以下、図面を参照して実施形態を説明する。
図1は、実施形態に係る画像診断システムの構成を示したブロック図である。この画像診断システム600は、被検体を撮影して画像データを生成するマンモグラフィ装置やX線診断装置等の画像撮影装置200と、画像撮影装置200で生成された画像データの強調処理や複数フレームの画像データ間のサブトラクション処理等の画像処理を行う画像処理装置300と、画像撮影装置200で生成された画像データや画像処理装置300で画像処理された画像データを保管する画像記憶装置400とを備えている。
また、画像診断システム600は、画像撮影装置200で生成された画像データ、画像処理装置300で画像処理された画像データ、及び画像記憶装置400に保管された画像データを表示する画像表示装置(医用画像表示装置)100を備えている。そして、画像撮影装置200、画像処理装置300、画像記憶装置400、及び画像表示装置100は、ネットワーク500を介して画像データの送受信を行う。
画像表示装置100は、画像撮影装置200、画像処理装置300及び画像記憶装置400の各装置との間で画像データの送受信を行う送受信部10と、送受信部10で受信した画像データを保存する画像データ記憶部20とを備えている。また、画像表示装置100は、送受信部10で受信した各装置からの画像データや画像データ記憶部20に保存された画像データを表示するための処理を行う画像データ処理部30と、画像データ処理部30で処理された画像データを表示する表示部40とを備えている。
また、画像表示装置100は、画像データ処理部30で処理を行う画像データの関心領域を指定する入力や、画像データ処理部30で処理された画像データを表示部40に表示させるための入力等を行うマウス、キーボード、ジョイスティック等の入力デバイスを有する入力部50と、送受信部10、画像データ記憶部20、画像データ処理部30及び表示部40を制御する制御部60とを備えている。
以下、図1乃至図14を参照して、画像診断システム600の動作の一例を説明する。
画像撮影装置200は、被検体の撮影により画像データを生成して画像処理装置300へ送信する。画像処理装置300は、画像撮影装置200から送信された画像データ又はこの画像データを処理した画像データを診断用の画像データ(第1の画像データ)として、第1の画像データ(第1の医用画像)に対して例えば異なる2つの画像処理により第2の画像データ(第2の医用画像)及び第3の画像データ(第3の医用画像)を生成する。そして、画像処理装置300は、第1乃至第3の画像データを画像記憶装置400へ送信する。画像記憶装置400は、画像処理装置300から送信された第1の画像データと第2及び第3の画像データを関連付けて保管する。第1の画像データは、例えば、X線撮影画像である。
画像表示装置100の送受信部10は、入力部50からの画像データを要求する入力により要求情報を画像記憶装置400へ送信する。画像記憶装置400は、画像表示装置100からの要求情報に応じて第1の画像データ及びこの第1の画像データに関連する第2及び第3の画像データを画像表示装置100へ送信する。送受信部10は、要求情報の送信に応じて画像記憶装置400から送信された第1乃至第3の画像データを受信する。画像データ記憶部20は、第1の画像データと第2及び第3の画像データを関連付けて保存する。なお、第2、第3の画像データは、被検体に対して複数の角度各々から撮影された画像であってもよい。
図2は、画像データ記憶部20に保存された第1乃至第3の画像データの一例を示した図である。この第1の画像データ21は、画像撮影装置200により例えば被検体の病変を含む乳房の撮影により生成された画像データ又はこの画像データに処理を施すことにより生成された画像データである。また、第2及び第3の画像データ22,23(第3の医用画像)は第1の画像データ21に関連付けて保存される。第2及び第3の画像データ22,23は、例えば乳腺内と乳腺外のコントラストを強める処理や石灰化部分を強調する処理等の病変を見つけやすくするための画像処理により第1の画像データ21から生成された画像データである。
次に、表示条件として、表示画像を第1の画像データ21に設定する入力、別画像を第2の画像データ22に設定する入力、及び別画像の表示モードを重畳表示モードに設定する入力が入力部50から行われる。このとき、画像データ処理部30は、画像データ記憶部20から第1の画像データ21を読み出す。そして、画像データ処理部30は、第1の画像データ21上に関心領域を指定するためのカーソルを移動可能に配置する。そして、画像データ処理部30は、第1の画像データ21及びカーソルを所定の位置に配置して表示部40に出力する。表示部40は、画像データ処理部30から出力された第1の画像データ21及びカーソルを表示する。
図3は、表示部40に第1の画像データ21及びカーソルが表示された画面の一例を示した図である。この画面70は、画像データ処理部30から出力された画像データを表示する表示エリア41を備えている。表示エリア41は、最大の面積を有する第1の表示エリア411と、第1の表示エリア411の右側に隣接して配置され、第1の表示エリア411よりも小さい面積を有する第2の表示エリア412(第1の表示エリア外)と、第1の表示エリア411の下側に隣接して配置され、第1の表示エリア411よりも小さい面積を有する第3の表示エリア413(第1の表示エリア外)とにより構成される。そして、画像データ処理部30から出力された表示画像としての第1の画像データ21は、第1の表示エリア411に表示される。また、第1の画像データ21上を移動可能にカーソル74が表示される。
次に、入力部50を介した例えばマウスの操作によりカーソル74が、第1の画像データ21の例えば病変のデータの領域である関心領域に移動される。加えて、マウス左ボタンの押圧操作により関心領域を指定して別画像を表示させる入力が行われると、画像データ処理部30は、第1の画像データ21を第1の表示エリア411に対応する位置に配置する。また、図4に示すように、画像データ処理部30は、入力部50からの入力により指定された関心領域を包囲する例えば四角形の枠75を第1の画像データ21上に重畳する。画像データ処理部30は、また、枠75の近傍に、関心領域に関連する別画像データを配置する。例えば、画像データ処理部30は、第1の表示エリア411において、枠75に隣接して、別画像データを配置する。具体的には、画像データ処理部30は、枠75に隣接および並列させて、第1の表示エリア411において、別画像データを配置する。
ここでは、枠75で包囲された第1の画像データ21の関心領域と同じ領域(同位置)のデータ221が、画像データ記憶部20に保存された第2の画像データ22から読み出される。画像データ処理部30は、表示条件として設定された重畳表示モードに基づいて、読み出された第2の画像データ22の関心領域として得られる別画像データを、枠75の例えば四辺のいずれか一辺に隣接させる。画像データ処理部30は、別画像データの全領域を、第1の画像データ21上に重畳する位置に配置する。そして、画像データ処理部30は、第1の画像データ21、枠75及び別画像データを表示部40に出力する。表示部40は、第1の画像データ21並びに第1の画像データ21上に重畳される枠75及び別画像データを表示する。
なお、画像データ処理部30は、被検体に対して複数の角度各々から撮影された画像に基づいて、トモシンセシス(tomosynthesis)画像を発生する。具体的には、画像データ処理部30は、被検体に対する複数の角度にそれぞれ対応する複数の画像に基づいて、所定の処理により、トモシンセシス画像を発生する。所定の処理とは、例えば、シフト加算法、フィルタ補正逆投影(Filtered BackProjection:FBP)法などである。例えば、画像データ処理部30は、トモシンセシス画像として、被検体に対する断面を所定の間隔で変更させた複数のトモシンセシス画像を発生する。画像データ処理部30は、発生したトモシンセシス画像を、画像データ記憶部20に記憶させる。画像データ処理部30は、トモシンセシス画像を、第2または第3の画像データとして用いて、別画像データを発生してもよい。
図5は、第1の画像データ21と、第1の画像データ21上に重畳される枠75と、別画像データとを、表示部40の画面に表示した一例を示した図である。この画面70aの第1の表示エリア411に第1の画像データ21が表示されている。また、第1の画像データ21上に重畳された関心領域を包囲する枠75が表示されている。また、枠75の例えば右辺に隣接する位置であり、且つ、別画像データの全領域を第1の画像データ21上に重畳する位置に配置された別画像データ24が表示されている。ここでは、別画像データ24の全領域が第1の画像データ21上に重畳する位置であれば、枠75の上辺、左辺又は下辺のいずれかに隣接して配置するように実施してもよい。
なお、上記別画像データとして、第1の画像データ(第1の医用画像)における関心領域を拡大した拡大医用画像が用いられてもよい。このとき、画像データ処理部30は、関心領域の設定(指定)に応じて、拡大医用画像を発生する。たとえば、画像データ処理部30は、第1の画像データ(第1の医用画像上)における関心領域の位置と第1の画像データの位置とに基づいて、拡大医用画像を表示させる位置を決定する。なお、別画像データは、第1の医用画像に対して階調処理、周波数処理等が実行された画像データであってもよい。
このように、第1の画像データ21上に関心領域を包囲する枠75を重畳して表示部40に表示することにより、第1の画像データ21の関心領域を容易に把握することができる。また、枠75及びこの枠75近傍に配置した別画像データ24を第1の画像データ21上に重畳して表示部40に表示することにより、第1の画像データ21の関心領域を見失うことなく別画像データ24を観察することができる。加えて、目線を動かすことなく第1の画像データ21の関心領域と別画像データ24を観察することができるため、第1の画像データ21の関心領域と別画像データ24とを容易に比較することができる。
ここで、入力部50のマウス左ボタンの押圧を解除する操作により別画像を消去する入力が行われると、表示部40は、図3の画面70を表示する。
なお、表示部40に図3の画面70が表示された状態で表示条件として第2の画像データ22に設定された別画像を拡大画像(拡大医用画像)に変更設定する入力が入力部50から行われ、更にカーソル74を第1の画像データ21の関心領域に移動し、別画像を表示させる入力が行われると、画像データ処理部30は、図6に示すように、図5の画面70aに表示された別画像データ24を拡大することにより、別画像データ24a(又は枠75で包囲された第1の画像データ21の関心領域を拡大して得られる別画像データ)を発生する。次いで、画像データ処理部30は、別画像データの全領域を、第1の画像データ21上に重畳して枠75に隣接する位置に配置する。そして、画像データ処理部30は、第1の画像データ21、枠75及び別画像データ24aを表示部40に出力する。表示部40は、第1の画像データ21並びに第1の画像データ21上に重畳される枠75及び別画像データ24aを表示する。
このように、枠75及びこの枠75近傍に配置した別画像データ24aを第1の画像データ21上に重畳して表示部40に表示することにより、第1の画像データ21の関心領域を見失うことなく別画像データ24aを観察することができる。加えて、目線を動かすことなく第1の画像データ21の関心領域と別画像データ24aを観察することができるため、第1の画像データ21の関心領域と別画像データ24aとを容易に比較することができる。
次に、入力部50のマウスの左のボタンを押圧した状態で、図5の画面70aに表示された枠75を、第1の画像データ21上の例えば右端部へ移動させる入力が行われると、画像データ処理部30は、右端部方向へ移動している枠で包囲された第1の画像データ21の領域と同じ領域のデータを第2の画像データ22から読み出すことにより、別画像データを発生する。次いで、画像データ処理部30は、得られた別画像データを、移動している枠の四辺のいずれか一辺に隣接して、別画像データの全領域を、第1の画像データ21上に重畳する位置に配置する。そして、画像データ処理部30は、第1の画像データ21、移動している枠及び別画像データを表示部40に出力する。表示部40は、第1の画像データ21並びに第1の画像データ21上に重畳される、移動している枠及び別画像データを表示する。
図7は、第1の画像データ21と、第1の画像データ21上に重畳され、移動されている枠と、別画像データとを、表示部40の画面に表示した一例を示した図である。この画面70bの第1の表示エリア411に、第1の画像データ21が表示されている。また、第1の画像データ21上を右端部方向へ移動している枠75aが表示されている。また、枠75aで包囲される第1の画像データ21の領域と同じ領域のデータは、第2の画像データ22から読み出すことにより得られる。別画像データの全領域は、第1の画像データ21上に重畳して枠75aの例えば右辺に隣接して配置されて、表示されている。
このように、第1の画像データ21上で移動している枠75aを重畳して表示部40に表示することにより、第1の画像データ21の関心領域を容易に把握することができる。また、移動している枠75a及びこの枠75a近傍に配置した別画像データ24bを第1の画像データ21上に重畳して表示部40に表示することにより、第1の画像データ21の関心領域を見失うことなく別画像データ24bを観察することができる。加えて、目線を動かすことなく第1の画像データ21の関心領域と別画像データ24bを観察することができるため、第1の画像データ21の関心領域と別画像データ24bとを容易に比較することができる。
そして、枠75aが第1の画像データ21の右端部に到達したとき、表示部40は、第1の画像データ21並びに第1の画像データ21上に重畳される右端部に位置する枠及び別画像データを表示する。
図8は、第1の画像データ21と、第1の画像データ21上に重畳され、右端部に位置する枠と、別画像データとを、表示部40の画面に表示した一例を示した図である。この画面70cの第1の表示エリア411に、第1の画像データ21と、第1の画像データ21上に重畳され、第1の画像データ21の右端部に位置する枠75bとが表示されている。また、枠75bで包囲される第1の画像データ21の領域と同じ領域のデータは、第2の画像データ22から読み出すことにより得られる。別画像データの全領域は、第1の画像データ21上に重畳して配置される。これらのことにより枠75bの例えば下辺に隣接して別画像データ24cが表示される。なお、表示部40は、別画像データ24cの全領域を、第1の画像データ21上に重畳して配置可能な枠75bの上辺又は左辺に隣接させるように表示してもよい。
このように、第1の画像データ21の右端部へ移動した枠75bを重畳して表示部40に表示することにより、第1の画像データ21の関心領域を容易に把握することができる。また、右端部に位置する枠75b及びこの枠75bの右辺以外の辺近傍に配置した別画像データ24cを第1の画像データ21上に重畳して表示部40に表示することにより、第1の画像データ21の関心領域を見失うことなく別画像データ24cを観察することができる。加えて、目線を動かすことなく第1の画像データ21の関心領域と別画像データ24cを観察することができるため、第1の画像データ21の関心領域と別画像データ24cとを容易に比較することができる。
また、第1の画像データ21上に各枠75,75a,75b及び各別画像データ24,24a,24b,24cを重畳させることにより、画像データの表示可能な最大面積が表示エリア41を有する表示部40よりも小さい第1の表示エリア411の面積を有する表示部にも表示することができる。
なお、表示部40に図3の画面70が表示された状態で、表示条件として足跡表示を追加設定する入力が入力部50から行われた後、カーソル74を第1の画像データ21の関心領域上に移動して別画像を表示させる入力が行われ、更にマウスの左のボタンを押圧した状態で、図5の画面70aに表示された枠75を第1の画像データ21上の右端部までへ移動させる入力が行われると、画像データ処理部30は、画面70aに表示された枠75の位置から図8の画面70cに表示された枠75bの位置まで移動する間に第1の画像データ21上を通過した枠の領域を足跡として識別する。
ここでは、図9に示すように、画像データ処理部30は、第1の画像データ21上を通過した枠の領域211を色で識別するようにしてもよい。また、図10に示すように、画像データ処理部30は、領域211と同じ領域のデータを第2の画像データ22から読み出すことにより得られる画像データを第1の画像データ21上に重畳することにより識別するようにしてもよい。そして、画像データ処理部30は、領域211を識別した第1の画像データ21、枠75b及び別画像データ24cを表示部40に出力する。表示部40は、領域211が識別された第1の画像データ21並びに第1の画像データ21上に重畳される枠75b及び別画像データ24cを表示する。すなわち、表示部40は、関心領域の指定以前に入力された関心領域(関心領域の移動領域)を、入力された関心領域と識別可能に表示する。表示部40は、関心領域の移動領域に、移動領域と同位置における第2の画像データ22の部分領域または前記第3の画像データ23の部分領域を重畳させて表示してもよい。
このように、別画像データを表示させたことのある第1の画像データ21の関心領域を識別して表示部40に表示することにより、別画像データとして表示されていない関心領域の見落としを防ぐことができる。また、同じ関心領域を不用意に指定してしまう無駄を防ぐことができる。
次に、表示部40に図3の画面70が表示された状態で、表示条件として重畳表示モードに設定された別画像の表示モードを第2表示エリアモードに変更設定する入力が入力部50から行われ、更にカーソル74を第1の画像データ21の関心領域上まで移動して別画像を表示させる入力が行われると、画像データ処理部30は、第1の画像データ21を第1の表示エリア411に対応する位置に配置する。また、画像データ処理部30は、第1の画像データ21上に、関心領域を包囲する枠75を重畳する。また、画像データ処理部30は、枠75で包囲された第1の画像データ21の領域と同じ領域のデータ221を第2の画像データ22から読み出す。画像データ処理部30は、第2の画像データ22の関心領域として得られる別画像データ24を、第1の画像データ21の右方の表示エリア41の第2の表示エリア412に対応する位置に配置する。そして、画像データ処理部30は、第1の画像データ21、枠75及び別画像データ24を表示部40に出力する。表示部40は、第1の画像データ21、第1の画像データ21上に重畳される枠75及び第1の画像データの右方に配置される別画像データ24を表示する。
なお、別画像データ24を表示させた場合に第2の表示エリア412からはみ出すサイズである場合、画像データ処理部30は、別画像データ24の全領域が第2の表示エリア412に含まれるように縮小される。以下では、別画像データ24は、全領域が第2の表示エリア412に含まれるサイズとする。
図11は、第1の画像データ21と、第1の画像データ21上に重畳される枠75と、第1の画像データ21の右方に配置される別画像データ24とを、表示部40の画面に表示した画面の一例を示した図である。この画面70dの第1の表示エリア411に第1の画像データ21が表示され、第1の画像データ21上に重畳された枠75が表示されている。また、枠75右方の第2の表示リア412に別画像データ24が表示されている。
ここで、入力部50のマウスの左ボタンを押圧した状態で、枠75を第1の画像データ21上の上方又は下方の一方へ移動させる入力が行われると、画像データ処理部30は、一方へ移動している枠75で包囲された第1の画像データ21の領域と同じ領域のデータを、第2の画像データ22から読み出す。画像データ処理部30は、読み出した第2の画像データにより別画像データを、発生する。次いで、画像データ処理部30は、第2の表示エリア412の一方へ移動している枠75に連動する位置に配置する。そして、画像データ処理部30は、第1の画像データ21、一方へ移動している枠75及び別画像データを表示部40に出力する。表示部40は、第1の画像データ21及び第1の画像データ21上を一方へ移動している枠75を第1の表示エリア411に表示する。加えて、表示部40は、枠75に連動して枠75と同じ方向へ移動し、枠75に連動して変化する関心領域に関連する別画像データを、第2の表示エリア412に表示する。
このように、表示部40は、第1の表示エリア411に配置した第1の画像データ21の関心領域を包囲する枠75と、この枠75近傍の第2の表示エリア412に配置した別画像データ24とを表示する。これにより、第1の画像データ21の関心領域を見失うことなく別画像データ24を観察することができる。加えて、目線を動かすことなく第1の画像データ21の関心領域と別画像データ24を観察することができるため、第1の画像データ21の関心領域と別画像データ24とを容易に比較することができる。また、別画像データ24に覆われることなく第1の画像データ21の全領域を観察することができるため、枠75を容易に他の関心領域へ移動することができる。
次に、表示部40に図3の画面70が表示された状態で、表示条件として重畳表示モードに設定された別画像の表示モードを第3表示エリアモードに変更設定する入力が入力部50から行われ、更にカーソル74を第1の画像データ21の関心領域上まで移動して別画像を表示させる入力が行われると、画像データ処理部30は、第1の画像データ21を第1の表示エリア411に対応する位置に配置する。また、画像データ処理部30は、第1の画像データ21上に枠75を重畳する。また、画像データ処理部30は、別画像データ24を、第1の画像データ21の下方の表示エリア41の第3の表示エリア413に対応する位置に配置する。そして、画像データ処理部30は、第1の画像データ21、枠75及び別画像データ24を表示部40に出力する。表示部40は、第1の画像データ21と、第1の画像データ21上に重畳される枠75と、第1の画像データ21の下方に配置される別画像データ24とを表示する。
なお、別画像データ24を表示させたときに別画像データが第3の表示エリア413からはみ出すサイズである場合、画像データ処理部30は、別画像データ24の全領域が第3の表示エリア413に含まれるように、別画像データを縮小する。以下では、別画像データ24は、全領域が第3の表示エリア413に含まれるサイズとする。
図12は、第1の画像データ21と、第1の画像データ21上に重畳される枠75と、第1の画像データ21の下方に配置される別画像データ24とを、表示部40の画面に表示した一例を示した図である。この画面70eの第1の表示エリア411に、第1の画像データ21と、第1の画像データ21上に重畳された枠75とが表示されている。また、枠75下方の第3の表示リア413に別画像データ24が表示されている。
ここで、入力部50のマウスの左ボタンを押圧した状態で、枠75を第1の画像データ21上の左方又は右方の一方へ移動させる入力が行われると、画像データ処理部30は、一方へ移動している枠75で包囲された第1の画像データ21の領域と同じ領域のデータを第2の画像データ22から読み出す。画像データ処理部30は、読み出した第2の画像データ22により、別画像データを、発生する。画像データ処理部30は、別画像データを、第3の表示エリア413の一方へ移動している枠75に連動する位置に配置する。そして、画像データ処理部30は、第1の画像データ21、一方へ移動している枠75及び別画像データを表示部40に出力する。表示部40は、第1の画像データ21及び第1の画像データ21上を一方へ移動している枠75を第1の表示エリア411に表示する。加えて、表示部40は、枠75に連動して枠75と同じ方向へ移動し、枠75に連動して変化する関心領域に関連する別画像データを、第3の表示エリア413に表示する。
このように、第1の表示エリア411に配置した第1の画像データ21の関心領域を包囲する枠75と、この枠75近傍の第3の表示エリア413に配置した別画像データ24とを表示部40に表示させることにより、第1の画像データ21の関心領域を見失うことなく別画像データ24を観察することができる。加えて、目線を動かすことなく第1の画像データ21の関心領域と別画像データ24を観察することができるため、第1の画像データ21の関心領域と別画像データ24とを容易に比較することができる。また、別画像データ24に覆われることなく第1の画像データ21の全領域を観察することができるため、枠75を容易に他の関心領域へ移動することができる。
次に、表示部40に図3の画面70が表示された状態で、表示条件として重畳表示モードに設定された別画像の表示モードを第2及び第3表示エリアモードに変更設定する入力、並びに別画像を第2及び第3の画像データ22,23に変更設定する入力が入力部50から行われ、更にカーソル74を第1の画像データ21の関心領域上まで移動して別画像を表示させる入力が行われると、画像データ処理部30は、第1の画像データ21を第1の表示エリア411に対応する位置に配置する。また、画像データ処理部30は、第1の画像データ21上に枠75を重畳する。また、画像データ処理部30は、別画像データ24を、第1の画像データ21右方の第2の表示エリア412に対応する位置に配置する。また、画像データ処理部30は、枠75で包囲された第1の画像データ21の関心領域と同じ領域のデータ231を画像データ記憶部20に保存された第3の画像データ23から読み出す。画像データ処理部30は、読み出した第3の画像データ23により第3の画像データ23の関心領域として得られる別画像データを、発生する。画像データ処理部30は、図13に示すように、別画像データを、第1の画像データ21下方の第3の表示エリア413に対応する位置に配置する。そして、画像データ処理部30は、第1の画像データ21、枠75、別画像データ24及び第3の画像データ23から得られた別画像データを表示部40に出力する。表示部40は、第1の画像データ21と、第1の画像データ21上に重畳される枠75と、第1の画像データ21の右方に配置される別画像データ24と、及び第1の画像データ21の下方に配置される別画像データとを表示する。
図14は、第1の画像データ21と、第1の画像データ21上に重畳される枠75と、第1の画像データ21の右方に配置される別画像データ24と、及び第1の画像データ21の下方に配置される別画像データとを、表示部40の画面に表示した一例を示した図である。この画面70fの第1の表示エリア411に、第1の画像データ21と、第1の画像データ21上に重畳された枠75とが表示されている。また、枠75の右方の第2の表示リア412に別画像データ24が表示されている。また、枠75の下方の第3の表示リア413に第3の画像データ23から得られた別画像データ25が表示されている。
ここで、入力部50のマウスの左のボタンを押圧した状態で、枠75を第1の画像データ21上方又は下方の一方へ移動させる入力が行われると、表示部40は、第1の画像データ21と、第1の画像データ21上において一方へ移動している枠75とを、第1の表示エリア411に表示する。また、表示部40は、枠75に連動して枠75と同じ方向へ移動され、枠75に連動して変化する関心領域に関連する第2の画像データ22から得られた別画像データを、第2の表示エリア412に表示する。また、表示部40は、枠75の下方で停止され、枠75に連動して変化する関心領域に関連する第3の画像データ23から得られた別画像データを、第3の表示エリア413に表示する。
また、入力部50のマウスの左のボタンを押圧した状態で、枠75を第1の画像データ21左方又は右方の一方へ移動させる入力が行われると、表示部40は、第1の画像データ21及び第1の画像データ21上を一方へ移動している枠75を第1の表示エリア411に表示する。また、表示部40は、枠75の右方で停止され、枠75に連動して変化する関心領域に関連する第2の画像データ22から得られた別画像データを、第2の表示エリア412に表示する。また、表示部40は、枠75に連動して枠75と同じ方向へ移動され、枠75に連動して変化する関心領域に関連する第3の画像データ23から得られた別画像データを、第3の表示エリア413に表示する。
このように、第1の表示エリア411に配置した第1の画像データ21の関心領域を包囲する枠75及びこの枠75近傍の第2及び第3の表示エリア412,413に配置した2つの別画像データ24,25が表示部40に表示される。これにより、第1の画像データ21の関心領域を見失うことなく2つの別画像データ24,25を観察することができる。加えて、目線を動かすことなく第1の画像データ21の関心領域と別画像データ24,25を観察することができるため、第1の画像データ21の関心領域と別画像データ24,25とを容易に比較することができる。また、別画像データ24,25に覆われることなく第1の画像データ21の全領域を観察することができるため、枠75を容易に他の関心領域へ移動することができる。
以上述べた実施形態によれば、第1の画像データ21上に関心領域を包囲する各枠75,75a,75bを重畳して表示部40に表示することにより、第1の画像データ21の関心領域を容易に把握することができる。また、各枠75,75a,75b及びこの枠近傍に配置した各別画像データ24,24a,24b,24cを第1の画像データ21上に重畳して表示部40に表示することにより、第1の画像データ21の関心領域を見失うことなく各別画像データ24,24a,24b,24cを観察することができる。これにより、目線を動かすことなく第1の画像データ21の関心領域と各別画像データ24,24a,24b,24cを観察することができるため、第1の画像データ21の関心領域と各別画像データ24,24a,24b,24cとを容易に比較することができる。
また、第1の表示エリア411に配置した第1の画像データ21の関心領域を包囲する枠75及びこの枠75近傍の第2或いは第3の表示エリア412,413に配置した別画像データ24、又は第2及び第3の表示エリア412,413に配置した別画像データ24,25を表示部40に表示することにより、第1の画像データ21の関心領域を容易に把握することができる。また、第1の画像データ21の関心領域を見失うことなく別画像データ24又は別画像データ24,25を観察することができる。これにより、目線を動かすことなく第1の画像データ21の関心領域と別画像データ24又は別画像データ24,25を観察することができるため、第1の画像データ21の関心領域と別画像データ24又は別画像データ24,25とを、容易に比較することができる。また、別画像データ24又は別画像データ24,25に覆われることなく第1の画像データ21の全領域を観察することができるため、枠75を容易に他の関心領域へ移動することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。