JP2014111813A - 還元鉄の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 酸化鉄原料を還元性ガスで還元して還元鉄を製造する方法において、排出ガス、又は導入する還元ガス組成を所定の組成範囲に制御することを特徴とする。例えば、導入される還元ガスは図1の斜線部に示す組成範囲に制御する。但し、x軸は還元ガスにおけるH2およびH2OのCO、CO2、H2およびH2Oに対する濃度(mol%)の割合((H2+H2O)/(CO+CO2+H2+H2O))であり、y軸は還元ガスにおけるH2OおよびCO2のH2、CO、H2OおよびCO2に対する濃度(mol%)の割合((H2O+CO2)/(H2+CO+H2O+CO2))である。
【選択図】図1
Description
すなわち、竪型シャフト炉より排出される排ガスが以下の関係(I)〜(III)を満足することを特徴とする還元鉄の製造方法である。
yout≦1.7703xout 4-3.5409xout 3+4.0813xout 2-2.31xout+0.9158・・・(I)
0≦yout≦1・・・(II)
0≦xout≦1・・・(III)
但し、xout:排出ガスにおける、(H2+H2O)/(CO+CO2+H2+H2O)(モル比)
yout:排出ガスにおける、(H2O+CO2)/(H2+CO+H2O+CO2)(モル比)
また、還元ガスの組成を竪型シャフト炉へ導入される入口ガスで表した場合は以下のように規定される。すなわち、竪型シャフト炉に導入される還元ガスが以下の関係(IV)〜(VI)を満足することを特徴とする還元鉄の製造方法である。
yin≦1.7703xin 4-3.5409xin 3+4.0813xin 2-2.31xin+0.9158-(22.4wRR)/(16SGC)
・・・(IV)
0≦yin≦0.123xin+0.2962・・・(V)
0≦xin≦1・・・(VI)
但し、xin:導入還元ガスにおける、(H2+H2O)/(CO+CO2+H2+H2O)(モル比)
yin:導入還元ガスにおける、(H2O+CO2)/(H2+CO+H2O+CO2)(モル比)
w:酸化鉄原料中の被還元酸素濃度(−)
RR:製造される還元鉄の還元率(−)
SGC:ガス原単位(Nm3/t−DRI)である。
以下に、本発明の第1実施形態について説明する。
そこで、本発明者らは、還元ガスの組成を種々変更した還元粉化試験を行い、還元ガス組成の酸化鉄原料の還元粉化値に及ぼす影響を調べた。試料は、塊鉱石、焼結鉱、ペレットの3種を使用し、試験方法は後述の実施例と同じである。
一方、還元ガスは、酸化鉄原料を金属鉄まで還元するのに必要な還元能を有する必要がある。図5に、酸化鉄の還元平衡状態図を示す。図5(a)は、CO−CO2系ガスを用いた場合の酸化鉄とCOの還元平衡状態図であり、図5(b)は、H2−H2O系ガスを用いた場合の酸化鉄とH2の還元平衡状態図である。図5に示すように、酸化鉄の還元性は還元ガス中のCO及び/又はH2(還元性成分)の含有率に依存する。
前述の通り還元粉化は酸化鉄原料の還元過程において、還元初期のヘマタイト(Fe2O3)からマグネタイト(Fe3O4)に還元する際に発生する応力により粒子内亀裂が発生し、粉化する現象であることが知られている。すなわち、後述する実施例の還元ガス組成とは竪型シャフト炉上部、つまりは排出ガス組成と同意である。
xout=xin
yout=yin+(22.4wRR)/(16SGC)
(本発明の還元粉化を抑制する排出ガス組成の範囲)
以上の基礎的知見および後述の実施例に示す試験結果に基づき、本発明では、直接還元法に適する還元ガス組成を以下の(IV)〜(VI)の関係を満足するガス組成と定めた。
yin≦1.7703xin 4-3.5409xin 3+4.0813xin 2-2.31xin+0.9158-(22.4wRR)/(16SGC)
・・・(IV)
0≦yin≦0.123xin+0.2962・・・(V)
0≦xin≦1・・・(VI)
ここで、xinは導入還元ガスにおけるH2およびH2OのCO、CO2、H2およびH2Oに対する濃度(mol%)の割合((H2+H2O)/(CO+CO2+H2+H2O))であり、yinは導入還元ガスにおけるH2OおよびCO2のH2、CO、H2OおよびCO2に対する濃度(mol%)の割合((H2O+CO2)/(H2+CO+H2O+CO2))である。wは酸化鉄原料中に含まれる酸素濃度(-)、RRは竪型シャフト炉により製造される酸化鉄の還元率(-)、SGCはガス原単位(Nm3/t-DRI)である。
((IV)〜(VI)を満足する組成を有する還元ガスの製造方法)
(IV)〜(VI)を満足する組成を有する還元ガスは、例えば、(i)天然ガス、(ii)天然ガスを改質したガス、(iii)石炭ガス化炉ガス、及び、(iv)製銑プロセスで発生する副生ガスより製造できる。例えば、以下の(a)〜(c)の方法が挙げられる。
(a)H2及び/又はCO含有率の異なる前記(i)〜(iv)のガスの中から、2種以上のガスを選択して混合して還元ガスを製造する。
(b)H2及び/又はCOの含有率の異なる上記(i)〜(iv)のガスの中から、1種又は2種以上のガスを選択し、及び/又は、混合し、次いで、H2O及び/又はCO2を添加して改質し、還元ガスを製造する。
(c)H2及び/又はCOの含有率の異なる前記(i)〜(iv)のガスの中から選択した1種又は2種以上のガスと、該ガスにH2O及び/又はCO2を添加して改質したH2及び/又はCOの含有率の異なるガスの中から、1種又は2種以上のガスを選択して混合して、還元ガスを製造する。
ここで、上述したように、排出ガス組成と竪型シャフト炉に導入される還元ガス組成は竪型シャフト炉内の物質収支より、以下の関係を満足する。
xout=xin
yout=yin+(22.4wRR)/(16SGC)
これらの関係式を上記(I)、(II)及び(III)式に代入すると、還元ガスの組成は竪型シャフト炉の排ガスで以下のようにあらわすことができる。
yin≦1.7703xin 4-3.5409xin 3+4.0813xin 2-2.31xin+0.9158-(22.4wRR)/(16SGC)・・・(IV)
0≦yin≦0.123xin+0.2962・・・(V)
0≦xin≦1・・・(VI)
但し、xout:排出ガスにおける、(H2+H2O)/(CO+CO2+H2+H2O)(モル比)
yout:排出ガスにおける、(H2O+CO2)/(H2+CO+H2O+CO2)(モル比)
(第2実施形態)
第2実施形態では、第1実施形態の方法に加えて直接還元炉に原料を予熱して装入するものである。以下に詳述する。
ガス流量300NL/min、ガス組成:70%H2−20%CO−10%CO2の還元ガスを加熱炉内で950℃まで加熱し、シャフト炉下部の還元ガス導入管より炉内に導入した。原料となるペレットはシャフト炉上部に設置した鉱石ホッパーに約300kg充填し、炉内に装入した。小型シャフト炉、及び鉱石ホッパーには温度制御用の検出管を設け、カンタル抵抗線による縦割り二つ炉の通電加熱により、シャフト炉、及び鉱石ホッパーを加熱した。小型シャフト炉の数学モデルによる計算から通常時、及び原料予熱時の炉内温度分布を導出し、本実験の温度分布として設定した。N2雰囲気にてガス加熱管、小型シャフト炉、及び鉱石ホッパーを予熱後、これらの温度が400℃に達した段階で鉱石の排出を開始した。以後、鉱石の装入排出と昇温を続け、吹き込みガス温度が950℃に達した段階で、N2ガスから還元ガスに切換え、炉内温度が安定するまで実験を継続した。炉内温度安定後、鉱石の排出と還元ガスの吹き込みを急停止し、冷却用のN2ガスをシャフト炉下部から吹き込み、炉内ペレットを冷却する。冷却後、ペレットを炉底から徐々に排出し、その取り出し容積量から炉内の高さ位置に相当する試料を採取した。試料は所定径の筒内で回転粉化を行わせ、ついで篩分を行い、−3.15mmの割合を測定することにより、還元粉化の度合いを評価した。
Claims (3)
- 移動層竪型シャフト炉により酸化鉄原料を還元性ガスで還元して還元鉄を製造する直接還元製鉄法において、前記竪型シャフト炉より排出される排出ガスの組成が、以下の(I)〜(III)の関係を満足することを特徴とする還元鉄の製造方法。
yout≦1.7703xout 4-3.5409xout 3+4.0813xout 2-2.31xout+0.9158・・・(I)
0≦yout≦1・・・(II)
0≦xout≦1・・・(III)
但し、xoutは排出ガスにおけるH2およびH2OのCO、CO2、H2およびH2Oに対する濃度(mol%)の割合((H2+H2O)/(CO+CO2+H2+H2O))であり、youtは排出ガスにおけるH2OおよびCO2のH2、CO、H2OおよびCO2に対する濃度(mol%)の割合((H2O+CO2)/(H2+CO+H2O+CO2))である。 - 移動層竪型シャフト炉により酸化鉄原料を還元性ガスで還元して還元鉄を製造する直接還元製鉄法において、前記竪型シャフト炉に導入する還元ガスの組成が、以下の(IV)〜(VI)の関係を満足することを特徴とする還元鉄の製造方法。
yin≦1.7703xin 4-3.5409xin 3+4.0813xin 2-2.31xin+0.9158-(22.4wRR)/(16SGC)・・・(IV)
0≦yin≦0.123xin+0.2962・・・(V)
0≦xin≦1・・・(VI)
但し、xinは導入還元ガスにおけるH2およびH2OのCO、CO2、H2およびH2Oに対する濃度(mol%)の割合((H2+H2O)/(CO+CO2+H2+H2O))であり、yinは導入還元ガスにおけるH2OおよびCO2のH2、CO、H2OおよびCO2に対する濃度(mol%)の割合((H2O+CO2)/(H2+CO+H2O+CO2))であり、wは酸化鉄原料中に含まれる酸素濃度(-)、RRは竪型シャフト炉により製造される酸化鉄の還元率(-)、SGCはガス原単位(Nm3/t-DRI)である。 - 請求項1または2に記載の還元鉄の製造方法であって、
前記移動層竪型シャフト炉に装入する酸化鉄原料は、装入前に予熱されたものであることを特徴とする還元鉄の製造方法。
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