JP2009279643A - Al合金ダイカスト鋳物およびその製造方法 - Google Patents

Al合金ダイカスト鋳物およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】耐焼付き性などに優れるAl合金ダイカスト鋳物を提供する。
【解決手段】本発明のAl合金ダイカスト鋳物は、金型の内壁に接触して形成される鋳物表層の少なくとも一部が、溶湯から晶出した初晶の二次デンドライトアーム間隔(DAS2)が2μm以下である微細凝固組織チル層となっていることを特徴とする。本発明のAl合金ダイカスト鋳物は、従来のダイカスト鋳物と異なり、表層の凝固組織が超微細なチル層からなるため、金型との間で焼付きや表面割れ等がほとんど生じず、表面性状に優れたAl合金ダイカスト鋳物を歩留まりよく得ることができる。
【選択図】図4

Description

本発明は、各種製品に多様されるAl合金ダイカスト鋳物とその製造方法に関する。
複雑な形状のアルミニウム(Al)合金製部材は、加工コスト等の削減を図るべく、ダイカスト(鋳造)により製造されることが多い。ダイカストは、通常、金型のキャビティへ加圧注湯した溶湯を急冷凝固させて鋳物を得る鋳造方法である。こうして得られたダイカスト鋳物は、寸法安定性に優れ、きれいな鋳肌面が得られる等の利点を有する。またダイカスト鋳物は、そのような生産性に加えて、強度、延性、靭性、硬さ、疲労強度、疲労寿命など機械的特性にも優れることも多い。
ところで、このようなダイカスト鋳物の特性は、その金属組織(特にその微細化の程度)により影響を受けることが多い。金属組織は、通常、微細であるなど好ましいから、従来からその手法が種々提案されている。例えば、(1)添加剤を利用する方法、(2)注湯前の溶湯過熱度を制御する方法、(3)低温注湯する方法、(4)溶湯や半凝固体への撹拌や振動など外力を付与する方法、(5)冷却速度を大きくする方法などである。
また、下記の特許文献1にも、Al合金ダイカスト鋳物の金属組織の微細化に関する記載がある。この特許文献1は、比較的粗い金属組織の両側を、緻密な金属組織をもつチル層でサンドイッチした構造のAl−Mg系合金からなる薄肉ダイカスト鋳物が、高延性を発揮することを記載している。
特開2004−1010号公報
しかし、上記の特許文献1には、そのチル層に関する金属組織のサイズや厚さなど、何ら具体的な記載がなされていない。また、特許文献1に記載のAl合金の組成が多用されるダイカスト用Al合金(ADC10、ADC12等)と異なる点を除き、何ら特殊な事情(ダイカスト方法など)は開示されていない。さらにいえば、特許文献1に記載されているようなサンドイッチ構造は、薄肉のAl合金ダイカスト鋳物であれば、自ずと形成される程度のものに過ぎないように思われる。
本発明は、このような事情に鑑みて為されたものであり、従来以上に各種特性に優れるAl合金ダイカスト鋳物およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者はこの課題を解決すべく鋭意研究し、試行錯誤を重ねた結果、Al合金ダイカスト鋳物の表層に形成される金属組織が、ある程度以上に超微細になると、Al合金ダイカスト鋳物の特性が急変することを新たに見出した。特に、その鋳物表層の凝固組織(チル層)のDAS2が所定値以下になると、急に、ダイカスト鋳物と金型との間の耐焼付き性が向上することを新たに見い出した。そしてこの成果を発展させることで、本発明者は以降に述べる種々の発明を完成させるに至った。
〈Al合金ダイカスト鋳物〉
(1)先ず本発明のAl合金ダイカスト鋳物は、金型のキャビティへ注湯したアルミニウム(Al)合金の溶湯を冷却凝固させてなるAl合金ダイカスト鋳物であって、前記金型の内壁に接触して形成される鋳物表層の少なくとも一部は、前記溶湯から晶出した初晶の二次デンドライトアーム間隔(DAS2)が2μm以下である微細凝固組織チル層であることを特徴とする。
(2)ダイカスト鋳物は元々溶湯を急冷凝固させて製造されるため、従来のダイカスト鋳物であっても、表層部分の金属組織は比較的微細になる傾向がある。さらに、前述したような種々の手法により、その表層部分の金属組織を安定的に微細化することが従来からも検討されてきた。しかしそれでも、本発明者が調査したところによれば、Al合金ダイカスト鋳物に関して、鋳物表層の凝固組織で初晶の二次デンドライトアームスペーシング(DAS2)が2μm以下となるような公知例は無かった。
本発明のAl合金ダイカスト鋳物では、この点で従来のダイカスト鋳物とは異なり、その表層部分の凝固組織がDAS2で2μm以下と、非常に超微細である。そして、このような超微細な凝固組織が鋳物表層に形成されることで、本発明のAl合金ダイカスト鋳物では従来のダイカスト鋳物とは大きく異なる特性を示すようになったと考えられる。
その一例として、Al合金ダイカスト鋳物と金型との間の焼付き性の急減がある。これに関連して、焼付き低減による金型寿命の向上、さらには、Al合金ダイカスト鋳物表面の割れ防止による機械的特性や歩留まりの向上など、多くの優れた効果が発揮される。勿論、鋳物表層の金属組織が超微細化し緻密化することに伴い、表面処理等した場合と類似して、延性等を犠牲にすることなく、ダイカスト鋳物の破壊強度や疲労強度などの機械的特性の向上も図られ得る。
ところで、鋳物表層の金属組織がそのように超微細化することで、何故、本発明のAl合金ダイカスト鋳物の耐焼付き性等が向上したかは、必ずしも定かではない。現状では次のように考えられる。
すなわち、焼付きは、鋳物取り出し時に金型との間に生じる摩擦抵抗に基づく剪断力によって、表層の鋳物が破断され、金型側に付着して生じると考えられる。鋳物表層の金属組織を微細化することにより、鋳物の機械的特性(破断のび)が向上したため、取り出し時の表層部の破断がなくなり、耐焼付き性が向上したと考えられる。
〈Al合金ダイカスト鋳物の製造方法〉
本発明は、Al合金ダイカスト鋳物自体としてのみならず、その製造方法としても把握される。
すなわち、本発明は、金型のキャビティへAl合金の溶湯を注湯する注湯工程と、該注湯された溶湯を急冷凝固させる凝固工程とを備えるAl合金ダイカスト鋳物の製造方法であって、
前記キャビティを構成する金型の壁面の少なくとも一部は、下式によって表される熱拡散率(β)が1.5x104(J・m-2・s-1/2・K-1)以上の高伝熱型からなり、本発明のAl合金ダイカスト鋳物が得られることを特徴とするAl合金ダイカスト鋳物の製造方法としても良い。
β = (λ・ρ・c)1/2
λ:熱伝導率(W・m-1・K-1
ρ:密度 (kg・m-3
c:比熱 (J・kg-1・K-1
〈その他〉
(1)本発明のAl合金ダイカスト鋳物は、通常、製品の最終形状に近いことが多いが、具体的な形態自体は本発明にとって問題ではない。例えば、本発明のAl合金ダイカスト鋳物は、最終的な製品でなくても、棒状、管状、板状等の素材形状であっても良い。
(2)本発明のAl合金ダイカスト鋳物は、ダイカスト直後(金型から取り出した段階)の表層の金属組織に着目したものである。従って、ダイカスト後になされる熱処理や表面処理等により、鋳物表層の金属組織が上記の範囲から外れることがあっても構わない。すなわち、ダイカスト直後の金属組織が上記の範囲内にあり、少なくとも離型時において耐焼付き性の効果が得られているAl合金ダイカスト鋳物である限り、本発明に含まれる。
(3)特に断らない限り、本明細書でいう「x〜y」は、下限xおよび上限yを含む。また、本明細書に記載した下限および上限は任意に組合わせて「a〜b」のような範囲を構成し得ることを断っておく。
発明の実施形態を挙げて本発明をより詳しく説明する。
なお、以下の実施形態を含め、本明細書で説明する内容は、本発明に係るAl合金ダイカスト鋳物のみならずその製造方法にも適宜適用できるものであることを断っておく。また、いずれの実施形態が最良であるか否かは、対象、要求性能等によって異なることを断っておく。
〈微細凝固組織チル層〉
(1)本発明のAl合金ダイカスト鋳物では、先ず、金型の内壁に接触して形成される鋳物表層の少なくとも一部が超微細な凝固組織、つまり微細凝固組織チル層(以下、適宜、単に「チル層」という。)となっている。
一般的にいわれるチル層は、鋳物本体部の比較的粗い凝固組織に対して、鋳物表面付近の比較的細かい急冷凝固組織である。このような凝固組織の粗さは、鋳物断面を顕微鏡観察してなされ、凝固組織の晶出相や晶出物のサイズに基づき判断される。
このような単一の鋳物内における相対評価ではなく、チル層を絶対評価することも必要となる。その方法として、(i)初晶の粒径、(ii)初晶の二次デンドライトアームスペー
シング(DAS2)、(iii)共晶組織寸法などを測定することが考えられる。この内で最も定義や測定方法が明確であり、使用が推奨されているのは(ii)初晶の二次デンドライトアームスペーシング(DAS2)である。そこで、本明細書では、DAS2を用いて本発明に係る微細凝固組織チル層を特定することとした。
本発明に係る微細凝固組織チル層のDAS2は2μm以下である。勿論、DAS2が1.5μmさらには1μm以下と、小さいほど好ましい。もっとも、本発明者が日本国内のダイカスト鋳物メーカー20社以上の製品30点以上や各種文献を調査した範囲では、DAS2が2μm以下となっているAl合金ダイカスト鋳物も、また、それに関連した記載のある文献もは見つからなかった。このことは、社団法人日本鋳物協会ダイカスト研究部会編:ダイカスト鋳物のデンドライトアームスペーーシング分布に関する調査(ダイカスト研究部会共同研究結果報告)(1990年)に記載されている通りでもあった。
従って本発明のようにDAS2を2μm以下としたAl合金ダイカスト鋳物は、従来存在せず、当然に、本発明のような作用効果を示すダイカスト鋳物も存在しなかった。
(2)次に、Al合金ダイカスト鋳物の耐焼付き性を安定的に発現させるためには、微細凝固組織チル層の結晶サイズのみならず、チル層がある程度の厚さ有していることが好ましい。これは、鋳物を金型から取り出す際の鋳物の最表面部の強度を高め、鋳物と金型との間に生じる摩擦により鋳物の一部が金型に付着するのを防止するためである。
本発明者が鋭意調査したところ、微細凝固組織チル層の厚さが金型に接していたところ(鋳物の最表面)から20μm以上、25μm以上、30μmさらには40μm以上であると、安定した耐焼付き性が得られる。
チル層の厚さが過小であるときに耐焼付き性が劣るのは、チル層がある程度の深さまで形成されていないと、鋳物最表面部の強度が不足するためと考えられる。勿論、本発明に係るチル層が薄くなる程、ダイカスト鋳物の表面強度などが低下し得ることはいうまでもない。
〈溶湯または鋳物の組成〉
Al合金の組成によってAl合金ダイカスト鋳物の凝固組織は影響を受けるものの、本発明の基本的な概念そのものはAl合金の組成によっては影響されない。ただし、ダイカスト鋳造用Al合金として、例えば、ADC10(Z)、ADC12(Z)などの一般的な材料を用いることで、本発明でいう微細凝固組織チル層が形成され易く、さらにはコスト、入手性等の利点も多い。
従って、本発明に係るAl合金組成は、ADC10(Z)、ADC12(Z)に相当するようなものであると好適である。より具体的にいえば、本発明のAl合金ダイカスト鋳物またはそれに用いる溶湯の組成として、全体を100質量%としたときに、7.5〜12質量%のSiおよび1.5〜4質量%のCuと、残部がAlと改質元素および/または不可避不純物とからなると好ましい。
ここで、「改質元素」は、Al、Si、Cu以外であって、ダイカスト鋳物の凝固組織や強度または靱性等の機械的特性の改善に有効な元素である。また、「不可避不純物」は、原料中に含まれる不純物、製鋼時に混入等する不純物などがあり、コスト的または技術的な理由等により除去することが困難な元素である。
〈Al合金ダイカスト鋳物の鋳造方法〉
(1)本発明のダイカスト鋳物は、溶湯をプランジャー等で加圧しつつキャビティへ注湯する注湯工程と、その溶湯を急冷凝固させる凝固工程を行える限り、一般的なダイカスト方法やダイカスト装置を用いて製造され得る。
もっとも、本発明に係る微細凝固組織チル層の形成を所望する部分については、ダイカスト鋳造時の冷却速度を、少なくともその部分について従来よりも相当大きくすることが好ましい。
このような方法として、金型の材質は従来通りとしつつ(例えば、JIS SKD61製を用いつつ)、金型内の冷却水の循環方法やその温度を調整して部分的に冷却速度を高めることも考えられる。しかし、このような方法はコスト高となり易く、また、ダイカスト鋳物を量産する場合を考えると、安定して超微細品なチル層を形成することは容易ではない。
本発明者は、従来のダイカスト鋳造では達成されていないような急冷凝固を行うために、金型の材質に着目した。そして、微細凝固組織チル層を形成したい部分に対応する金型の材質を従来の工具鋼よりも遙かに熱伝導性に優れる材質に変更することを思いつき、種々検討した。その結果、微細凝固組織チル層を得るのに好適な高伝熱型の材質として、ベリリウム銅(例えば、Be:1.8〜2.0質量%、Co:0.25〜0.35質量%、Cu:残部)やクロムチタン銅(例えば、Cr:0.8質量%、Ti:0.11質量%、Zr:0.03質量%、Cu:残部)が好適な例であることがわかった。さらにこのことを発展させ、本発明者は微細凝固組織チル層を形成し易い高伝熱型であるか否かを判断する一つの基準を知見するに至った。すなわち、熱拡散率(β=(λ・ρ・c)1/2)が1.5x104(J・m-2・s-1/2・K-1)以上の高伝熱型を用いることである。勿論この熱拡散率は、2x104 以上、2.5x104 以上さらには3x104 (J・m-2・s-1/2・K-1)以上であると、微細凝固組織チル層が形成され易く好ましい。このような高伝熱型の材質として、前述した以外にCrZr銅(例えば、Cr:0.6質量%、Zr:0.2質量%、Cu:残部)、NiBe銅(例えば、Ni:1.5質量%、Be:0.3質量%、Cu:残部)、トリエーテッドタングステン(例えば、ThO2:2.0質量%、W:残部)なども考えられる。
(2)もっともこのような高伝熱型は、必ずしも全体的に用いる必要はなく、微細凝固組織チル層を形成したい部分に用いれば足る。特に、ダイカスト時の離型性が悪い部分に、高伝熱型を用いると、焼付きなどを抑制しつつ高品質のダイカスト鋳物を得ることができて好都合である。
例えば、Al合金ダイカスト鋳物に中空または凹部を形成するために設ける鋳抜き型のように、焼付きを起こし易い部分に高伝熱型を用いると好適である。このような鋳抜き型として、例えば、型の消耗等により適宜交換される鋳抜きピンなどがある。
(3)ダイカスト時の金型温度(特に、高伝熱型の温度)は、当然ながら低温である程好ましいが、上記のような高伝熱型を用いれば、その金型温度は通常のダイカスト時の金型温度でもよい。具体的には、量産性を考慮して、金型温度は例えば、10〜400℃程度であればよい。
金型の内壁面への表面処理や離型剤の塗布なども、ダイカスト鋳物と金型との間の熱伝達が阻害されない範囲であれば、従来通り行えばよい。また仮に、その表面処理層が高伝熱型よりも低伝熱性の材質であっても、厚さが薄い範囲(例えば、20μm以下程度)であれば問題とはならない。逆に表面処理層を設けることで、高伝熱型の効果と併せて、より耐焼付き性が向上する場合もある。
離型剤の金型(特に高伝熱型)壁面への塗布も少ない方が好ましい。また、その離型剤の塗布を少なくしても、少なくとも高伝熱型の表面については耐焼付き性を生じ難い。ちなみに、離型剤としては水溶性離型剤、粉末離型剤、油性離型剤など、いずれを用いることもできる。
〈その他〉
本発明のダイカスト鋳物はその仕様に応じて、適宜、熱処理がなされても良い。本発明のダイカスト鋳物の形態や用途は問わない。用途の一例を挙げると、シリンダブロック、クラッチハウジング、オイルポンプボディ、アンダーカバー、トランスミッションケース、タイミングギアカバーなどがある。
実施例を挙げて本発明をより具体的に説明する。
〈Al合金ダイカスト鋳物の製造〉
(1)金型
図1に示す金型10(鋳造方案)を横型ダイカスト機に設置して、図2に示すAl合金ダイカスト鋳物(試験片)を製造した。
金型10は、可動型1と、固定型2と、可動型1に取り付けられた鋳抜きピン3(鋳抜き型)とからなる。可動型1には肉厚14mmの製品部キャビティ4とランナー及びゲート部5が設けられてある。
固定型2にはスリーブ穴6がある。スリーブに注湯された溶湯は、プランジャ(図示せず)で加圧されて、矢印で示す方向へ流動し、製品部キャビティ4へ充填(注湯)される。
この製品部キャビティ4の中央付近に設けた鋳抜きピン3により、鋳抜き穴8が形成される。この鋳抜きピン3には、傾斜1度の抜け勾配が付けてある。また、鋳抜きピン3の内部には水冷孔があり、溶湯充填直前の鋳抜きピン温度は一定温度(20〜40℃)に保たれるようになっている。ちなみに、この鋳抜き穴8の最大直径は16mmとなるようにした。
固定型2および可動型1の材質は、工具鋼SKD61(JIS)である。鋳抜きピン3は、材質の異なる3種を用意した。具体的には、SKD61製、ベリリウム銅合金(Be:1.8〜2.0質量%、Co:0.25〜0.35質量%、Cu:残部)製およびクロムチタン銅合金(Cr:0.8質量%、Ti:0.11質量%、Zr:0.03質量%、Cu:残部)製の3種の鋳抜きピン3である。各種型材の物性値は表1に示した通りである。
(2)ダイカスト鋳造
上記の金型を用いてダイカスト鋳造を行った。用意したAl合金は、ADC12(JIS)である。このAl合金の組成を表2に示した。鋳造条件は次の通りである。
溶湯温度は650℃、溶湯を充填する直前の鋳抜きピン3の金型温度は25〜48℃、プランジャによる加圧は50MPaとした。ダイタイム(溶湯充填から製品取り出しまでの時間)は、6sとした。このダイタイムは、例えば、4〜300sの範囲で調整可能である。
なお、固定型1、可動型2および鋳抜きピン3には、予めシリコンワックス系の離型剤を噴霧しておいた。この離型剤の塗布量は0.7mg/shotとした。
〈観察・測定〉
上記のダイカスト鋳造により得られた3種の試験片を、鋳抜き穴8付近でそれぞれ切断し、その切断面を研磨した。こうして得た試験片の表層部分(鋳物表層)の凝固組織を光学顕微鏡で観察し、そのDAS2を測定した。この測定は、「ダイカスト鋳物のデンドライトアームスペ−シング分布に関する調査(ダイカスト研究部会共同研究結果報告)」(社団法人日本鋳物協会ダイカスト研究部会編:1990年、9ページ)に記載されている二次技法により行った。
〈評価〉
(1)鋳抜きピン3の材質としてSKD61を用いた試験片(以下、「試験片C1」という。)の鋳物表層の顕微鏡写真を図3に、鋳抜きピン3の材質としてクロムチタン銅(以下、「試験片1」という。)を用いた試験片の鋳物表層の顕微鏡写真を図4にそれぞれ示した。図中、「A」はチル層を示し、「B」は鋳物主体を示す。また、これらの試験片の鋳物表面から測定した距離と、DAS2との相関を図5に示した。なお、図5には、上記文献「ダイカスト鋳物のデンドライトアームスペ−シング分布に関する調査」に記載されていた鋳物表面からの距離とDAS2との関係を併せて示した。
試験片C1では、厚さが約20μm程度のチル層が認められるものの、そのDAS2は全て2μmよりも大きかった。具体的には、DAS2が2.6μm程度であった。一方、試験片1では、チル層の厚さが約80μmにもおよび、かつ、そのDAS2は2μmよりも小さいものであった。具体的には、DAS2が0.8μm程度であった。
(2)試験片1、2およびC1について、それぞれのダイカスト時に用いた鋳抜きピン3の熱拡散率βと、DAS2が2μm以下となるチル層との相関を図6に示した。
図6から明らかなように、熱拡散率βが1.5x104(J・m-2・s-1/2・K-1)未満であると、DAS2が2μm以上となるチル層は得られなかった。一方、熱拡散率βが1.5x104(J・m-2・s-1/2・K-1)から大きくなる程、DAS2が2μm以下となるチル層の厚さが次第に増加した。
従って、DAS2が2μm以下のチル層の形成には、熱拡散率βが1.5x104(J・m-2・s-1/2・K-1)以上となる鋳抜きピン3(高伝熱型)を用いることが有効であることが確認された。
(3)試験片C1と試験片1の製造で用いた鋳抜きピン3のダイカスト後の様子を図7および図8にそれぞれ示した。こららの図から明らかなように、従来の金型材からなる鋳抜きピン3を用いて鋳造した試験片C1では焼付きが多く発生した。一方、本発明に係る金型材を用いた試験片1の鋳抜きピン3では、焼付きがほとんど発生しなかった。この鋳抜きピン3の外観から焼付きの程度を求めたところ、試験片C1では鋳抜きピン3の全表面積に対して約42%(焼付き面積率)の焼付きが観られた。一方、試験片1では鋳抜きピン3の全表面積に対して約2%(焼付き面積率)の焼付きしか観られなかった。
表1に示した各材質からなる鋳抜きピン3を用いて多数のダイカスト鋳物を製造し、それぞれの鋳物から採取した試験片について表面観察と顕微鏡観察を行った。こうして得られた超微細化チル層の厚さt2と焼付き面積率f(鋳抜きピン3の全表面積に対する焼付き面積の割合)との相関を図9に示した。この図9から明らかなように、チル層の厚さt2が20μm以上になると、焼き付き面積率fが10%以下まで急減することが確認された。
試験片(ダイカスト鋳物)のダイカスト鋳造に用いた鋳造方案を示す金型の断面図である。 ダイカスト鋳造した試験片の形状を示す(a)正面図および(b)側面図である。 試験片C1の鋳物表層を示す顕微鏡写真である。 試験片1の鋳物表層を示す顕微鏡写真である。 各種試験片の凝固組織(チル層)に関する最表面からの距離とDAS2との相関を示すグラフである。 試験片のダイカスト鋳造に用いた金型(鋳抜きピン)の熱拡散率と、得られた試験片の微細凝固組織チル層の厚さとの相関を示すグラフである。 試験片C1のダイカスト鋳造に用いた鋳抜きピンの外表面を示す写真である。 試験片1のダイカスト鋳造に用いた鋳抜きピンの外表面を示す写真である。 各試験片に関する微細凝固組織チル層の厚さと焼付き面積率との相関を示すグラフである。
符号の説明
1 可動型
2 固定型
3 鋳抜きピン
8 鋳抜き穴

Claims (5)

  1. 金型のキャビティへ注湯したアルミニウム(Al)合金の溶湯を冷却凝固させてなるAl合金ダイカスト鋳物であって、
    前記金型の内壁に接触して形成される鋳物表層の少なくとも一部は、前記溶湯から晶出した初晶の二次デンドライトアーム間隔(DAS2)が2μm以下である微細凝固組織チル層であることを特徴とするAl合金ダイカスト鋳物。
  2. 前記微細凝固組織チル層の厚さは、最表面から20μm以上である請求項1に記載のAl合金ダイカスト鋳物。
  3. 金型のキャビティへAl合金の溶湯を注湯する注湯工程と、
    該注湯された溶湯を急冷凝固させる凝固工程とを備えるAl合金ダイカスト鋳物の製造方法であって、
    前記キャビティを構成する金型の壁面の少なくとも一部は、下式によって表される熱拡散率(β)が1.5x104(J・m-2・s-1/2・K-1)以上の高伝熱型からなり、
    請求項1〜3のいずれかに記載のAl合金ダイカスト鋳物が得られることを特徴とするAl合金ダイカスト鋳物の製造方法。
    β = (λ・ρ・c)1/2
    λ:熱伝導率(W・m-1・K-1
    ρ:密度 (kg・m-3
    c:比熱 (J・kg-1・K-1
  4. 前記高伝熱型の材質は、クロムチタン銅またはベリリウム銅のいずれかである請求項3に記載のAl合金ダイカスト鋳物の製造方法。
  5. 前記高伝熱型は、前記Al合金ダイカスト鋳物に中空または凹部を形成する鋳抜き型である請求項3または4に記載のAl合金ダイカスト鋳物の製造方法。
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