、外側コア部50の径方向に弾性変形可能に設けられている。
詳しくは、外側爪部65は、内側コア部40側の爪部60に係合する係合部66が、内周面51から径方向における内側に離間しており、外側爪部65の軸心方向における係合部66の一端が、外側爪部65が有する支持部67によって、内周面51に連結されている。この支持部67は、弾力性を有して係合部66を支持しており、外側コア部50の径方向における内周面51との距離が変化する方向に係合部66が変位できるように、係合部66を支持している。これにより、外側爪部65は、外側コア部50の径方向に弾性変形することが可能になっている。
また、外側コア部50の内周面51には、内側コア部40に取り付けた場合における内側コア部40との相対的な回動を規制するキー53が設けられている。このキー53は、外側コア部50の内周面51において、外側爪部65が設けられている位置の点対称となる位置に設けられている。つまり、キー53は、外側コア部50の内周面51において、外側コア部50の軸心を中心として外側爪部65が設けられている位置から180°ずれた位置に設けられている。
このキー53は、内周面51から径方向における内側方向に突出し、外側コア部50の軸心方向における内周面51の一端側から他端側に亘って形成されている。また、キー53は、内周面51の円周方向における中心部分が内周面51から突出しておらず、換言すると、キー53は、内周面51の円周方向に離間した、2箇所の内周面51からの突出部によって構成されている。このように構成されるキー53は、内周面51の円周方向における全幅、つまり、2箇所の突出部における、他方の突出部の反対側の面同士の間隔が、外側爪部65の同方向における幅よりも広くなっている。
図7は、図6のA−A断面図である。さらに、キー53は、内周面51の円周方向における全幅が、外側コア部50の軸心方向における位置によって変化しており、外側コア部50の軸心方向における一端側の全幅よりも、他端側の全幅の方が広くなっている。具体的には、キー53は、外側コア部50の軸心方向における両端部のうち、後述する組立規制突起55が位置する端部側の全幅の方が、他端側の全幅よりも広くなっており、キー53の全幅は、この両端部同士の間で変化している。
また、外側コア部50の内周面51には、内側コア部40の外側に外側コア部50を取り付けた際に内側コア部40に接触する突起部52が設けられている。この突起部52は、キー53と同様に、内周面51から径方向における内側方向に突出し、外側コア部50の軸心方向における内周面51の一端側から他端側に亘って形成されているが、内周面51から突出量が、キー53の突出量よりも大幅に小さくなっている。さらに、突起部52は、内周面51の円周方向における4箇所に形成されており、4箇所の突起部52は、内周面51の円周方向における外側爪部65の両側2箇所と、キー53の両側2箇所に配設されている。
さらに、外側コア部50の内周面51には、軸心方向における一端側の位置に、組立規制突起55が設けられている。この組立規制突起55は、突起部52と同様に、内周面51から径方向における内側方向に突出しているが、突起部52とは異なり、軸心方向における幅が薄くなって形成されている。詳しくは、組立規制突起55は、内周面51の軸心方向における両端部のうち、外側爪部65の支持部67が位置する側の反対側の端部側に設けられており、突起部52と同様に、円周方向における4箇所に配設されている。即ち、組立規制突起55は、内周面51の円周方向における外側爪部65が位置する部分の両側2箇所と、キー53が位置する部分の両側2箇所に配設されている。
ピックローラ21は、1つの回転軸22に2つが取り付けられているが、2つのピックローラ21は、共に、この組立規制突起55が、他方のピックローラ21が位置する側の反対側に位置する向きで取り付けられている。
ゴム70は、これらのように形成される外側コア部50の外周面58に装着されている。詳しくは、ゴム70は、略円環状の形状で形成されており、外側コア部50に装着されていない状態における内径が、外側コア部50の外周面58の外径よりも若干小さくなっている。このため、ゴム70は、当該ゴム70の弾性力によって外側コア部50の外周面58に嵌合されることにより、装着されている。
また、このゴム70は、外周面に外側コア部50の軸心方向に沿って延在する溝が、外側コア部50の円周方向に並んで複数形成されている。このため、ゴム70の外周面は、円周方向に凹凸を有して形成されている。
図8は、図2に示す内側コア部の斜視図である。図9は、図8に示す内側コア部の正面図である。内側コア部40には、外周面41に、外側コア部50のキー53が入り込む溝45が形成されている。この溝45は、内側コア部40の円周方向における幅が、同方向におけるキー53の全幅と同等で、キー53の全幅よりも若干広くなっている。詳しくは、溝45は、外側コア部50の軸心方向における位置によって変化するキー53の全幅のうち、最も広い部分のキー53の全幅と同等で、この全幅よりも若干広くなっている。これにより、溝45には、キー53が嵌り込むことが可能になっている。
また、このように構成される溝45は、内側コア部40の外周面41において、内側コア部40の軸心を中心として点対称になる2箇所に形成されている。つまり、2箇所の溝45は、内側コア部40の外周面41において、内側コア部40の軸心を中心として互いに180°ずれた位置に形成されている。
さらに、内側コア部40には、外側コア部50と内側コア部40とが規定の嵌合状態時に、外側コア部50の外側爪部65と係合する内側爪部61が設けられている。つまり、内側爪部61は、外側爪部65と共に、外側コア部50と内側コア部40とが規定の嵌合状態時に係合する一対の爪部60を構成している。
このように設けられる内側爪部61は、溝45に設けられている。溝45は、内側コア部40の外周面41の2箇所に形成されているため、内側爪部61も溝45と同様に2箇所に形成されており、2箇所の溝45には、それぞれ内側爪部61が形成されている。つまり、内側コア部40の外周面41に形成される2つの溝45には、共に内側爪部61が形成されており、2つの溝45は、同じ形状で形成されている。
溝45に形成される内側爪部61は、詳しくは、溝45の溝底から突出することによって設けられており、外側爪部65の係合部66に対して、軸心方向に面する互いの面が当接することにより、軸心方向に係合するように形成されている。具体的には、内側爪部61と外側爪部65とは、係合時には、内側コア部40に取り付けた外側コア部50の、軸心方向における組立規制突起55が設けられる端部側への移動の規制が可能になっている。
つまり、内側爪部61と外側爪部65と係合時における双方の当接面は、内側爪部61の当接面が、外側爪部65の当接面に対して、組立規制突起55が位置している側から当接することが可能になっている。これにより、係合時の内側爪部61と外側爪部65とは、組立規制突起55が位置する方向への外側爪部65の移動が、内側爪部61により規制される。
また、これらの内側爪部61と外側爪部65とは、離間している内側爪部61と外側爪部65とを係合させる際や、係合している内側爪部61と外側爪部65とを離間させる場合には、外側爪部65が弾性変形することにより、係合や離間が可能になっている。即ち、外側爪部65の係合部66が、外側爪部65の弾性変形によって外側コア部50の径方向における外方に移動することにより、外側爪部65は内側爪部61に対して係合したり離間したりすることが可能になっている。
これらのように形成される内側コア部40は、軸心付近に、回転軸22に嵌合される嵌合部48が形成されている。内側コア部40は、嵌合部48がワンウェイクラッチ機構を介して回転軸22に嵌合されることにより、回転軸22に取り付けられる。
本実施形態に係る搬送装置1のピックローラ21は、以上のごとき構成からなり、以下、その作用について説明する。搬送装置1が搭載される画像読取装置5でシートSの画像を読み取る場合には、画像を読み取るシートSをトレイ15に載置した状態で、読み取りを開始する。画像読取装置5で読み取りを開始すると、駆動部30が駆動し、駆動部30で発生する動力が、ピックローラ21に伝達される。これにより、ピックローラ21は回転する。このピックローラ21は、トレイ15に載置されているシートSの下面側からシートSに接触する位置に配設されているため、シートSは、回転するピックローラ21のゴム70との摩擦力により、搬送方向Y1に送り出される。
また、シートSの搬送時は、駆動部30で発生する駆動力により、ブレーキローラ23も回転する。ブレーキローラ23は、シートSの上面側からシートSに接触し、ブレーキローラ23の回転方向は、シートSとの接触部分が、シートSの搬送方向Y1の反対方向になる向きになっているため、ピックローラ21に接触するシートSの上側に位置するシートSは、トレイ15側に押し返される。これにより、分離機構20は、トレイ15の載置面16上に積層された複数のシートSから1枚ずつシートSを分離して、搬送方向Y1に送り出す。
分離機構20によって分離されてトレイ15から送り出されたシートSは、搬送ローラ26によって搬送方向Y1に搬送される。画像読取部35は、搬送方向Y1における搬送ローラ26の下流側に配設されているため、画像読取部35は、搬送ローラ26によって搬送されるシートSの画像を読み取る。画像読取部35でシートSの画像を読み取ったら、このシートSは、搬送方向Y1における画像読取部35の下流側に配設される排出ローラ27により、搬送方向Y1に搬送される。
これにより、画像を読み取ったシートSは、排出口11から排出され、トレイ15に積層されるシートSのうち、最下部に位置するシートSが引き続き搬送されて、画像が読み取られる。搬送装置1と搭載する画像読取装置5は、これらを繰り返し、トレイ15に積層されるシートSを順次搬送することにより、積層されるシートSの画像を順次読み取る。
搬送装置1は、シートSの搬送時は、ピックローラ21のゴム70がシートSに接触しながら搬送するため、ピックローラ21のゴム70は、摩耗や汚れにより、シートSとの摩擦力が低下することがある。このような場合、ピックローラ21は、ゴム70が装着される外側コア部50を内側コア部40から取り外すことにより、外側コア部50と共にゴム70を交換することができる。次に、この内側コア部40と外側コア部50との着脱について説明する。
図10は、内側コア部に外側コア部を取り付ける際の斜視図である。図11は、内側コア部への外側コア部の取り付け時の状態を図10とは異なる方向から見た斜視図である。外周面58にゴム70が装着された外側コア部50を内側コア部40に取り付ける場合は、外側コア部50は、組立規制突起55が位置する側の面の反対側の面を内側コア部40に対向させる。つまり、外側コア部50は、1つの回転軸22に取り付けられる他方のピックローラ21が位置する側の反対側、即ち、外側から、内側コア部40に取り付ける。
さらに、内側コア部40の軸心と外側コア部50に軸心とがほぼ一致する位置に配置し、双方の円周方向における相対的な角度を、内側コア部40の2つの溝45に対して、外側コア部50のキー53と外側爪部65とが一致する角度にする。つまり、外側コア部50は、内側コア部40に対する相対的な円周方向における角度を、キー53が内側コア部40の一方の溝45に一致し、外側爪部65が他方の溝45に一致する角度にする。
この状態で、外側コア部50と内側コア部40との軸心方向における距離を小さくし、内側コア部40の外周面41に外側コア部50を覆い被せる。或いは、外側コア部50に内周面51側に、内側コア部40を入り込ませる。この場合、外側コア部50の組立規制突起55は、内側コア部40が位置する側の反対側に位置しているため、外側コア部50は、内側コア部40が組立規制突起55に接触して動きを規制されることなく、内側コア部40の外周面41に被せることができる。
また、このように外側コア部50を内側コア部40の外周面41に被せる場合、外側コア部50は、内周面51に複数形成される突起部52が、内側コア部40の外周面41に接触するため、外側コア部50と内側コア部40とは、接触面積が小さい状態で取り付けられる。これにより、外側コア部50と内側コア部40とは、外側コア部50の内周面51と内側コア部40の外周面41との摩擦力が小さくなるため、軸心方向に容易に相対移動させることができる。
また、このように、内側コア部40に外側コア部50を覆い被せる場合、キー53は、内側コア部40の溝45に入り込み、外側爪部65は、内側コア部40の別の溝45に入り込む。まず、キー53が溝45に入り込む状態について説明すると、キー53は、外側コア部50の軸心方向において組立規制突起55が位置する側の全幅よりも、反対側の全幅の方が狭くなっている。
このため、キー53は、溝45に入り込み易くなっており、内側コア部40に対する外側コア部50の覆い量が多くなるに従って、つまり、外側コア部50の内側に内側コア部40が入り込むに従って、円周方向におけるキー53と溝45との間隔は小さくなる。これにより、キー53は、溝45に入り込む初期段階では入り易く、内側コア部40に外側コア部50を取り付ける最終段階では、円周方向における溝45との距離が小さくなり、溝45に対して嵌合する。
次に、内側爪部61と外側爪部65との係合について説明すると、外側爪部65は、外側コア部50の円周方向における幅が、同方向における溝45の幅よりも狭くなっているため、外側爪部65は、容易に溝45に入り込む。内側爪部61は、この溝45の溝底に形成されているため、外側爪部65は、このように溝45に入り込んだ状態で内側爪部61と係合する。
外側爪部65が内側爪部61に対して係合する際には、内側コア部40に対する外側コア部50の覆い量が多くなることにより、まず外側爪部65の係合部66が内側爪部61に接触する。この状態で、外側コア部50を内側コア部40に対して取り付ける方向に移動させると、この移動方向の力は、外側爪部65に対しては、外側コア部50の径方向における外方への力として入力される。この力が入力された外側爪部65は、弾性変形することにより、係合部66が径方向における外方に移動する方向に変形する。
この状態で、さらに外側コア部50を移動させ、外側爪部65において、内側爪部61との係合時における当接面が、係合時における内側爪部61側の当接面の位置を越えると、外側爪部65と内側爪部61とは、外側コア部50の径方向における接触状態が解除される。
図12は、内側コア部に外側コア部を取り付けた状態を示す斜視図である。図13は、図12のB−B断面図である。径方向における外側爪部65と内側爪部61との接触状態が解除されることにより、外側爪部65に対する径方向における外方への力は除去されるため、外側爪部65は弾性変形している状態が元の状態に戻り、係合部66が、径方向における内方に移動する。径方向における内方に係合部66が移動した外側爪部65は、内側爪部61との係合時における当接面が、内側爪部61における、外側爪部65との係合時における当接面と対向する状態になる。これにより、双方の当接面同士が当接し、外側爪部65と内側爪部61とは係合する。
外側爪部65と内側爪部61とは、外側コア部50と内側コア部40とが規定の嵌合状態時、即ち、ピックローラ21の使用形態になる状態になるように内側コア部40に対して外側コア部50を取り付けた場合に、係合する。このように、外側爪部65と内側爪部61とが係合した場合には、組立規制突起55が位置する方向への外側爪部65の移動が内側爪部61により規制されるため、外側コア部50は、この方向への移動が規制される。
一方、外側コア部50と内側コア部40とが、規定の嵌合状態になった場合には、外側コア部50の組立規制突起55が、内側コア部40に接触する。これにより、外側コア部50は、軸心方向において組立規制突起55が位置する側の反対方向への内側コア部40に対する相対移動が規制される。
これらのため、外側コア部50と内側コア部40とは、軸心方向への相対移動が、爪部60と組立規制突起55とにより規制される。また、この状態では、外側コア部50のキー53が内側コア部40の溝45に入り込むことにより、円周方向への相対的な回動が規制される。従って、外側コア部50は、内側コア部40に対して、軸心方向における相対的な移動と、円周方向への相対的な回動が規制された状態で、内側コア部40に取り付けられる。
画像読取装置5でのシートSの読み取りを繰り返し、シートSとゴム70との摩擦力が低減したら、ゴム70を交換することにより摩擦力を回復させ、搬送装置1によるシートSの搬送性能を確保する。この場合におけるゴム70の交換は、ゴム70が装着される外側コア部50を内側コア部40から取り外し、外側コア部50と一体でゴム70を交換する。
内側コア部40に取り付けられた外側コア部50を内側コア部40から取り外す場合は、まず、外側コア部50の組立規制突起55が位置している側から外側爪部65に触れ、係合部66に対して、外側コア部50の径方向における外方への力を入力する。これにより、外側爪部65は弾性変形し、係合部66は径方向における外方に移動する。外側爪部65と内側爪部61とは、この係合部66の移動により、双方の当接面同士が離間し、係合が解除される。
外側爪部65と内側爪部61との係合が解除されると、組立規制突起55が位置する側への外側爪部65の移動が、内側爪部61によって規制されなくなるため、外側爪部65は、組立規制突起55が位置する側へ移動することが可能になる。つまり、外側コア部50は、内側コア部40に対して、組立規制突起55が位置する側へ相対移動することが可能になり、即ち、内側コア部40から取り外す方向への外側コア部50の移動が可能になる。
外側コア部50は、内側コア部40から完全に取り外すまでは、キー53と外側爪部65とが、内側コア部40の溝45に入り込んでいるため、外側コア部50を内側コア部40から取り外す際には、軸心方向に移動させる。この場合でも、外側コア部50の内周面51と内側コア部40の外周面41とは、複数の突起部52のみで接触することにより接触面積が小さいため、摩擦力が小さくなっており、軸心方向に容易に移動させることができる。外側コア部50は、このように外側爪部65を弾性変形させて、外側爪部65と内側爪部61との係合を解除することにより、内側コア部40から取り外す。
内側コア部40から外側コア部50を取り外すことにより、内側コア部40からゴム70を取り外したら、新しいゴム70が装着された外側コア部50を、上述した手順で内側コア部40に取り付ける。これにより、外側コア部50と一体でゴム70を交換する。その際に、内側コア部40に形成される2つの溝45は、同じ形状で形成されており、内側爪部61は、双方の溝45に設けられている。このため、外側コア部50を内側コア部40に取り付ける際には、キー53と外側爪部65とをいずれの溝45に入り込ませても取り付けることが可能になっている。
以上の搬送装置1のピックローラ21は、内側コア部40と外側コア部50とを別体にすると共に、内側コア部40に対して外側コア部50を着脱可能に構成し、ゴム70は、外側コア部50に装着するため、ゴム70の交換時には、外側コア部50と一体で交換することができる。この結果、ゴム70の取り付け不良がなく容易にゴム70の交換を行うことができる。
また、外側コア部50の内周面51に突起部52を設けているため、外側コア部50の内周面51と内側コア部40の外周面41との接触面積を小さくすることができ、双方の間で発生する摩擦力を小さくすることができる。この結果、内側コア部40に対する外側コア部50の着脱を容易に行うことができ、より容易にゴム70の交換を行うことができる。
また、内側コア部40と外側コア部50とは、内側爪部61と外側爪部65とにより構成される爪部60が係合することにより、外側コア部50の取り付け状態を維持することができ、外側爪部65の弾性変形によって係合を解除できるので、外側コア部50の着脱を、より容易に行うことができる。この結果、より容易にゴム70の交換を行うことができる。
また、内側コア部40と外側コア部50とは、外側コア部50のキー53を、内側コア部40の溝45に入り込ませることにより、相対的な回動を規制し、内側爪部61と外側爪部65とを係合させることにより、軸心方向における相対的な移動を規制しているため、より確実に内側コア部40に外側コア部50を取り付けることができる。さらに、内側コア部40には、溝45を2つ形成すると共に、内側爪部61は双方の溝45に形成し、2つの溝45は同じ形状で形成するため、外側コア部50は、キー53と外側爪部65とをいずれの溝45に入り込ませた場合でも内側コア部40に取り付けることができる。この結果、内側コア部40に対して容易に外側コア部50を取り付けることができ、より容易にゴム70の交換を行うことができる。
〔変形例〕
なお、上述した実施形態に係るピックローラ21は、突起部52は、外側コア部50の内周面51に形成されているが、突起部52は、内側コア部40の外周面41に形成されていてもよい。突起部52は、内側コア部40の外側に外側コア部50を取り付けた際に対向する外側コア部50の内周面51と内側コア部40の外周面41とのうち、少なくともいずれか一方の面に、対向する他方の面に接触するように設けられていればよい。このように、対向する他方の面に接触する突起部52を設けることにより、外側コア部50の内周面51と内側コア部40の外周面41との接触面積を小さくすることができため、双方の面の間で発生する摩擦力を小さくすることができ、外側コア部50の着脱時に、小さな力で容易に着脱することができる。
また、上述した実施形態では、内側コア部40は、ワンウェイクラッチ機構を介して回転軸22に取り付けられているが、内側コア部40は、これ以外の構成で回転軸22に取り付けられていてもよい。内側コア部40は、回転軸22に対して回転自在に取り付けられていたり、回転軸22に対して一体に取り付けられ、回転軸22と共に回転可能に設けられていたりしてもよい。内側コア部40は、回転可能に回転軸22に設けられていれば、その構成は問わない。
また、上述した実施形態では、ゴム70を装着した外側コア部50を内側コア部40に対して着脱可能な給送ローラの一例として、ピックローラ21を用いて説明しているが、このような給送ローラは、ピックローラ21以外に適用してもよい。外側コア部50を内側コア部40に対して着脱可能な給送ローラは、例えば、ブレーキローラ23や、搬送ローラ26、排出ローラ27に適用してもよい。
また、上述した実施形態では、搬送装置1が搭載される画像読取装置5を用いて説明しているが、搬送装置1は、画像読取装置5以外に搭載されていてもよく、スキャナ・ファクシミリ等の画像読取装置や、プリンタ等の画像形成装置等に搭載される自動給紙機構に搭載されていてもよい。
また、搬送装置の給送ローラは、上述した実施形態、及び変形例で用いられている構成を適宜組み合わせてもよく、または、上述した構成以外を用いてもよい。搬送装置の給送ローラの構成に関わらず、シートSに接触するゴム70が装着される外側コア部50を、回転可能に回転軸22に設けられる内側コア部40に対して着脱可能に取り付けることにより、ゴム70の取り付け不良がなく容易にゴム70の交換を行うことを可能にすることができる。
1 搬送装置
5 画像読取装置
10 筐体
15 トレイ
20 分離機構
21 ピックローラ(給送ローラ)
22 回転軸
23 ブレーキローラ
26 搬送ローラ
27 排出ローラ
35 画像読取部
40 内側コア部
41 外周面
45 溝
50 外側コア部
51 内周面
52 突起部
53 キー
55 組立規制突起
58 外周面
60 爪部
61 内側爪部
65 外側爪部
70 ゴム
S シート(被搬送体)

Claims (4)

  1. 回転可能に回転軸に設けられる内側コア部と、
    被搬送体に接触するゴムと、
    前記ゴムが装着され、且つ、前記内側コア部に対して着脱可能に前記内側コア部の外側に取り付けられる外側コア部と、
    を備えることを特徴とする搬送装置の給送ローラ。
  2. 前記内側コア部の外側に前記外側コア部を取り付けた際に対向する前記外側コア部の内周面と前記内側コア部の外周面とのうち、少なくともいずれか一方の面に、対向する他方の面に接触する突起部が設けられる請求項1に記載の搬送装置の給送ローラ。
  3. 前記外側コア部の内周面と前記内側コア部の外周面とには、前記外側コア部と前記内側コア部とが規定の嵌合状態時に係合する一対の爪部が設けられ、
    一対の前記爪部は、一方の前記爪部の弾性変形によって前記係合の解除が可能である請求項1または2に記載の搬送装置の給送ローラ。
  4. 前記外側コア部の内周面には、前記内側コア部との相対的な回動を規制するキーと、一対の前記爪部のうちの一方の前記爪部と、が形成され、
    前記内側コア部の外周面には、前記外側コア部の前記キーが入り込む溝と、一対の前記爪部のうちの他方の前記爪部が形成される溝と、が形成され、且つ、2つの前記溝は、同じ形状で形成される請求項3に記載の搬送装置の給送ローラ。
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