JP2014112730A - 積層セラミックコンデンサ - Google Patents

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Abstract

【課題】セラミック層がより薄層化しても、誘電率の低下を抑えることのできる積層セラミックコンデンサを提供する。
【解決手段】積層されている複数のセラミック層2と、複数の内部電極3及び4と、を有する積層体5と、積層体5の外表面に形成され、内部電極3及び4と電気的に接続されている複数の外部電極6及び7と、を備える積層セラミックコンデンサ1において、セラミック層2中に、セラミック層2を介して隣り合う内部電極3及び4の両方に接するセラミック粒子が存在し、セラミック層2の断面において、内部電極3及び4に垂直にセラミック粒子の平均粒径の間隔で引いた100本の直線のうち、隣り合う内部電極3及び4の両方に接するセラミック粒子が直線上に存在している直線の数の割合が5〜20%であり、かつ、セラミック層2の厚さが0.8μm以下であり、内部電極3及び4の厚さが0.60μm以下であることを特徴としている。
【選択図】図1

Description

本発明は積層セラミックコンデンサに関するものである。
代表的なセラミック電子部品の一つである積層セラミックコンデンサは、一般的に、積層されている複数のセラミック層と、セラミック層間の界面に沿って形成されている複数の内部電極と、を有する積層体と、積層体の外表面に形成され、内部電極と電気的に接続されている複数の外部電極と、を備えている。
近年のエレクトロニクス技術の進展に伴い、積層セラミックコンデンサには小型化かつ大容量化が要求されている。これらの要求を満たすため、積層セラミックコンデンサのセラミック層の薄層化が進められている。一方で、誘電率を向上するために、セラミック粒子は大きくしたい。この場合、セラミック層の積層方向に沿って並ぶセラミック粒子の数は相対的に少なくなる。例えば、特許文献1には、セラミック層1層中に1のセラミック粒子で形成されている1層1粒子の部分の割合が20%以上であることを特徴とする積層セラミックコンデンサが記載されている。
特開平11−317322号公報
このような、セラミック層1層中に1のセラミック粒子で形成されている1層1粒子の部分は、厚さ方向で両側の内部電極と接するため厚さ方向に大きな応力がかかり、誘電率が低下するという問題が生じていた。
本発明はかかる課題に鑑みてなされたものであって、セラミック層がより薄層化しても、誘電率の低下を抑えることのできる積層セラミックコンデンサを提供することを目的とする。
本発明に係る積層セラミックコンデンサは、積層されている複数のセラミック層と、前記セラミック層間の界面に沿って形成されている複数の内部電極と、を有する積層体と、前記積層体の外表面に形成され、前記内部電極と電気的に接続されている複数の外部電極と、を備える積層セラミックコンデンサにおいて、前記セラミック層中に、前記セラミック層を介して隣り合う前記内部電極の両方に接するセラミック粒子が存在し、前記セラミック層の断面において、前記内部電極に垂直にセラミック粒子の平均粒径の間隔で引いた100本の直線のうち、隣り合う前記内部電極の両方に接するセラミック粒子が前記直線上に存在している直線の数の割合が5〜20%であり、かつ、前記セラミック層の厚さが0.8μm以下であり、前記内部電極の厚さが0.60μm以下であることを特徴としている。
また、本発明に係る積層セラミックコンデンサでは、前記隣り合う前記内部電極の両方に接するセラミック粒子が前記直線上に存在している直線の数の割合が10〜20%であり、かつ、前記セラミック層の厚さが0.7μm以下であることが好ましい。
また、本発明に係る積層セラミックコンデンサでは、前記セラミック層が、BaおよびTiを含むペロブスカイト型化合物(ただし、Baの一部はCa及びSrの少なくとも一方で置換しても良く、Tiの一部はZrで置換しても良い)を主成分として含むことが好ましい。
本発明に係る積層セラミックコンデンサによれば、セラミック層中に、セラミック層を介して隣り合う内部電極の両方に接するセラミック粒子が存在し、かつ、内部電極の厚さを一定値以下にすることにより、誘電率の低下を抑えることのできる積層セラミックコンデンサを提供することが可能である。
本発明に係る積層セラミックコンデンサを示す断面図である。 実験例において実施した、内部電極の厚みおよびセラミック層の厚みの測定方法を示す説明図である。 実験例において実施した、セラミック粒子の粒径の測定方法を示す説明図である。
以下において、本発明を実施するための形態について説明する。
図1は、本発明に係る積層セラミックコンデンサの断面図である。
積層セラミックコンデンサ1は、積層体5を備えている。積層体5は、積層されている複数のセラミック層2と、複数のセラミック層2間の界面に沿って形成されている複数の内部電極3及び4と、を備えている。内部電極3及び4の材質としては、例えばNiを主成分とするものが挙げられる。
積層体5の外表面の互いに異なる位置には、外部電極6及び7が形成されている。外部電極6及び7の材質としては、例えばAg又はCuを主成分とするものが挙げられる。図1に示した積層セラミックコンデンサでは、外部電極6及び7は、積層体5の互いに対向する各端面に形成されている。内部電極3及び4は、それぞれ外部電極6及び7と電気的に接続されている。そして、内部電極3及び4は、積層体5の内部においてセラミック層2を介して交互に積層されている。
なお、積層セラミックコンデンサ1は、2個の外部電極6及び7を備える2端子型のものであっても、多数の外部電極を備える多端子型のものであっても良い。
本発明に係る積層セラミックコンデンサ1では、セラミック層2中に、セラミック層2を介して隣り合う内部電極3及び4の両方に接するセラミック粒子が存在している。このようなセラミック粒子は粒子径が大きいため、セラミック層2の誘電率の向上に寄与する。
また、セラミック層2の断面において、内部電極3及び4に垂直にセラミック粒子の平均粒径の間隔で100本の直線を引いた場合に、隣り合う内部電極3及び4の両方に接するセラミック粒子が直線上に存在しており、その直線の数の割合が5〜20%であり、かつ、セラミック層の厚さが0.8μm以下である。
また、本発明において、内部電極3及び4の厚さは0.6μm以下である。上記のようなセラミック粒子は、隣り合う内部電極3及び4の両方と、厚さ方向で接している。そのため、内部電極3及び4の厚さが大きい場合には、内部電極3及び4からセラミック粒子に大きな応力がかかり、誘電率が低下する。一方、内部電極3及び4の厚さが0.6μm以下の場合には、セラミック粒子にかかる応力が緩和されるため、セラミック層2の誘電率が向上する。
セラミック層2は、BaおよびTiを含むペロブスカイト型化合物(ただし、Baの一部はCa及びSrの少なくとも一方で置換しても良く、Tiの一部はZrで置換しても良い)を主成分として含むことが好ましい。かかる場合には、セラミック層2の誘電率がより一層向上する。
また、セラミック層2の厚さが0.8μm以下である。かかる場合には、セラミック層2の誘電率がより一層向上する。
上記の隣り合う内部電極3及び4の両方に接するセラミック粒子が存在している直線の数の割合は10〜20%であり、かつ、セラミック層2の厚さは0.7μm以下であることが好ましい。かかる場合には、セラミック層2の誘電率が5000以上となり、より一層向上する。
積層セラミックコンデンサ1は、一例として、以下のように作製される。
まず、セラミック層の原材料となるセラミック粉末を作製する。セラミック粉末は、例えば、固相合成法で作製される。具体的には、まず、主成分の構成元素をそれぞれ含む酸化物、炭酸化物等の化合物粉末を所定の割合で混合し、仮焼して、セラミック粉末を作製する。なお、固相合成法の他に、水熱合成法や加水分解法等を適用しても良い。
上記のようにして得られたセラミック粉末を用いてスラリーを作製する。そして、シート成形法等でグリーンシートを成形する。そして、複数枚のグリーンシートを積層した後に圧着して、生の積層体を得る。そして、生の積層体を焼成する。この焼成する工程で、セラミック粉末が焼成され、誘電体セラミックで構成されるセラミック層が得られる。その後、積層体の端面に外部電極を焼き付け等で形成する。
次に、この発明に基づいて実施した実験例について説明する。
[実験例1]
実験例1では、セラミック層の主成分がBaTiO3系セラミックであり、隣り合う内部電極の両方に接するセラミック粒子の存在割合と内部電極の厚さを制御した積層セラミックコンデンサについて評価した。
(A)セラミック粉末の作製
主成分であるBaxTiO3の出発原料として、BaCO3及びTiO2の各粉末を用意した。そして、これらを表1に示す量、すなわちTi100モル部に対するBaの含有量が100×xモル部=100×1.008モル部=100.8モル部となるように秤量して、水を媒体としてボールミルにより一定時間混合した。その後、蒸発乾燥して仮焼することにより、主成分のセラミック粉末を得た。その際、仮焼温度を900〜1100℃の範囲で変化させ、主成分のセラミック粉末の粒径を変化させた。このようにして、後で作製する積層セラミックコンデンサのセラミック層に含まれる、隣り合う内部電極の両方に接するセラミック粒子の存在割合を制御した。
次に、副成分としてDy23,MgCO3、MnCO3及びSiO2の各粉末を用意した。そして、これらを上記Ti100モル部に対してDy、Mg、Mn、Siの含有量が表1のモル部となるように秤量して主成分のセラミック粉末と配合した。その後、水を媒体としてボールミルにより混合した。その後、蒸発乾燥し、解砕してセラミック粉末を得た。
得られたセラミック粉末をICP発光分光分析したところ、表1に示した組成と殆ど同一であることが確認された。
なお、本実験例では副成分としてDyを選択したが、Dy以外にも、La、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、及びYのうちの少なくとも1種の元素であっても良い。また、副成分としてMgとMnを選択したが、MgとMn以外にも、Ni、Fe、Cu、V及びYのうちの少なくとも1種の元素であっても良い。
Figure 2014112730
(B)積層セラミックコンデンサの作製
まず、セラミック層となるべきグリーンシートを形成した。具体的には、表1で表される化合物のセラミック粉末に、ポリビニルブチラール系バインダ及びエタノールを加えて、ボールミルにより湿式混合して、スラリーを作製した。このスラリーをリップ方式によりシート状に成形して、グリーンシートを得た。
次に、グリーンシートのうち所定のグリーンシート上に、Niを主成分とする導電性ペーストをスクリーン印刷し、内部電極となるべき導電性ペースト膜を形成した。その際、印刷する導電性ペースト膜の厚さを制御することにより、焼成後の内部電極の厚さを制御した。なお、本実験例においては、後述するように、内部電極の厚さの異なる複数の試料(試料番号11〜20)を作製する。
次に、導電性ペースト膜が形成されたグリーンシートを、導電性ペースト膜の引き出されている側が互い違いになるように複数枚を積層した後に圧着して、生の積層体を得た。
次に、生の積層体を焼成した。具体的には、まず、還元雰囲気で300℃の温度に加熱して、バインダを燃焼させた。その後、酸素分圧が10-10MPaのH2−N2−H2Oガスからなる還元性雰囲気中にて、1200℃の温度で2時間焼成した。
得られた焼結した積層体をICP発光分光分析したところ、内部電極成分のNiを除いては、表1に示した組成と殆ど同一であることが確認された。
次に、外部電極を形成した。具体的には、積層体の両端面にB23−Li2O−SiO2−BaO系ガラスフリットを含有するCuペーストを塗布した。その後、窒素雰囲気中で800℃の温度で加熱して、Cuペーストを焼き付けた。このようにして内部電極と電気的に接続された外部電極を形成した。
以上のようにして作製した積層セラミックコンデンサの外形寸法は、長さ1.0mm、幅0.5mm、厚さ0.5mmであり、有効セラミック層の層数は280層であり、セラミック層1層あたりの内部電極の対向面積は0.3mm2であった。
(C)特性評価
得られた複数種類の積層セラミックコンデンサ(試料番号11〜20)について、各種特性を評価した。
[内部電極の厚さ・セラミック層の厚さの測定]
試料番号11〜20につき、内部電極の厚さ、およびセラミック層の厚さを測定した。なお、上述のとおり、内部電極の厚さは、グリーンシート上に印刷した導電性ペースト膜の厚さが異なるため、試料番号11〜20において異なる。一方、セラミック層の厚さは、グリーンシートの厚さが同一であるため、試料番号11〜20においてほぼ同一となる。
まず、各試料を垂直になるように立てて、各試料の周りを樹脂で固めた。このとき、各試料のLT側面(長さ・高さ側面;研磨すると外部電極への接続部分を含めて内部電極が露出する側面)が露出するようにした。研磨機により、LT側面を研磨し、積層体のW方向(幅方向)の1/2の深さで研磨を終了し、LT断面を出した。この研磨面に対しイオンミリングを行い、研磨によるダレを除去した。このようにして、観察用の断面を得た。
図2に示す通り、LT断面のL方向(長さ方向)1/2において、内部電極と直交する垂線を引いた。次に、試料の内部電極が積層されている領域をT方向(高さ方向)に3等分に分割し、上側部U、中間部M、下側部Dの3つの領域に分けた。そして、各領域のそれぞれの高さ方向中央部から25層の内部電極を選定し(図2において当該25層の内部電極を含む領域を測定領域R1として示す)、これらの内部電極の上記垂線上における厚みを測定した。ただし、最外層の内部電極、および上記垂線上で内部電極が欠損し、該内部電極を挟むセラミックス層がつながっている等により測定が不可能なものは測定対象から除いた。
以上より、各試料につき、75箇所で内部電極の厚みを測定し、これらの平均値を求めた。
内部電極の厚みは、走査型電子顕微鏡を用いて測定した。
表2に、試料11〜20の各内部電極の厚みを示す。
Figure 2014112730
続いて、各試料のセラミック層の厚みを測定した。測定方法は、上述した、内部電極の厚みの測定方法に準じた。なお、セラミック層の厚みの測定においても、上記垂線上で内部電極が欠損し、該内部電極を挟むセラミックス層がつながっている等により測定が不可能なものは除いて測定した。
以上より、各試料につき、75箇所でセラミック層の厚みを測定し、これらの平均値を求めた。
隣り合う内部電極間に介在するセラミック層の厚みは各試料においてほぼ同一であり、0.8μmであった。
[直線の数の割合]
試料番号11〜20の各試料を垂直になるように立てて、各試料の周りを樹脂で固めた。このとき、各試料のLT側面(長さ・高さ側面;研磨すると外部電極への接続部分を含めて内部電極が露出する側面)が露出するようにした。研磨機により、LT側面を研磨し、積層体のW方向(幅方向)の1/2の深さで研磨を終了し、LT断面を出した。この研磨面に対しイオンミリングを行い、研磨によるダレを除去した。その後、粒界を明確にするために加熱処理 を行った。今回は1100℃にて加熱を行ったが、測定する試料により温度は適宜選択することができる。このようにして、観察用の断面を得た。
図3に示すように、研磨面の測定領域R2をSEMにて10000倍で写真撮影した。測定領域R2は、研磨断面のL、T方向それぞれ1/2に該当する点近傍の領域とした。測定粒子数は前記測定領域R2にてn=200を無作為に抽出した。そして、各粒子の内部電極に対して平行な方向における最大の長さを粒径とする直径法を用いて200個の粒子の粒径を測定して、その平均値を平均粒径として求めた。
次に、研磨断面のT方向1/2に位置する1層のセラミック層において、内部電極に直角に、上記で求めた平均粒径の間隔で100本の直線を引き、前記1層のセラミック層を挟んで隣り合う内部電極の両方に接するセラミック粒子が直線上に存在している直線の数を数え、100本の線に対するこの直線の数の割合を求めた。
[誘電率]
試料11〜20のセラミックコンデンサの静電容量を測定し、セラミック層の厚さと内部電極の対向面積から誘電率を算出した。静電容量は、温度25℃、1kHz、AC電圧0.5Vrmsの条件下で測定した。
表2に、直線の数の割合、内部電極の厚さ、及び誘電率の結果を示す。なお、表2において試料番号に*を付したものは、この発明の範囲外の試料である。
試料番号14〜17では、隣り合う内部電極の両方に接するセラミック粒子が存在している直線の数の割合が0%であり、内部電極の厚さによらず誘電率が低い。また、試料番号18〜20では、内部電極の両方に接するセラミック粒子が存在しているものの、内部電極の厚さが0.61〜0.75μmであり、誘電率が低い。一方、試料番号11〜13は、直線の数の割合が5〜18%であり、内部電極の厚さは0.50〜0.60μmである。そして、誘電率は4600〜5200と、4500以上になった。
[実験例2]
実験例2では、セラミック層の主成分が(Ba,Ca)TiO3系セラミックである積層セラミックコンデンサについて評価した。
(A)セラミック粉末の作製
主成分である(Ba0.9Ca0.1xTiO3の出発原料として、実験例1の出発原料に加えて、CaCO3の粉末を用意した。そして、これらを表3に示す量、すなわちTi100モル部に対するBaの含有量が100×x×0.9モル部=100×1.005×0.9モル部=90.45モル部、Caの含有量が100×x×0.1モル部=100×1.005×0.1モル部=10.05モル部となるように秤量して、水を媒体としてボールミルにより一定時間混合した。また、副成分として、実験例1のDy23の粉末の代わりにY23の粉末を用い、MnCO3の粉末の代わりにV23の粉末を用いた。そして、これらを上記Ti100モル部に対してY、Mg、V、Siの含有量が表3のモル部となるように秤量して主成分のセラミック粉末と配合した。それ以外は実験例1と同様の方法で、表3に表される化合物のセラミック粉末を作製した。
Figure 2014112730
得られたセラミック粉末をICP発光分光分析したところ、表3に示した組成と殆ど同一であることが確認された
(B)積層セラミックコンデンサの作製
上記誘電体セラミック粉末を用いて、実験例1と同様の方法で積層セラミックコンデンサを作製した。隣り合う内部電極間に介在するセラミック層の厚さは0.7μmとした。
得られた焼結した積層体(外部電極形成前)をICP発光分光分析したところ、内部電極成分のNiを除いては、表3に示した組成と殆ど同一であることが確認された。
(C)特性評価
得られた積層セラミックコンデンサについて、実験例1と同様の方法で各種特性を評価した。表4に結果を示す。
Figure 2014112730
試料番号34〜37では、隣り合う内部電極の両方に接するセラミック粒子が存在している直線の数の割合が0%であり、内部電極の厚さによらず誘電率が低い。また、試料番号38〜40では、内部電極の両方に接するセラミック粒子が存在しているものの、内部電極の厚さが0.63〜0.80μmであり、誘電率が低い。一方、試料番号31〜33は、直線の数の割合が7〜19%であり、内部電極の厚さは0.49〜0.60μmである。そして、誘電率は4600〜5500と、4500以上になった。
[実験例3]
実験例3では、セラミック層の主成分が(Ba,Ca)(Ti,Zr)O3系セラミックである積層セラミックコンデンサについて評価した。
(A)セラミック粉末の作製
主成分である(Ba0.9Ca0.1x(Ti0.95Zr0.05)O3の出発原料として、実験例1の出発原料に加えて、CaCO3とZr23の各粉末を用意した。そして、これらを表5に示す量、すなわちTiとZrの合計含有量100モル部に対するBaの含有量が100×x×0.9モル部=100×1.010×0.9モル部=90.90モル部、Caの含有量が100×x×0.1モル部=100×1.010×0.1モル部=10.10モル部となるように秤量して、水を媒体としてボールミルにより一定時間混合した。また、副成分として、実験例1のDy23の粉末の代わりにGd23を用いた。そして、これらを上記TiとZrの合計含有量100モル部に対してGd、Mg、Mn、Siの含有量が表5のモル部となるように秤量して主成分のセラミック粉末と配合した。それ以外は実験例1と同様の方法で、表5に表される化合物のセラミック粉末を作製した。
Figure 2014112730
得られたセラミック粉末をICP発光分光分析したところ、表5に示した組成と殆ど同一であることが確認された。
(B)積層セラミックコンデンサの作製
上記誘電体セラミック粉末を用いて、実験例1と同様の方法で積層セラミックコンデンサを作製した。隣り合う内部電極間に介在するセラミック層の厚さは0.5μmとした。
得られた焼結した積層体(外部電極形成前)をICP発光分光分析したところ、内部電極成分のNiを除いては、表5に示した組成と殆ど同一であることが確認された。
(C)特性評価
得られた積層セラミックコンデンサについて、実験例1と同様の方法で各種特性を評価した。表6に結果を示す。
Figure 2014112730
試料番号54〜57では、隣り合う内部電極の両方に接するセラミック粒子が存在している直線の数の割合が0%であり、内部電極の厚さによらず誘電率が低い。また、試料番号58〜60では、内部電極の両方に接するセラミック粒子が存在しているものの、内部電極の厚さが0.62〜0.73μmであり、誘電率が低い。一方、試料番号51〜53は、直線の数の割合が6〜11%であり、内部電極の厚さは0.42〜0.60μmである。そして、誘電率は4700〜5500と、4500以上になった。
1 積層セラミックコンデンサ
2 セラミック層
3、4 内部電極
5 積層体
6、7 外部電極

Claims (3)

  1. 積層されている複数のセラミック層と、前記セラミック層間の界面に沿って形成されている複数の内部電極と、を有する積層体と、前記積層体の外表面に形成され、前記内部電極と電気的に接続されている複数の外部電極と、を備える積層セラミックコンデンサにおいて、
    前記セラミック層中に、前記セラミック層を介して隣り合う前記内部電極の両方に接するセラミック粒子が存在し、
    前記セラミック層の断面において、前記内部電極に垂直にセラミック粒子の平均粒径の間隔で引いた100本の直線のうち、隣り合う前記内部電極の両方に接するセラミック粒子が前記直線上に存在している直線の数の割合が5〜20%であり、かつ、
    前記セラミック層の厚さが0.8μm以下であり、
    前記内部電極の厚さが0.60μm以下であることを特徴とする、積層セラミックコンデンサ。
  2. 前記隣り合う前記内部電極の両方に接するセラミック粒子が前記直線上に存在している直線の数の割合が10〜20%であり、かつ、
    前記セラミック層の厚さが0.7μm以下である、請求項1に記載の積層セラミックコンデンサ。
  3. 前記セラミック層が、BaおよびTiを含むペロブスカイト型化合物(ただし、Baの一部はCa及びSrの少なくとも一方で置換しても良く、Tiの一部はZrで置換しても良い)を主成分として含むことを特徴とする、請求項1または2に記載の積層セラミックコンデンサ。
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