JP2014104880A - 電動ブレーキ制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】EPBのアクチュエータを駆動するためのECUを他の部品と一体化しつつ、当該ECUを構成する部品に必要とされる配線接続用のピンの数を少なくできるようにして小型化を図る。
【解決手段】EPB操作スイッチ30における第1、第2ロックスイッチ31a、31bや第1、第2リリーススイッチ32a、32bの操作状態をスイッチECU38で検出し、シリアル通信でCANバス21に伝える。そして、CANバス21を通じてECU20に各スイッチ31a、31b、32a、32bの操作状態を伝える。これにより、各スイッチ31a、31b、32a、32bに接続された配線33〜36や共通配線37をすべてECU20に接続する場合と比較して、ECU20に接続される配線の数、つまりピン数をCANバス21の1つだけとすることが可能となる。
【選択図】図1

Description

本発明は、操作スイッチの操作に伴って電動パーキングブレーキ(以下、EPB(Electronic Parking brake)という)を作動させて駐車ブレーキ力を発生させる電動ブレーキ制御装置に関するものである。
従来、EPBの制御を行う電子制御装置(以下、EPB−ECUという)は、サービスブレーキにおける制動力の電気的な制御(ESC(Electronic Stability Control))を行う電子制御装置(以下、ESC−ECUという)とは独立した形で、EPB専用部品として車両に装備されている。しかしながら、EPB−ECUを独立して設けると、EPB−ECUの配置スペースが必要になったり、EPB−ECUのためだけの取り付け工程が必要になる。このため、EPB−ECUを他の部品と共通化、もしくは他の部品と一体化することが考えられている。例えば、特許文献1において、EPB−ECUをESC−ECUと共通化する構造が提案されており、特許文献2において、EPB−ECUをEPBのアクチュエータと一体化する構造が提案されている。
特表2011−518715号公報 特開2011−89646号公報
しかしながら、特許文献1、2において提案されている構造を採用する場合、一体化された部品に接続される配線および接続用のピンの数が多くなり、一体化された部品が大型化してしまう。これについて、図17および図18を参照して説明する。
図17は、EPB−ECUをESC−ECUと一体化して1つのECU100にした場合の電動ブレーキ制御装置のシステム構成を示した図である。また、図18は、EPB−ECU110をEPBのアクチュエータ120の駆動回路と一体化したスマートアクチュエータとした場合の電動ブレーキ制御装置のシステム構成を示した図である。なお、図18では、1輪分のスマートアクチュエータしか示していないが、実際にはもう1輪分備えられている。
図17に示すようにEPB−ECUをESC−ECUに一体化した場合、1つのECU100に共通化できることから部品点数を削減できると共に、EPB−ECUのためのみの配置スペースや取り付け工程が必要なくなる。ところが、これらを別々にしていた場合にEPB−ECUに接続していた各種配線やEPB−ECUからEPBのアクチュエータ120に接続していた配線も、共通化したECU100から引き出されることになる。例えば、EPB操作スイッチ130から第1、第2ロックスイッチ131a、131bや第1、第2リリーススイッチ132a、132bに繋がる各配線133〜136および共通配線137がECU100に接続される。また、各アクチュエータ120に繋がる電源配線121および接地配線122もECU100に接続される。したがって、このような構成の場合には、EPB−ECUが一体化されていなかったときのESC−ECUと比較して、合計9本の配線に接続される分、EPB−ECU100のピン数が増加する。
一方、図18に示すスマートアクチュエータの場合には、EPB操作スイッチ130からEPB−ECU110に接続される各種配線をアクチュエータ120側まで引き回さなければならず、配線が長くなる。また、各アクチュエータ120にEPB−ECU110が備えられることになるし、各EPB−ECU110にバッテリ140からの電源配線121と接地配線122を接続することになるため、EPB−ECU110に備える配線接続用のピンの数が多くなり、EPB−ECU110が大型化してしまう。このため、元々配置スペースに限りがあるアクチュエータ120の近傍に更に大型化したEPB−ECU110を配置しなければならず、配置スペースが厳しくなる。
なお、図18ではアクチュエータ120をバネ下に設ける場合を想定したシステム、つまりアクチュエータ120が例えばモータで、モータの回転力によってブレーキパッドをブレーキディスクに押し当てるEPBを示した。これに限らず、ケーブル式のEPBのように、ケーブルを伸縮させるアクチュエータ120をバネ上に配置し、バネ下に配置された回転機構をケーブルの伸縮によって駆動することで、ブレーキパッドをブレーキディスクに押し当てるEPBもある。このような形態のEPBの場合、バネ上にアクチュエータ120が備えられることから、アクチュエータ120の駆動回路とEPB−ECU110を一体化した場合、EPB−ECU110もバネ上に設けられることになる。しかしながら、このような形態とされる場合でも、配線に接続されるピン数の増加の問題が発生するし、バネ上であっても配置スペースに余裕がなく、EPB−ECU110の配置スペースが厳しいため、できる限り小型化が図れるのが好ましい。
本発明は上記点に鑑みて、EPBのアクチュエータを駆動するためのECUを他の部品と一体化しつつ、当該ECUを構成する部品に必要とされる配線接続用のピンの数を少なくできるようにして小型化が図れるようにすることを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、車両に対して駐車ブレーキ力を発生させるEPB(10)を制御する機能と、サービスブレーキにおける制動力を制御する機能とを共に備えた1つのECU(20)とし、かつ、EPB(10)のアクチュエータ(11)を駆動して駐車ブレーキ力を発生させて車輪をロックするロック動作を行わせるロックスイッチ(31a、31b)と、アクチュエータ(11)を駆動して駐車ブレーキ力を解除して車輪をリリースするリリース動作を行わせるリリーススイッチ(32a、32b)と、ロックスイッチ(31a、31b)およびリリーススイッチ(32a、32b)の操作状態であるスイッチ操作状態を検出し、該スイッチ操作状態に応じてロック動作もしくはリリース動作を行わせることを示すデータをシリアル通信にて出力するスイッチ状態出力部(38)と、を備えた操作スイッチ(30)とする。そして、通信バス(21)を介してECU(20)と操作スイッチ(30)におけるスイッチ状態出力部(38)とを接続し、通信バス(21)を通じて操作スイッチ(30)の出力するデータがECU(20)に入力され、該データに基づいて、ECU(20)にてアクチュエータ(11)を制御することを特徴としている。
このような構成の電動ブレーキ制御装置によれば、通信バス(21)のみによって操作スイッチ(30)からECU(20)へのデータの通信を行える。このため、ECU(20)に必要とされる配線接続用のピンの数を少なくすることが可能となる。そして、配線接続用のピンの数を少なくできることから、ECU(20)の小型化も図ることが可能となる。
請求項2に記載の発明では、スイッチ状態出力部(38)は、スイッチ操作状態の検出に加えて、ロックスイッチ(31a、31b)やリリーススイッチ(32a、32b)の故障やロックスイッチ(31a、31b)およびリリーススイッチ(32a、32b)とスイッチ状態出力部(38)とを繋ぐ配線(33〜37)の異常の検知、および、車両の作動スイッチ(41)がオフされている状態でロックスイッチ(31a、31b)が操作されたときにECU(20)に対して該ECU(20)をウェイクアップさせる要求の出力を行う機能を有していることを特徴としている。
このように、スイッチ状態出力部(38)にて、スイッチ状態の検出だけでなく、各種異常を検出することもできるし、作動スイッチ(41)がオフされている状態でロック操作が為されたときにも、ECU(20)をウェイクアップさせて確実にロック動作を行わせることができる。
例えば、請求項3に記載したように、スイッチ状態出力部(38)は、電源(40)からの電源供給のオンオフを制御する電源リレー(38a)と、電源リレー(38a)がオンされているときに電源(40)からの電源供給に基づいて所定の動作電圧を生成する電源回路(38b)と、動作電圧に基づいて駆動させられ、スイッチ状態を検知すると共に該スイッチ状態を示すデータを出力する演算手段であるCPU(38c)と、CPU(38c)に示すデータをシリアル通信のプロトコルにして通信バス(21)に出力する通信手段(38d)と、作動スイッチ(41)がオンされたとき、作動スイッチ(41)がオフのときにロックスイッチ(31a、31b)が操作されたとき、もしくは、ロック動作もしくはリリース動作の際に、電源リレー(38a)にて電源(40)からの電源供給をオンさせるリレー制御部(38f)と、を有した回路構成にて実現される。
請求項4に記載の発明では、車両に対して駐車ブレーキ力を発生させるEPB(10)を駆動する駆動部(72)を有し、少なくとも該駆動部(72)がEPB(10)のアクチュエータ(11)と一体化された第1ECU(70)と、サービスブレーキにおける制動力を制御する第2ECU(50)とを備える場合において、請求項1と同様の操作スイッチ(30)を備え、通信バス(21)を介して第1ECU(70)と第2ECU(50)および操作スイッチ(30)におけるスイッチ状態出力部(38)が接続されており、操作スイッチ(30)の出力するデータが通信バス(21)を通じて第1ECU(70)に入力され、該データに基づいて、第1ECU(70)がアクチュエータ(11)を制御することを特徴としている。
このように構成される電動ブレーキ制御装置においても、通信バス(21)のみによって操作スイッチ(30)から第1ECU(70)へのデータの通信を行える。このため、各種配線(33〜37)すべてを個別に第1ECU(70)へ引き回す場合と比較して、配線やピンの数を少なくできる。そして、配線接続用のピンの数を少なくできることから、EPB−ECU(70)の小型化も図ることが可能となる。
このような電動ブレーキ制御装置とする場合にも、請求項5、6に記載したように、請求項2、3と同様の構成を採用することができる。
請求項7に記載の発明では、アクチュエータ(11)および第1ECU(70)における少なくとも駆動部(72)が車両のバネ下に配置され、車両のバネ上において、電源(40)からアクチュエータ(11)および駆動部(72)への電源供給経路に、該電源供給経路のオンオフを制御する電源供給制御部(90)が備えられていることを特徴としている。
このように、バネ上において、電源(40)から第1ECU(70)の駆動部(72)やアクチュエータ(11)への電源供給経路に電源供給制御部(90)を備えるようにすれば、第1ECU(70)に何らかの異常が発生した場合であっても、第1ECU(70)の駆動部(72)やアクチュエータ(11)に過電流が流れることを防止することが可能となる。
請求項8に記載の発明では、電源(40)からアクチュエータ(11)および駆動部(72)への電源供給経路と、電源(40)から第1ECU(70)における駆動部(72)を制御する制御演算部(71)への電源供給経路とが別系統とされ、各系統の電源供給経路にヒューズ(26a、26b)が備えられていると共に、制御演算部(71)への電源供給経路に備えられたヒューズ(26b)の方がアクチュエータ(11)および駆動部(72)への電源供給経路に備えられるヒューズ(26a)よりも小容量とされていることを特徴としている。
このような構成により、電源(40)から制御演算部(71)への電源供給が直接行われるようにできるため、第1ECU(70)に常時電源供給を行うことができる。このため、第1ECU(70)から電源供給制御部(90)に駆動要求を出し、駆動したい時にのみ電源供給制御部(90)にて駆動部(72)やアクチュエータ(11)への電源供給をオンし、それ以外には電源供給がオフされるようにすることもできる。このようにすれば、必要時以外には電源(40)から駆動部(72)やアクチュエータ(11)への電源供給経路を遮断状態にできるため、さらに過電流のリスクを無くすことが可能となる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係の一例を示すものである。
本発明の第1実施形態にかかる電動ブレーキ制御装置のシステム構成を示した図である。 スイッチECU38の構成の一例を示したブロック図である。 CPU38cが実行する処理の全体を示したフローチャートである。 電源リレー制御処理を示したフローチャートである。 ウェイクアップ要求判定処理を示したフローチャートである。 スイッチ操作状態判定処理のフローチャートである。 スイッチ異常判定処理のフローチャートである。 本発明の第2実施形態にかかる電動ブレーキ制御装置のシステム構成を示した図である。 第1実施形態に示す電動ブレーキ制御装置のバッテリ40からアクチュエータ11への電源供給形態の一例を示した図である。 第2実施形態に示す電動ブレーキ制御装置のバッテリ40からアクチュエータ11への電源供給形態の一例を示した図である。 本発明の第3実施形態にかかる電動ブレーキ制御装置のバッテリ40からアクチュエータ11への電源供給形態の一例を示した図である。 電源供給制御部90やEPB−ECU70およびアクチュエータ11の回路構成を示した図である。 電源供給制御部90に内蔵されたCPU91で実行する電源供給制御処理のフローチャートである。 本発明の第4実施形態で説明するEPB−ECU70の機能の一部をバネ上に備える場合に想定されるバッテリ40からアクチュエータ11への電源供給形態の一例を示した図である。 EPB−ECU70の機能の一部をバネ上に備える場合において、電源供給制御部90を備える場合のバッテリ40からアクチュエータ11への電源供給形態を示した図である。 本発明の第5実施形態にかかる電動ブレーキ制御装置における電源供給制御部90やEPB−ECU70およびアクチュエータ11の回路構成例を示したブロック図である。 EPB−ECUをESC−ECUと一体化して1つのECU100にした場合の電動ブレーキ制御装置のシステム構成を示した図である。 EPB−ECU110をEPBのアクチュエータ120の駆動回路と一体化したスマートアクチュエータとした場合の電動ブレーキ制御装置のシステム構成を示した図である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、同一符号を付して説明を行う。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態について説明する。本実施形態では、EPB−ECUをESC−ECUと一体化して1つのECUにした場合の電動ブレーキ制御装置について説明する。
図1は、本実施形態にかかる電動ブレーキ制御装置のシステム構成を示した図である。この図に示すように、本実施形態の電動ブレーキ制御装置には、EPB10と、EPB−ECUをESC−ECUと一体化した1つのECU20と、EPB操作スイッチ30などを備えた構成とされている。なお、図1ではESCに関する構成は省略し、EPB10に関する入出力のみ記載している。
EPB10は、各後輪に対して駐車ブレーキ力を発生させるものであり、ECU20によって制御され、モータなどのアクチュエータ11によってブレーキ機構を制御することで駐車ブレーキ力を発生させる。本実施形態では、EPB10をアクチュエータ11をブレーキ機構に備えられるキャリパ12に一体化したキャリパ一体型構造としている。このように構成されるEPB10は、アクチュエータ11を駆動することで、キャリパ12内に備えられた図示しないW/Cを押圧し、これに基づいてブレーキパッド13をブレーキディスク14に押し当てることで駐車ブレーキ力を発生させる。
ECU20は、CPU、ROM、RAM、I/Oなどを備えたマイクロコンピュータにより構成され、ROMなどに記憶されたプログラムにしたがって、EPB10を制御したり、ESCを制御したりする機能を有している。ECU20は、EPB10を制御する機能により、アクチュエータ11に対して電力供給を行ってアクチュエータ11を駆動し、駐車ブレーキ力を発生させて車輪をロックしたり、駐車ブレーキ力を解除して車輪をリリースしたりする。また、ECU20は、ESCを制御する機能により、サービスブレーキに備えられる図示しないESCアクチュエータに備えられた各種制御弁やポンプ駆動用のモータを駆動することによって、サービスブレーキにおける制動力を調整する。このESCアクチュエータの構成などに関しては、従来より周知となっているため、ここでは詳細については省略する。
このECU20には、CAN通信に用いられる通信バスであるCANバス21が接続されており、CANバス21を通じてメーターECUなどの各種ECUから伝えられる各種データがシリアル通信で入力される。ECU20は、このように入力される各種データに基づいて、EPBやESCの制御を行う。また、ECU20には、各後輪に備えられたアクチュエータ11に対して電力供給を行うための電源配線22および接地配線23が備えられている。そして、ECU20は、アクチュエータ11を駆動して駐車ブレーキ力を発生もしくは解除する際には、これら各配線22、23を通じて電力供給を行っている。
なお、ECU20への電力供給は、電源となるバッテリ40から行われており、バッテリ40に接続された電源配線24および接地配線25を介して行われている。
EPB操作スイッチ30は、第1、第2ロックスイッチ31a、31bや第1、第2リリーススイッチ32a、32bに繋がる各配線33〜36および共通配線37とスイッチ用の電子制御装置(以下、スイッチECUという)38を備えた構成とされている。
第1、第2ロックスイッチ31a、31bは、例えばシーソースイッチなどによって構成されており、ドライバによって押されると、両方共にオンされる。これにより、共通配線37の電位もしくは共通配線37から供給される電流がスイッチECU38に入力され、スイッチECU38でドライバが車輪をロックさせようとしていることが検出されるようになっている。
ロックスイッチとして、第1、第2ロックスイッチ31a、31bの2つを備えているが、1つのスイッチのみの構成であっても良い。このように、2つのスイッチを備えているのは、何らかの異常が発生した場合、例えば第1、第2ロックスイッチ31a、31bのいずれか一方が短絡した場合に誤ってロック動作してしまわないようにするためである。例えば第1、第2ロックスイッチ31a、31bのいずれか一方が短絡した場合、スイッチECU38に第1、第2ロックスイッチ31a、31bのいずれか一方がオン、他方がオフした状態と同様となる。この場合には、スイッチECU38に入力される電位もしくは供給される電流から得られる各配線33、34と共通配線37との間の抵抗値が一致しないため、スイッチECU38で異常が発生していると検出することができる。
第1、第2リリーススイッチ32a、32bは、例えばシーソースイッチなどによって構成されており、ドライバによって押されると、両方共にオンされる。これにより、共通配線37の電位もしくは共通配線37から供給される電流がスイッチECU38に入力され、スイッチECU38でドライバが車輪をリリースさせようとしていることが検出されるようになっている。
リリーススイッチとして、第1、第2リリーススイッチ32a、32bの2つを備えているが、、1つのスイッチのみの構成であっても良い。このように、2つのスイッチを備えているのも、第1、第2ロックスイッチ31a、31bと同様、何らかの異常が発生した場合に誤ってリリース動作してしまわないようにするためである。
各スイッチ31a、31b、32a、32bに繋がる配線33〜36は、共通配線37に接続されており、共通配線37に印加される電位もしくは共通配線37から供給される電流をスイッチECU38に入力する。
共通配線37は、基準電位とされる配線であり、各スイッチ31a、31b、32a、32bに繋がる配線33〜36に対して基準電位を伝えている。基準電位は、接地電位とされても良いし、所定の正電位とされても良い。共通配線37の電位が接地電位とされる場合、各スイッチ31a、31b、32a、32bがオンされたときにスイッチECU38に接地電位が入力され、正電位とされる場合には各スイッチ31a、31b、32a、32bがオンされたときに所定の電流がスイッチECU38に供給される。これにより、スイッチECU38にて、各スイッチ31a、31b、32a、32bがオンされたことを検出できるようになっている。
スイッチECU38は、スイッチ状態出力部に相当し、CPUなどを備えており、CPUに各スイッチ31a、31b、32a、32bの操作状態(以下、スイッチ操作状態という)を示す信号を入力し、入力された信号に応じたデータを出力する。具体的には、スイッチECU38は、CAN通信が行われるCANバス21に接続されており、各スイッチ31a、31b、32a、32bがオンされたときに、それを検出し、ロック動作もしくはリリース動作を行わせることを示すデータをCAN通信に用いられるプロトコルに従って作成し、それをシリアル通信でCANバス21に伝える。このロック動作もしくはリリース動作を行わせることを示すデータがCANバス21に伝えられると、それがECU20に入力され、ECU20で入力されたデータに従ってEPB10をロック動作もしくはリリース動作させられるようになっている。
また、スイッチECU38は、イグニッションスイッチ(IG−SW)がオフされている時には通常スリープ状態となっているが、IG−SWがオフされていても、ロック操作が行われたときなどにウェイクアップされる。例えば、第1ロックスイッチ31aがオンになるとCPUがウェイクアップさせられる。そして、ウェイクアップ時には、EPB10も作動させられるように、スイッチECU38からCANバス21にウェイクアップ要求を伝え、ECU20をウェイクアップさせるようにする。
さらに、スイッチECU38は、スイッチ31a、31b、32a、32bの故障などの異常(以下、スイッチ異常という)を検出し、それをCANバス21に伝える。例えば、各配線33、34からスイッチECU38に入力される電位もしくは供給される電流から得られる各配線33、34と共通配線37との間の抵抗値が一致していない場合、スイッチECU38でロックスイッチの異常と検出する。また、各配線35、36からスイッチECU38に入力される電位もしくは供給される電流から得られる各配線35、36と共通配線37との間の抵抗値が一致していない場合、スイッチECU38でリリーススイッチの異常と検出する。そして、これらいずれかの異常が検出されると、その異常の内容を示すデータをCAN通信に用いられるプロトコルに従って作成し、CANバス21に伝える。
図2は、スイッチECU38の構成の一例を示したブロック図である。この図に示すように、スイッチECU38は、電源リレー38a、電源回路38b、CPU38c、通信IC38d、入力バッファ38e、OR回路38fなどが備えられた構成とされている。
電源リレー38aは、バッテリ40と電源回路38bとの接続状態を制御するスイッチであり、例えばMOSFETによって構成され、OR回路38fの出力に基づいてオンオフが制御されることで、バッテリ40から電源回路38bへの電圧印加を制御する。
電源回路38bは、バッテリ40からの電圧印加に基づいて所定の動作電圧を生成する回路であり、この電源回路38bの生成する動作電圧に基づいてCPU38cや通信IC38dなどが作動させられている。
CPU38cは、演算手段に相当し、スイッチ操作状態についての判定(以下、スイッチ操作状態判定という)を行い、それに応じたデータを出力する。例えば、スイッチ操作状態を示す信号を入力し、第1、第2ロックスイッチ31a、31bもしくは第1、第2リリーススイッチ32a、32bが同時に押されてドライバがロック操作もしくはリリース操作を行ったときには、アクチュエータ11にロック動作もしくはリリース動作を行わせるべく、その旨を示すデータを通信IC38dに伝える。また、CPU38cは、ウェイクアップ要求があったか否か判定(以下、ウェイクアップ要求判定という)や、スイッチ異常が発生しているか否かの判定(以下、スイッチ異常判定という)などを行い、それに応じたデータを出力する。このCPU38cで実行される各種制御処理の詳細については後述する。
通信IC38dは、通信手段に相当し、CPU38cから伝えられたデータをCAN通信に従ったプロトコルのデータに直してCANバス21に伝える。入力バッファ38eは、各スイッチ31a、31b、32a、32bの操作状態に応じた電位もしくは電流を入力し、それをCPU38cに伝えるバッファである。
OR回路38fは、リレー制御部に相当し、IG−SW41がオンされたとき、第1ロックスイッチ31aがオンされたとき、CPU38cからの所定時間電源保持の要求が出されたときに電源リレー38aをオンするハイレベル信号を出力する。例えば、IG−SW41がオンされると、バッファ38gを介してOR回路38fにバッテリ電圧に基づくハイレベル信号が入力され、OR回路38fからハイレベル信号が出力される。また、例えば共通配線37が接地電位にされている場合には、第1ロックスイッチ31aがオンされると、インバータ回路38hによって接地電位(ローレベル電位)が反転されたハイレベル信号がOR回路38fに入力され、OR回路38fからハイレベル信号が出力される。また、ロック動作が開始されたときには、その動作中に電源オフになってロック動作が途中で停止することを防止する為に、CPU38cからOR回路38fに対して所定時間ハイレベル信号が出力され、その期間中はOR回路38fからハイレベル信号が出力される。このようにOR回路38fからハイレベル信号が出力されると、電源リレー38aがオンされることで、電源回路38bによる動作電圧生成が行われるようになっている。
このような構成のスイッチECU38により、IG−SW41がオンされているとき、もしくは、IG−SW41がオフされているときでもドライバがロック操作を行ったときにCPU38cに電源投入が行われる。これにより、IG−SW41がオンされているときのロック動作やリリース操作を可能にしていると共に、IG−SW41がオフされているときのロック動作を可能にし、かつ、スイッチ異常を検出することを可能としている。
図3〜図7は、CPU38cで実行される各種制御処理の詳細を示したフローチャートである。具体的には、図3は、CPU38cが実行する処理の全体を示したフローチャート、図4は、電源リレー制御処理を示したフローチャート、図5は、ウェイクアップ要求判定処理を示したフローチャート、図6は、スイッチ操作状態判定処理のフローチャート、図7は、スイッチ異常判定処理のフローチャートである。
図3に示す処理はIG−SW41がオンされた時またはロックスイッチ31aがオンされた時から実行される。
まず、図3に示すように、ステップ100において初期化処理、例えば各種フラグリセットやカウンタリセットなどのイニシャライズを行う。そして、ステップ200に進み、時間tが経過したか否かを判定する。ここでいう時間tは、制御周期を規定するものである。つまり、初期化処理が終了してからの時間もしくは前回本ステップで肯定判定されたときからの経過時間が時間tに至るまで繰り返し本ステップでの判定が行われるようにすることで、時間tが経過するごとに図3に示す各種制御処理が実行されるようにしている。
次に、制御周期が来ると、ステップ250に進んで電源リレー制御処理を実行する。電源リレー制御処理では、図4に示す各種処理が行われる。
まず、ステップ251では、IG−SW41がオンされたか否かを判定し、ステップ252では、第1ロックスイッチ31aがオンされたか否かを判定する。これらいずれか一方でも肯定判定された場合には、電源リレー38aをオンする必要がある。すなわち、IG−SW41がオンされた場合には通常通りCPU38cや通信IC38dに動作電圧を印加する必要があり、またIG−SW41がオフの場合であっても第1ロックスイッチ31aがオンされるとロック動作を行えるようにCPU38cや通信IC38dに動作電圧を印加する必要がある。このため、ステップ253に進み、電源保持カウンタCTPOWERを所定値KTPOWERに設定したのち、ステップ254に進んで電源リレー出力をオンにする。これに基づいて、CPU38cから電源リレー38aをオンさせるためのハイレベル信号がOR回路38fに出力される。
一方、ステップ251、252の両方で否定判定された場合には、ステップ255に進んで電源保持カウンタCTPOWERのカウント値が0に至ったか否かを判定する。そして、ここで肯定判定されるまではステップ256に進んで電源保持カウンタCTPOWERのカウント値をデクリメントしていく。そして、電源保持カウンタCTPOWERのカウント値が0になるまではステップ254に進んで電源リレー出力のオンを保持し、ステップ255で否定判定されるとステップ257に進んで電源リレー出力をオフする。このようにして、IG−SW41がオフされ、かつ、電源保持カウンタCTPOWERのカウント値が0になるまではCPU38cからの電源リレー出力がオンになる。
なお、ここでいう所定値KTPOWERはロック動作に掛かる時間以上に設定されている。このため、仮にIG−SW41がオンされているときに第1ロックスイッチ31aが押され、その後、ロック動作終了前にIG−SW41がオフされたとしても、必ずロック動作終了までは電源リレー出力がオンになる。したがって、ロック動作の途中で電源リレー38aがオフされて、CPU38cや通信IC38dへの電圧印加がオフされないようになっている。
このようにして、電源リレー制御処理が完了する。その後、ステップ300に進んでウェイクアップ要求判定処理を行う。ウェイクアップ要求判定処理では、図5に示す各種処理が行われる。
まず、ステップ310ではIG−SW41がオフになっているか否かを判定し、ここで肯定判定されたときにはステップ320に進んで、第1ロックスイッチ31aがオンされているか否かを判定する。そして、ステップ320でも肯定判定されるとステップ330に進んでウェイクアップ要求フラグをオンし、ステップ310、320のいずれか一方でも否定判定されればステップ340に進んでウェイクアップ要求フラグをオフする。このようにして、ウェイクアップ要求判定処理が完了する。
続いて、図3のステップ400に進んでスイッチ状態判定処理を行う。スイッチ状態判定処理では、図6に示す各種処理が行われる。
まず、ステップ410で第1リリーススイッチ32aがオンされているか否かを判定する。そして、ステップ410で肯定判定されるとステップ420に進み、第2リリーススイッチ32bがオンされているか否かを判定する。そして、ステップ420でも肯定判定された場合には、ドライバがリリース操作を行ったことを示していることから、ステップ430に進んでリリース要求フラグをオンすると共に、ロック要求フラグをオフする。
一方、ステップ410で否定判定された場合には、ステップ440に進んで第1ロックスイッチ31aがオンされているか否かを判定する。そして、ステップ440で肯定判定されるとステップ450に進み、第2ロックスイッチ31bがオンされているか否かを判定する。このステップ450でも肯定判定された場合には、ドライバがロック操作を行ったことを示していることから、ステップ460に進んでリリース要求フラグをオフすると共に、ロック要求フラグをオンする。
そして、ステップ410、420の両方で肯定判定された場合、もしくは、ステップ440、450の両方で肯定判定された場合以外は、各スイッチ31a、31b、32a、32bのいずれかがオンされていたとしても、ステップ470に進んでリリース要求フラグをオフすると共に、ロック要求フラグをオフする。このようにして、スイッチ操作状態判定が完了する。
その後、ステップ500に進んでスイッチ異常判定処理を実行する。スイッチ異常判定処理では、図7に示す各種処理が行われる。
まず、ステップ505では、リリーススイッチ異常フラグがオンされているか否かを判定する。リリーススイッチ異常フラグは、後述するステップ530でオンされるフラグであり、今回の制御周期以前にオンされていれば本ステップで肯定判定されるが、オンされていなければ否定判定される。ここで否定判定されるとステップ510に進み、第1リリーススイッチ32aと第2リリーススイッチ32bのオンオフが一致しているか否かを判定する。そして、ステップ510で肯定判定されれば、リリーススイッチには異常がないと考えられ、否定判定されれば、リリーススイッチに異常がある可能性があると考えられる。このため、ステップ510で肯定判定されればステップ515に進み、リリーススイッチの異常と判定されるカウントを計測するカウンタであるリリーススイッチ異常カウンタをクリアし、否定判定されればステップ520に進み、リリーススイッチ異常カウンタをインクリメントする。
続いてステップ525に進み、リリーススイッチ異常カウンタが所定のカウント値KNGを超えたか否かを判定する。所定周期続けてステップ510で否定判定された場合、リリーススイッチ異常カウンタがインクリメントされることでカウント値KNGを超える。この場合には、ステップ525で肯定判定され、ステップ530に進んでリリーススイッチが異常であることを示すリリーススイッチ異常フラグをオンする。
そして、ステップ505もしくはステップ525で否定判定された場合、またはステップ530の処理が終了すると、ステップ535に進む。ステップ535では、ロックスイッチ異常フラグがオンされているか否かを判定する。ロックスイッチ異常フラグは、後述するステップ560でオンされるフラグであり、今回の制御周期以前にオンされていれば本ステップで肯定判定されるが、オンされていなければ否定判定される。ここで否定判定されるとステップ540に進み、第1ロックスイッチ31aと第2ロックスイッチ31bのオンオフが一致しているか否かを判定する。そして、ステップ540で肯定判定されれば、ロックスイッチには異常がないと考えられ、否定判定されれば、ロックスイッチに異常がある可能性があると考えられる。このため、ステップ540で肯定判定されればステップ545に進み、ロックスイッチの異常と判定されるカウントを計測するカウンタであるロックスイッチ異常カウンタをクリアし、否定判定されればステップ550に進み、ロックスイッチ異常カウンタをインクリメントする。
続いてステップ555に進み、ロックスイッチ異常カウンタが所定のカウント値KNGを超えたか否かを判定する。所定周期続けてステップ540で否定判定された場合、ロックスイッチ異常カウンタがインクリメントされることでカウント値KNGを超える。この場合には、ステップ555で肯定判定され、ステップ560に進んでロックスイッチが異常であることを示すロックスイッチ異常フラグをオンする。
このように、第1、第2ロックスイッチ31a、31bのいずれか一方のみが押されたり、第1、第2リリーススイッチ32a、32bのいずれか一方のみが押された場合には、スイッチ異常を示すフラグがオンされる。また、スイッチ異常が無ければフラグがオフとなる。このようにして、スイッチ異常判定処理が完了する。
そして、このように各種処理が完了すると、図3のステップ600に進み、CAN出力処理を実行する。これにより、ステップ300〜500でオンされたフラグのデータを通信IC38dに出力し、通信IC38dでCAN通信に用いられるプロトコルに従ったデータとされてCANバス21に伝えられる。このような処理をCPU38cで実行することにより、スイッチECU38でドライバのスイッチ操作に基づくロック動作もしくはリリース動作の指示や、ウェイクアップ要求、スイッチ異常が検出されたことが伝えられるようにしている。このような構成により、スイッチECU38を実現することができる。
なお、本実施形態では、各スイッチ31a、31b、32a、32bが通常時にオフされている構成を例に挙げたが、各スイッチ31a、31b、32a、32bが通常時にオンされており、ドライバに操作されたときにオフされる構成とすることもできる。その場合、共通配線37を通じて各配線33〜36に常に電流が流されるようにしておくようにし、各スイッチ31a、31b、32a、32bが操作された場合にスイッチECU38への電流供給が無くなって、各スイッチ31a、31b、32a、32bが操作されたことが検出される。このようにすれば、通常時であっても配線33〜37が断線したり短絡した場合に各配線33〜37からスイッチECU38に供給される電流値の変化から、異常時であることを検出することが可能となる。
以上説明したように、本実施形態では、従来別々に構成していたEPB−ECUとESC−ECUとを一体化した構造とし、1つのECU20によってEPBを制御する機能とESCを制御する機能を実現させるようにしている。そして、このようにする場合に、第1、第2ロックスイッチ31a、31bや第1、第2リリーススイッチ32a、32bの操作状態をスイッチECU38で検出し、シリアル通信でCANバス21に伝えるようにしている。このような形態とする場合、CANバス21を通じてECU20に各スイッチ31a、31b、32a、32bの操作状態を伝えられる。
このため、各スイッチ31a、31b、32a、32bに接続された配線33〜36や共通配線37をすべてECU20に接続する場合と比較して、ECU20に接続される配線の数、つまりピン数をCANバス21の1つだけとすることが可能となる。そして、CANバス21については、従来EPB−ECUとESC−ECUとを別々に構成していた場合においても、ESC−ECU側に接続されていたものであり、本実施形態のようにECU20に一体化したとしても、配線やピンの数の増加に繋がらない。すなわち、従来のESC−ECUの場合、本実施形態でいうCANバス21およびバッテリ40に繋がる電源配線24および接地配線25については元々備えられていた配線であり、EPB10のアクチュエータ11に繋がる電源配線22および接地配線23のみが増加分となる。
したがって、本実施形態のように1つのECU20とする場合であっても、配線やピンの数の増加を各後輪のアクチュエータ11に繋がる電源配線22および接地配線23のみの4つに抑制することが可能となる。このため、EPB−ECUをESC−ECUと一体化した構成となるECU20に必要とされる配線接続用のピンの数を少なくすることが可能となる。そして、配線接続用のピンの数を少なくできることから、ECU20の小型化も図ることが可能となる。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態は、電動ブレーキ制御装置におけるEPB−ECUをEPB10のアクチュエータ11の駆動回路と一体化したスマートアクチュエータとした場合について説明する。なお、本実施形態の電動ブレーキ制御装置における個々の構成において、第1実施形態と同様の部分については説明を省略し、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
図8は、本実施形態にかかる電動ブレーキ制御装置のシステム構成を示した図である。この図に示すように、本実施形態でもスイッチECU38を有するEPB操作スイッチ30を備えた構成としている。このEPB操作スイッチ30からCANバス21に対してドライバのスイッチ操作に基づくロック動作もしくはリリース動作の指示や、ウェイクアップ要求、スイッチ異常が検出されたことを出力できるようにしている。そして、ESC−ECU50やメーターECU60が接続されるCANバス21に対して、ESC−ECU50とは別々に備えたEPB−ECU70を接続し、CANバス21を通じてESC−ECU50とEPB−ECU70の通信も行えるようにしている。また、EPB操作スイッチ30からCANバス21に出力されたデータもEPB−ECU70に伝えられ、このデータに基づいて、EPB−ECU70は、EPB10を駆動してロック動作やリリース動作を行ったり、IG−SW41がオフのときのロック操作時にウェイクアップしたりできるようになっている。
このように構成される駐車ブレーキ制御装置では、CANバス21のみによってEPB操作スイッチ30からEPB−ECU70へのデータの通信を行える。このため、各種配線33〜37すべてを個別にEPB−ECU70へ引き回す場合と比較して、配線やピンの数を少なくできる。そして、配線接続用のピンの数を少なくできることから、EPB−ECU70の小型化も図ることが可能となる。
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態について説明する。本実施形態は、第2実施形態に対してECU内での電源供給の形態を変更する場合について説明する。
図9は、第1実施形態に示す電動ブレーキ制御装置のバッテリ40からアクチュエータ11への電源供給形態の一例を示した図である。また、図10は、第2実施形態に示す電動ブレーキ制御装置のバッテリ40からアクチュエータ11への電源供給形態の一例を示した図である。
図9に示されるように、第1実施形態に示す電動ブレーキ制御装置では、バッテリ40とECU20とが接続され、ECU20に備えられたトランジスタなどのスイッチ80を介してアクチュエータ11への電源供給がなされることになる。バッテリ40とECU20とを繋ぐ電源配線24にはヒューズ26が備えられ、過電流保護が行われる。なお、図9では、接地電位側の配線形態については簡略化してあるが、バッテリ40とECU20とを接地配線25で繋ぎ、ECU20とアクチュエータ11とを接地配線23で繋ぐ形態とされる。
このような電源供給形態により、ECU20およびアクチュエータ11への電力供給を行うことができる。この場合、スイッチ80が備えられるECU20が車両のバネ上に配置されることから、飛び石や浸水等が懸念されるバネ下にはなく、電源ショートなどの問題はあまり懸念されない。
一方、図10に示されるように、第2実施形態に示す電動ブレーキ制御装置でも、基本的な電源供給形態は第1実施形態と同様となるが、スイッチ80が備えられるEPB−ECU70がバネ下に配置されることになる。
したがって、第2実施形態の電動ブレーキ制御装置では、バッテリ40からEPB−ECU70やアクチュエータ11への電源供給経路がバネ下まで繋がった状態となり、バネ下に常時電源供給が為される状態となっている。そして、バネ下は、飛び石や浸水等が懸念される過酷な環境に晒される場所であるため、例えばスイッチ80の故障や短絡などが懸念され、これらが発生すると、バッテリ40からEPB−ECU70やアクチュエータ11への電源供給経路に過電流が流れてしまう。
そこで、本実施形態では、バネ下に配置されるEPB−ECU70のスイッチ80などが故障したとしても、バッテリ40からEPB−ECU70やアクチュエータ11への電源供給経路に過電流が流れてしまうことを防止する構成としている。
図11は、本実施形態にかかる電動ブレーキ制御装置のバッテリ40からアクチュエータ11への電源供給形態を示した図である。この図に示すように、バネ上において、バッテリ40とEPB−ECU70とを繋ぐ電源配線24に電源供給制御部90を備えるようにしている。
電源供給制御部90は、CPUを内蔵したもので、EPB−ECU70とCANバス21を通じて通信を行い、EPB−ECU70の状況などに応じてEPB−ECU70やアクチュエータ11への電源供給経路の接続状態を制御し、電源供給と電源遮断との切替を行う。また、電源供給制御部90は、ディーラーなどが故障診断を行う際に故障診断装置95をCANバス21に接続したときにも、それを検知して電源供給が行える状態に制御し、故障診断が行えるようにしている。さらに、EPB−ECU70では、断線などの自己診断も行っており、CANバス21に自己診断結果を示す自己診断信号を出力している。電源供給制御部90は、この自己診断結果を示す自己診断信号を受け取り、自己診断信号が何らかの異常が発生していたことを示す信号であったときには、電源遮断を行うことで、過電流が流れることを抑制できるようにしている。このように、電源供給制御部90を備え、電源供給制御部90にてEPB−ECU70やアクチュエータ11への電源供給と電源遮断とが切替えられるようにしている。
次に、本実施形態にかかる電動ブレーキ制御装置における電源供給制御部90やEPB−ECU70およびアクチュエータ11の具体的な回路構成について説明する。図12は、この回路構成例を示したブロック図である。
この図に示すように、電源供給制御部90は、CPU91、ドライバ回路92、スイッチ93および電源IC94を有した構成とされている。
CPU91は、ドライバ回路92に対して電源供給を行うか、電源遮断を行うかに応じた指示信号を出力する。具体的には、CPU91は、ロック動作やリリース動作を行う際にEPB−ECU70から出力される作動要求を受け取ったときに、何らかの異常が発生しているか否かを判定し、発生していなければドライバ回路92に電源供給を行わせる指示信号を出力し、発生していればドライバ回路92に電源遮断を行わせる指示信号を出力する。また、CPU91は、故障診断装置95からの故障診断要求を受け取ったときにも、ドライバ回路92に電源供給を行わせる指示信号を出力するようになっている。
ドライバ回路92は、スイッチ93のオンオフを制御する回路である。スイッチ93は、バッテリ40からEPB−ECU70に繋がる電源配線24のオンオフを制御するものであり、例えばトランジスタなどで構成される。電源IC94は、バッテリ40が発生させるバッテリ電圧に基づいてCPU91やドライバ回路92の駆動電圧(例えば5V)を生成する。これらによって、電源供給制御部90が構成されている。
また、EPB−ECU70は、制御演算部71と駆動部72とを有した構成とされている。制御演算部71は、各種制御の為の演算を行って駆動部72を制御する部分である。駆動部72は、アクチュエータ11に対して電流供給を行ってアクチュエータ11を駆動する部分である。
制御演算部71は、CPU71aおよび電源IC71bを有した構成とされている。CPU71aは、ドライバのロック操作やリリース操作に基づいてロック動作やリリース動作を行うべく、アクチュエータ11に対して制御信号を出力する。電源IC71bは、バッテリ40が発生させるバッテリ電圧に基づいてCPU71aや後述するドライバ回路72aの駆動電圧(例えば5V)を生成する。
駆動部72は、ドライバ回路72aおよびインバータ回路72bを有した構成とされており、モータなどで構成されるアクチュエータ11に接続されている。スマートアクチュエータでは、少なくとも駆動部72とアクチュエータ11とが一体化された構成とされている。
ドライバ回路72aは、CPU71aからの制御信号に基づいて、インバータ回路72bを駆動してアクチュエータ11であるモータに対して正方向もしくは逆方向の電流を供給してモータを正回転もしくは逆回転させたり、モータへの電流供給を遮断してモータを停止させたりする。インバータ回路72bは、例えばHブリッジ回路によって構成されており、対角の関係で接続された半導体スイッチング素子のオンオフを交互に切替えることでモータに対して正方向もしくは逆方向の電流を供給する。これにより、モータが正回転もしくは逆回転させられ、ブレーキパッド13をブレーキディスク14側に移動させたり、それと反対側に移動させ、駐車ブレーキ力を発生させたり解除させられるようになっている。このようにして、電源供給制御部90やEPB−ECU70およびアクチュエータ11が構成されている。
続いて、本実施形態にかかる電動ブレーキ制御装置における電源供給制御部90の作動について説明する。図13は、電源供給制御部90に内蔵されたCPU91で実行する電源供給制御処理のフローチャートである。この図に示す処理も、電源供給制御部90がバッテリ40に繋がれて初期点検などを受けたときから実行され、IG−SW41がオフされているときでも所定の演算周期ごとに実行される。
まず、ステップ700では、故障診断中であるか否かを判定する。ディーラーにて故障診断装置95がCANバス21に接続されたときに、故障診断装置95から故障診断要求の信号がCANバス21を通じて電源供給制御部90に伝えられるようになっているため、この信号が入力されたか否かに基づいて本判定を行っている。ここで肯定判定された場合には、ディーラーにて故障診断を行いたいタイミングであることから、ステップ710に進み、電源供給制御部90は、EPB−ECU70やアクチュエータ11に電源供給が行える状態にする。これにより、故障診断装置95を用いた各種故障診断が可能となる。
また、ステップ700で否定判定された場合には、ステップ720に進み、EPB−ECU70からの自己診断信号が何らかの異常が発生していたことを示す信号であったか否かを判定する。ここで肯定判定されれば、ステップ730に進み、電源供給制御部90は、EPB−ECU70やアクチュエータ11に過電流が流れることを防止すべく、電源遮断の状態にする。
さらに、ステップ720で否定判定された場合には、ステップ740に進み、EPB−ECU70との通信が異常でないか否かを判定する。例えば、EPB−ECU70が正常であれば、自己診断信号がCANバス21に出力されているなど、EPB−ECU70が正常であるときの通信状態となっている。しかしながら、EPB−ECU70が正常であるときの通信状態となっていない場合には、EPB−ECU70に何らかの異常が発生した可能性がある。このため、ステップ740で肯定判定された場合には、ステップ730に進み、電源供給制御部90は、EPB−ECU70やアクチュエータ11に過電流が流れることを防止すべく、電源遮断の状態にする。そして、ステップ740でも否定判定された場合には、異常は発生していないことから、ステップ710に進み、電源供給制御部90は、EPB−ECU70やアクチュエータ11に電源供給が行える状態にする。
以上説明したように、バネ上において、バッテリ40からEPB−ECU70やアクチュエータ11への電源供給経路に電源供給制御部90を備えるようにすれば、EPB−ECU70に何らかの異常が発生した場合であっても、EPB−ECU70やアクチュエータ11に過電流が流れることを防止することが可能となる。
(第4実施形態)
本発明の第4実施形態について説明する。本実施形態も、第3実施形態と同様に、電源供給制御部90を備えるものであるが、第3実施形態に対してEPB−ECU70の機能の一部をバネ上に備えるようにしている点において相違している。その他の点については、第3実施形態と同様であるため、第3実施形態と異なる部分について説明する。
図14は、EPB−ECU70の機能の一部をバネ上に備える場合に想定されるバッテリ40からアクチュエータ11への電源供給形態の一例を示した図である。また、図15は、EPB−ECU70の機能の一部をバネ上に備える場合において、電源供給制御部90を備える場合のバッテリ40からアクチュエータ11への電源供給形態を示した図である。
第3実施形態で説明したように、EPB−ECU70のすべてをバネ下に備える形態もあるが、図14に示すように、EPB−ECU70をアクチュエータ11の駆動を主に行う駆動部72と各種制御の為の演算を行って駆動部72を制御する制御演算部71とに分け、駆動部72をバネ下、制御演算部71をバネ上に配置することも考えられる。しかし、この場合にも、スイッチ80が備えられる駆動部72がバネ下に配置されることになる。したがって、このような形態とされる場合にも、図15に示すように、バネ上において、バッテリ40からEPB−ECU70における駆動部72やアクチュエータ11への電源供給経路に電源供給制御部90を備えることで、上記と同様の効果を得ることができる。
なお、このような形態とする場合、図15に示すように、バネ上において、EPB−ECU70における制御演算部71と電源供給制御部90を一体化することで、小型化を図ることもできる。
(第5実施形態)
本発明の第5実施形態について説明する。本実施形態では、第3実施形態に対してEPB−ECU70の制御演算部71への電源供給経路を駆動部72やアクチュエータ11の駆動に用いる電源供給経路と別系統にする場合について説明する。その他の点については、第3実施形態と同様であるため、第3実施形態と異なる部分について説明する。
図16は、本実施形態にかかる電動ブレーキ制御装置における電源供給制御部90やEPB−ECU70およびアクチュエータ11の回路構成例を示したブロック図である。この図に示すように、バッテリ40からの電源配線24を2つの配線24a、24bに分岐させる。つまり、電源供給制御部90やアクチュエータ11への電源供給を行う配線24aと、EPB−ECU70への電源供給を行う配線24bとを備える。そして、配線24aにヒューズ26aを備えると共に配線24bにはヒューズ26bを備え、ヒューズ26aを容量大、ヒューズ26bを容量小のもので構成する。
このような構成により、バッテリ40から配線24bを通じての電源供給が電源IC71bに直接行われるようにできるため、EPB−ECU70のCPU71aに常時電源供給を行うことができる。このため、EPB−ECU70から電源供給制御部90のCPU91に駆動要求を出し、駆動したい時にのみ電源供給制御部90に備えられるスイッチ93をオンし、それ以外にはスイッチ93がオフされるようにすることもできる。このようにすれば、スイッチ93を必要なときにのみオンさせた状態、つまり必要時以外にはバッテリ40から駆動部72やアクチュエータ11への電源供給経路を遮断状態にできるため、さらに過電流のリスクを無くすことが可能となる。
なお、EPB−ECU70の電源IC71bには常にバッテリ40からの電源供給が為されることになるが、ヒューズ26bをヒューズ26aよりも容量を小さくしておけば、過電流が発生したときに瞬時に断線させられるため、過電流が電源IC71bに掛かることを防止できる。
(他の実施形態)
上記各実施形態では、車両の作動スイッチとして、エンジン車両などを考慮したIG−SW41を例に挙げたが、電気車両やハイブリッド車両においては例えばプッシュスタートスイッチとなる。
上記第2実施形態では、図8に示すようにアクチュエータ11をバネ下に設ける場合を想定したシステム、つまりアクチュエータ11が例えばモータで、モータの回転力によってブレーキパッドをブレーキディスクに押し当てるEPB10を示した。これに限らず、EPB10がケーブル式の場合、つまりケーブルを伸縮させるアクチュエータ11をバネ上に配置し、バネ下に配置された回転機構をケーブルの伸縮によって駆動することで、ブレーキパッド13をブレーキディスク14に押し当てる形態とされていても良い。このような形態の場合、バネ上にアクチュエータ11が備えられることから、アクチュエータ11の駆動回路とEPB−ECU70を一体化した場合、EPB−ECU70もバネ上に設けられることになる。しかしながら、このような形態とされる場合でも、配線に接続されるピン数を少なくできることから、第2実施形態と同様の効果を得ることができる。勿論、第2実施形態に限らず、第3〜第5実施形態に対しても、EPB10をケーブル式のものとしても良い。
10…EPB、11…アクチュエータ、20…ECU、21…CANバス(通信バス)、22、24…電源配線、23、25…接地配線、26…ヒューズ、30…EPB操作スイッチ、31a、31b…ロックスイッチ、32a、32b…リリーススイッチ、33〜36…配線、37…共通配線、38…スイッチECU、38a…電源リレー、38b…電源回路、38c…CPU、38d…通信IC、40…バッテリ、50…ESC−ECU(第2ECU)、70…EPB−ECU(第1ECU)、71…制御演算部、72…駆動部、90…電源供給制御部

Claims (8)

  1. 車両に対して駐車ブレーキ力を発生させる電動パーキングブレーキ(10)を制御する機能と、サービスブレーキにおける制動力を制御する機能とを共に備えた1つの電子制御装置(20)と、
    前記電動パーキングブレーキ(10)のアクチュエータ(11)を駆動して駐車ブレーキ力を発生させて車輪をロックするロック動作を行わせるロックスイッチ(31a、31b)と、前記アクチュエータ(11)を駆動して前記駐車ブレーキ力を解除して車輪をリリースするリリース動作を行わせるリリーススイッチ(32a、32b)と、前記ロックスイッチ(31a、31b)および前記リリーススイッチ(32a、32b)の操作状態であるスイッチ操作状態を検出し、該スイッチ操作状態に応じて前記ロック動作もしくは前記リリース動作を行わせることを示すデータをシリアル通信にて出力するスイッチ状態出力部(38)と、を備えた操作スイッチ(30)と、
    前記車両に備えられたシリアル通信を行う通信バス(21)と、を備え、
    前記通信バス(21)を介して前記電子制御装置(20)と前記操作スイッチ(30)における前記スイッチ状態出力部(38)とが接続されており、前記操作スイッチ(30)の出力するデータが前記通信バス(21)を通じて前記電子制御装置(20)に入力され、該データに基づいて、前記電子制御装置(20)が前記アクチュエータ(11)を制御することを特徴とする電動ブレーキ制御装置。
  2. 前記スイッチ状態出力部(38)は、前記スイッチ操作状態の検出に加えて、前記ロックスイッチ(31a、31b)や前記リリーススイッチ(32a、32b)の故障、および、車両の作動スイッチ(41)がオフされている状態で前記ロックスイッチ(31a、31b)が操作されたときに前記電子制御装置(20)に対して該電子制御装置(20)をウェイクアップさせる要求の出力を行う機能を有していることを特徴とする請求項1に記載の電動ブレーキ制御装置。
  3. 前記スイッチ状態出力部(38)は、
    電源(40)からの電源供給のオンオフを制御する電源リレー(38a)と、
    前記電源リレー(38a)がオンされているときに前記電源(40)からの電源供給に基づいて所定の動作電圧を生成する電源回路(38b)と、
    前記動作電圧に基づいて駆動させられ、前記スイッチ状態を検知すると共に該スイッチ状態を示すデータを出力する演算手段であるCPU(38c)と、
    前記CPU(38c)に示すデータを前記シリアル通信のプロトコルにして前記通信バス(21)に出力する通信手段(38d)と、
    前記作動スイッチ(41)がオンされたとき、前記作動スイッチ(41)がオフのときに前記ロックスイッチ(31a、31b)が操作されたとき、もしくは、前記ロック動作もしくは前記リリース動作の際に、前記電源リレー(38a)にて前記電源(40)からの電源供給をオンさせるリレー制御部(38f)と、を有していることを特徴とする請求項2に記載の電動ブレーキ制御装置。
  4. 車両に対して駐車ブレーキ力を発生させる電動パーキングブレーキ(10)を駆動する駆動部(72)を有し、少なくとも該駆動部(72)が前記電動パーキングブレーキ(10)のアクチュエータ(11)と一体化された第1電子制御装置(70)と、
    前記電動パーキングブレーキ(10)のアクチュエータ(11)を駆動して駐車ブレーキ力を発生させて車輪をロックするロック動作を行わせるロックスイッチ(31a、31b)と、前記アクチュエータ(11)を駆動して前記駐車ブレーキ力をリリースするリリース動作を行わせるリリーススイッチ(32a、32b)と、前記ロックスイッチ(31a、31b)および前記リリーススイッチ(32a、32b)の操作状態であるスイッチ操作状態を検出し、該スイッチ操作状態に応じて前記ロック動作もしくは前記リリース動作を行わせることを示すデータをシリアル通信にて出力するスイッチ状態出力部(38)と、を備えた操作スイッチ(30)と、
    前記車両に備えられたシリアル通信を行う通信バス(21)と、を備え、
    前記通信バス(21)を介して前記第1電子制御装置(70)と前記操作スイッチ(30)における前記スイッチ状態出力部(38)が接続されており、前記操作スイッチ(30)の出力するデータが前記通信バス(21)を通じて前記第1電子制御装置(70)に入力され、該データに基づいて、前記第1電子制御装置(70)が前記アクチュエータ(11)を制御することを特徴とする電動ブレーキ制御装置。
  5. 前記スイッチ状態出力部(38)は、前記スイッチ操作状態の検出に加えて、前記ロックスイッチ(31a、31b)や前記リリーススイッチ(32a、32b)の故障、および、車両の作動スイッチ(41)がオフされている状態で前記ロックスイッチ(31a、31b)が操作されたときに前記第1電子制御装置(70)に対して該第1電子制御装置(70)をウェイクアップさせる要求の出力を行う機能を有していることを特徴とする請求項4に記載の電動ブレーキ制御装置。
  6. 前記スイッチ状態出力部(38)は、
    電源(40)からの電源供給のオンオフを制御する電源リレー(38a)と、
    前記電源リレー(38a)がオンされているときに前記電源(40)からの電源供給に基づいて所定の動作電圧を生成する電源回路(38b)と、
    前記動作電圧に基づいて駆動させられ、前記スイッチ状態を検知すると共に該スイッチ状態を示すデータを出力する演算手段(38c)と、
    前記CPU(38c)に示すデータを前記シリアル通信のプロトコルにして前記通信バス(21)に出力する通信手段(38d)と、
    前記作動スイッチ(41)がオンされたとき、前記作動スイッチ(41)がオフのときに前記ロックスイッチ(31a、31b)が操作されたとき、もしくは、前記ロック動作もしくは前記リリース動作の際に、前記電源リレー(38a)にて前記電源(40)からの電源供給をオンさせるリレー制御部(38f)と、を有していることを特徴とする請求項5に記載の電動ブレーキ制御装置。
  7. 前記アクチュエータ(11)および前記第1電子制御装置(70)における少なくとも前記駆動部(72)が前記車両のバネ下に配置され、
    前記車両のバネ上において、前記電源(40)から前記アクチュエータ(11)および前記駆動部(72)への電源供給経路に、該電源供給経路のオンオフを制御する電源供給制御部(90)が備えられていることを特徴とする請求項4ないし6のいずれか1つに記載の電動ブレーキ制御装置。
  8. 前記電源(40)から前記アクチュエータ(11)および前記駆動部(72)への電源供給経路と、前記電源(40)から前記第1電子制御装置(70)における前記駆動部(72)を制御する制御演算部(71)への電源供給経路とが別系統とされ、各系統の電源供給経路にヒューズ(26a、26b)が備えられていると共に、前記制御演算部(71)への電源供給経路に備えられた前記ヒューズ(26b)の方が前記アクチュエータ(11)および前記駆動部(72)への電源供給経路に備えられる前記ヒューズ(26a)よりも小容量とされていることを特徴とする請求項4ないし7のいずれか1つに記載の電動ブレーキ制御装置。
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