JP2014079952A - 記録装置及び記録制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】予備吐出のためのパターンを記録する場合にも、連続画像記録可能枚数を減らすことなく、記録スループットが低下することなく良好な記録が可能な記録装置及び記録制御方法を提供する。
【解決手段】ホスト装置から入力された画像データから、連続して記録を行う画像の間で、フルライン記録ヘッドに含まれる複数のノズルおのおのについて、インクを吐出しない時間がどれほどの時間になるのかを解析する。そして、その解析の結果に従って、複数の画像の記録の間に予備吐出が必要であるかどうかを判断する。予備吐出が必要であると判断された場合、予備吐出のためのデータを画像データに追加し、フルライン記録ヘッドが用いる記録データを作成する。その後、作成された記録データに基づいて、フルライン記録ヘッドよりインクを吐出させるよう制御する。
【選択図】図8

Description

本発明は記録装置及び記録制御方法に関し、特に、例えば、インクジェットフルライン記録ヘッドを備えた記録装置及びその装置の記録制御方法に関する。
従来、インクジェット記録装置では、記録のためにインク液滴を吐出する小さいノズルの集合体である記録ヘッドを用いて記録を行っている。しかし、この記録ヘッドのノズル孔は非常に小さいため、均一なインク吐出を行い、画像品位を満たすためにはそのノズルが乾かないように一定時間毎に予備吐出するなどの対応が必要となる。
更に、ロール紙のような連続した記録媒体(シート)に対して、そのシート幅と同じ幅のフルライン記録ヘッド(以下、記録ヘッド)を用いて記録をする場合には、次のような制御を行っていた。即ち、画像品位保持用のパターンを定期的もしくは何かの条件によって、記録する画像間に挿入することで、記録の品位を保つような制御を行っていた。(特許文献1、2)
特開2006−76247号公報 特開2007−001118号公報
さて、実際の画像記録では、画像のサイズが同じサイズの画像をシートに連続記録するだけでなく、印刷ジョブの切り替えや印刷ジョブ内の画像データの並びによってはサイズが異なる画像が混在した順で画像を記録することもある。例えば、シートの幅より小さい画像も混在して記録する場合もあり、この場合には、その画像前後の画像記録の条件によっては、その画像記録に用いたフルライン記録ヘッドの部位は、画像品位保持用のパターンを記録するために必要としない場合もある。
しかしながら上記従来例では、その際にも、画像記録に使用していない部位を含めて記録ヘッドの画像品位保持を行うために、記録ヘッドの記録幅全体にパターンを記録していた。このため、画像品位保持用のパターンが記録画像の間に定期的に記録されるので、連続シートの中に、ユーザにとって記録結果としては不必要な画像品位保持用のパターンが入ってしまう。その結果、連続シートにおける画像の記録可能枚数が減ってしまう。また画像品位保持用のパターンの記録を行うので、実質的な記録のスループットが低下するという問題があった。
本発明は上記従来例に鑑みてなされたもので、予備吐出のためのパターンを記録する場合にも、連続画像記録可能枚数を減らすことなく、記録スループットが低下することなく良好な記録が可能な記録装置及び記録制御方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明の記録装置は、次のような構成からなる。
即ち、シートを搬送しながらフルライン記録ヘッドを用いて前記シートにインクを吐出し複数の画像を記録する記録装置であって、ホスト装置から画像データを入力する入力手段と、前記入力手段により入力された画像データから、連続して記録を行う画像の間で、前記フルライン記録ヘッドに含まれる複数のノズルおのおのについて、インクを吐出しない時間がどれほどの時間になるのかを解析し、該解析の結果に従って、前記複数の画像の記録の間に予備吐出が必要であるかどうかを判断する判断手段と、前記判断手段により前記予備吐出が必要であると判断された場合には、前記予備吐出のためのデータを前記画像データに追加し、前記フルライン記録ヘッドが用いる記録データを作成する作成手段と、前記作成手段により作成された記録データに基づいて、前記フルライン記録ヘッドよりインクを吐出させるよう制御する制御手段とを有することを特徴とする。
また本発明を別の側面から見れば、シートを搬送しながらフルライン記録ヘッドを用いて前記シートにインクを吐出し複数の画像を記録する記録装置における記録制御方法であって、ホスト装置から画像データを入力する入力工程と、前記入力工程において入力された画像データから、連続して記録を行う画像の間で、前記フルライン記録ヘッドに含まれる複数のノズルおのおのについて、インクを吐出しない時間がどれほどの時間になるのかを解析し、該解析の結果に従って、前記複数の画像の記録の間に予備吐出が必要であるかどうかを判断する判断工程と、前記判断工程において前記予備吐出が必要であると判断された場合には、前記予備吐出のためのデータを前記画像データに追加し、前記フルライン記録ヘッドが用いる記録データを作成する作成工程と、前記作成工程において作成された記録データに基づいて、前記フルライン記録ヘッドよりインクを吐出させるよう制御する制御工程とを有することを特徴とする記録制御方法を備える。
従って本発明によれば、複数の画像をフルライン記録ヘッドを用いて記録する場合、予備吐出のためのパターンの記録をできるだけ減らす事でスループットを向上させつつ、画像品質を保つことができるという効果がある。
本発明の代表的な実施例である、記録媒体としてロールシートを用いたインクジェット記録装置の内部概略構成を示す側断面図である。 図1に示す記録装置の制御構成を示すブロック図である。 シートに記録される画像と記録品位保持パターンの一例を示す図である。 図3で説明した記録データが実際にシートに記録される例を示す図である。 記録処理の概要を示すフローチャートである。 図5のステップS401のジョブデータ受信の詳細な処理を示すフローチャートである。 図5のステップS402の記録データ作成の詳細な処理を示すフローチャートである。 各画像を記録する場合に画像品位保持用の吐出パターンの記録が必要か不必要かの条件判断を行う処理を示すフローチャートである。 基準値について説明する図である。 図7のステップS603において予備吐が必要か否かを判別する処理の詳細を示すフローチャートである。 ノズル未使用の区間の長さの算出の様子を模式的に示す図である。 図10のステップS901の処理の詳細を示すフローチャートである。 様々な条件における長さの例を示す図である。 図10のステップ902の処理の詳細を示すフローチャートである。 様々な条件における長さの例を示す図である。 予備吐の要否を判定した結果、吐出を行う記録ヘッドの一部が予備吐不要となる場合の画像レイアウトを示す図である。 予備吐の要否を判定した結果、吐出を行う記録ヘッドの全てが予備吐不要となる場合の画像レイアウトを示す図である。 画像Nからn個分までの記録方向の合計長が、予備吐の要否を判定するための基準値より短い場合の画像レイアウトを示す図である。 図7のステップS604の詳細を示すフローチャートである。
以下添付図面を参照して本発明の好適な実施例について、さらに具体的かつ詳細に説明する。なお、既に説明した部分には同一符号を付し重複説明を省略する。
なお、この明細書において、「記録」(「プリント」という場合もある)とは、文字、図形等有意の情報を形成する場合のみならず、有意無意を問わない。また人間が視覚で知覚し得るように顕在化したものであるか否かを問わず、広く記録媒体上に画像、模様、パターン等を形成する、または媒体の加工を行う場合も表すものとする。
また、「記録媒体」とは、一般的な記録装置で用いられる紙のみならず、広く、布、プラスチック・フィルム、金属板、ガラス、セラミックス、木材、皮革等、インクを受容可能なものも表すものとする。
さらに、「インク」(「液体」と言う場合もある)とは、上記「記録(プリント)」の定義と同様広く解釈されるべきものである。従って、記録媒体上に付与されることによって、画像、模様、パターン等の形成または記録媒体の加工、或いはインクの処理(例えば記録媒体に付与されるインク中の色剤の凝固または不溶化)に供され得る液体を表すものとする。
またさらに、「ノズル」とは、特にことわらない限り吐出口ないしこれに連通する液路およびインク吐出に利用されるエネルギーを発生する素子を総括して言うものとする。
以下に用いる記録ヘッド用基板(ヘッド基板)とは、シリコン半導体からなる単なる基体を指し示すものではなく、各素子や配線等が設けられた構成を差し示すものである。
さらに、基板上とは、単に素子基板の上を指し示すだけでなく、素子基板の表面、表面近傍の素子基板内部側をも示すものである。また、本発明でいう「作り込み(built-in)」とは、別体の各素子を単に基体表面上に別体として配置することを指し示している言葉ではなく、各素子を半導体回路の製造工程等によって素子板上に一体的に形成、製造することを示すものである。
次に、インクジェット記録装置の実施例について説明する。この記録装置は、ロール状に巻かれた連続シート(記録媒体)を使用し、片面記録及び両面記録の両方に対応した高速ラインプリンタであり。例えば、プリントラボ等における大量枚数のプリント分野に適している。
図1は本発明の代表的な実施例である、記録媒体としてロールシートを用いたインクジェット記録装置(以下、記録装置)の内部概略構成を示す側断面図である。
なお、図1では、記録機能のみを備えた装置構成を示しているが、原稿上の画像を読取るスキャナ機能やファクシミリ機能などをさらに備えた多機能プリンタとして機能するものとしてもよい。
また、図1では記録媒体としてロールシートを用いたものを例に説明するが、同一面への複数ページ分の記録を途中で切断せずに続けて行える長尺の連続シートであれば、ロール状となったものには限らない。また、連続シートの切断は、記録装置が自動的に切断するものであってもよいし、ユーザがマニュアル指示により切断するものであってもよい。また、記録装置は、連続シートへの記録のみではなく、所定のサイズのカットシートへの記録をも可能な記録装置としてもよい。
さらに、記録媒体については紙に限定されるものではなく上述のように、記録可能なものであれば種々のものを用いることができる。
またさらに、記録方式は液体インクを用いたインクジェット方式により限定されるものではなく、記録剤として固形インクを用いてもよいし、トナーを用いた電子写真方式や昇華方式など種々のものを採用可能である。またさらに、複数色の記録剤を用いたカラー記録を行うものには限らず、黒色(グレーを含む)のみによるモノクロ記録を行うものとしてもよい。
また、図1に示す記録装置と接続された外部装置からの指示でこの記録装置における記録動作を制御させる場合には、この外部装置が記録制御装置となる。
さて、図1に示す記録装置は、以下の構成要素101〜115を含み、これらが1つの筐体内に配置される。ただし、これらの構成要素を複数の筐体に分けて構成してもよい。制御ユニット108は、コントローラ(CPUまたはMPUを含む)やユーザインタフェース情報の出力器(表示情報や音響情報などの発生器)、各種I/Oインタフェースを備えた制御部を内蔵し、記録装置全体の各種制御を司る。
ロールシートユニットとして上段シートカセット101aと下段シートカセット101bの2基を備える。ユーザはロールシート(以下、シート)をマガジンに装着してから記録装置本体に装填する。上段シートカセット101aから引き出されたシートは図中a方向に、下段シートカセット101bから引き出されたシートは図中b方向にそれぞれ搬送される。いずれのカセットからのシートも図中c方向に進行して搬送ユニット102に到達する。搬送ユニット102は、複数の回転ローラ104を通して記録処理中にシートを図中d方向(水平方向)に搬送する。給紙元のシートカセットを一方から他方に切り替える際は、既に引き出されているシートをカセット内に巻き戻し、新たに給紙させるシートがセットされているカセットから新たに給紙する。
搬送ユニット102の上方にはヘッドユニット105が搬送ユニット102と対向して配置される。ヘッドユニット105では複数色(この実施例では7色)分の独立した記録ヘッド106がシートの搬送方向に沿って保持されている。この例ではC(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロ)、LC(ライトシアン)、LM(ライトマゼンタ)、G(グレー)、K(ブラック)の7色に対応した7つの記録ヘッドを有する。もちろん、これら以外の色を用いたものでもよいし、これらの全てを用いる必要もない。記録装置は、搬送ユニット102によるシートの搬送に同期させて、記録ヘッド106からインクを吐出させてシート上に画像を形成する。
なお、記録ヘッド106はインクの吐出先が回転ローラ104と重ならない位置に配置される。インクはシートに直接吐出させるのに代え、中間転写体にインクを付与した後、そのインクをシートに付与することによって画像を形成させるものとしてもよい。これら搬送ユニット102、ヘッドユニット105、記録ヘッド106を含んで印刷ユニットが構成されている。
インクタンク109は各色のインクを独立して貯蔵する。インクタンク109からはチューブによって各色に対応して設けられたサブタンクまでインクが供給され、サブタンクから各記録ヘッド106までチューブを介してインクが供給される。記録ヘッド106は、記録時の搬送方向d方向に沿って各色(この実施例では7色)のフルライン記録ヘッドが並んでいる。各色インクに対応したフルライン記録ヘッドは、継ぎ目無く単一のノズルチップで形成されたものであってもよいし、分割されたノズルチップが一列又は千鳥配列のように規則的に並べられたものであってもよい。
この実施例では、記録装置が使用可能な最大サイズのシートの記録領域の幅分をカバーする範囲にノズルが並んでいる所謂フルライン記録ヘッドを用いる。ノズルからインクを吐出するインクジェット方式は、発熱素子を用いた方式、ピエゾ素子を用いた方式、静電素子を用いた方式、MEMS素子を用いた方式等を採用することができる。画像データに基づいて各フルライン記録ヘッド(以下、記録ヘッド)のノズルからインクが吐出されるが、吐出のタイミングは搬送用エンコーダ103の出力信号によって決定される。
シートに画像が形成された後、当該シートは搬送ユニット102から、スキャナユニット107まで搬送される。スキャナユニット107では、シート上の記録画像や特殊パターンを光学的に読取って記録画像に問題がないかどうかの確認や、インクの吐出状態を含む記録装置の状態確認等を行う。この画像の確認方法は、記録ヘッドの状態の確認するためのパターンを読み込むことによるインクの吐出状態を確認するものでもよいし、元画像との比較を行うことによる記録の成否を確認するものでもよい。確認の方法は種々のものの中から適宜選択することが可能である。
シートはスキャナユニット107近傍からe方向に搬送され、カッタユニット110に導入される。カッタユニット110ではシートを所定の記録単位の長さ毎に切断する。記録する画像サイズに応じて、この所定の記録単位の長さは異なる。例えば、L版サイズの写真では搬送方向の長さは135mm、A4サイズでは搬送方向の長さは297mmとなる。
カッタユニット110は、片面印刷の場合はページ単位でシートを切断するが、印刷ジョブの内容によってはページ単位で切断しない場合もある。また、カッタユニット110は両面印刷の場合、シートの第1面(例えば、表(おもて)面)はページ単位で切断せずに所定の長さ分まで画像を連続して記録し、第2面(例えば、裏面)に記録した場合にページ単位で切断する。なお、カッタユニット110は、片面印刷や両面印刷の裏面印刷に際し、1枚の画像毎に切断するものに限らない。所定の長さ分搬送されるまで切断せず、所定の長さまで搬送された後で切断し、1枚(1頁)の画像毎に切り離すのは別のカッタ装置で手動操作等によって切断するものとしてもよい。またシートの幅方向に関しては、切断が必要な場合、別のカッタ装置を用いて切断することになる。
カッタユニット110から搬送されたシートは、ユニット内を図中f方向に搬送され、裏面記録ユニット111に搬送される。裏面記録ユニット111は、シートの片面のみに画像を印刷する場合に、シートの裏面に所定の情報を記録させるためのユニットである。シートの裏面に記録する情報としては、記録画像毎に対応した文字、記号、コード等の情報(例えば、オーダ管理用番号等)が含まれる。裏面記録ユニット111は、記録ヘッド106が両面印刷の印刷ジョブのための画像を記録する場合、記録ヘッド106が画像を記録する領域以外に上記のような情報を記録する。裏面記録ユニット111には、記録剤の押印、熱転写、インクジェットなどの記録方式を採用可能である。
裏面記録ユニット111を通ったシートは、次に乾燥ユニット112に搬送される。乾燥ユニット112は、インクが付与されたシートを短時間で乾燥させるために、ユニット内を図中g方向に通過するシートを温風(加温された気体(空気))で加熱するユニットである。なお、乾燥の方法は温風を用いるのに代え、冷風、ヒータによる加温、待機させることのみによる自然乾燥、紫外光等の電磁波の照射など種々のものも採用可能である。記録単位長さに切断されたシートは1枚ずつ乾燥ユニット112内を通過して、図中h方向に搬送されて仕分けユニット114に搬送される。
仕分けユニット114は、複数のトレー(この実施例では18個)を保持しており、記録単位の長さ等に応じてシートの排紙先のトレーを区別する。各トレーにはトレー番号が割り当てられている。仕分けユニット114では、ユニット内を図中i方向に通過するシートを、各トレー上に設けられたセンサでトレーの空きやシートが満載か否かなどを確認しながら記録画像毎に設定されたトレー番号に対応するトレーに排紙していく。切断されたシートの排出先となるトレーは、印刷ジョブの発行元(ホスト装置)で特定のものが指定される場合や、記録装置側で空いているトレーが任意に指定される場合がある。
1つのトレーには予め決められた枚数まで排紙可能である。この予め決められた枚数を超える印刷ジョブの場合、複数のトレーに跨って排紙される。トレーに対して排紙可能なシートの枚数やサイズ、種類などは、そのトレーの大きさ(タイプ)等によって異なっている。
図1において、縦(上下)に並んでいるトレー(以下、大トレー)は大サイズ(A4サイズ等、L版サイズより大きいもの)のシート、小サイズ(L版サイズ)のシートの排紙が可能である。また、横(左右)に並んでいるトレー(以下、小トレー)は小サイズ(L版サイズ)のシートの排紙が可能であるが大サイズのシートの排紙はできない。そして、大トレーの方が小トレーより排紙可能なシートの出力枚数が多い。また、シート排紙中や排紙完了等の状態は、例えば、LED等の表示器を用いてユーザが識別可能にする。例えば、トレー夫々に互いに異なる色で発光する複数のLEDを設け、点灯LEDの色や点灯状態か点滅状態かなどによって各トレーの種々の状態をユーザに通知可能である。
また、複数のトレーのそれぞれには優先順位を付すことができ、記録装置は、印刷ジョブを実行するにあたり、空いている(シートが存在しない)トレーを、優先順位に従って順にシートの排出先として割り当てていく。デフォルトでは、大トレーは上のトレーほど優先順位が高く、小トレーは左側ほど優先順位が高い。また大トレーより、小トレーの優先順位が高い。この優先順位はユーザがシートを取り出しやすい位置の優先順位を高くしてやればよいが、ユーザによる操作等で適宜変更可能なものとする。
シート巻取りユニット113は、ページ毎に切断されずにおもて面に記録されたシートの巻取りを行う。両面印刷の際にはまずおもて面に画像記録が行われたシートを、カッタユニット110でページ単位では切断せず、連続したおもて面の記録が終了した後に切断する。おもて面が記録されたシートは、ユニット内を図中のj方向に通過し、シート巻取りユニット113が巻取る。そして、一連のページ分のおもて面の画像記録が終了して、巻き取られたシートは、先のおもて面とは反対面を記録可能な面にして、即ち、記録ヘッド106に対向させる面を反転させて、再度ユニットの図中のk方向に搬送される。このように搬送させることで、先のおもて面とは反対の裏面に画像記録を行わせる。通常の片面印刷の場合は、画像が記録されたシートは、シート巻取りユニット113による巻取りを行わせずに仕分けユニット114に搬送される。
このように、両面印刷の際は、シート巻取りユニット113を用いてシートの巻取りを行い、シートを反転させて裏面の記録を行うため、片面印刷のときと両面印刷のときとでは仕分けユニット114への排紙の際のシートの面が異なる。即ち、片面印刷の場合はシート巻取りユニット113を用いたシートの反転が行われないので、先頭ページの画像が記録されたシートは先頭ページの画像が下を向いた状態で排紙される。そして、1つの印刷ジョブが複数ページあるジョブの場合、先頭ページのシートからトレーに排紙され、以後後続のページへと順次排紙されシートが重なっていく。このような排紙をフェイスダウン排紙と呼ぶ。
一方、両面印刷の場合はシート巻取りユニット113を用いたシートの反転が行われるので、先頭ページの画像が印刷されたシートは先頭ページの画像が上を向いた状態で排紙される。そして1つの印刷ジョブが複数枚のシートの出力を行うジョブの場合、最後のページを含むシートからトレーに排紙され、以後若いページのシートへと順次排紙されシートが重なっていき、最終的に先頭ページの画像が印刷されたシートが排紙される。このような排紙をフェイスアップ排紙と呼ぶ。
操作ユニット115は、ユーザが種々の操作を行ったり、ユーザに種々の情報を通知したりするためのユニットである。例えば、ユーザに指定された画像が記録されたシートはどこのトレーに積載されているか、あるいは当該画像が記録中か記録終了かなど、オーダ毎の記録状況の確認が可能である。また、インク残量や、シートの残量等、装置の各種状態の確認、ヘッドクリーニング等の装置メンテナンスの実施の指示を行うためにユーザが操作/確認可能である。
図2は、図1で示した記録装置における制御構成を示すブロック図である。図2において、記録装置200は図1に示した記録装置である。
図2に示すように、CPU201、ROM202、RAM203、画像処理部207、エンジン制御部208、スキャナ制御部209が主に制御ユニット108に含まれる。そして、制御ユニット108にHDD204、操作部206、外部I/F205などがシステムバス210を介して接続される。
マイクロプロセッサ(マイクロコンピュータ)形態のCPU201は、図1の制御ユニット108に含まれる。CPU201は、プログラムの実行やハードウェアの起動により記録装置200全体の動作を制御する。ROM202は、CPU201が実行するためのプログラムや記録装置200の各種動作に必要な固定データを格納する。RAM203は、CPU201により作業領域として用いられたり、種々の受信データの一時格納領域として用いられたり、各種設定データが記憶される。HDD204は、CPU201が実行するためのプログラム、画像データ、記録装置200の各種動作に必要な設定情報を書き込んだり、読み出たりすることが可能である。なお、HDD204に代えて、他の大容量記憶装置、例えば、半導体記憶装置(SDD)を用いることも可能である。
操作部206は、ユーザが種々の操作を行うためのハードキーやタッチパネル、またユーザに種々の情報を提示(通知)するための表示部を含み、図1の操作ユニット115に対応するものである。また、ユーザへの情報の提示は音声発生器からの音響情報に基づく音響(ブザー、音声等)を出力することによっても行うこともできる。
画像処理部207は、記録装置200で扱う画像データ(例えば、PDLで記述されたデータ)の解釈やビットマップデータへの展開(変換)や画像処理を行う。入力された画像データを表現する色空間(例えば、YCbCr)を、標準的なRGB色空間(例えば、sRGB)に変換する。また、画像データに対し、有効な(記録装置200が記録可能な)画素数への解像度変換、画像解析、画像補正等、様々な画像処理が必要に応じて施される。これらの画像処理によって得られた画像データは、RAM203または、HDD204に格納される。
エンジン制御部208は、CPU201等から受信した制御コマンドに応じて、画像データに基づく画像をシート上に記録する処理を制御する。具体的には、各色インクに対応した記録ヘッド106へのインク吐出指示や、記録媒体上でのドット位置(インクの付着位置)を調整するための吐出タイミング設定、ヘッド駆動状態取得に基づく調整等を実行する。さらに、画像データに応じて記録ヘッドの駆動制御を行い、記録ヘッドからインクを吐出させシート上に画像を形成させる。またさらに、給紙ローラの駆動指示、搬送ローラの駆動指示、搬送ローラの回転状況取得等を行う等、搬送ローラの制御を行い、シートを適切な速度及び経路で搬送および停止させる。
スキャナ制御部209は、CPU201等から受信した制御コマンドに応じて、イメージセンサの制御を行い、シート上の画像を読取り、赤(R)、緑(G)および青(B)色のアナログ輝度データを取得し、これをデジタルデータに変換する。イメージセンサとしては、CCDイメージセンサやCMOSイメージセンサ等を採用可能である。また、イメージセンサはリニアイメージセンサとしてもエリアイメージセンサとしてもよい。また、スキャナ制御部209は、イメージセンサの駆動指示、該駆動に基づくイメージセンサの状況取得を行い、イメージセンサから取得した輝度データを解析し、記録ヘッド106からのインクの不吐やシートの切断位置の検出等を行う。スキャナ制御部209で画像が正しく記録されていると判定されたシートは、シート上のインクの乾燥処理が施された後に、指定された仕分けユニットのトレーに排紙される。
ホスト装置211は、上述した外部装置に対応し、記録装置200と外部接続され、記録装置200に記録を行わせるための画像データの供給源となる装置であり、種々の印刷ジョブのオーダを発行する。
ホスト装置211は、汎用のパーソナルコンピュータ(PC)として実現してもよいし、他のタイプのデータ供給装置としてもよい。他のタイプのデータ供給装置としては、画像をキャプチャーして画像データを生成する画像キャプチャー装置がある。画像キャプチャー装置は、原稿上の画像を読取って画像データを生成するリーダ(スキャナ)、ネガフィルムやポジフィルムを読取って画像データを生成するフィルムスキャナなどである。また、画像キャプチャー装置の他の例として静止画を撮影してデジタル画像データを生成するデジタルカメラ、動画を撮影して動画像データを生成するデジタルビデオもある。その他、ネットワーク上にフォトストレージを設置したり、着脱可能な可搬性メモリを挿入するソケットを設けたりし、フォトストレージや可搬性メモリに格納された画像ファイルを読み出して画像データに生成して記録するものとしてもよい。
また、汎用的なPCに代え、記録装置専用の端末とするなど、種々のデータ供給装置としてもよい。これらのデータ供給装置は記録装置の構成要素としてもよいし、記録装置の外部に接続した別の装置としてもよい。また、ホスト装置211をPCとした場合、PCの記憶装置に、OS、画像データを生成するアプリケーションソフトウェア、記録装置200用のプリンタドライバがインストールされる。
プリンタドライバは、記録装置200を制御したり、アプリケーションソフトウェアから供給された画像データを記録装置200が扱える形式に変換して画像データを生成したりする。また、画像データから記録データへの変換をホスト装置211側で行ってから記録装置200に供給するようにしてもよい。なお、以上の処理の全てをソフトウェアで実現することは必須ではなく、一部または全部をハードウェアによって実現するようにしてもよい。ホスト装置211から供給される画像データやその他のコマンド、更にステータス信号等は、外部I/F205を介して記録装置200と送受信可能である。外部I/F205はローカルI/FであってもネットワークI/Fであってもよい。また、外部I/F205は、有線による接続であっても無線による接続であっても構わない。
記録装置200内の上記した各構成要素はシステムバス210を介して接続され、互いに通信可能である。
なお、以上の例では、1つのCPU201が図2に示した記録装置200内の全ての構成要素を制御するものとしたが、この構成以外の構成も可能である。例えば、各機能ブロックのいくつかが別途CPUを備え、それぞれのCPUによって個別に制御するものとしてもよい。また、各機能ブロックは図2に示した構成以外の分担のさせ方により個別の処理部または制御部として適宜分割したり、いくつかを統合したりするなど、種々の形態を採用可能である。また、メモリからのデータの読み出しにはDMACも用いることもできる。
図3はシートに記録される画像と記録品位保持パターンの一例を示す図である。
この実施例では、シートに画像を記録する際に、画像データと記録品位保持パターンのデータを組み合わせた記録データを作成して記録を行う。その際の記録データの構成と、その特性について説明する。
図3は記録データがシートに記録される状態を図示している。図3に示すようにシートに対して記録を行う前に記録装置が記録する画像のレイアウトを作成する。図3はその画像レイアウトの1例を示している。後述する記録データのレイアウトが図3のような配置の画像が記録されるようにデータを作成する。
図3において、301は記録装置のエンジン制御部208などを用いて処理が行われ記録を行うシート、302はエンジン制御部208によってシート301に記録される画像のレイアウト、303は記録品位保持のパターン(以下、予備吐パターン)である。図3に示す画像配置は一例に過ぎず、画像処理部207等において画像のレイアウトが決定される。図3の例は、シート301の幅に対して同様な画像サイズを記録した場合の例である。
図3に示すように、予備吐パターン303は画像302の間に挟まるようにレイアウトされている。予備吐パターンの記録は、画像302の記録に全ての記録ヘッドのノズルが使用されているかわからないため、次の画像を記録する前に、記録品位を保持するために行う処理である。そのため、図3からわかるように画像302の間に予備吐パターン303がレイアウトされている。このようにすることで画像302を一つ記録するたびに、予備吐パターン303を記録する事で記録ヘッドの状態をリセットし、次の画像302を、高品位に記録することができる。
さらに304、305、306は同じノズルを使用する画素を示しており、画素304は予備吐パターンの一画素を示し、画素305、306は各々画像の中の画素を示している。この例では、画素304、305、306の間ではこれらの画素の記録に用いられたノズルは使用していないものとする。この場合、画素305と画素306との間では予備吐による画素304の記録以外はノズルを使用しないことになる。そのため、画素305の記録にノズルが使用された後、画素304を記録せずに画素306を記録した場合と、予備吐パターンの記録で画素304の記録に一度ノズルを使用後に画素306を記録する場合とでは記録品位の面では後者がより高品位となる。
また、この場合に画素304を記録せずとも画素305と画素306との間が十分に記録品位が保てる距離であった場合には予備吐パターンで画素304の記録を行う必要がなくなる。こうすると予備吐パターンを画像の間に配置しなくてもよい場合が画像302の状態によっては発生する。それらの具体例と効果を次に示す。
図4は図3で説明した記録データが実際にシートに記録される例を示す図である。
図4において、(a)は記録ヘッド307(図1のヘッドユニット105に相当)からシート308にインク312を吐出して画像309、310、311を記録する様子を示している。(a)の状態は、吐出されたインク312により画像309を記録している時点を示している。図3と図4とを関係づけると、画像309、311は画像302に対応し、画像310は予備吐パターン303に対応している。
このような関係において、図3で予備吐パターン303を記録しなかった場合には、図4(a)において、予備吐パターンの画像310の記録を省略した場合と同等となる。つまり、図4(b)に示すように画像311の次に画像309を前にずらして記録する事になる。これは、図4(a)の予備吐パターンの画像310がなかった場合は、図4(c)で示すように、画像309はすでに記録が終了し、次に画像313の記録に進んでいる状態になる。
その結果、予備吐パターンが少ないほど、記録できる画像は増加し、また単位時間における画像記録数も増える。つまり、予備吐パターンを削減することは記録スループットの向上につながる。つまり、画像品位向上のために予備吐パターンを記録する必要がある一方で、記録のスループットが低下するというデメリットが生じることがわかる。従って、状況に応じて予備吐パターンの記録を削減することが記録スループット向上のために効果的であると言える。
<記録処理>
1.全体概要
図5は記録処理の概要を示すフローチャートである。
まず、ステップS401では記録装置は、接続されたPC等からジョブと呼ばれる印刷指示データであるジョブデータを受信する。このジョブデータ受信の詳細は図6を参照して後述する。
ジョブデータを受信後、ステップS402では、記録データを作成する。印刷ジョブについてはジョブ毎に属性が異なるが、この実施例での記録は連続シートへの記録であるため、連続シートへの記録用にジョブの画像データを再配置して、画像処理を行ってから記録を実行する必要がある。そのため、受信ジョブデータに基づいて記録データを作成するのである。また、図3〜図4で示した予備吐パターンの配置についてはステップS402における記録データ作成時に画像間に配置することで対応する。この詳細な説明は図7を参照して後述する。
ステップS403では、ステップS402において作成した記録データに基づいてシートに画像を記録する。
このようにして、記録装置はシートに対して受信したジョブを連続的に記録する事ができる。
2.ジョブデータ受信の詳細
図6は図5のステップS401のジョブデータ受信の詳細な処理を示すフローチャートである。
まず、ステップS501では、記録装置がジョブ受信可能かどうか確認する。ここで、ジョブ受信可能でなければジョブ受信可能になるまで処理を待ち合わせる。そして、ジョブ受信可能となった場合に、記録装置はジョブ受信を自動的に開始する。記録装置にとって、ジョブ受信は受動的なものであるため、図6にジョブ受信のステップは記載されていないが、このタイミングでジョブ受信を行う。
次にステップS502では、1ジョブ分のデータを受信終了したかどうかを確認する。ここで、1ジョブ分が受信終了まで処理を待ち合わせ、1ジョブ分のデータ受信終了を確認した時点で処理はステップS503に進む。ステップS503では、受信した1ジョブのデータに対して、RIP処理を実行する。このRIP処理によって、ジョブに含まれる画像データが画像処理される。ここでジョブ内の画像を1画像ずつに分けて、連続シートに記録するのに使用する。
その後、処理はステップS504において、RIP処理後の画像データを用いてシートに記録させる順番で画像毎に、対応する画像データを一時保存領域に保存する。この実施例では、一時保存領域はHDD204にパーティションを設けて一時保存領域として専用の領域を設けて使用する。しかし、同様の目的を達成できるのであれば、他の方法を用いても良い。
次にステップS505では、ステップS504において一時保存領域に保存した画像データ群の情報に基づいて、記録の開始条件を満たしているかを調べる。この実施例では一時保存領域に、用意された連続シートの長さに相当する画像データが保存された場合に、記録開始条件を満たすとしている。しかしながら、このフローチャートに示すように、記録開始条件を満たすのであれば、前記条件の限りではない。ここで、まだ記録開始条件を満たしていないと判断された場合には、処理はステップS502へ戻る。これに対して、印刷開始条件を満たしていると判断された場合には、この処理を終了する。
そして、処理は図5に示したステップS402の処理に進む。
3.記録データ作成の詳細
図7は図5のステップS402の記録データ作成の詳細な処理を示すフローチャートである。図6を参照して説明したように、一時保存領域に記録用の画像データが保存されている。そして、その保存データ量が記録開始条件を満たした場合、以下の処理を実行して記録データを作成する。
まず、ステップS601では、画像の番号Nを初期化してN=1とする。次にステップS602では、一時保存領域のN番目の画像を表現する画像データを記録データとして追加する。この追加は、記録データとして別に保存領域を設け、そこに追加した事を意味しており、そのデータをそのまま記録に用いることを想定したデータ群となっている。ステップS602で記録データにN番目の画像を表現する画像データを追加した後、処理はステップS603において、画像Nの後に予備吐パターンが必要であるかを確認する。
この条件判断における条件については、図8/図10を参照して後で詳細に説明する。図8/図10に示した条件により、予備吐パターンの記録が必要であると判断されたら、処理はステップS604へ進む。ステップS604では、予備吐パターンを記録データに追加する。どのように予備吐パターンを追加するかについては、後で図19を参照して詳細に説明する。
ステップS604では、画像Nに対応する画像データを記録データに追加後、その結果に応じて予備吐パターンのデータが追加される。その追加後、処理はステップS605に進む。一方、ステップS603において予備吐パターンの記録が不要と判断された場合には、処理はそのままステップS605に進む。
ステップS605では、一時保存領域に保存されている画像データの内、N番目の画像に対応する画像データを「処理済」に変更する。これは一時保存領域に保存されている画像データには「処理前」か「処理済」かの情報が付加されており、この情報を「処理済」にする事で、記録データにその画像データが使用されて配置されている事を示す。
次にステップS606では、一時保存領域の画像データの内、「処理済」になっていない画像データがあるかどうかを確認する。ここで、一時保存領域に「処理前」の画像データがなければこの処理を終了する。これに対して、まだ「処理前」の画像データがあれば、処理はステップS607に進み、Nの値を+1インクリメントして、ステップS602に戻る。
このようにして、一時保存領域に保存された画像データを記録データに予備吐パターンも含めて配置していく事ができる。
4.予備吐出の要/不要の判断
図8は各画像毎に全ノズルを使用して記録する場合に画像品位保持用の予備吐出が必要か不必要かの条件判断の処理を示すフローチャートである。このフローチャートは、図7のステップ603において予備吐が必要か否かを判別する処理の詳細を示している。この実施例では、予備吐出要否の条件判断を記録ヘッドの各ノズルに対して行う。この説明で、Nは図7で言及した画像の順番として同じものを指す。
まず、ステップS701では、実際に記録動作を行う場合に記録されるであろう記録媒体上の、画像Nで最後に吐出する画素の位置から、画像N+1で最初に吐出する画素の位置までのノズルが未使用となる間の長さを算出する。具体的には画像Nで最後に吐出する画素の座標と、画像N+1でそのノズルの吐出を必要とする画素の座標とから間の長さを算出することができる。この長さは図3で例示した画素305と画素306の間隔に相当する。ここで、算出する長さは、画像間に全ノズルにおいて予備吐パターンを記録することを前提として算出する。
次に、ステップS702においてシートの搬送速度から決まる基準値とノズルが未使用となる間の長さとを比較する。ここで、基準値とはシートの搬送速度を予め決められた時間で割った長さをさす。予め決められた時間とは、ノズルの乾燥を防ぐために一定時間毎に吐出を行う際の一定時間間隔をさす。
図9は基準値について説明する図である。図9において、画素305と画素306の間隔はシート搬送速度によって決まる基準値の長さを示す。
また、図9において、(a)はシート搬送速度がS1の場合を示している。さて、(b)に示すように、シート搬送速度がS2(>S1)の場合は、基準値が(a)に示す基準値より長くなる。また、(c)に示すように、シート搬送速度がS3(<S1)の場合は基準値が(a)に示す基準値より短くなる。
このように図9で示される基準値の変化から分かるように、ステップS702では画素305と画素306の記録間隔が図9(a)で示された基準の長さに相当する時間以上となる場合はノズルが乾燥してしまう時間より長い時間にわたりインクが吐出されない。このため、処理はステップS703に進んで、そのノズルには予備吐が必要であると判断する。これに対して、画素305と306が図9(a)で示された基準値の長さより短い間隔の場合はノズルが乾燥してしまう時間より短いタイミングでインクが吐出されるため、処理はステップS704に進んで、そのノズルには予備吐が不必要であると判断する。
以上説明した処理により、全ノズルに対して画像Nの後に予備吐が必要か否かを判断する。
このようにノズル未使用の時間に相当する長さから予備吐の要否を判断することで、サイズが異なる画像が混在し予備吐パターンを記録可能な位置が不定であっても、基準値を超えずに的確に効率よく予備吐を行うことができる。
図10は各画像記録毎に吐出動作が必要ではないノズルがある場合に、各ノズルにおいて画像品位保持用の予備吐出が必要か不必要かの条件判断の処理を示すフローチャートである。このフローチャートは、図7のステップ603において予備吐が必要か否かを判別する処理の詳細を示している。この実施例では、予備吐出要否の条件判断を記録ヘッドの各ノズルに対して行う。この説明でも、Nは図7で言及した画像の順番として同じものを指す。なお、図10において、既に図8を参照して説明したのを同じ処理ステップについては同じステップ参照番号を付し、その説明は省略する。
まずステップS901では、実際に記録動作を行う場合に記録されるであろう記録媒体上の、画像Nの記録までにノズルで吐出を必要とする画素の最後の位置から画像N+1でそのノズルの吐出を必要とする位置までのノズルが未使用となる間の長さを算出する。この長さ算出では、画像Nの記録後に全ノズルにおいて予備吐パターンを記録することを前提とし、画像N+1までにノズルが未使用となる間の長さの合計値を求める。
ここで、ノズル未使用となる間の長さの算出方法について図面を参照して説明する。
図11は、ノズル未使用の区間の長さの算出の様子を模式的に示す図である。
図11において、画像Nにおける記録方向の辺の長さをN長、画像N+1における記録方向の辺の長さをN+1長とする。また、画像Nと画像N+1の間に全ノズルで吐出を行う予備吐パターンにおける記録方向の辺の長さをY幅とする。記録方向に関する画像Nの画素終端までにノズルが使用されていない長さの合計値をLとする。これらの4つの値を使って長さ算出を行う。具体的には画像Nの記録までにノズルで吐出される画素の座標と、画像N+1でそのノズルの吐出を必要とする画素の座標とから間の長さを算出することができる。なお、その詳細については、図12〜図15Fを参照して後述する。
さて、ノズルが未使用となる間の長さを算出した後、ステップS702ではシートの搬送速度から決まる基準値とステップ901で求めた長さを比較する。そして、ステップS702〜S704では、その比較結果に従って、予備吐が必要であるか、或いは、不要であるかを判断する。
予備吐の要否判定後、処理はステップ902において、N番目以降の画像でノズル未使用となる間の長さ算出を行う。これは必要に応じて画像N+1の記録までにノズル未使用となる間の長さの合計値を算出することでなされる。そして、ノズル毎に、その結果を一時保存領域に記憶する。
ステップ902の処理の詳細は図14を参照して後述する。
以上の方法により、各画像毎に吐出動作を必要としないノズルがある場合に、全ノズルに対して画像Nの記録後に予備吐が必要か否かを判断する。
図12は予備吐の要否の判定前に行う画像N+1までにノズルが使用されていない長さを算出する処理を示すフローチャートである。このフローチャートは図10のステップS901の処理の詳細に説明するものである。この処理では、画像Nの記録後に予備吐せずに画像N+1まで記録しても基準値を超えないかどうかを判定するための長さを求める。また、この処理はノズル毎に実行される。この長さは、画像Nの記録後に全ノズルを用いて予備吐パターンを記録する場合のY幅を含めた長さとする。
まず、ステップS1101では。対象のノズルにおいて画像Nでインク吐出をするかどうかを調べる。次に、ステップS1101の判断結果によらず、次のステップS1102およびステップS1105では、画像N+1でインクを吐出するかどうかを調べる。この2つの判断結果により、これに続く処理では、ノズルを使用していない2点間の長さを算出する。
図13は様々な条件における長さの例を示す図である。
ステップS1102において、画像N+1でインク吐出ありと判断された場合、画像Nと画像N+1の両方でインク吐出を必要とする画素が存在することになる。この場合、処理はステップS1103に進み、画像Nで最後に吐出する位置から画像N+1で最初に吐出する位置までの吐出間の長さを算出する。これは図8のステップS701の処理と同様である。
図13(a)は、画像Nと画像N+1の両方でインク吐出を必要とする画素が存在する場合の長さを示す。この場合の長さは、画像Nで最後に吐出する位置から予備吐パターンの開始位置までと、Y幅と、予備吐パターン終了位置から画像N+1で最初に吐出する位置までの3つの長さを加えることで算出する。
次に、ステップS1102において、画像N+1で吐出なしと判定された場合、画像Nではインク吐出があり画像N+1ではインク吐出なしとなる。この場合、処理はステップS1104に進み、画像Nで最後に吐出する位置から画像N+1の全画素を記録する位置までのノズルを使用しない長さを算出する。
図13(b)は、画像Nではインク吐出があり画像N+1ではインク吐出なしの場合の長さを示す。この場合の長さは、画像Nで最後に吐出する位置から予備吐パターンの開始位置までと、Y幅と、N+1長の3つの長さを加えることで算出する。
さらに、ステップS1105において、画像N+1で吐出ありと判定された場合、画像Nでは吐出なしで画像N+1ではインク吐出を必要とする画素が存在することになる。この場合、処理はステップS1106に進み、画像Nまでのノズル未使用の長さの合計値に画像N+1で最初に吐出する位置までの長さを加えて吐出間の長さを算出する。
図13(c)は、画像Nでは吐出なしで画像N+1ではインク吐出を必要とする画素が存在する場合の長さを示す。この場合の長さは、画像Nまでにノズル未使用の長さの合計Lと、Y幅と、予備吐パターン終了位置から画像N+1で最初に吐出する位置までの3つの長さを加えることで算出する。
またさらに、ステップS1105において、画像N+1で吐出なしと判定された場合、画像Nと画像N+1の両方でインク吐出がないことになる。この場合、処理はステップS1107に進み、画像Nまでにノズル未使用の長さの合計値に画像N+1の全画素を記録する位置までのノズルを使用しない長さを算出する。
図13(d)は、画像Nと画像N+1の両方でインク吐出がない場合の長さを示す。この場合の長さは、画像Nまでにノズル未使用の長さの合計Lと、Y幅と、N+1長の3つの長さを加えることで算出する。
以上のようにして、基準値と比較するための長さを求め、図9のステップ702の処理を実行する。
図14は予備吐の要否を判定後に実行する画像N+1までにノズル未使用となる長さ算出の詳細な処理を示すフローチャートである。このフローチャートは、図10のステップ902を詳細に説明するもので、N番目以降の画像でノズル未使用となる間の長さ算出を行うために処理する。また、この処理はノズル毎に実行され、予備吐判定結果を考慮して画像N+1までにノズル未使用となる長さを算出する。
図15A〜図15Fは、様々な条件における長さの例を示す図である。これらの図は図13で示した各条件において図14で示す処理を実行することで得られる合計値Lの具体的な例を示すものである。
まず、ステップS1301では対象のノズルにおいて画像N+1で吐出をするかどうかを調べる。ここで、吐出をすると判断された場合、画像N+1の後の予備吐要否判定で必要な長さは画像N+1で最後に吐出した画素の位置より記録が後になる領域の値となる。従って、画像N以降で画像N+1までのノズルを使用しない長さの合計値を必要としない。この場合、処理はステップS1302に進み、積算してきた合計値Lを“0”にして初期化する。
処理がステップS1302に進む場合は、図13(a)と図13(c)に例示する場合に相当し、これらはそれぞれ図15Aと図15Dに例示する場合に該当する。図15Aと図15Dで示す通り合計値Lに積算するための値はない。
これに対して、ステップS1301において、吐出をしないと判断された場合、画像N以降で画像N+1までのノズル未使用の間の長さの合計値Lを必要とする。従って、画像Nの記録後に予備吐があるか否かを考慮して、画像N+1までのノズル未使用の間の長さの合計値を算出する。この場合、処理はステップS1303に進み、図10のステップS702〜704での処理結果に基づき、画像Nの記録後に予備吐を行うか否かを調べる。ここで、画像Nの記録後に予備吐を行うと判断された場合、処理はステップS1304に進み、画像Nの記録後に予備吐を行わないと判断された場合、処理はステップS1305に進む。
さて、ステップS1304では、画像Nの記録後で予備吐してから画像N+1を吐出し終わる位置までの長さを求める。従って、予備吐パターンを吐出する開始位置から画像N+1の吐出終了位置までの長さを、ノズル未使用の間の長さの合計値Lとして算出する。処理がステップS1304に進む場合は、図13(b)と図13(d)に例示するように画像Nの記録後で予備吐を行う場合に相当し、これらはそれぞれ図15Bと図15Eに例示する場合に該当する。図15Bと図15Eで示す通り、画像N+1の記録までに最後に吐出する位置は予備吐パターンであるため、Y幅とN+1長を画像N+1までのノズル未使用の間の長さの合計値Lとする。
これに対して、ステップS1305では、画像Nまでにノズル未使用の間の長さの合計値から画像N+1を記録終了位置までの長さを求める。この場合、図12の処理では画像Nの記録後に予備吐を行わない前提で長さを算出しており、ステップS1305の処理を行う条件と一致する。従って、図12の処理で求めた長さを、ノズル未使用の間の長さの合計値Lとする。
処理がステップS1305に進む場合は、図13(b)と図13(d)に例示するように画像Nの記録後で予備吐を行わない場合、これらはそれぞれ図15Cと図15Fに例示する場合に該当する。図15Cと図15Fで示す通り、画像N+1の記録までのノズル未使用の間の長さは図13(b)と図13(d)で求める長さと同じである。従って、画像Nまでのノズル未使用の間の長さの合計Lと、Y幅と、N+1長の3つの長さを加えた値が合計値Lとなり、図12の値をそのまま合計値Lとする。
最後に算出した合計値Lは、画像N以降の算出で使用するためにステップS1306で一時保存領域に保存する。
以上説明した処理により、図10の予備吐の要否判定(ステップS702)の後処理を行い、一連の予備吐の要否判定処理を終了する。
以上、図8〜図15Fを参照して説明した処理により、ノズル未使用となる間の長さから各ノズルの予備吐の要否を判断することができる。
次に、さらに、図8〜図15Fにおいて予備吐の要否を判定した結果によって、予備吐パターンをシート搬送方向に短くできる例について図16〜図18を参照して説明する。
図16は予備吐の要否を判定した結果、吐出を行う記録ヘッドの一部が予備吐不要となる場合の画像レイアウトを示す図である。
図16に示すように、画像Nと画像N+1の間の予備吐パターンにおいて、例えば、7つあるフルライン記録ヘッドのうち3つの記録ヘッドの全てのノズルにおいて予備吐出が否であると判定され、予備吐を行う必要がない場合がある。この場合には、予備吐パターンの領域を3ライン分減らすことができる。これにより、後続の画像N+1の記録開始位置をシートの搬送方向に関し、より前に進めることができる。
図17は予備吐の要否を判定した結果、吐出を行う全ての記録ヘッドの全てのノズルにおいて予備吐が否であると判定され、全ての記録ヘッドから予備吐出不要となった場合の画像レイアウトを示す図である。図17に示すように、画像Nと画像N+1の間の予備吐パターンにおいて、例えば、7つあるフルライン記録ヘッドのうち7つ全てが予備吐を必要としない場合、予備吐パターンを省略する。これにより、後続の画像N+1を画像Nに連続して記録することができる。つまり、1つの記録ヘッドの全てのノズルにおいて予備吐出否であると判定された場合には、その記録ヘッドの予備吐パターンを省略することができる。
図18は画像N+nまでの記録方向の合計長が、全ての記録ヘッドにおいて予備吐の要否を判定するための基準値より短い場合の画像レイアウトを示す図である。この場合、図18に示すように、画像Nからn個分までを全ての記録ヘッドから予備吐なしに連続して記録する。これにより、画像n+1個分を連続して記録することができる。
以上、図8〜図18を参照して説明した処理によって、図7のステップS603において予備吐の要否を各ノズルに対して判定をすることで必要最低限の吐出が実現する。
なお、この実施例では記録ヘッドのノズル毎に判定を行うが、ノズルブロック毎にその判定を行ってもよい。そして、図17または図18に示すように、画像Nの記録後に予備吐パターンの記録を省略できると判断された場合、図7における処理では、ステップS603からステップ605に進む。また、図16に例示する場合や図16〜図18のいずれにも当てはまらず1ラインごと予備吐を省略できない場合、図7における処理では、ステップS603からステップS604に進む。
最後に、ステップS604の詳細について説明する。
図19はステップS604の詳細を示すフローチャートである。
まず、ステップS1801では、全てのフルライン記録ヘッドに「予備吐要」を示すフラグを設定する。
次に、ステップS1802では、各フルライン記録ヘッドが予備吐を省略できるものであるかどうかを調べる。ここで、図16で説明した方法によって予備吐を1つのフルライン記録ヘッドの全てのノズルについて省略できると判断される場合、処理はステップS1803に進む。これに対して、図16で説明した方法で1つのフルライン記録ヘッドの全てのノズルについて省略できないと判断された場合、処理はステップS1804に進む。
ステップ1803では、省略できるフルライン記録ヘッドに対して「予備吐不要」を示すフラグに設定を変更し、その後、処理はステップS1804に進む。ステップS1804では、フラグに「予備吐要」と設定されたフルライン記録ヘッドにおいて、予備吐要否判定で予備吐が必要と判定されたノズルのみを対象に予備吐データを生成し、記録データに追加する。このように予備吐が必要のノズルにおいてのみ予備吐出パターンの記録を行うことで、消費されるインク量を削減することができる。このような処理により、画像Nの画像データ後に予備吐パターンのデータを追加した記録データを作成する。
なお1つのフルライン記録ヘッドのいずれか1つのノズルで予備吐が必要と判定された場合には、1つのフルライン記録ヘッドの全てのノズルから予備吐パターンで記録を行うように記録データを作成してもよい。このように全てのノズルから記録しておくことで、このフルライン記録ヘッドにおける次の予備吐パターンを省略できる可能性が生まれるためである。
従って以上説明した実施例によれば、画像サイズが異なる複数の画像をフルライン記録ヘッドにより記録する場合、画像品位保持用のパターンを最低限必要な領域のみ記録することが可能になる。これにより、記録スループットを向上させつつ、画像品質を保つことができる。

Claims (10)

  1. シートを搬送しながらフルライン記録ヘッドを用いて前記シートにインクを吐出し複数の画像を記録する記録装置であって、
    ホスト装置から画像データを入力する入力手段と、
    前記入力手段により入力された画像データから、連続して記録を行う画像の間で、前記フルライン記録ヘッドに含まれる複数のノズルおのおのについて、インクを吐出しない時間がどれほどの時間になるのかを解析し、該解析の結果に従って、前記複数の画像の記録の間に予備吐出が必要であるかどうかを判断する判断手段と、
    前記判断手段により前記予備吐出が必要であると判断された場合には、前記予備吐出のためのデータを前記画像データに追加し、前記フルライン記録ヘッドが用いる記録データを作成する作成手段と、
    前記作成手段により作成された記録データに基づいて、前記フルライン記録ヘッドよりインクを吐出させるよう制御する制御手段とを有することを特徴とする記録装置。
  2. 前記判断手段は、
    前記解析により得られた時間を予め定められた時間と比較する比較手段を含み、
    前記比較手段による比較の結果、前記時間が前記予め定められた時間以上である場合には、前記予備吐出が必要であると判断することを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  3. 前記時間は、インクが吐出される画素と画素との間の長さから求めることができることを特徴とする請求項1又は2に記載の記録装置。
  4. 前記判断手段は、
    前記比較手段による比較の結果、前記時間が前記予め定められた時間より短い場合には、前記時間をさらに連続する画像を含めてインクを吐出しない時間がどれほどの時間になるのかを解析し、該解析の結果、得られた時間をさらに前記比較手段により比較することを特徴とする請求項2又は3に記載の記録装置。
  5. 前記判断手段は、連続する画像の間に設けられる予備吐出のための時間を含めて解析を行うことを特徴する請求項4に記載の記録装置。
  6. 前記制御手段は、前記判断手段により、前記フルライン記録ヘッドに含まれる複数のノズルの全てに前記予備吐出が必要でないと判断された場合に、前記予備吐出のために必要とされる前記シートの領域を縮めるか、或いは、省略することにより、前記複数の画像の間隔を短くして記録するよう制御することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の記録装置。
  7. 前記作成手段は、前記判断手段により予備吐出が必要であると判断されたノズルに対してのみ前記予備吐出のためのデータを前記画像データに追加することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の記録装置。
  8. 前記作成手段は、前記判断手段により前記フルライン記録ヘッドに含まれる複数のノズルのいずれか1つで予備吐出が必要であると判断された場合には、前記フルライン記録ヘッドに含まれる複数のノズルす全てで予備吐出が行われるように、前記予備吐出のためのデータを前記画像データに追加することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の記録装置。
  9. 前記フルライン記録ヘッドは複数、備えられ、
    前記複数のフルライン記録ヘッドから互いに異なる色のインクを吐出することを特徴とする請求項6項に記載の記録装置。
  10. シートを搬送しながらフルライン記録ヘッドを用いて前記シートにインクを吐出し複数の画像を記録する記録装置における記録制御方法であって、
    ホスト装置から画像データを入力する入力工程と、
    前記入力工程において入力された画像データから、連続して記録を行う画像の間で、前記フルライン記録ヘッドに含まれる複数のノズルおのおのについて、インクを吐出しない時間がどれほどの時間になるのかを解析し、該解析の結果に従って、前記複数の画像の記録の間に予備吐出が必要であるかどうかを判断する判断工程と、
    前記判断工程において前記予備吐出が必要であると判断された場合には、前記予備吐出のためのデータを前記画像データに追加し、前記フルライン記録ヘッドが用いる記録データを作成する作成工程と、
    前記作成工程において作成された記録データに基づいて、前記フルライン記録ヘッドよりインクを吐出させるよう制御する制御工程とを有することを特徴とする記録制御方法。
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