JP2014118025A - 車線維持支援装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】運転者に違和感を与えることなく車線維持機能を高める。
【解決手段】自車両が走行車線から逸脱するのを防止する方向への車線維持用アシストトルクが、運転者が打ち勝てる範囲の大きさで付与される。自車両の走行車線内での横方向のずれ量に対して不感帯(−L1〜L1)が設定される。不感帯内では、車線維持用アシストトルク(最大値=α)が、運転者が知覚できない範囲内の大きさで付与される。
【選択図】 図4

Description

本発明は、車線維持支援装置に関するものである。
車両、特に自動車にあっては、走行中での車線維持を支援するため、つまり車線逸脱を防止するために、車線を逸脱する方向とは反対方向(つまり車線中心位置に向かう方向)へ操舵を行うための車線維持用アシストトルクを付与するようにしたものが増加する傾向にある。この車線維持用アシストトルクを付与された方向への操舵力が軽くなるので、運転者は自然と、車線中心位置に戻るように促されることになる。勿論、車線維持用アシストトルクの大きさは、運転者が積極的に車線変更する際等に行なう操舵の妨げとならないように、運転者が打ち勝てる範囲の大きさに設定されることになる。
車線内を走行する際に、物理的車線中心位置に対して、運転者が知覚する知覚車線中心位置が左右方向に若干ずれを生じるのが一般的である。このため、特許文献1には、物理的車線中心位置を中心にして左右に若干のずれ幅を設定して、このずれ幅の範囲を、車線維持用アシストトルクを付与しない不感帯とすることが開示されている。また、特許文献2には、ステアリングから入力された操舵トルクが所定のしきい値以上のときは、車線維持用アシストトルクを付与しないようにする一方、ステアリングの保舵トルクを算出して、上記操作トルクと所定のしきい値との相対関係を補正するものが開示されている。
特開平11−73597号公報 特開2005−343305号公報
特許文献1に記載のように、不感帯において車線維持用アシストトルクを付与しないことは、車両の位置が物理的車線中心位置からずれているときに、このずれを生じた状態をそのまま放置することになってしまい、好ましくないものとなる。物理的な車線中心位置へ誘導するために、不感帯においても、車線維持用アシストトルクを付与することも考えられる。しかしながら、この場合は、運転者の意図する車線中心位置からずれた方向への操舵力を運転者が感じてしまい、運転者が違和感を感じてしまうという問題を生じてしまうことになる。
本発明は以上のような事情を勘案してなされたもので、運転者に違和感を与えることなく車線維持機能を高めることができるようにした車線維持支援装置を提供することにある。
前記目的を達成するため、本発明にあっては次のような解決手法を採択してある。すなわち、請求項1に記載のように、すなわち、
自車両が走行車線から逸脱するのを防止する方向への車線維持用アシストトルクを、運転者が打ち勝てる範囲の大きさで付与するようにした車線維持支援装置において、
自車両の走行車線における物理的車線中心位置から左右方向に所定幅ずれた範囲が不感帯として設定され、
前記不感帯内では、前記車線維持用アシストトルクを、運転者が知覚できない範囲内の大きさで付与する、
ようにしてある。上記解決手法によれば、不感帯内であっても、車線維持用アシストトルクが付与されるので、物理的車線中心位置へと誘導することができ、車線維持機能をより高めることができる。また、不感帯内では、与えられる車線維持用アシストトルクの大きさが運転者が知覚できない範囲とされているので、運転者が違和感を感じてしまうことも防止される。
上記解決手法を前提とした好ましい態様は、請求項2以下に記載のとおりである。すなわち、
前記不感帯内において、自車両の物理的車線中心位置からのずれ量が大きくなるほど前記車線維持用アシストトルクが大きくされる、ようにしてある(請求項2対応)。この場合、不感帯内において、ずれ量が大きくなるほど車線維持用アシストトルクが大きくされるので、車線維持機能をより十分に高める上で好ましいものとなる。
前記ずれ量が前記不感帯を超えているときでかつ該不感帯に近い範囲では、前記車線維持用アシストトルクの大きさが、該不感帯内で与えられる最大値での一定値に維持される、ようにしてある(請求項3対応)。この場合、ずれ量が不感帯と不感帯外との間で変化する場合に、車線維持用アシストトルクが急激に変化することによる違和感を与えないようにする上で好ましいものとなる。
前記ずれ量が前記不感帯に近い範囲を超えるときは、ずれ量の増大に応じて前記車線維持用アシストトルクが徐々に大きくされる、ようにしてある(請求項4対応)。この場合、ずれ量が大きいほど車線維持用アシストトルクを大きくして、車線維持機能を十分に発揮させる上で好ましいものとなる。
前記不感帯内で与えられる前記車線維持用アシストトルクが、直線路を走行中のときよりもカーブを走行中のときの方が大きくされる、ようにしてある(請求項5対応)。この場合、カーブを走行中のときは、直線路を走行中のときよりも操舵力が大きくなって、つまり運転者が操舵のために発揮する腕等の筋力が、カーブを走行中の方が直線路を走行中のときよりも大きくなって、車線維持用アシストトルクを知覚しにくいものとなる。このため、カーブ走行中は、車線維持用アシストトルクを直線路の場合よりも大きくして、車線維持機能を高めることができる。特に、カーブを走行中は、車線逸脱の可能性が高くなるので、車線維持用アシストトルクを大きくすることによる車線維持機能増大の効果は大きいものとなる。
前記不感帯内において、カーブを走行中のときは、カーブ外側へ向かう方向への車線維持用アシストトルクの方がカーブ内側へ向かう方向への車線維持用アシストトルクよりも大きくされる、ようにしてある(請求項6対応)。この場合、カーブを走行中は、運転者は、曲がり方向となるカーブ内側方向への操舵力に比して、カーブ外側方向への操舵力が鈍感になることから、カーブ外側方向への車線維持用アシストトルクをカーブ内側方向の場合よりも大きくして、車線維持機能を十分に高める上で好ましいものとなる。
本発明によれば、運転者に違和感を与えないようにしつつ、車線維持機能を高めることができる。
本発明が適用された車線維持支援装置の制御系統例を示すブロック図。 運転者の知覚車線中心位置と物理的車線中心位置とのずれを示す図。 直線路における運転者の知覚車線中心位置と物理的車線中心位置とのずれの実験データを示す図 直線路において、本発明による車線維持用アシストトルクの特性例を、従来の場合と比較しつつ示す図。 カーブにおいて、本発明による車線維持用アシストトルクの特性例を示す図。 運転者の知覚できる車線維持用アシストトルクの大きさを調査するために用いた付加トルクの付与特性を示す図。 直線路を走行した場合において、付加トルクの知覚有無の実験結果を示す図。 左カーブを走行した場合において、付加トルクの知覚有無の実験結果を示す図。 車線維持用アシストトルク設定のための制御例を示すフローチャート。 図9の制御例に用いる特性図。 図9の制御例に用いる特性図。 図9の制御例に用いる特性図。
図1は、車両(自動車)に搭載された本発明の制御系統例をブロック図的に示すものである。この図1において、Uは、マイクロコンピュータを利用して構成されたコントローラ(制御ユニット)である。コントローラUは、記憶手段Mを有して、制御に必要なプログラム以外に、後述する制御を実行するために用いられる各種特性図等を記憶している。
コントローラUには、各種センサや装置S1〜S6からの信号が入力される。S1は、運転者により操作されるステアリングハンドルの操作量つまり舵角(操作方向を含む舵角)を検出する舵角センサである。S2は、例えば、ステアリングシャフトに取付けられて、ステアリングシャフトのねじり量に応じて操舵トルクを検出するトルクセンサである。
S3は、自車両の前方を撮影するカメラであり、自車両が走行している車線を区分する左右の白線位置の検出と、左右白線位置に対する自車両の横方向位置との検出のために用いられる(物理的車線中心位置の検出ともなる)。S4は、車速を検出する車速センサである。S5は、ナビゲーション装置で、自車両の現在位置を検出すると共に、地図情報を利用して自車両が走行している現在の道路状況や前方の道路状況等を検出するためのものとなっている。S6は、切替スイッチで、運転者によりマニュアル操作されて、後述する車線維持制御のオン(実行)とOFF(実行禁止)とを選択するためのものである。
コントローラUは、モータS11と、ディスプレイやランプ等の表示手段S12を制御する。モータS11は、操舵系に組み込まれて、パワーアシストを行うためのものであるすなわち、実施形態では、パワーステアリング機構がモータS11によってアシスト力が発生される電動式とされて、このモータS11への供給電流を調整(変更)することにより、操舵アシスト力が変更されることになる。表示手段S12は、前記切替スイッチS6のオン、OFF状態を運転者に報知するためのものである。
図2は、図3は、自車両が走行している車線の左右方向の中心位置について、物理的な車線中心位置と運転者が知覚している知覚車線中心位置とのずれについて説明したものである。すなわち、運転者の多くは、車線の中心を走行しているつもりでも、実際には、物理的車線中心位置から若干ずれていることが多いものである。図3は、このずれの検証結果を示すものである。図2において、破線で示す特性は、物理的車線中心位置と知覚車線中心位置とが一致している場合であり、このような一致がみられるのはごく一部の運転者に限られることになり、実際的ではない。図2実線で示す特性が、図3に示すようなずれを考慮した特性である。
図2、図3の説明あるいは特許文献1にも開示のように、物理的車線中心位置と知覚車線中心位置とのずれが生じる範囲では不感帯とされ、実施形態では、この不感帯の幅は、例えば物理的車線中心位置から左右に所定幅として0.4〜0.5m程度に設定される。
上記不感帯では、従来では、車線維持用アシストトルクの付与が行われないものであった。しかしながら、本発明では、不感帯であっても、車線維持用アシストトルクを付与するようにしてある。以下、図4、図5を参照しつつ、車線維持用アシストトルク付与の詳細について説明する。
まず、図4の実線は、直線路を走行中における車線維持用アシストトルクの付与特性を示すものである。この図4では、X軸方向に車線の物理的車線中心位置からの左右方向の距離(ずれ量)が設定され、Y軸方向に、車線維持用アシストトルクの大きさが設定される。そして、物理的車線中心位置(原点位置)を中心にして前述の不感帯が設定される(その範囲が+L1〜−L1の範囲として示される)。なお、図4中一点鎖線は参考例で、不感帯内では車線維持用アシストトルクを全く付与しない場合を示す。また、図4中破線も参考例で、不感帯を設定することなく、ずれ量に応じて線形的に車線維持用アシストトルクを付与した場合を示す。
直線路において、車線維持用アシストトルクが付与されていることを、ステアリングハンドルを通じて運転者が知覚できない範囲での最大車線維持用アシストトルクが、符合α(単位はNm)で示される。そして、このαの大きさは、後述する実験結果から1.5Nmに設定されている。
実施形態では、不感帯の最外位置となる+L1(−L1においても同じ)の位置のときに、運転者が知覚できない範囲での車線維持用アシストトルクの最大値αを付与するようにしてある。また、自車両が物理的車線中心位置にあるときは、車線維持用アシストトルクが0とされることから、不感帯内では、左右方向へのずれ量が大きくなるほど、最大値αに向けて線形的に車線維持用アシストトルクが大きくなるように設定してある。
実施形態では、不感帯に近い範囲を過渡域として設定してある。この過渡域は、上記L1(−L1)位置から所定幅だけさらに物理的車線中心位置からずれた位置(例えば不感帯から車線を区分する白線方向に10〜20cmずれた位置)に設定される。図4では、過渡域の最外側位置がL2、−L2として示されており、したがって、過渡域は、L1〜L2の範囲と−L1〜−L2の範囲の左右に設定されることになる。この過渡域では、車線維持用アシストトルクの大きさが、前記最大値αという一定値に維持される。
過渡域よりも外側の領域が、積極的に車線維持機能を大きく発揮させる積極関与域とされる。この積極関与域では、車線ずれ量が大きくなるほど車線維持用アシストトルクが徐々に大きくなるように設定される。なお、実施形態では、積極関与域におけるずれ量に応じた車線維持用アシストトルクの変化が非線形的に増大するように設定されており、この特性は、原点を通る放物線の一部とされている。
前述した車線維持用アシストトルクは、運転者による操舵トルクとこの操舵トルクに応じて設定される基本操舵アシストトルクとを加算した値に対して、さらに加算して付与されることになる。なお、車線維持用アシストトルクの大きさは、運転者が積極的に行う車線変更する操舵や危険回避の際の操舵を阻害しないように、運転者の操舵によって打ち勝てる範囲内の大きさとされる。ちなみに、図4一点鎖線の参考例では、不感帯では、車線維持用アシストトルクが全く付与されないので、車線維持機能が働かないものとなる。また、図4破線で示す態様では、不感帯内において、運転者が知覚してしまうような大きな車線維持用アシストトルクが付与されてしまい、運転者に違和感を与えてしまうことになる。
図5は、左カーブ(左曲がりの曲線路)を走行中における車線維持用アシストトルクの付与特性を示すものであり、図4に対応したものとなっている。カーブを走行しているときは、後述するように、運転者が知覚できない範囲での最大車線維持用アシストトルクの大きさは、直線路を走行しているときよりも大きくなり、かつカーブ内側方向へ操舵するときの最大値β1(例えば2Nm)よりも、カーブ外側方向へ操舵するときの最大値β2(例えば3Nm)の方が大きくなる。すなわち、α<β1<β2とされている。そして、過渡域として、カーブ内側方向には−L1〜−L3の範囲が設定され、カーブ外側方向へはL1〜L4の範囲が設定されている。L3<L4とされて、カーブ外側方向の過渡域がカーブ内側方向の過渡域よりも大きく設定されている。
カーブ走行中では、カーブ内側方向への車線維持用アシストトルクが、不感帯域では、物理的車線中心位置に位置するときは0とされて、ずれ量が大きくなるほど最大値β1に向けて線形的に大きくされる。また、過渡域では最大値β1に維持される。そして、過渡域よりもずれ量が大きくなると、ずれ量が大きくなるのに応じて、車線維持用アシストトルクが非線形的に徐々に大きくされる。
一方、カーブ外側方向への車線維持用アシストトルクは、不感帯域では、ずれ量が大きくなるほど最大値β2に向けて線形的に大きくされる。また、過渡域では最大値β2に維持される。そして、過渡域よりもずれ量が大きくなると、ずれ量が大きくなるのに応じて、車線維持用アシストトルクが非線形的に徐々に大きくされる。なお、カーブ外側方向への過渡域を大きく設定したのは、不感帯域での最大値β2が相対的に大きく設定されることから、過渡域を超えてずれ量が多きくなったときの大きな車線維持用アシストトルクによって運転者が違和感を感じないようにするためである。
図6〜図8は、運転者が知覚しない範囲内での車線維持用アシストトルクの最大値を求める実験結果を示すものである。まず、図6は、試験装置におけるステアリングハンドルに、反力としての付加トルク(車線維持用アシストトルクに対応)を機械的に付与する場合の付与特性を示す。そして、最大付加トルクを変化させ、また付加トルクの速度を変化させて、多数の被験者が反力トルクを知覚したか否かのデータが、図7、図8に示される。図7、図8は、直線路を走行しているとき、図8はカーブを走行しているときである。
図7から理解されるように、直線路では、最大付加トルクが1.5Nm以下であれば被験者のほぼ全員が知覚できない、ということが理解される。そして、図4に示す最大値αは、この実験結果に基づいて、1.5Nmに設定してある。運転者が車線維持用アシストトルクをより知覚できないようにするには、αを、例えば1.5よりも小さい値で、かつ車線維持機能を発揮させるという観点から1.0Nm以上(好ましくは1.2Nm以上)の値の範囲で適宜選択すればよい。
図8から理解されるように、カーブ内側を走行しているときは、2Nm以下であれば、被験者のほぼ全員が知覚できないものとなり、図5のβ1を2Nm設定したのは、この実験結果に基づいている。なお、車線維持機能向上のために、β1を2.5Nm程度にまで高めることも可能であり、運転者が知覚しないということをより確実にするならば、β1を2Nmよりも小さい値で、1.5Nmよりも大きな値の範囲で適宜選択すればよい。
同様に、カーブ外側を走行しているときは、3Nm以下であれば、被験者のほぼ全員が知覚できないものとなり、図5のβ2を3Nm設定したのは、この実験結果に基づいている。なお、運転者が知覚しないということをより確実にするならば、β2を2.5Nmよりも小さい値で、1.5Nmよりも大きな値の範囲で適宜選択すればよい。
図9は、前述した図4,図5に示すような車線維持用アシストトルクを付与するための制御例を示すフローチャートであり、以下このフローチャートについて説明する。なお、以下の説明では、切替スイッチS6がオン(車線維持制御実行を選択している)されていることを前提としている。また、以下の説明でQはステップを示す。
まず、Q1において、各種センサ等S1〜S6からの信号が読み込まれる。次いでQ2において、トルクセンサS2で検出される操舵トルク(の大きさと方向)に応じて、基本アシストトルクTBが決定される。基本アシストトルクは、運転者による操舵を助けるものなので、運転者による操舵方向と同方向へのアシストトルクの付与となる。
Q2の後、Q3において、カメラS2での検出結果に基づいて、現在走行している車線の物理的車線中心位置に対する自車両の横方向位置(ずれ量)が決定される(図4,図5において、X軸方向のどの位置にあるのかの決定)。この後、Q4において、図10に示すような特性に基づいて、Q3で決定された物理的車線中心位置に応じた知覚車線中心位置が決定される。このQ4の処理は、つまるところ、図4,図5で説明した不感帯の設定を行う処理となる。
図4の後、Q5において、直線路を走行中であるか否かが判別される。この判別は、カメラS2の検出結果に基づいて行うようにしてもよく、あるいはナビゲーション装置S5での検出結果に基づいて行うようにしてもよく、さらに両方の検出結果や、ステアリングハンドルの操舵状態に基づいて行う等、適宜の手法で行うことができる。
上記Q5の判別でYESのときは、Q6において、知覚しきい値、つまり図4における最大値αが設定され、また過渡域の大きさが設定される。次いで、Q8において、図11に示すようなあらかじめ記憶されているマップに基づいて、Q4で決定された知覚車線中心位置に応じた目標アシストトルクTAが決定される。
Q8の後、Q9において、Q2で決定された基本アシストトルクTAに、車線維持用アシストトルクとなる目標アシストトルクTAを加算して、最終アシストトルクTFが決定される。そして、Q10において、最終アシストトルクTFとなるように、モータS11の駆動が制御される。
前記Q5の判別でNOのときは、Q7において、カーブを走行しているときの知覚しきい値が例えば図12に示すような特性から決定され(図5のβ1、β2)、また過渡域が設定される。この後は、図8に移行される。なお、カーブ走行中における左右の過渡域の広狭の差の設定は、例えば図11に示すような特性をカーブ走行用の過渡域の設定に対応した特性に変更すればよい(図11のマップは直線路用で、カーブ走行時には、図11に対応したカーブ用のマップを用いる)。
以上実施形態について説明したが、本発明は、実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載された範囲において適宜の変更が可能である。パワーアシスト装置としては、電動式に限らず、油圧式であってもよい。カーブ走行中における車線維持用アシストトルクの付与を、カーブ内側方向とカーブ外側方向とで同じに設定してもよい(内側方向、外側方向共にβ1の設定で、制御の簡単化)。車線ずれ量に応じた車線維持用アシストトルクの変化を、全て線形的に行ったり、あるいは全て非線形的に行う等、その特性の設定は適宜選択できる。直線路とカーブとで、不感帯内での最大値が同じになるような設定としてもよい(α=β1=β2の設定で、制御の簡単化)。自車両の車線に対する横方向位置の検出は、カメラS2を利用する以外に、レーダ等の別のセンサを代替的にあるいは協働し使用したり、高精度のナビゲーション装置を利用したり、路車間通信による道路脇からのインフラ施設からの情報入手等によって行ったり、これらを組み合わせせて行う等、適宜選択できるものである。また、車線横方向へのずれ量に応じた車線維持用アシストトルクの大きさ決定に際しては、例えば、車速に応じて車線中立位置へと復帰させるまでの復帰走行距離を設定し、この復帰走行距離だけ走行した時点で自車両が車線中立位置となるようにするために必要な車両ヨー角を決定し、このヨー角を発生させるために必要な復帰用操舵トルクを決定し、この復帰用操舵トルクに基づいて車線維持用アシストトルクを決定する等、適宜行うことができる。勿論、本発明の目的は、明記されたものに限らず、実質的に好ましいあるいは利点として表現されたものを提供することをも暗黙的に含むものである。
本発明は、運転者に違和感を与えることなく、車線維持機能を向上させることができる。
U:コントローラ(制御手段)
S1:舵角センサ
S2:トルクセンサ
S3:カメラ
S4:車速センサ
S5:ナビゲーション装置
S6:切替スイッチ(車線維持制御のON、OFF用)
S11:モータ(パワーアシスト用)

Claims (6)

  1. 自車両が走行車線から逸脱するのを防止する方向への車線維持用アシストトルクを、運転者が打ち勝てる範囲の大きさで付与するようにした車線維持支援装置において、
    自車両の走行車線における物理的車線中心位置から左右方向に所定幅ずれた範囲が不感帯として設定され、
    前記不感帯内では、前記車線維持用アシストトルクを、運転者が知覚できない範囲内の大きさで付与する、
    ことを特徴とする車線維持支援装置。
  2. 請求項1において、
    前記不感帯内において、自車両の物理的車線中心位置からのずれ量が大きくなるほど前記車線維持用アシストトルクが大きくされる、ことを特徴とする車線維持支援装置。
  3. 請求項2において、
    前記ずれ量が前記不感帯を超えているときでかつ該不感帯に近い範囲では、前記車線維持用アシストトルクの大きさが、該不感帯内で与えられる最大値での一定値に維持される、ことを特徴とする車線維持支援装置。
  4. 請求項3において、
    前記ずれ量が前記不感帯に近い範囲を超えるときは、ずれ量の増大に応じて前記車線維持用アシストトルクが徐々に大きくされる、ことを特徴とする車線維持支援装置。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項において、
    前記不感帯内で与えられる前記車線維持用アシストトルクが、直線路を走行中のときよりもカーブを走行中のときの方が大きくされる、ことを特徴とする車線維持支援装置。
  6. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項において、
    前記不感帯内において、カーブを走行中のときは、カーブ外側へ向かう方向への車線維持用アシストトルクの方がカーブ内側へ向かう方向への車線維持用アシストトルクよりも大きくされる、ことを特徴とする車線維持支援装置。
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