JPH09280019A - 内燃機関のバルブタイミング可変装置 - Google Patents

内燃機関のバルブタイミング可変装置

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JPH09280019A
JPH09280019A JP9395596A JP9395596A JPH09280019A JP H09280019 A JPH09280019 A JP H09280019A JP 9395596 A JP9395596 A JP 9395596A JP 9395596 A JP9395596 A JP 9395596A JP H09280019 A JPH09280019 A JP H09280019A
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JP
Japan
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valve
filter
valve timing
camshaft
combustion engine
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JP9395596A
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Kazuhisa Sanpei
和久 三瓶
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Toyota Motor Corp
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Toyota Motor Corp
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01LCYCLICALLY OPERATING VALVES FOR MACHINES OR ENGINES
    • F01L1/00Valve-gear or valve arrangements, e.g. lift-valve gear
    • F01L1/34Valve-gear or valve arrangements, e.g. lift-valve gear characterised by the provision of means for changing the timing of the valves without changing the duration of opening and without affecting the magnitude of the valve lift
    • F01L1/344Valve-gear or valve arrangements, e.g. lift-valve gear characterised by the provision of means for changing the timing of the valves without changing the duration of opening and without affecting the magnitude of the valve lift changing the angular relationship between crankshaft and camshaft, e.g. using helicoidal gear
    • F01L1/3442Valve-gear or valve arrangements, e.g. lift-valve gear characterised by the provision of means for changing the timing of the valves without changing the duration of opening and without affecting the magnitude of the valve lift changing the angular relationship between crankshaft and camshaft, e.g. using helicoidal gear using hydraulic chambers with variable volume to transmit the rotating force
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01LCYCLICALLY OPERATING VALVES FOR MACHINES OR ENGINES
    • F01L1/00Valve-gear or valve arrangements, e.g. lift-valve gear
    • F01L1/34Valve-gear or valve arrangements, e.g. lift-valve gear characterised by the provision of means for changing the timing of the valves without changing the duration of opening and without affecting the magnitude of the valve lift
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    • F01L1/3442Valve-gear or valve arrangements, e.g. lift-valve gear characterised by the provision of means for changing the timing of the valves without changing the duration of opening and without affecting the magnitude of the valve lift changing the angular relationship between crankshaft and camshaft, e.g. using helicoidal gear using hydraulic chambers with variable volume to transmit the rotating force
    • F01L2001/34423Details relating to the hydraulic feeding circuit
    • F01L2001/34436Features or method for avoiding malfunction due to foreign matters in oil
    • F01L2001/3444Oil filters

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Valve-Gear Or Valve Arrangements (AREA)
  • Valve Device For Special Equipments (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 流体圧力により作動するバルブタイミング可
変装置において、流体中の異物による動作不良を防止
し、そのメンテナンス性を向上する。 【解決手段】 カムシャフト11に設けられた位相変更
機構12は、ドリブンギヤ17に固定されたハウジング
23と、カムシャフト12に固定されたベーン18と、
カバー19とを有する。カムシャフト12の先端部に第
1及び第2凹部32,33を形成し、第2凹部33の底
部33aに油圧通路Pを開口させる。ベーン18に第1
凹部32の開口に通じる挿通孔34を形成し、カバー1
9には取付孔35を形成する。第2凹部33内にフィル
タ50を配置する。OCV36を取付孔35から挿通孔
34、第1凹部32内に挿入し、ナット39により固定
する。フィルタ50をOCV36との間に設けられたス
プリング53により押圧した状態で固定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関の気筒に
設けられた吸気バルブ又は排気バルブのバルブタイミン
グを変更する可変装置に係る。詳しくは、流体圧力を用
いて駆動されるバルブタイミング可変装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、内燃機関の気筒に設けられた
吸気バルブ又は排気バルブの開閉タイミング、即ちバル
ブタイミングを変更可能とする装置が種々提案されてい
る。特開平3−225004号公報は、その一例として
「内燃機関のバルブタイミング制御装置」を開示する。
【0003】上記公報の装置は、シリンダヘッド及び軸
受により回転可能に支持されたカムシャフトと、同シャ
フトの先端側に固定された筒状支持部材と、同じくカム
シャフトの先端側に設けられた油圧制御機構と、カムシ
ャフトに外嵌されたスプロケットとを有する。スプロケ
ットと筒状支持部材との間には、両者と斜歯により噛合
された筒状歯車が配設されている。この筒状歯車は、ス
プロケットに伝達されたクランク軸の駆動力を筒状支持
部材を介してカムシャフトに伝達する。
【0004】カムシャフト等の内部に形成された油通路
は、筒状歯車の一端側に形成された圧力室に対してオイ
ルポンプからの油を供給する。前記油圧制御機構は前記
油通路を通じて圧力室内に供給される油圧の大きさを制
御する制御弁を含む。前記筒状歯車は圧力室内の油圧の
大きさに応じてカムシャフトの軸方向に移動しながら回
動する。この筒状歯車の作動によりカムシャフトがスプ
ロケットに対して相対的に回転し、同シャフトにより開
閉駆動される吸気バルブのバルブタイミングが変更され
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記公報の
装置では、前記油圧制御機構により圧力室に供給される
油圧が調整されるが、この油には金属粉等の異物が混入
する虞がある。前記装置を正常に作動させる為に、この
異物を油中から除去する必要がある。特に前記制御弁
で、この異物による動作不良が生じる虞がある。このた
め、前記油通路には、異物を除去するためのフィルタを
制御弁よりも上流側、即ちオイルポンプに近い側の位置
に設ける必要がある。更に、前記フィルタは、交換、点
検等のメンテナンスが定期的に行われることを必要とす
る。従って、フィルタは、メンテナンスに有利な位置に
配置されていることが望ましい。
【0006】しかしながら、上記公報の装置には、この
油中の異物を除去するためのフィルタ等の構成について
何ら考慮されておらず、その配置について何ら示唆され
ていない。
【0007】本発明は前述した事情を鑑みてなされたも
のであり、その目的とするところは、流体圧力により作
動する作動機構を有する内燃機関のバルブタイミング可
変装置において、流体圧力を調整するための調整弁が流
体中に含まれる異物によって動作不良を起こすことをフ
ィルタの設けることにより防止すると共に、調整弁及び
フィルタに係るメンテナンス性を向上させることにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1に記載の第1の発明は、内燃機関の吸気
バルブ及び排気バルブの少なくとも一方のバルブタイミ
ングを可変とするバルブタイミング可変装置であって、
吸気バルブ又は排気バルブを駆動するためのカムシャフ
トと、カムシャフトの一端部において同シャフトと相対
回転可能に設けられ、内燃機関のクランクシャフトから
回転力が伝達される回転体と、カムシャフトと回転体と
を相対回転させるために、流体供給源より流体通路を通
じて供給される流体圧力に基づいて作動する作動機構
と、作動機構に供給される流体圧力を調整するために流
体通路の途中に設けられた調整弁とを備え、作動機構に
供給される流体圧力を調整弁により調整して作動機構を
作動させ、カムシャフトと回転体とを互いに相対回転さ
せることにより、バルブタイミングを変更するようにし
た内燃機関のバルブタイミング可変装置において、カム
シャフト及び作動機構の部材の少なくとも一方に、その
一端面に開口し流体通路に通じる内部空間を形成し、そ
の内部空間内に、調整弁へ流れる流体中の異物を除去す
るためのフィルタと調整弁とをそれぞれ着脱可能に取り
付けたことをその要旨とするものである。
【0009】上記構成によれば、内燃機関のクランクシ
ャフトから回転体に伝達された回転力は、作動機構を介
してカムシャフトに伝達される。カムシャフトはその回
転力により回転するとともに、内燃機関のバルブは、同
シャフトの回転に伴って開閉される。作動機構には調整
弁により圧力が調整された流体が流体通路を通じて供給
される。作動機構は、供給された流体の流体圧により駆
動され、カムシャフトと回転体との相対的な回転位相を
変更する。カムシャフトと回転体との相対的な回転位相
が変更されることによりバルブタイミングが変更され
る。
【0010】カムシャフト及び作動機構の部材の少なく
とも一方には、その一端面にて開口し流体通路に通じる
内部空間が形成され、同空間内には、フィルタ及び作動
機構に供給される流体圧を調整するために調整弁が脱着
可能に取り付けられている。
【0011】この調整弁に流れ込む流体に含まれる異物
(例えば、切削加工時に発生する金属粉等)は、フィル
タによって除去される。更に、調整弁及びフィルタはい
ずれも内部空間に脱着可能に取り付けられているため、
これらを交換、点検等をする際のメンテナンス作業は、
一連の作業として行うことができる。
【0012】上記目的を達成するために、請求項2記載
の第2の発明は、第1の発明の構成において、内部空間
はカムシャフトの一端面に開口する有底状の凹部であ
り、フィルタはその底部に当接するように凹部内に取り
付けられ、調整弁はフィルタを押圧した状態で凹部に取
り付けられたことをその要旨とするものである。
【0013】上記構成によれば、第1の発明の作用に加
えて、凹部内に調整弁を挿入して取り付ける際に、フィ
ルタは凹部の底部と調整弁との間で押圧され固定され
る。又、調整弁を凹部内から取り外すことにより、フィ
ルタも取り外し可能となる。
【0014】上記目的を達成するために、請求項3記載
の第3の発明は、第2の発明の構成において、フィルタ
は、同フィルタと調整弁との間に設けられた弾性部材を
介して調整弁により押圧されていることをその要旨とす
るものである。
【0015】上記構成によれば、第2の発明の作用に加
えて、フィルタは弾性部材を介して底部と調整弁との間
で押圧された状態で固定される。従って、フィルタは弾
性部材の弾性力により弾性支持されるため、例えば、内
燃機関の運転に伴って調整弁又はフィルタに振動が生じ
た場合でも、その振動は弾性部材により吸収される。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、上記第1〜3の発明に係る
内燃機関のバルブタイミング可変装置を具体化した実施
形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0017】この実施形態では、内燃機関としてのガソ
リンエンジンにおいて、その吸気側カムシャフトに対し
て設けられたバルブタイミング可変装置が示される。図
1は、吸気側カムシャフト(以下、単に「カムシャフ
ト」という)11の先端側(同図の左側)に設けられた
作動機構12、及び同機構12に油を供給するためのオ
イルポンプ13等を示す断面図である。本実施形態にお
いて、オイルポンプ13は作動機構12に対して流体と
しての油を供給するための流体供給源に相当する。
【0018】同図に示すように、カムシャフト11のジ
ャーナル11aは、シリンダヘッド14の上端部と、ベ
アリングキャップ15とによって回転可能に支持されて
いる。吸気側カムシャフト11の先端部に一体形成され
た拡径部16には、回転体としてのドリブンギヤ17が
相対回転可能に設けられている。
【0019】ドリブンギヤ17の外周部に形成された外
歯17aは、排気側カムシャフト(図示しない)の一端
部に設けられたドライブギヤの外歯(いずれも図示しな
い)に噛合されている。排気側カムシャフトの他端部に
固定されたカムプーリは、エンジンのクランクシャフト
に対してタイミングベルト(いずれも図示しない)によ
り連結される。クランクシャフトの回転力は、両プーリ
及びタイミングベルトを介して排気側カムシャフトに伝
達される。この回転力は、ドライブギヤ及びドリブンギ
ヤ17を介してカムシャフト11に伝達される。
【0020】カムシャフト11は、その基端側(図1の
右側)に複数のカム(図示しない)を有し、それらカム
は吸気バルブ(図示しない)の上端部に当接する。カム
シャフト11が回転することにより、各カムによって吸
気バルブが開閉される。
【0021】拡径部16及びドリブンギヤ17の先端側
面に当接されたベーン18は、後述するカバー19と共
に複数のボルト20(図2に示す)によって拡径部16
に固定される。ベーン18は、更に図示しないノックピ
ンによって拡径部16との相対回転が規制されており、
カムシャフト11と一体に回転する。
【0022】図2は図1の2−2線に沿った断面図であ
る(尚、図1は図2の1−1線に沿った断面図に相当す
る)。図2に示すように、ベーン18は、その中央部に
位置する円筒状のボス21と、同ボス21から放射状に
形成された4つの羽根22とを備える。各羽根22は、
ボス21を中心に略90°毎の間隔をもって配置されて
いる。これにより、ベーン18は、全体が十字形状を呈
する。
【0023】拡径部16の先端側には、ベーン18の外
周を囲むようにして中空円板状のハウジング23が設け
られている。ハウジング23は、ドリブンギヤ17に対
して複数のボルト24により固定されるとともに、ノッ
クピン(図示しない)により同ギヤ17との相対回転が
規制されている。これにより、ハウジング23はドリブ
ンギヤ17と一体に回転する。
【0024】ハウジング23は、その内側において中心
へ向かって突出し、互いに間隔をもって配置された4つ
の凸部25を有する。各凸部25の間にそれぞれ形成さ
れた凹部26には、各羽根22が配置されている。各羽
根22の外周面はハウジング23の内周面に接し、各凸
部25の内周面は、ボス21の外周面に接する。
【0025】各羽根22の外周面に形成された溝76の
内部には、図1に示すようにシール77が配設されてい
る。このシール77は溝76の内周壁との間に配置され
た板バネ78によってハウジング23の内周面に圧接さ
れる。シール77によりハウジング23の内周面と、羽
根22の外周面との間が封止されている。
【0026】前述したカバー19は、拡径部16に対し
てボルト20により固定されることにより、ベーン18
の先端側面を覆っている。カバー19、凹部26、ボス
21、及びドリブンギヤ17によって囲まれた4つの空
間は、それぞれ各羽根22により2つの油圧室27,2
8に区画されている。
【0027】本実施形態において、図2に示すドリブン
ギヤ17の回転方向と逆方向の側に位置する油圧室27
には、バルブタイミングを進める際に油圧が供給され
る。回転方向と同方向の側に位置する油圧室28には、
バルブタイミングを遅らせる際に油圧が供給される。こ
れら各油圧室27,28には後述する油圧通路Pを通じ
て油圧が供給される。
【0028】図1,2に示すように、羽根22の一つに
おいて、カムシャフト11の軸方向に沿って形成された
貫通孔29は、内部に移動可能なロックピン30を収容
する。ドリブンギヤ17の先端側面にはロックピン30
の一部が係合可能な係止穴31が形成されている。ロッ
クピン30の内部に設けられたスプリング75は、ロッ
クピン30を係止穴31に向けて付勢する。ロックピン
30が係止穴31に係合することにより、ベーン18と
ハウジング23との間の相対的な回転が規制され、カム
シャフト11とドリブンギヤ17とが一体に回転する。
【0029】図1に示すように、拡径部16の先端側面
には、第1凹部32が形成され、同凹部32の底部32
aには、更に第2凹部33が形成されている。ボス21
には第1凹部32の先端側開口と対応して挿通孔34が
形成されている。カバー19には、挿通孔34の先端側
開口に対応する取付孔35が形成されている。
【0030】図1に示すように、第1凹部32、挿通孔
34、及び取付孔35の内部には調整弁としてのオイル
コントロールバルブ(以下、「OCV」という)36が
配置されている。第1及び第2凹部32,33、挿通孔
34、取付孔35はいずれも、カムシャフト11の軸線
上に配置されており、本発明の内部空間並びに凹部に相
当する。
【0031】OCV36は、有底円筒状をなすシリンダ
37と、同シリンダ37の内部に配置された弁体38と
を備える。シリンダ37は、取付孔35、挿通孔34、
及び第1凹部32の内部に挿通されるとともに、取付孔
35に螺着されたナット39によって固定されている。
【0032】弁体38は、シリンダ37の内部でカムシ
ャフト11の軸方向に摺動する摺動部40と、同摺動部
40の先端側に一体形成された軸部41とを有する。軸
部41は、シリンダ37の内部に固定されたベアリング
42により支持されており、その先端部には磁性体材料
からなる可動部材43が螺着されている。可動部材43
とベアリング42との間には、弁体38を、シリンダ3
7に対して相対的にカムシャフト11の先端側へと付勢
するスプリング44が配設されている。
【0033】シリンダヘッド14に固定された電磁ソレ
ノイド46は、OCV36を駆動する。電磁ソレノイド
46は、そのハウジング47にかしめ着された固定治具
48及び複数のボルト49によりシリンダヘッド14に
締付固定されている。この電磁ソレノイド46は図示し
ない電子制御装置(以下、「ECU」という)により制
御される。電磁ソレノイド46が所定のデューティ比を
もって通電されることにより、可動部材43には、デュ
ーティ比の大きさに応じて、同部材43をカムシャフト
11の基端側へと付勢する電磁力が作用する。
【0034】ECUは電磁ソレノイド46を100%の
デューティ比で通電制御することにより、シリンダ37
の内部における弁体38の位置を、図3に示す「進角位
置」に保持する。又、ECUは電磁ソレノイド46に対
する通電制御を停止することにより、シリンダ37の内
部における弁体38の位置を、図4に示す「遅角位置」
に保持する。更に、ECUは、電磁ソレノイド46を5
0%のデューティ比で通電制御することにより、シリン
ダ37の内部における弁体38の位置を、図1に示す
「保持位置」に保持する。ここで、「進角位置」、「遅
角位置」とは、それぞれバルブタイミングを進める際、
遅らせる際の弁体38の位置を意味し、「保持位置」と
はバルブタイミングを所定のタイミングに保持する際の
弁体38の位置を意味する。
【0035】第2凹部33内には、フィルタ50が配置
されている。同フィルタ50は、有底円筒状をなすメッ
シュ51と、同メッシュ51が固定された円筒状をなす
ホルダ52とを含む。フィルタ50とシリンダ37との
間にはスプリング53が圧縮された状態で設けられてい
る。スプリング53の付勢力によりホルダ52が第2凹
部33の底部33aに押圧されることによってフィルタ
50は同凹部33内に固定されている。
【0036】次に、前述した各油圧室27及び油圧室2
8に対して油の給排を行うための油圧通路Pについて説
明する。シリンダヘッド14の内部には、油路54が形
成されており、同油路54は、オイルポンプ13、オイ
ルストレーナ55を介してオイルパン56に通じてい
る。ジャーナル11aの全周に形成された油溝57は油
路54に通じている。
【0037】カムシャフト11の内部にその軸線方向に
沿って形成された油路58は、第2凹部33に通じてい
る。この油路58と油溝57とは、カムシャフト11の
径方向に延びる一対の油孔59に互いに連通する。
【0038】図1に示すように、第2凹部33の内側全
周にわたり形成された第1環状溝60には、第2凹部3
3内に供給された油が流入可能となっている。挿通孔3
4の内側全周にわたり形成された第2環状溝61と第1
環状溝60とは、拡径部16及びボス21に形成された
油路62により連通する。
【0039】弁体38の外周に形成された油溝63はシ
リンダ37に形成された一対の油孔64により第2環状
溝61に通じている。シリンダ37には、カムシャフト
11の軸線方向において油孔64よりも基端側の位置に
進角側油孔65が形成され、先端側の位置に遅角側油孔
66がそれぞれ形成されている。図2に示すように、こ
れら進角側及び遅角側油孔65,66は、それぞれ90
°の角度間隔をもってシリンダ37に形成されている。
【0040】図1及び図2に示すように、ベーン18の
基端面に放射状に形成された4つの進角側切溝67は、
各油圧室27と進角側油孔65とを互いに連通可能とす
る。ベーン18の先端面に放射状に形成された4つの遅
角側切溝68は、各油圧室28と遅角側油孔66とを互
いに連通可能とする。
【0041】本実施形態において、上記油路54、油溝
57、各油孔59、油路58、第2凹部33、第1及び
第2環状溝60,61、油路62、各油孔64、油溝6
3、進角側及び遅角側油孔65,66、並びに進角側及
び遅角側切溝67,68が本発明の流体通路に相当する
油圧通路Pを構成する。この油圧通路Pにおいて、前述
したフィルタ50はOCV36よりも上流側、即ちオイ
ルポンプ13に近い側に配置されている。 図1に示す
ように、弁体38の先端側外周部と、シリンダ37の内
周部との間に形成された若干の隙間によりドレン用空間
69が形成されている。シリンダ37には、同空間69
内と外部とを連通する一対のドレン孔70が形成されて
いる。弁体38の内部には軸線方向に延びる中心穴71
が形成されおり、同穴71は弁体38の先端側部分に形
成された複数の油孔72によりドレン用空間69に通じ
ている。
【0042】ロックピン30の外周壁と貫通孔29の内
周壁とによって囲まれる環状の空間よりなる油圧室73
は、図1に示す圧力通路74を介して油孔64に通じて
いる。
【0043】以上説明した本実施形態の構成によれば、
エンジンが運転を開始すると、吸気バルブがカムシャフ
ト11の回転により所定のバルブタイミングをもって開
閉される。この際、オイルポンプ13によって吸引され
たオイルパン56内の油は、同ポンプ13から油路54
内に圧送される。更に、油は、油路54から油溝57、
各油孔59、油路58、第2凹部33の内部に流入す
る。
【0044】第2凹部33内に流入した油は、メッシュ
51を通過して、第1環状溝部60内に流入する。この
際、油の中に含まれている金属粉等の異物はメッシュ5
1により除去される。そして、メッシュ51により異物
が除去された油は、第1環状溝60から油路62、第2
環状溝61、及び各油孔64を通じて油溝63内に供給
される。
【0045】油孔64に供給された油の一部は圧力通路
74を通じて油圧室73の内部に供給される。この油圧
によりロックピン30は係止穴31と反対方向に付勢さ
れる。従って、ロックピン30が係止穴31内に係合し
ている場合には、同ピン30はスプリング75の付勢力
に抗して移動し係止穴31から抜ける。その結果、ベー
ン18とドリブンギヤ17との相対回転が許容される。
【0046】尚、エンジンの運転が停止されると、ロッ
クピン30は係止穴31にて係合される。そして、エン
ジンの始動後から油圧室73内の油圧が所定圧にまで増
加してロックピン33が係止穴31から抜けるまでは、
ベーン18とハウジング23との相対回転が規制され
る。その結果、始動直後におけるベーン18の回転方向
における振動が抑制され、同ベーン18とハウジング2
3との衝突による異音の発生が防止される。
【0047】吸気バルブのバルブタイミングを進めるた
めに、ECUは電磁ソレノイド46を100%のデュー
ディ比で通電制御する。すると、可動部材43に作用す
る電磁力により、可動部材43はスプリング44の付勢
力に抗して図1の右方向に移動する。その結果、図3に
示すように、弁体38は摺動部40の基端部がシリンダ
37の内周壁に当接する「進角位置」に達する。弁体3
8が「進角位置」に達すると、図3に示すように、各進
角側油孔65は油溝63を介して油孔64に連通し、各
遅角側油孔66はドレン用空間69を介してドレン孔7
0に連通する。そして、各油圧室27内には油が供給さ
れる一方で、各油圧室28内の油はドレン孔70から排
出されオイルパン56に戻される。この結果、各油圧室
27の油圧は、各油圧室28の油圧と比較して相対的に
増加し、各羽根22にはドリブンギヤ17の回転方向と
同方向の回転力が作用する。そして、この回転力により
ベーン18はドリブンギヤ17の回転方向と同方向に相
対的に回転し、カムシャフト11の回転位相がドリブン
ギヤ17の回転位相に対して相対的に進み、吸気バルブ
のバルブタイミングが現状よりも進められる。
【0048】これに対して、吸気バルブのバルブタイミ
ングを遅らせるために、ECUは電磁ソレノイド46に
対する通電制御を停止する(デューティ比が0%)。可
動部材43は、スプリング44の付勢力により図1の左
側に移動する。カムシャフト11の先端側に移動する。
その結果、図4に示すように、弁体38は摺動部40の
先端部がベアリング42に当接する「遅角位置」に達す
る。弁体38が「遅角位置」に達すると、図4に示すよ
うに、各遅角側油孔66は油溝63を介して油孔64に
連通し、各進角側油孔65は中心穴71、各油孔59、
ドレン用空間69を介してドレン孔70に連通する。そ
して、各油圧室28には油が供給される一方で、各油圧
室27の油はドレン孔70から排出されオイルパン56
に戻される。この結果、各油圧室28の油圧は、各油圧
室27の油圧と比較して相対的に増加するため、各羽根
22にはドリブンギヤ17の回転方向と逆方向の回転力
が作用する。この回転力によりベーン18はドリブンギ
ヤ17の回転方向と逆方向に相対的に回転し、カムシャ
フト11の回転位相がドリブンギヤ17の回転位相に対
して相対的に遅れる結果、吸気バルブのバルブタイミン
グが現状よりも遅れる。
【0049】吸気バルブのバルブタイミングを所定のタ
イミングに保持するために、ECUは電磁ソレノイド4
6を50%のデューティ比で通電制御する。その結果、
可動部材43に作用するスプリング44の付勢力と、電
磁ソレノイド46から作用する電磁力とが互いに平衡
し、弁体38は「保持位置」に配置される。このとき、
図1に示すように、各進角側及び遅角側油孔66はいず
れも弁体38によって閉塞されるため、各油圧室27,
28に対する油の供給・排出は行われなくなる。その結
果、ベーン18とドリブンギヤ17との相対回転は停止
し、吸気バルブのバルブタイミングは現状のタイミング
に保持される。
【0050】上記のように、ECUが電磁ソレノイド4
6を通電制御することにより、吸気バルブのバルブタイ
ミングを最遅角のタイミングと最進角のタイミングとの
間で所定のタイミングに連続的(無段階)に変更するこ
とができ、そのバルブタイミングを保持することができ
る。
【0051】本実施形態の構成によれば、油圧通路Pの
一部を構成する第2凹部33内にフィルタ50を配置
し、OCV36に流れる油中の異物をフィルタ50によ
り除去するようにしたため、異物に起因してOCV36
が動作不良を起こすことを防止することができる。従っ
て、OCV36における確実な動作が確保され、バルブ
タイミングを所望のタイミングに確実に変更することが
できる。
【0052】本実施形態の構成によれば、フィルタ50
がOCV36に対して最も近接した位置に配設されてい
ることから、OCV36の動作不良の発生を更に確実に
防止できる。例えば、フィルタ50を本構成と比較して
オイルポンプ13側により近づけて配置することも可能
である。ところが、この場合には、フィルタ50を通過
した後の油に異物が混入する虞があり、その油がOCV
36へ流れる虞がある。しかしながら、本実施形態で
は、フィルタ50をOCV36に最も近接して配置した
ことから、油中に異物が混入する可能性が少なく、OC
V36に流入する異物をより確実に除去することができ
る。
【0053】第2凹部33に設けられたフィルタ50
は、前述したように油の中に含まれる金属粉等の異物を
除去するものであるが、同フィルタ50は長期間の使用
により交換、点検が必要となる場合がある。例えば、メ
ッシュ51において除去された異物の総量が増加する
と、油がメッシュ51を通過する際の圧力損失が増大し
てOCV36の応答性を低下させる虞があるからであ
る。又、OCV36においても、長期間の使用により、
シリンダ37の内部で摺動する摺動部40が磨耗して油
の漏量が増大した場合には交換、点検等を行う必要が生
じる。
【0054】本実施形態の構成によれば、以下のような
手順でOCV36及びフィルタ50のメンテナンスを行
うことができる。先ず、図5に示すように、電磁ソレノ
イド46をシリンダヘッド14から取り外す。次に、O
CV36を固定しているナット39を取り外すととも
に、OCV36を取付孔35、挿通孔34、及び第1凹
部32からカムシャフト11の先端側へ抜き出す。図6
に示すように、OCV36が取り外されると、フィルタ
50のホルダ52はスプリング53の付勢力により固定
されなくなるため、フィルタ50はスプリング53とと
もに第2凹部33内から容易に取り出される。以上の作
業により、OCV36及びフィルタ50が取り外され、
OCV36、或いはフィルタ50が交換或いは点検可能
となる。
【0055】このように取り外されたOCV36及びフ
ィルタ50を再度組み付ける場合には、上記手順とは逆
に、第2凹部33内にフィルタ50を配置した後、スプ
リング53をメッシュ51の外周に挿嵌する。そして、
取付孔35、挿通孔34、及び第1凹部32内にOCV
36を挿入するとともに、その基端面にスプリング53
を当接させて同スプリング53の弾性力によってホルダ
52を第2凹部33の底部33aに押圧しながら、フィ
ルタ50を第2凹部33内に固定する。更に、ナット3
9を取付孔35に螺着し、同ナット39によってOCV
36を固定する。以上の作業により、再び第2凹部33
内にてフィルタ50を固定するとともに、OCV36の
組み付けを行うことができる。
【0056】本実施形態の構成によれば、前述したよう
に、OCV36とフィルタ50の取外し作業を一連の作
業として略同時に行うことができ、両者36,50の組
付作業についても同様に行うことができる。従って、O
CV36、及びフィルタ50における交換、点検等とい
ったメンテナンス作業を極めて容易なものとすることが
できる。即ち、OCV36、及びフィルタ50が離間し
た別々の位置に設けられた構成にあっては、メンテナン
スの際に両者36,50の脱着作業をそれぞれ別個に行
う必要があることから、その作業が煩雑なものとなる。
しかしながら、本実施形態の構成によれば、前記脱着作
業を同時に簡単に行うことができ作業時間が短縮される
ことから、メンテナンス性の向上を図ることができる。
【0057】本実施形態の構成によれば、OCV36が
取付孔35、挿通孔34、及び第1凹部32の内部に挿
入されると、フィルタ50は、シリンダ37の基端面と
ホルダ52との間に配設されたスプリング53により第
2凹部33の底部33aに押圧され固定される。又、フ
ィルタは、OCV36を取り外すことにより、第2凹部
33から取り出し可能となる。即ち、本実施形態によれ
ば、フィルタ50を固定するための作業を別に行う必要
がなく、その取り外し作業も容易である。従って、メン
テナンス性を更に向上させることができる。
【0058】本実施形態の構成によれば、スプリング5
3の付勢力によってホルダ52は第2凹部33の底面に
常時押圧されているため、油路58から第2凹部33内
に供給される油が、ホルダ52と底面との間を通過して
漏出することを抑制することができる。即ち、フィルタ
50を通過しない油がOCV36に流れ込むことを防止
することができる。加えて、エンジンの振動等によって
OCV36又はフィルタ50が振動した場合でも、スプ
リング53の変形によりその振動を吸収することができ
る。従って、フィルタ50の位置ズレを防止し、フィル
タ50をより確実に固定することができる。
【0059】本実施形態の構成によれば、ナット39を
取り外し、或いは取付孔35に螺着することによりOC
V36を容易に脱着することができる。このように、O
CV36を脱着可能とすることは、以下の利点を有す
る。
【0060】即ち、カムシャフト11をシリンダヘッド
14に組み付ける際、通常、同シャフト11の両端部を
支持して作業を行うことが多い。ここで、カムシャフト
11の端部にOCV36が取り付けられている場合に
は、OCV36を支持した状態で組付作業を行うことに
なり、OCV36に無用な応力が作用する虞がある。
【0061】本実施形態では、上記作業時において、図
7に示すように、OCV36を取り外すとともに、ナッ
ト39に換えて取付孔35に搬送用ナット79を螺着
し、同ナット79を自動搬送機等の支持具80により支
持して組付作業を行うことが可能となる。これにより、
OCV36に無用な応力が作用することを回避すること
ができ、OCV36等を有しないカムシャフトと同様に
その組付作業を行うことができる。
【0062】本実施形態の構成によれば、取付孔35、
挿通孔34、並びに第1及び第2凹部32、33をいず
れもカムシャフト11の軸線に沿って配置するようにし
たため、これら取付孔35、挿通孔34等が形成された
ことによってカムシャフト11の回転バランスが乱され
ることを防止することができる。
【0063】尚、この発明は次のような別の実施形態に
具体化することができる。以下の別の実施形態において
も前記実施形態と同様の作用及び効果を得ることができ
る。 (1)上記実施形態では、本発明を、ベーン18に対し
て油圧による回転力を付与してカムシャフト11を相対
回転させ、吸気バルブのバルブタイミングを変更するよ
うにしたバルブタイミング可変装置に具体化した。これ
に対し、ドリブンギヤとカムシャフトとの間に環状歯車
を配設し、同歯車を両者と相互に斜歯により噛合させ
る。筒状歯車の両側に進角側油圧室及び遅角側油圧室を
形成し、各油圧室に上記実施形態にて説明した進角側油
孔65及び遅角側油孔66を通じて油を供給する。そし
て、OCV36により調整された各油圧室の油圧の大き
さに応じて筒状歯車をカムシャフト11の軸方向に移動
させ、吸気バルブのバルブタイミングを変更するように
してもよい。
【0064】(2)上記実施形態は、ベーン18の回転
方向において羽根22の両側に油圧室27,28を設け
るようにしたが、片側にのみ油圧室を設ける構成に変更
することができる。例えば、各油圧室28に該当する空
間内に、ベーン18をドリブンギヤ17の回転方向とは
逆方向に付勢する圧縮スプリング、板バネ等の弾性部材
を配設する。そして、バルブタイミングを進める場合に
は、油圧室27の油圧力によってベーン18をドリブン
ギヤ17の回転方向と同方向に回転させる。逆に、バル
ブバルブタイミングを遅らせる場合には、油圧室27内
の油を排出して、弾性部材によりベーン18を遅角回転
方向に回転させる。この場合には、吸気バルブのバルブ
バルブタイミングを二段階に変更することができる。
【0065】(3)上記実施形態において、ドリブンギ
ヤ17をカムプーリに変更するとともに、同プーリにタ
イミングベルトが掛装された構成に作動機構12を変更
し、同プーリをクランクシャフトの回転力によって直接
回転駆動するようにしてもよい。
【0066】(4)上記実施形態では、ベーン18に4
つの羽根22が形成される構成を採用したが、同羽根2
2を3つ以下、或いは5つ以上有した構成とすることも
できる。羽根22の数を上記実施形態より少なくした場
合には、油圧通路Pの構成を簡略化することができ、上
記実施形態より多くした場合には、ベーン18に対して
より大きな回転トルクを付与することができる。
【0067】(5)上記実施形態において、ハウジング
23とドリブンギヤ17とは別部材によって構成されて
いるが、例えば、両部材を一体に構成することも可能で
ある。同様に、吸気側カムシャフト11と、ベーン18
とを一体に構成するようにしてもよい。
【0068】(6)上記実施形態はいずれも吸気バルブ
のバルブタイミングを変更するものであったが、排気側
カムシャフトに作動機構12を設けて排気バルブのバル
ブタイミングを変更するようにしてもよい。作動機構1
2を吸気側カムシャフト11及び排気側カムシャフトの
双方に設け、吸気バルブ及び排気バルブの双方のバルブ
バルブタイミングを変更するようにしてもよい。
【0069】上記実施形態から把握できる技術的思想に
ついて以下に記載する。 (イ)請求項3に記載した内燃機関のバルブタイミング
可変装置において、弾性部材は圧縮スプリングであるこ
とを特徴とする。上記実施形態においてスプリング53
はこの圧縮スプリングに相当する。
【0070】上記(イ)に記載した構成によれば、凹部
内に調整弁を挿入する際に、フィルタは圧縮スプリング
の付勢力により凹部の底部に押圧され固定される。従っ
て、フィルタを固定するための作業が不要となる。又、
調整弁を凹部内から取り外すことによってフィルタも取
り外し可能な状態となる。従って、フィルタの脱着作業
を簡略化することができ、メンテナンス性を向上させる
ことができる。更に、調整弁或いはフィルタに振動が生
じた場合でもその振動を吸収することができ、フィルタ
の位置ズレを防止してフィルタをより確実に固定するこ
とができる。
【0071】(ロ)請求項1〜3に記載した内燃機関の
バルブタイミング可変装置において、内部空間又は凹部
はカムシャフトの軸線上に形成されたことを特徴とす
る。上記(ロ)に記載した構成によれば、内部空間、或
いは凹部を形成することに起因してカムシャフトの回転
バランスが乱されることを防止することができる。
【0072】
【発明の効果】上記請求項1に記載した第1の発明によ
れば、内部空間内に取り付けられたフィルタは、調整弁
に流れる流体の異物を除去する。その結果、異物に起因
して調整弁が動作不良を起こすことを防止することがで
きる。
【0073】加えて、調整弁及びフィルタをいずれも内
部空間内において脱着可能に取り付けるようにしたた
め、これらの脱着作業は一連の作業として行うことがで
きる。従って、調整弁及びフィルタのメンテナンス性を
向上させることができる。
【0074】請求項2に記載した第2の発明によれば、
第1の発明の効果に加え、内部空間を有底状の凹部と
し、同凹部の底部と調整弁との間でフィルタを押圧して
固定するようにした。このため、フィルタを固定するた
めの作業が不要となるとともに、調整弁を凹部内から取
り外すことによりフィルタも取り外し可能な状態とな
る。従って、フィルタの脱着作業を簡略化することがで
き、メンテナンス性を更に向上させることができる。
【0075】請求項3に記載した第3の発明によれば、
第2の発明の効果に加え、フィルタは弾性部材の弾性力
により弾性支持されるため、調整弁又はフィルタに振動
が生じた場合でも、その振動は弾性部材により吸収され
る。従って、フィルタの位置ズレを防止することがで
き、凹部内においてフィルタをより確実に固定すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】バルブタイミング可変装置等を示す断面図。
【図2】図1の2−2線に沿った断面図。
【図3】OCVの拡大断面図。
【図4】OCVの拡大断面図。
【図5】電磁ソレノイドが取り外された状態を示す断面
図。
【図6】電磁ソレノイド及びOCVが取り外された状態
を示す断面図。
【図7】カムシャフトの組付作業を説明するための説明
図。
【符号の説明】
11…カムシャフトとしての吸気側カムシャフト、12
…作動機構、13…流体供給源、14…内燃機関の一部
を相当するシリンダヘッド、17…回転体としてのドリ
ブンギヤ、36…調整弁としてのOCV、50…フィル
タ、P…流体通路としての油圧通路。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関の吸気バルブ及び排気バルブの
    少なくとも一方のバルブタイミングを可変とするバルブ
    タイミング可変装置であって、 前記吸気バルブ又は前記排気バルブを駆動するためのカ
    ムシャフトと、 前記カムシャフトの一端部において同シャフトと相対回
    転可能に設けられ、前記内燃機関のクランクシャフトか
    ら回転力が伝達される回転体と、 前記カムシャフトと前記回転体とを相対回転させるため
    に、流体供給源より流体通路を通じて供給される流体圧
    力に基づいて作動する作動機構と、 前記作動機構に供給される流体圧力を調整するために前
    記流体通路の途中に設けられた調整弁とを備え、前記作
    動機構に供給される流体圧力を前記調整弁により調整し
    て前記作動機構を作動させ、前記カムシャフトと前記回
    転体とを互いに相対回転させることにより、前記バルブ
    タイミングを変更するようにした内燃機関のバルブタイ
    ミング可変装置において、 前記カムシャフト及び前記作動機構の部材の少なくとも
    一方に、その一端面に開口し前記流体通路に通じる内部
    空間を形成し、その内部空間内に、前記調整弁へ流れる
    流体中の異物を除去するためのフィルタと前記調整弁と
    をそれぞれ着脱可能に取り付けたことを特徴とする内燃
    機関のバルブタイミング可変装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の内燃機関のバルブタイ
    ミング可変装置において、 前記内部空間は前記カムシャフトの一端面に開口する有
    底状の凹部であり、前記フィルタはその底部に当接する
    ように前記凹部内に取り付けられ、前記調整弁は前記フ
    ィルタを押圧した状態で前記凹部に取り付けられたこと
    を特徴とする内燃機関のバルブタイミング可変装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の内燃機関のバルブタイ
    ミング可変装置において、 前記フィルタは、同フィルタと前記調整弁との間に設け
    られた弾性部材を介して前記調整弁により押圧されてい
    ることを特徴とする内燃機関のバルブタイミング可変装
    置。
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