JP2014065960A - 車両用アルミ合金、および、自動二輪車用ホイール - Google Patents

車両用アルミ合金、および、自動二輪車用ホイール Download PDF

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Abstract

【課題】Fe等の不純物を含むアルミニウム材料を用いても車両部品に適した靭性を確保することが可能な車両用アルミ合金、および、自動二輪車用ホイールを提供する。
【解決手段】車両用アルミ合の組成を重量%でFe:0.5%以下、Mn:0.2%以下とし、SiおよびCuを含み、残部のAlおよび不可避的不純物を含み、デンドライト2次アーム間隔が45μm以下、且つ、金属間化合物のサイズが150μm以下である。
【選択図】なし

Description

本発明は、車両用アルミ合金、および、このアルミ合金を用いた自動二輪車用ホイールに関する。
自動車や二輪車の車輪など高強度と高靭性の両方が要求される部品の材料として、従来、新塊アルミニウム(アルミニウム一次合金ともいう)に、いくつかの元素を添加したアルミ合金が提案されている。(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−27169号公報
ところで、特許文献1記載のアルミ合金のように新塊アルミニウムを使用すると、新塊アルミニウムが高価であることと、新塊アルミニウムの製造に多くのCOが排出されることから、アルミニウムのリサイクル材である再生塊アルミニウム材(アルミニウム二次合金ともいう)を原料としてアルミ合金材を製造することが望まれている。しかし、再生塊アルミニウム材を使用すると、靭性(伸び)を低下させるFe等の材料が含まれてしまう。このため、靭性が要求される車両部品に再生塊アルミニウム材を使用することは難しかった。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、Fe等の不純物を含むアルミニウム材料を用いても車両部品に適した靭性を確保することが可能な車両用アルミ合金、および、自動二輪車用ホイールを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の車両用アルミ合金は、重量%でFe:0.5%以下、Mn:0.2%以下とし、SiおよびCuを含み、残部のAlおよび不可避的不純物を含み、デンドライト2次アーム間隔(DAS:Dendrite Arm Spacing)が45μm以下、且つ、金属間化合物のサイズが150μm以下であることを特徴とする。
本発明によれば、再生塊アルミニウム材のような、Fe、Mn、Cu等を不純物として含むアルミニウム原料を用いて、車両部品に適した靭性を有する車両用アルミ合金を得ることができる。
また、上記の車両用アルミ合金は、デンドライト2次アーム間隔が40μm以下、且つ、金属間化合物のサイズが100μm以下であることが好ましい。
この場合、より優れた靭性を有する車両用アルミ合金を得ることができる。
また、上記の車両用アルミ合金は、デンドライト2次アーム間隔が35μm以下、且つ、金属間化合物のサイズが70μm以下であることが好ましい。
この場合、より優れた靭性を有する車両用アルミ合金を得ることができる。
また、上記の車両用アルミ合金は、デンドライト2次アーム間隔が25μm以下、且つ、金属間化合物のサイズが30μm以下であることが好ましい。
この場合、より優れた靭性を有する車両用アルミ合金を得ることができる。
また、本発明の自動二輪車用ホイールは、上記の車両用アルミ合金を用いて構成されたことを特徴とする。
本発明によれば、好適な靭性を有する自動二輪車用ホイールを提供できる。
上記の自動二輪車用ホイールは、リム部(17)の厚みが20mm以下に設定されたことが好ましい。
本発明によれば、鋳造時にリム部が速やかに冷却されることにより、冷却中の初晶の晶出時間を短くしてリム部におけるデンドライト2次アーム間隔を小さくすることができ、さらに、共晶の晶出期間における針状の金属間化合物の成長を抑えることができる。これにより、自動二輪車用ホイールを構成するアルミ合金に、車両用部品としてより好適な特性を持たせることができ、靭性に優れた自動二輪車用ホイールを提供できる。
また、上記の自動二輪車用ホイールは、上型(21)、下型(23)、および、リム部(17)を形成するスライド型(25)を有し、前記上型(21)、前記下型(23)、及び前記スライド型(25)の少なくともいずれかにおいて、前記リム部(17)を形成する部分に冷却速度を速める冷却液流路(39)を形成した金型(20)を用い、溶湯重力金型鋳造(GDC:Gravity Die Casting)により製造されたことが好ましい。
この場合、上型、下型及びスライド型のいずれかに冷却液流路を形成した金型を用いることにより、鋳造時にリム部を速やかに冷却できるので、自動二輪車用ホイールのリム部におけるデンドライト2次アーム間隔を小さくするとともに、針状の金属間化合物の成長を抑えることができる。これにより、靭性に優れ、低コストで製造可能な自動二輪車用ホイールを提供できる。
また、上記の自動二輪車用ホイールを、上記金型を用いて低圧金型鋳造(LPDC:Low Pressure Die Casting)により製造してもよい。
また、上記の自動二輪車用ホイールは、上型(21)、下型(23)、および、リム部(17)を形成するスライド型(41)を有し、前記上型(21)、前記下型(23)、及び前記スライド型(41)の少なくともいずれかにおいて、前記リム部(17)を形成する成形面(43)をベリリウム銅合金で形成した金型(40)を用い、溶湯重力金型鋳造で製造されたことが好ましい。
この場合、上型、下型及びスライド型のいずれかにベリリウム銅合金を配置した金型を用いることにより、鋳造時に、リム部を形成する成形面でリム部を速やかに放熱させ、冷却時間を短縮できる。このため、自動二輪車用ホイールのリム部におけるデンドライト2次アーム間隔を小さくするとともに、針状の金属間化合物の成長を抑えることができる。これにより、靭性に優れ、低コストで製造可能な自動二輪車用ホイールを提供できる。
本発明によれば、再生塊アルミニウム材のような、Fe、Mn、Cu等を不純物として含むアルミニウム原料を用いて、車両部品に適した靭性を有する車両用アルミ合金を得ることができ、この車両用アルミ合金を用いて好適な靭性を有する自動二輪車用ホイールを提供できる。
また、鋳造時にリム部が速やかに冷却されることにより、冷却中の初晶の晶出時間を短くしてリム部におけるデンドライト2次アーム間隔を小さくすることができ、初晶の晶出後における針状の金属間化合物の成長を抑えることができる。これにより、自動二輪車用ホイールを構成するアルミ合金に、車両用部品としてより好適な特性を持たせることができ、靭性に優れた自動二輪車用ホイールを提供できる。
また、上型、下型、及びスライド型の少なくともいずれかに冷却液流路を形成した金型を用いることにより、鋳造時にリム部を速やかに冷却できるので、自動二輪車用ホイールのリム部におけるデンドライト2次アーム間隔を小さくするとともに、針状の金属間化合物の成長を抑えることができ、靭性に優れ、低コストで製造可能な自動二輪車用ホイールを提供できる。
また、上型、下型及びスライド型の少なくともいずれかの成形面にベリリウム銅合金を配置した金型を用いることにより、鋳造時にリム部を速やかに放熱させて冷却時間を短縮できるので、自動二輪車用ホイールのリム部におけるデンドライト2次アーム間隔を小さくするとともに、針状の金属間化合物の成長を抑えることができ、靭性に優れ、低コストで製造可能な自動二輪車用ホイールを提供できる。
本発明の実施の形態に係る自動二輪車用ホイールの構成を示す図であり、(A)は平面図、(B)は断面視図である。 自動二輪車用ホイールの鋳造に用いる金型の一例を示す断面図である。 自動二輪車用ホイールの鋳造に用いる金型の別の例を示す断面図である。 自動二輪車用ホイールの靭性測定に係る試験片の採取条件を示す図であり、(A)は斜視図、(B)は正面図、(C)は側面図である。 車両用アルミ合金の特性を示す図表であり、(A)はデンドライト二次アーム間隔と靭性との相関の例を示し、(B)は金属間化合物サイズと靭性との相関の例を示す。 車両用アルミ合金の特性を示す図表であり、(A)はFe量と金属間化合物サイズとの相関の例を示し、(B)はFe量と靭性との相関の例を示す。 車両用アルミ合金の特性を示す図表であり、(A)はMn量と金属間化合物サイズとの相関の例を示し、(B)はMn量と靭性との相関の例を示す。 実施例としての車両用アルミ合金の光学顕微鏡写真である。 比較例としてのアルミ合金の光学顕微鏡写真である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明を適用した実施形態に係る自動二輪車用ホイール10の構成を示す図であり、(A)は平面図、(B)は断面視図である。
この図1に示す自動二輪車用ホイール10は、ハブ11と、ハブ11から放射状に延びる複数のスポーク15と、タイヤ(図示略)が装着されるリム17とが、鋳造により一体成形されたものである。
図1(B)に示すように、リム17は薄肉で設計されており、リム17における厚みは、20mm以下であることが好ましい。
図2は、図1に示した自動二輪車用ホイール10の製造に用いられる鋳造用金型の一例を示す図である。図2は、自動二輪車用ホイール10の中心軸(回転軸)に対応する軸を含む平面で、スポーク15のうちの一つに対応するキャビティを切断するように鋳造用金型20を切断した断面を示している。
図2に示す鋳造用金型20は、溶湯重力鋳造(GDC:Gravity Die Casting)により自動二輪車用ホイール10を鋳造するための金型であって、上型21、下型23、及びスライド型25を含む鋼製の部分金型により構成されている。スライド型25は、上型21及び下型23に対して側方から嵌合され、自動二輪車用ホイール10のリム17を形成する。また、鋳造用金型20において自動二輪車用ホイール10の軸中心に相当するキャビティには、ハブ11の中空部を形成する中子27が配置される。
上型21には、アルミ溶湯を注入する注湯口31が形成されている。注湯口31は、リム17の端部を形成する位置でキャビティに連通しており、注湯口31から注入された溶湯はキャビティを通って、上型21の中央に設けられた排出口37に達する。
スライド型25には、水等の冷却液を流通させる冷却液流路39aが形成されている。冷却液流路39aは、リム17の周面に対向する位置に形成され、鋳造用金型20の外部から冷却液流路39aに冷却液を流通させ、この冷却液は外部に排出可能である。図2には冷却液流路39aの断面が現れており、冷却液流路39aは、好ましくはリム17の外周のほぼ全体を囲むように配置される。
また、下型23には、リム17を形成するキャビティに対向する位置に、冷却液流路39bが設けられている。上型21には、リム17を形成するキャビティに対向する位置に、冷却液流路39cが設けられている。図2には冷却液流路39a〜39cの断面を示しているが、これら冷却液流路39a〜39cはリム17の周方向に沿って、ほぼ円弧を描くように配置されている。このため、冷却液流路39a〜39cに冷却液を流すことにより、リム17をほぼムラなく、所望の冷却速度で冷却できる。
図2に示す鋳造用金型20では、上型21、下型23、及びスライド型25の全てに、冷却液流路39a〜39cを形成した構成を例示しているが、冷却液流路39a〜39cの少なくともいずれかが形成されていれば、これら冷却液流路39a〜39cが無い場合に比べて速やかにリム17を冷却できる。従って、鋳造用金型20において冷却液流路39a、39b、39cの一部のみを設けた構成としても、本発明の効果を得られる。例えば、スライド型25の冷却液流路39aのみを形成してもよいし、上型21の冷却液流路39cと下型23の冷却液流路39bを設けてもよく、冷却液流路39a〜39cの全てを設けてもよい。
鋳造用金型20により自動二輪車用ホイール10を鋳造する際、キャビティ内が溶湯で満たされてから冷却液流路39a〜39cに冷却液を流して、スライド型25が冷却される。これによりリム17を構成するアルミ合金が速やかに冷却される。この過程では特にリム17の周面が冷却されるが、リム17は上記のように、例えば20mm以下の薄肉となっているため、リム17の全体が自動二輪車用ホイール10の他の部分(ハブ11、スポーク15等)に比べて高速で冷却される。
図3は、自動二輪車用ホイール10の製造に用いられる鋳造用金型の別の例を示す図である。図3は、図2と同様、自動二輪車用ホイール10の中心軸(回転軸)に対応する軸を含む平面で、スポーク15のうちの一つに対応するキャビティを切断するように鋳造用金型40を切断した断面を示している。
鋳造用金型40は、鋳造用金型20(図2)と同様に溶湯重力鋳造により自動二輪車用ホイール10を鋳造するための金型である。鋳造用金型40は、上型21を上型41に代え、下型23を下型43に代え、スライド型25をスライド型45に代えた構成を有し、その他は鋳造用金型20と共通である。
鋳造用金型40を構成する上型41、下型43、及びスライド型45は、上型21、下型23、及びスライド型25と同様の鋼材からなり、同じ中子27と組み合わされて同形状のキャビティを構成する。上型41、下型43、及びスライド型45には冷却液流路39a〜39cは形成されておらず、その一部にベリリウム銅合金が配されている。
スライド型45は、リム17の周面を形成する成形面43aを含む部分がベリリウム銅合金で構成されている。このベリリウム銅合金の組成は、例えば、0.5〜3.0%のベリリウムを含み残部が銅で構成される一般的な組成であってもよいし、ベリリウムの他にニッケル及びコバルトを含む高伝導性ベリリウム銅合金で構成されてもよい。ベリリウム銅合金は、上型21、41、下型23、43及びスライド型25、45を構成する鋼材に比べて高い熱伝導性を有するので、鋳造用金型40に注入された溶湯のうち成形面43aに接する部分は、他の部分に比べて高速で冷却される。
また、下型43においても、リム17を形成する成形面49bを含む部分がベリリウム銅合金で構成され、上型21においてリム17を形成する成形面49cを含む部分もベリリウム銅合金で構成される。これらの成形面49a〜49cはリム17の周方向に沿って円弧を描いているため、リム17の全周を速やかに放冷できる。
図4に示す鋳造用金型40では、上型41、下型43、及びスライド型45の全てにおいてリム17を成形する成形面49a〜49cに、ベリリウム銅合金を配置した構成を例示しているが、成形面49a、49b、49cの少なくともいずれかがベリリウム銅合金で構成されていれば、ベリリウム銅合金を用いない金型により鋳造する場合に比べて速やかに、リム17を冷却できる。
従って、鋳造用金型40においてベリリウム銅合金を配置する構成を、上型41、下型43、及びスライド型45のいずれか一部のみとしても、本発明の効果を得られる。例えば、上型41と下型43のみベリリウム銅合金を配置しても、スライド型45のみベリリウム銅合金を配置してもよい。
このように、鋳造用金型20または鋳造用金型40を用いて自動二輪車用ホイール10を鋳造する場合には、リム17がより高速で冷却される。
ところで、自動二輪車用ホイール10などの車両部品に用いる車両用アルミ合金には伸び特性(靭性)が要求される。一般に、アルミニウム材料に含まれる不純物としてのFeの含有量が増大するほど靭性が低下することが知られているが、発明者らは、この靭性の低下が、初晶α−Al晶の間に形成される金属間化合物の影響であるとの知見を得た。この針状の金属間化合物は、初晶の後に凝固する共晶に含まれるAl−Fe−Si共晶やAl−Fe−Mn−Si共晶であり、これらはα−Si共晶よりも高温で生成する。これらの金属間化合物は、アルミ合金のFeとMnの量により様々な形状となり、針状に生成したり塊状に生成したりする。発明者らは、これらのFeを含む金属間化合物のサイズが大きくなるほど、鋳造品の靭性が低下することを明らかにした。ここでいう金属間化合物のサイズとは、任意の一方向における最大長さであり、面積や体積ではない。従って、針状の金属間化合物はサイズが大きくなりやすい。この金属間化合物のサイズが大きいほど、鋳造品に外力が加わった場合に、金属間化合物が破断を誘発ないし促進すると考えられる。
結晶のサイズを抑えるためには冷却速度を高めることが有効であるが、単に冷却速度を高めるだけでは、鋳造用金型20、40における湯回り不良の発生が懸念される。特に、溶湯重力鋳造は溶湯を圧入しないので、溶湯が流れる間に温度が低下することが湯回り性に影響する可能性が考えられる。
ここで、発明者らは、Feを含む金属間化合物のサイズを小さくするためには、この金属間化合物が成長する期間を短縮することが効果的であるとの知見を得た。すなわち、溶湯を上記期間中冷却することにより、針状の金属間化合物の成長を抑制することができる。この金属間化合物が成長する期間においては溶湯が既にキャビティ内に回っているため、冷却速度を加速しても湯回り性に影響を与えにくい。
そこで、上型21、下型23及びスライド型25の少なくともいずれかに冷却液流路39a〜39cが形成された鋳造用金型20を用いることで、金属間化合物のサイズを効果的に抑制できる。この場合、金属間化合物の成長が始まるタイミングで冷却速度が高まるように、冷却液流路39a〜39cに流れる冷却液の流量を調整すればよい。鋳造用金型20を用いると、冷却液によって特に自動二輪車用ホイール10のリム17が確実に、かつ速やかに冷却される。このため、特にリム17における靭性の向上を図ることができる。勿論、冷却液の効果により、自動二輪車用ホイール10全体の靭性の向上が期待できる。
また、鋳造用金型40を用いれば、ベリリウム銅合金で構成された成形面49a〜49cからの放熱が促進されるので、鋳造用金型20を用いた場合と同様に、金属間化合物の成長期間を効果的に短縮できる。鋳造用金型40は、リム17の周面を形成する成形面43にベリリウム銅合金を配置した構成であるため、リム17が効果的に冷却される一方、キャビティ全体の冷却速度を大幅に高めるようなものではなく、湯回り不良を防ぐことが可能になる。
さらに、発明者らは、初晶α−Al晶のデンドライト2次アーム間隔(DAS:Dendrite Arm Spacing)が小さい場合に、金属間化合物サイズが小さくなるとの知見を得た。デンドライト2次アーム間隔を小さくするためには、初晶α−Al晶が成長する期間を短縮することが効果的である。その一方で、溶湯を冷却することによる湯回り性への影響が懸念される。
そこで、発明者らは、鋳造に使用するアルミ合金の組成を種々に変更してデンドライト2次アーム間隔及び金属間化合物のサイズを測定し、車両部品として好適な靭性を有するアルミ合金について、以下の知見を得た。
図4は、自動二輪車用ホイール10の靭性測定に係る試験片の採取条件を示す図であり、(A)は斜視図、(B)は正面図、(C)は側面図である。
以下に説明するアルミ合金の靭性の測定にあたっては、鋳造用金型20を用いて自動二輪車用ホイール10を鋳造し、注湯口31の空間35に形成される鋳造品の湯口50から直方体形状の試験片51、53、55を切り出して、これらの試験片の機械的特性を引張試験機で測定した。後述する測定値は、一つの自動二輪車用ホイール10から切り出した複数の試験片51、53、55の測定値の平均である。また、各試験片51、53、55について、光学顕微鏡(金属顕微鏡)写真に基づいてデンドライト2次アーム間隔及び金属間化合物のサイズの測定を行った。
再生塊アルミニウム材としては、非鉄金属スクラップのうち主にアルミサッシ(押出材)や展伸材アルミ材を主原料とする展伸系スクラップと、鋳物屑やシュレッダーの破砕材を含む鋳物系スクラップが知られている。多く流通している再生塊アルミニウム材の例を挙げると、展伸系スクラップから製造された再生塊アルミニウム材としては、例えば、重量%で1.0%のSi、0.3−0.5%のMg、0.3%以下のMnを含み、不純物として0.2−1.0%のCu、0.4−1.5%のZn、0.6−1.1%のFeを含むものが知られている。また、鋳物系スクラップから製造された再生塊アルミニウム材としては、例えば、重量%で6.0−7.0%のSi、0.2−0.4%のMg、0.2%以下のMnを含み、不純物として1.5−2.5%のCu、1.2−1.5%のZn、0.8−1.1%のFeを含むものが知られている。
これらの展伸系スクラップ材由来の再生塊アルミニウム材と、鋳物系スクラップ由来の再生塊アルミニウム材とを適宜選択し、或いは混合して車両用アルミ合金に使用する場合、この車両用アルミ合金の組成は、1.0%以上のSi、0.2%以上のMg、0.3%以下のMgを含み、不純物として、0.2%以上のCu、0.4%のZn、0.6%以上のFeを含むこととなる。これらの再生塊アルミニウム材と新塊アルミニウム材とを混合して用いることも可能であるが、その場合も不純物としてCu、Zn、Feが混入する。
そこで、発明者らは、重量%でFe:0.5%以下、Mn:0.2%以下とし、SiおよびCuを含み、残部のAlおよび不可避的不純物を含み、デンドライト2次アーム間隔が45μm以下、且つ、金属間化合物のサイズが150μm以下である車両用アルミ合金が、車両用部品を鋳造した場合に好適な靭性を発揮するとの知見を得た。この車両用アルミ合金は、Fe、Cu等の不純物を含むアルミニウム原料を用いて実現できる。このため、再生塊アルミニウム材等を利用して、車両部品に適した靭性を有する車両用アルミ合金を得ることができる。
Siは、アルミニウム合金の鋳造時における溶湯の流動性を向上させる効果を持つ。Si量が重量%で5.0%以上の場合には溶湯の流動性を良好とすることができ、9.0%以下の場合には鋳造品の伸び(靭性)を確保できるため、本実施形態に係る車両用アルミ合金のSi量は、5.0%以上、9.0%以下であることが好ましい。
Feは、Al−Si系合金の鋳造品において、靭性を低下させる。Fe量が多いと針状のAl−Si−Fe系金属間化合物が多く生成されるため、靭性を低下させる。
Mnは、Feを含むAl−Si系合金に添加された場合に、靭性に悪影響しない塊状のAl−Si−Fe−Mn系の金属間化合物を生成し、上述した針状のAl−Si−Fe系金属間化合物の生成を抑制する効果がある。しかしその一方で、Mn量が多い場合には、鋳造品の靭性が低下する。従って、Mn量は0.2%以下であることが好ましい。
Cuは鋳造品の靭性を低下させ、耐食性を損なう不純物として考えられ、0.4%以下であることが好ましい。Znは、耐食性を損なう不純物として考えられる。
Mgは引っ張り強さと耐力を向上させる効果があるが、Mgの量が増加するに伴って靭性が低下する。
この種の車両用アルミ合金としては、デンドライト2次アーム間隔が40μm以下、且つ、金属間化合物のサイズが100μm以下であることが、より確実に、車両部品として好適な靭性を得ることができ、好ましい。
また、デンドライト2次アーム間隔が35μm以下、且つ、金属間化合物のサイズが70μm以下である構成とすれば、より確実に、車両部品として好適な靭性を得ることができ、より一層好ましい。
さらに、デンドライト2次アーム間隔が25μm以下、且つ、金属間化合物のサイズが30μm以下である構成とすれば、より優れた靭性を有する車両用アルミ合金を得ることができ、さらに好ましい。
そして、これらの車両用アルミ合金を用いて構成された自動二輪車用ホイール10は、再生塊アルミニウム材等を材料として製造可能であって、好適な靭性を有し、自動二輪車用ホイールとして好適である。
また、この自動二輪車用ホイール10は、リム17の厚みが20mm以下に設定されたことが好ましい。この場合、鋳造時にリム17が速やかに冷却されることにより、冷却中の初晶の晶出時間を短くしてリム部におけるデンドライト2次アーム間隔を小さくすることができ、さらに、共晶の晶出期間における針状の金属間化合物の成長を抑えることができ、より優れた靭性を発揮する。
自動二輪車用ホイール10の製造方法としては、上述したGDCに限定されず、鋳造用金型20、40を用いて低圧金型鋳造(LPDC:Low Pressure Die Casting)により製造してもよい。この場合も、上記の車両用アルミ合金を用いることにより、再生塊アルミニウム材等を材料として製造可能であって、好適な靭性を有する自動二輪車用ホイール10を実現できる。
さらに、本発明の車両用アルミ合金は、ホイールに限らず、車両の足回り部品に好適である。例えば、上記車両用アルミ合金を用いてスイングアーム、フロントフォークを保持するブラケット(ブリッジ)等を製造し、好適な靭性を有する足回り部品を得ることができる。
以下、本発明の実施例を詳細に説明するが、この実施例の記載に基づいて本発明が限定的に解釈されるべきではない。
以下の実施例では、本発明を適用した実施例1〜11、および、比較対象としての比較例1〜5について、鋳造および評価を行った。
各実施例の仕様、物性の測定結果、および評価は表1に示す通りである。なお、表1に記載した符号A〜Q(Oを除く)は、後述する図5〜図7中のプロットとの対応を示す。
[実施例1]
実施例1では、アルミニウム原料にアルミ合金を溶解して各種元素を添加することにより、化学成分重量比が、Si:7.1%、Mg:0.29%、Cu:0.23%、Mn:0.15%、Fe:0.1%、Ti:0.1%、Zn:0.32%、Sr:0.01、残部がAlおよび不可避的不純物からなる溶湯を調整した。
続いて、上記溶湯を、鋳造用金型20を用いた溶湯重力鋳造法により鋳造し、自動二輪車用ホイールを作製した。この自動二輪車用ホイールから、図4を参照して説明したように試験片を作製し、この引張試験片の機械的特性を引張試験機で測定した。また、試験片のSEM写真に基づきデンドライト2次アーム間隔(DAS)を測定した。
なお、以下に説明する実施例2〜11及び比較例1〜5についても、鋳造、試験片の作製及び測定は同様に行った。
実施例1では、デンドライト2次アーム間隔25μm、金属間化合物のサイズ9.6μm、伸び12.5%の結果を得た。
[実施例2]
実施例2では、溶湯の化学成分重量比を、化学成分重量比が、Si:7.3%、Mg:0.28%、Cu:0.24%、Mn:0.18%、Fe:0.1%、Ti:0.1%、Zn:0.31%、Sr:0.01とし、残部をAlおよび不可避的不純物とした。
実施例2では、デンドライト2次アーム間隔30μm、金属間化合物のサイズ15.6μm、伸び10.4%の結果を得た。
[実施例3]
実施例3では、溶湯の化学成分重量比を、化学成分重量比が、Si:7.1%、Mg:0.29%、Cu:0.22%、Mn:0.15%、Fe:0.1%、Ti:0.1%、Zn:0.31%、Sr:0.01とし、残部をAlおよび不可避的不純物とした。
実施例3では、デンドライト2次アーム間隔45μm、金属間化合物のサイズ20.2μm、伸び9.5%の結果を得た。
[実施例4]
実施例4では、溶湯の化学成分重量比を、化学成分重量比が、Si:7.2%、Mg:0.29%、Cu:0.25%、Mn:0.15%、Fe:0.28%、Ti:0.1%、Zn:0.33%、Sr:0.01とし、残部をAlおよび不可避的不純物とした。
実施例4では、デンドライト2次アーム間隔25μm、金属間化合物のサイズ35.5μm、伸び8.8%の結果を得た。
[実施例5]
実施例5では、溶湯の化学成分重量比を、化学成分重量比が、Si:7.1%、Mg:0.29%、Cu:0.24%、Mn:0.17%、Fe:0.28%、Ti:0.1%、Zn:0.29%、Sr:0.01とし、残部をAlおよび不可避的不純物とした。
実施例5では、デンドライト2次アーム間隔30μm、金属間化合物のサイズ42μm、伸び9.1%の結果を得た。
[実施例6]
実施例6では、溶湯の化学成分重量比を、化学成分重量比が、Si:7.1%、Mg:0.28%、Cu:0.23%、Mn:0.19%、Fe:0.28%、Ti:0.1%、Zn:0.30%、Sr:0.01とし、残部をAlおよび不可避的不純物とした。
実施例6では、デンドライト2次アーム間隔45μm、金属間化合物のサイズ49.6μm、伸び8%の結果を得た。
[実施例7]
実施例7では、溶湯の化学成分重量比を、化学成分重量比が、Si:7.3%、Mg:0.29%、Cu:0.25%、Mn:0.2%、Fe:0.51%、Ti:0.1%、Zn:0.29%、Sr:0.01とし、残部をAlおよび不可避的不純物とした。
実施例7では、デンドライト2次アーム間隔25μm、金属間化合物のサイズ124μm、伸び6.8%の結果を得た。
[実施例8]
実施例8では、溶湯の化学成分重量比を、化学成分重量比が、Si:7.2%、Mg:0.28%、Cu:0.24%、Mn:0.2%、Fe:0.51%、Ti:0.1%、Zn:0.30%、Sr:0.01とし、残部をAlおよび不可避的不純物とした。
実施例8では、デンドライト2次アーム間隔30μm、金属間化合物のサイズ146.8μm、伸び5.8%の結果を得た。
[実施例9]
実施例9では、溶湯の化学成分重量比を、化学成分重量比が、Si:7.5%、Mg:0.29%、Cu:0.24%、Mn:0.15%、Fe:0.51%、Ti:0.1%、Zn:0.28%、Sr:0.01とし、残部をAlおよび不可避的不純物とした。
実施例9では、デンドライト2次アーム間隔20μm、金属間化合物のサイズ45μm、伸び9%の結果を得た。
[実施例10]
実施例10では、溶湯の化学成分重量比を、化学成分重量比が、Si:7.2%、Mg:0.28%、Cu:0.23%、Mn:0.17%、Fe:0.51%、Ti:0.1%、Zn:0.27%、Sr:0.01とし、残部をAlおよび不可避的不純物とした。
実施例10では、デンドライト2次アーム間隔32μm、金属間化合物のサイズ84μm、伸び5.3%の結果を得た。
[実施例11]
実施例11では、溶湯の化学成分重量比を、化学成分重量比が、Si:7.1%、Mg:0.29%、Cu:0.24%、Mn:0.15%、Fe:0.51%、Ti:0.1%、Zn:0.31%、Sr:0.01とし、残部をAlおよび不可避的不純物とした。
実施例11では、デンドライト2次アーム間隔29μm、金属間化合物のサイズ55μm、伸び6.8%の結果を得た。
[比較例1]
比較例1では、溶湯の化学成分重量比を、化学成分重量比が、Si:7.2%、Mg:0.29%、Cu:0.25%、Mn:0.18%、Fe:0.65%、Ti:0.1%、Zn:0.28%、Sr:0.01とし、残部をAlおよび不可避的不純物とした。
比較例1では、デンドライト2次アーム間隔32μm、金属間化合物のサイズ130μm、伸び3.8%の結果を得た。
[比較例2]
比較例2では、溶湯の化学成分重量比を、化学成分重量比が、Si:7.1%、Mg:0.29%、Cu:0.25%、Mn:0.25%、Fe:0.65%、Ti:0.1%、Zn:0.27%、Sr:0.01とし、残部をAlおよび不可避的不純物とした。
比較例2では、デンドライト2次アーム間隔41μm、金属間化合物のサイズ150μm、伸び4%の結果を得た。
[比較例3]
比較例3では、溶湯の化学成分重量比を、化学成分重量比が、Si:7.4%、Mg:0.29%、Cu:0.25%、Mn:0.25%、Fe:0.65%、Ti:0.1%、Zn:0.26%、Sr:0.01とし、残部をAlおよび不可避的不純物とした。
比較例3では、デンドライト2次アーム間隔43μm、金属間化合物のサイズ200μm、伸び3.9%の結果を得た。
[比較例4]
比較例4では、溶湯の化学成分重量比を、化学成分重量比が、Si:7.2%、Mg:0.29%、Cu:0.25%、Mn:0.3%、Fe:0.51%、Ti:0.1%、Zn:0.30%、Sr:0.01とし、残部をAlおよび不可避的不純物とした。
比較例4では、デンドライト2次アーム間隔45μm、金属間化合物のサイズ180μm、伸び4.6%の結果を得た。
[比較例5]
比較例5では、溶湯の化学成分重量比を、化学成分重量比が、Si:7.1%、Mg:0.28%、Cu:0.25%、Mn:0.3%、Fe:0.51%、Ti:0.1%、Zn:0.29%、Sr:0.01とし、残部をAlおよび不可避的不純物とした。
比較例5では、デンドライト2次アーム間隔30μm、金属間化合物のサイズ250μm、伸び3.7%の結果を得た。
図5〜図7は、実施例および比較例の車両用アルミ合金の特性を示す図表である。
図5(A)は、実施例1〜11及び比較例1〜5について、デンドライト2次アーム間隔と靭性との相関の例を示し、図中(1)は実施例1〜11及び比較例1〜5の結果から求めた線形近似曲線である。
この図5(A)に示すように、デンドライト2次アーム間隔が小さいほど伸びが大きくなる相関が認められる。近似曲線(1)に基づき、デンドライト2次アーム間隔が45μm以下であれば少なくとも伸び5%以上となることが明らかになったので、デンドライト2次アーム間隔の好適な値は45μm以下であり、より好ましくは40μm以下であり、さらに好ましくは35μm以下である。デンドライト2次アーム間隔の値を25μm以下とすると最も好ましい値が得られることが明らかになった。
図5(B)は、実施例1〜11及び比較例1〜5について、金属間化合物サイズと靭性との相関の例を示し、図中(2)は実施例1〜11及び比較例1〜5の結果から求めた線形近似曲線である。
この図5(B)に示すように、金属間化合物のサイズが小さいほど伸びが大きくなる相関が認められる。金属間化合物のサイズが150μm以下であれば少なくとも伸び5%以上となることが明らかになった。近似曲線(2)に基づき、金属間化合物のサイズの好適な値は150μm以下であり、より好ましくは100μm以下であり、さらに好ましくは70μm以下である。金属間化合物のサイズを30μm以下とすると最も好ましい値が得られることが明らかになった。
図6(A)は、実施例1〜11及び比較例1〜5について、Feの量と金属間化合物サイズとの相関の例を示す図表であり、図中(3)は実施例1〜11及び比較例1〜5の結果から求めた線形近似曲線である。
この図6(A)に示すように、Fe量が多いほど金属間化合物のサイズが大きくなる相関が認められる。上述のように、金属間化合物のサイズが小さいほど優れた伸びを呈することが明らかである。近似曲線(3)に基づき、Fe量が0.51%以下であれば金属間化合物のサイズを150μm以下に抑えられることが明らかになった。有効数字を考慮し、Fe量を0.5%以下(0.51%を含む)とすることが好ましいと言える。言い換えれば、アルミニウム原料として再生塊アルミニウム材等のFeが含まれた原料を用いた場合であっても、Fe量が0.5%以下であれば、車両部品として好適な伸びが得られることが明らかになった。
図6(B)は、実施例1〜11及び比較例1〜5について、Feの量と靭性との相関の例を示す図表であり、図中(4)は実施例1〜11及び比較例1〜5の結果から求めた線形近似曲線である。
図6(A)を参照して説明したように、Fe量が多いほど金属間化合物のサイズが大きくなり、これが伸びの低下に繋がることが明らかになっている。図6(B)の近似曲線(4)に基づき、Fe量を0.51%以下とすれば少なくとも伸び5%以上の良好な値を得られることが明らかになった。有効数字を考慮し、Fe量を0.5%以下(0.51%を含む)とすることが好ましいと言える。言い換えれば、アルミニウム原料として再生塊アルミニウム材等のFeが含まれた原料を用いた場合であっても、Fe量が0.5%以下であれば、車両部品として好適な伸びが得られることが明らかになった。
図7(A)は、実施例1〜11及び比較例1〜5について、Mnの量と金属間化合物サイズとの相関の例を示す図表であり、図中(5)は実施例1〜11及び比較例1〜5の結果から求めた線形近似曲線である。
この図7(A)に示すように、Mn量が多いほど金属間化合物のサイズが大きくなる相関が認められる。上述のように、金属間化合物のサイズが小さいほど優れた伸びを呈することが明らかである。近似曲線(5)に基づき、Mn量が0.2%以下であれば金属間化合物のサイズを100μm以下に抑えられることが明らかになったので、Mn量は0.2%以下とすることが好ましい。
図7(B)は、実施例1〜11及び比較例1〜5について、Mnの量と靭性との相関の例を示す図表であり、図中(4)は実施例1〜11及び比較例1〜5の結果から求めた線形近似曲線である。
図7(A)を参照して説明したように、Mn量が多いほど金属間化合物のサイズが大きくなり、これが伸びの低下に繋がることが明らかになっている。図7(B)の実施例7、8(プロットG、H)および近似曲線(6)から、Mn量を0.2%以下とすれば少なくとも伸び5%以上の良好な値を得られることが明らかになった。言い換えれば、アルミニウム原料として再生塊アルミニウム材等のMnが含まれた原料を用いた場合であっても、Mn量を0.2%以下とすれば、車両部品として好適な伸びが得られることが明らかになった。
また、表1に示したように、伸び5%以上の結果が得られた実施例1〜11について、Cu量はいずれも0.25%以下であった。このことから、再生塊アルミニウム材を原料とするCuが含まれたアルミ合金であっても、Cu量を0.4%以下、最も好まくは0.25%以下とすれば、車両用アルミ合金として好ましい靭性が得られる。
図8は、車両用アルミ合金の好ましい例として、実施例9のSEM写真を示す。また、図9は、比較例4のSEM写真である。
図8に示すように、実施例9の鋳造品のデンドライト2次アーム間隔(図中DAS)は、同写真の50μmのスケールと比較しても明らかに小さい。また、初晶α−Al晶の間に存在する金属間化合物はいずれも塊状であって、そのサイズは同写真の50μmのスケールと比較して小さい。この実施例9では9%の伸びが得られた。
これに対し、図9中に矢印で示すように、比較例4の鋳造品には、同写真の50μmのスケールと比較して大きい、金属間化合物の針状結晶が含まれている。比較例4の鋳造品の伸びは4.6%であり、上記において好適な値の基準として用いた5%を下回っている。
本発明に係る車両用アルミ合金は、車両部品として好適な伸びを示すことから、種々の金型を用いて溶湯重力鋳造により鋳造することによって、自動二輪車を含む車両部品に用いることができ、自動二輪車用のホイールを含む車両の足回り部品として実施した場合には、上述したように特に好適である。すなわち、上記では特に好ましい例として自動二輪車用ホイールを挙げて説明したが、この車両用アルミ合金をスイングアーム、フロントフォークを保持するブラケット(ブリッジ)等の部品の製造に用いてもよい。
10 自動二輪車用ホイール
11 ハブ
15 スポーク
17 リム
20、40 鋳造用金型
21、41 上型
23、43 下型
25、45 スライド型
27 中子
31 注湯口
37 排出口
39a、39b、39c 冷却液流路
49a、49b、49c 成形面

Claims (8)

  1. 重量%でFe:0.5%以下、Mn:0.2%以下とし、SiおよびCuを含み、残部のAlおよび不可避的不純物を含み、
    デンドライト2次アーム間隔が45μm以下、且つ、金属間化合物のサイズが150μm以下であることを特徴とする車両用アルミ合金。
  2. デンドライト2次アーム間隔が40μm以下、且つ、金属間化合物のサイズが100μm以下であることを特徴とする請求項1記載の車両用アルミ合金。
  3. デンドライト2次アーム間隔が35μm以下、且つ、金属間化合物のサイズが70μm以下であることを特徴とする請求項2記載の車両用アルミ合金。
  4. デンドライト2次アーム間隔が25μm以下、且つ、金属間化合物のサイズが30μm以下であることを特徴とする請求項3記載の車両用アルミ合金。
  5. 請求項1乃至4のいずれかに記載の車両用アルミ合金を用いて構成されたことを特徴とする自動二輪車用ホイール。
  6. リム部(17)の厚みが20mm以下に設定されたことを特徴とする請求項5記載の自動二輪車用ホイール。
  7. 上型(21)、下型(23)、および、リム部(17)を形成するスライド型(25)を有し、前記上型(21)、前記下型(23)、及び前記スライド型(25)の少なくともいずれかにおいて、前記リム部(17)を形成する部分に冷却速度を速める冷却液流路(39)を形成した金型(20)を用い、溶湯重力金型鋳造により製造されたことを特徴とする請求項5又は6記載の自動二輪車用ホイール。
  8. 上型(21)、下型(23)、および、リム部(17)を形成するスライド型(41)を有し、前記上型(21)、前記下型(23)、及び前記スライド型(41)の少なくともいずれかにおいて、前記リム部(17)を形成する成形面(43)をベリリウム銅合金で形成した金型(40)を用い、溶湯重力金型鋳造で製造されたことを特徴とする請求項5又は6記載の自動二輪車用ホイール。
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