JP2014076794A - 車両用空調装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】横窓の防曇のための空気流を簡単な構成によって供給することができる車両用空調装置を提供する。
【解決手段】車両用空調装置は、ケース12、エバポレータ14、およびヒータコア16を有する。ケース12は、車両の前面の風防のための風防出口26と、車両の側面の横窓のための横窓出口24とを区画形成する。ケース12は、さらに、フロントフェース出口28と、フロントフット出口30とを区画形成する。エバポレータ14とヒータコア16とは、ケース12の中に配置され、収容されている。横窓出口24はエバポレータ14と風防出口26との間にある。
【選択図】図1

Description

ここに開示される発明は、車両用空調装置に関し、車両のための暖房、換気および冷房のためのシステム(HVACシステム)に適用可能である。
この項は、本発明に関連する背景技術を開示するが、それは公知の従来技術として開示されるものではない。典型的な車両のためのHVACシステムは、エバポレータとヒータコアとを収容したHVACケースを有する。
暖房モードにおいて、エバポレータを通ってHVACケース内に流れる空気流は、温度制御ドアによってヒータコアに向けて指向させられる。エバポレータは、空気を冷却しないように非活性化されていることもある。
冷房モードにおいて、エバポレータは活性化される。また、エバポレータを通り抜けた冷やされた空気流がヒータコアを迂回するように指向されるように温度制御ドアが位置付けられる。複数の追加的なドアが、ケースの内部から車両の室内の様々な領域に空気流を指向させる。
例えば、フェイス出口ドアは、室内の上部および乗員の顔に向けてHVACケースから流れ出る空気流を制御する。フット出口ドアは、室内の下部および乗員の足に向けてHVACケースから流れ出る空気流を制御する。リア出口ドアは、室内の後部、すなわち車両の後席に空気流を指向させ、そのように制御する。
車両用HVACシステムは、さらに、車両の前面の風防、例えばフロントウインドウガラスの曇りおよび/または霜を除去し抑制するための風防のためのデフロストモード、および、車両の側面の窓、例えばサイドウインドウガラスの曇りおよび/または霜を除去し抑制するための横窓のためのデミストモードを有する。
従来の車両用空調装置として特許文献1−4に開示のものが知られている。
米国特許第6,669,548号明細書 米国特許第7,950,444号明細書 米国特許出願公開第2004/0093884号明細書 米国特許出願公開第2004/0152410号明細書
典型的なHVACシステムでは、過剰な数の制御ドアを用いない場合、横窓の防曇処理を、風防の防曇処理から独立して実行することができない。また、過剰な数の制御ドアを用いない場合、フットおよびフェイスの暖房モードのような、異なる複数の暖房モードにわたって一定の横窓の防曇処理を提供することができない。
この明細書に開示される発明の目的は、上述の課題を解決することである。
発明の目的は、横窓の防曇のための空気流を簡単な構成によって供給することができる車両用空調装置を提供することである。
発明の他の目的は、複数の暖房モードにわたって、横窓の防曇のための空気流を安定して供給することができる車両用空調装置を提供することである。
発明のさらに他の目的は、少ない数の制御ドアによって上記目的を実現することにより、コストの抑制、制御操作の簡単化、およびHVACシステムの信頼性向上を図ることにある。
発明は上記目的を達成するために以下の技術的手段を採用する。なお、特許請求の範囲および上記手段の項に記載した括弧内の符号は、ひとつの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、発明の技術的範囲を限定するものではない。この項は、発明に関する概略的な開示を与えるが、その全範囲またはその全特徴の包括的な開示ではない。
ここに開示されるひとつの発明は、ケース、エバポレータ、およびヒータコアを有する車両用空調装置を提供する。ケースは、横窓出口、風防出口、フロントフェース出口およびフロントフット出口を含む複数の空気吹出のための出口を区画形成する。エバポレータとヒータコアとは両方ともケース内に配置される。横窓出口はエバポレータと風防出口との間にある。
ここに開示される他の発明は、横窓出口、風防出口、フロントフェース出口およびフロントフット出口を含む複数の空気吹出のための出口を区画形成するケースを有する車両用空調装置を提供する。ケースのデフロスト隔壁は横窓出口から風防出口を仕切る。エバポレータとヒータコアの両方はケース内に収容される。単一のデフロスト制御ドアは、風防出口、横窓出口、フロントフェース出口およびフロントフット出口を通る空気流の通路を調節する。
ここに開示される他の発明は、横窓出口、風防出口、フロントフェース出口およびフロントフット出口を含む複数の空気吹出のための出口を区画形成するケースを有する車両用空調装置を提供する。ケースのデフロスト隔壁は横窓出口から風防出口を仕切る。エバポレータはケース内に配置される。横窓出口はエバポレータと風防出口との間にある。ヒータコアはケース内に配置される。唯一のデフロスト制御ドアは、風防出口、横窓出口、フロントフェース出口およびフロントフット出口のすべてを通る空気流の通路を調節する。デフロスト制御ドアは回転式のドアによって提供可能である。
この発明を適用可能な分野はここでの開示によって明らかにされる。この発明の概要における説明と具体的な例示とは、具体的な説明を与える用途だけを意図したものであって、本発明の技術的範囲を限定することを意図したものではない。
ここに開示される発明が適用された第1実施形態に係るHVAC装置のフェース冷房モードにおける模式的な端面図である。 上記HVAC装置のバイレベルモードにおける模式的な端面図である。 上記HVAC装置のフット暖房モードにおける模式的な端面図である。 上記HVAC装置のフット/デフロスト併用モードにおける模式的な端面図である。 上記HVAC装置のデフロストモードにおける模式的な端面図である。 ここに開示される発明が適用された第2実施形態に係るHVAC装置の模式的な端面図である。
ここに説明された図面は、選択された実施形態を図示するためだけのものであって、すべての実用的な可能性を示すものではない。そして、ここに説明された図面は、発明の範囲を限定することを意図するものではない。複数の図面の図示にわたって、対応する参照符号は、対応する部分を指している。
以下に、図面を参照しながら発明を実施するための複数の形態を説明する。各形態において先行する形態で説明した事項に対応する部分には同一の参照符号を付して重複する説明を省略する場合がある。各形態において構成の一部のみを説明している場合は、構成の他の部分については先行して説明した他の形態を適用することができる。また、後続の実施形態においては、先行する実施形態で説明した事項に対応する部分に百以上の位だけが異なる参照符号を付することにより対応関係を示し、重複する説明を省略する場合がある。各実施形態で具体的に組合せが可能であることを明示している部分同士の組合せばかりではなく、特に組合せに支障が生じなければ、明示してなくとも実施形態同士を部分的に組み合せることも可能である。
(第1実施形態)
図1−図3において、ここに開示される発明が適用された実施形態では、車両用空調装置が提供される。車両用空調装置は、HVAC装置10を備える。HVAC装置10は、車両の室内ための暖房、換気および冷房のためのシステムの一部である。
HVAC装置10はケース12を有する。ケース12は、エバポレータ14およびヒータコア16を含むHVAC装置10の複数の部品を収容する。ケース12内には、エバポレータ14とヒータコア16との間に位置付けられて設けられた温度制御ドア18がある。エバポレータ14は空気を冷却するための冷却用熱交換器である。エバポレータ14は、冷凍サイクルにおける低圧熱交換器または適宜の空気冷却器によって提供することができる。ヒータコア16は空気を加熱するための加熱用熱交換器である。ヒータコア16は車両に搭載された熱源から供給される温水を利用する温水熱交換器または適宜の空気加熱器、例えば電気ヒータによって提供することができる。
温度制御ドア18は、ケース12内に回動可能に軸支されて設けられている。温度制御ドア18は、温度制御ドア18のための第1ストッパ20と第2ストッパ22との間で移動可能に軸支されている。第1ストッパ20および第2ストッパ22は、図示されるように、ケース12に形成されたフランジによって提供されている。第1ストッパ20および第2ストッパ22は各々、温度制御ドア18の運動の範囲を制限することができる適宜の部材に代替可能である。温度制御ドア18は旗式のドアとして図示されているが、温度制御ドア18は、ケース12内の求められる位置に空気流を指向させるように操作可能な適宜のドアあるいは空気流調節装置によって提供可能である。温度制御ドア18は、第1ストッパ20と第2ストッパ22との間の任意の適切な位置に移動することができる。
例えば、図1に図示されるように、温度制御ドア18は、ヒータコア16に近接して設けられた温度制御ドアのための第1ストッパ20に温度制御ドア18が接触する第1位置に移動することができる。図2に図示されるように、温度制御ドア18は、第1ストッパ20と第2ストッパ22との間の中間位置に移動することができる。図3に図示されるように、温度制御ドア18は、温度制御ドアのための第2ストッパ22に温度制御ドア18が接触する第2位置に移動することができる。
温度制御ドア18は、第1位置においてヒータコア16を空気が通ることを阻止するとともに、ヒータコア16を空気が迂回して通ることを許容する。温度制御ドア18は、第2位置においてヒータコア16を空気が通ることを許容するとともに、ヒータコア16を空気が迂回して通ることを制限、すなわち阻止する。温度制御ドア18は、第1位置と第2位置との間に位置付けられた時においてヒータコア16を空気が通ることを許容するとともに、ヒータコア16を空気が迂回して通ることを許容する。温度制御ドア18がケース12内の空気流を指向させる方法と作用とは、HVAC装置10の様々な暖房、冷房等のモードの記述と共にさらに詳細に述べられる。
ケース12は、横窓出口24、風防出口26、フロントフェース出口28およびフロントフット出口30を含む複数の空気吹出のための出口を区画形成する。横窓出口24および風防出口26は両方ともがデフロストのため、すなわち霜を取り除き、水滴を蒸発させ、霜および水滴の付着を抑制する防曇機能を提供するための空気吹出口である。それらは、HVAC装置10が搭載される車両、ここでは道路走行車両の側面の窓ガラスおよび前面の風防ガラスのそれぞれに向けて、ヒータコア16によって暖められた暖かい空気を供給する。
ケース12は、車両の側面の窓のための横窓出口24と、車両の前面の風防のための風防出口26とを区画形成する。横窓出口24は、サイドウインドウ出口とも呼ばれる。風防出口26は、ウインドシードル出口とも呼ばれる。横窓出口24は、ダクトに連通している。ダクトの先には、横窓を指向する吹出口が設けられている。風防出口26は、ダクトに連通している。ダクトの先には、風防を指向する吹出口が設けられている。
横窓出口24から横窓に向けられた暖かい空気は、横窓のガラスに付着した霜を解凍し、水滴を蒸発させ、霜および水滴の付着を抑制する。よって、横窓出口24は、横窓のための防曇出口とも呼ぶことができる。風防出口26から風防に向けられた暖かい空気は、風防のガラスに付着した霜を解凍し、水滴を蒸発させ、霜および水滴の付着を抑制する。よって、風防出口26は、風防のための防曇出口とも呼ぶことができる。
横窓出口24は、ケース12のデフロスト出口の第1側壁32およびケース12のデフロスト隔壁34によって区画形成される。風防出口26は、デフロスト隔壁34およびデフロスト出口の第2側壁36によって定義される。デフロスト隔壁34は、デフロスト出口の第1側壁32とデフロスト出口の第2側壁36の間に位置付けられている。デフロスト隔壁34は、デフロスト出口の第2側壁36よりデフロスト出口の第1側壁32の近くに位置付けられており、それにより、横窓出口24の幅を風防出口26の幅より小さく形成する。横窓出口24はエバポレータ14に近接して設けられており、ヒータコア16よりエバポレータ14の近くに位置付けられている。
HVAC装置10はさらにデフロスト制御ドア40を有する。デフロスト制御ドア40はケース12内に設けられている。デフロスト制御ドア40はケース12内において、横窓出口24、風防出口26、フロントフェース出口28およびフロントフット出口30に対して移動可能に搭載されている。デフロスト制御ドア40は、デフロスト制御ドア40の両端から延び出す第1フランジ42と第2フランジ44とを有する。デフロスト制御ドア40はロータリドア、すなわち回動する円筒の一部を利用した回転式のドアとして図1−5には図示されている。しかし、デフロスト制御ドア40は、他の種々の適宜の形態のドアまたは空気流調節装置によって提供することができる。それら代替的な手段は、ケース12内の空気が、横窓出口24、風防出口26、フロントフェース出口28あるいはフロントフット出口30を通って、ケース12の内部から流れ出て行くことを選択的に可能にするように操作可能である。
さらに、ケース12内には、フロント出口制御ドア46が設けられている。フロント出口制御ドア46は、車両の室内の前席領域に設けられ、この前席領域へ空気を供給する複数の出口への空気流を調節する。フロント出口制御ドア46は、フロントフェース出口28またはフロントフット出口30のいずれかを通るように空気流を選択的に指向させるように、フロントフェース出口28とフロントフット出口30との間に設けられている。
フロント出口制御ドア46は、それがストッパ48に接触する第1位置(図1に図示される)と、それがストッパ50に接触する第2位置(図3に図示される)との間で移動可能である。フロント出口制御ドア46は、第1位置において、フロントフット出口30を通してケース12から出る空気流を阻止するが、フロントフェース出口28を通して出る空気流を阻止しない。フロント出口制御ドア46は、第2位置において、フロントフェース出口28を通してケース12から出る空気流を阻止するが、フロントフット出口30を通して出る空気流を阻止しない。
フロント出口制御ドア46は、空気流がフロントフェース出口28およびフロントフット出口30の両方を通ってケース12から流れ出ることを可能にするために、フロントフェース出口28とフロントフット出口30との間の中間位置(図2に図示される)に位置付けることができる。
このように、第1位置においてフロント出口制御ドア46は、フロントフット出口30を通る空気流を阻止するとともに、フロントフェース出口28を通る空気流を許容し、第2位置においてフロント出口制御ドア46は、フロントフェース出口28を通る空気流を阻止するとともに、フロントフット出口30を通る空気流を許容する。
ケース12は、デフロスト制御ドア40のための第1ストッパ52および第2ストッパ54を有する。第1ストッパ52は、デフロスト出口の第1側壁32の近傍に設けられており、それに一体的に設けることができる。第2ストッパ54は、デフロスト出口の第2側壁36の近傍に設けられており、デフロスト出口の第2側壁36に一体的に設けることができる。デフロスト制御ドア40のための第1ストッパ52と第2ストッパ54とは、デフロスト制御ドア40が横窓出口24および風防出口26のそれぞれを通る空気流を阻止するために横窓出口24および風防出口26の各々を横切って延びるように位置付けられるときに、デフロスト制御ドア40の第1フランジ42と第2フランジ44とにそれぞれに接触するように配置されている。デフロスト制御ドア40が横窓出口24および風防出口26の両方へ向かう空気流を阻止するために横窓出口24および風防出口26の両方を覆うように位置付けられるときに、第1ストッパ52は第1フランジ42に接触し、第2ストッパ54は第2フランジ44に接触する。
ケース12は、さらに、リアフェース出口58およびリアフット出口56を区画形成する。リアフット出口56は、車両の後部領域、すなわち後席領域に着座する乗員の足に向かう方向に、下方向へ向けて空気流を指向させるように、HVAC装置10が搭載される室内の後部領域、すなわち後席領域にまでほぼ延びている。リアフェース出口58は、室内の後席領域に着座する乗員の顔に向かう方向に、上方向へ向けて空気流を指向させるように、同様に室内の後部領域にまでほぼ延びている。
さらに、ケース12内には、第1のリア出口制御ドア60と、第2のリア出口制御ドア64とが設けられている。第1のリア出口制御ドア60は、第1位置(図1に図示される)、第2位置(図3に図示される)、および中間位置(図2に図示される)の間で移動可能である。第1位置では、ヒータコア16からリアフット出口56またはリアフェース出口58のいずれかに空気流が流れることを制限するように、第1のリア出口制御ドア60は配置され、指向されている。このとき、ヒータコア16を通過した暖かい空気流は、リアフット出口56およびリアフェース出口58へ向けて流れることを阻止される。このとき、ヒータコア16を迂回した空気流は、リアフット出口56およびリアフェース出口58へ向けて流れることを許容される。第2位置では、第1のリア出口制御ドア60は、ケース12内に区画形成されたストッパ62に着座する。このとき、ヒータコア16を通過した空気流は、リアフット出口56およびリアフェース出口58へ向けて流れることを許容される。このとき、ヒータコア16を迂回した空気流は、リアフット出口56およびリアフェース出口58へ向けて流れることを阻止される。
第2のリア出口制御ドア64は、リアフット出口56およびリアフェース出口58の片方または両方に選択的に空気流を指向させるために、または、リアフット出口56およびリアフェース出口58の両方への空気流を制限するために、リアフット出口56とリアフェース出口58とのそれぞれの近傍に配置されている。第2のリア出口制御ドア64は、第1のリア出口制御ドア60の下流側に位置付けられている。第2のリア出口制御ドア64は、リアフット出口56だけに空気流を供給するモード、リアフェース出口58だけに空気流を供給するモード、リアフット出口56およびリアフェース出口58の両方に空気流を供給するモード、またはリアフット出口56およびリアフェース出口58の両方に空気流を供給しないモードを選択的に提供する。
ここで、横窓出口24の幅は、図中の左右方向の幅に相当し、エバポレータ14を通過する空気流の方向にほぼ一致している。エバポレータ14と横窓出口24との間には、第2ストッパ22を提供するケース12のフランジ部分がエバポレータ14の下流の空気通路内に向けて庇状に突き出している。この結果、エバポレータ14を通過した空気流は、横窓出口24に向かうために、フランジ部分を迂回して、再びエバポレータ14の方向へ向けて戻るように流れる。この戻り空気流においては、風防出口26が手前に位置し、横窓出口24が奥に位置付けられている。この結果、横窓出口24はエバポレータ14と風防出口26との間に位置付けられている。
別の観点では、横窓出口24は、第1ストッパ52の近傍に設けられている。横窓出口24は、風防出口26と第1ストッパ52との間に設けられている。第2ストッパ52は、デフロスト制御ドア40が横窓出口24と風防出口26との両方への空気流の供給を阻止している閉状態から、少なくとも横窓出口24への空気流の供給を許容できる開状態へ移動するときに、最初に開く部位、すなわち第1フランジ42が設けられた第1端部と第1ストッパ52との間の小開度部位を規定している。言い換えると、横窓出口24は、横窓出口24および風防出口26のためにデフロスト制御ドア40とケース12とが区画する開き始め部の近傍に開設されている。横窓出口24は、デフロスト制御ドア40が少なくとも横窓出口24への空気流の供給を許容する開状態にある全範囲にわたって、デフロスト制御ドア40によって遮られることなく、ヒータコア16を通過した空気流を安定して受け入れ可能な位置に開設されている。
これに対して、風防出口26は、第1ストッパ52からは離れて位置付けられている。風防出口26は、横窓出口24および風防出口26のためにデフロスト制御ドア40とケース12とが区画する開き始め部から離れた奥部に開設されている。
HVAC装置10の詳細な作動が以下において説明される。図1は、フェイス冷房モードにおけるHVAC装置10の状態を示す。フェース冷房モードにおいて、エバポレータ14は活性化される。空気流はエバポレータ14を通り抜けることによりケース12内に流れ込む。温度制御ドア18は、空気流がヒータコア16を通ることを阻止するためにヒータコア16から遠ざけて空気流を流すように、温度制御ドア18が温度制御ドア18のための第1ストッパ20と接触ように、第1位置に位置付けられる。
デフロスト制御ドア40は、第1フランジ42が第1ストッパ52に接触し、第2フランジが第2ストッパ54に接触するように位置付けられる。それによって、横窓出口24または風防出口26のいずれかを通してケース12から空気流12が出ることが阻止される。フロント出口制御ドア46は、フロント出口制御ドア46がストッパ48と接触するように位置付けられる。それによって、空気流がフロントフェース出口28を通してケース12から流れ出ることが許容される。フロント出口制御ドア46が図示されるようにストッパ48に接している場合、フロント出口制御ドア46はフロントフット出口30を通して空気流がケース12から流れ出ることを阻止する。
車両の後席に着座している乗員の顔へ向けて空気流を指向させるために、第1のリア出口制御ドア60は、リア出口制御ドア60がストッパ66に接触するように第1位置に位置付けられる。このとき、空気流は、ヒータコア16を迂回して、リアフェース出口58に流れることを許容される。第2のリア出口制御ドア64は、リアフット出口56を閉じるように位置付けられるが、リアフェース出口58を閉じないように、すなわち開くように位置付けられる。それによって、空気流は、リアフット出口56ではなく、リアフェース出口58を通り抜けることを許容される。フェイス冷房モードにおける活性化されたエバポレータ14を通ったすべての空気流は、ヒータコア16を通過することなく、それを迂回しており、フロントフェース出口28およびリアフェース出口58を通してケース12を出る空気流は、冷やされている。それによって、車両の前席と後席とに着座する乗員の顔に向けて上向きに方向付けられた比較的低温の空気流が供給される。
HVAC装置10のバイレベルモードが図2に図示されている。バイレベルモードでは、室内の上部に冷風が供給され、下部に温風が供給される。バイレベルモードにおいて、温度制御ドア18は第1ストッパ20と第2ストッパ22とのほぼ中間の位置に位置付けられる。それによって、温度制御ドア18は、エバポレータ14を通してケース12へ導入された空気流が、ヒータコア16を通ることと、ヒータコア16を迂回することとの両方を許容する。バイレベルモードにおいて、エバポレータ14およびヒータコア16の両方が活性化される。したがって、エバポレータ14からの空気流は冷やされる。また、ヒータコア16を通り抜ける空気流は加熱される。したがって、ヒータコア16を通り抜けないエバポレータ14からの空気流は、ヒータコア16を通り抜ける空気流より比較的低温となる。
フロント出口制御ドア46は、空気流がフロントフェース出口28とフロントフット出口30との両方を通してケース12から流れ出るように、第1ストッパ48と第2ストッパ50とのほぼ中間の位置に位置付けられる。第1のリア出口制御ドア60は、ストッパ62とストッパ66とのほぼ中間の位置に位置付けられる。それによって、第1のリア出口制御ドア60は、エバポレータ14およびヒータコア16の各々からの空気流が第1のリア出口制御ドア60を越えて流れることを許容する。第2のリア出口制御ドア64は、ケース12の内部から、リアフット出口56およびリアフェース出口58の各々に空気流が出て行くことを許容するように位置付けられる。
ケース12を流れ出る前に、エバポレータ14からの低温の空気流と、ヒータコア16からの高温の空気流とは、相対的に中間的な温度の空気流を提供するために混合される。この中間的な温度の空気流は、室内の全体にわたって一般的に穏やかな空気流を導入するために、フロントフェース出口28、フロントフット出口30、リアフット出口56およびリアフェース出口58の各々を通してケース12から流れ出る。このバイレベルモードにおいて、デフロスト制御ドア40は、図1に図示されたフェイス冷房モードと同じ位置に位置付けられ続ける。よって、横窓出口24あるいは風防出口26のいずれかによって空気流が流れ出ることが阻止される。このとき、横窓出口24および風防出口26の両方を通る空気流が阻止される。
フット暖房モードにおけるHVAC装置10の作動状態が、図3に図示されている。温度制御ドア18は、それが温度制御ドアのための第2ストッパ22と接触する第2位置に移動され、それによってエバポレータ14を通り抜けた空気流が、ヒータコア16を迂回して流れることを阻止する。第1のリア出口制御ドア60は、空気流がヒータコア16を迂回して流れることをさらに阻止するために、ケース12のストッパ62に接触するように、第2位置に移動される。したがって、フット暖房モードにおいて、空気流はすべてヒータコア16を通るように指向される。このとき、ヒータコア16は、空気流の温度を上げるために活性化されている。一般的には、フット暖房モードでは、エバポレータ14は活性化されない。
フロントフット出口30を通してケース12の内部から空気流が流れ出るように指向させるために、フロント出口制御ドア46は、それがストッパ50に接触し、フロントフェース出口28を通して空気流がケース12から流れ出ることを阻止するように位置付けられる。この結果、暖められた空気流は、フロントフット出口30を通してケース12から流れ出ることが可能となる。フロントフット出口30は、室内の床、およびそこに着座している乗員の足へ暖かい空気流を指向させる。第2のリア出口制御ドア64は、リアフット出口56を閉じないが、リアフェース出口58を閉じるように、位置付けられる。それによって、空気流は、室内の後席の床、および室内の後席に着座する乗員の足へ向けてリアフット出口56を通してケース12内部から流れ出るように指向させられる。
図3のフット暖房モードにおいて、デフロスト制御ドア40は、気流が横窓出口24を通ってケース12から流れ出ることを可能にするために、横窓出口24を閉塞しないように、横窓出口24から遠ざかるように回転される。空気流はヒータコア16によって暖められているので、横窓出口24を通ってケース12を流れ出る空気流、すなわち車両のひとつ以上の横窓に向けられる空気流は、横窓の曇りを除去し、霜を取り除く。デフロスト制御ドア40は、第1フランジ42とデフロスト隔壁34との間に隙間を区画形成するために、第1フランジ42がデフロスト隔壁34にほぼ整列し、それでいて第1フランジ42がデフロスト隔壁34から離れるように位置付けられる。この隙間によって、ヒータコア16によって暖められた空気流は、風防出口26を通してケース12から流れ出ることができる。風防出口26を通り抜ける比較的暖かい空気流は、風防、すなわちフロントガラスの表面と接触することによって、フロントガラスから曇と霜を取り除く。
フット/デフロスト併用モード(フット暖房/デフロスト併用モード)におけるHVAC装置10の作動状態が、図4に図示されている。図4に図示されるフット/デフロスト併用モードにおいて、温度制御ドア18、フロント出口制御ドア46、第1のリア出口制御ドア60および第2のリア出口制御ドア64は、図3に図示されたフット暖房モードに関して説明されたのと同じ位置に位置付けられる。この結果、HVAC装置10は、比較的暖かい空気流をフロントフット出口30およびリアフット出口56を通してケース12内から流出させる。それにより、室内の前席領域と後席領域との床に向けて比較的暖かい空気流が指向させられ、供給される。
図3のフット暖房モードと図4のフット/デフロスト併用モードとの唯一の本質的な違いは、ヒータコア16によって暖められたより多くの量の空気流が風防出口26を通してケース12から流れ出ることを許容するために、デフロスト制御ドア40がさらに風防出口26から遠ざかるように回転させられる点である。より具体的には、デフロスト制御ドア40は、第1フランジ42がデフロスト隔壁34とデフロスト出口の第2側壁36とに対してほぼ等距離となり、かつ、第2フランジ44が第2ストッパ54とストッパ48との間に位置するように、位置付けられる。デフロスト出口の第2側壁36は、風防出口26を区画形成している。それによって、空気流が横窓出口24、風防出口26、およびフロントフット出口30の各々を通ることが許容される。
図5は、デフロストモードにおけるHVAC装置10の状態を示す。デフロストモードにおいて、温度制御ドア18と第1のリア出口制御ドア60は、図3のフット暖房モードおよび図4のフット/デフロスト併用モードにおいて説明されたのと同じ位置に位置付けられる。したがって、活性化されているエバポレータ14を通してケース12に導入された空気流は、そのすべてがヒータコア16を通して流れ、加熱される。
デフロストモードにおいて、ヒータコア16からの暖められた空気流が風防出口26および横窓出口24の両方を通して何ら妨げられることなく流れることを許容するために、デフロスト制御ドア40は、第1フランジ42が第2ストッパ54に接触し、かつ、第2フランジ44がストッパ48に接触するように、さらに風防出口26から遠ざけられるように回転させられる。デフロスト制御ドア40は、フロントフェース出口28あるいはフロントフット出口30のいずれかを空気流が通過することを阻止し、それによって、室内の前席領域への空気流を制限する。
第2のリア出口制御ドア64は、リアフット出口56およびリアフェース出口58の両方を閉じるように位置付けられる。それによって、車両の後席領域への空気流は制限される。
図5のデフロストモードにおいて、ケース12の内部からの空気流は、もっぱら横窓出口24および風防出口26を通るように指向される。デフロストモードにおいては、車両の乗客の方へ指向するように空気は供給されない。
この実施形態では、デフロスト制御ドア40は、第1位置、第2位置および第3位置に移動可能である。第1位置において、デフロスト制御ドア40は、横窓出口24および風防出口26の両方を通る空気流を阻止するとともに、デフロスト制御ドア40を越えてフロントフェース出口28およびフロントフット出口30の両方に向かう空気流を許容するように位置付けられる。第2位置において、デフロスト制御ドア40は、横窓出口24および風防出口26の両方を通る空気流を許容するとともに、デフロスト制御ドア40を越えてフロントフェース出口28およびフロントフット出口30の両方に向かう空気流を許容するように位置付けられる。第3位置において、デフロスト制御ドア40は、横窓出口24および風防出口26の両方を通る空気流を許容するとともに、フロントフェース出口28およびフロントフット出口30を通る空気流を阻止するように位置付けられる。
(第2実施形態)
HVAC装置10は、通過し、流れ出る空気流を指向させるための種々の適宜の形態のドアまたは空気流調節装置をケース12内に備えることができる。例えば、先行する実施形態では回転式のドアとして説明されたデフロスト制御ドア40は、図6に図示されるような旗式のドアを用いたデフロスト制御ドア70と取り替えることができる。
旗式のデフロスト制御ドア70は第1端部72、およびこの第1端部72と反対の第2端部74を含んでいる。第1端部72は、風防出口26とフェース出口28の間のケース12内に軸支される。よって、デフロスト制御ドア70は、第1端部72を回転軸として回動する。
第2端部74の近傍にはフランジ76が設けられている。フランジ76は、デフロスト制御ドア70から延び出している。フランジ76は、デフロスト制御ドア70の基礎部分78に対して直角に設けられている。フランジ76は、風防出口26の開口に沿って延在している。フランジ76は、横窓出口24への空気流を許容しながら、風防出口26への空気流を阻止または抑制するように形成されている。
デフロスト制御ドア70の形状と大きさとは、基礎部分78が風防出口26および横窓出口24の両方を横切って伸びることができるように形成されている。フランジ76は、旗式のデフロスト制御ドア70が横窓出口24または風防出口26のいずれかを通る空気流を阻止するように位置付けられる場合に、フランジ76がデフロスト隔壁34に接触するように位置付けられている。このとき、横窓出口24および風防出口26の両方を通る空気流が阻止される。フランジ76は、基礎部分78から垂直に延び出す垂直フランジ76とも呼ぶことができる。この構成では、デフロスト制御ドア70は、デフロスト制御ドア70の基礎部分78から延び出す垂直フランジ76を含む旗式のドアである。垂直フランジ76はデフロスト制御ドア70が閉位置にある場合に横窓出口24と風防出口26との間に位置するケース12のデフロスト隔壁34に接触するように形成されている。
デフロスト制御ドア70の形状と大きさとは、さらに、デフロスト制御ドア70が図5に図示されるデフロストモードにあるときに、第2端部74がストッパ48に接触するように形成されている。このとき、デフロスト制御ドア70は、フロントフェース出口28またはフロントフット出口30のいずれかを通る空気流を阻止する。このとき、フロントフェース出口28およびフロントフット出口30の両方を通る空気流が阻止される。
以上に説明したように、車両用空調装置は、デフロスト制御ドア40、70を有する。デフロスト制御ドア40、70は、横窓出口24および風防出口26を閉じ、かつ、フロントフェース出口28およびフロントフット出口30を開く位置と、横窓出口24および風防出口26を開き、かつ、フロントフェース出口28およびフロントフット出口30を開く位置と、横窓出口24および風防出口26を開き、かつ、フロントフェース出口28およびフロントフット出口30を閉じる位置とに移動可能である。ケース12は、デフロスト制御ドア40、70が横窓出口24および風防出口26を閉じている位置において、デフロスト制御ドア40、70の端部42、74と接触し、デフロスト制御ドア40、70が横窓出口24および風防出口26を閉じている位置から、横窓出口24および風防出口26を開く位置へ移動するときに、最初に開く部位32、52を有する。横窓出口24は、最初に開く部位32、52に隣接して設けられている。それにより、横窓出口24は、デフロスト制御ドア40、70が横窓出口24および風防出口26を開く全範囲にわたって、デフロスト制御ドア40、70によって遮られることなく、ヒータコア16を通過した空気流を安定して受け入れ可能である。
以上に述べたように、ここに開示される構成によると、図3に図示されるフット暖房モード、図4に図示されるフット/デフロスト併用モード、および図5に図示されるデフロストモードの各々において、横窓出口24を通る空気流が許容される。この結果、複数の暖房モードの各々において、ひとつまたは複数の横窓へ向かう安定した量、好適には一定量の暖められた空気流が供給される。このような横窓への空気流は、種々の観点から有利な効果をもたらす。例えば、窓を通して外を見ることを妨げることのある横窓への望ましくない霜の付着および水滴の付着(くもり/曇)を抑制することができる。このような横窓出口24への安定した空気流の量は、単一のデフロスト制御ドア40、70と、単一のフロント出口制御ドア46とによって実現される。したがって、HVAC装置10の機能と信頼性とを向上させながら、同時に、HVAC装置10のコストが抑制される。
(他の実施形態)
以上に述べた実施形態の説明は、図示と説明のために与えられたものである。そこには、発明を限定する意図や、網羅的にする意図はない。それぞれの個別の構成要素、または特定の実施形態の特徴は、その特定の実施形態に限定されない。しかし、具体的に図示され説明されていない限り、適用可能であれば、それらは互いに入れ替え可能であり、特定の選ばれた実施形態において利用可能である。それぞれの個別の構成要素、または特定の実施形態の特徴は、多くの手法に変形可能でもある。それらの変形例は発明からの派生物として考慮されるべきではなく、すべてのそれらの変形例は発明の技術的範囲に属するべきものとして意図されている。
発明は上述した実施形態に何ら制限されることなく、種々変形して実施することが可能である。上記実施形態の構造、作用、効果は、あくまで例示であって、発明の技術的範囲はこれらの記載の範囲に限定されるものではない。発明は、実施形態において示された組み合わせに限定されることなく、それぞれ独立して実施可能である。発明のいくつかの技術的範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲の記載と均等の意味及び範囲内での全ての変更を含むものである。
10 HVAC装置、 12 ケース、
14 エバポレータ、 16 ヒータコア、 18 温度制御ドア、
24 横窓出口、 26 風防出口、
28 フロントフェース出口、 30 フロントフット出口、
32 第1側壁、 34 デフロスト隔壁、 36 第2側壁、
40、70 デフロスト制御ドア、
46 フロント出口制御ドア、
56 リアフット出口、 58 リアフェース出口、
60 第1のリア出口制御ドア、64 第2のリア出口制御ドア。

Claims (21)

  1. 風防出口(26)、横窓出口(24)、フロントフェース出口(28)、およびフロントフット出口(30)を区画形成するケース(12)と、
    前記ケース(12)内に収容されたエバポレータ(14)と、
    前記ケース(12)内に収容されたヒータコア(16)とを備え、
    前記横窓出口(24)は、前記エバポレータ(14)と前記風防出口(26)との間にあることを特徴とする車両用空調装置。
  2. さらに、前記ケース(12)内において前記エバポレータ(14)と前記ヒータコア(16)の間に設けられた温度制御ドア(18)を備え、
    前記温度制御ドア(18)は第1位置と第2位置との間で移動可能であって、前記温度制御ドア(18)は、前記第1位置において前記ヒータコア(16)を空気が通ることを阻止し、前記温度制御ドア(18)は、前記第2位置において前記ヒータコア(16)を空気が通ることを許容するとともに、前記ヒータコア(16)を空気が迂回して通ることを制限し、前記温度制御ドア(18)は、前記第1位置と前記第2位置との間に位置付けられた時において前記ヒータコア(16)を空気が通ることを許容するとともに、前記ヒータコア(16)を空気が迂回して通ることを許容することを特徴とする請求項1に記載の車両用空調装置。
  3. さらに、前記ケース(12)内において、前記横窓出口(24)、前記風防出口(26)、前記フロントフェース出口(28)および前記フロントフット出口(30)に対して移動可能に搭載されたデフロスト制御ドア(40、70)を備え、
    前記デフロスト制御ドア(40、70)は、第1位置、第2位置および第3位置に移動可能であり、
    前記第1位置において、前記デフロスト制御ドア(40、70)は、前記横窓出口(24)および前記風防出口(26)の両方を通る空気流を阻止するとともに、前記デフロスト制御ドア(40、70)を越えて前記フロントフェース出口(28)および前記フロントフット出口(30)の両方に向かう空気流を許容するように位置付けられ、
    前記第2位置において、前記デフロスト制御ドア(40、70)は、前記横窓出口(24)および前記風防出口(26)の両方を通る空気流を許容するとともに、前記デフロスト制御ドア(40、70)を越えて前記フロントフェース出口(28)および前記フロントフット出口(30)の両方に向かう空気流を許容するように位置付けられ、
    前記第3位置において、前記デフロスト制御ドア(40、70)は、前記横窓出口(24)および前記風防出口(26)の両方を通る空気流を許容するとともに、前記フロントフェース出口(28)および前記フロントフット出口(30)を通る空気流を阻止するように位置付けられることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両用空調装置。
  4. さらに、前記フロントフェース出口(28)と前記フロントフット出口(30)との間に設けられ、第1位置と第2位置の間で移動可能であるフロント出口制御ドア(46)を備え、前記第1位置において前記フロント出口制御ドア(46)は、前記フロントフット出口(30)を通る空気流を阻止するとともに、前記フロントフェース出口(28)を通る空気流を許容し、前記第2位置において前記フロント出口制御ドア(46)は、前記フロントフェース出口(28)を通る空気流を阻止するとともに、前記フロントフット出口(30)を通る空気流を許容することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の車両用空調装置。
  5. 前記ケース(12)は、さらに、リアフェース出口(58)およびリアフット出口(56)を区画形成することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の車両用空調装置。
  6. さらに、前記横窓出口(24)、および前記風防出口(26)の両方を通る空気流を調節する単一のデフロスト制御ドア(40、70)と、
    前記フロントフェース出口(28)および前記フロントフット出口(30)だけを通る空気流を調節する単一のフロント出口制御ドア(46)とを備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両用空調装置。
  7. さらに、前記横窓出口(24)、前記風防出口(26)、前記フロントフェース出口(28)および前記フロントフット出口(30)のすべてを通る空気流を調節する単一のデフロスト制御ドア(40、70)を備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両用空調装置。
  8. 前記デフロスト制御ドア(40)は回転式のドアであることを特徴とする請求項3、請求項6、または請求項7に記載の車両用空調装置。
  9. 前記デフロスト制御ドア(70)は旗式のドアであることを特徴とする請求項3、請求項6、または請求項7に記載の車両用空調装置。
  10. 前記デフロスト制御ドア(70)は、前記デフロスト制御ドア(70)の基礎部分(78)から延び出す垂直フランジ(76)を含む旗式のドアであって、前記垂直フランジ(76)は前記デフロスト制御ドア(70)が閉位置にある場合に前記横窓出口(24)と前記風防出口(26)との間の前記ケース(12)の隔壁(34)に接触するように形成されていることを特徴とする請求項9に記載の車両用空調装置。
  11. 風防出口(26)、横窓出口(24)、フロントフェース出口(28)、およびフロントフット出口(30)を区画形成し、前記横窓出口(24)から前記風防出口(26)を仕切るデフロスト隔壁(34)を含むケース(12)と、
    前記ケース(12)内に収容されたエバポレータ(14)と、
    前記ケース(12)内に収容されたヒータコア(16)と、
    前記横窓出口(24)、前記風防出口(26)、前記フロントフェース出口(28)および前記フロントフット出口(30)を通る空気流を調節する単一のデフロスト制御ドア(40、70)とを備えることを特徴とする車両用空調装置。
  12. 前記横窓出口24は前記エバポレータ14と前記風防出口26との間にあることを特徴とする請求項11に記載の車両用空調装置。
  13. 前記デフロスト制御ドア(40、70)は、前記横窓出口(24)、前記風防出口(26)、前記フロントフェース出口(28)および前記フロントフット出口(30)のすべてを通る空気流を調節することを特徴とする請求項11または請求項12に記載の車両用空調装置。
  14. 前記デフロスト制御ドア(40)は回転式のドアであることを特徴とする請求項11から請求項13のいずれかに記載の車両用空調装置。
  15. 前記デフロスト制御ドア(70)は、前記デフロスト制御ドア(70)の基礎部分(78)から延び出す垂直フランジ(76)を含む旗式のドアであって、前記垂直フランジ(76)は前記デフロスト制御ドア(70)が閉位置にある場合に前記横窓出口(24)と前記風防出口(26)との間の前記ケース(12)の前記デフロスト隔壁(34)に接触するように形成されていることを特徴とする請求項11から請求項13のいずれかに記載の車両用空調装置。
  16. 前記ケース(12)は、さらに、リアフェース出口(58)およびリアフット出口(56)を区画形成することを特徴とする請求項11から請求項15のいずれかに記載の車両用空調装置。
  17. 前記デフロスト制御ドア(40、70)は、第1位置、第2位置および第3位置に移動可能であり、
    前記第1位置において、前記デフロスト制御ドア(40、70)は、前記横窓出口(24)および前記風防出口(26)の両方を通る空気流を阻止するとともに、前記デフロスト制御ドア(40、70)を越えて前記フロントフェース出口(28)および前記フロントフット出口(30)の両方に向かう空気流を許容するように位置付けられ、
    前記第2位置において、前記デフロスト制御ドア(40、70)は、前記横窓出口(24)および前記風防出口(26)の両方を通る空気流を許容するとともに、前記デフロスト制御ドア(40、70)を越えて前記フロントフェース出口(28)および前記フロントフット出口(30)の両方に向かう空気流を許容するように位置付けられ、
    前記第3位置において、前記デフロスト制御ドア(40、70)は、前記横窓出口(24)および前記風防出口(26)の両方を通る空気流を許容するとともに、前記フロントフェース出口(28)および前記フロントフット出口(30)を通る空気流を阻止するように位置付けられることを特徴とする請求項11から請求項16のいずれかに記載の車両用空調装置。
  18. 風防出口(26)、横窓出口(24)、フロントフェース出口(28)、およびフロントフット出口(30)を区画形成し、前記横窓出口(24)から前記風防出口(26)を仕切るデフロスト隔壁(34)を含むケース(12)と、
    前記ケース(12)内に収容されたエバポレータ(14)であって、それ自身と前記風防出口(26)との間に前記横窓出口(24)を位置付けるように配置されたエバポレータ(14)と、
    前記ケース(12)内に収容されたヒータコア(16)と、
    前記横窓出口(24)、前記風防出口(26)、前記フロントフェース出口(28)および前記フロントフット出口(30)のすべてを通る空気流を調節する単一のデフロスト制御ドア(40、70)とを備え、前記デフロスト制御ドア(40)は回転式のドアであることを特徴とする車両用空調装置。
  19. 前記ケース(12)は、さらに、リアフェース出口(58)およびリアフット出口(56)を区画形成することを特徴とする請求項18に記載の車両用空調装置。
  20. さらに、前記ヒータコア(16)を通るか、または迂回するように空気流を指向させる温度制御ドア(18)を備えることを特徴とする請求項18または請求項19に記載の車両用空調装置。
  21. 前記デフロスト制御ドア(40、70)は、前記横窓出口(24)および前記風防出口(26)を閉じ、かつ、前記フロントフェース出口(28)および前記フロントフット出口(30)を開く位置と、前記横窓出口(24)および前記風防出口(26)を開き、かつ、前記フロントフェース出口(28)および前記フロントフット出口(30)を開く位置と、前記横窓出口(24)および前記風防出口(26)を開き、かつ、前記フロントフェース出口(28)および前記フロントフット出口(30)を閉じる位置とに移動可能であって、
    前記ケース(12)は、前記デフロスト制御ドア(40、70)が前記横窓出口(24)および前記風防出口(26)を閉じている位置において、前記デフロスト制御ドア(40、70)の端部(42、74)と接触し、前記デフロスト制御ドア(40、70)が前記横窓出口(24)および前記風防出口(26)を閉じている位置から、前記横窓出口(24)および前記風防出口(26)を開く位置へ移動するときに、最初に開く部位(32、52)を有し、
    前記横窓出口(24)は、前記最初に開く部位(32、52)に隣接して設けられており、それにより、前記横窓出口(24)は、前記デフロスト制御ドア(40、70)が前記横窓出口(24)および前記風防出口(26)を開く全範囲にわたって、前記デフロスト制御ドア(40、70)によって遮られることなく、前記ヒータコア(16)を通過した空気流を安定して受け入れ可能であることを特徴とする請求項3、および請求項6から請求項20のいずれかに記載の車両用空調装置。
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