JP2014111965A - ボルト接合構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】ボルトにナットを締めるときに生じるボルトの共回りを防ぐことができるボルト接合構造を提供する。
【解決手段】被接合部材の一方の面側へ頭部又は固定ナットを位置させて、前記被接合部材の他方の面側へ配置された接合部材と前記被接合部材とに貫通させたボルトと、前記一方の面側へ配置され、形成された穴部に前記頭部又は前記固定ナットが嵌められた板部材と、前記板部材の回転を拘束する回転拘束手段と、前記被接合部材の他方の面側へ位置する前記ボルトの端部に螺合され、該ボルトに締めて前記被接合部材に前記接合部材を固定する締付ナットと、を有するボルト接合構造。
【選択図】図2

Description

本発明は、ボルトにナットを締めるときに生じるボルトの共回りを防ぐボルト接合構造に関する。
部材同士を接合する接合構造が提案されている。例えば、特許文献1には、梁接合金具を用いて一方の梁に他方の梁を接合する接合構造が開示されている。梁接合金具は、一方の梁にボルト固定され、他方の梁にピン固定されている。
特許文献1のように接合金具を用いて部材同士を接合する接合構造において、部材に接合金具を固定する方法として、部材に貫通させたボルトにより部材に接合金具を固定する方法が考えられるが、ボルトにナットを締めるときにボルトが共回りしてしまうことが問題となる。
特開2004−92148号公報
本発明は係る事実を考慮し、ボルトにナットを締めるときに生じるボルトの共回りを防ぐことを課題とする。
請求項1に記載の発明は、被接合部材の一方の面側へ頭部又は固定ナットを位置させて、前記被接合部材の他方の面側へ配置された接合部材と前記被接合部材とに貫通させたボルトと、前記一方の面側へ配置され、形成された穴部に前記頭部又は前記固定ナットが嵌められた板部材と、前記板部材の回転を拘束する回転拘束手段と、前記被接合部材の他方の面側へ位置する前記ボルトの端部に螺合され、該ボルトに締めて前記被接合部材に前記接合部材を固定する締付ナットと、を有するボルト接合構造である。
請求項1に記載の発明では、板部材に形成された穴部に頭部又は固定ナットが嵌められており、板部材は回転拘束手段により回転が拘束されているので、ボルトの回転も拘束される。これにより、1つのボルトに締付ナットを締めるときに、ボルトが共回りする(締付ナットと一緒にボルトが回ってしまう)のを防ぐことができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のボルト接合構造において、前記ボルトを複数有し、前記回転拘束手段は、前記締付ナットを前記ボルトに締めるときに該ボルト以外の前記ボルトの前記頭部又は前記固定ナットが嵌められている前記穴部である。
請求項2に記載の発明では、1つのボルトに締付ナットを締めるときに、ボルトと頭部又は固定ナットとが締付ナットと共に共回りしようとし、この頭部又は固定ナットが嵌められた穴部を介して板部材が回転しようとするが、板部材に形成された他の穴部には、他のボルトの頭部又は固定ナットが嵌められているので、この回転が阻止される。これにより、板部材の回転を拘束することができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載のボルト接合構造において、前記回転拘束手段は、前記板部材の端面が壁面に当たる、前記被接合部材の一方の面側に形成された凹部である。
請求項3に記載の発明では、1つのボルトに締付ナットを締めるときに、ボルトと頭部又は固定ナットとが締付ナットと共に共回りしようとし、この頭部又は固定ナットが嵌められた穴部を介して板部材が回転しようとするが、被接合部材の一方の面側に形成された凹部の壁面に板部材の端面が当たって、この回転が阻止される。これにより、板部材の回転を拘束することができる。
本発明は上記構成としたので、ボルトにナットを締めるときに生じるボルトの共回りを防ぐことができる。
本発明の第1実施形態に係るボルト接合構造を示す斜視図である。 図1のA−A断面図である。 図2のB−B断面図である。 本発明の第1実施形態に係るボルト接合構造の組み立て手順を示す斜視図である。 本発明の第2実施形態に係るボルト接合構造を示す斜視図である。 図5のC−C断面図である。 本発明の第1実施形態に係るボルト接合構造のバリエーションの一例を示す平断面図である。 本発明の第1実施形態に係るボルト接合構造のバリエーションの一例を示す側断面図である。
図を参照しながら、本発明の第1実施形態を説明する。まず、本発明の第1実施形態に係るボルト接合構造について説明する。
図1の斜視図、及び図1のA−A断面図である図2に示すように、第1実施形態のボルト接合構造10は、ボルト12、板部材としての共回り防止プレート14、ボルト12の一方端部に設けられる固定ナット16、及びボルト12の他方端部に設けられる締付ナット18を有して構成されている。
締付ナット18は、ダブルナットになっている。これによりボルト12に対する締付ナット18の回転が拘束されるので、ボルト12の他方端部に締付ナット18をねじ込み締めて柱26へ接合部材24を取り付けた後に、締付ナット18が緩むのを防ぐことができる。締付ナット18は、ボルト12に対する締付ナット18の回転が拘束される措置が施されれば、シングルナットでもよい。例えば、シングルの締付ナット18を点付け溶接等でボルト12に固定してもよい。
ボルト接合構造10では、フランジ20と接合プレート22とを平面視にてT字状に接合した鋼製の接合部材24によって、被接合部材としての柱26に梁28を接合している。
柱26は、荷重を支持する木製の心材としての柱心材30と、柱心材30の周囲を取り囲む燃え止まり層32と、燃え止まり層32の周囲を取り囲む木製の燃え代層34とを備えている。梁28は、荷重を支持する木製の心材としての梁心材36と、梁心材36の周囲を取り囲む燃え止まり層38と、燃え止まり層38の周囲を取り囲む木製の燃え代層40とを備えている。また、梁28には、梁心材36の端面を覆うように、燃え止まり層38と同じ構成の燃え止まり層88が設けられている。
接合部材24は、ボルト12により、柱26の柱心材30にフランジ20をボルト接合することによって、柱26に固定されている。また、接合部材24には、梁28の梁心材36端部に形成されたスリット42に挿入された接合プレート22に梁28がドリフトピン44によりピン接合されることによって、梁28が固定されている。梁28は、梁28の端面と柱26の側面との間に僅かな隙間を有するようにして配置され、この隙間に耐火シール、モルタル、ロックウールなどの耐火性部材Mが充填されている。
図2に示すように、ボルト12は、ボルト12の一方端部に設けられた固定ナット16を柱26の一方の面としての側面48(梁28が接合される柱26の側面46の背面)の側へ位置させて、柱心材30に略水平に形成された貫通孔50と、柱26の他方の面としての側面46の側へ配置された接合部材24のフランジ20に形成された貫通孔52とを、略水平に貫通している。
柱26の側面46側へ位置するボルト12の他方端部には、締付ナット18が螺合されており、この締付ナット18をボルト12に締めて柱26に接合部材24を固定している。また、柱26の燃え止まり層32及び燃え代層34には、接合部材24を収容するための切欠き部が形成されており、この切欠き部の側面と下面には、燃え止まり層32と同じ構成の燃え止まり層86が設けられている。さらに、柱26に接合部材24を固定した後に切欠き部に残る空間には、ロックウール等の断熱材Wが充填されている。
図2のB−B断面図である図3(a)に示すように、共回り防止プレート14は、長方形の鋼板であり、柱心材30の側面との間に鋼製の支圧板54を介するようにして柱26の側面48側へ2つ配置されている。共回り防止プレート14の両端部には、共回り防止プレート14を貫通する穴部としての長方形の係止穴56が形成されている。係止穴56(長方形)は、長辺が固定ナット16の対角距離と略等しくなっており、短辺が固定ナット16の二面幅と略等しくなっている。そして、この係止穴56に、ボルト12の一方端部に設けられた固定ナット16が嵌められている。
係止穴56は、嵌められた複数(第1実施形態では、2つ)の固定ナット16を繋ぐように、共回り防止プレート14に複数(第1実施形態では、2つ)形成されており、一方の係止穴56(左側の係止穴56、又は右側の係止穴56)が回転拘束手段を構成し、他方の係止穴56(右側の係止穴56、又は左側の係止穴56)に固定ナット16が嵌められたボルト12に締付ナット18を締める際に生じる共回り防止プレート14の回転を拘束する。
また、共回り防止プレート14、支圧板54、ボルト12の一方端部、及び固定ナット16は、柱26の側面48側に位置する、柱心材30の側面に形成された凹部58内に収容されている。支圧板54は、複数に分割されていてもよい。
柱26の製作は、図4(a)の斜視図に示すように、まず、支圧板54を凹部58の底面60上に配置し、支圧板54に形成された貫通孔62と、柱心材30の貫通孔50とにボルト12を貫通させる。
次に、図4(b)の斜視図に示すように、ボルト12の一方端部に固定ナット16をねじ込み、ボルト12の一方端部に対して固定ナット16が回らないように、点付け溶接等の方法でボルト12の一方端部に固定ナット16を固定する。
次に、図4(c)の斜視図に示すように、共回り防止プレート14の係止穴56に固定ナット16を嵌めるようにして、共回り防止プレート14を支圧板54上に配置する。
次に、図4(d)の斜視図に示すように、ロックウール等の断熱材Wを凹部58内に充填し、断熱材Wにより共回り防止プレート14を押し付けた状態で、燃え止まり層32及び燃え代層34を形成する(不図示)。これによって、一方端部に固定ナット16が設けられたボルト12、支圧板54、及び共回り防止プレート14が埋設されて設けられた柱26が完成する(以下、この完成した状態の柱26を「ボルト付き柱26」とする)。
ボルト付き柱26の製作は、例えば工場で行う。完成したボルト付き柱26は、トラック等で現場へ搬送され、現場の地組みヤードでボルト付き柱26に接合部材24が取り付けられる。ボルト付き柱26への接合部材24の取り付けは、図2に示すように、接合部材24のフランジ20に形成された貫通孔52へボルト12の他方端部を貫通させるようにして、ボルト付き柱26の側面46側に位置する柱心材30の側面上に接合部材24のフランジ20を配置し、ボルト12の他方端部に締付ナット18をねじ込み締めることによって行う。
共回り防止プレート14は、断熱材Wにより押し付けられているので、ボルト付き柱26の搬送作業や、ボルト付き柱26への接合部材24の取り付け作業等の際においても、固定ナット16を係止穴56に嵌めた状態で凹部58の所定位置に保持されている。
そして、接合部材24が取り付けられたボルト付き柱26を、ボルト付き柱26に梁28を接合する施工場所へ搬送し、この施工場所で、接合部材24の接合プレート22に梁28をドリフトピン44によりピン接合する。これによって、接合部材24に梁28が固定され、ボルト付き柱26に梁28が接合される。
次に、本発明の第1実施形態に係るボルト接合構造の作用と効果について説明する。
本発明の第1実施形態のボルト接合構造10では、図2及び図3(a)に示すように、1つのボルト12に締付ナット18を締めるときに、ボルト12及び固定ナット16が締付ナット18と共に共回りしようとし、この固定ナット16が嵌められた係止穴56を介して共回り防止プレート14が回転しようとするが、他の係止穴56には、他のボルト12の固定ナット16が嵌められているので、この回転が阻止される。
すなわち、回転拘束手段としての他の係止穴56により、共回り防止プレート14の回転が拘束され、これに伴ってボルト12の回転も拘束される。これにより、1つのボルト12に締付ナット18を締めるときに、ボルト12が共回りする(締付ナット18と一緒にボルト12が回ってしまう)のを防ぐことができる。
例えば、図3(a)において、左上のボルト12に締付ナット18を締めるときに、このボルト12及び固定ナット16が締付ナット18と共に共回りしようとする。これに伴い、この固定ナット16が嵌められた左側の係止穴56を介して、凹部58の上方に配置されている共回り防止プレート14が回転しようとするが、右側の係止穴56には右上のボルト12の固定ナット16が嵌められているので、この回転が阻止されて左上のボルト12の回転も拘束される。これにより、左上のボルト12に締付ナット18を締めるときに、ボルト12が共回りする(締付ナット18と一緒にボルト12が回ってしまう)のを防ぐことができる。
また、これまでは、ボルト12の共回りを防ぐために、接合部材24を柱26に接合した後に(固定ナット16の回転をスパナやレンチ等で拘束した状態で、締付ナット18をボルト12に締めた後に)、燃え止まり層32及び燃え代層34を形成する(凹部58を燃え止まり層32及び燃え代層34で覆う)必要があり、また、燃え止まり層32及び燃え代層34の形成は主に工場で行うために、柱26に接合部材24を取り付けた状態で現場へ搬送しなければならず、搬送時の取り扱いが困難であった。しかし、本発明の第1実施形態のボルト接合構造10では、自由なタイミングでボルト付き柱26に接合部材24を取り付けることができるので、搬送時の取り扱いを容易にすることができる。
また、図2に示すように、柱26において、火災が発生したときに火炎が燃え代層34に着火し、燃え代層34が燃焼する。そして、燃焼した燃え代層34は炭化する。これにより、柱26の外部から柱心材30への熱伝達と酸素供給とを炭化した燃え代層34が遮断し、燃え止まり層32が吸熱するので、火災(加熱)時及び火災(加熱)終了後における柱心材30の温度上昇を抑制することができる。さらに、梁28において、火災が発生したときに火炎が燃え代層40に着火し、燃え代層40が燃焼する。そして、燃焼した燃え代層40は炭化する。これにより、梁28の外部から梁心材36への熱伝達と酸素供給とを炭化した燃え代層40が遮断し、燃え止まり層38が吸熱するので、火災(加熱)時及び火災(加熱)終了後における梁心材36の温度上昇を抑制することができる。
よって、火災(加熱)時及び火災(加熱)終了後において、所定時間の間、柱26の柱心材30、及び梁28の梁心材36を炭化・燃焼温度未満に抑え、柱心材30及び梁心材36を燃焼させずに燃え止まらせることができる。すなわち、火災時及び火災終了後において、柱26及び梁28を構造部材として機能させることができる。
次に、本発明の第2実施形態に係るボルト接合構造について説明する。
第2実施形態の説明において、第1実施形態と同じ構成のものは、同符号を付すると共に、適宜省略して説明する。第2実施形態のボルト接合構造64では、図5の斜視図、及び図5のC−C断面図である図6に示すように、1つの共回り防止プレート66に係止穴56が1つだけ設けられている。
第2実施形態のボルト接合構造64は、ボルト12、板部材としての共回り防止プレート66、ボルト12の一方端部に設けられる固定ナット16、及びボルト12の他方端部に設けられる締付ナット18を有して構成されている。ボルト接合構造64では、第1実施形態のボルト接合構造10と同様に、接合部材24によって、被接合部材としての柱26に梁28を接合している。
共回り防止プレート66は、正方形の鋼板であり、柱心材30の側面との間に支圧板54を介するようにして柱26の側面48側へ4つ配置されている。共回り防止プレート66の略中央には、穴部としての係止穴56が形成されている。
共回り防止プレート66は、係止穴56に固定ナット16が嵌められるようにして支圧板54上に配置された図6の状態において、共回り防止プレート66が回転しようとしたときに、共回り防止プレート66の端面68が凹部58の壁面70に当たる大きさ及び形状に形成されている。すなわち、共回り防止プレート66の端面68と凹部58の壁面70とが接触するか、又は共回り防止プレート66の端面68と凹部58の壁面70との間に少しの隙間を有するように、共回り防止プレート66が配置されている。図6には、共回り防止プレート66の端面68と凹部58の壁面70とが接触するようにして、凹部58の四隅に共回り防止プレート66を配置した例が示されている。
このように、第2実施形態のボルト接合構造64では、共回り防止プレート66が回転しようとしたときに共回り防止プレート66の端面68が当たる壁面70を有する凹部58が、ボルト12に締付ナット18を締める際に生じる共回り防止プレート66の回転を拘束する回転拘束手段を構成している。
柱26の製作は、図4(a)で示したように、まず、支圧板54を凹部58の底面60上に配置し、支圧板54に形成された貫通孔62と、柱心材30の貫通孔50とにボルト12を貫通させる。
次に、図4(b)で示したように、ボルト12の一方端部に固定ナット16をねじ込み、ボルト12の一方端部に対して固定ナット16が回らないように、点付け溶接等の方法で、ボルト12の一方端部に固定ナット16を固定する。
次に、図5に示すように、共回り防止プレート66の係止穴56に固定ナット16を嵌め、且つ凹部58の壁面70に共回り防止プレート66の端面68を接触させるようにして、共回り防止プレート66を支圧板54上に配置する。
次に、ロックウール等の断熱材Wを凹部58内に充填し、断熱材Wにより共回り防止プレート66を押し付けた状態で、燃え止まり層32及び燃え代層34を形成する(不図示)。これによって、一方端部に固定ナット16が設けられたボルト12、支圧板54、及び共回り防止プレート66が埋設されて設けられたボルト付き柱26が完成する。
このボルト付き柱26の製作は、例えば工場で行い、このボルト付き柱26に現場の地組みヤードで接合部材24が取り付けられる。ボルト付き柱26への接合部材24の取り付けや、ボルト付き柱26への梁28の接合方法は第1実施形態と同じなので説明を省略する。
共回り防止プレート66は、断熱材Wにより押し付けられているので、ボルト付き柱26の搬送作業や、ボルト付き柱26への接合部材24の取り付け作業等の際においても、固定ナット16を係止穴56に嵌めた状態で凹部58の所定位置に保持されている。
次に、本発明の第2実施形態に係るボルト接合構造の作用と効果について説明する。
第2実施形態のボルト接合構造64では、図6に示すように、1つのボルト12に締付ナット18を締めるときに、ボルト12及び固定ナット16が締付ナット18と共に共回りしようとし、この固定ナット16が嵌められた係止穴56を介して共回り防止プレート66が回転しようとするが、凹部58の壁面70に共回り防止プレート66の端面68が当たって、この回転が阻止される。これにより、共回り防止プレート66の回転を拘束することができ、ボルト12が共回りする(締付ナット18と一緒にボルト12が回ってしまう)のを防ぐことができる。
以上、本発明の第1及び第2実施形態について説明した。
なお、第1実施形態では、図3(a)に示すように、1つの共回り防止プレート14に2つの係止穴56を形成した例を示したが、1つの共回り防止プレート14に2つ以上の係止穴56が形成され、ボルト12の一方端部に設けられている固定ナット16がこれらの係止穴56に嵌められれば、係止穴56の配置及び数や、共回り防止プレート14の形状はどのようなものであってもよい。例えば、図3(b)に示すように、上下に配置された2つの固定ナット16を繋ぐように設けられる共回り防止プレート14としてもよいし、図3(c)に示すように、4つ全ての固定ナット16を繋ぐ支圧板54と略同じ形状の共回り防止プレート14としてもよいし、対角線上に配置された固定ナット16を繋ぐように設けられる共回り防止プレート14(不図示)としてもよい。
また、第1及び第2実施形態では、共回り防止プレート14、66を鋼板とした例を示したが、共回り防止プレート14、66は、係止穴56に嵌められた固定ナット16がボルト12と共に回転したときに、共回り防止プレート14、66や係止穴56が壊れることなく、共回り防止プレート14、66及び係止穴56の形状を維持できる強度を有するものであればよい。例えば、プラスチック、モルタル、木によって、共回り防止プレート14、66を形成してもよい。
さらに、共回り防止プレート14、66は、回転拘束手段によって回転が拘束されるものであれば、形状、配置、及び数は、どのようなものであってもよい。また、係止穴56は、固定ナット16が嵌められて係止められるものであればよく、例えば、6角穴や12角穴であってもよいし、貫通穴でもよいし、共回り防止プレート14、66を貫通しない凹部であってもよい。
また、第1及び第2実施形態では、図4(c)及び図5に示すように、ボルト12の一方端部に固定ナット16を設けた例を示したが、ボルト12を頭付きボルトとし、このボルト頭部が係合穴56に嵌められるようにしてもよい。すなわち、固定ナットを、頭付きボルトのボルト頭部に置き換えた構成にしてもよい。
さらに、第1及び第2実施形態では、図2に示すように、ロックウール等の断熱材Wを凹部58内に充填し、断熱材Wにより共回り防止プレート14、66を押し付けた状態で、燃え止まり層32及び燃え代層34を形成することによって、固定ナット16を係止穴56に嵌めた状態で凹部58の所定位置に共回り防止プレート14、66を保持した例を示したが、固定ナット16を係止穴56に嵌めた状態で凹部58の所定位置に共回り防止プレート14、66を保持できればよく、例えば、凹部58に共回り防止プレート14、66を釘、ネジ、接着剤等によって固定したり、凹部58に共回り防止プレート14、66を嵌合したりしてもよい。
また、第1及び第2実施形態では、図2に示すように、共回り防止プレート14、66、ボルト12の一方端部、及び固定ナット16が、凹部58に収容されるとともに、燃え止まり層32及び燃え代層34によって覆われている例を示したが、共回り防止プレート14、66、ボルト12の一方端部、及び固定ナット16は、外部に露出していてもよいし、第1実施形態のボルト接合構造10であれば、凹部58は無くてもよい。例えば、ボルト付き柱26を設置した後に、このボルト付き柱26に接合部材24を接合する場合において、作業員の手の届きにくい場所に固定ナット16が位置してしまうようなときには、第1及び第2実施形態のボルト接合構造10、64の適用が有効になる。
さらに、第1及び第2実施形態では、ボルト付き柱26の製作を工場で行う例を示したが、ボルト付き柱26の製作は、現場の地組みヤード等の他の場所で行っても良い。また、ボルト付き柱26への接合部材24の取り付けを現場の地組みヤードで行う例を示したが、ボルト付き柱26への接合部材24の取り付けは、工場や、ボルト付き柱26に梁28を接合する現場の施工場所等の他の場所で行ってもよい。燃え止まり層32及び燃え代層34により凹部58(共回り防止プレート14、66、ボルト12の一方端部、及び固定ナット16)を覆った後に、ボルト付き柱26に接合部材24を取り付ける施工方法であれば、「1つのボルト12に締付ナット18を締めるときに、ボルト12が共回りする(締付ナット18と一緒にボルト12が回ってしまう)のを防ぐことができる。」といった本発明の効果を発揮することができる。
また、第1及び第2実施形態では、図2に示すように、柱26が、柱心材30、燃え止まり層32、及び燃え代層34を備えており、梁28が、梁心材36、燃え止まり層38、及び燃え代層40を備えている例を示したが、柱心材30、梁心材36、及び燃え代層34、40は、木材によって形成されていればよい。例えば、柱心材30、梁心材36、及び燃え代層34、40は、米松、唐松、檜、杉、あすなろ等の一般の木造建築に用いられる木材(以下、「一般木材」とする)によって形成してもよいし、これらの一般木材を板状等の製材に加工し、この製材同士を接着剤により集成接着して一体化した集成材であってもよい。
さらに、燃え止まり層32、38は、火炎及び熱の進入を抑えて燃え止まり効果を発揮できる層であればよい。例えば、燃え止まり層32、38は、難燃性を有する層や熱の吸収が可能な層であればよい。
難燃性を有する層としては、木材に難燃薬剤を注入して不燃化処理した難燃薬剤注入層が挙げられる。熱の吸収が可能な層は、一般木材よりも熱容量が大きな材料、一般木材よりも断熱性が高い材料、又は一般木材よりも熱慣性が高い材料によって形成してもよいし、これらの材料と一般木材とを組み合わせて形成してもよい。また、難燃性を有する層と、熱の吸収が可能な層とを組み合わせて(例えば、難燃性を有する層と、熱の吸収が可能な層とを交互に配置して)燃え止まり層32、38を形成してもよい。
一般木材よりも熱容量が大きな材料としては、モルタル、石材、ガラス、繊維補強セメント、石膏等の無機質材料、各種の金属材料などが挙げられる。一般木材よりも断熱性が高い材料としては、けい酸カルシウム板、ロックウール、グラスウールなどが挙げられる。一般木材よりも熱慣性が高い材料としては、セランガンバツ、ジャラ、ボンゴシ等の木材が挙げられる。
また、第1及び第2実施形態では、図2に示すように、柱26が、柱心材30、燃え止まり層32、及び燃え代層34を備えており、梁28が、梁心材36、燃え止まり層38、及び燃え代層40を備えている例を示したが、柱26は、荷重を支持する木製の柱心材と、この柱心材の外周を取り囲む燃え止まり層又は燃え代層とを有していればよく、梁28は、荷重を支持する木製の梁心材と、この梁心材の外周を取り囲む燃え止まり層又は燃え代層とを有していればよい。例えば、柱26や梁28は、荷重を支持する木製の心材と、この心材の外周を取り囲む燃え止まり層と、この燃え止まり層の外周を取り囲む燃え代層以外の層(例えば、薄い木製の仕上げ材)とによって構成してもよい。
さらに、第1及び第2実施形態は、被接合部材としての第1部材(第1及び第2実施形態の例では、柱26)に第2部材(第1及び第2実施形態の例では、梁28)を接合する接合部材(第1及び第2実施形態の例では、接合部材24)を、第1部材に固定するボルト(第1及び第2実施形態の例では、ボルト12)に対して適用可能である。すなわち、第1部材及び第2部材は、どのような部材(例えば、柱、梁、壁、床等を構成する構造部材)であってもよく、第2部材は、例えば、ブレースであってもよい。また、第1部材及び第2部材は、どのような材料によって形成されているもの(例えば、木製、鋼製、コンクリート製の構造部材)であってもよい。
図7の平面断面図には、第1実施形態のボルト接合構造10を用いて、接合部材24により大梁72に小梁74が接合されている例が示されている。接合部材24は、ボルト12により大梁72に固定されており、小梁74は、ドリフトピン44により接合部材24に固定されている。
また、図8の側断面図には、第1実施形態のボルト接合構造10を用いて、接合部材76により柱82と梁84とにブレース78が接合されている例が示されている。接合部材76は、ボルト12により柱82と梁84とに固定されており、ブレース78は、ボルト80により接合部材76に固定されている。また、ブレース78と、接合部材76の露出している部分とには、耐火被覆(不図示)が施されている。
1つのボルト12に締付ナット18を締めるときに、ボルト12が共回りする(締付ナット18と一緒にボルト12が回ってしまう)のを防ぐために、従来は、固定ナット16を支圧板54に溶接固定していたが、第1部材が木製の構造部材の場合、溶接の火花により木製の構造部材が焦げて品質が低下してしまうことが懸念される。これに対して、第1及び第2実施形態のボルト接合構造10、64では、第1部材を木製とした場合においても、これらの問題が生じることはない。
さらに、第1及び第2実施形態では、図1に示すように、柱26に1つの梁28を接合した例を示したが、柱26に接合する梁28はいくつでもよい。例えば、1つの梁28のみを柱26に接合してもよいし、平面視にて一直線状、L字状又はT字状に配置されるように2つ又は3つの梁28を柱26に接合してもよいし、平面視にて放射状に配置されるように4つの梁28を柱26に接合してもよい。
以上、本発明の第1及び第2実施形態について説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものでなく、第1及び第2実施形態を組み合わせて用いてもよいし、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。
10、64 ボルト接合構造
12 ボルト
14、66 共回り防止プレート(板部材)
16 固定ナット
18 締付ナット
24、76 接合部材
26、82 柱(被接合部材)
56 係止穴(回転拘束手段、穴部)
58 凹部(回転拘束手段)
72 大梁(被接合部材)
84 梁(被接合部材)

















Claims (3)

  1. 被接合部材の一方の面側へ頭部又は固定ナットを位置させて、前記被接合部材の他方の面側へ配置された接合部材と前記被接合部材とに貫通させたボルトと、
    前記一方の面側へ配置され、形成された穴部に前記頭部又は前記固定ナットが嵌められた板部材と、
    前記板部材の回転を拘束する回転拘束手段と、
    前記被接合部材の他方の面側へ位置する前記ボルトの端部に螺合され、該ボルトに締めて前記被接合部材に前記接合部材を固定する締付ナットと、
    を有するボルト接合構造。
  2. 前記ボルトを複数有し、
    前記回転拘束手段は、前記締付ナットを前記ボルトに締めるときに該ボルト以外の前記ボルトの前記頭部又は前記固定ナットが嵌められている前記穴部である請求項1に記載のボルト接合構造。
  3. 前記回転拘束手段は、前記板部材の端面が壁面に当たる、前記被接合部材の一方の面側に形成された凹部である請求項1に記載のボルト接合構造。































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