JP2014084447A - 繊維製品用の液体洗浄剤 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】(A)成分:非イオン性界面活性剤と、(B)成分:3級アミン化合物及び4級アンモニウム化合物から選択される1種以上と、(C)成分:環状デキストリンと、を含有することよりなる。前記(C)成分は、高度分岐環状デキストリンであることが好ましい。
【選択図】なし
Description
繊維製品から発せられる不快な臭気は、繊維製品に付着した微生物が、繊維製品の乾燥中や保管中に増殖することに起因することが多い。
一般に、陽イオン性界面活性剤は殺菌効果を有するため、陽イオン性界面活性剤を配合することで、繊維製品に付着した微生物を除去する試みがなされている。しかし、液体洗浄剤の洗浄効果を高めるために陰イオン性界面活性剤を併用すると、陽イオン性界面活性剤の殺菌効果が十分に発揮されないという問題があった。加えて、陽イオン性界面活性剤が配合された洗浄剤は、微生物由来の臭気を抑制するには効果があるものの、多様な臭気成分に対する消臭効果を満足できるものではなかった。
例えば、過酸化水素と、シクロデキストリンと、特定の非イオン性界面活性剤とを含有する衣料用液体漂白剤組成物が提案されている(例えば、特許文献1)。特許文献1の発明によれば、消臭機能と塗布洗浄力との向上が図られている。
そこで、本発明は、良好な洗浄力を有し、かつ消臭効果をより高められる繊維製品用の液体洗浄剤を目的とする。
前記(C)成分は、高度分岐環状デキストリンであることが好ましい。
本発明の繊維製品用の液体洗浄剤(以下、単に液体洗浄剤ということがある)は、(A)成分:非イオン性界面活性剤と、(B)成分:3級アミン化合物及び4級アンモニウム化合物から選択される1種以上と、(C)成分:環状デキストリンとを含有する。
なお、液体洗浄剤の粘度は、B型粘度計(TOKIMEC社製)により測定される値(測定条件:ロータNo.2、回転数30rpm、10回転後の粘度)である。
(A)成分は、非イオン性界面活性剤である。液体洗浄剤は、(A)成分を含有することで良好な洗浄力を発揮できる。
R1の炭素数は8〜22であり、好ましくは10〜18である。炭素数が上記範囲内であれば、洗浄力をより高められる。
R1は、不飽和結合を有していてもよいし、有していなくてもよい。
R1としては、アルキル基又はアルケニル基が好ましい。
R1は、直鎖であっても分岐鎖であってもよい。
R1としては、1級又は2級の高級アルコール、高級脂肪酸、高級脂肪酸アミド等に由来する炭化水素基が挙げられる。
R2がアルキル基である場合、R2の炭素数は1〜3が好ましい。
R2がアルケニル基である場合、R2の炭素数は2〜3が好ましい。
(a1)式中、XがOの場合、(a1)成分は、アルキルエーテル型非イオン性界面活性剤である。
XがOの場合、洗浄力向上の観点から、R1は、直鎖もしくは分岐鎖の炭素数10〜20のアルキル基、又は直鎖もしくは分岐鎖の炭素数10〜20のアルケニル基が好ましく、直鎖もしくは分岐鎖の炭素数10〜18のアルキル基、又は直鎖もしくは分岐鎖の炭素数10〜18のアルケニル基がより好ましい。XがOの場合、R2は水素原子が好ましい。
nは、EOの平均繰り返し数(即ち、エチレンオキシドの平均付加モル数)を表す3〜20の数であり、5〜18の数が好ましい。nが上記上限値超では、HLB値が高くなりすぎて、洗浄力が低下する傾向にある。nが上記下限値未満では、(a1)成分自体の原料臭気が劣化しやすくなる傾向にある。
mは、POの平均繰り返し数(即ち、プロピレンオキシドの平均付加モル数)を表す0〜6の数であり、0〜3の数が好ましい。mが上記上限値超では、液体洗浄剤の高温下での保存安定性が低下する傾向にある。
EOとPOとは混在して配列してもよく、EOとPOとは、ランダム状に付加していてもよく、ブロック状に付加していてもよい。
EO又はPOの繰り返し数の分布は、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の一般的なアルカリ触媒を用いて、エチレンオキシド又はプロピレンオキシドを原料(1級又は2級の高級アルコール、高級脂肪酸、高級脂肪酸アミド等)に付加させた際には、比較的広い分布となる傾向にある。
EO又はPOの繰り返し数の分布は、例えば、特公平6−15038号公報に記載のAl3+、Ga3+、In3+、Tl3+、Co3+、Sc3+、La3+、Mn2+等の金属イオンを添加した酸化マグネシウム等の特定のアルコキシル化触媒を用いて、エチレンオキシド又はプロピレンオキシドを原料に付加させた際には、比較的狭い分布となる傾向にある。
これらの(A)成分は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
(B)成分は、3級アミン化合物及び4級アンモニウム化合物から選択される1種以上である。液体洗浄剤は、(B)成分を含有することで、被洗物への(C)成分の吸着量を高めて、消臭効果をより高められる。
3級アミン化合物としては、例えば、下記一般式(b1)で表される化合物(以下、(b1)成分ということがある)が挙げられる。
R10が有してもよい連結基としては、アミド基、エステル基、エーテル基等が挙げられ、中でも、アミド基、エステル基が好ましい。なお、置換基や連結基の炭素数は上述のR10の炭素数には含まれない(以降において同じ)。中でも、R10としては、−R13−W(式中、R13は直鎖又は分岐鎖の炭素数1〜4のアルキレン基であり、Wは−NHCO−R14又は−OOC−R15であり、R14は炭素数7〜23の炭化水素基であり、R15は炭素数11〜23の炭化水素基である。)が好ましい。
R14としては、炭素数7〜21の炭化水素基が好ましい。R14は、直鎖でもよく、分岐鎖でもよく、不飽和結合を有していてもよい。
R15としては、炭素数12〜20の炭化水素基が好ましい。R15は、直鎖でもよく、分岐鎖でもよく、不飽和結合を有していてもよい。
R11は、不飽和結合を有していてもよい。
R11が有してもよい連結基としては、アミド基、エステル基、エーテル基が挙げられる。
R11としては、直鎖又は分岐鎖の炭素数1〜4のアルキル基、直鎖又は分岐鎖の炭素数1〜4のヒドロキシアルキル基が好ましい。
R18は、直鎖又は分岐鎖の炭素数1〜4のアルキレン基である。
X10は、下記一般式(b1−10)又は(b1−11)で表される基である。
(b1−11)式中、R20は、直鎖又は分岐鎖の炭素数11〜23の炭化水素基であり、直鎖又は分岐鎖の炭素数16〜22の炭化水素基が好ましい。
R19及びR20は、それぞれ独立して、飽和炭化水素基でもよく、不飽和炭化水素基でもよい。
例えば、長鎖脂肪族アミドジアルキル3級アミン等の脂肪族アミドアルキル3級アミンは、以下の方法により製造される。脂肪酸又は脂肪酸誘導体(脂肪酸低級アルキルエステル、動物性油脂もしくは植物性油脂等)と、ジアルキル(又はアルカノール)アミノアルキルアミンとを縮合反応させ、その後、未反応のジアルキル(又はアルカノール)アミノアルキルアミンを減圧又は窒素ブローにて留去することにより脂肪族アミドアルキル3級アミンを製造できる。
前記のジアルキル(又はアルカノール)アミノアルキルアミンとしては、ジメチルアミノプロピルアミン、ジメチルアミノエチルアミン、ジエチルアミノプロピルアミンや、ジエチルアミノエチルアミン等が挙げられ、中でも、ジメチルアミノプロピルアミンが好ましい。
ジアルキル(又はアルカノール)アミノアルキルアミンの使用量は、脂肪酸又はその誘導体に対し、0.9〜2.0倍モルが好ましく、1.0〜1.5倍モルがより好ましい。
反応温度は、100〜220℃が好ましく、150〜200℃がより好ましい。反応温度を100℃以上にすることで、反応速度を適度に保つことができる。
前記のジアルキルアミノアルコールとしては、ジステアリルアミノアルコール、ジミリスチルアミノアルコール、ジオレイルアミノアルコール等が挙げられる。
ジアルキルアミノアルコールの使用量は、脂肪酸又はその誘導体に対して、0.1〜5.0倍モルが好ましく、0.3〜3.0倍モルがより好ましく、0.9〜2.0倍モルがさらに好ましく、1.0〜1.5倍モルが特に好ましい。
反応温度は、100〜220℃が好ましく、120〜180℃がより好ましい。上記範囲であると、適切な反応速度を維持しつつ、生成物である3級アミン化合物の着色を抑制できる。
原料として脂肪酸を用いる場合には、硫酸やp−トルエンスルホン酸等の酸触媒を用いることで、低い反応温度で短時間に効率よく反応を進行できる。脂肪酸誘導体を用いる場合には、ナトリウムメチラート、水酸化カリウムや水酸化ナトリウム等のアルカリ触媒を用いることで、低い反応温度で短時間に効率よく反応を進行できる。
得られる(b1)成分の融点が高い場合には、ハンドリング性を向上させるため、生成物をフレーク状又はペレット状に成形したり、生成物をエタノール等の有機溶媒に溶解し液状にすることが好ましい。
4級アンモニウム化合物としては、例えば、下記一般式(b2)で表される化合物(以下、(b2)成分ということがある)が挙げられる。
R22、R24が有してもよい置換基としては、ヒドロキシル基、アミノ基、カルボニル基等が挙げられる。
R22、R24が有してもよい連結基としては、アミド基、エステル基、エーテル基等が挙げられ、中でもエステル基が好ましい。
R22、R24としては、水素原子、直鎖又は分岐鎖の炭素数1〜4のアルキル基、直鎖又は分岐鎖の炭素数1〜4のヒドロキシアルキル基、連結基としてエステル基を有する炭素数1〜25のアルキル基が好ましく、水素原子、メチル基がより好ましい。
R21の炭素数は、10〜22が好ましく、16〜22がより好ましい。
R21が有してもよい置換基は、R22が有してもよい置換基と同様である。
R21が有してもよい連結基は、R22が有してもよい連結基と同様である。連結基としては、エステル基が好ましい。
(B)成分としては、(b1)成分又はその塩が好ましい。(b2)成分は、保存安定性を低下させる傾向にある。
(C)成分は、環状デキストリンである。液体洗浄剤は、(C)成分を含有することで、被洗物に対する消臭効果を発揮できる。
高度分岐環状デキストリンは、分子内に内分岐環状構造部分を1つ有し、この内分岐環状構造部分に多数の非環状のグルカン鎖が結合した重量平均重合度2500程度のものを主に含む。
高度分岐環状デキストリンの分子量は、例えば、3万〜100万が好ましい。
高度分岐環状デキストリンの内分岐環状構造部分の重合度は、例えば、10〜100が好ましい。
高度分岐環状デキストリンの外分岐構造部分の重合度は、例えば、40以上が好ましい。
高度分岐環状デキストリンの外分岐構造部分を構成する各グルカン鎖の重合度は、例えば、平均で10〜20が好ましい。
原料であるデンプンは、グルコースがα−1,4−グルコシド結合によって直鎖状に結合したアミロースと、α−1,6−グルコシド結合によって分岐した構造をもつアミロペクチンとからなる。アミロペクチンは、クラスター構造が多数連結された巨大分子である。
ブランチングエンザイムは、動植物、微生物に広く分布するグルカン鎖転移酵素であり、アミロペクチンのクラスター構造の継ぎ目部分に作用し、これを環状化する反応を触媒する。
高度分岐環状デキストリンとしては、特開平8−134104号公報に記載された、内分岐環状構造部分と外分岐構造部分とを有し、重合度が50〜10000の範囲にあるグルカンが挙げられる。高度分岐環状デキストリンは、上記の通り特定の構造を有し、かつ重合度(分子量)が大きいものであり、α−シクロデキストリン(グルコース単位=6)、β−シクロデキストリン(グルコース単位=7)、γ−シクロデキストリン(グルコース単位=8)等、グルコースが6〜8個結合した一般的なシクロデキストリンとは異なる。
高度分岐環状デキストリンとしては、クラスターデキストリン(登録商標、グリコ栄養食品株式会社製)が挙げられる。
液体洗浄剤は、本発明の効果を損なわない範囲で、(A)〜(C)成分以外の任意成分を含有できる。
液体洗浄剤は、(A)〜(B)成分を除く界面活性剤(任意界面活性剤)を含有できる。
任意界面活性剤としては、陰イオン性界面活性剤、両性界面活性剤等が挙げられ、中でも、陰イオン性界面活性剤が好ましい。液体洗浄剤は、陰イオン性界面活性剤を併有することで、再汚染防止効果と液安定性とをより高められる。加えて、液体洗浄剤は、陰イオン性界面活性剤を併有することで、タンパク質汚れに対する洗浄力の向上と、すすぎ性の向上とを図れる。
陰イオン性界面活性剤としては、従来公知のものが用いられ、例えば、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸又はその塩、α−オレフィンスルホン酸塩、直鎖又は分岐鎖のアルキル硫酸エステル塩、アルキルエーテル硫酸エステル塩又はアルケニルエーテル硫酸エステル塩、アルキル基を有するアルカンスルホン酸塩、α−スルホ脂肪酸エステル塩等、SO3基又はSO4基を有する陰イオン性界面活性剤;高級脂肪酸塩、アルキルエーテルカルボン酸塩、ポリオキシアルキレンエーテルカルボン酸塩、アルキル(又はアルケニル)アミドエーテルカルボン酸塩、アシルアミノカルボン酸塩等のカルボン酸型陰イオン性界面活性剤;アルキルリン酸エステル塩、ポリオキシアルキレンアルキルリン酸エステル塩、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルリン酸エステル塩、グリセリン脂肪酸エステルモノリン酸エステル塩等のリン酸エステル型陰イオン性界面活性剤等が挙げられ、中でも、SO3基又はSO4基を有する陰イオン性界面活性剤が好ましい。
陰イオン性界面活性剤の塩としては、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属塩、マグネシウム等のアルカリ土類金属塩、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン等のアルカノールアミン塩等が挙げられる。
これらの陰イオン性界面活性剤は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
α−オレフィンスルホン酸塩としては、炭素数10〜20のものが好ましい。
アルキル硫酸エステル塩としては、炭素数10〜20のものが好ましい。
アルキルエーテル硫酸エステル塩又はアルケニルエーテル硫酸エステル塩としては、直鎖もしくは分岐鎖の炭素数10〜20のアルキル基、又は直鎖もしくは分岐鎖の炭素数10〜20のアルケニル基を有し、平均1〜10モルのエチレンオキシドを付加したもの(即ち、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩又はポリオキシエチレンアルケニルエーテル硫酸エステル塩)が好ましい。
アルカンスルホン酸塩は、炭素数10〜20のものが好ましく、炭素数14〜17のものがより好ましく、2級アルカンスルホン酸塩がさらに好ましい。
α−スルホ脂肪酸エステル塩としては、脂肪酸残基の炭素数が10〜20のものが好ましい。
SO3基又はSO4基を有する陰イオン性界面活性剤の中でも、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸又はその塩、アルカンスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩が好ましい。
液体洗浄剤が陰イオン性界面活性剤を含有する場合、(A)成分/陰イオン性界面活性剤で表される質量比は、10/2〜45/2が好ましく、6/1〜45/2がより好ましい。上記範囲内であれば、皮脂汚れに対する洗浄力をより高められる。
液体洗浄剤が陰イオン性界面活性剤を含有する場合、(A)成分と陰イオン性界面活性剤との合計量は、液体洗浄剤中、10〜80質量%が好ましく、10〜60質量%がより好ましい。
液体洗浄剤は、水を含有するのが好ましい。
液体洗浄剤中の水の含有量は、25〜85質量%が好ましく、35〜75質量%がより好ましい。上記下限値以上であれば、使用性が良好となり、洗浄液への分散性を高められ、上記上限値以下であれば、液体洗浄剤中の(A)〜(C)成分の含有量が十分になり、少ない量で好適な洗浄力を発揮しやすくなる。
液体洗浄剤は、シリコーン化合物を含有してもよい。
シリコーン化合物としては、アミノ変性シリコーン、ポリエーテル変性シリコーン等が挙げられる。シリコーン化合物は、被洗物の柔軟性やしわ除去を主目的に配合される。
商業的に入手可能なアミノ変性シリコーン化合物としては、東レ・ダウコーニング株式会社製のBY16−871、BY16−853U、FZ−3705、SF8417、BY16−849、FZ−3785、BY16−890、BY16−208、BY16−893、FZ−3789、BY16−878、BY16−891、SM−8904等が挙げられる。
ポリエーテル変性シリコーンとしては、下記一般式(I)で表される化合物が好ましい。
Yは、(ポリ)オキシアルキレン基を示す。
pは、10〜10000の整数、qは、1〜1000の整数である。p及びqが前記範囲内であれば、被洗物に柔軟性を付与しやすい。p、qが付された各構成単位の順序は、(I)式と異なっていてもよい。
シリコーン化合物は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
液体洗浄剤は、溶剤を含有してもよい。
溶剤としては、炭素数2〜4の一価アルコール、炭素数2〜4の多価アルコール及びR40−(OR41)sOH(式中、R40は炭素数1〜6のアルキル基又はフェニル基であり、R41は炭素数2〜4のアルキレン基であり、sは平均繰り返し数を表す1〜5の数である。)で表されるグリコールエーテル系溶剤からなる群から選択されるものである。
炭素数2〜4の1価アルコールとしては、例えば、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール等が挙げられる。
炭素数2〜4の多価アルコールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、グリセリン等が挙げられる。
R40−(OR41)sOHで表されるグリコールエーテル系溶剤としては、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、プロピレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル等が挙げられる。
これらの中でも、液体洗浄剤の流動性、臭気の穏やかな点や原料の入手のしやすさから、エタノール、プロピレングリコール、ジエチレングリコールモノブチルエーテルが好ましい。
上記の溶剤は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
液体洗浄剤中の溶剤の含有量は、5〜25質量%が好ましく、6〜23質量%がより好ましく、7〜21質量%がさらに好ましい。上記下限値以上であれば、液体洗浄剤の流動性が良好となり、ゲル化せず、使用性をより高められる。上記上限値超としても、それに見合う液流動性の改善効果は見られず、経済的にも不利になる。
液体洗浄剤は、安定化剤を含有してもよい。安定化剤は、液体洗浄剤の液安定性をより高めるために用いられる。安定化剤としては、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、平均分子量約200〜5000のポリエチレングリコール等のグリコール類、パラトルエンスルホン酸、クメンスルホン酸塩、安息香酸塩(防腐剤としての効果もある)、尿素等、いわゆる減粘剤又は可溶化剤が挙げられる。
液体洗浄剤中の安定化剤の含有量は、例えば、0.01〜15質量%が好ましい。
液体洗浄剤は、マロン酸、コハク酸、リンゴ酸、ジグリコール酸、酒石酸、クエン酸等の金属イオン捕捉剤を、例えば、0.1〜20質量%含有できる。
液体洗浄剤は、ブチルヒドロキシトルエン、ジスチレン化クレゾール、亜硫酸ナトリウム及び亜硫酸水素ナトリウム等の酸化防止剤を、例えば、0.01〜2質量%含有できる。
液体洗浄剤は、イソチアゾロン液(例えばローム・アンド・ハース社製のケーソンCG(商品名))等の防腐剤を、例えば0.001〜1質量%含有できる。
液体洗浄剤は、洗浄力向上や安定性向上等を目的として、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N−メチル−ジエタノールアミン、N,N−ジメチルモノエタノールアミン等のアルカノールアミン等のアルカリビルダー、pH調整剤、ハイドロトロープ剤、蛍光剤、酵素、移染防止剤、再汚染防止剤(例えばマレイン酸とオレフィン系モノマーとの共重合体、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロース等)、パール剤、ソイルリリース剤等の品質向上剤を含有できる。
酵素としては、従来、液体洗浄剤に含有される酵素が用いられ、例えば、プロテアーゼ、アミラーゼ、リパーゼ、セルラーゼ、マンナナーゼ等が挙げられる。
プロテアーゼとしては、プロテアーゼ製剤としてノボザイムズ社から入手できる商品名Savinase16L、Savinase Ultra 16L、Savinase Ultra 16XL、Everlase 16L TypeEX、Everlase Ultra 16L、Esperase 8L、Alcalase 2.5L、Alcalase Ultra 2.5L、Liquanase 2.5L、Liquanase Ultra 2.5L、Liquanase Ultra 2.5XL、Coronase 48L、ジェネンコア社から入手できる商品名Purafect L、Purafect OX,Properase L等が挙げられる。
アミラーゼとしては、アミラーゼ製剤としてノボザイムズ社から入手できる商品名Termamyl 300L、Termamyl Ultra 300L、Duramyl 300L、Stainzyme 12L、Stainzyme Plus 12L、ジェネンコア社から入手できる商品名Maxamyl、天野製薬株式会社から入手できる商品名プルラナーゼアマノ、生化学工業株式会社から入手できる商品名DB−250等が挙げられる。
リパーゼとしては、リパーゼ製剤としてノボザイムズ社から入手できる商品名Lipex 100L、Lipolase 100L等が挙げられる。
セルラーゼとしては、セルラーゼ製剤としてノボザイムズ社から入手できる商品名Endolase 5000L、Celluzyme 0.4L、Carzyme 4500L等が挙げられる。
マンナナーゼとしては、マンナナーゼ製剤としてノボザイムズ社から入手できる商品名Mannaway 4L等が挙げられる。
酵素は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。液体洗浄剤中の酵素の含有量は、例えば、0.1〜3質量%が好ましい。
液体洗浄剤は、着香剤を含有してもよい。着香剤としては、例えば、特開2002−146399号公報の表11〜18に記載の香料組成物A〜Dや、特開2009−108248号公報に記載の香料a〜d等が挙げられる。
液体洗浄剤中の着香剤の含有量は、例えば、0.1〜1質量%が好ましい。
液体洗浄剤は、着色剤を含有してもよい。着色剤としては、アシッドレッド138、Polar Red RLS、アシッドイエロー203、アシッドブルー9、青色1号、青色205号、緑色3号、ターコイズP−GR(いずれも商品名)等の汎用の色素や顔料が挙げられる。
液体洗浄剤中の着色剤の含有量は、例えば、0.00005〜0.005質量%が好ましい。
液体洗浄剤は、乳濁剤を含有してもよい。乳濁剤としては、ポリスチレンエマルション、ポリ酢酸ビニルエマルション等が挙げられ、通常、固形分30〜50質量%のエマルションが好適に用いられる。エマルションの乳濁剤としては、ポリスチレンエマルション(商品名:サイビノールRPX−196 PE−3、固形分40質量%、サイデン化学株式会社製)等が挙げられる。
液体洗浄剤中の乳濁剤の含有量は、0.01〜0.5質量%が好ましい。
液体洗浄剤は、エキス類を含有してもよい。エキス類としては、イヌエンジュ、ウワウルシ、エキナセア、コガネバナ、キハダ、オウレン、オールスパイス、オレガノ、エンジュ、カミツレ、スイカズラ、クララ、ケイガイ、ケイ、ゲッケイジュ、ホオノキ、ゴボウ、コンフリー、ジャショウ、ワレモコウ、シャクヤク、ショウガ、セイタカアワダチソウ、セイヨウニワトコ、セージ、ヤドリギ、ホソバオケラ、タイム、ハナスゲ、チョウジ、ウンシュウミカン、ティーツリー、バーベリー、ドクダミ、ナンテン、ニュウコウ、ヨロイグサ、シロガヤ、ボウフウ、オランダヒユ、ホップ、ホンシタン、マウンテングレープ、ムラサキタガヤサン、セイヨウヤマハッカ、ヒオウギ、ヤマジソ、ユーカリ、ラベンダー、ローズ、ローズマリー、バラン、スギ、ギレアドバルサムノキ、ハクセン、ホウキギ、ミチヤナギ、ジンギョウ、フウ、ツリガネニンジン、ヤマビシ、ヤブガラシ、カンゾウ、セイヨウオトギリソウ等の植物エキス等が挙げられる。
液体洗浄剤中のエキス類の含有量は、0〜0.5質量%が好ましい。
液体洗浄剤のpHを所望の値とするために、pH調整剤を配合してもよい。ただし、上述した各成分のみで液体洗浄剤が所望のpHとなる場合は、pH調整剤を用いなくてもよい。
pH調整剤としては、例えば、硫酸、塩酸等の酸性化合物;モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルカノールアミン、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ性化合物が挙げられる。液体洗浄剤の経時安定性を高める観点から、pH調整剤としては、硫酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アルカノールアミンが好ましく、硫酸、水酸化ナトリウムがより好ましい。
これらのpH調整剤は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
液体洗浄剤の製造方法としては、(A)〜(C)成分及び必要に応じて任意成分を水等の分散媒に分散する方法が挙げられる。例えば、(C)成分及び必要に応じて任意成分を水の一部に分散し、次いで、(A)成分及び(B)成分を分散する。その後、任意のpHに調整し、水の残部を加えて、液体洗浄剤を得る。
液体洗浄剤の使用方法(洗浄方法)は、一般的な液体洗浄剤の使用方法と同様である。例えば、液体洗浄剤を被洗物と共に水に入れ、洗濯機で洗浄する方法、液体洗浄剤を被洗物に直接塗布する方法、液体洗浄剤を水に溶解して洗浄液とし、この洗浄液に被洗物を浸漬する方法等が挙げられる。また、液体洗浄剤を被洗物に塗布し、適宜放置した後、洗濯機等を用いて洗浄してもよい。
被洗物としては、特に限定されないが、例えば、衣料、布帛、シーツ、カーテン、絨毯等の繊維製品が好ましい。
加えて、液体洗浄剤は、(B)〜(C)成分を併有することで、(A)成分により発揮される洗浄力を損なわず、被洗物に対する消臭効果をより高められる。
(B)〜(C)成分を併有することで、良好な洗浄力を有し、かつ消臭効果をより高められる理由は明らかではないが、以下のように推測する。
(C)成分の一部は、臭気成分や汚れを捕捉した状態で洗浄液中に分散され、洗浄液の排水に伴い排出される。このため、本発明の液体洗浄剤を用いて被洗物を洗浄することで、臭気成分や汚れを被洗物から良好に除去できる。
加えて、(C)成分の一部は、(B)成分と複合体を形成し、この複合体が被洗物に吸着しやすくなる。被洗物に複合体として吸着した(C)成分は、例えば、以下の(1)〜(3)のような臭気の原因物質を捕捉する。
(1)洗浄後の被洗物に残存した臭気成分。
(2)洗浄後の被洗物を部屋干しした際に発生する臭気成分。
(3)被洗物の使用時(例えば、衣料を着用した際)に発生する汗臭等の臭気成分。
そして、(C)成分は、捕捉した臭気成分を容易に脱着しないため、洗浄後の被洗物に対して優れた消臭効果を発揮できると考えられる
<(A)成分>
A−1:天然アルコールCO−1270(商品名、プロクター・アンド・ギャンブル社製)に対して平均12モル相当のエチレンオキシドを付加したもの(表中、LMALと記載)。下記調製例1で調製されたもの。
天然アルコールCO−1270を224.4gと、30%NaOH水溶液2.0gとを耐圧型反応容器中に仕込み、容器内を窒素置換した。次に温度100℃、圧力2.0kPa以下で30分間脱水した後、容器内を160℃まで昇温して反応液を得た。次いで、反応液を攪拌しながらエチレンオキシド(ガス状)610.2gを、反応液中に徐々に加えた。この時、反応温度が180℃を超えないように添加速度を調節しながら、エチレンオキシドを吹き込み管で加えた。
エチレンオキシドの添加終了後、温度180℃、圧力0.3MPa以下で30分間熟成した後、温度180℃、圧力6.0kPa以下で10分間、未反応のエチレンオキシドを留去した。
次に、温度を100℃以下に冷却した後、反応物の1%水溶液のpHが約7になるように、70%p−トルエンスルホン酸を加えて中和し、A−1を得た。
224.4gの天然アルコールCO−1270を861.2gの天然アルコールCO−1214とし、エチレンオキシドを760.6gとした以外は、調製例1と同様にしてA−2を得た。
なお、ナロー率は、アルキレンオキシド付加体の分布の割合を示すものであり、特開2011−137112号公報に記載の方法により求めた値である。
特開2000−144179号公報に記載の実施例における製造例1に準じて製造した。
組成が2.5MgO・Al2O3・wH2Oである水酸化アルミナ・マグネシウム(キョーワード300(商品名、協和化学工業株式会社製)を600℃で1時間、窒素雰囲気下で焼成して、焼成水酸化アルミナ・マグネシウム(未改質)触媒を得た。焼成水酸化アルミナ・マグネシウム(未改質)触媒2.2gと、0.5N水酸化カリウムエタノール溶液2.9mLと、ラウリン酸メチルエステル280gと、ミリスチン酸メチルエステル70gとを4Lオートクレーブに仕込み、オートクレーブ内で触媒の改質を行った。次いで、オートクレーブ内を窒素で置換した後、温度を180℃、圧力を3atm(0.3MPa)に維持しつつ、エチレンオキシド1052gを導入し、撹拌しながら反応させた。
得られた反応液を80℃に冷却し、水159gと、濾過助剤として活性白土及び珪藻土をそれぞれ5g添加した後、触媒を濾別して、A−3を得た。A−3のナロー率は、33質量%であった。
A−5:ソフタノール50(商品名、株式会社日本触媒製)、C12〜14第2級アルコールのエチレンオキシド付加体(ポリオキシエチレンアルキルエーテル。表中、POEと記載。)。
B−1:カチナールMPAS−R(商品名、東邦化学工業株式会社製)。脂肪酸(C16/C18)ジメチルアミノプロピルアミド(ステアリン酸/パルミチン酸の質量比=7/3)(表中、C1618アミドアミンと記載)。
B−2:C10H21CONH(CH2)3N(CH3)2、(表中、C10アミドアミンと記載)。下記調製例4で合成されたもの。
還流冷却器を備えた1リットル四ツ口フラスコに、カプリン酸メチル260.9g(ライオンケミカル株式会社製、パステルM−10、分子量186)を仕込み、60℃にて窒素置換を2回行った。その後、フラスコ内を150℃に昇温し、ジメチルアミノプロピルアミン(分子量102)186g(カプリン酸メチルに対するモル比:1.30)をカプリン酸メチルに1.5時間かけて滴下した。滴下終了後、185〜190℃に保持し、7時間熟成してB−2を得た。
C−1:セルデックスA−100(商品名、日本食品化工株式会社製)、α−シクロデキストリン(表中、α−CDと記載)。
C−2:セルデックスB−100(商品名、日本食品化工株式会社製)、β−シクロデキストリン(表中、β−CDと記載)。
C−3:CAVAMAX(R) W8 Food(商品名、株式会社シクロケム製)、γ−シクロデキストリン(表中、γ−CDと記載)。
C−4:クラスターデキストリン(商品名、グリコ栄養食品株式会社製)、高度分岐環状デキストリン(表中、CCD)と記載。
<(C’)成分:(C)成分の比較品>
C’−1:赤玉デキストリンNo.4−C(商品名、日澱化學株式会社製)、白色デキストリン(表中、WDと記載)。
C’−2:赤玉デキストリンNo.103(商品名、日澱化學株式会社製)、黄色デキストリン(表中、YDと記載)。
直鎖アルキルベンゼンスルホン酸(表中、LASと記載):ライポンLH−200(商品名、炭素数10〜14、平均分子量322、ライオン株式会社製)。
ヤシ脂肪酸:椰子脂肪酸(商品名、日油株式会社)。
各組成における各成分の末尾に記載した「質量%」は、各例の液体洗浄剤中の含有量である。
≪組成I≫
ポリエーテル変性シリコーン:CF1188N(商品名、東レ・ダウコーニング株式会社製)・・・0.25質量%。
安息香酸ナトリウム:安息香酸ナトリウム(東亞合成株式会社製)・・・0.5質量%。
クエン酸3ナトリウム:クエン酸ソーダ(商品名、マイルス社製)・・・0.13質量%。
エタノール:特定アルコール95度合成(商品名、日本アルコール販売株式会社製)・・・5.0質量%。
パラトルエンスルホン酸:PTS酸(商品名、協和発酵工業株式会社製)・・・1.0質量%。
イソチアゾロン液:ケーソンCG(商品名、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン/2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン/マグネシウム塩/水混合液、ローム・アンド・ハース社製)・・・0.01質量%。
マレイン酸とオレフィン系モノマーとのコポリマーのナトリウム塩(MA剤):ソカランCP9(商品名、分子量12000、BASF社製)・・・0.2質量%。
香料:特開2009−108248号公報に記載の香料a・・・0.3質量%。
水酸化ナトリウム:0.5質量%(液体洗浄剤をpH7にするのに必要な量)。
水:バランス(液体洗浄剤全体の量を100質量%にするための量)。
ポリエーテル変性シリコーン:CF1188N(商品名、東レ・ダウコーニング株式会社製)・・・1.0質量%。
安息香酸ナトリウム:安息香酸ナトリウム(東亞合成株式会社製)・・・0.5質量%。
クエン酸3ナトリウム:クエン酸ソーダ(商品名、マイルス社製)・・・0.1質量%。
エタノール:特定アルコール95度合成(商品名、日本アルコール販売株式会社製)・・・7.5質量%。
パラトルエンスルホン酸PTS酸(商品名、協和発酵工業株式会社製)・・・1.0質量%。
ポリエチレングリコール:PEG#1000−L60(商品名、ライオン株式会社製)・・・1.0質量%。
イソチアゾロン液:ケーソンCG(商品名、ローム・アンド・ハース社製)・・・0.01質量%。
香料:特開2009−108248号公報に記載の香料a・・・1.0質量%。
水酸化ナトリウム:0.5質量%(液体洗浄剤をpH7にするのに必要な量)。
水:バランス(液体洗浄剤全体の量を100質量%にするための量)。
<洗浄力>
全自動電気洗濯機(Haier社製、JW−Z23A)に、湿式人工汚染布(5cm×5cm)5枚と、市販の綿肌シャツ(BVD社製、綿100%)とを被洗物として投入した(綿肌シャツの投入量は被洗物の質量の合計が約800gとなるように調整した)。全自動電気洗濯機に各例の液体洗浄剤16mLを投入し、洗浄、すすぎ、脱水を順次行う洗濯処理を行った。洗濯処理の洗浄、すすぎ及び脱水の時間、洗浄及びすすぎの水量(低水位に設定、水量12L)に関しては、全自動電気洗濯機の標準設定を用いた。洗濯処理が施された汚染布(洗浄布)をろ紙に挟んで、アイロンで加熱して乾燥した。
(i)中、K/Sは、(1−R/100)2/(2R/100)である(ただし、Rは未汚染布、湿式人工汚染布、洗浄布の反射率(%)を示す。)。
◎:洗浄率が70%以上。
○:洗浄率が65%以上70%未満。
△:洗浄率が60%以上65%未満。
×:洗浄率が60%未満。
「<洗浄力>」で洗濯処理を施した洗浄布(アイロンで加熱する前)の臭気と、湿式人工汚染布の臭気とを官能評価により比較し、下記の評価基準により専門パネラー10名で採点した。10名の専門パネラーが採点した点数を平均し、平均点4点以上を◎、平均点3.5点以上4点未満を○、平均点3点以上3.5点未満を△、平均点3点未満を×とした。
1点:湿式人工汚染布とほぼ同等の臭いである(臭いがほとんど落ちていない)。
2点:湿式人工汚染布に比べて、臭いがわずかに弱い(臭いがわずかに落ちている)。
3点:湿式人工汚染布に比べて、臭いがやや弱い(臭いがやや落ちている)。
4点:湿式人工汚染布に比べて、臭いがかなり弱い(臭いがかなり落ちている)。
5点:湿式人工汚染布に比べて、臭いがほとんど残っていない。
全自動電気洗濯機(Haier社製、JW−Z23A)に、市販の綿肌シャツ(BVD社製、綿100%)を被洗物として投入した(綿肌シャツの投入量は被洗物の質量の合計が約800gとなるように調整した)。全自動電気洗濯機に各例の液体洗浄剤16mLを投入し、洗浄、すすぎ、脱水を順次行う洗濯処理を行った。洗濯処理の洗浄、すすぎ及び脱水の時間、洗浄及びすすぎの水量(低水位に設定、水量12L)に関しては、全自動電気洗濯機の標準設定を用いた。洗濯処理が施された綿肌シャツをハンガーにかけて一晩乾燥して、試験衣料とした。
1点:試験衣料と対照衣料とは、ほぼ同等の臭いである。
2点:試験衣料は、対照衣料に比べて、臭いがわずかに弱い。
3点:試験衣料は、対照衣料に比べて、臭いがやや弱い。
4点:試験衣料は、対照衣料に比べて、臭いがかなり弱い。
5点:試験衣料は、対照衣料に比べて、ほとんど臭わない。
プラスチック容器(縦5cm×横5cm×高さ3cm)に各例の液体洗浄剤10mLを入れ、これを24時間、5℃で放置した。その後、液体洗浄剤が入ったプラスチック容器を、1Lビーカーに入れられた冷水(5℃)1L中で、1ストローク/秒で10秒間振とうした。次いで、プラスチック容器を逆さにして、液体洗浄剤を排出し、その状態を下記評価基準に従って評価した。
◎:プラスチック容器から液体洗浄剤を全て排出できた。
○:プラスチック容器内に液体洗浄剤がわずかに残った。
×:プラスチック容器内に液体洗浄剤が多量に残った。
表1〜2に示す組成に従い、以下の(1)〜(4)の手順で各例の液体洗浄剤を調製した。得られた液体洗浄剤について、洗浄力、消臭効果I、消臭効果II及び低温液安定性を評価し、その結果を表中に示す。
(1)300mLビーカーに、共通成分中のエタノールとポリエーテル変性シリコーンを入れ、マグネットスターラー(MITAMURA KOGYO INC.)で十分に攪拌して、第一の液体を調製した。
(2)別に用意した300mLビーカーに、共通成分中の水(40℃)の一部と(C)成分又は(C’)成分とを入れ、マグネットスターラーで十分に攪拌して、第二の液体を調製した。
(3)第一の液体に(A)成分、(B)成分及び任意界面活性剤を加え、十分に攪拌した後、第二の液体を加え、十分に溶解させた。
(4)次いで、水酸化ナトリウム及び水の残部以外の成分を入れ、十分に攪拌し、水酸化ナトリウム水溶液でpHを7に調整し、水の残部を加えて、各例の液体洗浄剤を得た。
一方、(C)成分に換えて(C’)成分を用いた比較例1〜2は、消臭効果I及びIIが「△」、低温液安定性が「×」であった。(C)成分を含有しない比較例3は、消臭効果I及びIIが「△」、低温液安定性が「○」であった。(B)成分を含有しない比較例4、(B)〜(C)成分を含有しない比較例5は、消臭効果Iが「○」で、消臭効果IIが「△」、低温液安定性が「◎」であった。(A)成分を含有しない比較例6は、洗浄力、消臭効果I及びIIならびに低温液安定性のいずれもが「×」であった。
これらの結果から、(A)〜(C)成分を含有することで、良好な洗浄力を有し、かつ消臭効果がより高められた液体洗浄剤を得られることが判った。
Claims (2)
- (A)成分:非イオン性界面活性剤と、
(B)成分:3級アミン化合物及び4級アンモニウム化合物から選択される1種以上と、
(C)成分:環状デキストリンと、
を含有する繊維製品用の液体洗浄剤。 - 前記(C)成分は、高度分岐環状デキストリンである請求項1に記載の繊維製品用の液体洗浄剤。
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