JP2014072907A - 電力変換装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】複数のスイッチング素子(Su,Sv,Sw,Sx,Sy,Sz)のオンオフを切り替えて直流を交流に変換するインバータ回路(4)を設ける。所定の制御周期(T)でインバータ回路(4)の目標出力電圧(Vdc*,Vqc*)を求め、制御周期(T)よりも短い周期(Tc)のキャリア信号(Ca)に同期して、出力電圧指令値(Vdc*,Vqc*)に応じたパルスを生成してオンオフを制御する制御部(5)を設ける。
【選択図】図1
Description
複数のスイッチング素子(Su,Sv,Sw,Sx,Sy,Sz)のオンオフを切り替えて直流を交流に変換するインバータ回路(4)と、
所定の制御周期(T)で前記インバータ回路(4)の出力電圧指令値(Vdc*,Vqc*)を求め、前記制御周期(T)よりも短い周期(Tc)のキャリア信号(Ca)に同期して、前記出力電圧指令値(Vdc*,Vqc*)に応じたパルスを生成して前記オンオフを制御する制御部(5)と、
を備えたことを特徴とする。
第1の発明の電力変換装置において、
前記制御部(5)は、前記制御周期(T)内では等幅のパルスの列を生成することを特徴とする。
第1の発明の電力変換装置において、
前記制御部(5)は、前記インバータ回路(4)の出力電流が正弦波に近づくように、前記パルスのパルス幅(tu,tv,tw,tx,ty,tz)を調整することを特徴とする。
第1の発明の電力変換装置において、
前記インバータ回路(4)は、三相交流を出力するように構成され、
前記制御部(5)は、前記三相交流のうちの最大相及び最小相を前記制御周期(T)よりも短い周期(Tc)のキャリア信号(Ca1,Ca2)に同期して、ゼロベクトル(v0,v7)を分割して前記オンオフを制御するとともに、中間相を前記制御周期(T)の低速キャリア信号(Ca0)に同期して前記オンオフを制御することを特徴とする。
第1から第4の発明の何れかの電力変換装置において、
前記インバータ回路(4)の出力電流に応じた電圧パルスを出力するシャント抵抗(R)を備え、
前記制御部(5)は、前記シャント抵抗(R)における電圧パルスの幅を所定以上に確保した期間を設け、前記出力電流の値を検出することを特徴とする。
第1から第5の発明の何れかの電力変換装置において、
前記スイッチング素子(Su,Sv,Sw,Sx,Sy,Sz)は、ワイドバンドギャップ半導体を主材料とした半導体素子であることを特徴とする。
〈全体構成〉
図1は、本発明の実施形態1に係る電力変換装置(1)の構成を示すブロック図である。同図に示すように電力変換装置(1)は、コンバータ回路(2)、直流リンク部(3)、インバータ回路(4)、及び制御部(5)を備え、単相交流電源(6)から供給された交流を所定の周波数の交流に変換して、モータ(7)に供給するようになっている。なお、本実施形態のモータ(7)には、いわゆるIPMモータ(Interior Permanent Magnet Motor)を採用している。IPMモータは、例えば空気調和機の冷媒回路(図示は省略)に設けられた電動圧縮機に組み込まれ、圧縮機構(例えばスクロール式圧縮機など)を駆動する。
コンバータ回路(2)は、単相交流電源(6)にリアクトル(L)を介して接続され、単相交流電源(6)の出力を全波整流する。この例では、コンバータ回路(2)は、4つのダイオード(D1〜D4)がブリッジ状に結線されたダイオードブリッジ回路である。
直流リンク部(3)は、コンデンサ(3a)を備えている。コンデンサ(3a)は、コンバータ回路(2)の出力ノード間に接続されている。また、コンデンサ(3a)は、インバータ回路(4)の入力ノード間に接続され、該コンデンサ(3a)の両端に生じた直流電圧(直流リンク電圧(Edc))が、インバータ回路(4)に入力されている。コンデンサ(3a)は、例えば電解コンデンサやフィルムコンデンサによって構成する。
インバータ回路(4)は、直流リンク部(3)の出力をスイッチングして三相交流に変換し、モータ(7)に供給する。インバータ回路(4)は、複数のスイッチング素子(Su,Sv,Sw,Sx,Sy,Sz)がブリッジ結線されて構成されている。この例では、それぞれのスイッチング素子(Su,Sv,Sw,Sx,Sy,Sz)は、SiC(炭化ケイ素)を主材料としたスイッチング素子である。
制御部(5)は、キャリア信号(Ca)に同期して、PWM制御方式により前記スイッチングを制御している。制御部(5)は、具体的には、直流電圧検出部(51)、相電流検出部(52)、座標変換部(53)、位置センサレス制御部(54)、速度制御部(55)、電圧指令演算部(56)、相電圧指令演算部(57)、キャリア発生器(58)、及びPWM信号発生部(59)を備えている。この制御部(5)の主要部分は、マイクロコンピュータとそれを動作させるプログラムで実現されている。
図2、及び図3は、制御部(5)の動作を説明するフローチャートである。図3に示したフロー(以下、PWM信号作成フロー)は、キャリア周期(Tc)で実行され、図2に示したフロー(以下、相電圧指令演算フロー)は、キャリア周期(Tc)よりも長い周期(以下、制御周期(T))で実行される。
相電圧指令演算フローでは、制御部(5)によってステップS01からステップS06の処理が行われ、相電圧指令値(Vu*,Vv*,Vw*)が求められる。
PWM信号作成フローでは、制御部(5)によってステップS11からステップS13の処理が行われ、PWM信号(Gu,Gv,Gw,Gx,Gy,Gz)が生成される。PWM信号作成フローの処理は、PWM信号発生部(59)が実行する。
本実施形態では、PWM信号作成フローをキャリア周期(Tc)で行いつつ、出力電圧ベクトル演算フローの処理が確実に行えるように、制御周期(T)を定めてある。
図4の(A)には、参考のために従来の電力変換装置のキャリア信号を併記してある。従来の電力変換装置では、1キャリア周期中に、前記出力電圧ベクトル演算フロー及び前記PWM信号作成フローの両処理に相当する処理が行われる。そのため、従来の電力変換装置では、制御周期とキャリア周期は一致し、例えば、出力電圧ベクトル演算フロー及びPWM信号作成フローの両フローの総実行時間に100μsかかるマイクロコンピュータを用いたとすれば、従来の電力変換装置では、本実施形態のようにキャリア周波数(fc)を高めることは難しい。
制御部(5)が行う、1キャリア周期(Tc)内で完了する処理と、複数のキャリア周期(Tc)を跨って行う処理との区分けは、実施形態1の例には限定されない。図5、及び図6は、実施形態1の変形例1における制御部(5)の動作を説明するフローチャートである。詳しくは、図5は、複数のキャリア周期(Tc)に跨って行う処理の他の例を示すフローチャートである。また、図6は、1キャリア周期(Tc)内で完了する処理の他の例を示すフローチャートである。これらの処理も制御部(5)が行う。
制御周期(T)内のパルス列は前記のように等幅である必要はない。図7は、実施形態1の変形例2におけるPWM信号作成のフローチャートである。本変形例のPWM信号作成フローは、実施形態1のPWM信号作成フローにおけるステップS12とステップS13の間に、ステップS31及びステップS32を追加したものである。これらの処理も制御部(5)が行う。
本発明の実施形態2の電力変換装置(1)は、高周波のスイッチングを行う相を順次切替えて電力変換を行う。所定の1相(後述の最大相または最小相)をより高速にスイッチングする。
本実施形態では、キャリア発生器(58)は、制御周期(T)と同じ周期のキャリア信号(以下、低速キャリア信号(Ca0)と呼ぶ)と、制御周期(T)よりも周期が短い2つのキャリア信号(以下、高速キャリア信号(Ca1,Ca2)と呼ぶ)を生成する。そして、制御部(5)は、最大相に対する相電圧指令値は、高速キャリア信号(Ca1,Ca2)の最大値となるように補正し、最小相に対する出力電圧ベクトルは、高速キャリア信号(Ca1,Ca2)の最小値となるように補正する。なお、2つの高速キャリア信号(Ca1,Ca2)の何れを用いるかは後述する。
そして、中間相の電圧(V')は、相電圧指令値(Vu*,Vv*,Vw*)から定まる値からずれた値(Δ')であるV'=V+Δ'となる。また、T1=V'Tとなる。
V'=V+Δ'=V+V'(1-δ)
V-V'δ=0
∴ V'=V/δ
したがって、中間相の電圧をV/δとし、最大相及び最小相をずらすタイミングを中間相のスイッチングタイミングと同時にする。
本実施形態の電力変換装置(1)では、制御部(5)における処理を、高速キャリア信号(Ca1)毎に行う処理と、高速キャリア信号(Ca1,Ca2)よりも長い制御周期(T)で行う処理(出力電圧ベクトル演算フロー)とに分けて、何れかの1相で高速スイッチングを行っている。そして、3本のキャリア信号を用いて、高周波化するので制御は容易である。
実施形態1や実施形態2などように、スイッチング周波数がより高くなると、シャント抵抗(R)における電圧パルスの幅も狭くなり、インバータ回路(4)の電流検出が難しくなる。確実に電流検出を行うために交流電流出力部に高価な電流検出用トランス(DC-CT)を複数個採用すると、電力変換装置のコスト増加につながる。
〈1〉位置制御処理や速度制御処理は、必ずしもベクトル制御割込みに同期して実行する必要はない。例えば、制御周期(T)よりもさらに長い周期で実行するようにしてもよい。
4 インバータ回路
5 制御部
Claims (6)
- 複数のスイッチング素子(Su,Sv,Sw,Sx,Sy,Sz)のオンオフを切り替えて直流を交流に変換するインバータ回路(4)と、
所定の制御周期(T)で前記インバータ回路(4)の出力電圧指令値(Vdc*,Vqc*)を求め、前記制御周期(T)よりも短い周期(Tc)のキャリア信号(Ca)に同期して、前記出力電圧指令値(Vdc*,Vqc*)に応じたパルスを生成して前記オンオフを制御する制御部(5)と、
を備えたことを特徴とする電力変換装置。 - 請求項1の電力変換装置において、
前記制御部(5)は、前記制御周期(T)内では等幅のパルスの列を生成することを特徴とする電力変換装置。 - 請求項1の電力変換装置において、
前記制御部(5)は、前記インバータ回路(4)の出力電流が正弦波に近づくように、前記パルスのパルス幅(tu,tv,tw,tx,ty,tz)を調整することを特徴とする電力変換装置。 - 請求項1の電力変換装置において、
前記インバータ回路(4)は、三相交流を出力するように構成され、
前記制御部(5)は、前記三相交流のうちの最大相及び最小相を前記制御周期(T)よりも短い周期(Tc)のキャリア信号(Ca1,Ca2)に同期して、ゼロベクトル(v0,v7)を分割して前記オンオフを制御するとともに、中間相を前記制御周期(T)の低速キャリア信号(Ca0)に同期して前記オンオフを制御することを特徴とする電力変換装置。 - 請求項1から請求項4の何れかの電力変換装置において、
前記インバータ回路(4)の出力電流に応じた電圧パルスを出力するシャント抵抗(R)を備え、
前記制御部(5)は、前記シャント抵抗(R)における電圧パルスの幅を所定以上に確保した期間を設け、前記出力電流の値を検出することを特徴とする電力変換装置。 - 請求項1から請求項5の何れかの電力変換装置において、
前記スイッチング素子(Su,Sv,Sw,Sx,Sy,Sz)は、ワイドバンドギャップ半導体を主材料とした半導体素子であることを特徴とする電力変換装置。
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JPH05260781A (ja) * | 1992-03-09 | 1993-10-08 | Mitsubishi Electric Corp | 電力変換装置 |
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