JP2014070089A - 粘着テープ及び粘着テープロール - Google Patents
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Abstract
【解決手段】厚さ方向寸法を備えた被印字粘着テープ150は、基材層153と、基材層153の厚さ方向の一方側に設けられ、所定の粘着剤により構成された粘着層152と、基材層153の厚さ方向の他方側に設けられ、シリコーン系剥離剤若しくはオレフィン樹脂系剥離剤若しくは長鎖アルキル基を有するアクリル樹脂系剥離剤により構成された、剥離剤層154と、を有する。
【選択図】図7
Description
まず、図1〜図6を参照しつつ、本実施形態に係わる粘着テープ印刷装置の概略構成について説明する。
次に、粘着テープ印刷装置1の動作の概略について説明する。
以上の基本構成において、本実施形態の特徴は、第1ロールR1及び第3ロールR3におけるテープ繰り出し時の剥離性の向上、インクリボンIBの被印字粘着テープ150への転写性の向上、及び印字済み粘着テープ150″の防汚性の向上を図れる被印字粘着テープ150及びインクリボンIBの層構造にある。以下、その詳細を順を追って説明する。
図7(a)に、本実施形態の上記印字済み粘着テープ150″の積層構造を概念的に示す。
1.ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、エチレン・酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン・メタクリル酸共重合体(EMMA)、ポリブテン(PB)、ポリブタジエン(BDR)、ポリメチルペンテン(PMP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリイミド(PI)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリエーテルケトン(PEK)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ナイロン(NY)、ポリアミド(PA)、ポリカーボネート(PC)、ポリスチレン(PS)、発泡ポリスチレン(FS/EPS)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、エチレン−酢酸ビニル共重合体鹸化物(EVOH)、ポリビニルアルコール(PVA)、普通セロハン(PT)、防湿セロハン(MST)、ポリアクリロニトリル(PAN)、ビニロン(VL)、ポリウレタン(PU)、トリアセチルセルソース(TAC)、
2.金属箔<アルミニウム箔(AI)、銅箔>、真空蒸着(通常アルミニウムの)フィルム(VM)、
3.上質紙、無塵紙、グラシン紙、クレーコート紙、樹脂コート紙、ラミネート紙(ポリエチレンラミネート紙、ポリプロピレンラミネート紙等)などの紙
ユポ(合成)紙、クラフト紙
4.不織布
5.ガラスクロス
2.ポリプロピレン系樹脂(プロピレン単独ポリマー(プロピレン単独重合体)、プロピレン−α−オレフィンコポリマー(プロピレン−α−オレフィン共重合体)、なお、立体規則性α−オレフィン系樹脂という表記でもよい。また、上記結晶性オレフィン系樹脂は、1種を単独で使用してもよいし、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。)
1.長鎖アルキル基含有化合物
長鎖アルキルイソシアネートを反応させて得られたもの→側鎖に炭素数8〜30の長鎖アルキル基を有するもの。なお、上記炭素数が8未満となると剥離性能確保が難しい。また、炭素数が30を超えると入手性や取り扱いが困難である。このような剥離性ポリマーには、アルキルイソシアネートを原料成分としたウレタン系ポリマーなどの反応生成物、アクリル系重合体などがある。また、反応生成物は、ポリビニルアルコール系重合体やポリエチレンイミンなどに炭素数8〜30の長鎖アルキル基を有するアルキルイソシアネートを反応させて生成できる。例えば、ポリビニルアルコール系重合体+長鎖アルキルイソシアネート→ポリビニルカーバメート、または、ポリエチレンイミン+長鎖アルキルイソシアネート→アルキル尿素誘導体、等の反応が挙げられる。
上記印字済み粘着テープ150″は、上述したように、剥離剤層154、基材層153、及び粘着剤層152に対して、インクリボンIBからの転写で転写層IKが形成されることにより、構成されている。そして、ユーザは、前述のようにして第3ロールR3に巻回された印字済み粘着テープ150″を適宜のタイミングで第2収納部7から取り出した後、当該第3ロールR3から所望の長さ分の印字済み粘着テープ150″を繰り出して適宜の被着体に対し貼り付けることで、例えばラベルや梱包用の封止材として使用することができる。このとき、印字済み粘着テープ150″は、剥離剤層154、基材層153、及び粘着剤層152、をこの順序で含む積層構造となっている(図3等も参照)。印字済み粘着テープ150″において基材層153の上記厚さ方向一方側(すなわち被着体への貼り付け側と反対側)に剥離剤層154を設けることにより、上記のようにラベルや封止材として使用されるときに表面に汚れやゴミが付着しにくくなり、防汚性を保つことができる。
ここで、上述のように印字済み粘着テープ150″では剥離剤層154、基材層153、及び粘着剤層152をこの順序で含むことから、上記第3ロールR3においては、図7(a)に示されるように、転写層IKが転写されている部分以外では、粘着剤層152は、第3ロールR3の径方向に剥離剤層154と接して粘着した状態となる(図3も参照)。上記剥離剤層154はこの粘着剤層152との粘着を再剥離しやすくすることも目的として設けられている。すなわち、上記のようにして第3ロールR3から印字済み粘着テープ150″が繰り出されるときには、上記粘着剤層152が剥離剤層154から順次引き剥がされて剥離される。そして本実施形態では、このときの剥離性を向上する(より軽い負荷で粘着剤層152を引き剥がせるようにする)ために、剥離剤層154が、SP値が比較的低い(例えば7以上9以下の)、オレフィン樹脂系剥離剤(若しくは長鎖アルキル基を有するアクリル樹脂系剥離剤)によって構成されている(図8参照)。これにより、上記第3ロールR3からの印字済み粘着テープ150″繰り出し時における剥離剤層154からの剥離性を向上することができる。
一方、転写層IKは、図7(a)に示されるように、上記厚さ方向他方側(図中の上側)から上記厚さ方向一方側(図中の下側)に向かって、アンダー層163、インク層162、トップ層161、をこの順序で含む積層構造となっている(図2も参照)。すなわち、インクリボンIBからの転写時には、転写層IKの上記厚さ方向一方側の表面に位置する上記トップ層161が上記剥離剤層154の上記厚さ方向他方側に隣接して形成される。転写性を良好にするためには、これら隣接する剥離剤層154とトップ層161との密着性を増大させる必要があり、そのためには、剥離剤層154のSP値とトップ層161のSP値との差が比較的低いことが好ましい(図8参照)。
以上、説明したように、本実施形態によれば、第3ロールR3からの繰り出し時における剥離性を向上しつつ、ユーザが貼り付けて使用されるときの防汚性を維持できる、最適な特性の印字済み粘着テープ150″(印字付きの粘着テープの例、粘着テープの別の例に相当)を実現することができる。また、本実施形態によれば、インクリボンIBからの転写性も向上することができ、これによっても最適な特性の印字済み粘着テープ150″を実現することができる。
すなわち、図7(b)に示されるように、本変形例では、転写層IK′において、アンダー層163とトップ層161との間に、上記実施形態のインク層162に代えて、所定の顔料により構成されSP値が7以上9以下と比較的低いインク層162′(第2インク層に相当)が設けられる。
すなわち、図7(c)に示されるように、本変形例では、転写層IK″において、上記図7(b)の転写層IK′のトップ層161が省略され、インク層162″(第3インク層及び第2層に相当)が上記トップ層161の機能を兼ねている。したがって、インク層162″は、例えばSP値が7以上9以下の比較的低い値のものが採用される。このインク層162″は、所定の顔料により構成され、転写対象に対し付着可能である。
すなわち、図7(d)に示されるように、本変形例では、転写層IK″′において、上記図7(b)の転写層IK″′のアンダー層163が省略され、インク層162″′(第4インク層及び第1層に相当)が上記アンダー層163の機能を兼ねている。したがって、インク層162″′は、例えばSP値が7以上9以下の比較的低い値のものが採用される。
なお、上記第3ロールR3において、印字を行うことなく、粘着剤層152、基材層153、剥離剤層154のみ(これら3層が粘着テープの別の例に相当する)を巻回しても良い。この場合も、剥離剤層154により、第3ロールR3からの繰り出し時に上記と同様の剥離性の向上効果及び防汚性保持の効果を得ることができる。
150′ 印字済み粘着テープ
150″ 印字済み粘着テープ
151 剥離材
152 粘着剤層(粘着層、テープ本体)
153 基材層(テープ基材層、テープ本体)
154 剥離剤層(剥離層、テープ本体)
161 トップ層(第2層)
162 インク層(第1インク層)
162′ インク層(第2インク層)
162″ インク層(第3インク層、第2層)
162″′ インク層(第4インク層、第1層)
163 アンダー層(第1層)
164 リボン基材層
IB インクリボン
IK 転写層
R3 第3ロール
R4 リボン供給ロール(インクリボンロール)
Claims (5)
- 厚さ方向寸法を備えた粘着テープであって、
テープ基材層と、
前記テープ基材層の前記厚さ方向の一方側に設けられ、所定の粘着剤により構成された粘着層と、
前記テープ基材層の前記厚さ方向の他方側に設けられ、シリコーン系剥離剤若しくはオレフィン樹脂系剥離剤若しくは長鎖アルキル基を有するアクリル樹脂系剥離剤により構成された、剥離層と、
を有することを特徴とする粘着テープ。 - 請求項1記載の粘着テープにおいて、
前記剥離層を構成する、前記シリコーン系剥離剤若しくは前記オレフィン樹脂系剥離剤若しくは前記長鎖アルキル基を有するアクリル樹脂系剥離剤の溶解度パラメータの値が、7以上9以下である
ことを特徴とする粘着テープ。 - 請求項1又は請求項2記載の粘着テープにおいて、
前記粘着層を構成する前記所定の粘着剤の溶解度パラメータの値が、9より大きく14以下である
ことを特徴とする粘着テープ。 - 請求項3記載の粘着テープにおいて、
前記粘着層を構成する前記所定の粘着剤は、アクリル系粘着剤である
ことを特徴とする粘着テープ。 - 請求項1乃至請求項4のいずれか1項記載の粘着テープを、所定の軸心まわりに巻回して構成したことを特徴とする粘着テープロール。
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