JPH07329543A - 車両用空気調和装置 - Google Patents

車両用空気調和装置

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JPH07329543A
JPH07329543A JP12406794A JP12406794A JPH07329543A JP H07329543 A JPH07329543 A JP H07329543A JP 12406794 A JP12406794 A JP 12406794A JP 12406794 A JP12406794 A JP 12406794A JP H07329543 A JPH07329543 A JP H07329543A
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air
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 フットモード時にフット吹出口とサイドデフ
吹出口の両方から温風を吹き出すことが可能で、且つバ
イレベルモード時にサイドデフ吹出口から温風が吹き出
さないようにすることが可能な自動車用空気調和装置を
提供する。 【構成】 フットモード時にフット吹出口から吹き出さ
れる温風による車室内暖房と同時にサイドデフ吹出口か
ら温風を側方窓ガラスに吹き付けるようにして側方窓ガ
ラスの曇りを取り除くようにした自動車用空気調和装置
に、ダクトに回動自在に支持されるシャフト21と、フ
ット吹出口を開閉するメインドア22と、サイドデフ吹
出口を開閉するサブドア23と、メインドア22とサブ
ドア23との相対角度を所定の角度に保持するための板
ばね24とからなる2重構造のフットドア9を取り付け
た。そして、バイレベルモード時に、メインドア22に
てフット吹出口を開き、サブドア23にてサイドデフ吹
出口を閉じるようにしてサイドデフ吹出口から温風が吹
き出さないようにして乗員の頭部のほてりを防止した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、フット吹出口とサイ
ドデフ吹出口とを1枚のフットドアにて開閉することが
可能な車両用空気調和装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、車両用空気調和装置において
は、車両の前方窓ガラスの内面に向かって主に温風を吹
き出すデフダクト通路内に、車両の側方窓ガラスの内面
に向かって主に温風を吹き出すサイドデフ吹出口が形成
されていた。ところが、冬期で車室内の湿度が高い場合
に、フットモードにて車室内暖房を行っている時、前方
窓ガラスは曇らないが、デフダクト通路を通過する一部
の空気が分かれてサイドデフ吹出口から吹き出されるた
め、サイドデフ吹出口からの吹出風量が非常に少ない。
この結果、乗員の身体に近い側方窓ガラスは乗員の身体
や衣服等から蒸発する水分により曇りが発生するという
不具合があった。
【0003】そこで、上記の不具合を解消する従来例と
して、図7に示したような車両用空気調和装置100が
提案されている。この従来例としての車両用空気調和装
置100は、乗員の足元に向かって主に温風を吹き出す
フット吹出口101のフットダクト通路102にサイド
デフ吹出口103に連通するサイドデフダクト通路10
4を連通させるようにしている。
【0004】このため、フットモード時にフットドア1
05を開くことにより、サイドデフ吹出口103より充
分な風量が確保できるので、側方窓ガラスの曇りを取り
除くことができる。なお、106はデフ吹出口、107
はフェイス吹出口、108はフェイスドア、109はダ
クト、110は送風機、111はエバポレータ、112
はヒータコアである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来例のよ
うに、1枚のフットドア105にてフット吹出口101
とサイドデフ吹出口103を同時に開くようにしたレイ
アウトの車両用空気調和装置100においては、本来は
乗員の頭胸部に向けて冷風を吹き出し、乗員の足元に向
けて温風を吹き出すバイレベルモード時に、サイドデフ
吹出口103やデフ吹出口106からも温風が吹き出さ
れることになる。すなわち、図6に示したように、バイ
レベルモード時の各吹出口の配風比が、フェイス吹出口
14が60%、フット吹出口15が35%、デフ吹出口
13が2%、サイドデフ吹出口16が3%となる。この
結果、車室内の上方に吹き出す空気の温度が高くなり、
乗員の頭部のほてり等が発生し、乗員に不快感を与えて
しまうという問題点があった。
【0006】この発明の目的は、乗員の頭部のほてり等
を防止して乗員に不快感を与えない車両用空気調和装置
を提供することにある。この発明の目的は、フットモー
ド時にフット吹出口とサイドデフ吹出口の両方から温風
を吹き出すことが可能で、且つバイレベルモード時にサ
イドデフ吹出口から温風が吹き出さないようにすること
が可能な車両用空気調和装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、乗員の足元に向かって主に温風を吹き出すフット吹
出口、およびこのフット吹出口に並列して設けられ、車
両の側方窓ガラスに向かって主に温風を吹き出すサイド
デフ吹出口を有するダクトと、前記フット吹出口および
前記サイドデフ吹出口を開閉する1枚のドアとを備えた
車両用空気調和装置において、前記ドアは、前記フット
吹出口より前記サイドデフ吹出口の開口時期を遅らせた
技術手段を採用した。
【0008】請求項2に記載の発明は、乗員の足元に向
かって主に温風を吹き出すフット吹出口、およびこのフ
ット吹出口に並列して設けられ、車両の側方窓ガラスに
向かって主に温風を吹き出すサイドデフ吹出口を有する
ダクトと、前記フット吹出口および前記サイドデフ吹出
口を開閉する1枚のドアとを備えた車両用空気調和装置
において、前記ドアは、乗員の足元および車両の側方窓
ガラスに向けて主に温風を吹き出すフットモード時に、
前記フット吹出口と前記サイドデフ吹出口を開くと共
に、乗員の頭胸部に向けて主に冷風を吹き出し、乗員の
足元に向けて主に温風を吹き出すバイレベルモード時
に、前記フット吹出口を開き、前記サイドデフ吹出口を
閉じる技術手段を採用した。
【0009】請求項3に記載の発明は、請求項1に記載
の車両用空気調和装置において、前記ドアは、前記フッ
ト吹出口を開閉する第1のシール部、前記サイドデフ吹
出口を開閉する第2のシール部、および前記第1のシー
ル部が前記フット吹出口を開いた時に、前記第1のシー
ル部と前記第2のシール部とが所定の角度を持つように
前記第2のシール部を保持する保持手段を有する技術手
段を採用した。
【0010】
【作用】請求項1に記載の発明によれば、1枚のドアが
フット吹出口よりサイドデフ吹出口の開口時期を遅らせ
ることにより、フット吹出口から乗員の足元に向かって
吹き出される温風の風量よりサイドデフ吹出口から車両
の側方窓ガラスに向かって吹き出される温風の風量が絞
られる。あるいは、フット吹出口が開かれており、サイ
ドデフ吹出口が未だ閉じられている場合は、フット吹出
口のみから温風が吹き出される。これにより、車室内の
下方の空気の温度より車室内の上方の空気の温度が低く
なるので、乗員の頭部のほてり等が抑えられる。
【0011】請求項2に記載の発明によれば、フットモ
ード時に、1枚のドアにてフット吹出口とサイドデフ吹
出口の両方が開かれるため、フット吹出口から乗員の足
元に向かって主に温風が吹き出され、且つサイドデフ吹
出口から車両の側方窓ガラスに向かって主に温風が吹き
出されることにより、車室内暖房と側方窓ガラスの曇り
の除去とを同時に行える。また、バイレベルモード時
に、1枚のドアにてフット吹出口が開かれ、サイドデフ
吹出口が閉じられるため、フット吹出口のみから車室内
に向かって温風が吹き出されることにより、車室内の上
方の空気の温度が高くならないので、乗員の頭部のほて
り等が抑えられる。
【0012】
【実施例】
〔実施例の構成〕次に、この発明の車両用空気調和装置
を図に示す自動車用空気調和装置に適用した実施例に基
づいて説明する。図1および図2はフットドアを示した
図で、図3は自動車用空気調和装置を示した図である。
【0013】自動車用空気調和装置1は、ダクト2、ブ
ロワ3、エバポレータ4、ヒータコア5、内外気切替ド
ア6、エアミックスドア(以下A/Mドアと呼ぶ)7、
1枚のフェイスドア8および1枚のフットドア9等から
構成されている。
【0014】ダクト2は、自動車の車室内前方側に設置
され、内部に内気導入口11から吸い込んだ車室内空気
(以下内気と略す)または外気導入口12から吸い込ん
だ車室外空気(以下外気と略す)をデフ吹出口13、フ
ェイス吹出口14、フット吹出口15またはサイドデフ
吹出口16へ送る送風路17が形成されている。
【0015】デフ吹出口13は、自動車の車室内のうち
比較的に上方側で開口し、自動車の前方窓ガラスに向か
って主に温風を吹き出す吹出口である。フェイス吹出口
14は、乗員の頭胸部に向かって主に冷風を吹き出す吹
出口である。フット吹出口15は、図4にも示したよう
に、乗員の足元に向かって主に温風を吹き出す吹出口で
ある。サイドデフ吹出口16は、自動車の車室内のうち
比較的に上方側で開口し、自動車の側方窓ガラスおよび
乗員の頭胸部の側方窓がわ部分に向かって主に温風を吹
き出す吹出口である。このサイドデフ吹出口16は、図
4にも示したように、フット吹出口15より上方側に並
行して開口しており、フット吹出口15より開口面積が
小さい。
【0016】ブロワ3は、ダクト2の上流側において回
転自在に支持されている送風手段である。このブロワ3
は、駆動手段としてのブロワモータ18により回転駆動
される。ブロワモータ18は、印加電圧等の通電量に応
じてブロワ3の回転速度、つまり風量を制御する。
【0017】エバポレータ4は、コンプレッサ、コンデ
ンサ、レシーバまたはアキュームレータ等の気液分離
器、エキスパンションバルブまたはキャピラリチューブ
等の減圧手段および冷媒配管と共に冷凍サイクルを構成
するものである。このエバポレータ4は、ダクト2の送
風路17内を流れる空気を内部に流入した冷媒と熱交換
させて冷却して除湿する熱交換器である。なお、エバポ
レータ4の代わりにペルチェ素子等の冷却手段をダクト
2内に設置しても良い。
【0018】ヒータコア5は、水冷式のエンジン、ウォ
ータポンプ、温水弁および温水配管と共に温水回路を構
成するものである。このヒータコア5は、ダクト2の送
風路17内を流れる空気を内部に流入した温水(エンジ
ン冷却水)と熱交換させて加熱する熱交換器である。な
お、ヒータコア4の代わりに冷凍サイクルのコンデンサ
や電気ヒータ等の加熱手段をダクト2内に設置しても良
い。
【0019】内外気切替ドア6は、内気導入口11およ
び外気導入口12を開閉する板ダンパである。この内外
気切替ドア6は、ダクト2の上流側において回動自在に
支持され、ダクト2内に内気導入口11を介して内気を
導入する内気循環モードとダクト2内に外気導入口12
を介して外気を導入する外気導入モードとダクト2内に
内気導入口11および外気導入口12を介して内気およ
び外気を導入する内外気導入モードとを切り替える吸込
口切替手段である。
【0020】A/Mドア7は、エバポレータ4を通過し
た冷風を、ヒータコア5を通過する空気とヒータコア5
を迂回する空気とに振り分ける板ダンパである。このA
/Mドア7は、ダクト2の中間地点において回動自在に
支持され、最大暖房運転時にヒータコア5を全開し、最
大冷房運転時にヒータコア5を全閉する。
【0021】フェイスドア8は、デフ吹出口13とフェ
イス吹出口14を開閉する板ダンパである。このフェイ
スドア8は、ダクト2の下流側において回動自在に支持
されている。フットドア9は、フット吹出口15とサイ
ドデフ吹出口16を開閉する2重構造の板ダンパであ
る。このフットドア9は、ダクト2の下流側において回
動自在に支持されている。
【0022】次に、フットドア9の構造を図1および図
2に基づいて詳細に説明する。このフットドア9は、ダ
クト2に回動自在に支持されるシャフト(支点)21
と、このシャフト21と一体的に回動するメインドア2
2と、シャフト21を軸にして回動するサブドア23
と、メインドア22とサブドア23との角度を所定の角
度θ°(例えば25°から35°が良く、30°が望ま
しい。図2参照)に保持する板ばね24とから構成され
ている。
【0023】シャフト21は、樹脂により丸棒状に形成
され、外周に軸方向に延びる突起片25を形成してい
る。また、シャフト21の外周には、サブドア23を所
定の位置に保持するための係止部としての円弧状のスト
ッパ26が一体成形されている。このシャフト21の一
端部には、リンク機構のレバー27が組み付けられてい
る。そして、フットドア9の開閉は、吹出口モード切替
スイッチ等の手動操作手段またはコンピュータにて制御
されるアクチュエータ(図示せず)によりリンク機構を
操作することによりなされる。
【0024】なお、手動操作手段として吹出口モード切
替スイッチとリンク機構との間にワイヤーケーブルを介
在させても良い。アクチュエータとして、ダイヤフラ
ム、サーボモータまたはステップモータ等の駆動手段を
用いても良い。また、メインドア22とサブドア23と
を別々に2つの駆動手段によりそれぞれ駆動しても良
い。
【0025】メインドア22は、本発明の第1のシール
部であって、平板状のドア本体28の両面にウレタン等
のパッキン29、30が一体成形された樹脂ドアであ
る。パッキン29は、パッキン30より寸法(シャフト
21の軸方向に平行な寸法)が短く、ストッパ26によ
ってサブドア23との間隔が定められている。なお、メ
インドア22として、ドア本体を鉄板等の金属板とし、
シャフトとパッキンを組み付けるようにした構造を用い
ても良い。
【0026】サブドア23は、本発明の第2のシール部
であって、メインドア22より小さく鉄板などの金属板
製のドア本体31の表面(サイドデフ吹出口16側面)
にウレタン等のパッキン32が貼り付けられ、ドア本体
31の裏面には凹み部33が形成されている。このドア
本体31は、シャフト21の外周に回動自在に支持され
る軸受部34〜36を一体成形している。軸受部34、
36と軸受部35とは、対面した半カーリング形状に形
成されている。
【0027】このサブドア23は、シャフト21に対し
て図1の矢印Y方向から軸受部34〜36を嵌め合わせ
た後に、突起片25に沿って挿入され、軸受部36がス
トッパ26に当接したところで回動自在に係止される。
また、サブドア23は、メインドア22に対して所定の
角度θ°(図2参照)だけ回動可能である。なお、本例
では、パッキン29を設けていないドア本体28の表面
にサブドア23が収まるようにサブドア23のサイズを
決定している。
【0028】板ばね24は、本発明の保持手段であっ
て、メインドア22とサブドア23との相対角度が0°
の時に反力が最大となり、サブドア23のドア本体31
の凹み部33とメインドア22との間に収まる。このと
き、メインドア22のドア本体28の表面とサブドア2
3のドア本体31の裏面とは密着する。なお、板ばね2
4は、先端部がメインドア22のドア本体28の表面に
摺接し、他端部がサブドア23のドア本体31の凹み部
33に溶接等の接合手段を用いて接合されている。
【0029】次に、各吹出口モードと、フェイスドア
8、フットドア9のメインドア22、サブドア23の開
口位置との関係を図5に示した。なお、図5においてa
〜dは各ドアの開口位置を示す(図3参照)。また、F
ACEはフェイス吹出口14から主に冷風が乗員の頭胸
部に向かって吹き出すフェイスモードを示す。
【0030】B/Lはフェイス吹出口14から主に冷風
が乗員の頭胸部に向かって吹き出し、且つフット吹出口
15から主に温風が乗員の足元に向かって吹き出すバイ
レベルモードを示す。FOOTはフット吹出口15から
主に温風が乗員の足元に向かって吹き出すフットモード
を示す。
【0031】F/Dはフット吹出口15から主に温風が
乗員の足元に向かって吹き出し、且つデフ吹出口13か
ら主に温風が前方窓ガラスの内面に向かって吹き出すフ
ットデフモードを示す。DEFはデフ吹出口13から主
に温風が前方窓ガラスの内面に向かって吹き出すデフモ
ード(デフロスタモード)を示す。
【0032】〔実施例の作用〕次に、この実施例の自動
車用空気調和装置1の作用を図1ないし図5に基づいて
簡単に説明する。ここで、図5はこの実施例の各吹出口
モードと各ドアの位置関係を示した図である。
【0033】(フェイスモード時)吹出口モードをフェ
イスモード(FACE)に切り替えると、図3および図
5に示したように、フェイスドア8がa位置に設定さ
れ、フットドア9のメインドア22およびサブドア23
が共にd位置に設定される。すなわち、フェイス吹出口
14が開かれ、その他のデフ吹出口13、フット吹出口
15およびサイドデフ吹出口16が閉じられる。このと
き、メインドア22とサブドア23との相対角度は0°
で、フットドア9のメインドア22はフット吹出口15
をシールし、サブドア23のパッキン32はサイドデフ
吹出口16をシールする。
【0034】これにより、エバポレータ4で冷却された
冷風は、A/Mドア7の開度に応じてヒータコア5で温
度が調節された後にフェイス吹出口14から自動車の車
室内へ吹き出される。したがって、乗員の頭胸部に集中
的に冷風が吹き付けられることになるので、乗員が所望
の冷風感を覚える。
【0035】(バイレベルモード時)吹出口モードをバ
イレベルモード(B/L)に切り替えると、図3および
図5に示したように、フェイスドア8がa位置に設定さ
れ、フットドア9のメインドア22がc位置に設定され
る。このとき、サブドア23は板ばね24の反力(弾性
力)によりサイドデフ吹出口16を閉じる側に付勢され
ているので、d位置に設定された状態が維持される。す
なわち、フェイス吹出口14およびフット吹出口15が
開かれ、デフ吹出口13およびサイドデフ吹出口16が
閉じられる。このとき、フットドア9のサブドア23は
サイドデフ吹出口16をシールする。
【0036】これにより、エバポレータ4で冷却された
冷風は、主にフェイス吹出口14から自動車の車室内へ
吹き出され、ヒータコア5で加熱された温風は、主にフ
ット吹出口15から自動車の車室内へ吹き出される。し
たがって、乗員の頭胸部に冷風が吹き付けられ、乗員の
足元部に温風が吹き付けられることになる。また、サイ
ドデフ吹出口16から温風が吹き出されないので、自動
車の車室内の上方の空気の温度が上昇することはなく、
乗員の頭部のほてりを防止でき、乗員が不快感を覚える
ことなく、頭寒足熱の快適な空調が行われる。
【0037】(フットモード時)吹出口モードをフット
モード(FOOT)に切り替えると、図3および図5に
示したように、フェイスドア8がb位置に設定され、フ
ットドア9のメインドア22がa位置に設定される。こ
のとき、サブドア23は板ばね24の反力(弾性力)に
よりメインドア22と所定の角度θ°(図2参照)を持
って遅れて開かれるので、b位置に設定される。すなわ
ち、デフ吹出口13、フット吹出口15およびサイドデ
フ吹出口16が開かれ、フェイス吹出口14が閉じられ
る。
【0038】これにより、ヒータコア5で加熱された温
風は、デフ吹出口13、フット吹出口15およびサイド
デフ吹出口16から自動車の車室内へ吹き出される。し
たがって、乗員の足元部に温風が吹き付けられると共
に、自動車の前方窓ガラスの内面および側方窓ガラスの
内面に温風が吹き付けられることになる。したがって、
前方窓ガラスに曇りが発生していない暖房運転時に側方
窓ガラスが曇ることを防止できる。このとき、サブドア
23がb位置に設定されているが、フット吹出口15お
よびサイドデフ吹出口16からの温風の吹き出しに全く
支障はない。なお、フットモード時に、デフ吹出口13
を閉じておいても良い。
【0039】(フットデフモード時)吹出口モードをフ
ットデフモード(F/D)に切り替えると、図3および
図5に示したように、フェイスドア8がb位置に設定さ
れ、フットドア9のメインドア22がc位置に設定され
る。このとき、サブドア23はバイレベルモードと同様
にしてd位置に設定される。すなわち、デフ吹出口13
およびフット吹出口15が開かれ、フェイス吹出口14
およびサイドデフ吹出口16が閉じられる。このとき、
フットドア9のサブドア23はサイドデフ吹出口16を
シールする。
【0040】これにより、ヒータコア5で加熱された温
風は、デフ吹出口13およびフット吹出口15から自動
車の車室内へ吹き出される。したがって、乗員の足元部
に温風が吹き付けられると共に、自動車の前方窓ガラス
の内面に温風が吹き付けられることになる。したがっ
て、車室内暖房だけでなく、前方窓ガラスの曇りも取り
除くことができる。
【0041】(デフモード時)吹出口モードをデフモー
ド(DEF)に切り替えると、図3および図5に示した
ように、フェイスドア8がb位置に設定され、フットド
ア9のメインドア22およびサブドア23が共にd位置
に設定される。すなわち、デフ吹出口13が開かれ、そ
の他のフェイス吹出口14、フット吹出口15およびサ
イドデフ吹出口16が閉じられる。このとき、フットド
ア9のメインドア22はフット吹出口15をシールし、
サブドア23はサイドデフ吹出口16をシールする。
【0042】これにより、エバポレータ4で除湿された
湿度の低い空気は、A/Mドア7の開度に応じてヒータ
コア5で加熱された後にデフ吹出口13から自動車の前
方窓ガラスの内面に吹き出され、前方窓ガラスの内面に
集中的に除湿された温風が吹き付けられることにより、
前方窓ガラスの曇りが取り除かれる。
【0043】〔実施例の効果〕以上のように、自動車用
空気調和装置1は、バイレベルモード時に、フェイスド
ア8にてフェイス吹出口14が開かれ、デフ吹出口13
が閉じられる。さらに、2重構造のフットドア9のメイ
ンドア22にてフット吹出口15が開かれ、サブドア2
3にてサイドデフ吹出口16が閉じられる。
【0044】すなわち、図6に示したように、バイレベ
ルモード時の各吹出口の配風比は、フェイス吹出口14
が67%、フット吹出口15が33%、デフ吹出口13
が0%、サイドデフ吹出口16が0%となる。このた
め、フェイス吹出口14のみから自動車の車室内に向か
って冷風が吹き出され、フット吹出口15のみから自動
車の車室内に向かって温風が吹き出されることにより、
車室内の上方の空気の温度が上昇することはない。した
がって、乗員の頭部のほてりを防止できるので、乗員が
不快感を覚えることはなく、快適な空調フィーリングを
得ることができる。
【0045】〔変形例〕この実施例では、1枚のフェイ
スドア8にてデフ吹出口13とフェイス吹出口14を開
閉したが、複数のドアにてデフ吹出口13とフェイス吹
出口14をそれぞれ開閉しても良い。この実施例では、
本発明を自動車用空気調和装置1に適用したが、本発明
を鉄道車両やバス車両等の大型車両の空気調和装置に適
用しても良い。
【0046】この実施例では、フットドア9のメインド
ア22とサイドドア23との相対角度を板ばね24の反
力にて所定の角度θ°とすることによりフット吹出口1
5よりサイドデフ吹出口16の開口時期をずらしたが、
メインドア22とサイドドア23を独立して動かすこと
によりフット吹出口15よりサイドデフ吹出口16の開
口時期をずらしても良い。例えば、メインドア22とサ
イドドア23を複数個のアクチュエータで動かすと良
い。また、板ばね24の代わりに、コイルスプリング、
ゴム、弾性変形可能な樹脂、クッション等の弾性手段を
用いても良い。
【0047】
【発明の効果】請求項1に記載の発明は、車室内の下方
の空気の温度より車室内の上方の空気の温度が低くなる
ので、乗員の頭部のほてり等が抑えられ、乗員が不快感
を覚えることはない。
【0048】請求項2に記載の発明は、バイレベルモー
ド時に、車室内の上方の空気の温度が高くならないの
で、乗員の頭部のほてり等が抑えられ、乗員が不快感を
覚えることはない。フットモード時に、1枚のドアにて
フット吹出口とサイドデフ吹出口との両方を開くことが
できるので、車室内暖房と側方窓ガラスの曇りの除去と
を同時に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例に用いたフットドアを示した
斜視図である。
【図2】図1のA−A断面図である。
【図3】この発明の実施例の自動車用空気調和装置を示
した概略図である。
【図4】この発明の実施例の自動車用空気調和装置の主
要部を示した断面図である。
【図5】この発明の実施例の各吹出口モードと各ドアの
位置関係を示した図である。
【図6】実施例と従来例とのバイレベルモード時の各吹
出口の配風比を示した図である。
【図7】従来例としての車両用空気調和装置を示した断
面図である。
【符号の説明】
1 自動車用空気調和装置(車両用空気調和装置) 2 ダクト 9 フットドア 15 フット吹出口 16 サイドデフ吹出口 21 シャフト 22 メインドア(第1のシール部) 23 サブドア(第2のシール部) 24 板ばね(保持手段)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】乗員の足元に向かって主に温風を吹き出す
    フット吹出口、およびこのフット吹出口に並列して設け
    られ、車両の側方窓ガラスに向かって主に温風を吹き出
    すサイドデフ吹出口を有するダクトと、前記フット吹出
    口および前記サイドデフ吹出口を開閉する1枚のドアと
    を備えた車両用空気調和装置において、 前記ドアは、前記フット吹出口より前記サイドデフ吹出
    口の開口時期を遅らせたことを特徴とする車両用空気調
    和装置。
  2. 【請求項2】乗員の足元に向かって主に温風を吹き出す
    フット吹出口、およびこのフット吹出口に並列して設け
    られ、車両の側方窓ガラスに向かって主に温風を吹き出
    すサイドデフ吹出口を有するダクトと、前記フット吹出
    口および前記サイドデフ吹出口を開閉する1枚のドアと
    を備えた車両用空気調和装置において、 前記ドアは、乗員の足元および車両の側方窓ガラスに向
    けて主に温風を吹き出すフットモード時に、前記フット
    吹出口と前記サイドデフ吹出口を開くと共に、乗員の頭
    胸部に向けて主に冷風を吹き出し、乗員の足元に向けて
    主に温風を吹き出すバイレベルモード時に、前記フット
    吹出口を開き、前記サイドデフ吹出口を閉じることを特
    徴とする車両用空気調和装置。
  3. 【請求項3】請求項1に記載の車両用空気調和装置にお
    いて、 前記ドアは、前記フット吹出口を開閉する第1のシール
    部、前記サイドデフ吹出口を開閉する第2のシール部、
    および前記第1のシール部が前記フット吹出口を開いた
    時に、前記第1のシール部と前記第2のシール部とが所
    定の角度を持つように前記第2のシール部を保持する保
    持手段を有することを特徴とする車両用空気調和装置。
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