JP5682862B2 - バルブタイミング調整装置 - Google Patents

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本発明は、バルブタイミング調整装置に関する。
エンジンの駆動軸と従動軸との回転位相を変化させることにより、従動軸が駆動する吸気バルブまたは排気バルブの開閉タイミングを調整可能なバルブタイミング調整装置が知られている。例えば特許文献1に開示されたバルブタイミング調整装置は、ハウジング内の進角室および遅角室の油圧を変化させ、ベーンロータをハウジングに対し相対回動させることにより、開閉タイミングを変更する。
ベーンロータのベーン部の先端には、シール部材が設けられている。進角室の圧力が遅角室の圧力よりも大きいとき、シール部材は、進角室からシール部材とベーン部とのクリアランスに侵入した作動油による油圧によって、ベーンロータの溝のうち遅角室側の壁面と、ハウジングの内壁とに押し付けられる。一方、遅角室の圧力が進角室の圧力よりも大きいとき、シール部材は、遅角室からシール部材とベーン部とのクリアランスに侵入した作動油による油圧によって、ベーンロータの溝のうち進角室側の壁面と、ハウジングの内壁とに押し付けられる。
特開平11−81928号公報
特許文献1に開示されたバルブタイミング調整装置では、進角室と遅角室との圧力差が小さくなるとき、シール部材に作用する進角室側の油圧と遅角室側の油圧との差が小さくなり、シール部材の位置が定まりにくく、オイル漏れが生じ易いという問題がある。
また、シール部材とベーンロータのベーン部とのクリアランスには、オイルポンプから導入された作動油が進角室または遅角室を経由して供給される。そのため、オイルポンプから上記クリアランスに到達するまでの作動油の圧力損失が大きいので、シール部材に作用する押圧力を十分に得ることができず、オイル漏れが生じ易いという問題がある。
本発明は、上述の点に鑑みてなされたものであり、その目的は、オイル漏れを抑制可能なバルブタイミング調整装置を提供することである。
本発明によるバルブタイミング調整装置は、圧力室を区画形成している第1ハウジングおよび第2ハウジングと、圧力室を進角室と遅角室とに仕切るベーン部を形成しているベーンロータと、第1ハウジングとベーンロータとの間に設けられている第1シール部材と、第2ハウジングとベーンロータとの間に設けられている第2シール部材と、を備える。第1シール部材は、ベーンロータに対し径方向および軸方向へ相対移動可能であり、第2シール部材は、ベーンロータおよび第1シール部材に対し径方向および軸方向へ相対移動可能である。第1シール部材および第2シール部材は、ベーンロータのベーン部およびボス部の両方に設けられている。
ベーンロータは、外部から作動油が流入可能な供給油路、進角室に連通している進角油路、および、遅角室に連通している遅角油路を有する。バルブタイミング調整装置は、供給油路と進角油路との連通および遮断を切り替え可能であるとともに、供給油路と遅角油路との連通および遮断を切り替え可能である油路切替弁をさらに備える。
また、ベーンロータは押圧用油路を有する。押圧用油路は、第1シール部材に対する接触面および第2シール部材に対する接触面に開口し、供給油路に直接連通し、外部から導入される作動油を進角室および遅角室を経由することなく第1シール部材および第2シール部材に導き、第1シール部材および第2シール部材を径外方向と軸方向とに押圧する押圧力を発生する。
したがって、第1シール部材は、第1ハウジングとベーンロータとの間の径方向隙間および軸方向隙間を両方とも封止することができ、また第2シール部材は、第2ハウジングとベーンロータとの間の径方向隙間および軸方向隙間を両方とも封止することができる。
また、各シール部材を押圧するための作動油は、進角室および遅角室を経由せずベーンロータ内部の押圧用油路から直接供給される。そのため、外部から導入された作動油が各シール部材に到達するまでの作動油の圧力損失を小さくすることができ、また進角室と遅角室との圧力差に拘わらず各シール部材を有効に押圧することができる。例えば進角室の圧力と遅角室の圧力とが同じであっても各シール部材を有効に押圧することができる。それゆえ、オイル漏れを抑制可能である。
本発明の第1実施形態によるバルブタイミング調整装置が適用されたバルブタイミング調整システムの概略構成を説明する図である。 図1のバルブタイミング調整装置が適用されたエンジンを示す図である。 図1のバルブタイミング調整装置の縦断面図である。 図3の矢印IV方向に見たバルブタイミング調整装置のうち、ハウジングの外郭部の一部およびアシストスプリングを省略した図である。 図3の矢印V方向に見た第1シール部材および第2シール部材を示す図である。 図3の第2シール部材を示す図である。 本発明の第2実施形態によるバルブタイミング調整装置の縦断面図である。 図7の矢印VIII方向に見たバルブタイミング調整装置のうち、ハウジングの外郭部の一部を省略した図である。 本発明の第3実施形態によるバルブタイミング調整装置の縦断面図である。 図9の矢印X方向に見たバルブタイミング調整装置のうち、ハウジングの外郭部の一部を省略した図である。 本発明の第4実施形態によるバルブタイミング調整装置の縦断面図である。 図11の矢印XII方向に見たバルブタイミング調整装置のうち、ハウジングの外郭部の一部を省略した図である。 本発明の第5実施形態によるバルブタイミング調整装置の縦断面図である。 図13の矢印XIV方向に見たバルブタイミング調整装置のうち、ハウジングの外郭部の一部およびアシストスプリングを省略した図である。 図13のベーンロータが有するインサート部材、第1シール部材および第2シール部材を示す分解斜視図である。
以下、本発明の複数の実施形態を図面に基づき説明する。実施形態同士で実質的に同一の構成には同一の符号を付して説明を省略する。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態によるバルブタイミング調整装置は、図1に示すバルブタイミング調整システムに適用されている。バルブタイミング調整システム5は、図2に示すエンジン90の吸気バルブ91の開閉タイミングを調整するためのものである。図2に示すように、エンジン90の駆動軸であるクランクシャフト93の回転は、スプロケット11、94、95に巻き掛けられているチェーン96を介してカムシャフト97、98に伝達される。カムシャフト97は吸気バルブ91を開閉駆動する従動軸であり、カムシャフト98は排気バルブ92を開閉駆動する従動軸である。
バルブタイミング調整システム5は、クランクシャフト93と一体に回転するスプロケット11に対しカムシャフト97を回転方向に相対回動させることにより、吸気バルブ91の開閉タイミングを早くする。このように吸気バルブ91の開閉タイミングが早くなるようにカムシャフト97を相対回動させることを「進角させる」という。
また、バルブタイミング調整システム5は、スプロケット11に対しカムシャフト97を回転方向とは反対方向に相対回動させることにより、吸気バルブ91の開閉タイミングを遅くする。このように吸気バルブ91の開閉タイミングが遅くなるようにカムシャフト97を相対回動させることを「遅角させる」という。
先ず、バルブタイミング調整システム5の概略構成を図1〜図4に基づき説明する。
バルブタイミング調整システム5は、バルブタイミング調整装置10、オイルポンプ85、リニアソレノイド86および電子制御装置88から構成されている。
バルブタイミング調整装置10は、スプロケット11、ハウジング20、ベーンロータ40、スリーブボルト70およびスプール77などを備えている。
スプロケット11は、特許請求の範囲に記載の「第1ハウジング」に相当し、クランクシャフト93と一体に回転する。
ハウジング20は、特許請求の範囲に記載の「第2ハウジング」に相当し、外郭部21および複数の仕切り部22を有している。外郭部21は、カップ状に形成され、外縁部がスプロケット11に固定されている。各仕切り部22は、外郭部21の内部を複数の圧力室に仕切るように放射状に延びている。
ベーンロータ40は、ハウジング20内でカムシャフト97と一体に回転可能であり、ボス部41および複数のベーン部42を有している。ボス部41は、筒状に形成され、カムシャフト97と一体に回転可能である。各ベーン部42は、ハウジング20内の圧力室を進角室23と遅角室24とに仕切るように放射状に延びている。ベーンロータ40は、ボス部41の径内壁に形成された環状の供給溝43および遅角溝44と、ボス部41の径内壁に形成されたC字状の進角溝45と、供給溝43から軸方向に延び外部から作動油が流入可能な供給油路46と、進角溝45から径外方向に延び進角室23に連通している進角油路47と、遅角溝44から径外方向に延び遅角室24に連通している遅角油路48とを有している。ベーンロータ40は、進角室23および遅角室24の作動油の圧力に応じてハウジング20に対し図4中の矢印Y1方向の進角側または図4中の矢印Y2方向の遅角側に回動する。
スリーブボルト70は、ベーンロータ40のボス部41の径内壁に嵌合している有底筒状のスリーブ部71と、スリーブ部71のうちスプロケット11側の底部から軸方向に延び、カムシャフト97にねじ込まれているねじ部72と、スリーブ部71の開口端部に形成されている頭部73と、を有している。スリーブ部71は、供給溝43に一致する軸方向位置で径方向に貫通している供給ポート74と、進角溝45に一致する軸方向位置で径方向に貫通している進角ポート75と、遅角溝44に一致する軸方向位置で径方向に貫通している遅角ポート76と、を有している。スリーブボルト70は、ベーンロータ40をカムシャフト97に固定している。
スプール77は、スリーブボルト70のスリーブ部71内で軸方向に往復移動可能であり、軸方向に移動することによりスリーブ部71の各ポート同士の連通と遮断とを切り替え可能である。スプール77は、スプリング78によりリニアソレノイド86側に付勢されている。スプール77の軸方向位置は、スプリング78の付勢力とリニアソレノイド86による押圧力とのバランスにより決まる。スリーブボルト70およびスプール77は、特許請求の範囲に記載の「油路切替弁」を構成している。
オイルポンプ85は、オイルパン84から汲み上げた作動油を、供給油路68、69、46および供給溝43を経由し供給ポート74に供給する。
リニアソレノイド86は、スプール77を軸方向に押圧可能な出力ロッド87を有している。出力ロッド87は、リニアソレノイド86内部のコイルが通電されることにより発生する磁界に応じて軸方向に移動する。
電子制御装置88は、バルブタイミング調整装置10のハウジング20に対するベーンロータ40の回転位相が目標値に一致するように、リニアソレノイド86を駆動してスプール77の軸方向位置を制御する。
以上のように構成されたバルブタイミング調整システム5では、回転位相が目標値よりも遅角側である場合、バルブタイミング調整装置10の供給ポート74と進角ポート75とが連通するように、電子制御装置88がスプール77の軸方向位置を制御する。これにより、作用油がバルブタイミング調整装置10の進角室23に供給されるとともに、遅角室24の作動油がスプール77の外側を経由して排出される。
また、回転位相が目標値よりも進角側である場合、バルブタイミング調整装置10の供給ポート74と遅角ポート76とが連通するように、電子制御装置88がスプール77の軸方向位置を制御する。これにより、作用油がバルブタイミング調整装置10の遅角室24に供給されるとともに、進角室23の作動油がスプール77内を経由して排出される。
また、回転位相が目標値と一致する場合、バルブタイミング調整装置10の供給ポート74と進角ポート75および遅角ポート76との連通が遮断されるように、電子制御装置88がスプール77の軸方向位置を制御する。これにより、バルブタイミング調整装置10の進角室23および遅角室24の作動油が保持される。
次に、バルブタイミング調整装置10の特徴構成を図1および図3〜図6に基づき説明する。
ハウジング20の外郭部21は、ベーンロータ40に対し径外方向に位置する大径筒部25と、大径筒部25のうちスプロケット11とは反対側に位置する底部26と、底部26から突き出す小径筒部27と、を有している。小径筒部27内にはアシストスプリング80が収容されている。
ハウジング20は、樹脂複合材料から構成されている。第1実施形態では、上記樹脂複合材料として繊維強化プラスチックが採用されている。繊維強化プラスチックは、例えばガラス繊維やカーボン繊維などの補強材を樹脂の中に入れて強度を向上させた複合材料である。樹脂は、耐熱性および耐油性のある例えばPA66、PPS、m−PPE、PEEKおよびPFなどが用いられる。
スプロケット11は、金属製であり、図2のチェーン96を巻き掛け可能な外歯15を形成し、カムシャフト97が挿通可能な通孔16を有している。ハウジング20は、ビス79によりスプロケット11に固定されている。
アシストスプリング80の一端部81は、ハウジング20の外壁に形成された係止ピン28に係止され、他端部82は、ベーンロータ40のベーン部42に形成された係止溝49に係止されている。アシストスプリング80は、ベーンロータ40を進角側に付勢している。
ベーンロータ40のボス部41は、ロックピン83を軸方向に摺動可能に支持する摺動孔50を有している。ロックピン83は、スプロケット11に抜き差し可能であり、スプロケット11に差し込まれるとベーンロータ40とスプロケット11との相対回動を規制する。
ベーンロータ40のベーン部42は、ボス部41から径外方向へ延びている第1羽根部51と、ボス部41のうち第1羽根部51に対し周方向へ離れた位置から径外方向へ延びている第2羽根部52と、第1羽根部51と第2羽根部52とをつなぐ接続部53と、を有する。接続部53は、第1羽根部51および第2羽根部52と比べ、径方向長さおよび軸方向幅が小さい。第1羽根部51と第2羽根部52との間には、接続部53の外面を溝底とするシール溝60が区画形成されている。シール溝60は、軸方向に延びる第1溝部61と、第1溝部61のスプロケット11側の端部から径内方向へ延びる第2溝部63と、第1溝部61のスプロケット11とは反対側の端部から径内方向へ延びる第3溝部65と、から構成されている。
シール溝60には、第1シール部材31および第2シール部材35が設けられている。
第1シール部材31は、ベーンロータ40のベーン部42とスプロケット11およびハウジング20の大径筒部25との間に設けられている。具体的には、第1シール部材31は、シール溝60の第1溝部61に沿って軸方向へ延び、第1溝部61の溝底62に接触可能な第1周壁部32と、第1周壁部32のうちスプロケット11側の一端部からシール溝60の第2溝部63に沿って径内方向へ延び、第2溝部63の溝底64に接触可能な第1側壁部33と、を有し、L字形に形成されている。第1周壁部32の他端部は、段付き状に形成され、第1周壁部32の中央部と比べて幅が半分である。第1シール部材31の第1側壁部33は、ベーンロータ40のうちスプロケット11に対する摺動壁54の径内端まで径内方向へ延びている。溝底62は、特許請求の範囲に記載の「ベーンロータの周壁面」に相当する。また溝底64は、特許請求の範囲に記載の「ベーンロータの一方の側壁面」に相当する。第1シール部材31は、ベーンロータ40に対し径方向および軸方向へ相対移動可能である。
第2シール部材35は、ベーンロータ40のベーン部42とハウジング20の大径筒部25および底部26との間に設けられている。具体的には、第2シール部材35は、シール溝60の第1溝部61に沿って軸方向へ延び、第1溝部61の溝底62に接触可能な第2周壁部36と、第2周壁部36のうち底部26側の一端部からシール溝60の第3溝部65に沿って径内方向へ延び、第3溝部65の溝底66に接触可能な第2側壁部37と、を有し、L字形に形成されている。第2周壁部36の他端部は、段付き状に形成され、第2周壁部36の中央部と比べて幅が半分である。第2シール部材35の第2側壁部37は、ベーンロータ40のうちハウジング20の底部26に対する摺動壁55の径内端まで径内方向へ延びている。溝底66は、特許請求の範囲に記載の「ベーンロータの他方の側壁面」に相当する。第2シール部材35は、ベーンロータ40および第1シール部材31に対し径方向および軸方向へ相対移動可能である。
第1シール部材31と第2シール部材35とは、形状が同じであり、周壁部32、36の他端部同士が周方向で重ねられている。
ベーンロータ40は、樹脂製である。第1シール部材31および第2シール部材35は、ベーンロータ40とは異なる材料から構成されている。本実施形態では、第1シール部材31は焼き入れ鋼から構成され、第2シール部材35はアルミニウム合金から構成されている。また第1シール部材31および第2シール部材35は、ハウジング20およびスプロケット11に対する摺動面34、38、39に表面処理が施されている。上記表面処理は、例えばめっき、蒸着、プリント、または塗装などである。
ベーンロータ40は、第1シール部材31および第2シール部材35がセットされた金型内に溶融樹脂を流し込み固化させることにより成形される。第1シール部材31および第2シール部材35が成形後のベーンロータ40に対し相対移動可能となるように、ベーンロータ40の材料が選定されるとともに、金型へのセット時に第1シール部材31および第2シール部材35のうちベーンロータ40との境界面に剥離処理が施される。
ベーンロータ40は、「第1シール部材31に対する接触面」である溝底62、64、および、「第2シール部材35に対する接触面」である溝底62、66に開口する押圧用油路56を有している。押圧用油路56は、供給油路46に直接連通しており、外部から供給油路46に導入される作動油を進角室23および遅角室24を経由することなく第1シール部材31および第2シール部材35に導き、第1シール部材31および第2シール部材35を径外方向と軸方向とに押圧する押圧力を発生する。
オイルポンプ85から供給油路46に圧送された作動油は、スプール77の作動位置に拘わらず押圧用油路56を通じて溝底62、64と第1シール部材31とのクリアランス、および、溝底62、66と第2シール部材35とのクリアランスに導かれる。各クリアランスの作動油は、第1シール部材31をハウジング20の大径筒部25とスプロケット11とに押し付けるとともに、第2シール部材35をハウジング20の大径筒部25と底部26とに押し付け、進角室23と遅角室24との隙間を油密に封止する。
以上説明したように、第1実施形態によるバルブタイミング調整装置10は、スプロケット11とベーンロータ40との間に設けられている第1シール部材31と、ハウジング20とベーンロータ40との間に設けられている第2シール部材35と、を備える。第1シール部材31は、ベーンロータ40に対し径方向および軸方向へ相対移動可能であり、第2シール部材35は、ベーンロータ40および第1シール部材31に対し径方向および軸方向へ相対移動可能である。
また、ベーンロータ40は押圧用油路56を有する。押圧用油路56は、シール溝60の溝底62、64、66に開口し、外部から導入される作動油を進角室23および遅角室24を経由することなく第1シール部材31および第2シール部材35に導き、第1シール部材31および第2シール部材35を径外方向と軸方向とに押圧する押圧力を発生する。
したがって、第1シール部材31は、スプロケット11とベーンロータ40との間の軸方向隙間、および、ハウジング20の大径筒部25とベーンロータ40との間の径方向隙間を両方とも封止することができる。また第2シール部材35は、ハウジング20の底部26とベーンロータ40との間の軸方向隙間、および、ハウジング20の大径筒部25とベーンロータ40との間の径方向隙間を両方とも封止することができる。
また、第1シール部材31および第2シール部材35を押圧するための作動油は、進角室23および遅角室24を経由せずベーンロータ40内部の押圧用油路56から直接供給される。そのため、外部から導入された作動油が各シール部材31、35に到達するまでの作動油の圧力損失を小さくすることができ、また進角室23と遅角室24との圧力差に拘わらず各シール部材31、35を有効に押圧することができる。例えば進角室23の圧力と遅角室24の圧力とが同じであっても各シール部材31、35を有効に押圧することができる。それゆえ、オイル漏れを抑制可能である。
また、第1実施形態では、第1シール部材31の第1側壁部33は、ベーンロータ40のうちスプロケット11に対する摺動壁54の径内端まで径内方向へ延びている。また第2シール部材35の第2側壁部37は、ベーンロータ40のうちハウジング20の底部26に対する摺動壁55の径内端まで径内方向へ延びている。
したがって、ベーンロータ40とハウジング20およびスプロケット11との軸方向隙間を可及的に封止することができる。
また、第1実施形態では、第1シール部材31は、シール溝60の第1溝部61に沿って軸方向へ延び、第1溝部61の溝底62に接触可能な第1周壁部32と、第1周壁部32のうちスプロケット11側の一端部からシール溝60の第2溝部63に沿って径内方向へ延び、第2溝部63の溝底64に接触可能な第1側壁部33と、を有し、L字形に形成されている。また第2シール部材35は、シール溝60の第1溝部61に沿って軸方向へ延び、第1溝部61の溝底62に接触可能な第2周壁部36と、第2周壁部36のうち底部26側の一端部からシール溝60の第3溝部65に沿って径内方向へ延び、第3溝部65の溝底66に接触可能な第2側壁部37と、を有し、L字形に形成されている。第1シール部材31と第2シール部材35とは、形状が同じであり、両周壁部32、36の他端部同士が周方向で重ねられている。
したがって、第1シール部材31と第2シール部材とを共通化することができ、製造コストが削減され、組み付けが容易となる。
また、第1実施形態では、ベーンロータ40は、外部から作動油が流入可能な供給油路46と、進角室23に連通している進角油路47と、遅角室24に連通している遅角油路48と、を有する。供給油路46と進角油路47との連通および遮断、および、供給油路46と遅角油路48との連通および遮断は、スリーブボルト70およびスプール77から構成された油路切替弁により行われる。さらに、押圧用油路56は、供給油路46に直接連通している。
したがって、第1シール部材31および第2シール部材35は供給油圧により押圧されるため、バルブタイミング調整装置10が作動可能な供給油圧が印加される状態において常に第1シール部材31および第2シール部材35の押圧力を維持することができる。つまり、進角油路47、遅角油路48、進角室23および遅角室24に作動油が供給されていなくても、第1シール部材31および第2シール部材35を押圧することができる。
また、第1実施形態では、第2シール部材35は、第1シール部材31とは異なる材料から構成されている。そのため、第1シール部材31と第2シール部材35との組み合わせ部の凝着摩耗を防止することができる。
また、第1実施形態では、第1シール部材31および第2シール部材35は、ハウジング20に対する摺動面34、38に表面処理が施されている。そのため、樹脂製のハウジング20の耐摩耗性を確保することができる。
また、第1実施形態では、第1シール部材31および第2シール部材35は、樹脂製のベーンロータ40とは異なる材料から構成されている。第1シール部材31は焼き入れ鋼から構成され、第2シール部材35はアルミニウム合金から構成されている。そのため、第1シール部材31および第2シール部材35とベーンロータ40との凝着摩耗を防止することができる。また、第1シール部材31とスプロケット11との摩耗量と、第2シール部材35とハウジング20との摩耗量とを、同等にすることができる。また、金属製の第1シール部材31および第2シール部材35によりベーンロータ40のベーン部42の強度を向上させることができる。
また、第1実施形態では、ベーンロータ40のベーン部42を構成する第1羽根部51と第2羽根部52とは、接続部53を介して繋がっている。そのため、ベーン部42の強度を向上させることができる。
また、第1実施形態では、ベーンロータ40は、第1シール部材31および第2シール部材35がセットされた金型内に溶融樹脂を流し込み固化させることにより成形される。そのため、第1シール部材31および第2シール部材35とベーンロータ40とのクリアランスを可及的に小さくすることができ、上記クリアランスからの作動油の漏れを抑制可能である。また、第1シール部材31および第2シール部材35とベーンロータ40とを一体的に成形することにより、組み付け性が向上する。また、第1シール部材31および第2シール部材35の寸法精度を低くすることができるため、第1シール部材31および第2シール部材35を例えばプレス加工などで製造することが可能となり、製造コストが削減される。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態によるバルブタイミング調整装置を図7および図8に基づき説明する。バルブタイミング調整装置100は、吸気バルブの開閉タイミングを調整するためのものである。スプロケット11は、クランクシャフト93と一体に回転する。
ベーンロータ101は、ベーン部102に設けられた第1シール部材31および第2シール部材35に加え、ボス部103のシール溝104に設けられた第1シール部材110および第2シール部材111を備えている。第1シール部材110は、スプロケット11およびハウジング112の仕切り部113と、ベーンロータ101のボス部103との間に設けられている。第2シール部材111は、ハウジング112の底部114および仕切り部113と、ベーンロータ101のボス部103との間に設けられている。
ベーンロータ101は、シール溝60の溝底62、64、66に開口する押圧用油路108と、シール溝104の溝底105、106、107に開口する押圧用油路109と、を有している。押圧用油路108および押圧用油路109は、進角油路47に直接連通しており、外部から進角溝45に導入される作動油を進角室23および遅角室24を経由することなく第1シール部材31、110および第2シール部材35、111に導き、各シール部材31、35、110、111を径外方向と軸方向とに押圧する押圧力を発生する。
第2実施形態によれば、第1シール部材31、110および第2シール部材35、111は、進角油路47に作動油が供給されるとき押圧される。ここで、正のカム変動トルクが大きくなるとき進角油路47の作動油の圧力が大きくなり、押圧用油路108、109の作動油から第1シール部材31、110および第2シール部材35、111に作用する押圧力が大きくなる。
したがって、正のカム変動トルクがベーンロータ101を遅角側に回動させようとすると、第1シール部材31、110および第2シール部材35、111がハウジング112およびスプロケット11に比較的大きな力で押し付けられ、ベーンロータ101の遅角側への回動が抑制される。そのため、ベーンロータ101を速やかに進角側に回動させることができる。
また、第2実施形態では、ベーンロータ101のベーン部102およびボス部103の両方にシール部材が設けられている。そのため、ベーンロータ101とハウジング112およびスプロケット11との間の軸方向隙間が減少し、作動油の内部漏れを抑制可能である。
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態によるバルブタイミング調整装置を図9および図10に基づき説明する。バルブタイミング調整装置120は、排気バルブの開閉タイミングを調整するためのものである。スプロケット11は、クランクシャフト93と一体に回転する。
ベーンロータ121は、シール溝60の溝底62、64、66に開口する押圧用油路122と、シール溝104の溝底105、106、107に開口する押圧用油路123と、を有している。押圧用油路122および押圧用油路123は、遅角油路48に直接連通しており、外部から遅角溝44に導入される作動油を進角室23および遅角室24を経由することなく第1シール部材31、110および第2シール部材35、111に導き、各シール部材31、35、110、111を径外方向と軸方向とに押圧する押圧力を発生する。
第3実施形態によれば、第1シール部材31、110および第2シール部材35、111は、遅角油路48に作動油が供給されるとき押圧される。ここで、負のカム変動トルクが大きくなるとき遅角油路48の作動油の圧力が大きくなり、押圧用油路122、123の作動油から第1シール部材31、110および第2シール部材35、111に作用する押圧力が大きくなる。
したがって、負のカム変動トルクがベーンロータ121を進角側に回動させようとすると、第1シール部材31、110および第2シール部材35、111がハウジング112およびスプロケット11に比較的大きな力で押し付けられ、ベーンロータ121の進角側への回動が抑制される。そのため、ベーンロータ121を速やかに遅角側に回動させることができる。
(第4実施形態)
本発明の第4実施形態によるバルブタイミング調整装置を図11および図12に基づき説明する。バルブタイミング調整装置130では、スプロケット131は、第1シール部材134、136に対し軸方向に対向する屈曲部133を含む第1内壁面132を有している。第1シール部材134、136は、スプロケット131の第1内壁面132に全面が密着可能な第1シール面135、137を有している。
ハウジング140は、第2シール部材143、145に対し軸方向に対向する屈曲部142を含む第2内壁面141を有している。第2シール部材143、145は、ハウジング140の第2内壁面141に全面が密着可能な第2シール面144、146を有している。
第4実施形態では、スプロケット131とベーンロータ147との軸方向隙間を封止するように第1シール部材134、136がスプロケット131に押し付けられ、ハウジング140とベーンロータ147との軸方向隙間を封止するように第2シール部材143、145がハウジング140に押し付けられる。したがって、スプロケット131のうち第1シール部材134、136に対する対向部分に屈曲部133を形成し、ハウジング140のうち第2シール部材143、145との軸方向の対向部分に屈曲部142を形成することができる。そのため、スプロケット131およびハウジング140の設計自由度が高い。
(第5実施形態)
本発明の第5実施形態によるバルブタイミング調整装置を図13〜図15に基づき説明する。バルブタイミング調整装置150では、ベーンロータ151のボス部152は、金属製のインサート部材153を有している。インサート部材153は、軸方向に積層された複数の金属板から構成されている。インサート部材153は、第1シール部材31が軸方向および径方向に相対移動可能に嵌合するとともに周方向に相対移動不能に嵌合する第1案内溝154と、第2シール部材35が軸方向および径方向に相対移動可能に嵌合するとともに周方向に相対移動不能に嵌合する第2案内溝155と、を有している。
ベーンロータ151は、第1シール部材31および第2シール部材35がセットされた金型内に溶融樹脂を流し込み固化させることにより成形される。第1シール部材31および第2シール部材35が成形後のベーンロータ151に対し相対移動可能となるように、ベーンロータ151の材料が選定されるとともに、金型へのセット時に第1シール部材31および第2シール部材35のうちベーンロータ151との境界面に剥離処理が施される。
第5実施形態では、ベーンロータ151のベーン部158は、第1シール部材31および第2シール部材35の端部がインサート部材153に嵌合することによって剛性が高められている。特に、第1シール部材31および第2シール部材35がインサート部材153に周方向に相対移動不能に嵌合していることから、ベーンロータ151のベーン部158は、周方向の作用力に対する剛性が高い。
また、第5実施形態では、インサート部材153は、第1シール部材31および第2シール部材35を軸方向および径方向に案内する第1案内溝154および第2案内溝155を有している。そのため、第1シール部材31および第2シール部材35は、軸方向および径方向に対して平行に移動することができる。
(他の実施形態)
本発明の他の実施形態では、押圧用油路の開口の数は1つ、2つ、または4つ以上であてもよい。
本発明の他の実施形態では、押圧用油路は、2経路以上設けられてもよい。要するに、押圧用油路は、外部から導入される作動油を進角室および遅角室を経由することなく第1シール部材および第2シール部材に導くものであればよい。
本発明の他の実施形態では、ハウジングの仕切り部の数、および、ベーンロータのベーン部の数は、4つ以下または6つ以上であってもよい。
本発明の他の実施形態では、第1シール部材と第2シール部材とが同じ形状でなくてもよい。例えば、第2シール部材の第2周壁部は、第1シール部材の第1周壁部より短くてもよいし、長くてもよい。また、第1シール部材および第2シール部材の一方がL字形に形成され、他方がI形に形成されてもよい。
本発明の他の実施形態では、第1シール部材の第1周壁部の他端部、すなわち第2シール部材と組み合わせられる端部の幅は、第1周壁部の中央部と比べて半分より小さくてもよいし、大きくてもよい。
本発明の他の実施形態では、第1シール部材は、ベーンロータのうちスプロケットに対する摺動壁の径内端まで延びていなくてもよい。また第2シール部材は、ベーンロータのうちハウジングの底部に対する摺動壁の径内端まで延びていなくてもよい。
本発明の他の実施形態では、第1シール部材および第2シール部材は、ベーンロータのボス部のみに設けられてもよい。
本発明の他の実施形態では、ベーンロータは、金属など、樹脂以外から構成されてもよい。また、第1シール部材および第2シール部材は、ベーンロータと同じ材料から構成されてもよい。また、第1シール部材および第2シール部材は、樹脂など、金属以外から構成されてもよい。また、第2シール部材は、第1シール部材と同じ材料から構成されてもよい。
本発明の他の実施形態では、第1シール部材および第2シール部材は、ベーンロータの成形後に当該ベーンロータと組み付けられてもよい。
本発明の他の実施形態では、第1シール部材および第2シール部材は、軸方向の一方に屈曲部を形成してもよい。また屈曲部は、第1シール部材および第2シール部材の一方に形成されてもよい。
本発明の他の実施形態では、第1シール部材および第2シール部材の摺動面には表面処理が施されていなくてもよい。
本発明の他の実施形態では、スプロケットは、樹脂など、金属以外から構成されてもよい。
本発明の他の実施形態では、油路切替弁は、バルブタイミング調整装置に内蔵されず、バルブタイミング調整装置の外部に設けられてもよい。
本発明の他の実施形態では、クランクシャフトに連結される外歯はハウジングに形成され、スプロケットに代えて、ハウジングの開口を塞ぐカバーが設けられてもよい。
本発明の他の実施形態では、エンジンのクランクシャフトの回転は、チェーンに限らず、他の動力伝達部材によりハウジングに伝達されてもよい。
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の形態で実施可能である。
10、100、120、130、150・・・バルブタイミング調整装置
11、131・・・スプロケット(第1ハウジング)
20、112、140・・・ハウジング(第2ハウジング)
23・・・進角室
24・・・遅角室
31、110、134、136・・・第1シール部材
35、111、143、145・・・第2シール部材
40、110、121、147、151・・・ベーンロータ
41、103、152・・・ボス部
42、102・・・ベーン部
56、108、109、122、123・・・押圧用油路
62、64、66・・・接触面

Claims (11)

  1. エンジン(90)の駆動軸(93)と従動軸(97、98)との回転位相を変化させることにより、前記従動軸が駆動する吸気バルブ(91)または排気バルブ(92)の開閉タイミングを調整可能なバルブタイミング調整装置(10、100、120、130、150)であって、
    前記駆動軸および前記従動軸の一方と一体に回転可能な第1ハウジング(11、131)と、
    前記第1ハウジングに固定され、前記第1ハウジングと共に複数の圧力室を区画形成している第2ハウジング(20、112、140)と、
    前記第1ハウジング内または前記第2ハウジング内で前記駆動軸および前記従動軸の他方と一体に回転可能なボス部(41、103、152)、および、前記圧力室を進角室(23)と遅角室(24)とに仕切るように前記ボス部から放射状に延びている複数のベーン部(42、102)、を形成し、外部から作動油が流入可能な供給油路(46)、前記進角室に連通している進角油路(47)、および、前記遅角室に連通している遅角油路(48)、を有するベーンロータ(40、110、121、147、151)と、
    前記供給油路と前記進角油路との連通および遮断を切り替え可能であるとともに、前記供給油路と前記遅角油路との連通および遮断を切り替え可能である油路切替弁(70、77)と、
    前記第1ハウジングと前記ベーンロータとの間に設けられ、前記ベーンロータに対し径方向および軸方向へ相対移動可能な第1シール部材(31、110、134、136)と、
    前記第2ハウジングと前記ベーンロータとの間に設けられ、前記ベーンロータおよび前記第1シール部材に対し径方向および軸方向へ相対移動可能な第2シール部材(35、111、143、145)と、
    を備え、
    前記第1シール部材および前記第2シール部材は、前記ベーンロータの前記ベーン部および前記ボス部の両方に設けられ、
    前記ベーンロータは、前記第1シール部材に対する接触面(62、64)および前記第2シール部材に対する接触面(62、66)に開口し、前記供給油路に直接連通し、外部から導入される作動油を前記進角室および前記遅角室を経由することなく前記第1シール部材および前記第2シール部材に導き、前記第1シール部材および前記第2シール部材を径外方向と軸方向とに押圧する押圧力を発生する押圧用油路(56、108、109、122、123)、を有することを特徴とするバルブタイミング調整装置。
  2. 前記第1シール部材は、前記ベーンロータのうち前記第1ハウジングに対する摺動壁(54)の径内端まで延びており、
    前記第2シール部材は、前記ベーンロータのうち前記第2ハウジングに対する摺動壁(55)の径内端まで延びていることを特徴とする請求項1に記載のバルブタイミング調整装置(10、100、120、130、150)。
  3. 前記第1シール部材は、軸方向へ延び前記ベーンロータの周壁面(62)に接触可能な第1周壁部(32)と、前記第1周壁部のうち前記第1ハウジング側の一端部から径内方向へ延び前記ベーンロータの一方の側壁面(64)に接触可能な第1側壁部(33)と、を有し、L字形に形成され、
    前記第2シール部材は、軸方向へ延び前記ベーンロータの前記周壁面に接触可能な第2周壁部(36)と、前記第2周壁部のうち前記第2ハウジング側の一端部から径内方向へ延び前記ベーンロータの他方の側壁面(66)に接触可能な第2側壁部(37)と、を有し、L字形に形成され、前記第1シール部材と同じ形状であり
    前記第1シール部材の前記第1周壁部の他端部は、前記第2シール部材の前記第2周壁部の他端部に対し周方向で重ねられていることを特徴とする請求項1または2に記載のバルブタイミング調整装置(10、100、120、130、150)。
  4. 前記第2シール部材は、前記第1シール部材とは異なる材料から構成されていることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載のバルブタイミング調整装置(10、100、120、130、150)。
  5. 前記第1ハウジング(131)は、前記第1シール部材に対し軸方向に対向する屈曲部(133)または湾曲部を含む第1内壁面(132)を有し、
    前記第1シール部材(134、136)は、前記第1ハウジングの前記第1内壁面に密着可能な第1シール面(135、137)を有し、
    前記第2ハウジング(140)は、前記第2シール部材に対し軸方向に対向する屈曲部(142)または湾曲部を含む第2内壁面(141)を有し、
    前記第2シール部材(143、145)は、前記第2ハウジングの前記第2内壁面に密着可能な第2シール面(144、146)を有することを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載のバルブタイミング調整装置(130)。
  6. 前記第1シール部材および前記第2シール部材は、前記第1ハウジングまたは前記第2ハウジングに対する摺動面(34、38)に表面処理が施されていることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載のバルブタイミング調整装置(10、100、120、130、150)。
  7. 前記ベーンロータは樹脂製であり、
    前記第1シール部材および前記第2シール部材は、前記ベーンロータとは異なる材料から構成されていることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載のバルブタイミング調整装置(10、100、120、130、150)。
  8. 前記第1シール部材および前記第2シール部材は金属製であることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載のバルブタイミング調整装置(10、100、120、130、150)。
  9. 前記ベーンロータの前記ベーン部は、前記ボス部から径外方向へ延びている第1羽根部(51)および第2羽根部(52)と、前記第1羽根部と前記第2羽根部とをつなぎ、外側に前記第1シール部材および前記第2シール部材が設けられている接続部(53)と、を有することを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載のバルブタイミング調整装置(10、100、120、130、150)。
  10. 前記ベーンロータは、樹脂製であり、前記第1シール部材および前記第2シール部材がセットされた金型内に溶融樹脂を流し込み固化させることにより成形されることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載のバルブタイミング調整装置(10、100、120、130、150)。
  11. 前記ベーンロータ(151)の前記ボス部(152)は、金属製のインサート部材(153)を有し、
    前記インサート部材は、前記第1シール部材が軸方向および径方向に相対移動可能に嵌合する第1案内溝(154)と、前記第2シール部材が軸方向および径方向に相対移動可能に嵌合する第2案内溝(155)と、を有することを特徴とする請求項1に記載のバルブタイミング調整装置(150)。
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