JP2019116843A - 弁開閉時期制御装置 - Google Patents

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一生 上田
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丈雄 朝日
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Abstract

【課題】作動流体の濾過部を備えつつコンパクトな弁開閉時期制御装置を提供する。【解決手段】弁開閉時期制御装置は、駆動側回転体と従動側回転体との相対回転位相を流体圧室の流体圧により設定する弁ユニットVbを備え、弁ユニットVbは、進角室もしくは遅角室へ供給すべく外部から弁ユニットVbに供給される流体を濾過する濾材59bを有するフィルタユニット59と、濾材59bを下流側から支承する支持部60と、を有する。【選択図】図6

Description

本発明は、弁開閉時期制御装置に関する。
特許文献1には、内燃機関のクランクシャフトと同期回転する駆動側回転体と、駆動側回転体の回転軸芯と同軸芯に配置され弁開閉用のカムシャフトと一体回転する従動側回転体と、当該従動側回転体を当該カムシャフトに連結するため当該回転軸芯と同軸芯に配置され、且つ、当該駆動側回転体と当該従動側回転体との間に区画された進角室に連通する進角ポート、および、当該駆動側回転体と当該従動側回転体との間に区画された遅角室に連通する遅角ポートが外周面に形成された連結ボルトと、当該連結ボルトの内部のスプール室に配置され、当該連結ボルトに形成されたポンプポートから当該進角ポート又は当該遅角ポートに対する作動流体の給排を制御するスプールと、を備えると共に、当該連結ボルトが、当該従動側回転体に連結するボルト本体と、このボルト本体に外嵌するスリーブと、を備えて構成され、当該ポンプポートが、当該ボルト本体において当該スプール室と外周面とに亘る貫通孔として形成され、当該進角ポートと当該遅角ポートとが、当該ボルト本体と当該スリーブとに亘って形成される貫通孔として形成され、当該カムシャフトの内部に対し流体圧ポンプからの作動流体が供給されるシャフト内空間(内部空間)が形成されており、当該シャフト内空間に向けて流れる作動流体から塵埃を除去するフィルタ(濾過部)が設けられている弁開閉時期制御装置が記載されている。
特許文献1に記載された弁開閉時期制御装置に設けられたフィルタは、当該フィルタの濾材が立体的な形状、たとえば、作動流体が通流する下流側から上流側に向けて突出する凸形状に形成されている。そのため、当該フィルタをシャフト内空間の長手方向に沿う方向に向けた状態でシャフト内空間に収容して取り付けすべく、当該フィルタの軸長分だけ弁開閉時期制御装置のシャフトを長くする必要がある。
特開2017−089477号公報
特許文献1に記載された弁開閉時期制御装置は、カムシャフトが長くすることを要するため、弁開閉時期制御装置の構造が制限される問題がある。一方、当該弁開閉時期制御装置において、シャフトを短くすべく、単にフィルタの濾材を平板状に形成すると、十分な濾過面積を確保できないため問題である。また、濾材を平板状に形成すると、立体的形状に形成するのに比べて構造的な強度を確保できないため問題である。たとえば、作動流体の通流に伴う圧力抵抗により、濾材が作動流体の通流方向における下流側に向けて凹みやすくなる。濾材が下流側に凹むと、当該濾材が他の部材等と接触して、フィルタ(濾材)の有効濾過面積が減少するおそれも生じ得る。また、フィルタの有効濾過面積が減少すると、流体の通流が阻害され、作動流体の給排を行えず、弁開閉時期の制御を行えないため問題である。
本発明は、かかる実状に鑑みて為されたものであって、その目的は、作動流体の濾過部を備えつつコンパクトな弁開閉時期制御装置を提供することにある。
上記目的を達成するための本発明に係る弁開閉時期制御装置の特徴構成は、
内燃機関のクランクシャフトと同期回転する駆動側回転体と、
前記駆動側回転体の回転軸芯と同軸芯に配置され弁開閉用のカムシャフトと一体回転する従動側回転体と、
前記駆動側回転体と前記従動側回転体との間に形成された進角室および遅角室と、
前記回転軸芯と同軸芯に配置され、前記進角室および前記遅角室への流体の給排を制御する弁ユニットと、を備え、
前記弁ユニットは、前記進角室もしくは前記遅角室へ供給すべく外部から当該弁ユニットに供給される流体を濾過する濾材を有する濾過部と、前記濾材を下流側から支承する支持部と、を有する点にある。
上記構成によれば、弁ユニットに供給する流体を濾過する濾過部の濾材を、支持部によって、流体の通流方向の下流側から支承している。そのため、流体の通流に伴い濾材に作用する下流側向く押圧力を支持部によって受け止めることができる。したがって、濾過部の濾材の変形を防止することができる。また、変形に伴う濾過面積の減少を防止することができる。
つまり上記構成によれば、濾材の下流側へ向かう凹みなどの変形を考慮することを要しない。そのため、カムシャフトを長手方向において短くすることができる。
したがって上記構成によれば、作動流体の濾過部を備えつつコンパクトな弁開閉時期制御装置を提供することができる。
具体的には例えば、フィルタの濾材を平板状にしてカムシャフトをコンパクトに形成した場合にも、当該フィルタの濾材を下流側から上流側に向けて支持部で支承することで当該濾材が下流側に向けて凹むことを防止し、有効濾過面積の減少を防止することができるため、作動流体の濾過部を備えつつコンパクトな弁開閉時期制御装置を提供することができるのである。
本発明に係る弁開閉時期制御装置の更なる特徴構成は、
前記支持部は、前記濾過部の外周部を支持する環状座部と、当該環状座部の開口部を横断して前記開口部を区分けする梁部とを有し、
前記梁部が下流側から前記濾材に当接して前記濾材を支承する点にある。
上記構成によれば、環状座部で濾過部の外周部を支持し、濾過部を所定位置に保つことができる。さらに、梁部が下流側から濾材に当接して濾材を支承することで、流体の通流に伴う濾材の変形を防止することができる。
本発明に係る弁開閉時期制御装置の更なる特徴構成は、
前記梁部は、前記流体の通流方向と交差する方向に、区分けされた前記開口部が連通するように前記梁部を切り欠いて設けられた凹部を有する点にある。
上記構成によれば、梁部で区分けされた開口部の区分け部分が、梁部を介して隣り合う区分け部分と、凹部を介して連通する。そのため、仮に、濾材の一部が目詰まりして、流体がフィルタを片流れするような場合でも、濾材を通過した流体は、梁部に設けられた凹部を通じて開口部も各区分け部分に行き渡り、均一な流れを再度形成することができる。その結果、進角室や遅角室への流体の供給を適切に行える。
本発明に係る弁開閉時期制御装置の更なる特徴構成は、
前記環状座部は、内周側から外周側に向けて、前記流体の通流方向と交差する面を切り欠いて設けられた凹部を有する点にある。
上記構成によれば、凹部を設けることで、流体が滞留する液だまりが形成されて、流体に含まれる塵埃の一部をトラップすることができる。
本発明に係る弁開閉時期制御装置の更なる特徴構成は、
前記支持部は、板材を緩く巻回した渦巻き状に形成されている点にある。
上記構成によれば、板材は渦巻き状に巻回されているから、当該板材は、側面を流体の通流方向に向けた状態で、当該通流方向において、安定して自立することができる。
また、板材の側面を流体の通流方向に向けているため、支持部が流体に対して大きな抵抗となることは無い。
したがって上記構成によれば、支持部は、大きな抵抗を生ずることなく濾過部を支承することができる。
本発明に係る弁開閉時期制御装置の更なる特徴構成は、
前記支持部は、当該支持部の厚み方向において対称に形成されている点にある。
上記構成によれば、支持部は、厚み方向の両面において同じ形状もしくは形態を有することになる。そのため、称弁ユニットの一部として支持部を内部空間に配置する際に、作業者は、厚み方向における支持部の向きを気にせずに、支持部を内部空間に配置する作業を行うことができる。
本発明に係る弁開閉時期制御装置の更なる特徴構成は、
前記弁ユニットは、前記濾過部の下流側に、前記外部から前記弁ユニットに供給される流体を流通させる逆止弁を備え、
前記逆止弁は、弁座となる開口板を有し、
前記支持部は、前記開口板の上流側の板面上に形成されている点にある。
上記構成によれば、弁ユニットが備える弁座の開口板と、支持部とを一体に形成することができる。そして、一体に形成することで、部品点数を減らし、簡易な構成とすると共に、弁開閉時期制御装置をコンパクトにすることができる。
弁開閉時期制御装置の全体構成を示す断面図 図1のII−II線断面図 スプールが進角ポジションにある弁ユニットの断面図 スプールが中立ポジションにある弁ユニットの断面図 スプールが遅角ポジションにある弁ユニットの断面図 弁ユニットの分解斜視図 弁プレートの正面図 支持部の斜視図 支持プレートを下流側から見た図 支持プレートを上流側から見た図 支持プレートを使用した弁ユニットの断面図 支持部と開口プレートとの別の形態を説明する図 支持部の別の形態を説明する図
以下、本発明に係る弁開閉時期制御装置の具体例について、図1から図13を参照しつつ説明する。
〔基本構成〕
図1から図3に示すように、駆動側回転体としての外部ロータ20と、従動側回転体としての内部ロータ30と、作動流体としての作動油を制御する電磁制御弁Vとを備えて弁開閉時期制御装置Aが構成されている。
内部ロータ30(従動側回転体の一例)は、吸気カムシャフト5の回転軸心Xと同軸芯に配置され、この吸気カムシャフト5と一体回転するように連結ボルト40により吸気カムシャフト5に連結される。外部ロータ20(駆動側回転体の一例)は、回転軸心Xと同軸芯に配置され、内燃機関としてのエンジンEのクランクシャフト1と同期回転する。外部ロータ20が内部ロータ30を内包しており、外部ロータ20と内部ロータ30とは相対回転自在に支持されている。
電磁制御弁Vは、エンジンEに支持される電磁ユニットVaを備えると共に、連結ボルト40の内部空間40Rに収容された弁ユニットVbとを備える。
電磁ユニットVaは、ソレノイド部50と、回転軸心Xと同軸芯に配置されソレノイド部50の駆動制御により出退作動するように回転軸心Xと同軸芯に配置されるプランジャ51とを備えている。弁ユニットVbは、作動油(流体の一例)の給排を制御するスプール55を回転軸心Xと同軸芯に配置している。
この構成から、ソレノイド部50に供給する電力の制御によりプランジャ51の突出量が設定され、これに連係してスプール55が回転軸心Xに沿う方向に操作される。その結果、スプール55で作動油が制御され、外部ロータ20と内部ロータ30との相対回転位相が決まり、吸気バルブ5Vの開閉時期の制御を実現する。この電磁制御弁Vの構成と、作動油の制御形態は後述する。
〔エンジンと弁開閉時期制御装置〕
図1のエンジンE(内燃機関の一例)は、乗用車などの車両に備えられるものを示している。エンジンEは、上部位置のシリンダブロック2のシリンダボアの内部にピストン3を収容し、このピストン3とクランクシャフト1とをコネクティングロッド4で連結した4サイクル型に構成されている。エンジンEの上部には吸気バルブ5Vを開閉作動させる吸気カムシャフト5と、図示されない排気カムシャフトとを備えている。
吸気カムシャフト5を回転自在に支持するエンジン構成部材10には、エンジンEで駆動される油圧ポンプPからの作動油を供給する供給流路8が形成されている。油圧ポンプPは、エンジンEのオイルパン11に貯留される潤滑油を、供給流路8を介して作動油(流体の一例)として電磁制御弁Vに供給する。
エンジンEのクランクシャフト1に形成した出力スプロケット6と、外部ロータ20のタイミングスプロケット22Sとに亘ってタイミングチェーン7が巻回されている。これにより外部ロータ20は、クランクシャフト1と同期回転する。なお、排気側の排気カムシャフトの前端にもスプロケットが備えられ、このスプロケットにもタイミングチェーン7が巻回される。
図2に示すように、クランクシャフト1からの駆動力により外部ロータ20が駆動回転方向Sに向けて回転する。内部ロータ30が外部ロータ20に対して駆動回転方向Sと同方向に相対回転する方向を進角方向Saと称し、この逆方向を遅角方向Sbと称する。この弁開閉時期制御装置Aでは、相対回転位相が進角方向Saに変位する際に変位量の増大に伴い吸気圧縮比を高め、相対回転位相が遅角方向Sbに変位する際に変位量の増大に伴い吸気圧縮比を低減するようにクランクシャフト1と吸気カムシャフト5との関係が設定されている。
なお、この実施形態では、吸気カムシャフト5に備えた弁開閉時期制御装置Aを示しているが、弁開閉時期制御装置Aは排気カムシャフトに備えることや、吸気カムシャフト5と排気カムシャフトとの双方に備えても良い。
図1、図2に示すように、外部ロータ20は、外部ロータ本体21と、フロントプレート22と、リヤプレート23とを有し、これらが複数の締結ボルト24の締結により一体化されている。フロントプレート22の外周にはタイミングスプロケット22Sが形成されている。また、フロントプレート22の内周には、環状部材9を嵌め込んでおり、この環状部材9に対して連結ボルト40のボルト頭部42が圧着することにより、環状部材9と内部ロータ本体31と吸気カムシャフト5とが一体化する。
〔外部ロータ・内部ロータ〕
図2に示すように、外部ロータ本体21には径方向の内側に突出する複数の突出部21Tが一体的に形成されている。内部ロータ30は、外部ロータ本体21の突出部21Tに密接する円柱状の内部ロータ本体31と、外部ロータ本体21の内周面に接触するように内部ロータ本体31の外周から径方向の外方に突出する4つのベーン部32とを有している。
このように外部ロータ20が内部ロータ30を内包し、回転方向で隣接する突出部21Tの中間位置で、内部ロータ本体31の外周側に複数の流体圧室Cが形成され、この流体圧室Cがベーン部32で仕切られることで進角室Caと遅角室Cbとが区画形成される。さらに、内部ロータ30には、進角室Caに連通する進角流路33と、遅角室Cbに連通する遅角流路34とが形成されている。
図1、図2に示すように、外部ロータ20と内部ロータ30との相対回転位相(以下、相対回転位相と称する)を最遅角位相から進角方向Saに付勢力を作用させて進角方向Saへの変位をアシストするトーションスプリング28が、外部ロータ20と環状部材9とに亘って備えられている。
図1、図2に示すように、この弁開閉時期制御装置Aでは外部ロータ20と内部ロータ30との相対回転位相を最遅角位相に保持するロック機構Lを備えている。このロック機構Lは、1つのベーン部32に対し回転軸心Xに沿う方向に出退自在に支持されるロック部材25と、このロック部材25を突出付勢するロックスプリング26と、リヤプレート23に形成したロック凹部23aとで構成されている。なお、ロック機構Lは、ロック部材25が径方向に沿って移動するようにガイドして構成しても良い。
ロック機構Lは、相対回転位相が、最遅角位相に達した場合にロック部材25がロックスプリング26の付勢力によりロック凹部23aに係合してロック状態に達する。また、ロック機構Lは、進角流路33に作用する作動油の圧力をロック部材25にロック解除方向に作用させることでロック解除される。
〔連結ボルト〕
図3から図6に示すように連結ボルト40は、全体的に筒状となるボルト本体41の外端部(電磁ユニットVaに対向する側)にボルト頭部42が形成されている。連結ボルト40の内部には回転軸心Xに沿う方向に貫通する、円筒状の内部空間40Rが形成され、ボルト本体41におけるボルト頭部42とは他端の部分の外周に雄ネジ部41S(ネジ部の一例)が形成されている。
以下では、弁開閉時期制御装置Aの各部の方向や相対的な位置関係を説明する場合に、回転軸心Xに沿う方向でボルト本体41のボルト頭部42の側を頭部側と称する場合がある。また、回転軸心Xに沿う方向でボルト本体41の雄ネジ部41Sの側(ボルト頭部42の他方側)をネジ部側と称する場合がある。これらネジ部側と頭部側とはそれぞれ、供給流路8を介して供給される作動油の通流方向の上流側と下流側とに対応する。
図1に示すように吸気カムシャフト5には回転軸心Xを中心にするシャフト内空間5Rが形成され、このシャフト内空間5Rの内周に雌ネジ部5Sが形成されている。シャフト内空間5Rは、前述した供給流路8と連通する。
この構成から、ボルト本体41を環状部材9と外部ロータ20と内部ロータ30とに挿通する状態で、その雄ネジ部41Sを吸気カムシャフト5の雌ネジ部5Sに螺合させ、ボルト頭部42の回転操作により内部ロータ30が吸気カムシャフト5に締結される。この締結により環状部材9と内部ロータ30とが吸気カムシャフト5に固定され、シャフト内空間5Rと連結ボルト40とが連通する。
連結ボルト40の内部空間40Rの内周面のうち回転軸心Xに沿う方向でのネジ部側の端部には回転軸心Xに近接する方向に突出する規制壁44が形成されている。
連結ボルト40の内周面で中間位置から頭部側の先端に達する領域には複数(4つ)のドレン溝D(排出路の一例)が回転軸心Xに沿う姿勢で形成される。
ボルト本体41には、進角流路33に連通する進角ポート41aと、遅角流路34に連通する遅角ポート41bとが外周面から内部空間40Rに亘って形成されている。
〔弁ユニット〕
図3から図6に示すように弁ユニットVbは、連結ボルト40の内部空間40Rのうち、ボルト本体41の内周面に密着する状態で嵌め込まれるスリーブ53と、回転軸心Xと同軸芯で内部空間40Rに収容される流体供給管54と、スリーブ53の内周面と流体供給管54の管路部54Tの外周面に案内される状態で回転軸心Xに沿う方向にスライド移動自在に配置されるスプール55とを備えている。
さらに、弁ユニットVbは、スプール55を突出方向に付勢する付勢部材としてのスプールスプリング56と、逆止弁CVと、逆止弁CVに流入する作動油を濾過する濾過部Fと、先端リング61と、を備えている。
逆止弁CVは、弁座部材としての開口プレート57と、弁体58aを有する弁プレート58を備えている。
濾過部Fは、フィルタユニット59と、フィルタユニット59の支持部60とを含んで構成される。
先端リング61は、内部空間40Rに嵌る外筒部61aと、外筒部61aのネジ部側に、回転軸心Xと垂直に交差する壁部61bとを有する。壁部61bには、回転軸心Xを中心とする開口部61cが形成されている。
〔弁ユニット:スリーブ〕
図3から図6に示すようにスリーブ53は、回転軸心Xを中心とする筒状の部材である。スリーブ53には、頭部側に回転軸心Xに沿う方向に突出する複数(2つ)の係合突起53Tが形成されている。また、スリーブ53は、ネジ部側を回転軸心Xに直交する姿勢に屈曲させて端部壁53Wを絞り加工等により形成している。
係合突起53Tがドレン溝Dに嵌ることにより回転軸心Xを中心にしたスリーブ53の姿勢が定まり、後述するドレン孔53cがドレン溝Dに連通する状態が維持される。
スリーブ53には、進角ポート41aを内部空間40Rに連通させる複数の進角連通孔53aと、遅角ポート41bに内部空間40Rを連通させる複数の遅角連通孔53bと、内部空間40Rの作動油をスリーブ53の外面側に排出する複数のドレン孔53cとが角孔状(矩形)に形成されている。ドレン孔53cは、スリーブ53におけるネジ部側に形成されている。
進角連通孔53aと遅角連通孔53bとは、回転軸心Xを中心とする周方向の4箇所で、回転軸心Xに沿う方向に並列して形成されている。
ドレン孔53cは、回転軸心Xを中心とする周方向で進角連通孔53aと遅角連通孔53bとで異なる位相となる4箇所に形成されている。
前述した係合突起53Tは、4つドレン孔53cのうち回転軸心Xを挟んで対向する位置の2つのものを基準に回転軸心Xに沿う方向での延長線上に配置されている。
この構成から、係合突起53Tをドレン溝Dに沿わせた状態でスリーブ53を嵌め込むことにより、進角連通孔53aと進角ポート41aとが連通する。また、遅角連通孔53bと遅角ポート41bとが連通する。また、ドレン孔53cがドレン溝Dに連通する状態が維持される。
〔弁ユニット:流体供給管〕
図3から図6に示すように流体供給管54は、内部空間40Rに嵌め込まれる基端部54Sおよび基端部54Sより小径で、基端部54Sから内部空間40Rにおける頭部側に向けて延出する管路部54Tが一体形成され、この管路部54Tの先端部の外周には供給口54aが形成されている。
基端部54Sは、回転軸心Xを中心とし、内部空間40Rに嵌る直径の嵌合筒部54Saと、この嵌合筒部54Saから管路部54Tに亘る領域に形成され回転軸心Xに直交する姿勢の中間壁54Sbと、逆止弁CVとで構成されている。
管路部54Tの先端部の外周に形成される3つの供給口54aは、回転軸心Xに沿う方向に伸びる長孔状であり、スプール55に形成される4つの中間孔部55cは円形状である。そして、供給口54aの数と、スプール55に形成される中間孔部55cの数とが異なり、供給口54aの周方向での開口幅が、周方向で隣接する供給口54aの中間部分(管路部54Tの部分のうち、周方向で隣り合う供給口54a、54aの間にある部分)の幅より大きいため、管路部54Tからの作動油を、中間孔部55cに対して確実に作動油を供給できる。
〔弁ユニット:スプール・スプールスプリング〕
図3から図6に示すようにスプール55は、筒状で先端に操作端部55sが形成されたスプール本体55aと、この外周に突出状態で形成された一対のランド部55bとが形成されると共に、一対のランド部55bの中間位置とスプール55の内部とを連通させる複数の(4つの)中間孔部55cが形成されている。
スプール55のうち、操作端部55sと反対側には、スプール55が押し込み方向に操作された際に、端部壁53Wに当接して作動限界を決める当接端部55rがランド部55bと一体となって形成されている。この当接端部55rは、スプール本体55aを延長した領域の端部においてランド部55bより小径に構成される。
スプールスプリング56は、圧縮コイル型であり、内部側のランド部55bとスリーブ53の端部壁53Wとの間に配置されている。この付勢力の作用により、電磁ユニットVaのソレノイド部50に電力が供給されない状態では、スプール55は外端側のランド部55bが壁部61bに当接して図3に示す進角ポジションPaに維持される。外端側のランド部55bは壁部61b側に延出する小径部を有しており、この小径部が壁部61bに当接する。
さらに、この弁ユニットVbでは、スリーブ53の端部壁53Wと、流体供給管54の中間壁54Sbとが回転軸心Xに沿う方向で互いに当接するように位置関係が設定されている。端部壁53Wと中間壁54Sbとは、このように当接する端部壁53Wと中間壁54Sbとの平面精度を高くすることにより作動油の流れを阻止するシール部Hとして構成されている。
この構成では、流体供給管54の基端部54Sの位置が支持部60によって固定されるようになっている。そのため、この基端部54Sがリテーナとして機能する。
また、スリーブ53の端部壁53Wにはスプールスプリング56の付勢力が作用するため、この端部壁53Wが基端部54Sの中間壁54Sbを圧接する。
したがって、端部壁53Wと中間壁54Sbとが互いに密着できるように互いの姿勢を設定することでスプールスプリング56の付勢力を利用して端部壁53Wを中間壁54Sbに密着させ、この部位をシール部Hとして構成するのである。
〔第一実施形態〕
〔逆止弁〕
図6、図7に示すように逆止弁CVを構成する開口プレート57と弁プレート58とは等しい外径の金属材で形成され、作動油の供給方向(ネジ部側から頭部側へ向かう方向)での上流側に開口プレート57を配置し、これより下流側で開口プレート57に接する位置に弁プレート58を配置している。特に弁プレート58にはバネ板材が用いられている。
開口プレート57は回転軸心Xを中心とする環状領域に、一対の開口梁部57cを隔てて一対の流通口57aが回転軸心Xを中心に対称となる円弧状に成されている。また、開口プレート57のうち弁プレート58に対向する面(下流側の面)で、流通口57aを取り囲む領域には回転軸心Xを中心に円弧状となる複数の溝部57bが形成されている。
弁プレート58は、中央位置に回転軸心Xを中心とする円形の弁体58aが配置され、外周に回転軸心Xを中心とする環状部58bが配置されると共に、弁体58aと環状部58bとを繋ぐように渦巻き状のバネ部58sを備えている。弁体58aは、外径側が前述した流通口57aが形成される環状領域より大径で、内径側には環状領域より小径の開口部58cが形成されている。この構成では、開口部58cが回転軸心Xを中心とする円形に形成される。これにより、弁体58aは、流通口57aに密着したときに流通口57aを閉塞することができる。
弁プレート58は、環状部58bを、基端部54Sの嵌合筒部54Saと開口プレート57とで挟持されて内部空間40R内で固定される。
このような構成から、逆止弁CVを組み立てる際には、弁プレート58と、開口プレート57とを連結ボルト40の内部空間40Rに嵌め込むだけで、各々が最適な位置関係となり、位置決め等の操作が不要となる。
また、この逆止弁CVでは、作動油が供給された場合には、図3、図5に示すように、バネ部58sが弾性変形することにより、弁体58aが流通口57aから離間して作動油の流通を許容する。
弁体58aは、回転軸心Xに沿い、中間壁54Sbまでの範囲で前後に揺動し、作動油の流通を許容する。
この逆止弁CVでは、逆止弁CVの下流側となる頭部側の圧力が上昇した場合や、油圧ポンプPの吐出圧が低下した場合、あるいは、スプール55が中立ポジションPnに設定された場合には、図4に示すように、バネ部58sの弾性力により弁体58aが開口プレート57の流通口57aを閉塞するように密着して流通口57aを閉塞する。その結果、下流側から上流側への逆流が防止される。特に、弁体58aで流通口57aを閉塞する場合に、開口プレート57に溝部57bが形成されているため、バネ部58sが開口プレート57に密着して離れ難く成る不都合を抑制する。
このように逆止弁CVが構成されるため小型化が可能となる。しかも、図3に示すように、逆止弁CVが開放する状態にある場合には、開口プレート57に形成された一対の流通口57aを流れた作動油が、弁体58aの開口部58cを通過できる。これにより開口部58cを通過した回転軸心Xの近傍位置において、この回転軸心Xに沿って流れることにより、例えば、作動油が流体供給管54の管路部54Tの内壁に接触して圧損を招く等の不都合を解消し、圧損を抑制した状態での作動油の供給を実現する。
また、開口プレート57には回転軸心Xを中心に対称となる形状の一対の流通口57aが形成されるため、弁体58aに偏りのない圧力を作用させて弁体58aを確実に開放させると共に、一対の流通口57aを通過した作動油を弁体58aの開口部58cに送り込むことも可能となる。
特に、逆止弁CVが連結ボルト40の内部空間40Rに収容されているため、例えば、連結ボルト40の外部に備える構成と比較して、流路構成が簡素化し、この逆止弁CVを進角室Caや遅角室Cbに連通する流路の近傍に配置されるため、応答性良く閉塞作動させることも可能となる。
〔フィルタ〕
濾過部Fのフィルタユニット59は、開口プレート57と弁プレート58と等しい外径の環状の枠体59aの中央部が作動油の流通を許容する網状部材で成る濾材59bを備えて構成されている。
図8に示すように、濾過部Fの支持部60は、回転軸心Xと軸心を共有し(図6参照)、内部空間40Rに嵌る外径の筒部である環状座部60aと、環状座部60aの開口部60eを横断して開口部60eを区分けする梁部60bとを有しているリング状のリテーナである。
環状座部60aと梁部60bとは、回転軸心Xに沿う方向において同じ厚さである。
支持部60は、その厚み方向、すなわち、回転軸心Xに沿う方向において対称に形成されている。つまり、支持部60は、回転軸心Xに沿う方向において表裏の区別がない。
本実施形態では、梁部60bは、支持部60の軸心を通過するように、環状座部60aの一端から、支持部60の軸心に対する他端に横架されている。
本実施形態では、互いに直交する二本の梁部60bが、開口部60eを4つの区分け部分に区分けしている。
梁部60bは、梁部60bにおける作動油の通流方向、すなわち、本実施形態における回転軸心Xに沿う方向と交差する面を切り欠いて設けられた凹部60cを有する。凹部60cは、作動油の通流方向と交差する方向に向けて切り欠いて設けられている。
本実施形態では、凹部60cは、梁部60bの回転軸心Xに沿う方向の両側にそれぞれ設けられた矩形の窪み形状に形成されている。また、凹部60cは、梁部60bにおける環状座部60a側の根元部分60fと、梁部60bが他の梁部60bと交わる交点60xとの中間位置に配置されている。本実施形態では、支持部60(梁部60b)の両面に凹部60cが合計8個設けられている。
本実施形態では、凹部60cは、根元部分60fと交点60xとの間における、梁部60bの回転軸心Xに沿う方向に直交する面のおよそ半分の面積の大きさの領域を、切欠いて設けられている。また、凹部60cは、回転軸心Xに沿う方向における、梁部60bの厚みの三分の一の深さで切欠かれた凹部である。
このように、梁部60bに凹部60cを設けることで、隣接する開口部60e同士が凹部60cで連通する。そのため、例えば濾材59bの一部が目詰まりして、作動流体がフィルタユニット59を片流れした結果、区画された開口部60eの一つへの作動流体の供給が減少した場合にも、当該開口部60eに、隣り合う開口部60eから、凹部60cを通じて作動流体が供給される。その結果、作動流体は区分けされた開口部60eの各部分に行き渡り、均一な流れを再度形成することができる。
環状座部60aは、その内周側から外周側に(径方向における外側に)向けて、作動油の通流方向と交差する面を切り欠いて設けられた凹部60dを有する。
本実施形態では、凹部60dは、環状座部60aにおける、隣り合う根元部分60f同士の中間位置のそれぞれに、矩形の窪みとして形成されている。本実施形態では、支持部60(環状座部60a)の両面に、内周側を起点とし、外周側に到るまで延び、回転軸心Xに沿う方向の一方から他方に向けて窪む凹部60dがそれぞれ一つ以上(本実施形態では一方の面に合計4個、両面で8個)設けられている。作動流体に含まれる塵埃は、弁ユニットVbの回転に伴って、遠心力を受けて径方向外側に移動する。そのため、凹部60dを設けることで、作動流体が滞留する液だまりが形成されて、作動流体に含まれる塵埃の一部をトラップすることができる。
支持部60は、開口プレート57とフィルタユニット59との間において、連結ボルト40の内部空間40Rに嵌め込まれる。
この際、環状座部60aは、フィルタユニット59の外周部に位置する枠体59aに下流側から当接し、枠体59aを介してフィルタユニット59を支持する。また、梁部60bが下流側から濾材59bに当接し、支承する。したがって、作動流体がフィルタユニット59に流入し濾材59bを通流しても、作動流体の通流によって生じた圧力損失によって、フィルタユニット59の濾材59bが、下流側に向けて凹みなどの変形を生じない。
濾過部Fは、このように構成されるため小型化が可能となる。
〔弁ユニットの組み付け、逆止弁、およびフィルタの固定〕
図6に示すように、まず、フィルタユニット59を内部空間40Rの頭部側から挿入し、規制壁44に当接させる。その後、支持部60、開口プレート57、弁プレート58、流体供給管54を、この順に内部空間40Rに挿入し、それぞれ当接させる。
なお、本実施形態においては、支持部60と開口プレート57とを内部空間40Rに挿入する際、支持部60の二本の梁部60bの内、一つの梁部60bを、開口プレート57の一対の開口梁部57cと、回転軸心Xの方向視で重複されるとよい。作動流体の通流抵抗を低減できるためである。
さらに、スリーブ53の係合突起53Tをドレン溝Dに嵌めて、スリーブ53を内部空間40Rに挿入し、スリーブ53の端部壁53Wを流体供給管54の中間壁54Sbに当接させる。
さらにスプールスプリング56、およびスプール55を、この順に、流体供給管54の管路部54Tの外側から嵌めて、内部空間40Rに挿入する。
最後に、先端リング61を、ネジ部側に向けて、内部空間40Rに圧入する。この圧入の際、スプール55のスプール本体55aを、先端リング61の開口部61cに挿入し、頭部側位置のランド部55bを先端リング61の壁部61b押し当てて、スプール本体55aの頭部側の先端部分が、先端リング61よりも頭部側に突出した状態とする。そして、ネジ部側位置のランド部55bを頭部側に向けて付勢するスプールスプリング56の付勢力に抗しつつ、先端リング61を内部空間40Rの奥まで圧入する。
先端リング61の圧入が完了すると、先端リング61と、規制壁44との間で、頭部側からネジ部側に向けて、スプール55、スプールスプリング56、スリーブ53、流体供給管54、逆止弁CV、支持部60、フィルタユニット59が内部空間40Rにおいて位置決めされる。以上で弁ユニットVbの組み付けが完了する。
〔作動油の制御形態〕
この弁開閉時期制御装置Aでは電磁ユニットVaのソレノイド部50に電力が供給されない状態では、プランジャ51からスプール55に押圧力が作用することはなく、図3に示すようにスプールスプリング56の付勢力によりスプール55は、その外側位置のランド部55bが壁部61bに当接する位置に維持される。
このスプール55の位置が進角ポジションPaであり、一対のランド部55bと進角連通孔53aおよび遅角連通孔53bとの位置関係から、スプール55の中間孔部55cと進角連通孔53aとが連通し、遅角連通孔53bがスリーブ53の内方の空間に連通する。
これにより、油圧ポンプPから供給される作動油が、流体供給管54の供給口54aからスプール55の中間孔部55cと進角連通孔53aと進角ポート41aとを介して、進角室Caに供給開始される。
これと同時に遅角室Cbの作動油が遅角ポート41bから遅角連通孔53bからスリーブ53とスプール55との間の空間に排出される。
スリーブ53とスプール55との間の空間に排出された作動油は、ドレン孔53cに流れ、ドレン溝Dを介して連結ボルト40の頭部側の端部から外部に排出される。
この作動油の給排および循環の結果、相対回転位相が進角方向Saに変位する。
特に、ロック機構Lがロック状態にある場合にスプール55を進角ポジションPaに設定して作動油が供給されることにより、進角室Caに供給される作動油の一部が進角流路33からロック機構Lに供給され、ロック部材25をロック凹部23aから離脱させてロック解除も実現する。
電磁ユニットVaのソレノイド部50に所定の電力を供給することにより、プランジャ51が突出作動し、スプールスプリング56の付勢力に抗してスプール55を図4に示す中立ポジションPnに設定することが可能である。
スプール55が中立ポジションPnに設定された場合には、一対のランド部55bがスリーブ53の進角連通孔53aと遅角連通孔53bとを閉じる位置関係となり、進角室Caと遅角室Cbとに作動油が給排されず相対回転位相が維持される。
電磁ユニットVaのソレノイド部50に前述した所定の電力を超える電力を供給することにより、プランジャ51がさらに突出作動し、スプール55を図5に示す遅角ポジションPbに設定することが可能である。
この遅角ポジションPbでは、一対のランド部55bと進角連通孔53aおよび遅角連通孔53bとの位置関係から、スプール55の中間孔部55cと遅角連通孔53bとが連通し、進角連通孔53aが、スプール本体55aの外周と先端リング61の壁部61bのネジ部側との間の空間と、スプール本体55aの外周と開口部61cとの間の隙間とを介して外部空間と連通する。
これにより、油圧ポンプPから供給される作動油が、流体供給管54の供給口54aからスプール55の中間孔部55cと遅角連通孔53bと遅角ポート41bとを介して遅角室Cbに供給される。
これと同時に、進角室Caの作動油が進角ポート41aから進角連通孔53aを介してスプール本体55aの外周と壁部61bのネジ部側との間の空間に排出される。
スプール本体55aの外周と壁部61bのネジ部側との間の空間に排出された作動油は、スプール本体55aの外周と開口部61cとの間の隙間を介して外部に排出される。
この作動油の給排および循環の結果、相対回転位相が遅角方向Sbに変位する。
〔第二実施形態〕
第二実施形態は、第一実施形態と、濾過部Fと逆止弁CVとの構成が異なり、その他の構成は同じである。以下、第二実施形態における濾過部Fと逆止弁CVとの構成を説明する。
本実施形態において弁ユニットVbは、逆止弁CVの開口プレート57と、濾過部Fの支持部60とを別々に備える代わりに、開口プレート57と支持部60とがおよそ一体に形成されたような形態の支持プレート62(開口板の一例、図9および図10参照)を有している。逆止弁CVの開口プレート57と濾過部Fの支持部60とを、支持プレート62に置き換えることで、弁ユニットVbの組み付けが一層容易になる。
図9に示しように、支持プレート62は、開口プレート57の場合と同様に、一対の開口梁部57cを隔てて一対の流通口57aを有し、支持プレート62のうち弁プレート58に対向する(下流側の)面で、流通口57aを取り囲む領域には回転軸心Xを中心に円弧状となる複数の溝部57bが形成されている。
また図10に示しように、支持プレート62は、フィルタユニット59に対向する(上流側の)面に、環状座部60aと、一対の開口梁部57cと回転軸心Xに沿う方向視において重複する梁部60bとを有している。
支持プレート62は、さらに、梁部60bと回転軸心Xに沿う方向視において交差(直交)するように配置された、板部62aおよび板部62bを有する。板部62aおよび板部62bは、上流側へ向けて延出するように配置されている。本実施形態では、板部62aと板部62bとは、支持プレート62における径方向に沿い同一直線状に配置されている。板部62aと板部62bとは、それぞれ離間している。板部62aは、板部62bよりも、径方向外側に配置されている。板部62aは、一端が環状座部60aと接続されている。板部62bは、一端が梁部60bと接続されている。
図11に、支持プレート62を使用した場合の弁ユニットVbの断面図を、スプール55が進角ポジションPaに在る場合を例示して示す。
〔第三実施形態〕
第三実施形態は、第一実施形態と、濾過部Fと逆止弁CVとの構成が異なり、その他の構成は同じである。以下、第二実施形態における濾過部Fと逆止弁CVとの構成を説明する。
第三実施形態において、濾過部Fの支持部60は、図12に示すように、第一実施形態の支持部60と同様に環状座部60aを有し、第一実施形態の支持部60と異なり梁部60bを有しない。
一方、第三実施形態において、逆止弁CVの開口プレート57は、開口プレート57のうちフィルタユニット59に対向する面(上流側の面)に、上流側に向けて延出する構造体を有する。本実施形態では、当該構造体として、開口プレート57のうちフィルタユニット59に対向する面の回転軸心Xと同軸芯となる位置から上流側に向けて円柱状に延出する支持突起59gを有する場合を、図12に、一例として示している。
図12は、フィルタユニット59、支持部60および開口プレート57を組み付けている過程を図示している。第一実施形態で説明したのと同様に、フィルタユニット59を内部空間40Rの頭部側から挿入し、規制壁44に当接させる。その後、支持部60、開口プレート57の順に挿入し、それぞれ当接させる。
本実施形態では、支持突起59gの突起高さを、回転軸心Xに沿う方向における環状座部60aの厚みと同じ高さにしてある。そのため、開口プレート57が支持部60に当接する状態で、支持突起59gがフィルタユニット59の濾材59bに対して当接し、濾材59bを下流側から支承することができる。
以上のようにして、本実施形態にかかる弁開閉時期制御装置は、簡易な構造で進角室と遅角室との間で作動油の循環を実現することができる。
〔別実施形態〕
(1)上記実施形態では、支持部60は、環状座部60aと、梁部60bとを有する場合を説明した。
しかしながら、支持部60は、図13に示すように、板材を緩く巻回した渦巻き状に形成した部材とすることもできる。この場合も、支持部60は、作動油の通流方向と交差する方向に向けて切り欠いて設けられる凹部60cや、内周側から外周側(径方向)に向けて、作動油の通流方向と交差する面を切り欠いて設けられた凹部60dを備えることができる。
(2)上記実施形態では、支持部60は、回転軸心Xに沿う方向において対称に形成されている場合を説明した。
しかしながら、支持部60は必ずしも回転軸心Xに沿う方向において対称に形成されることを要しない。支持部60を回転軸心Xに沿う方向において非対称に形成することもできる。
(3)上記実施形態では、連結ボルト40は、全体的に筒状となるボルト本体41の外端部にボルト頭部42が形成されており、ボルト本体41におけるボルト頭部42とは他端の部分の外周に雄ネジ部41Sが形成されている場合を説明した。そして、連結ボルト40のボルト本体41を環状部材9と外部ロータ20と内部ロータ30とに挿通する状態で、その雄ネジ部41Sを吸気カムシャフト5の雌ネジ部5Sに螺合させ、ボルト頭部42の回転操作により内部ロータ30が吸気カムシャフト5に締結される場合を説明した。
しかしながら、連結ボルト40は、必ずしも雄ネジ部41Sが形成されることを要せず、また、内部ロータ30と吸気カムシャフト5との締結は、連結ボルト40の雄ネジ部41Sと吸気カムシャフト5の雌ネジ部5Sの螺合による態様に限られない。
たとえば、連結ボルト40は、全体的に筒状となるボルト本体41の外端部に、径方向外側に向けて延在する縁部を有するボルト頭部42を形成し、連結ボルト40のボルト本体41を環状部材9と外部ロータ20と内部ロータ30とに挿通することもできる。この場合、内部ロータ30と吸気カムシャフト5との連結(締結)は、たとえば、ボルト頭部42の縁部と、環状部材9と、内部ロータ30とに、回転軸心Xに沿う方向の貫通孔を設け、さらに、吸気カムシャフト5の当該貫通孔に対応する位置に、回転軸心Xに沿う方向の雌ねじ部を設け、締結ボルト(カムボルト)をボルト頭部42の縁部、環状部材9、および内部ロータ30の貫通孔の順に挿通して吸気カムシャフト5の雌ねじ部に螺合させ、環状部材9に対して連結ボルト40のボルト頭部42を圧着させて、連結ボルト40と環状部材9と内部ロータ本体31と吸気カムシャフト5とを一体化して行うこともできる。つまり、締結ボルトによって、内部ロータ30を吸気カムシャフト5に連結することもできる。締結ボルトは、複数本(たとえば3本)用いて連結することができる。
(4)上記実施形態では、支持部60の両面には、支持部60の環状座部60aの内周側を起点とし、外周側に到るまで延び、回転軸心Xに沿う方向の一方から他方に向けて窪む凹部60dがそれぞれ一つ以上設けられている場合を説明した。
しかしながら、凹部60dは、支持部60の両面に設けられる場合に限られず、支持部60の片面にのみ設けてもよい。また、凹部60dは、支持部60の環状座部60aの内周側を起点とし、外周側に到る途中まで延びるように設けてもよい。
なお、上記実施形態(別実施形態を含む、以下同じ)で開示される構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示される構成と組み合わせて適用することが可能であり、また、本明細書において開示された実施形態は例示であって、本発明の実施形態はこれに限定されず、本発明の目的を逸脱しない範囲内で適宜改変することが可能である。
本発明は、駆動側回転体と従動側回転体とを有し、従動側回転体をカムシャフトに連結する連結ボルトに弁ユニットを収容し弁開閉時期制御装置に適用できる。
1 :クランクシャフト
5 :吸気カムシャフト
20 :外部ロータ(駆動側回転体)
21 :外部ロータ本体
30 :内部ロータ(従動側回転体)
31 :内部ロータ本体
32 :ベーン部
33 :進角流路
34 :遅角流路
40 :連結ボルト
40R :内部空間
41 :ボルト本体
41S :雄ネジ部
41a :進角ポート
41b :遅角ポート
42 :ボルト頭部
44 :規制壁
50 :ソレノイド部
51 :プランジャ
53 :スリーブ
53T :係合突起
53W :端部壁
53a :進角連通孔
53b :遅角連通孔
53c :ドレン孔
54 :流体供給管
54S :基端部
54Sa :嵌合筒部
54Sb :中間壁
54T :管路部
54a :供給口
55 :スプール
55a :スプール本体
55b :ランド部
55c :中間孔部
56 :スプールスプリング
57 :開口プレート
57a :流通口
58 :弁プレート
A :弁開閉時期制御装置
CV :逆止弁
Ca :進角室
Cb :遅角室
D :ドレン溝
Vb :弁ユニット
X :回転軸心

Claims (7)

  1. 内燃機関のクランクシャフトと同期回転する駆動側回転体と、
    前記駆動側回転体の回転軸芯と同軸芯に配置され弁開閉用のカムシャフトと一体回転する従動側回転体と、
    前記駆動側回転体と前記従動側回転体との間に形成された進角室および遅角室と、
    前記回転軸芯と同軸芯に配置され、前記進角室および前記遅角室への流体の給排を制御する弁ユニットと、を備え、
    前記弁ユニットは、前記進角室もしくは前記遅角室へ供給すべく外部から当該弁ユニットに供給される流体を濾過する濾材を有する濾過部と、前記濾材を下流側から支承する支持部と、を有する弁開閉時期制御装置。
  2. 前記支持部は、前記濾過部の外周部を支持する環状座部と、当該環状座部の開口部を横断して前記開口部を区分けする梁部とを有し、
    前記梁部が下流側から前記濾材に当接して前記濾材を支承する請求項1に記載の弁開閉時期制御装置。
  3. 前記梁部は、前記流体の通流方向と交差する方向に、区分けされた前記開口部が連通するように前記梁部を切り欠いて設けられた凹部を有する請求項2に記載の弁開閉時期制御装置。
  4. 前記環状座部は、内周側から外周側に向けて、前記流体の通流方向と交差する面を切り欠いて設けられた凹部を有する請求項2または3に記載の弁開閉時期制御装置。
  5. 前記支持部は、板材を緩く巻回した渦巻き状に形成されている請求項1に記載の弁開閉時期制御装置。
  6. 前記支持部は、当該支持部の厚み方向において対称に形成されている請求項1から5のいずれか一項に記載の弁開閉時期制御装置。
  7. 前記弁ユニットは、前記濾過部の下流側に、前記外部から前記弁ユニットに供給される流体を流通させる逆止弁を備え、
    前記逆止弁は、弁座となる開口板を有し、
    前記支持部は、前記開口板の上流側の板面上に形成されている請求項1から5のいずれか一項に記載の弁開閉時期制御装置。
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