JP2014080968A - バルブタイミング調整装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 オイル漏れを抑制可能なバルブタイミング調整装置を提供する。
【解決手段】 バルブタイミング調整装置10は、積層体50および樹脂部材60を有するベーンロータ40を備える。積層体50は、軸方向へ積層された複数の金属板201〜210から構成されている。樹脂部材60は、積層体50をモールドしている樹脂から構成されており、軸方向において向かい合うスプロケット11と積層体50との間に位置し当該スプロケット11と摺動可能な第1側壁部62、および、軸方向において向かい合うハウジング20の底部26と積層体50との間に位置し当該底部26と摺動可能な第2側壁部63、を有する。積層体50の軸方向の寸法が個体間でばらついても、樹脂部材60の第1側壁部62および第2側壁部63の軸方向の寸法は樹脂成型で調整することによりベーンロータ40の軸方向の寸法のばらつきを抑制可能である。
【選択図】図3

Description

本発明は、バルブタイミング調整装置に関する。
エンジンの駆動軸と従動軸との回転位相を変化させることによって、従動軸が駆動する吸気バルブまたは排気バルブの開閉タイミングを調整可能なバルブタイミング調整装置が知られている。例えば特許文献1に開示されたバルブタイミング調整装置は、ハウジング内の進角室および遅角室の油圧を変化させてベーンロータをハウジングに対し相対回転させることによって、開閉タイミングを変更する。上記ベーンロータは、軸方向へ積層された複数の金属板のみから構成されている。
特開2005−351182号公報
ところで、ベーンロータを構成する金属板の寸法は金属板ごとにばらつく。そのため、ベーンロータの軸方向および径方向の寸法は個体間でばらつく。特に軸方向の寸法は、金属板ごとの寸法誤差が積み重なることに起因して大きくばらつく。したがって、ベーンロータとハウジングとの隙間を小さくするには限界があり、上記隙間からのオイル漏れが懸念される。
本発明は、上述の点に鑑みてなされたものであり、その目的は、オイル漏れを抑制可能なバルブタイミング調整装置を提供することである。
本発明によるバルブタイミング調整装置は、軸方向へ積層された複数の薄板部材から構成されている積層体と、積層体をモールドしている樹脂から構成されている樹脂部材とを備える。樹脂部材は、圧力室を進角室と遅角室とに仕切るように放射状に延びているベーン部、第1ハウジングと積層体との間に位置し当該第1ハウジングと摺動可能な第1側壁部、および、第2ハウジングと積層体との間に位置し当該第2ハウジングと摺動可能な第2側壁部を有する。積層体および樹脂部材はベーンロータを構成している。
樹脂から構成される樹脂部材は、追加工することなく成型のみによって高い寸法精度に成形することができる。したがって、積層体の軸方向の寸法が個体間でばらつく場合であっても、ベーンロータの軸方向の寸法が所定の寸法となるように樹脂部材の第1側壁部および第2側壁部を成形することによって、ベーンロータの軸方向の寸法のばらつきを抑制可能である。そのため、各ハウジングとベーンロータとの軸方向の隙間を可及的に小さくし、上記隙間からのオイル漏れを低減可能である。その結果、バルブタイミング調整装置の作動応答性および保持安定性が向上する。
本発明の第1実施形態によるバルブタイミング調整装置が適用されたバルブタイミング調整システムの概略構成を説明する図である。 図1のバルブタイミング調整装置が適用されたエンジンを示す図である。 図1のバルブタイミング調整装置の縦断面図である。 図3の矢印IV方向から見たバルブタイミング調整装置のうち、ハウジングの外郭部の一部およびアシストスプリングを省略した図である。 図3の積層体を示す縦断面図である。 図5の積層体を構成する第1の金属板を示す図である。 図5の積層体を構成する第2の金属板を示す図である。 図5の積層体を構成する第3の金属板を示す図である。 図5の積層体を構成する第4の金属板を示す図である。 図5の積層体を構成する第5の金属板を示す図である。 図5の積層体を構成する第6の金属板を示す図である。 図5の積層体を構成する第7の金属板を示す図である。 図5の積層体を構成する第8の金属板を示す図である。 図5の積層体を構成する第9の金属板を示す図である。 図5の積層体を構成する第10の金属板を示す図である。 本発明の第2実施形態によるバルブタイミング調整装置の縦断面図である。 図16の矢印XVII方向から見たバルブタイミング調整装置のうち、ハウジングの外郭部の一部およびアシストスプリングを省略した図である。 本発明の第3実施形態によるバルブタイミング調整装置の縦断面図である。 図18の矢印XIX方向から見たバルブタイミング調整装置のうち、ハウジングの外郭部の一部およびアシストスプリングを省略した図である。 本発明の第4実施形態によるバルブタイミング調整装置の縦断面図である。 図20の矢印XXI方向から見たバルブタイミング調整装置のうち、ハウジングの外郭部の一部およびアシストスプリングを省略した図である。 本発明の第5実施形態によるバルブタイミング調整装置の縦断面図である。 図22の矢印XXIII方向から見たバルブタイミング調整装置のうち、ハウジングの外郭部の一部およびアシストスプリングを省略した図である。 本発明の第6実施形態によるバルブタイミング調整装置のベーンロータの正面図である。 本発明の第7実施形態によるバルブタイミング調整装置のベーンロータの積層体の正面図である。 図25の積層体の縦断面図である。 図26の積層体を構成する金属板の一つを示す図である。 図26の積層体を構成するリードバルブを示す図である。 図26の積層体の要部拡大図である。 本発明の第8実施形態によるバルブタイミング調整装置のベーンロータの積層体の縦断面図である。 図30の積層体の要部拡大図である。 本発明の第9実施形態によるバルブタイミング調整装置のベーンロータの積層体の縦断面図である。 図32の積層体を構成する金属板の一つを示す図である。 図33の積層体の要部拡大図である。 本発明の第10実施形態によるバルブタイミング調整装置のベーンロータの積層体の縦断面図である。 図35の積層体の要部拡大図である。 本発明の第11実施形態によるバルブタイミング調整装置のベーンロータの積層体の正面図である。 図37の積層体の縦断面図である。 図38の積層体を構成する第1の金属板を示す図である。 図38の積層体を構成する第2の金属板を示す図である。 図38の積層体を構成する第3の金属板を示す図である。 図38の積層体を構成する第4の金属板を示す図である。 図38の積層体を構成する第5の金属板を示す図である。 図38の積層体を構成する第1のリードバルブを示す図である。 図38の積層体を構成する第6の金属板を示す図である。 図38の積層体を構成する第7の金属板を示す図である。 図38の積層体を構成する第8の金属板を示す図である。 図38の積層体を構成する第9の金属板を示す図である。 図38の積層体を構成する第2のリードバルブを示す図である。 図38の積層体を構成する第10の金属板を示す図である。 図38の積層体の要部拡大図である。
以下、本発明の複数の実施形態を図面に基づき説明する。実施形態同士で実質的に同一の構成には同一の符号を付して説明を省略する。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態によるバルブタイミング調整装置は、図1に示すバルブタイミング調整システムに適用されている。バルブタイミング調整システム5は、図2に示すエンジン90の吸気バルブ91の開閉タイミングを調整するためのものである。図2に示すように、エンジン90の駆動軸であるクランクシャフト93の回転は、スプロケット11、94、95に巻き掛けられているチェーン96を介してカムシャフト97、98に伝達される。カムシャフト97は吸気バルブ91を開閉駆動する従動軸であり、カムシャフト98は排気バルブ92を開閉駆動する従動軸である。
バルブタイミング調整システム5は、クランクシャフト93と一体に回転するスプロケット11に対しカムシャフト97を回転方向へ相対回転させることにより、吸気バルブ91の開閉タイミングを早くする。このように吸気バルブ91の開閉タイミングが早くなるようにカムシャフト97を相対回転させることを「進角させる」という。
また、バルブタイミング調整システム5は、スプロケット11に対しカムシャフト97を回転方向とは反対方向へ相対回転させることにより、吸気バルブ91の開閉タイミングを遅くする。このように吸気バルブ91の開閉タイミングが遅くなるようにカムシャフト97を相対回転させることを「遅角させる」という。
先ず、バルブタイミング調整システム5の概略構成を図1〜図4に基づき説明する。
バルブタイミング調整システム5は、バルブタイミング調整装置10、オイルポンプ85、リニアソレノイド86および電子制御装置88から構成されている。
バルブタイミング調整装置10は、スプロケット11、ハウジング20、ベーンロータ40、スリーブボルト70およびスプール77などを備えている。
スプロケット11は、特許請求の範囲に記載の「第1ハウジング」に相当し、クランクシャフト93と一体に回転する。
ハウジング20は、特許請求の範囲に記載の「第2ハウジング」に相当し、外郭部21および複数の仕切り部22を有している。外郭部21は、カップ状に形成され、外縁部がスプロケット11に固定されている。各仕切り部22は、外郭部21の内部を複数の圧力室に仕切るように放射状に延びている。
ベーンロータ40は、ハウジング20内でカムシャフト97と一体に回転可能であり、複数のベーン部61を含む。各ベーン部61は、ハウジング20内の圧力室を進角室23と遅角室24とに仕切るように放射状に延びている。ベーンロータ40は、カムシャフト97側の端面から軸方向へ延びて軸方向の中央付近で内壁に開口している供給油路46、49と、内壁から径外方向へ延び進角室23に連通している進角油路47と、内壁から径外方向へ延び遅角室24に連通している遅角油路48とを有している。供給油路49は、供給油路46に対し並列に設けられている。ベーンロータ40は、進角室23および遅角室24の作動油の圧力に応じてハウジング20に対し図4中の矢印Y1方向の進角側または図4中の矢印Y2方向の遅角側に回転する。
スリーブボルト70は、ベーンロータ40をカムシャフト97に固定する固定部材であり、ベーンロータ40の内壁に嵌合している有底筒状のスリーブ部71と、スリーブ部71のうちスプロケット11側の底部から軸方向へ延び、カムシャフト97にねじ込まれているねじ部72と、スリーブ部71の開口端部に形成されている頭部73とを有している。スリーブ部71は、供給油路46、49に連通するように外壁に形成された環状の供給溝43と、遅角油路48に連通するように外壁に形成された環状の遅角溝44と、進角油路47に連通するように外壁に形成された円弧状の進角溝45と、供給溝43に一致する軸方向位置で径方向へ貫通している供給ポート74と、進角溝45に一致する軸方向位置で径方向へ貫通している進角ポート75と、遅角溝44に一致する軸方向位置で径方向へ貫通している遅角ポート76とを有している。
スプール77は、スリーブボルト70のスリーブ部71内で軸方向へ往復移動可能であり、軸方向へ移動することによりスリーブ部71の各ポート同士の連通と遮断とを切り替え可能である。具体的には、スプール77は、供給ポート74と進角ポート75とを接続しつつ遅角ポート76を外部のドレン空間に接続する位置、供給ポート74と遅角ポート76とを接続しつつ進角ポート75をドレン空間に接続する位置、および、進角ポート75を供給ポート74およびドレン空間から遮断しつつ遅角ポート76を供給ポート74およびドレン空間から遮断する位置に移動可能である。スプール77は、スプリング78によりリニアソレノイド86側に付勢されている。スプール77の軸方向位置は、スプリング78の付勢力とリニアソレノイド86による押圧力とのバランスにより決まる。
オイルポンプ85は、オイルパン84から汲み上げた作動油を、供給油路68、69、46、49および供給溝43を経由し供給ポート74に供給する。
リニアソレノイド86は、スプール77を軸方向へ押圧可能な出力ロッド87を有している。出力ロッド87は、リニアソレノイド86内部のコイルが通電されることにより発生する磁界に応じて軸方向へ移動する。
電子制御装置88は、バルブタイミング調整装置10のハウジング20に対するベーンロータ40の回転位相が目標値に一致するように、リニアソレノイド86を駆動してスプール77の軸方向位置を制御する。
以上のように構成されたバルブタイミング調整システム5では、回転位相が目標値よりも遅角側である場合、バルブタイミング調整装置10の供給ポート74と進角ポート75とが連通するように電子制御装置88がスプール77の軸方向位置を制御する。これにより、作用油がバルブタイミング調整装置10の進角室23に供給されるとともに、遅角室24の作動油がスプール77の外側を経由して排出される。
また、回転位相が目標値よりも進角側である場合、バルブタイミング調整装置10の供給ポート74と遅角ポート76とが連通するように電子制御装置88がスプール77の軸方向位置を制御する。これにより、作用油がバルブタイミング調整装置10の遅角室24に供給されるとともに、進角室23の作動油がスプール77内を経由して排出される。
また、回転位相が目標値と一致する場合、バルブタイミング調整装置10の供給ポート74と進角ポート75および遅角ポート76との連通が遮断されるように、電子制御装置88がスプール77の軸方向位置を制御する。これにより、バルブタイミング調整装置10の進角室23および遅角室24の作動油が保持される。
次に、バルブタイミング調整装置10の特徴構成を図1、図3〜図15に基づき説明する。
図1、図3および図4に示すように、ハウジング20の外郭部21は、ベーンロータ40に対し径外方向に位置する大径筒部25と、大径筒部25のうちスプロケット11とは反対側に位置する底部26と、底部26から突き出す小径筒部27と、を有している。小径筒部27内にはアシストスプリング80が収容されている。
ハウジング20は、樹脂複合材料から構成されている。第1実施形態では、上記樹脂複合材料として繊維強化プラスチックが採用されている。繊維強化プラスチックは、例えばガラス繊維やカーボン繊維などの補強材を樹脂の中に入れて強度を向上させた複合材料である。樹脂は、耐熱性および耐油性のある例えばPA66、PPS、m−PPE、PEEKおよびPFなどが用いられる。
スプロケット11は、金属製であり、チェーン96(図2参照)を巻き掛け可能な外歯15を形成し、カムシャフト97が挿通可能な通孔16を有している。ハウジング20は、ビス79によりスプロケット11に固定されている。
図3および図5に示すように、ベーンロータ40は、軸方向へ積層された複数の金属板201〜210から構成されている積層体50と、積層体50をモールドする樹脂から構成されている樹脂部材60とを有している。積層体50は、筒状であり、供給油路46、49、進角油路47および遅角油路48を有している。金属板201〜210は、図4に示す圧入ピン59により互いに固定されている。なお、図1および図3では、便宜上、金属板201〜210は切断端面を示しており、また金属板201〜210のハッチングは省略している。
積層体50は、図6に示す複数の金属板201、図7に示す複数の金属板202、図8に示す複数の金属板203、図9に示す複数の金属板204、複数の金属板202、図10に示す複数の金属板205、図11に示す複数の金属板206、図12に示す複数の金属板207、図13に示す複数の金属板208、金属板206、図14に示す複数の金属板209、および、図15に示す複数の金属板210がその順で軸方向に積層されて作られている。
図6に示すように、金属板201は、軸方向から見たときの形状が円形であり、嵌合孔211および油孔212、213を有している。嵌合孔211は、スリーブボルト70のスリーブ部71が嵌合している孔である。油孔212は、供給油路46の一部を構成している孔である。油孔213は、供給油路49の一部を構成している孔であり、油孔212に対し周方向に離れた位置に形成されている。
図7に示すように、金属板202は、軸方向から見たときの形状が多角形であり、嵌合孔211、および、油孔212、213を有している。
図8に示すように、金属板203は、軸方向から見たときの形状が金属板202と同じであり、嵌合孔211、油孔212、213、および、切欠き214を有している。切欠き214は、外縁から径方向内側に延びており、進角油路47の一部を構成している。
図9に示すように、金属板204は、軸方向から見たときの形状が金属板202と同じであり、嵌合孔211、油孔212、213、および、切欠き215を有している。切欠き215は、嵌合孔211から径方向外側に延びており、軸方向から見たとき先端部が切欠き214の先端部と重なるように形成され、進角油路47の一部を構成している。
図10に示すように、金属板205は、軸方向から見たときの形状が金属板202と同じであり、嵌合孔211、および、切欠き216、217を有している。切欠き216は、嵌合孔211から径方向外側に延びており、軸方向から見たとき油孔212と重なるように形成され、供給油路46の一部を構成している。切欠き217は、嵌合孔211から径方向外側に延びており、軸方向から見たとき油孔213と重なるように形成され、供給油路49の一部を構成している。
図11に示すように、金属板206は、軸方向から見たときの形状が金属板202と同じであり、嵌合孔211を有している。
図12に示すように、金属板207は、軸方向から見たときの形状が金属板202と同じであり、嵌合孔211、および、切欠き218を有している。切欠き218は、嵌合孔211から径方向外側に延びており、遅角油路48の一部を構成している。
図13に示すように、金属板208は、軸方向から見たときの形状が金属板202と同じであり、嵌合孔211、および、切欠き219を有している。切欠き219は、外縁から径方向内側に延びており、軸方向から見たとき先端部が切欠き218の先端部と重なるように形成され、遅角油路48の一部を構成している。
図14に示すように、金属板209は、軸方向から見たときの形状が円形であり、嵌合孔211を有している。
図15に示すように、金属板210は、軸方向から見たときの形状が金属板210と同じ円形であり、嵌合孔211、および、切欠き220を有している。切欠き220は、外縁に形成されており、後述の係止溝56の一部を構成している。
積層体50は、スリーブボルト70によりカムシャフト97に固定されており、カムシャフト97と一体に回転可能である。積層体50のうちスプロケット11側の一端部54は、樹脂部材60外に露出しており、スプロケット11の通孔16の内壁により軸支されている。各金属板のうち軸方向の一端および他端に位置する金属板201、210は、他の金属板と比べて高強度な材料から構成されている。
アシストスプリング80の一端部81は、ハウジング20の外壁に形成された係止ピン28に係止され、他端部82は、積層体50の他端部55に形成された係止溝56に係止されている。アシストスプリング80は、ベーンロータ40を進角側に付勢している。
積層体50は、ロックピン83を軸方向へ摺動可能に支持する摺動孔57を有している。ロックピン83は、スプロケット11に抜き差し可能であり、スプロケット11に差し込まれるとベーンロータ40とスプロケット11との相対回転を規制する。
樹脂部材60は、ベーン部61、第1側壁部62、第2側壁部63および周壁部64を有している。第1側壁部62は、軸方向において向かい合う積層体50とスプロケット11との間に位置し、積層体50に結合しており、スプロケット11と摺動可能である。第2側壁部63は、軸方向において向かい合う積層体50とハウジング20の底部26との間に位置し、積層体50に結合しており、底部26と摺動可能である。周壁部64は、積層体50の外壁に結合しており、ハウジング20の仕切り部22の先端と摺動可能である。
軸方向から見た積層体50の形状は、樹脂部材60のベーン部61の数の倍数の辺を持つ多辺形である。本実施形態では、樹脂部材60のベーン部61の数は5個であり、積層体50のうち径方向外側にある外壁面の辺の数は10個である。積層体50の外壁の角部58は、当該積層体50の樹脂部材60に対する回転を阻止する回り止め手段として機能する。樹脂部材60のベーン部61の周方向位置は、積層体50の外壁面の辺の中央と一致している。
樹脂部材60は、熱硬化性樹脂から構成されており、積層体50がセットされた金型内に溶融樹脂を流し込み固化させることにより成形される。
樹脂部材60のベーン部61とハウジング20およびスプロケット11との間には、シール部材30が設けられている。また、樹脂部材の周壁部64および第2側壁部63とハウジング20の大径筒部25および底部26との間には、シール部材31が設けられている。シール部材30、31は、進角室23と遅角室24との隙間を油密に封止している。
以上説明したように、第1実施形態によるバルブタイミング調整装置10は、軸方向へ積層された複数の金属板201〜210から構成されている積層体50と、積層体50をモールドしている樹脂から構成され、圧力室を進角室23と遅角室24とに仕切るように放射状に延びているベーン部61を有する樹脂部材60とを備える。樹脂部材60は、軸方向において向かい合うスプロケット11と積層体50との間に位置し当該スプロケット11と摺動可能な第1側壁部62、および、軸方向において向かい合うハウジング20の底部26と積層体50との間に位置し当該底部26と摺動可能な第2側壁部63を有する。積層体50および樹脂部材60はベーンロータ40を構成する。
樹脂部材60は、追加工することなく成型のみによって高い寸法精度に成形することができる。したがって、積層体50の軸方向の寸法が個体間でばらついても、樹脂部材60の第1側壁部62および第2側壁部63によりベーンロータ40の軸方向の寸法のばらつきを抑制可能である。つまり、積層体50の軸方向の寸法のばらつきを樹脂部材60の第1側壁部62および第2側壁部63により吸収することができる。そのため、ハウジング20およびスプロケット11とベーンロータ40との軸方向の隙間を可及的に小さくし、上記隙間からのオイル漏れを低減可能である。その結果、バルブタイミング調整装置10の作動応答性および保持安定性が向上する。
ここで、複数の金属板のみから構成された従来のベーンロータは、打ち抜き加工後の金属板の外縁を機械加工により仕上げない場合、その外縁にあるバリやダレがハウジングの内壁と干渉しベーンロータの相対回転を阻む所謂「こじり」が発生するおそれがある。この「こじり」を防止するために金属板の外縁のバリやダレを機械加工で除去する場合、製造コストが増加するという問題がある。
これに対し、第1実施形態では、積層体50の外壁には樹脂部材60の周壁部64が結合している。つまり、積層体50の外壁とハウジング20の大径筒部25との間には樹脂部材60の周壁部64が位置している。そのため、積層体50とハウジング20との干渉を防止可能である。
また、第1実施形態では、軸方向から見た積層体50の形状は多角形であり、積層体50の外壁の角部58は、当該積層体50の樹脂部材60に対する回転を阻止する回り止め手段として機能する。
したがって、スリーブボルト70の締め付け時のトルク、およびカムシャフト97の変動トルクなどの負荷に起因した積層体50と樹脂部材60との相対回転を回避可能である。
また、第1実施形態では、軸方向から見た積層体50の形状は、樹脂部材60のベーン部61の数の倍数の辺を持つ多辺形である。樹脂部材60のベーン部61の周方向位置は、積層体50のうち径方向外側にある外壁面の辺の中央と一致している。
したがって、ベーンロータ40の回転バランスが向上する。
また、第1実施形態では、積層体50の軸方向の一端部54は、樹脂部材60外に露出しており、スプロケット11により軸支されている。
したがって、ベーンロータ40の樹脂部分が軸支される場合と比べて、軸受部の強度および耐摩耗性が高い。
また、第1実施形態では、ロックピン83は、積層体50の摺動孔57の内壁により軸方向へ摺動可能に支持されている。
したがって、ロックピン83がベーンロータ40の樹脂部分に支持される場合と比べて、摺動部の耐摩耗性が高い。
また、第1実施形態では、アシストスプリング80の他端部82は、積層体50の係止溝56に係止されている。
したがって、取付部材を設けることなく、アシストスプリング80をベーンロータ40に取り付けることができる。
また、第1実施形態では、スリーブボルト70の締め付け座面を有する金属板210、および、スプロケット11に軸支される軸受部とカムシャフト97との当接面とを有する金属板201は、他の金属板と比べて高強度な材料から構成されている。
したがって、上記締め付け座面および当接面の座屈を防止可能である。また、高強度な材料を限定的に使用することにより製造コストを削減することができる。
また、第1実施形態では、ベーンロータ40の樹脂部材60は熱硬化性樹脂から構成されている。そのため、ベーンロータ40が樹脂製のハウジング20と摺動するとき生じる微小振動、熱、圧力などの影響によって凝着摩耗が起こることを回避することができる。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態によるバルブタイミング調整装置を図16および図17に基づき説明する。バルブタイミング調整装置100では、ベーンロータ101の樹脂部材102の周壁部103は、ハウジング20の仕切り部22により軸支されている。積層体104は、スプロケット11には支持されていない。
樹脂から構成される樹脂部材102は、追加工することなく成型のみによって高い寸法精度に成形することができる。したがって、第2実施形態によれば、従来の複数の金属板のみから構成されたベーンロータと比べ、径方向の寸法のばらつきを抑制可能である。そのため、製造コストを削減可能であるとともに、ハウジング20およびスプロケット11とベーンロータ101との径方向の隙間が減り、上記隙間からのオイル漏れを低減可能である。その結果、バルブタイミング調整装置100の作動応答性および保持安定性が向上する。
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態によるバルブタイミング調整装置を図18および図19に基づき説明する。バルブタイミング調整装置110では、ベーンロータ111の樹脂部材112の周壁部115は、進角油路47と一致する周方向位置で軸方向へ貫通する第1空洞113と、遅角油路48と一致する周方向位置で軸方向へ貫通する第2空洞114とを有している。第1空洞113は、進角室23に連通するとともに油路として機能する。また第2空洞114は、遅角室24に連通するとともに油路として機能する。
第3実施形態によれば、樹脂部材60の重量を減らすことができるので、軽量化することができるとともに製造コストを削減可能である。
(第4実施形態)
本発明の第4実施形態によるバルブタイミング調整装置を図20および図21に基づき説明する。バルブタイミング調整装置120では、ベーンロータ121の樹脂部材122のベーン部123は、進角室23に連通するとともに油路として機能する第3空洞124と、遅角室24に連通するとともに油路として機能する第4空洞125とを有する。第3空洞124はスプロケット11側に位置し、第4空洞125は、ハウジング20の底部26側に位置している。第3空洞124と第4空洞125とは、周方向位置が一致し且つ軸方向へ並ぶように配置されている。
ベーンロータ121は、内壁面から第3空洞124に向かって径方向へ延びている進角油路126と、第3空洞124から進角室23に向かって周方向へ延びている進角油路127と、内壁面から第4空洞125に向かって径方向へ延びている遅角油路128と、第4空洞125から遅角室24に向かって周方向へ延びている遅角油路129とを有している。進角油路126と遅角油路128とは、周方向位置が一致し且つ軸方向へ並ぶように配置されている。
第1実施形態では、ベーンロータ40が最進角位置に位置しているとき進角室23に対する進角油路47の開口面積が小さく、またベーンロータ40が最遅角位置に位置しているとき遅角室24に対する遅角油路48の開口面積が小さいという問題があった。
上記問題に対し、第4実施形態によれば、進角油路127および遅角油路129は、ベーンロータ121の回転位相にかかわらず、進角室23に対する進角油路127の開口面積、および、遅角室24に対する遅角油路129の開口面積が不変であり且つ大きい。そのため、進角油路126、127と進角室23との間の作動油の流動を円滑に行うことができ、また遅角油路128、129と遅角室24との間の作動油の流動を円滑に行うことができる。
また、第4実施形態によれば、進角油路126および遅角油路128は周方向位置が一致しているので、積層体130を構成する金属板のうち、進角油路126に対応する金属板と遅角油路128に対応する金属板とを同じにすることができる。そのため、金属板の種類を減らすことができる。
(第5実施形態)
本発明の第5実施形態によるバルブタイミング調整装置を図22および図23に基づき説明する。バルブタイミング調整装置140では、ベーンロータ141の樹脂部材142のベーン部143が有する第3空洞144は、軸方向の一方、すなわちスプロケット11側に開口しており、また、径内側は積層体130に隣接している。ベーンロータ141が有する第4空洞145は、軸方向の他方、すなわちハウジング20の底部26側に開口しており、また、径内側は積層体130に隣接している。
第5実施形態によれば、第4実施形態と比べて、樹脂部材142の成形性が向上する。
(第6実施形態)
本発明の第6実施形態によるバルブタイミング調整装置を図24に基づき説明する。なお、図24には、便宜上、ベーンロータ151およびストッパ162のみを図示する。
バルブタイミング調整装置150が備えるベーンロータ151の積層体154は、樹脂部材152のベーン部153内に延びる突起155、156、157、158、159を形成している。突起155〜159は、ベーン部153の根元を補強する補強手段として機能する。
突起155〜159のうち一つ、すなわち突起155は、周方向幅がベーン部153と一致しており、周方向の両側壁160、161が樹脂部材152外に露出している。突起155は、ハウジングに固定されたストッパ162に周方向で当接することによってベーンロータ151の相対回転を規制する規制手段として機能する。
第6実施形態によれば、樹脂部材152のベーン部153の根元の強度が向上する。また、ストッパ162には金属製の突起155が当接するので、ベーンロータ151はストッパ162との当接時の衝撃に耐えることができる。
(第7実施形態)
本発明の第7実施形態によるバルブタイミング調整装置を図25〜図29に基づき説明する。なお、図25には、便宜上、積層体172のみを図示する。
図25および図26に示すように、バルブタイミング調整装置170が備える積層体172は、第1実施形態の積層体50と比べると、金属板205に代えて金属板173とリードバルブ174とを含む点が異なる。
図27に示すように、金属板173は、軸方向から見たときの形状が金属板202と同じであり、嵌合孔211、および、切れ込み175、176を有している。切れ込み175は、油孔212と同じ周方向位置で嵌合孔211から径方向外側に延びる切欠き部分、および、当該切欠き部分から周方向へ延びる円弧部分から構成されている。切れ込み176は、油孔213と同じ周方向位置で嵌合孔211から径方向外側に延びる切欠き部分、および、当該切欠き部分から周方向へ延びる円弧部分から構成されている。切れ込み175は供給油路46の一部を構成し、切れ込み176は供給油路49の一部を構成している。
図28に示すように、リードバルブ174は、軸方向から見たときの形状が金属板202と同じであり、嵌合孔211、および、切れ込み175、176を有している。また、リードバルブ174は、切れ込み175の円弧部分のうち切欠き部分とは反対側の端から周方向へ延びる弁体177、および、切れ込み176の円弧部分のうち切欠き部分とは反対側の端から周方向へ延びる弁体178を形成している。弁体177は、図29中に矢印F1で示すようにオイルポンプから供給油路46を経由して供給ポートに向かう油の流れを許容し、図29中に矢印F2で示すように供給ポートから供給油路46を経由してオイルポンプに向かう油の流れを阻止するように油孔212を開閉可能である。弁体178は、オイルポンプから供給油路49を経由して供給ポートに向かう油の流れを許容し且つ供給ポートから供給油路49を経由してオイルポンプに向かう油の流れを阻止するように油孔213を開閉可能である。
金属板202は、特許請求の範囲に記載の「油路形成板」に相当する。また、金属板173の切れ込み175、176は、弁体177、178が開作動するとき逃げ場となる空間であり、金属板173は、特許請求の範囲に記載の「逃がし板」に相当する。
ここで、例えば鋳造や焼結により作られた従来のベーンロータでは、機械加工等の追加工により供給油路の途中に着座面を設けること、および、当該着座面に着座可能にリードバルブを設けることが困難であった。つまり、ベーンロータ内部にリードバルブを設けることが困難であった。そのため、ベーンロータとは別の部材を用いてリードバルブを組み付ける必要があり、装置体格が大きくなる要因となっていた。
これに対し、第7実施形態では、積層体172を構成する薄板部材にリードバルブ174が含まれており、ベーンロータ内部にリードバルブ174を容易に設けることができる。そのため、リードバルブ174を組み付けるために例えばブッシュ等の他の部材を用いる必要がなくなり、装置体格を小さくすることができる。また上記ブッシュが不要となるため部品点数を削減することができ、またベーンロータ等の構成部品の組み付け工程を簡略化することができる。
(第8実施形態)
本発明の第8実施形態によるバルブタイミング調整装置を図30および図31に基づき説明する。なお、図30には、便宜上、積層体181のみを図示する。
図30および図31に示すように、バルブタイミング調整装置180が備える積層体181は、第1実施形態の積層体50と比べると、金属板202と金属板202との間に設けられているフィルタ182を含む点が異なる。フィルタ182は、供給油路46、49を流れる異物を捕捉可能である。
ここで、例えば鋳造や焼結により作られた従来のベーンロータでは、ベーンロータ内部にフィルタを設けることが困難であった。そのため、ベーンロータとは別の部材を用いてフィルタを組み付ける必要があり、装置体格が大きくなる要因となっていた。
これに対し、第8実施形態では、ベーンロータの積層体181を構成する薄板部材にフィルタ182が含まれており、フィルタ182をベーンロータ内部に容易に設けることができる。そのため、フィルタ182を組み付けるために例えばブッシュ等の他の部材を用いる必要がなくなり、装置体格を小さくすることができる。また上記ブッシュが不要となるため部品点数を削減することができ、またベーンロータ等の構成部品の組み付け工程を簡略化することができる。
(第9実施形態)
本発明の第9実施形態によるバルブタイミング調整装置を図32〜図34に基づき説明する。なお、図32には、便宜上、積層体186のみを図示する。
図32〜図34に示すように、バルブタイミング調整装置185が備える積層体186は、第8実施形態の積層体181と比べると、フィルタ182に対し軸方向の両側に隣接する金属板187が有する拡大油孔188、189の通路断面積が金属板202の油孔212、213と比べて大きい点が異なる。拡大油孔188、189は、供給油路46、49の途中に局所的に通路断面積が大きい拡大油路を形成している。これにより、フィルタ182の異物補足量が多くなる。金属板187は、特許請求の範囲に記載の「拡大油路形成板」に相当する。
ここで、例えば鋳造や焼結により作られた従来のベーンロータでは、機械加工等の追加工により供給油路の途中に局所的に通路断面積を大きい箇所を形成することが困難であった。そのため、ベーンロータとは別の部材を用いて局所的に通路断面積を大きい箇所を形成する必要があり、装置体格が大きくなる要因となっていた。
これに対し、第9実施形態では、ベーンロータの積層体186を構成する薄板部材に、拡大油孔188、189を有する金属板187が含まれており、ベーンロータ内部の供給油路の途中に局所的に通路断面積を大きい箇所を容易に形成することができる。そのため、例えばブッシュ等の他の部材を用いる必要がなくなり、装置体格を小さくすることができる。また上記ブッシュが不要となるため部品点数を削減することができ、またベーンロータ等の構成部品の組み付け工程を簡略化することができる。
(第10実施形態)
本発明の第10実施形態によるバルブタイミング調整装置を図35および図36に基づき説明する。なお、図35には、便宜上、積層体191のみを図示する。
図35および図36に示すように、バルブタイミング調整装置190が備える積層体191は、第1実施形態の積層体50と比べると、リードバルブ174、金属板173、フィルタ182および金属板187を含む点が異なる。
ここで、例えば鋳造や焼結により作られた従来のベーンロータでは、リードバルブ、フィルタ、および拡大油路を設けるにはベーンロータとは別の部材が複数必要であった。つまり、リードバルブを組み付けるための部材と、フィルタを組み付けるための部材と、拡大油路を形成するための部材とが必要であった。そのため、装置体格が大幅に大きくなる要因となっていた。
これに対し、第10実施形態では、ベーンロータの積層体191を構成する薄板部材にリードバルブ174とフィルタ182と金属板187とが含まれており、ベーンロータ内部にリードバルブ174とフィルタ182と拡大油路とを容易に設けることができる。そのため、例えばブッシュ等の部材を複数用いる必要がなくなり、装置体格を大幅に小さくすることができる。また上記複数のブッシュが不要となるため部品点数を削減することができ、また組み付け工程を簡略化することができる。
(第11実施形態)
本発明の第11実施形態によるバルブタイミング調整装置を図37〜図51に基づき説明する。なお、図37には、便宜上、積層体251のみを図示する。
図37および図38に示すように、バルブタイミング調整装置250が備える積層体251は、図39に示す複数の金属板252、図40に示す金属板253、図41に示す複数の金属板254、図42に示す複数の金属板255、図43に示す金属板256、フィルタ182、金属板256、金属板253、図44に示すリードバルブ257、図45に示す複数の金属板258、金属板253、図46に示す複数の金属板259、図47に示す金属板260、図48に示す金属板261、フィルタ262、金属板261、金属板260、図49に示すリードバルブ263、図50に示す複数の金属板264、複数の金属板206、複数の金属板207、複数の金属板208、金属板206、複数の金属板209、および、複数の金属板210がその順で軸方向に積層されて作られている。
図39に示すように、金属板252は、軸方向から見たときの形状が円形であり、嵌合孔211および油孔265を有している。油孔265は、供給油路266の一部を構成している孔である。
図40に示すように、金属板253は、軸方向から見たときの形状が多角形であり、嵌合孔211および油孔265を有している。
図41に示すように、金属板254は、軸方向から見たときの形状が金属板253と同じであり、嵌合孔211、油孔265および切欠き214を有している。
図42に示すように、金属板255は、軸方向から見たときの形状が金属板253と同じであり、嵌合孔211、油孔265および切欠き215を有している。
図43に示すように、金属板256は、軸方向から見たときの形状が金属板253と同じであり、嵌合孔211および拡大油孔267を有している。拡大油孔267は、通路断面積が油孔265と比べて大きく、供給油路266の途中に局所的に通路断面積が大きい拡大油路を形成している。金属板256は、特許請求の範囲に記載の「拡大油路形成板」に相当する。
図44に示すように、リードバルブ257は、軸方向から見たときの形状が金属板253と同じであり、嵌合孔211および通孔268を有し、弁体269を形成している。通孔268は、油孔265と同じ周方向位置から周方向へ延びる円弧状の孔であり、供給油路266の一部を構成している。弁体269は、通孔268のうち油孔265とは反対側の端から周方向へ延びている。弁体269は、図51中に矢印F3で示すようにオイルポンプから供給油路266を経由して供給ポートに向かう油の流れを許容し、図51中に矢印F4で示すように供給ポートから供給油路266を経由してオイルポンプに向かう油の流れを阻止するように油孔265を開閉可能である。
図45に示すように、金属板258は、軸方向から見たときの形状が金属板253と同じであり、嵌合孔211および通孔268を有している。
金属板253は、特許請求の範囲に記載の「油路形成板」に相当する。また、金属板258の通孔268は、弁体269が開作動するとき逃げ場となる空間であり、金属板258は、特許請求の範囲に記載の「逃がし板」に相当する。
図46に示すように、金属板259は、軸方向から見たときの形状が金属板253と同じであり、嵌合孔211および円弧孔270を有している。円弧孔270は、後述の油孔271と同じ周方向位置から拡大油孔267と同じ周方向位置を通って後述の油孔272と同じ周方向位置まで周方向へ延びている孔である。
図47に示すように、金属板260は、軸方向から見たときの形状が金属板253と同じであり、嵌合孔211および油孔271、272を有している。油孔271、272は、供給油路266の一部を構成している。油孔271と油孔272とは、供給油路266において並列の関係にある。また、油孔271と油孔265とは、供給油路266において直列の関係にあり、油孔272と油孔265とは、供給油路266において直列の関係にある。円弧孔270は、油孔265等が構成している油路を、油孔271等が構成している油路と油孔272等が構成している油路とに分岐させるための分岐路である。
図48に示すように、金属板261は、軸方向から見たときの形状が金属板253と同じであり、嵌合孔211および拡大油孔273、274を有している。拡大油孔273、274は、通路断面積が油孔271、272と比べて大きい。拡大油孔273、274は、供給油路266の途中に局所的に通路断面積が大きい拡大油路を形成している。金属板261は、特許請求の範囲に記載の「拡大油路形成板」に相当する。
図38に示すように、フィルタ262は、供給油路266を流れる異物を捕捉可能であり、フィルタ182よりも目が細かい。
図49に示すように、リードバルブ263は、軸方向から見たときの形状が金属板253と同じであり、嵌合孔211および切れ込み275、276を有し、弁体277、278を形成している。切れ込み275は、油孔271と同じ周方向位置で嵌合孔211から径方向外側に延びる切欠き部分、および、当該切欠き部分から周方向へ延びる円弧部分から構成されている。切れ込み276は、油孔272と同じ周方向位置で嵌合孔211から径方向外側に延びる切欠き部分、および、当該切欠き部分から周方向へ延びる円弧部分から構成されている。切れ込み275は、供給油路266に含まれる並列油路の一方を構成し、切れ込み276は、供給油路266の並列油路の他方を構成している。
弁体277は、切れ込み275のうち油孔271とは反対側の端から周方向へ延びており、周方向の長さが弁体269よりも短い。弁体277は、図51中に矢印F3で示すようにオイルポンプから供給油路266を経由して供給ポートに向かう油の流れを許容し、図51中に矢印F5で示すように供給ポートから供給油路266を経由してオイルポンプに向かう油の流れを阻止するように油孔271を開閉可能である。
弁体278は、切れ込み276のうち油孔272とは反対側の端から周方向へ延びており、周方向の長さが弁体269よりも短い。弁体278は、オイルポンプから供給油路266を経由して供給ポートに向かう油の流れを許容し、供給ポートから供給油路266を経由してオイルポンプに向かう油の流れを阻止するように油孔272を開閉可能である。
図50に示すように、金属板264は、軸方向から見たときの形状が金属板253と同じであり、嵌合孔211および切れ込み275、276を有している。
金属板260は、特許請求の範囲に記載の「油路形成板」に相当する。また、金属板264の切れ込み275、276は、弁体277、278が開作動するとき逃げ場となる空間であり、金属板264は、特許請求の範囲に記載の「逃がし板」に相当する。
以上のように構成されたバルブタイミング調整装置250では、積層体251を構成する薄板部材にリードバルブ257、263、フィルタ182が含まれている。そのため、リードバルブ257、263、フィルタ182を組み付けるために例えばブッシュ等の他の部材を用いる必要がなくなり、装置体格を小さくすることができる。
また、第11実施形態では、弁体269は、オイルポンプから供給油路266に供給される作動油の圧力が所定値以上となるまでは供給油路266から供給ポートに作動油が流れることを防ぐ。これにより、ベーンロータのばたつきを抑制することができる。
また、第11実施形態では、弁体277、278は、弁体269と比べて腕が短いので、閉弁速度を高めることができる。
また、第11実施形態では、フィルタ262は、フィルタ182よりも目が細かい。これにより、弁体277、278の腕と金属板260との間に小さな異物が挟まることに起因して弁体277、278が閉弁しなくなることを防止することができる。
(他の実施形態)
本発明の他の実施形態では、樹脂部材は、周壁部を有していなくてもよい。
本発明の他の実施形態では、積層体は、回り止め手段を有していなくてもよい。つまり、積層体は、軸方向から見た形状が円形であってもよい。
本発明の他の実施形態では、積層体は、軸方向から見た形状が多角形でなくてもよい。その際、回り止め手段は、径外方向へ突き出す突起から構成されてもよいし、径内方向へ凹む凹部から構成されてもよい。ただし、回り止め手段が多角形の角部から構成される場合、回り止め手段の強度が高くなるため、好適である。
本発明の他の実施形態では、軸方向から見た積層体の形状は、樹脂部材のベーン部の数の倍数の辺を持つ多辺形でなくてもよい。また、樹脂部材のベーン部の周方向位置は、積層体の外壁の辺の中央と一致していなくてもよい。
本発明の他の実施形態では、積層体の軸方向の一端部は、樹脂部材にモールドされていてもよい。
本発明の他の実施形態では、各金属板は、圧入ピンによる固定方法に限らず、他の固定方法で互いに固定されてもよい。例えば、金属板は、軸方向へ突き出す突起と、隣接する金属板の突起が嵌合可能な凹部とを有し、各金属板は上記突起と上記凹部との嵌合により互いに固定されてもよい。
本発明の他の実施形態では、ロックピンは、樹脂部材により支持されてもよい。
本発明の他の実施形態では、アシストスプリングは設けられなくてもよい。
本発明の他の実施形態では、各金属板は、すべて同じ材料から構成されてもよい。
本発明の他の実施形態では、樹脂部材は、熱硬化性樹脂以外の樹脂から構成されてもよい。
本発明の他の実施形態では、ハウジングは、繊維強化プラスチック以外の樹脂、または金属などから構成されてもよい。
本発明の他の実施形態では、ハウジング内の圧力室の数は、4つ以下であってもよいし、6つ以上であってもよい。
本発明の他の実施形態では、スプロケットは、樹脂製であってもよい。
本発明の他の実施形態では、スリーブボルトとスプールとが構成する油路切替弁は、供給油路上のどこに設けられてもよい。
本発明の他の実施形態では、エンジンのクランクシャフトの回転は、チェーンに限らず、他の動力伝達部材によりハウジングに伝達されてもよい。
本発明の他の実施形態では、スプロケット以外の回転伝達部材が用いられてもよい。
本発明の他の実施形態では、バルブタイミング調整装置は、エンジンの排気バルブの開閉タイミングを調整してもよい。
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の形態で実施可能である。
10、100、110、120、140、150、170、180、185、190、250・・・バルブタイミング調整装置
11・・・スプロケット(第1ハウジング)
20・・・ハウジング(第2ハウジング)
23・・・進角室
24・・・遅角室
50、104、130、154、172、181、186、191、251・・・積層体
60、102、112、122、142、152・・・樹脂部材
61、123、143、153・・・ベーン部
62・・・第1側壁部
63・・・第2側壁部
173、258、264・・・逃がし板(薄板部材)
174、257、263・・・リードバルブ(薄板部材)
182、262・・・フィルタ(薄板部材)
187、256、261・・・拡大油路形成板(薄板部材)
202、253、260・・・油路形成板(薄板部材)

Claims (23)

  1. エンジン(90)の駆動軸(93)と従動軸(97)との回転位相を変化させることにより、前記従動軸が駆動する吸気バルブ(91)または排気バルブ(92)の開閉タイミングを調整可能なバルブタイミング調整装置(10、100、110、120、140、150、170、180、185、190、250)であって、
    前記駆動軸および前記従動軸の一方と一体に回転可能な第1ハウジング(11)と、
    前記第1ハウジングに固定され、前記第1ハウジングと共に複数の圧力室を区画形成している第2ハウジング(20)と、
    軸方向へ積層された複数の薄板部材(173、174、182、187、202、253、256、257、258、260、261、262、263、264)から構成され、前記第1ハウジングと前記第2ハウジングとの間で前記駆動軸および前記従動軸の他方と一体に回転可能な積層体(50、104、130、154、172、181、186、191、251)と、
    前記積層体をモールドしている樹脂から構成され、前記圧力室を進角室(23)と遅角室(24)とに仕切るように放射状に延びている複数のベーン部(61、123、143、153)、前記第1ハウジングと前記積層体との間に位置し当該第1ハウジングと摺動可能な第1側壁部(62)、および、前記第2ハウジングと前記積層体との間に位置し当該第2ハウジングと摺動可能な第2側壁部(63)、を有する樹脂部材(60、102、112、122、142、152)と、
    を備えることを特徴とするバルブタイミング調整装置。
  2. 前記樹脂部材は、前記積層体のうち径方向外側にある外壁に結合している周壁部(64、103)を有することを特徴とする請求項1に記載のバルブタイミング調整装置。
  3. 前記積層体は、前記樹脂部材に対する回転を阻止する回り止め手段(58、155、156、157、158、159)を有することを特徴とする請求項2に記載のバルブタイミング調整装置。
  4. 軸方向から見た前記積層体の形状は多角形であり、
    前記回り止め手段は、前記積層体の前記外壁の角部(58)から構成されていることを特徴とする請求項3に記載のバルブタイミング調整装置。
  5. 軸方向から見た前記積層体の形状は、前記樹脂部材の前記ベーン部の数の倍数の辺を持つ多辺形であり、
    前記樹脂部材の前記ベーン部の周方向位置は、前記積層体の前記外壁が有する平面の中央と一致していることを特徴とする請求項4に記載のバルブタイミング調整装置。
  6. 前記積層体(50)の軸方向の一端部(54)は、前記樹脂部材外に露出しており、前記第1ハウジングまたは前記第2ハウジングにより軸支されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のバルブタイミング調整装置(10、110、120、140、150)。
  7. 前記樹脂部材(102)の前記周壁部(103)は、前記第1ハウジングまたは前記第2ハウジングにより軸支されていることを特徴とする請求項2〜5のいずれか一項に記載のバルブタイミング調整装置(100)。
  8. 前記第1ハウジングまたは前記第2ハウジングに抜き差し可能であり、前記積層体により軸方向へ摺動可能に支持されているロックピン(83)をさらに備えることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載のバルブタイミング調整装置。
  9. 一端部(81)が前記第1ハウジングまたは前記第2ハウジングに係止されるとともに他端部(82)が前記積層体に係止され、前記積層体を進角側または遅角側に付勢する付勢部材(80)をさらに備えていることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載のバルブタイミング調整装置。
  10. 複数の前記金属板のうち軸方向の一端および他端に位置する2つの金属板は、他の金属板と比べて高強度な材料から構成されていることを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載のバルブタイミング調整装置。
  11. 前記樹脂部材は熱硬化性樹脂から構成されていることを特徴とする請求項1〜10のいずれか一項に記載のバルブタイミング調整装置。
  12. 前記樹脂部材(112)の前記周壁部(115)は、
    前記進角室に連通するとともに油路として機能する第1空洞(113)と、
    前記遅角室に連通するとともに油路として機能する第2空洞(114)と、
    を有することを特徴とする請求項1〜11のいずれか一項に記載のバルブタイミング調整装置(110)。
  13. 前記樹脂部材(122、142)の前記ベーン部(123、143)は、
    前記進角室に連通するとともに油路として機能する第3空洞(124、144)と、
    前記遅角室に連通するとともに油路として機能する第4空洞(125、145)と、
    を有することを特徴とする請求項1〜11のいずれか一項に記載のバルブタイミング調整装置(120、140)。
  14. 前記積層体(130)は、
    前記第3空洞(124、144)と前記進角室とを接続している進角油路(126)と、
    前記第4空洞(125、145)と前記遅角室とを接続し、前記進角油路に対し隔壁を隔てて軸方向へ並ぶように配置され、前記進角油路と周方向位置が一致している遅角油路(128)と、
    を有することを特徴とする請求項13に記載のバルブタイミング調整装置(120、140)。
  15. 前記積層体(154)は、前記樹脂部材(152)の前記ベーン部(153)内に延びる複数の突起(155、156、157、158、159)を形成していることを特徴とする請求項1〜14のいずれか一項に記載のバルブタイミング調整装置(150)。
  16. 複数の前記突起のうちの一つは、前記第1ハウジング、前記第2ハウジング、または、前記第1ハウジングもしくは前記第2ハウジングに固定されているストッパ(162)に周方向で当接することによって前記樹脂部材の相対回転を規制する規制手段(160)を形成していることを特徴とする請求項15に記載のバルブタイミング調整装置(150)。
  17. 前記積層体に対し径方向内側に設けられている筒状部材であり、径方向へ貫通している供給ポート(74)、進角ポート(75)および遅角ポート(76)を有するスリーブ(71)と、
    前記スリーブ内に設けられ、前記供給ポートと前記進角ポートとを接続する位置、前記供給ポートと前記遅角ポートとを接続する位置、および、前記供給ポートと前記進角ポートおよび前記遅角ポートとの接続を遮断する位置に移動可能なスプール(77)と、をさらに備え、
    前記積層体(172、191、251)を構成する前記薄板部材には、
    外部の油供給源と前記供給ポートとを接続する供給油路(46、49、266)の一部を構成している油孔(212、213、265、271、272)を有する油路形成板(202、253、260)と、
    前記油供給源から前記供給ポートに向かう油の流れを許容し且つ前記供給ポートから前記油供給源に向かう油の流れを阻止するように前記油孔を開閉可能な弁体(177、269、277、278)を有するリードバルブ(174、257、263)と、
    前記リードバルブに隣接するように設けられ、前記供給油路の一部を構成するとともに前記弁体が開作動するとき逃げ場となる空間(175、176、268、275、276)を有する逃がし板(173、258、264)と、
    が含まれていることを特徴とする請求項1〜16のいずれか一項に記載のバルブタイミング調整装置(170、190、250)。
  18. 前記積層体(191、251)を構成する前記薄板部材には、前記油路形成板に対し前記リードバルブとは反対側に設けられ、前記供給油路を流れる異物を捕捉可能なフィルタ(182、262)がさらに含まれていることを特徴とする請求項17に記載のバルブタイミング調整装置(190、250)。
  19. 前記薄板部材には、前記フィルタに対し軸方向の両側に隣接するように設けられ、前記供給油路の一部を構成するとともに通路断面積が前記油孔よりも大きい拡大油孔(188、189、267、273、274)を有する拡大油路形成板(187、256、261)がさらに含まれていることを特徴とする請求項18に記載のバルブタイミング調整装置(190、250)。
  20. 前記油路形成板(202、260)は、前記油孔(212、213、271、272)を2つ有し、
    一方の前記油孔と他方の前記油孔とは、前記供給油路において並列の関係にあることを特徴とする請求項17〜19のいずれか一項に記載のバルブタイミング調整装置(170、190、250)。
  21. 前記油路形成板(253、260)は、軸方向の2箇所に設けられ、
    一方の前記油路形成板(253)は、前記油孔を1つ有し、
    他方の前記油路形成板(260)は、前記油孔を2つ有し、
    一方の前記油路形成板の前記油孔(265)と他方の前記油路形成板の一方の前記油孔(271)とは、前記供給油路において直列の関係にあり、
    一方の前記油路形成板の前記油孔と他方の前記油路形成板の他方の前記油孔(272)とは、前記供給油路において直列の関係にあり、
    他方の前記油路形成板の一方の前記油孔と他方の前記油路形成板の他方の前記油孔とは、前記供給油路において並列の関係にあることを特徴とする請求項17〜19のいずれか一項に記載のバルブタイミング調整装置(250)。
  22. 前記積層体に対し径方向内側に設けられている筒状部材であり、径方向へ貫通している供給ポート、進角ポートおよび遅角ポートを有するスリーブと、
    前記スリーブ内に設けられ、前記供給ポートと前記進角ポートとを接続する位置、前記供給ポートと前記遅角ポートとを接続する位置、および、前記供給ポートと前記進角ポートおよび前記遅角ポートとの接続を遮断する位置に移動可能なスプールと、をさらに備え、
    前記積層体(181、186)を構成する前記薄板部材には、
    外部の油供給源と前記供給ポートとを接続する供給油路(46、49)の一部を構成している油孔(212、213)を有する複数の油路形成板(202)と、
    2つの前記油路形成板の間に設けられ、前記供給油路を流れる異物を捕捉可能なフィルタ(182)と、
    が含まれていることを特徴とする請求項1〜16のいずれか一項に記載のバルブタイミング調整装置(180、185)。
  23. 前記積層体(186)を構成する前記薄板部材には、前記フィルタに対し軸方向の両側に隣接するように設けられ、前記供給油路の一部を構成するとともに通路断面積が前記油孔よりも大きい拡大油孔(188、189)を有する拡大油路形成板(187)がさらに含まれていることを特徴とする請求項22に記載のバルブタイミング調整装置(185)。
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