JP2018011801A - 炊飯器 - Google Patents

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Abstract

【課題】洗米後の米の状態及び米の品種、乾燥状態等の米質に応じた適切な水量で炊飯することができる炊飯器を提供する。【解決手段】炊飯器において、食材及び水を含む被加熱物を収容する鍋状容器5と、鍋状容器5を加熱する加熱コイル3と、鍋状容器5内に水を供給する給水手段である給水経路12、マグネットポンプ16及び水タンク20と、鍋状容器5の温度を検出する鍋底温度センサ4と、を備える。給水手段は、鍋状容器5の温度が第1の温度の場合に給水を行い、鍋状容器5の温度が第1の温度より低い第2の温度の場合に給水を行わない構成とする。【選択図】図1

Description

この発明は、炊飯器に関するものである。
従来における炊飯器においては、上部に蓋を備えた本体と、この本体内に設けられた鍋と、この鍋を加熱する加熱手段と、を備え、鍋の重量を検出する重量センサを設けるとともに、蓋に給水タンクを設け、重量センサにより洗浄後の米が収容された鍋の重量を検出し、その検出重量に応じた量の水を給水タンクから鍋内に供給する構成にしたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平09−098884号公報
しかしながら、使用者が水で洗米した後の米を用いる場合、洗米後の米を収容した鍋の重量というのは、「鍋」と、「洗米前の乾燥した状態の米」と、「洗米によって残った水」(洗米中に米に吸水された水分や洗米後の水切り操作後も米に付着した状態で残っている水)との合計重量となる。このうち、鍋の重量はほぼ一定である。しかし、米を計量するときに一般的に用いる計量カップを使用すると、「洗米前の乾燥した状態の米」の重量は炊飯を実施する度にばらついてしまう。また、洗米するときに一般的に用いるザル又はボール等を使うと、「洗米によって残った水」の重量も炊飯を実施する度にばらついてしまう。
このため、特許文献1に示された従来における炊飯器においては、検出された洗浄後の米が収容された鍋の重量からは、正確な「洗米前の乾燥した状態の米」の重量を判断できず、その米量を炊くために適した水量を正確には判断できない。すなわち、洗米後の米の状態に応じた適切な水量で炊飯することができず、炊飯を実施する度に炊き上がり具合が安定せず、ばらつきやすい。
また、仮に同一重量の「洗米前の乾燥した状態の米」を用いたとしても、米の品種、乾燥状態等の米質に応じて最適な水量は異なってくる。特許文献1に示された従来における炊飯器は、この点についても考慮されておらず、米の品種、乾燥状態等の米質に応じて適切な水量で炊飯することができない。
この発明は、このような課題を解決するためになされたもので、洗米後の米の状態及び米の品種、乾燥状態等の米質に応じた適切な水量で炊飯することができる炊飯器を得るものである。
この発明に係る炊飯器においては、食材及び水を含む被加熱物を収容する鍋状容器と、前記鍋状容器を加熱する加熱手段と、前記鍋状容器内に水を供給する給水手段と、前記鍋状容器の温度を検出する温度検出手段と、を備え、前記給水手段は、前記鍋状容器の温度が第1の温度の場合に給水を行い、前記鍋状容器の温度が前記第1の温度より低い第2の温度の場合に給水を行わない構成とする。
この発明に係る炊飯器においては、洗米後の米の状態及び米の品種、乾燥状態等の米質に応じた適切な水量で炊飯することができるという効果を奏する。
この発明の実施の形態1に係る炊飯器の全体構成の一例を概略的に示す断面模式図である。 この発明の実施の形態1に係る炊飯器の米量と米質に対して最適な水量で炊飯したときの温度履歴を示す図である。 この発明の実施の形態1に係る炊飯器の米量と米質に対して少ない水量で炊飯したときの温度履歴を示す図である。 この発明の実施の形態1に係る炊飯器の炊飯時の動作の一例を示すフロー図である。
この発明を実施するための形態について添付の図面を参照しながら説明する。各図において、同一又は相当する部分には同一の符号を付して、重複する説明は適宜に簡略化又は省略する。なお、本発明は以下の実施の形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形することが可能である。
実施の形態1.
図1から図4は、この発明の実施の形態1に係るもので、図1は炊飯器の全体構成の一例を概略的に示す断面模式図、図2は炊飯器の米量と米質に対して最適な水量で炊飯したときの温度履歴を示す図、図3は炊飯器の米量と米質に対して少ない水量で炊飯したときの温度履歴を示す図、図4は炊飯器の炊飯時の動作の一例を示すフロー図である。なお、図1では各構成部材の大きさの関係が実際のものとは異なる場合がある。
まず、図1を参照しながら、この発明の実施の形態1に係る炊飯器100について説明する。この炊飯器100は、主に米である食材及び水を含む被加熱物を加熱調理して炊きあげるものである。
図1に示すように、炊飯器100は、本体1と蓋体10と水タンク20とを備えている。本体1は、その外観が有底筒状である。蓋体10は、本体1の上部開口部を開閉可能に本体1に取り付けられている。水タンク20は、本体1に着脱可能に取り付けられる。
本体1は、容器カバー2を備えている。容器カバー2は、有底筒状に形成されている。容器カバー2の内側には、鍋状容器5が着脱自在に収容される。鍋状容器5は、有底円筒形状に形成されている。鍋状容器5は、誘導加熱により発熱する磁性体の金属を含む材質によりなる。鍋状容器5の上端部外周には、フランジ部5aが形成されている。鍋状容器5の内部には、加熱調理の対象となる被加熱物が入れられる。被加熱物には、食材及び水が含まれる。食材は主に米である。すなわち、鍋状容器5は、食材及び水を含む被加熱物を収容するものである。
容器カバー2の底部中央には、孔部2aが形成されている。容器カバー2の孔部2aの内側には、鍋底温度センサ4が挿入されている。鍋底温度センサ4は、鍋状容器5の、ここでは特に底部の温度を検出する。鍋底温度センサ4には、例えばサーミスタが用いられる。鍋底温度センサ4は、バネ等の弾性手段によって上方に付勢されており、容器カバー2に収容された鍋状容器5の底面に接するようなっている。このようにして、鍋底温度センサ4は、鍋状容器5の温度を検出する温度検出手段を構成している。
容器カバー2の底部には、加熱コイル3が設けられている。加熱コイル3は、孔部2aの周囲に円環状に配置されている。加熱コイル3は、鍋状容器5を誘導加熱する。すなわち、加熱コイル3は鍋状容器5を加熱する加熱手段を構成している。なお、加熱手段として、加熱コイル3に代えてシーズヒータ等の電気ヒータを用いてもよい。
本体1の上部の一端側(図1の向かって左側)には、ヒンジ部6が設けられている。ヒンジ部6は、本体1に対して蓋体10が開閉可能なように蓋体10を支持している。
蓋体10は、外蓋10a及び内蓋10bを有している。外蓋10aは、蓋体10の上部及び側部を構成している。外蓋10aの上面には、操作表示部13が設けられている。外蓋10aの本体1側の面には、内蓋10bが係止材11を介して取り付けられている。内蓋10bは、例えばステンレス等の金属で構成されている。
内蓋10bの周縁部には、蓋パッキン9が取り付けられている。蓋パッキン9はシール材である。容器カバー2内に鍋状容器5を収容して蓋体10を閉じると、蓋パッキン9が鍋状容器5のフランジ部5a密着し、鍋状容器5内の密閉性を確保することができる。内蓋10bには、蓋蒸気口10cが形成されている。蓋蒸気口10cは、鍋状容器5内で発生する蒸気を外部に排出するための開口である。
外蓋10aの内側(内蓋10b側)には、内部温度センサ14が取り付けられている。内部温度センサ14は、内蓋10bに形成された蓋孔部10d内を通されるように配置されている。内部温度センサ14は、鍋状容器5内の温度を検出するためのものである。内部温度センサ14は、例えばサーミスタで構成するとよい。
また、内蓋10bには、蓋給水口10eが形成されている。蓋給水口10eは、後述する給水経路12の蓋側経路口12aが接合させる開口である。なお、蓋給水口10eは、例えば図1に示すように、複数の穴で構成するとよい。
外蓋10aには、カートリッジ15が着脱自在に取り付けられている。カートリッジ15は、外蓋10aの上面から本体1側の面まで貫通して配置される。カートリッジ15には、蒸気取入口15a及び蒸気排出口15bが設けられている。蒸気取入口15aは、カートリッジ15の内蓋10b側に形成されている。蒸気取入口15aには、炊飯中に発生する蒸気圧に応じて上下動する弁(図示せず)が備えられている。蒸気取入口15aは、内蓋10bの蓋蒸気口10cと対向して配置される。蒸気排出口15bは、カートリッジ15における外蓋10aの上面側に配置される。蒸気排出口15bは、蒸気取入口15aの弁を通過した蒸気を外部へ排出するための開口である。
水タンク20は、例えばプラスチックからなる。水タンク20内の底面には、誘導加熱により発熱する磁性金属板(図示せず)が設置されている。水タンク20は、本体1の前面側に着脱可能に取り付けられている。水タンク20の上部開口には、タンク蓋21が着脱可能な状態で嵌め込まれている。タンク蓋21には、タンク通気孔21aが形成されている。このタンク通気孔21aにより、タンク蓋21が取り付けられた水タンク20の内部と外部とが通じた状態になる。
また、タンク蓋21には、タンク給水口21b及び連通管21cが設けられている。タンク給水口21bは、タンク通気孔21aとは別にタンク蓋21に形成された開口である。タンク給水口21bには、連通管21cの上端が接続されている。そして、連通管21cは、タンク給水口21bから水タンク20の内部の下方に延びて配置されている。
本体1の水タンク20の下方にあたる位置には、水タンク加熱コイル22と水タンク温度センサ23が設けられている。水タンク加熱コイル22は、水タンク20内の磁性金属板を誘導加熱し、水タンク20内に貯留されている水を加熱するためのものである。なお、水タンク加熱コイル22に代えてシーズヒータ等の電気ヒータを用いてもよい。水タンク温度センサ23は、水タンク20内の水温を検出するためのものである。水タンク温度センサ23は、例えばサーミスタで構成するとよい。水タンク温度センサ23は、バネ等の弾性手段によって上方に付勢されており、水タンク20の底面に接するように構成されている。
外蓋10aと内蓋10bとの間には、給水経路12が設けられている。給水経路12は、水タンク20内に貯留されている水を鍋状容器5内に供給するための通路である。給水経路12を形成する給水管は、耐熱性のある樹脂等で形成されている。給水経路12の給水管は、外蓋10aに着脱自在に収納されている。給水経路12の給水管の一端には、蓋側経路口12aが形成されている。給水経路12の給水管の他端には、タンク側経路口12bが形成されている。給水経路12の給水管の一端と他端との間は、蓋側経路口12aとタンク側経路口12bとを通じさせる経路部12dになっている。
蓋体10が閉じられた状態では、蓋側経路口12aが内蓋10bの蓋給水口10eに接合されるとともに、タンク側経路口12bが水タンク20のタンク給水口21bに接合される。したがって、蓋体10が閉じられると、水タンク20の連通管21cから給水経路12を経由して内蓋10bの蓋給水口10eまでが通じた状態になる。なお、蓋側経路口12a及びタンク側経路口12bの周縁にはパッキンを設けておくとよい。
炊飯器100には、本体1側に設けられたマグネットポンプモータ16aと、水タンク20の連通管21cの下端部に設けられたマグネットポンプ羽根車ケーシング16bとで構成されるマグネットポンプ16が設けられている。マグネットポンプ16のマグネットポンプモータ16aが駆動すると、マグネットポンプ羽根車ケーシング16b内の羽根車が回転する。そして、マグネットポンプ羽根車ケーシング16b内の羽根車が回転すると、水タンク20内の水が連通管21cと給水経路12を通って鍋状容器5内に給水される。このようにして、水タンク20、給水経路12及びマグネットポンプ16は、鍋状容器5内に水を供給する給水手段を構成している。
なお、給水手段の給水量は、マグネットポンプ16の羽根車の回転の継続時間すなわちマグネットポンプモータ16aの駆動の継続時間に比例する。そして、マグネットポンプモータ16aの駆動の継続時間はマグネットポンプモータ16aへの通電時間の長さに等しいため、1回の給水量はマグネットポンプモータ16a(マグネットポンプ16)への通電時間の長さに比例することになる。
前述したように、外蓋10aの上面には、操作表示部13が設けられている。この操作表示部13は、操作部と表示部とを備えている。操作部は、炊飯器100の使用者が行う各種の指示(例えば、炊飯の開始、取り消し、予約等)の操作を受け付ける例えばスイッチ等を備えている。この操作部で行うことができる操作には、少なくとも鍋状容器5に収容された食材(米)の量の入力操作が含まれている。すなわち、操作表示部13の操作部は、鍋状容器5に収容された食材(米)の量を入力可能な入力手段を構成している。
また、操作表示部13の表示部は、各種情報を表示する例えば液晶ディスプレイを備えている。表示部に表示する情報には、例えば、炊飯メニュー、時間、炊飯する米の量等が含まれる。炊飯メニューとは、例えば、標準炊飯か早炊き炊飯か、仕上がりはかためかやわらかめか、米の種類は白米炊飯か無洗米炊飯か等の選択結果を示すものである。表示部には、現在の調理工程、調理完了までの残り時間等を表示、音又は光等により報知する機能も備えられている。
なお、本体1には、炊飯器100を運搬するための図示しないハンドルを設けておくとよい。ハンドルを設ける場合、ハンドルを本体1の側面上部の略前後中央に軸支し、ハンドルの回転方向を蓋体10の回動方向と略同一とするとよい。そうすることで、炊飯器100の運搬時には、ハンドルの軸支点のほぼ直上に位置するようにハンドルを回転させて持ち上げ、使用者はハンドルのみを持って炊飯器100を運搬することが可能となる。
炊飯器100には、制御装置30が備えられている。制御装置30には、鍋底温度センサ4の検出信号、操作表示部13の操作部から出力された操作信号、内部温度センサ14の検出信号、及び、水タンク温度センサ23の検出信号が入力される。そして、制御装置30は、これらの入力信号に基づいて、加熱コイル3及び水タンク加熱コイル22へとそれぞれ通電する高周波電流、並びに、マグネットポンプ16のマグネットポンプモータ16aへの通電を制御する。また、制御装置30は、炊飯器100のその他の動作全般も制御する。
制御装置30は、例えば、炊飯器100の本体1又は蓋体10に内蔵されて設けられる。制御装置30は、その機能を実現する回路デバイスのようなハードウェアで構成することもできるし、マイコン又はCPUのような演算装置と、この演算装置により実行されるソフトウェアとにより構成することもできる。
制御装置30は、制御部31、沸騰検知部32、時間計測部33及び記憶部34を備えている。制御部31は、前述した各種の入力信号、沸騰検知部32の検知結果、時間計測部33の計測結果及び記憶部34に記憶されている情報に基づいて、加熱コイル3、水タンク加熱コイル22及びマグネットポンプモータ16aの動作、並びに、操作表示部13の表示内容等を制御して、炊飯器100に炊飯動作を行わせる。
この炊飯動作は、操作表示部13への操作により選択された炊飯メニュー及び炊飯する米の量に合わせたものが制御部31により実行される。すなわち、制御部31は、選択された炊飯メニュー及び炊飯する米の量に応じた炊飯プログラムによって、加熱コイル3、マグネットポンプ16及び水タンク加熱コイル22等を動作、停止させて炊飯を実施するようになっている。
沸騰検知部32は、鍋状容器5内の水が沸騰したことを検知するものである。沸騰検知部32は、例えば鍋底温度センサ4及び内部温度センサ14の少なくとも一方の検出結果に基づいて、鍋状容器5内の被加熱物に含まれる水が沸騰したことを検知することができる。また、時間計測部33は、制御部31からの指示により、炊飯開始(加熱開始)又は沸騰開始からの経過時間を計測する。
ここで、炊飯動作における炊飯工程について説明する。炊飯工程は、予熱工程、昇温工程、沸騰維持工程及び蒸らし工程を備えている。まず、予熱工程は、鍋状容器5内の水を沸騰させる前の段階で、鍋状容器5を予め設定された温度で予め設定された時間だけ加熱する。そして、この加熱により、米の吸水を促進して甘味成分である糖及び旨味成分であるアミノ酸等の呈味成分を生成する工程である。
次に、昇温工程は、予熱工程終了後から鍋状容器5内の水を沸騰させるまでの工程である。沸騰維持工程は、鍋状容器5内の水の沸騰を維持するように加熱して、米のデンプンの糊化を促進する工程である。そして、蒸らし工程は、米飯粒中心のデンプンまで十分に糊化させ、水分の分布を均一化する工程である。予熱工程、昇温工程、沸騰維持工程及び蒸らし工程をこの順で実施して、蒸らし工程が完了すると炊飯工程は終了となる。
図2に示すのは、ある米量及び米質に対して最適な水量で炊飯した場合の温度履歴である。この図2に示すように、予熱工程においては、鍋状容器5の温度及び被加熱物の温度のいずれもが沸騰温度より低い状態で維持される。予熱工程が完了すると、昇温工程に移って被加熱物に含まれる水が沸騰するまで加熱コイル3により鍋状容器5が加熱される。被加熱物に含まれる水が沸騰したことを沸騰検知部32が検知すると、沸騰工程に移行する。沸騰工程において被加熱物に含まれる水の沸騰中は、鍋状容器5の温度及び被加熱物の温度のいずれもが沸騰温度で一定の状態である。
そして、沸騰が継続して水が蒸発し、鍋状容器5内の米に吸水されずに遊離して残っている水がなくなりかけると、被加熱物の温度は沸騰温度でほぼ一定のまま、鍋状容器5の温度が沸騰温度より上昇する。そして、炊飯開始(加熱開始)から図2に示す時間t0(ドライアップ判断時間)が経過した後に、初めて鍋状容器5の温度が沸騰温度よりも高温な温度T1以上になる。鍋状容器5の温度が温度T1より高温に予め設定された温度T2(ドライアップ温度)に達すると、蒸らし工程へと移行する。すなわち、加熱コイル3は、加熱を開始してから予め設定されたドライアップ判断時間t0の経過後に鍋状容器5の温度が予め設定されたドライアップ温度T2以上となった場合に、蒸らし工程に移行するように鍋状容器5を加熱する。なお、ドライアップ温度T2は、具体的に例えば、110〜160℃程度に設定される。ここでは、ドライアップ温度T2を例えば130℃とする。
ここで、加熱開始に鍋状容器5に入れた水量が米量及び米質に対して最適な水量よりも少なかった場合を考える。この場合には、加熱に伴ってより早く鍋状容器5内の水が少なくなり、鍋状容器5の温度がより早い段階で沸騰温度より高温の温度T1に達する。
一方、一般には、米量に対して1.3〜1.5倍量で炊飯すると好ましいといわれている。しかしながら、米質によっては、1.3倍の水量の方がより好ましい場合と1.5倍の水量の方がより好ましい場合とがある。例えば、乾燥した米質であれば多めの水量で炊飯した方が好ましい。すなわち、同一の米量であっても米質が異なれば最適な水量は異なる。とすると、同一の米量及び水量で加熱を開始した場合、最適な炊飯により多くの水量が必要な(最適な水量がより多い)米質であれば、より早く鍋状容器5内の水が少なくなり、すなわち、鍋状容器5の温度がより早い段階で沸騰温度より高温の温度T1に達する。
そこで、この発明の実施の形態1に係る炊飯器100が備える制御部31は、鍋底温度センサ4により検出された鍋状容器5の温度が予め設定された基準温度T1以上となった場合に、給水手段に給水させる。すなわち、マグネットポンプ16を駆動させて水タンク20から鍋状容器5内へと水を送る。この給水は、特に加熱を開始してから時間計測部33が計測する経過時間がドライアップ判断時間t0を超える前に、鍋状容器5の温度が基準温度T1以上となった場合に行う。
これを換言すれば、次の(1)式の関係を満たすような第1の温度及び第2の温度が存在し、かつ、給水手段は、鍋状容器5の温度が第1の温度の場合に給水を行い、鍋状容器5の温度が第1の温度より低い第2の温度の場合に給水を行わない、ということである。
(第1の温度)≧(基準温度T1)>(第2の温度) ・・・ (1)
なお、基準温度T1は、ドライアップ温度T2以下の温度に設定される。また、基準温度T1は、沸騰温度より低くしてもよいし、沸騰温度より高くしてもよい。具体的に例えば、前述したドライアップ温度T2が130℃の例の場合、基準温度T1を、沸騰温度より高くするのであれば、基準温度T1は115℃等に設定される。基準温度T1を沸騰温度より高くした場合、第1の温度も、鍋状容器5内の水の沸騰温度より高い温度となる。また、少なくとも第2の温度が沸騰温度より低ければ、給水は行われない。
次に、図3を参照しながら、鍋状容器5の温度が基準温度T1以上となった場合の給水の例について、いくつか説明する。まず、図3の(a)に示す例は、沸騰検知部32の沸騰検知前に鍋底温度センサ4により検出された鍋状容器5の温度が基準温度T1以上となった場合に、制御部31が給水手段に給水させるものである。この例では、制御部31は、予め設定された沸騰前給水量だけ給水手段に給水させる。
なお、沸騰検知部32の沸騰検知後に鍋底温度センサ4により検出された鍋状容器5の温度が基準温度T1以上となった場合は、給水を行わなくともよいし、次に述べる図3の(b)及び(c)に示す例のように給水を行ってもよい。
ここで、沸騰検知後に給水を行わない例について、前述の(1)式を満たす第1の温度を用いると、給水手段は、鍋状容器5内の水の沸騰前、かつ、鍋状容器5の温度が第1の温度の場合に給水を行い、鍋状容器5内の水の沸騰後は給水を行わない、ということができる。
図3の(b)及び(c)に示す例は、いずれも、沸騰検知部32の沸騰検知後に鍋底温度センサ4により検出された鍋状容器5の温度が基準温度T1以上となった場合に、制御部31が給水手段に給水させるものである。これらの例では、制御部31は、予め設定された沸騰後給水量だけ給水手段に給水させる。そして、この沸騰後給水量は、沸騰前給水量より少ない水量に予め設定される。
したがって、これらの例について前述の(1)式を満たす第1の温度を用いると、給水手段は、鍋状容器5内の水の沸騰前、かつ、鍋状容器5の温度が第1の温度の場合に、予め設定された沸騰前給水量だけ給水を行い、鍋状容器5内の水の沸騰後、かつ、鍋状容器5の温度が第1の温度の場合に、沸騰前給水量より少ない水量に予め設定された沸騰後給水量だけ給水を行う、ということができる。
また、これらの図3の(b)及び(c)の例のうち、図3の(b)に示すのは、加熱コイル3の加熱開始後から予め設定された基準時間t1が経過する前に、鍋底温度センサ4により検出された鍋状容器5の温度が基準温度T1以上となった場合に、制御部31が給水手段に給水させるものである。この場合、制御部31は、前述した沸騰前給水量より少ない沸騰後給水量だけ給水手段に給水させるが、この図3(b)の例では、給水手段が給水する沸騰後給水量は、基準時間前給水量に予め設定される。
なお、基準時間t1が経過した後に鍋底温度センサ4により検出された鍋状容器5の温度が基準温度T1以上となった場合は、給水を行わなくともよいし、次に述べる図3の(c)に示す例のように給水を行ってもよい。
ここで、基準時間t1の経過後に給水を行わない例について、前述の(1)式を満たす第1の温度を用いると、給水手段は、加熱手段(加熱コイル3)の加熱開始後から予め設定された基準時間t1が経過する前、かつ、鍋状容器5の温度が第1の温度の場合に、給水を行い、加熱手段の加熱開始後から基準時間t1が経過した後は給水を行わない、ということができる。
図3の(c)に示す例は、加熱コイル3の加熱開始後から予め設定された基準時間t1が経過した後に、鍋底温度センサ4により検出された鍋状容器5の温度が基準温度T1以上となった場合に、制御部31が給水手段に給水させるものである。この場合でも制御部31は、前述した沸騰前給水量より少ない沸騰後給水量だけ給水手段に給水させるが、この図3(c)の例では、給水手段が給水する沸騰後給水量は、基準時間後給水量に予め設定される。基準時間後給水量は、基準時間前給水量より少ない水量である。
すなわち、図3の(b)に示す例において基準時間t1の経過後に(c)に示す例により給水を行う場合について、前述の(1)式を満たす第1の温度を用いると、給水手段は、加熱手段の加熱開始後から予め設定された基準時間t1が経過する前、かつ、鍋状容器5の温度が第1の温度の場合に、予め設定された基準時間前給水量だけ給水を行い、加熱手段の加熱開始後から基準時間t1が経過した後、かつ、鍋状容器5の温度が第1の温度の場合に、基準時間前給水量より少ない水量に予め設定された基準時間後給水量だけ給水を行う、ということができる。
なお、以上のいずれの例においても、基準時間t1は、前述したドライアップ判断時間t0より短い時間に設定される。そして、制御部31は、給水手段に給水させた後、鍋底温度センサ4により検出された鍋状容器5の温度が基準温度T1以上となるように加熱コイル3を制御する。すなわち、給水手段に給水させた後にドライアップ判断時間t0を経過してから鍋状容器5の温度が基準温度T1以上となり、さらに、鍋状容器5の温度が温度T1より高温なドライアップ温度T2になるように、制御部31は加熱コイル3を制御する。そして、鍋状容器5の温度がドライアップ温度T2に達した後に蒸らし工程へと移行する。
この場合についても、前述の(1)式を満たす第1の温度を用いて表現すると、加熱手段である加熱コイル3は、給水手段が給水を行った後、鍋状容器5の温度が第1の温度以上となるように加熱する、ということになる。このようにすることで、蒸らし工程より前の段階で給水を行った場合に、給水によって追加された水分を確実にドライアップさせて、鍋状容器内5内の釜底等に余剰水分が残ることなく、炊き上がり具合をより良好にすることができる。
また、図3の(b)及び(c)の例では、基準時間t1を加熱コイル3の加熱開始後からの経過時間としたが、基準時間を沸騰検知部32の沸騰検知後からの経過時間としてもよい。
すなわち、図3の(b)に示す例において、沸騰検知部32の沸騰検知後であって、かつ、当該沸騰検知後から予め設定された基準時間t1’が経過する前に、鍋底温度センサ4により検出された鍋状容器5の温度が基準温度T1以上となった場合に、制御部31が基準時間前給水量だけ給水手段に給水させるようにしてもよい。
この場合、基準時間t1’の経過後に給水を行わない例について、前述の(1)式を満たす第1の温度を用いると、給水手段は、鍋状容器5内の水の沸騰後、かつ、当該沸騰後から予め設定された基準時間t1’が経過する前、かつ、鍋状容器5の温度が第1の温度の場合に、沸騰前給水量より少ない水量に予め設定された基準時間前給水量だけ給水を行い、鍋状容器5内の水の沸騰後から基準時間t1’が経過した後は給水を行わない、ということができる。
また、同様に、図3の(c)に示す例において、沸騰検知部32の沸騰検知後であって、かつ、当該沸騰検知後から基準時間t1’が経過した後に、鍋底温度センサ4により検出された鍋状容器5の温度が基準温度T1以上となった場合に、制御部31が基準時間後給水量だけ給水手段に給水させるようにしてもよい。
この場合、図3の(b)に示す例において基準時間t1’の経過後に(c)に示す例により給水を行うときについて、前述の(1)式を満たす第1の温度を用いると、給水手段は、鍋状容器5内の水の沸騰後、かつ、当該沸騰後から予め設定された基準時間t1’が経過する前、かつ、鍋状容器5の温度が第1の温度の場合に、沸騰前給水量より少ない水量に予め設定された基準時間前給水量だけ給水を行い、鍋状容器5内の水の沸騰後から基準時間t1’が経過した後、かつ、鍋状容器5の温度が第1の温度の場合に、基準時間前給水量より少ない水量に予め設定された基準時間後給水量だけ給水を行う、ということができる。
なお、これらの沸騰検知部32の沸騰検知後からの基準時間t1’を用いて給水手段による給水を行う例においては、沸騰検知部32の沸騰検知前には給水手段による給水を行わないようにしてもよい。この場合、沸騰前給水量は設定されないため、基準時間前給水量は沸騰前給水量とは特に関係なく予め設定される。
鍋状容器5内に入っている被加熱物の米量、米質及び水量の条件が同一であっても炊飯開始時の鍋状容器5等の温度が異なれば、加熱開始後に鍋状容器5の温度が基準温度T1に到達するタイミングが異なってしまう。そこで、このように、加熱開始後の経過時間でなく沸騰検知後の経過時間に基づいて給水量を決定するようにすることで、より精度良く適切な水量を追加給水することができる。
なお、基準時間t1(又はt1’)及び各給水量(沸騰前給水量、沸騰後給水量、基準時間前給水量、基準時間後給水量)の具体的な値については、記憶部34に予め記憶しておいてもよい。そして、制御部31は、給水を行う条件が満たされた際に、成立した条件に応じた給水量を記憶部34から読み出して、給水手段に給水させる給水量すなわちマグネットポンプモータ16aへの通電時間を決定するようにしてもよい。
また、この際に、制御部31は、操作表示部13に入力された前記食材の量、すなわち、米の量に応じて少なくとも沸騰前給水量を変更するようにしてもよい。他の沸騰後給水量、基準時間前給水量及び基準時間後給水量)についても同様に操作表示部13に入力された米の量に応じて変更するようにしてもよい。
最適な水量は炊飯する米量にもよるため、鍋状容器5の温度が基準温度T1に到達するタイミングが同一であっても、炊飯する米量が多いほど、追加給水する水量を多くした方が、より適切な水量となる。したがって、使用者が入力した米の量に応じて追加給水する水量を変更することがで、より精度良く適切な水量を追加給水することができる。
さらに、給水量を、加熱開始後又は沸騰検知後からの経過時間に応じて3段階以上に変化させるようにしてもよい。経過時間に応じて給水量をより細かく設定できるようにすることで、より精度よく適切な水量で炊飯を行うことができ、炊き具合をより良好にすることができる。なお、この場合、記憶部34に、操作表示部13に入力された米の量と加熱開始後又は沸騰検知後からの経過時間とから給水量を定める給水量テーブルを予め記憶しておくとよい。
さらに、例えば操作表示部13の表示部等に、給水手段が給水を行った場合に給水を行った旨を報知する機能を備えるようにしてもよい。すなわち、給水手段が給水を行った場合に給水を行った旨を例えば操作表示部13の表示部に表示したり、LEDを点灯させたり、音声又はブザー音等を鳴らしたりするようにしてもよい。このようにすることで、続けて炊飯を行う場合基に、水タンク20に水を追加する必要があるかどうかを、本体1から水タンク20を取り外す等して確認しなくても済むため利便性を向上することができる。
次に、以上のように構成された炊飯器100の炊飯時の動作の一例について、図4のフロー図を参照しながら説明する。
まず、炊飯器100を動作させる前に、炊飯器100の使用者は洗米後の米と任意の量の水を入れた鍋状容器5を準備する。従来の炊飯器では鍋状容器5に米の量に応じて予め付けられた1〜2mmほどの太さ水位目盛に合わせて、鍋状容器5内に入れる水量を調節するのが一般的である。これに対し、この発明の実施の形態1に係る炊飯器100では、鍋状容器5に米の量に応じた水位目盛よりも少ない水量であればよい。
次に、使用者は、被加熱物である米と水を入れた鍋状容器5を本体1内の容器カバー2に収納し、定められた量の水を入れた水タンク20を本体1にセットする。そして、使用者は、蓋体10を閉じ、操作表示部13で炊飯メニューを選択し、炊飯する米量(例えば、3カップ)を設定して炊飯スイッチ(図示せず)を押下して、炊飯器100に動作指示を与える。炊飯器100は、炊飯スイッチが使用者によって押下され、動作指示が与えられることで炊飯を開始する。
炊飯を開始すると、まず、ステップS1において、時間計測部33は、経過時間の計測を開始する。続くステップS2において、炊飯器100は、予熱工程を行う。予熱工程が完了すれば、ステップS3の昇温工程へと移行する。
ステップS3の昇温工程においては、まず、ステップS31において、制御部31は、鍋底温度センサ4により検出された鍋状容器5の温度が基準温度T1未満であるか否かを確認する。鍋状容器5の温度が基準温度T1未満である、すなわち、鍋状容器5の温度が基準温度T1以上でない場合には、ステップS32へと進む。
ステップS32においては、制御部31は、沸騰検知部32により鍋状容器5内の被加熱物の沸騰が検知されたか否かを確認する。沸騰検知部32により鍋状容器5内の被加熱物の沸騰が検知されない場合には、ステップS31へと戻る。
一方、ステップS31で、鍋状容器5の温度が基準温度T1未満でない、すなわち、鍋状容器5の温度が基準温度T1以上である場合には、ステップS33へと進む。ステップS33においては、制御部31は、マグネットポンプ16のマグネットポンプモータ16aに予め設定された通電時間Aだけ通電させ、沸騰前給水量だけ鍋状容器5内に給水させる。ステップS33の後はステップS32へと進む。
以上のステップS31からステップS33が、ステップS3の昇温工程である。そして、ステップS32で沸騰検知部32により鍋状容器5内の被加熱物の沸騰が検知されると、ステップS3の昇温工程は完了となり、ステップS4の沸騰維持工程へと移行する。
ステップS4の沸騰維持工程においては、まず、ステップS41において、制御部31は、鍋底温度センサ4により検出された鍋状容器5の温度が基準温度T1未満であるか否かを確認する。鍋状容器5の温度が基準温度T1未満である、すなわち、鍋状容器5の温度が基準温度T1以上でない場合には、ステップS42へと進む。
ステップS42においては、制御部31は、鍋底温度センサ4により検出された鍋状容器5の温度がドライアップ温度T2以上であるか否かを確認する。鍋状容器5の温度がドライアップ温度T2以上でない場合には、ステップS41へと戻る。
一方、ステップS41で、鍋状容器5の温度が基準温度T1未満でない、すなわち、鍋状容器5の温度が基準温度T1以上である場合には、ステップS43へと進む。ステップS43においては、制御部31は、時間計測部33により計測されている経過時間が基準時間t1未満であるか否かを確認する。経過時間が基準時間t1未満である場合には、ステップS44へと進む。
ステップS44においては、制御部31は、マグネットポンプ16のマグネットポンプモータ16aに予め設定された通電時間Bだけ通電させ、基準時間前給水量だけ鍋状容器5内に給水させる。なお、この通電時間Bは、ステップS33の通電時間Aよりも短い時間である。ステップS44の後はステップS42へと進む。
一方、ステップS43で経過時間が基準時間t1未満でない場合には、ステップS45へと進む。ステップS45においては、制御部31は、マグネットポンプ16のマグネットポンプモータ16aに予め設定された通電時間Cだけ通電させ、基準時間後給水量だけ鍋状容器5内に給水させる。なお、この通電時間Cは、ステップS44の通電時間Bよりも短い時間である。ステップS45の後はステップS42へと進む。
以上のステップS41からステップS45が、ステップS4の沸騰維持工程である。そして、ステップS42で、経過時間がドライアップ判断時間t0以上となった後に、鍋底温度センサ4により検出された鍋状容器5の温度がドライアップ温度T2以上になれば、ステップS4の沸騰維持工程は完了となり、ステップS5の蒸らし工程へと移行する。そして、ステップS5の蒸らし工程が完了すれば、一連の炊飯工程は終了となる。
以上のように構成された炊飯器100は、食材及び水を含む被加熱物を収容する鍋状容器5と、鍋状容器5を加熱する加熱手段である加熱コイル3と、鍋状容器5内に水を供給する給水手段である給水経路12、マグネットポンプ16及び水タンク20と、鍋状容器5の温度を検出する温度検出手段である鍋底温度センサ4と、を備えている。そして、給水手段は、鍋状容器5の温度が第1の温度の場合に給水を行い、鍋状容器5の温度が第1の温度より低い第2の温度の場合に給水を行わない。
このため、洗米後の米の状態及び米の品種、乾燥状態等の米質に応じた適切な水量で炊飯することができる。また、炊飯開始時におおまかな水位合わせであっても、炊飯実施毎の炊き上がり具合をばらつきにくく安定させることができ、より良好な炊き上がり具合とすることが可能である。また、炊飯開始時において使用者が正確に水位合わせを行う必要がないため、使い勝手を向上することもできる。
なお、前述したように、加熱コイル3は、鍋状容器5内の水を沸騰前に予熱する予熱工程と、予熱工程終了後に鍋状容器5内の水を沸騰させる昇温工程と、昇温工程終了後に鍋状容器5内の水の沸騰を維持する沸騰維持工程と、沸騰維持工程終了後に蒸らし工程と、
を行うように鍋状容器5を加熱する。そして、給水手段は、予熱工程、昇温工程及び沸騰維持工程のうちの1以上の工程で、鍋状容器5の温度が(1)式を満たす第1の温度の場合に給水を行う。
この際に、給水手段が給水を行う基準温度T1を、少なくとも予熱工程と昇温工程及び沸騰維持工程とで異なる温度としてもよい。これを前述の(1)式を満たす第1の温度を用いて換言すれば、第1の温度を、少なくとも予熱工程と昇温工程及び沸騰維持工程とで異なる温度としてもよい。
図2からも分かるように、水量が最適な場合、昇温工程及び沸騰維持工程においては、鍋状容器5の温度が沸騰温度(約100℃)にまで上昇する一方で、予熱工程では鍋状容器5の温度は沸騰温度よりも低い温度(例えば、60〜80℃)で推移する。そこで、基準温度T1及び(1)式を満たす第1の温度を、少なくとも予熱工程と昇温工程及び沸騰維持工程とで異なる温度とする。具体的に例えば、予熱工程における基準温度T1を90℃とし、昇温工程及び沸騰維持工程における基準温度T1を115℃とする。
なお、給水手段が給水を行う基準温度T1及び(1)式を満たす第1の温度を、予熱工程、前記昇温工程及び前記沸騰維持工程のうちの、1つの工程で他の2つの工程と異なるものにしてもよい。さらに、給水手段が給水を行う基準温度T1及び(1)式を満たす第1の温度を、これらの3工程のそれぞれで異なるものとしてもよい。このようにすることで、それぞれの工程において水が不足した場合に、より早期に給水を行うことができる。
また、給水手段が給水を行う基準温度T1を複数段階設けて、給水手段は、段階毎に異なる給水量を給水するようにしてもよい。例えば、基準温度T1を少なくとも2段階にして、温度が低い方をT1−1、温度が高い方をT1−2とする。そして、鍋状容器5の温度が低い方のT1−1に達した時に給水手段は予め設定された給水量だけ給水する。また、鍋状容器5の温度が高い方のT1−2に達した時には、給水手段は、T1−1の時の給水量よりも多い給水量だけ給水する。
この例の場合について換言すれば、次の(2)式の関係を満たすような第1の温度、第2の温度及び第3の温度が存在し、かつ、給水手段は、鍋状容器5の温度が第1の温度の場合に第1の水量だけ給水を行い、鍋状容器5の温度が第1の温度より低く第2の温度より高い第3の温度の場合に第1の水量より少ない第2の水量だけ給水を行う、ということである。
(第1の温度)≧(基準温度T1−2)>(第3の温度)≧(基準温度T1−1)>(第2の温度) ・・・ (2)
このようにすることで、鍋状容器5の温度の上昇の程度に応じて、給水量をより細かく調節することができ、炊飯実施毎の炊き上がり具合をさらに安定させて良好な炊き上がり具合とすることが可能である。
1 本体
2 容器カバー
2a 孔部
3 加熱コイル
4 鍋底温度センサ
5 鍋状容器
5a フランジ部
6 ヒンジ部
9 蓋パッキン
10 蓋体
10a 外蓋
10b 内蓋
10c 蓋蒸気口
10d 蓋孔部
10e 蓋給水口
11 係止材
12 給水経路
12a 蓋側経路口
12b タンク側経路口
12d 経路部
13 操作表示部
14 内部温度センサ
15 カートリッジ
15a 蒸気取入口
15b 蒸気排出口
16 マグネットポンプ
16a マグネットポンプモータ
16b マグネットポンプ羽根車ケーシング
20 水タンク
21 タンク蓋
21a タンク通気孔
21b タンク給水口
21c 連通管
22 水タンク加熱コイル
23 水タンク温度センサ
30 制御装置
31 制御部
32 沸騰検知部
33 時間計測部
34 記憶部
100 炊飯器

Claims (15)

  1. 食材及び水を含む被加熱物を収容する鍋状容器と、
    前記鍋状容器を加熱する加熱手段と、
    前記鍋状容器内に水を供給する給水手段と、
    前記鍋状容器の温度を検出する温度検出手段と、を備え、
    前記給水手段は、
    前記鍋状容器の温度が第1の温度の場合に給水を行い、
    前記鍋状容器の温度が前記第1の温度より低い第2の温度の場合に給水を行わない炊飯器。
  2. 前記加熱手段は、
    前記鍋状容器内の水を沸騰前に予熱する予熱工程と、
    前記予熱工程終了後に前記鍋状容器内の水を沸騰させる昇温工程と、
    前記昇温工程終了後に前記鍋状容器内の水の沸騰を維持する沸騰維持工程と、
    前記沸騰維持工程終了後に蒸らし工程と、を行うように前記鍋状容器を加熱し、
    前記給水手段は、前記予熱工程、前記昇温工程及び前記沸騰維持工程のうちの1以上の工程で、前記鍋状容器の温度が前記第1の温度の場合に給水を行う請求項1に記載の炊飯器。
  3. 前記加熱手段は、
    前記鍋状容器内の水を沸騰前に予熱する予熱工程と、
    前記予熱工程終了後に前記鍋状容器内の水を沸騰させる昇温工程と、
    前記昇温工程終了後に前記鍋状容器内の水の沸騰を維持する沸騰維持工程と、を行うように前記鍋状容器を加熱し、
    前記第1の温度は、前記予熱工程、前記昇温工程及び前記沸騰維持工程のうちの、1つの工程で他の2つの工程と異なる温度である、又は、3つの工程のそれぞれで互いに異なる温度である請求項1に記載の炊飯器。
  4. 前記給水手段は、
    前記鍋状容器の温度が前記第1の温度の場合に第1の水量だけ給水を行い、
    前記鍋状容器の温度が前記第1の温度より低く前記第2の温度より高い第3の温度の場合に前記第1の水量より少ない第2の水量だけ給水を行う請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の炊飯器。
  5. 前記給水手段は、
    前記鍋状容器内の水の沸騰前、かつ、前記鍋状容器の温度が前記第1の温度の場合に、予め設定された沸騰前給水量だけ給水を行い、
    前記鍋状容器内の水の沸騰後、かつ、前記鍋状容器の温度が前記第1の温度の場合に、前記沸騰前給水量より少ない水量に予め設定された沸騰後給水量だけ給水を行う請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の炊飯器。
  6. 前記給水手段は、
    前記鍋状容器内の水の沸騰前、かつ、前記鍋状容器の温度が前記第1の温度の場合に、給水を行い、
    前記鍋状容器内の水の沸騰後は給水を行わない請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の炊飯器。
  7. 前記給水手段は、
    前記鍋状容器内の水の沸騰後、かつ、当該沸騰後から予め設定された基準時間が経過する前、かつ、前記鍋状容器の温度が前記第1の温度の場合に、前記沸騰前給水量より少ない水量に予め設定された基準時間前給水量だけ給水を行い、
    前記鍋状容器内の水の沸騰後から前記基準時間が経過した後、かつ、前記鍋状容器の温度が前記第1の温度の場合に、前記基準時間前給水量より少ない水量に予め設定された基準時間後給水量だけ給水を行う請求項5に記載の炊飯器。
  8. 前記給水手段は、
    前記鍋状容器内の水の沸騰後、かつ、当該沸騰後から予め設定された基準時間が経過する前、かつ、前記鍋状容器の温度が前記第1の温度の場合に、前記沸騰前給水量より少ない水量に予め設定された基準時間前給水量だけ給水を行い、
    前記鍋状容器内の水の沸騰後から前記基準時間が経過した後は給水を行わない請求項5に記載の炊飯器。
  9. 前記給水手段は、
    前記鍋状容器内の水の沸騰後、かつ、当該沸騰後から予め設定された基準時間が経過する前、かつ、前記鍋状容器の温度が前記第1の温度の場合に、予め設定された基準時間前給水量だけ給水を行い、
    前記鍋状容器内の水の沸騰後から前記基準時間が経過した後、かつ、前記鍋状容器の温度が前記第1の温度の場合に、前記基準時間前給水量より少ない水量に予め設定された基準時間後給水量だけ給水を行う請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の炊飯器。
  10. 前記給水手段は、
    前記鍋状容器内の水の沸騰後、かつ、当該沸騰後から予め設定された基準時間が経過する前、かつ、前記鍋状容器の温度が前記第1の温度の場合に、予め設定された基準時間前給水量だけ給水を行い、
    前記鍋状容器内の水の沸騰後から前記基準時間が経過した後は給水を行わない請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の炊飯器。
  11. 前記給水手段は、
    前記加熱手段の加熱開始後から予め設定された基準時間が経過する前、かつ、前記鍋状容器の温度が前記第1の温度の場合に、予め設定された基準時間前給水量だけ給水を行い、
    前記加熱手段の加熱開始後から前記基準時間が経過した後、かつ、前記鍋状容器の温度が前記第1の温度の場合に、前記基準時間前給水量より少ない水量に予め設定された基準時間後給水量だけ給水を行う請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の炊飯器。
  12. 前記給水手段は、
    前記加熱手段の加熱開始後から予め設定された基準時間が経過する前、かつ、前記鍋状容器の温度が前記第1の温度の場合に、給水を行い、
    前記加熱手段の加熱開始後から前記基準時間が経過した後は給水を行わない請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の炊飯器。
  13. 前記第1の温度は、前記鍋状容器内の水の沸騰温度より高く、
    前記第2の温度は、前記沸騰温度より低い請求項1から請求項12のいずれか一項に記載の炊飯器。
  14. 前記鍋状容器に収容された前記食材の量を入力可能な入力手段をさらに備え、
    前記給水手段は、前記入力手段に入力された前記食材の量に応じて給水量を変更する請求項1から請求項13のいずれか一項に記載の炊飯器。
  15. 前記給水手段が給水を行った場合に、給水を行った旨を報知する報知手段をさらに備えた請求項1から請求項14のいずれか一項に記載の炊飯器。
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