JP2014083203A - 炊飯器 - Google Patents

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Abstract

【課題】使い勝手が良く、どのような米を用いても安定して美味しいご飯を炊くことができる炊飯器を提供する。
【解決手段】被加熱物を収容する鍋状容器5と、鍋状容器が設置される本体1と、鍋状容器の開口部を開閉自在に覆う蓋体10と、鍋状容器を加熱する第1加熱手段3と、鍋状容器内に供給する水を貯留する水タンク20と、鍋状容器内に水を供給する給水経路12と、供給する水を加熱する第2加熱手段22と、検知対象となる米の割れやすさに関連する情報を検知する米割れやすさ情報検知手段と、検知情報と予め設定した基準値とを比較することで米の割れやすさの程度を判断する制御手段8とを有し、制御手段は、米の割れやすさの程度に基づき第2加熱手段を制御して、鍋状容器内に供給する水の温度を調整する。
【選択図】図1

Description

本発明は、米等の食品を入れた鍋状容器を本体内に収容して加熱調理する炊飯器に関するものである。
炊飯器を使用する使用者が炊飯器に望む機能としては、まず第1に美味しい米飯を炊くということである。加えて、使用者は、美味しい米飯を炊くということだけでなく、水位合わせの手間がないというような使い勝手のよいものを炊飯器に対して望んでいる。
そこで、従来から給水タンクに入れた水を一定温度に加熱し、その水を内釜に自動的に給水することで、季節により水の温度が変化しても、一定温度に加熱した水で米を浸すことで手間なく美味しい米飯を炊くようにした炊飯器が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−348990号公報(例えば、第8頁、図1等参照)
しかしながら、特許文献1に記載の炊飯器の構成では、米の性質に応じた水温で給水できておらず、どのような米でも安定的に美味しく炊くためには不十分であり、更なる改善の余地があった。
米粒の周囲にひび、割れ目、裂け目、傷(以後、総じて「割れ」という)などが入ったものを「ひび割れ粒」、「胴割れ粒」などという。これらの米は、水に浸すことで「割れ」がさらに大きくなりやすい。このように、水に浸った状態で「割れ」の生じている米を「水浸裂傷粒」という。また、水に浸す前の段階では「割れ」がない米粒でも、水に浸すことによって、米粒の周囲に「割れ」が生じ、「水浸裂傷粒」になる米粒もある。「割れ」が大きい「水浸裂傷米」を炊き上げると「炊飯崩壊粒」と呼ばれる米粒の輪郭がほぼ崩壊した状態の飯粒になりやすい。この「炊飯崩壊粒」は、ぐちゃっとした食感で非常に美味しくない。
このように、米を水に浸ける前後で「割れ」が生じている米粒は、炊き上がりが美味しくない。そのため、米を水に浸ける前の段階で「割れ」が生じていない米粒は、水に浸けた後の工程で「割れ」が発生しないようにするのが好ましく、また、米を水に浸ける前に「割れ」が生じている米粒は、水に浸けた後の工程でその「割れ」が大きくならないようにすることが好ましい。
そして、「割れ」の生じやすさや「割れ」の大きくなりやすさ(以後、これらを総じて「割れやすさ」という)によって、炊き上がりの米飯の美味しさは大きく左右され、「割れやすい」米ほど炊飯によって食味が低下する可能性がある。
米の「割れやすさ」は、品種、銘柄、産地、生産年度、精米方法、保管状況など様々な要因によって決まる。例えば、米の生育過程での登熟の際に澱粉の蓄積が不十分である場合や、澱粉粒間の結合が粗であり粒間間隔も粗な状態の場合は、「割れやすい」米になる。精米方法によっても米の「割れやすさ」は異なり、精米時の摩擦熱などにより米の水分が蒸散することで「割れやすい」米になる。また、米の保管状況が悪く、湿度が低い環境下で米を置いておくと米が乾燥して「割れやすく」なる。
また、冷たい水に浸すことによって米は「割れやすく」なり、同じ米であっても浸す水の温度が低いほど「割れやすく」なる。逆に言えば、浸す水温が高ければ米の「割れ」を防ぐことができる。そして、米は水温が高いほど吸水が進みやすく、米に「割れ」が生じているものほど吸水が進みやすいという特徴がある。そのため、米の吸水を一定にするためには、水温を調整するだけでは不十分であり、水温と米の「割れやすさ」の両方を考慮する必要がある。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、使い勝手が良く、使用者がどのような米を用いても安定的に美味しくご飯を炊くことができる炊飯器を提供することを目的としている。
本発明に係る炊飯器は、被加熱物を収容する鍋状容器と、前記鍋状容器が設置される本体と、前記鍋状容器の開口部を開閉自在に覆う蓋体と、前記本体に設けられ、前記鍋状容器を加熱する第1加熱手段と、前記鍋状容器内に供給する水を貯留する水タンクと、前記鍋状容器内に前記水タンク内の水を供給する給水経路と、供給する水を加熱する第2加熱手段と、検知対象となる米の割れやすさに関連する情報を検知する米割れやすさ情報検知手段と、前記米割れやすさ情報検知手段での検知情報と予め設定した基準値とを比較することで前記米の割れやすさの程度を判断する制御手段と、を有し、前記制御手段は、前記米の割れやすさの程度に基づき前記第2加熱手段を制御して前記鍋状容器内に供給する水の温度を調整するものである。
本発明の炊飯器によれば、米の「割れやすさ」の程度に基づいて最適な水温で鍋状容器内に自動で給水されるため、使い勝手が良く、使用者がどのような米を用いても、また使用者がどのような水を用いても、安定して美味しいご飯を炊き上げることができる。
本発明の実施の形態1に係る炊飯器の構成の一例を概略的に示す断面模式図である。 本発明の実施の形態1に係る炊飯器の給水および通常炊飯時の動作の一例を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態1に係る炊飯器の給水および通常炊飯時動作の別の一例を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態1に係る炊飯器の予約炊飯時の動作の一例を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態2に係る炊飯器の構成の一例を概略的に示す断面模式図である。 本発明の実施の形態2に係る炊飯器の給水および通常炊飯時の動作の一例を示すフローチャートである。
以下、本発明に係る炊飯器の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下に説明する実施の形態によって本発明が限定されるものではない。また、図1を含め、以下の図面では各構成部材の大きさの関係が実際のものとは異なる場合がある。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係る炊飯器100の構成の一例を概略的に示す断面模式図である。図1に基づいて、炊飯器100について説明する。この炊飯器100は、被加熱物(米や水等の食品)を入れた鍋状容器5を加熱コイル3で加熱することで被加熱物を炊きあげるものである。
図1に示すように、炊飯器100は、例えば外観が有底筒状の本体1と、本体1の上部開口部を開閉可能に本体1に取り付けられる蓋体10と、本体1に着脱可能に取り付けられる水タンク20と、を備えている。
(本体1)
本体1は、容器カバー2と、鍋状容器5の加熱手段としての加熱コイル3と、鍋底温度センサ4と、蓋体10を開閉自在に支持するヒンジ部6と、水タンク20の加熱手段としての水タンク加熱コイル22と、水タンク温度センサ23と、時間計測手段7と、各部及び各装置を駆動制御して炊飯動作を行う制御手段8とを備えている。
容器カバー2は、有底筒状に形成されていて、その内部に鍋状容器5が着脱自在に収容されるものである。容器カバー2の底部中央には、鍋底温度センサ4を挿入させる孔部2aが設けられている。
なお、鍋状容器5は、誘導加熱により発熱する磁性体の金属を含む有底円筒形状に構成され、上端部外周にはフランジ部5aが形成されている。
加熱コイル3は、制御手段8により通電が制御されることで、鍋状容器5を誘導加熱するものである。なお、加熱手段として、加熱コイル3に代えてシーズヒータ等の電気ヒータを設けてもよい。加熱コイル3が、本発明の「第1加熱手段」に相当する。
鍋底温度センサ4は、例えばサーミスタで構成するとよい。鍋底温度センサ4は、バネ等の弾性手段によって上方に付勢されており、容器カバー2に収容された鍋状容器5の底面に接するように構成されている。鍋底温度センサ4が検知した鍋状容器5の温度に関する情報は、制御手段8に出力される。
ヒンジ部6は、本体1の上部の一端側(紙面左側)に設けられ、蓋体10を開閉自在に支持するものである。
時間計測手段7は、制御手段8に指示されて経過時間をカウントするようになっている。そして、時間計測手段7がカウントした経過時間は、制御手段8に出力される。
制御手段8は、鍋底温度センサ4、操作/表示部13、内部温度センサ14、含水率検知手段17、及び水タンク温度センサ23、からの出力に基づいて、加熱コイル3及び水タンク加熱コイル22へ通電する高周波電流やマグネットポンプ16の動作を制御するほか、炊飯器100の動作全般を制御する。
制御手段8は、その機能を実現する回路デバイスのようなハードウェアで構成することもできるし、マイコンやCPUのような演算装置と、その上で実行されるソフトウェアとにより構成することもできる。
また、制御手段8は、以下で説明する「米割れやすさ情報検知手段」で検知された情報を予め設定してある基準値と比較することで、検知対象となる米の割れやすさの程度を判断するものである。
なお、操作/表示部13、内部温度センサ14、マグネットポンプ16、「米割れやすさ情報検知手段」の一例である含水率検知手段17については、後述する。
(蓋体10)
蓋体10は、外蓋10aと、内蓋10bと、を有している。そして、外蓋10aと内蓋10bとの間には、給水経路12が設けられている。
なお、給水経路12については、後述する。
外蓋10aは、蓋体10の上部及び側部を構成するものであり、内蓋10bの本体1側とは反対の面に係止材11を介して取り付けられている。外蓋10aは、上面に操作/表示部13が設けられているとともに、内蓋10bまで貫通するカートリッジ15が着脱自在に取り付けられている。このカートリッジ15には、炊飯中に発生する蒸気圧に応じて上下動する弁を備えた蒸気取入口15aと、蒸気取入口15aの弁を通過した蒸気を外部へ排出する蒸気排出口15bとが設けられている。また、外蓋10aの内側(内蓋10b側)には、内部温度センサ14および含水率検知手段17が配置されている。なお、蒸気圧に応じて上下動する弁については、図示していない。
内蓋10bは、例えばステンレスなどの金属で構成されており、外蓋10aの本体1側の面に係止材11を介して取り付けられている。内蓋10bの周縁部には、鍋状容器5の上端部外周に形成されたフランジ部5aとの密閉性を確保するためのシール材の蓋パッキン9が取り付けられている。また、鍋状容器5内で発生する蒸気を外部に排出するための蓋蒸気口10bAが設けられており、さらに内部温度センサ14と含水率検知手段17を挿入させる蓋孔部10bBがそれぞれ設けられている。また、内蓋10bには、水タンク20に貯えた水が給水経路12を通って鍋状容器5内へ入るための蓋給水口10bCが設けられ、蓋給水口10bCは、例えば図1に示すように、複数の穴で構成するとよい。
(水タンク20)
水タンク20は、例えばプラスチックからなり、水タンク20内の底面に誘導加熱により発熱する磁性金属板(図示せず)が設置されている。水タンク20は、本体1の前面側に着脱可能に取り付けられている。水タンク20の上部開口には、タンク蓋21が着脱可能な状態で嵌め込まれている。タンク蓋21には、外部と水タンク20の内部とを連通させるタンク通気孔21aが設けられている。また、タンク蓋21には、給水経路12のタンク側経路口12bと接合されるタンク給水口21b、及びタンク給水口21bから水タンク20内の下方に延びる連通管21cが設けられている。
本体1の水タンク20の下部にあたる位置に、水タンク加熱コイル22と水タンク温度センサ23が設けられている。水タンク加熱コイル22は、制御手段8により通電が制御されることで、水タンク20内の磁性金属板を誘導加熱し、水タンク20内に貯留されている水を加熱する。水タンク加熱コイル22に代えてシーズヒータ等の電気ヒータを設けてもよい。また、水タンク温度センサ23は、例えばサーミスタで構成するとよい。水タンク温度センサ23は、バネ等の弾性手段によって上方に付勢されており、水タンク20の底面に接するように構成されている。水タンク温度センサ23が検知した水タンク20の温度に関する情報は、制御手段8に出力される。水タンク加熱コイル22が、本発明の「第2加熱手段」に相当する。
(給水経路12)
給水経路12は、炊飯開始前に、水タンク20に貯留されている水を内蓋10bの蓋給水口10bCまで導き、鍋状容器5内に供給するものでもある。
この給水経路12は、耐熱性のある樹脂などで形成され、外蓋10aに着脱自在に収納されている。また、給水経路12は、内蓋10bの蓋給水口10bCに接合される蓋側経路口12aと、蓋体10が閉じられたときに水タンク20のタンク給水口21bに接合されるタンク側経路口12bと、蓋側経路口12aとタンク側経路口12bとを連通させる経路部12dと、を有している。蓋側経路口12a及びタンク側経路口12bの周縁にはパッキンを設けておくとよい。
(操作/表示部13)
操作/表示部13は、外蓋10aの上面に設けられている。この操作/表示部13は、使用者からの各種指示(例えば、炊飯の開始、取り消し、予約など)を受け付けたり、各種情報(例えば、炊飯メニュー(標準炊飯や早炊き炊飯、かためややわらかめ、白米炊飯や無洗米炊飯など)、時間、炊飯する米の量など)、を表示したりするものである。そして、操作/表示部13の操作により、選択された炊飯メニューおよび炊飯する米の量に合わせた炊飯プログラムが本体1に内蔵された制御手段8により実行される。すなわち、制御手段8は、選択された炊飯メニューおよび炊飯する米の量に応じた炊飯プログラムによって加熱コイル3やマグネットポンプ16、水タンク加熱コイル22を動作、停止させて炊飯を実施するようになっている。
(内部温度センサ14)
内部温度センサ14は、外蓋10aの内蓋10bに対面する側に取り付けられ、内蓋10bの蓋孔部10bBを貫通して鍋状容器5内の温度を検知するものである。内部温度センサ14は、例えばサーミスタで構成するとよい。この内部温度センサ14が検知した鍋状容器5内の温度に関する情報は、制御手段8に出力される。
(マグネットポンプ16)
マグネットポンプ16は、マグネットポンプモータ16aとマグネットポンプ羽根車ケーシング16bで構成され、それぞれ本体1と水タンク20の連通管21cに設けられ、給水手段として作用する。マグネットポンプ16が制御手段8により駆動されると、マグネットポンプモータ16aが動作し、それによってマグネットポンプ羽根車ケーシング16b内の羽根車が回転する。マグネットポンプ羽根車ケーシング16b内の羽根車が回転すると、水タンク20内に貯めた水が連通管21cと給水経路12を通して鍋状容器5内に給水される構成となっている。
(含水率検知手段17)
割れやすい米は、含水率が低いという特徴がある。米の「割れやすさ」と含水率は非常に相関が高いため、米の含水率を測定することによって米の「割れやすさ」の程度を精度良く推測することができる。そのため、本実施の形態1では米の「割れやすさ」に関連する情報を検知する手段(以下「米割れやすさ情報検知手段」と称する)として、含水率検知手段17を用いる。
含水率検知手段17は、例えば光学式の水分計で構成するとよい。含水率検知手段17は、外蓋10aの内蓋10bに対面する側に取り付けられ、内蓋10bの蓋孔部10bBを貫通して鍋状容器5内に入れられた米の含水率を検知するものである。含水率検知手段17が検知した米の含水率に関する情報は、制御手段8に出力される。
(その他の構成)
本体1には、炊飯器100を運搬するためのハンドル(図示省略)を設けておくとよい。ハンドルを設ける場合、ハンドルを本体1の側面上部の略前後中央に軸支し、ハンドルの回転方向を蓋体10の回動方向と略同一とするとよい。そうすれば、炊飯器100の運搬時には、ハンドルの軸支点のほぼ直上に位置するようにハンドルを回転させて持ち上げ、使用者はハンドルのみを持って炊飯器100を運搬することが可能となる。
次に、炊飯器100の給水および通常炊飯の動作について説明する。
図2は、炊飯器100の給水および通常炊飯時の動作の一例を示すフローチャートである。図3は、炊飯器100の給水および通常炊飯時動作の別の一例を示すフローチャートである。以下、炊飯器100の給水および通常炊飯の動作を、適宜図1、2、3を参照して説明する。
炊飯器100を動作させる前に、使用者は、まず所定量の米を入れた鍋状容器5を本体1内の容器カバー2に収納し、所定量の水を入れた水タンク20をセットする。そして、使用者は、蓋体10を閉じ、操作/表示部13で炊飯メニューを選択し、炊飯する米量(例えば、3カップ)を設定して炊飯スイッチ(図示せず)を押下して、炊飯器100に動作指示を与える。炊飯器100は、炊飯スイッチが使用者によって押下され、動作指示が与えられることで、給水及び炊飯を開始する。
使用者により炊飯スイッチが押下されて炊飯開始が指示されると、ステップS1において、制御手段8は、含水率検知手段17を動作させ、鍋状容器5内の米の含水率を検知する。そして、制御手段8は、米の割れやすさの程度を所定の含水率Wよりも大きいかどうかで判定する(ステップS2)。検知した含水率が所定の含水率Wよりも大きい場合は(ステップS2;Y)、制御手段8は、炊飯する米が割れにくい米であると判断して、ステップS3の給水工程1に移行する。
給水工程1では、制御手段8は、まず水タンク加熱コイル22に通電を開始する(ステップS31)。そして、制御手段8は、水タンク温度センサ23が所定の温度、例えば30℃を検知するまで加熱する(ステップS32)。水タンク温度センサ23が所定の温度30℃に到達したことを検知したら(ステップS32;Y)、マグネットポンプ16に通電され、鍋状容器5内に給水が開始される(ステップS33)。時間計測手段7は、所定の通電時間tになるまでポンプに通電する時間のカウントを行う(ステップS34)。所定の通電時間tに達したら(ステップS35)、制御手段8が、マグネットポンプ16への電力供給を遮断し(ステップS36)、給水工程1が終わる。
一方、ステップS2において、含水率検知手段17により検知された含水率が、基準値となる所定の含水率W以下であると判定した場合には(ステップS2;N)、制御手段8は、炊飯する米が割れやすい米であると判断して、ステップS5の給水工程2に移行する。
給水工程2では、制御手段8は、水タンク加熱コイル22に通電を開始し(ステップS51)、水タンク温度センサ23が所定の温度、例えば40℃を検知するまで加熱する(ステップS52)。水タンク温度センサ23が所定の温度40℃に到達したことを検知したら(ステップS52;Y)、マグネットポンプ16に通電され(ステップS53)、鍋状容器5内に給水が開始される。時間計測手段7は、所定の通電時間tになるまでポンプに通電する時間のカウントを行う(ステップS54)。所定の通電時間tに達したと判断されたら(ステップS55;Y)、制御手段8がマグネットポンプ16への電力供給を遮断し(S56)、給水工程2が終わる。
このとき、マグネットポンプ16への所定の通電時間tをtよりも大きくすることで、ステップS5の給水工程2における鍋状容器5内への給水量は、ステップS3の給水工程1の給水量に比べて多くなる。
給水が終わると、炊飯工程に移行し、操作/表示部13で選択した炊飯メニューに応じた加熱プログラムで加熱コイル3に通電され、米飯が炊き上げられる。すなわち、予熱工程、昇温工程、沸騰維持工程、蒸らし工程が順次実行される。
予熱工程とは、鍋状容器5内の水が沸騰する前の段階で、鍋状容器5を所定温度で所定時間加熱し、これによって米の吸水を促進し、甘味成分である糖や旨味成分であるアミノ酸などの呈味成分を生成する工程である。
昇温工程とは、予熱工程終了後から鍋状容器5内の水が沸騰するまでの工程である。
沸騰維持工程とは鍋状容器5内の水の沸騰を維持するよう加熱し、米のデンプンの糊化を促進する工程である。
蒸らし工程とは、米飯粒中心のデンプンまで十分に糊化させ、水分の分布を均一化する工程である。
蒸らし工程が終わると、炊飯工程を終了する。
なお、図3のように、ステップS2で含水率が所定のWよりも大きいと判定され、炊飯する米は割れにくい米であると判断された場合は、水タンク20内の水を加熱することはせずに、鍋状容器5内へ給水してもよい。この場合、割れにくい米であれば、水タンク20内の水を加熱しないため省エネになる。また、この場合、給水温度が所定温度になるまで加熱する時間が削減できるため、炊飯開始から炊飯終了までの時間を短くすることができる。
次に、炊飯器100の予約炊飯の動作について説明する。
図4は、炊飯器100の予約炊飯時の動作の一例を示すフローチャートである。以下、炊飯器100の予約炊飯の動作を、適宜図1、4を参照して説明する。
炊飯器100を動作させる前に、使用者は、まず所定量の米を入れた鍋状容器5を本体1内の容器カバー2に収納し、所定量の水を入れた水タンク20をセットする。そして、使用者は、蓋体10を閉じ、操作/表示部13で炊飯メニューを選択し、炊飯する米量(例えば、3カップ)と、炊飯が終了する時刻を設定して予約スイッチ(図示せず)を押下して、炊飯器100に動作指示を与える。炊飯器100は、予約スイッチが使用者によって押下され、動作指示が与えられることで、予約炊飯を開始する。
使用者により予約炊飯スイッチが押下されて予約開始が指示されると、ステップS1において、制御手段8は、含水率検知手段17を動作させ、鍋状容器5内の米の含水率を検知する。そして、制御手段8は、米の割れやすさの程度を所定の含水率Wよりも大きいかどうかで判定する(ステップS2)。検知した含水率が所定の含水率Wよりも大きい場合は(ステップS2;Y)、制御手段8は、炊飯する米が割れにくい米であると判断して、ステップS6に移行する。
ステップS6においては、制御手段8は、使用者が設定した炊飯メニューと、炊飯する米量、炊飯が終了する時刻、そしてステップS2で判定した含水率に基づき、予約時間tを設定し、時間計測手段7が予約時間tをカウントする。ステップS7で時間計測手段7が所定の予約時間tに達したと判定したら、ステップS3の給水工程1に移行する。ステップS3の給水工程1から炊飯終了までの流れは、図2で説明した通常炊飯と同様である。
一方、ステップS2において、含水率検知手段17により検知された含水率が所定の含水率W以下であると判定された場合は(ステップS2;N)、制御手段8は、炊飯する米が割れやすい米であると判断して、ステップS8に移行する。
ステップS8においては、制御手段8は、使用者が設定した炊飯メニューと、炊飯する米量、炊飯が終了する時刻、そしてステップS2で判定した含水率に基づき、予約時間tを設定し、時間計測手段7が予約時間tをカウントする)。ステップS9で時間計測手段7が所定の予約時間tに達したと判定したら、ステップS5の給水工程2に移行する。ステップS5の給水工程2から炊飯終了までの流れは、図2で説明した通常炊飯と同様である。
なお、ステップS8の予約時間tは、ステップS7の予約時間tよりも短い時間である。ステップS5の給水工程2では、水タンク20内の水をステップS3の給水工程1よりも高い温度まで加熱する必要があるため、加熱時間が長くなってしまう。そのため、その分早くステップS5の給水工程2に移行させ、水タンク20内の水を加熱する時間を確保し、米の「割れやすさ(ここでは、米の含水率)」に関わらず、炊飯終了の時刻がずれないようにしている。
以上のように、実施の形態1に係る炊飯器100では、含水率検知手段17が検知する米の含水率に基づき米の「割れやすさ」の程度を判定し、その米の「割れやすさ」の程度に応じて鍋状容器5内に給水する水温を決定している。このように、炊飯器100では、米の「割れやすさ」の程度に応じて給水温度を可変することで、まだ「割れ」の発生していない米に対しては、割れ発生を抑制することができ、すでに「割れ」の発生している米に対しては、「割れ」の拡大を抑制することができる。そのため、炊飯器100によれば、「炊飯崩壊粒」の発生による食味の低下を大幅に抑制することができる。
一般的に、加熱するときは加熱源に近いところから温度が高くなっていくため、炊飯器100においては加熱コイル3による加熱初期では鍋状容器5内の下部の温度が高く、上部の温度が低いという温度分布となる。そして、加熱コイル3による加熱が開始されるときの水温が低いほど、加熱開始後の鍋状容器5内の上部と下部の温度差、つまり温度ムラが大きくなりやすい。
また、米は水温が高いほど吸水が進むという特性があり、さらに「割れ」が発生した米は温度の影響を受けやすく通常の米に比べてもっと吸水が進みやすくなっている。そのため、わずかな温度ムラであっても温度が低い部分と高い部分とで米の吸水量の差は、通常の米に比べて「割れ」が発生した米のほうが大きくなる。すなわち、「割れ」が発生した米のほうが温度ムラによって発生する吸水ムラが大きくなる。
これらのことより、炊飯工程前の水温が低く、且つ、「割れ」が発生した米を炊飯しようとすると、吸水ムラが非常に大きくなりやすい。その結果、「割れ」が発生した米は炊き上がったときに吸水が少ない上部は硬くポロポロした食感で、吸水が多い下部は軟らかすぎてべたついた食感という炊きムラのある状態となってしまう。
しかし、本実施の形態1に係る炊飯器100は、給水温度を調整し、予め加熱した水を給水することで温度ムラを抑制することができる。そのため、炊飯器100によれば、炊飯前にすでに「割れ」のある米を炊飯するときでも温度ムラによって起こる吸水ムラを抑制することができ、ひいては炊き上がりのムラを抑制することができる。また、炊飯器100は、給水温度を調整することで、炊飯開始前に「割れ」の発生していない米に対しては、給水後の「割れ」の発生を抑制することができる。そのため、炊飯器100によれば、加熱途中でもし温度ムラが発生したとしても、「割れ」が発生してしまった米に比べて吸水ムラが起こりにくくなり、ひいては炊き上がりのムラを抑制することができる。
また、自動給水機構のない炊飯器の場合、使用者はまず所定量の米と水を入れた鍋状容器を本体内にセットし、炊飯器に動作指示を与えて炊飯を開始するという流れになる。しかし、この場合、使用者は、鍋状容器内に米と水を入れてすぐに炊飯器に動作指示を与えるとは限らず、米が水に浸かったままの状態でしばらく放置されることも十分にありうる。もしくは、予約炊飯の場合は、予約中(炊飯による加熱が始まる前の段階)では、米が水に浸かったままの状態で放置されることになる。
このとき、割れやすい米であった場合には、水に浸かって放置されているときに「割れ」が発生したり、「割れ」が大きくなってしまう。そして、前述のとおり、炊飯によって「炊飯崩壊粒」となってしまったり、鍋状容器内で吸水ムラが発生して炊きムラに繋がり、美味しくないご飯になってしまう可能性が高い。しかし、炊飯器100では、米が水に浸かったまま放置されることがないため、安定的に美味しいご飯を炊き上げることができる。
さらに、炊飯器100では、炊飯する米が所定の含水率W以下であると判定された場合は、マグネットポンプ16への通電を長く実行することで、鍋状容器5への給水量を多くしている。
一般的に、米に加える水の量が多いほど軟らかく炊き上げることができることが知られており、同様に、米自体に含まれる水分量が多いほど軟らかく炊き上げることができる。逆に米に含まれる水分量が少ないほど硬く炊き上がる。そのため、炊飯器100では、米の含水率が少ない分、鍋状容器5内へ給水する量を増やすことで、使用者が用いる米の含水率に関わらず、炊きあがりのご飯の硬さを一定にすることができる。このように、米の「割れやすさ」の程度を判断する手段として含水率を測定することにより、精度良く米の「割れやすさ」の程度を判断できるとともに、ご飯の硬さを一定にすることができるため、さらに美味しさを確保できる。
以上のとおり、炊飯器100は、最適な水温で給水することで米の「割れ」の発生や「割れ」の拡大を防ぎ、「炊飯崩壊粒」の発生や炊きムラを抑制して炊飯することを可能にしている。そのため、炊飯器100によれば、使用者がどのような米を用いても(例えば品種、産地、保管状況が異なっていても)、安定して美味しいご飯を炊き上げることができる。
また、炊飯器100によれば、水温が低いほど米は割れやすいことは前述した通りであるが、使用者がどのような水を用いても(例えば、季節や地域による水道水の水温の違い、冷蔵庫で保管した水と常温で保管した水といった水温の違いがあっても)、安定して美味しいご飯を炊き上げることができる。
なお、澱粉の蓄積が不十分である米や、澱粉粒間の結合が粗で粒間間隔も粗な状態の米は割れやすく、不透明な白い色をしているという特徴がある。そのため、米の「割れやすさ」の程度を判断する手段として、含水率検知手段17ではなく、米粒の白さを検知する白さ検知手段(例えば色差計)を用いてもよい。米の「割れやすさ」の程度を正確に判断するために含水率を指標として用いる場合は、洗米していない状態の米を含水率検知手段によって測定する必要があるが、米の白さを検知する手段であれば、洗米する前でも後でも米の「割れやすさ」の程度を正確に判断できる。含水率検知手段17と、米粒の白さを検知する白さ検知手段(例えば色差計)と、併用してもよい。
なお、上記の構成では給水手段としてマグネットポンプ16を用いたが、略密閉にした水タンク20内にポンプから空気を送り込むことで、鍋状容器5内へ給水を行うようにしてもよい。または、給水経路12の途中にポンプを設け、水タンク20内の水を吸引し、鍋状容器5内への給水する構成としてもよい。このような構成としても、制御手段8が実行する制御内容は前述した通りである。
また、水タンク20を本体1の前面に配置する構成を例として説明したが、これに限るものでなく、水タンク20を側面や背面に配置してもよく、また、本体1の上部や下部に水タンク20を配置してもよい。また、水タンク20を本体1に収納可能な構成としてもよい。さらに、水タンク20やタンク蓋21、連通管21c、給水経路12、カートリッジ15は本体1から着脱自在であるため、使用するたびに取り外して洗浄することが可能である。そのため、衛生的に使用することができる。
炊飯器100であれば、炊飯スイッチもしくは予約スイッチを押すだけで米の「割れやすさ」も自動で測定するため、余計な操作が生じない。また、従来の給水手段が付いた炊飯器同様、鍋状容器5内へ炊飯用の水を入れるときの水位合わせの手間を省くことができ、且つ、使用者が選択した炊飯メニュー(かため、やわらかめ等)に応じた水量を給水することが可能である。よって、炊飯器100によれば、使用者の使い勝手を向上し、且つ美味しくご飯を炊くことができる。
実施の形態2.
図5は、本発明の実施の形態2に係る炊飯器100Aの構成の一例を概略的に示す断面模式図である。図5に基づいて、炊飯器100Aについて説明する。この炊飯器100Aは、実施の形態1に係る炊飯器100と同様に、被加熱物(米や水等の食品)を入れた鍋状容器5を加熱コイル3で加熱することで被加熱物を炊きあげるものである。なお、実施の形態2では実施の形態1との相違点を中心に説明し、実施の形態1と同一部分には、同一符号を付して説明を省略するものとする。
炊飯器100Aの基本的な構成は、実施の形態1に係る炊飯器100と同様であるが、炊飯器100Aでは、米割れやすさ情報検知手段の一例である含水率検知手段(以下、含水率検知手段17Aと称する)の設置位置を外蓋10aに設けた点で、実施の形態1に係る炊飯器100と相違している。つまり、炊飯器100Aでは、鍋状容器5内にセットされた米の含水率を検知するのではなく、使用者によって含水率検知手段17Aの試料台に置かれた米の含水率を検知するようにしている。含水率検知手段17Aの試料台は、図5に示すように、外蓋10aの上面に露出して、外蓋10aの上面の一部を構成している部分である。
含水率検知手段17Aは、例えば高周波容量式または電気抵抗式の水分計で構成するとよい。なお、含水率検知手段17Aが検知した米の含水率に関する情報は、制御手段8に出力される。
次に、炊飯器100Aの給水および通常炊飯の動作について説明する。
図6は、炊飯器100Aの給水および通常炊飯時の動作の一例を示すフローチャートである。以下、炊飯器100Aの給水および通常炊飯の動作を、適宜図5、6を参照して説明する。
使用者は、まず所定量の米を含水率検知手段17Aの試料台にセットする。そして、使用者は、操作/表示部13の米測定スイッチ(図示せず)を押下して、炊飯器100Aに動作指示を与える(ステップS10;Y)。制御手段8は、米測定スイッチが使用者によって押下され、動作指示が与えられることで含水率検知手段17Aを動作させる(ステップS11)。制御手段8は、含水率検知手段17Aで検知された含水率情報を制御手段8にある記憶手段(図示せず)に記憶させる(ステップS12)。次に、制御手段8は、炊飯スイッチが押下されたかどうか判断するステップS13に移行する。
一方、制御手段8は、ステップS10において米測定スイッチが押下されていないと判断すると(ステップS10;N)、ステップS13に移行する。
使用者は、米を入れた鍋状容器5を本体1内の容器カバー2に収納し、所定量の水を入れた水タンク20をセットする。そして、使用者は、蓋体10を閉じ、操作/表示部13で炊飯メニューを選択し、炊飯する米量(例えば、3カップ)を設定して炊飯スイッチ(図示せず)を押下して、炊飯器100Aに動作指示を与える。炊飯器100Aは、使用者により炊飯スイッチが押下されて炊飯開始が指示されると(ステップS13;Y)、炊飯を開始しステップS15に移行する。なお、炊飯スイッチが押下されなかった場合(ステップS13;N)、制御手段8は、再度、米測定スイッチの操作の有無を確認する(ステップS14)。
そして、制御手段8は、制御手段8にある記憶手段から含水率情報を読み出す(ステップS15)。次に、制御手段8は、読み出した含水率情報と所定の含水率Wを比較する(ステップS2)。検知した含水率が所定の含水率Wよりも大きいと判定した場合は(ステップS2;Y)、制御手段8は、炊飯する米が割れにくい米であると判断して、ステップS3の給水工程1に移行する。ステップS3の給水工程1から炊飯終了までは実施の形態1と同様である。
一方、検知した含水率が、基準値となる所定の含水率W以下である判定した場合は(ステップS2;N)、制御手段8は、炊飯する米が割れやすい米であると判断して、ステップS5に移行する。ステップS5の給水工程2から炊飯終了までは実施の形態1と同様である。
以上のように、炊飯器100Aでは、実施の形態1に係る炊飯器100と同様に最適な水温で給水することで米の「割れ」の発生や「割れ」が大きくなることを防ぎ、「炊飯崩壊粒」の発生や炊きムラを抑制して炊飯するようにしている。そのため、炊飯器100Aによれば、使用者がどのような米を用いても(例えば品種、産地、保管状況が異なっていても)、安定的に美味しいご飯を炊き上げることができる。また、実施の形態1で説明したとおり水温が低いほど米は割れやすいが、炊飯器100Aによれば、使用者がどのような水を用いても(例えば、季節や地域による水道水の水温の違い、冷蔵庫で保管した水と常温で保管した水といった水温の違いがあっても)、安定的に美味しいご飯を炊き上げることができる。
また、米の「割れやすさ」の程度を正確に判断するためには、洗米していない状態の米を含水率検知手段によって測定する必要がある。そこで、炊飯器100Aでは、鍋状容器5内の米ではなく、含水率検知手段17Aの試料台にセットされた米を測定するようにしている。そのため、炊飯器100Aによれば、洗米する必要のある米でも洗米する前に含水率を測定でき、米の含水率を精度良く測定できる。
洗米する必要のある米を炊く場合は、炊飯器100Aでは、使用者によって含水率検知手段17Aの試料台にセットされた米の含水率を測定して記憶手段に含水率情報を記憶させる(図6に示すステップS10〜ステップS12)。その後、使用者は、洗米を行い、洗米した米を鍋状容器5に入れ、米を入れた鍋状容器5を本体1内の容器カバー2に収納し、所定量の水を入れた水タンク20をセットする。そして、使用者は、蓋体10を閉じ、操作/表示部13で炊飯メニューを選択し、炊飯する米量(例えば、3カップ)を設定して炊飯スイッチ(図示せず)を押下する。炊飯スイッチが押されると判断されると(ステップS13;Y)、ステップS15に移行し、炊飯終了までは前述のとおり進行する。
なお、このとき、炊飯メニューを選択するときに洗米の有無を設定可能にし、洗米無しに比べ洗米有りに設定した場合のほうがステップS35、ステップS55のポンプ通電時間を短くするとよい。つまり、洗米するときに米は吸水しているので、その分、鍋状容器5内に給水する水を減らすことで、炊き上がりの状態を一定にすることができる。
また、炊飯器100Aでは、炊飯する度に含水率を測定する必要がなく、使用者の都合が良いときに含水率を測定することができる。そのため、炊飯器100Aによれば、使用者が忙しいときは含水率の測定を省いて炊飯することも可能である。逆に、新しい米を買いなおして米の特性を判断したいときは、含水率を測定して、その米に適した炊飯を実行することが可能である。
含水率検知手段17Aは、図5に示したように外蓋10aに設けられ、炊飯中に生成されるおねばや蒸気が触れることがない。このような構成を採用したことで、炊飯によって含水率検知手段17Aが汚れることがない。よって、炊飯器100Aによれば、常に安定的に精度良く含水率、すなわち米の「割れやすさ」の程度を判断することができる。
なお、米の「割れやすさ」の程度を判断する手段として、含水率検知手段17Aに限らず、米粒表面の「割れ(ひびや亀裂)」の有無を検知する割れ検知手段を用いてもよい。水に浸す前からひびや亀裂が入った米は、その後水に浸すことにより「割れ」が大きくなりやすく食味低下をまねくため、米に光を当て、その透過具合から米にひびや亀裂が入っているかどうかを検知してもよい。このような割れ検知手段を含水率検知手段17Aと併用してもよい。
なお、実施の形態1、2では、給水する水を加熱する方法として水タンク20を加熱する手段を用いた場合を例に説明したが、この手段に限らず、例えば、給水経路12の近傍にヒータを配置し、給水経路12内で水を加熱するようにしてもよい。そうすることで、鍋状容器5内に吸水する分の水だけを加熱することになり省エネである。
また、米量を検知する手段として、操作/表示部13に入力する方法に限らず、重量センサにより米量を検知するようにしてもよい。また、給水する水もマグネットポンプ16の通電時間ではなく、重量センサにより鍋状容器5内に給水された水量を検知するようにしてもよい。
実施の形態1、2では、米の「割れやすさ」の程度を判断する米割れやすさ情報検知手段の一例として、直接、米の含水率を測定する方法を例に説明したが、これに限るものではない。例えば、操作/表示部13に米の精米日を設定する手段(精米日設定手段)を米割れやすさ情報検知手段として備え、精米日が過去であるほど保管中に乾燥が進んでいると想定し、割れやすい米であると判断するようにしてもよい。この場合、米の「割れやすさ」の程度を判定する基準値は、精米日からの日数になる。このような構成であれば、含水率検知手段のような複雑な構成が必要なく、コンパクトな炊飯器が提供できる。
もしくは、炊飯器に米割れやすさ情報検知手段としてカレンダー機能を備え、冬場は大気が乾燥しているため、米も保管中に乾燥が進んでいると想定し、割れやすい米であると判断するようにしてもよい。この場合、米の「割れやすさ」の程度を判定する基準値は、具体的な日付になる。このような構成であれば、含水率検知手段のような複雑な構成が必要なく、コンパクトな炊飯器が提供できる。
または、炊飯器に米割れやすさ情報検知手段として湿度センサを備え、検知する湿度が低いほど米も保管中に乾燥が進んでいると想定し、割れやすい米であると判断するようにしてもよい。この場合、米の「割れやすさ」の程度を判定する基準値は、予め設定した湿度になる。湿度センサを設ける場合、湿度センサが炊飯器本体から取り外し可能な構成にしておくとよい。この構成であれば、米びつ内の湿度を測定することもでき、さらに精度良く米の乾燥状態(含水率)を類推することができ、ひいては米の「割れやすさ」の程度を正しく判断できる。
米の「割れやすさ」の程度を判断する米割れやすさ情報検知手段として、購入した米の情報(銘柄や産地、精米方法など)をインターネットからダウンロードし、その情報を基に米の「割れやすさ」の程度を判断してもよい。この場合、米の「割れやすさ」の程度を判定する基準値は、入力された米の情報に基づいて決定される。
なお、米の「割れやすさ」の程度に基づいて、給水温度だけでなく、予熱工程の温度や時間、昇温工程や沸騰維持工程の電力や時間を可変してもよい。また、これらの米割れやすさ情報検知手段の1つ又は複数を、実施の形態1、2で説明した含水率検知手段と併用してもよいし、実施の形態1、2で説明した含水率検知手段に代替させて使用してもよい。
また、実施の形態1、2に係る炊飯器を、PCや電話などの外部の情報機器と繋げられるように構成しておき、それらからの信号により炊飯開始や予約炊飯、炊飯停止や予約キャンセルなどが行えるようにしてもよい。これにより、使用者が家を出た後にも自分のスケジュールに応じて炊飯開始のタイミングを変更でき、帰宅後に炊き立ての美味しい状態を食べることが可能となる。また、急にご飯がいらなくなった場合等のように、通常の予約炊飯のように予め米を水に浸けてしまっていたら米が痛んでしまい、別の日に炊飯をまわすと所望の炊きあがり状態のご飯を炊くことができないが、実施の形態1、2に係る炊飯器であればセットしておいたその米を別の日の炊飯にまわすことができる。
さらに、実施の形態1、2に係る炊飯器によれば、節電にもつながる。例えば、帰りが遅くなりそうならば予約していた時間よりも炊飯時間を遅くして電気代の安い時間帯に炊飯を行う、というような使い方もできる。
1 本体、2 容器カバー、2a 孔部、3 加熱コイル、4 鍋底温度センサ、5 鍋状容器、5a フランジ部、6 ヒンジ部、7 時間計測手段、8 制御手段、9 蓋パッキン、10 蓋体、10a 外蓋、10b 内蓋、10bA 蓋蒸気口、10bB 蓋孔部、10bC 蓋給水口、11 係止材、12 給水経路、12a 蓋側経路口、12b タンク側経路口、12d 経路部、13 操作/表示部、14 内部温度センサ、15 カートリッジ、15a 蒸気取入口、15b 蒸気排出口、16 マグネットポンプ、16a マグネットポンプモータ、16b マグネットポンプ羽根車ケーシング、17 含水率検知手段、17A 含水率検知手段、20 水タンク、21 タンク蓋、21a タンク通気孔、21b タンク給水口、21c 連通管、22 水タンク加熱コイル、23 水タンク温度センサ、100 炊飯器、100A 炊飯器。

Claims (13)

  1. 被加熱物を収容する鍋状容器と、
    前記鍋状容器が設置される本体と、
    前記鍋状容器の開口部を開閉自在に覆う蓋体と、
    前記本体に設けられ、前記鍋状容器を加熱する第1加熱手段と、
    前記鍋状容器内に供給する水を貯留する水タンクと、
    前記鍋状容器内に前記水タンク内の水を供給する給水経路と、
    供給する水を加熱する第2加熱手段と、
    検知対象となる米の割れやすさに関連する情報を検知する米割れやすさ情報検知手段と、
    前記米割れやすさ情報検知手段での検知情報と予め設定した基準値とを比較することで前記米の割れやすさの程度を判断する制御手段と、を有し、
    前記制御手段は、
    前記米の割れやすさの程度に基づき前記第2加熱手段を制御して前記鍋状容器内に供給する水の温度を調整する
    ことを特徴とする炊飯器。
  2. 前記制御手段は、
    前記検知対象となる米の割れやすさの程度が高いほど、
    前記鍋状容器内に供給する水の温度を高くするように前記第2加熱手段を制御する
    ことを特徴とする請求項1に記載の炊飯器。
  3. 前記制御手段は、
    前記検知対象となる米の割れやすさの程度に応じて、前記鍋状容器内に供給する水の量を調整する
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の炊飯器。
  4. 前記制御手段は、
    前記検知対象となる米の割れやすさの程度が高いほど、
    前記鍋状容器内に供給する水の量を多くする
    ことを特徴とする請求項3に記載の炊飯器。
  5. 前記米割れやすさ情報検知手段として前記米の含水率を検知する含水率検知手段を用いたものにおいて、
    前記制御手段は、
    前記含水率検知手段により検知された前記米の含水率が低いほど割れやすいと判断する
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の炊飯器。
  6. 前記含水率検知手段は、
    前記鍋状容器に収容された前記米の含水率を検知可能な位置に設置され、
    前記鍋状容器に収容された前記米の含水率を検知する
    ことを特徴とする請求項5に記載の炊飯器。
  7. 前記含水率検知手段は、
    前記蓋体の上面の一部を構成するように設置され、
    前記蓋体の上面に載置された前記米の含水率を検知する
    ことを特徴とする請求項5に記載の炊飯器。
  8. 前記米割れやすさ情報検知手段として前記米の白さを検知する白さ検知手段を用いたものにおいて、
    前記制御手段は、
    前記白さ検知手段により検知された前記米の白さが不透明であるほど割れやすいと判断する
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の炊飯器。
  9. 前記米割れやすさ情報検知手段として前記米の表面の割れの有無を検知する割れ検知手段を用いたものにおいて、
    前記制御手段は、
    前記割れ検知手段により検知された前記米の割れが多いほど割れやすいと判断する
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の炊飯器。
  10. 前記米割れやすさ情報検知手段として前記米の精米日を設定する精米日設定手段を用いたものにおいて、
    前記制御手段は、
    前記精米日設定手段により設定された前記米の精米日が過去であるほど割れやすいと判断する
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の炊飯器。
  11. 前記米割れやすさ情報検知手段としてカレンダー機能を用いたものにおいて、
    前記制御手段は、
    前記カレンダー機能により特定される日付によって前記米の割れやすさを判断する
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の炊飯器。
  12. 前記米割れやすさ情報検知手段として湿度センサを用いたものにおいて、
    前記制御手段は、
    前記湿度センサにより検知された湿度が低いほど前記米が割れやすいと判断する
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の炊飯器。
  13. 前記米割れやすさ情報検知手段が検知した情報を記憶する記憶手段を設けた
    ことを特徴とする請求項1〜12のいずれか一項に記載の炊飯器。
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