JP2014062893A - シンチレータプレートおよび放射線検出パネル - Google Patents
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Abstract
【解決手段】下引層2と蛍光体層4とを有するシンチレータプレート10であって、該蛍光体層4が該下引層2側を根元とする蛍光体柱状結晶4bにより構成され、蛍光体層4をその積層方向の厚さが半分となるように分け、それぞれを蛍光体柱状結晶の先端側部分4aおよび根元側部分4bとし、先端側部分4aの光透過率〔A〕に対する、根元側部分4bの光透過率〔B〕の比(B/A)が、70%以上99%以下であることを特徴とする。
【選択図】図1
Description
[1]下引層と蛍光体層とを有するシンチレータプレートであって、該蛍光体層が該下引層側を根元とする蛍光体柱状結晶により構成され、蛍光体層をその積層方向の厚さが半分となるように分け、それぞれを蛍光体柱状結晶の先端側部分および根元側部分とし、先端側部分の光透過率〔A〕に対する、根元側部分の光透過率〔B〕(B/A)が、70%以上であることを特徴とするシンチレータプレート。
[3][1]または[2]に記載のシンチレータプレートと、光検出器とを有することを特徴とする放射線検出パネル。
<シンチレータプレート/放射線検出パネル>
図1に示すように、本発明のシンチレータプレート(10)は、下引層(2)と蛍光体層(4)とを有し、好ましくは基板(1)と下引層(2)と蛍光体層(4)とがこの順に積層されている。以下、本発明において、基板(1)と下引層(2)とを合わせて、支持体(3)ともいう。
本発明の放射線検出パネルの好ましい態様として、
(I)基板と下引層と蛍光体層と光検出器とがこの順に積層されてなる態様、および
(II)光検出器と下引層と蛍光体層とがこの順に積層されてなる態様が挙げられる。
本発明で用いることができる基板とは、シンチレータパネルの構成要素において、蛍光体層を保持するために、下引層の補助的な役割を果たす部材を指す。なお、本願明細書中では、シンチレータプレートをシンチレータパネルともいう。
基板には、例えば、易接着層、反射層、光吸収層、導電層、反り防止層、平滑層等の機能層を設けてもよい。
基板の、少なくとも蛍光体層が蒸着される側の表面に、反射層を形成することが好ましい。反射層を設けると、蛍光体層からの発光を極めて効率良く取り出すことができ、シンチレータプレートの発光輝度が飛躍的に向上する場合がある。
反射層を構成する材料としては、金属や、光散乱粒子をバインダーに分散させたものが挙げられる。
また、本発明では、反射率向上のため、例えばSiO2、TiO2等の金属酸化物からなる増反射層をさらに設けてもよい。
光散乱粒子としては、例えば、TiO2(アナターゼ型、ルチル型)、MgO、PbCO3・Pb(OH)2、BaSO4、Al2O3、M(II)FX(ただし、M(II)は、Ba、SrおよびCaから選ばれる少なくとも一種の原子であり、Xは、Cl原子またはBr原子である。)、CaCO3、ZnO、Sb2O3、SiO2、ZrO2、リトポン〔BaSO4・ZnS〕、珪酸マグネシウム、塩基性珪硫酸塩、塩基性燐酸鉛、珪酸アルミニウムなどの白色顔料を使用することができる。これらの白色顔料は、隠蔽力が強く、屈折率が大きいため、光を反射し、屈折させることによりシンチレータの発光を容易に散乱し、得られる放射線像変換パネルの感度を顕著に向上させることができる。
酸化チタン〔TiO2〕の結晶構造としては、ルチル型、アナターゼ型のいずれも使用できるが、樹脂の屈折率との比率が大きく、高輝度を達成できる点からルチル型が好ましい。
また、酸化チタンとしては、バインダーとしてのポリマーとの親和性、分散性を向上させるためや該ポリマーの劣化を抑えるため、例えばAl、Si、Zr、Znなどからなる酸化物で表面処理されたものが特に好ましい。
反射層の厚さは、10〜500μmが好ましい。反射層の厚さが10μm以上で充分な輝度が得られ、また500μm以内で、反射層表面の平滑性が向上する。
下引層は、本発明のシンチレータプレートにおいて、蛍光体柱状結晶の土台となるものであり、下引層が硬ければ、上述した基板を用いる必要はないが、下引層が柔らかい場合に限り、補助的に基板を用いることができる。後者の場合、下引層は、基板と蛍光体層との接着性も向上することができる。
下引き層の調製に用いることができる溶剤としては、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、n−ブタノール等の低級アルコール;メチレンクロライド、エチレンクロライド等の塩素原子含有炭化水素;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン;トルエン、ベンゼン、シクロヘキサン、シクロヘキサノン、キシレン等の芳香族化合物;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル等の低級脂肪酸と低級アルコールとのエステル;ジオキサン、エチレングリコールモノエチルエステル、エチレングリコールモノメチルエステル、メトキシプロパノールプロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のエーテル;および、それらの混合物などが挙げられる。
下引き層には、蛍光体(シンチレータ)が発光する光の散乱を防止し、鮮鋭性等を向上させるために、顔料や染料などを含有させてもよい。
本発明において、蛍光体層は気相堆積法により得られる柱状結晶であることが好ましく、複数層から形成されていても良い。蛍光体柱状結晶を形成する過程において、蛍光体柱状結晶成長の膜厚50um程度の成長までに形成された第一の蛍光体層とそれ以外の第二の蛍光体層とに分けられ、第一の蛍光体層を特に「下地層」ともいう。また、蛍光体層を形成する材料を「蛍光体材料」または単に「蛍光体」といい、蛍光体母体化合物のみ、または、蛍光体母体化合物と賦活剤との組成物をいう。
下地層の厚さは、高輝度・鮮鋭性維持の面から、0.1〜50μmが好ましく、5〜40μmがより好ましい。
下地層の厚さcと第二の蛍光体層の厚さdとが、3≦d/c≦1,000の関係を満たすことが、鮮鋭性の面から好ましく、さらに10≦d/c≦1,000であることが好ましい。
本発明のシンチレータプレートが有していてもよい機能層の一種である蛍光体保護層(以下、単に「保護層」ともいう。)は、蛍光体層を物理的または化学的に保護することを主眼とするものである。すなわち、ヨウ化セシウム〔CsI〕は、吸湿性が高く露出したままにしておくと空気中の水蒸気を吸湿して潮解してしまうため、これを防止することを目的とする。
また、ホットメルト樹脂の溶融開始温度は、TFTなどの平面受光素子での連続使用特性、接着剥がれ防止性などの観点から、60℃以上150℃以下が好ましい。ホットメルト樹脂の溶融開始温度は、可塑剤添加により調整可能である。
ホットメルト樹脂による保護層の形成方法として、例えば、以下に示す方法などが挙げられる。
また、ヘイズ率は、鮮鋭性、放射線画像ムラ、製造安定性、作業性等を考慮し、3〜40%が好ましく、3〜10%がより好ましい。ヘイズ率は、日本電色工業(株)製のNDH 5000Wにより測定した値を示す。必要とするヘイズ率は、市販されている高分子フィルムから適宜選択し、容易に入手することが可能である。
図1に示すように、光検出器(13)は、光電変換素子アレイ(11)と回路基板(12)とを有することが好ましい。
光増感剤としては、例えば、n−ブチルアミン、トリエチルアミン、ポリ−n−ブチルホスフィンなどを混合して用いることができる。
本発明において、光学補償層とは、蛍光体柱状結晶からなる蛍光体層と光電素子等の光検出器とを光学補償材料を用いてカップリングする際に、好ましくは光学補償材料から形成される層である。
また、光学補償層を、硬化させた樹脂等の固体で形成する代わりに、透明な液体やゲル状物質で形成することも可能である。この場合も、液体やゲル状物質からなる光学補償層は、少なくともシンチレータプレートの蛍光体柱状結晶の各先端部分と平坦化層の表面とにそれぞれ密接する状態で形成することができる。
光学補償層を形成する材料としては、例えば、アクリル系、エポキシ系、シリコーン系などの常温硬化型の接着剤が使用できる。
本発明に係るシンチレータパネルおよび放射線検出パネルの製造方法は、気相堆積法により、真空容器内に蒸発源および支持体回転機構を有する蒸着装置を用いて、支持体を支持体回転機構に設置して、支持体を回転しながら蛍光体材料を蒸着する工程を含むことが好ましい。
以下、本発明に係るシンチレータパネルの製造方法について、図2を参照しながら説明する。
まず、支持体ホルダー(35)に支持体(3)を取付ける。また、真空容器(32)の底面付近において、支持体(3)に垂直な中心線を中心とした円の円周上に蒸発源(38)を配置する。次に、るつぼやボート等に、蛍光体母体化合物(CsI:賦活剤なし)と、賦活剤(TlI)を充填し、蒸発源(38)にセットする。この場合、るつぼやボートは複数であっても良い。
蒸着終了後、蛍光体層(4)を加熱処理してもよい。また、蒸着法においては必要に応じてO2、H2などのガスを導入して蒸着する反応性蒸着を行ってもよい。
蒸着工程で得られた蛍光体層に、常圧下または真空下で、加熱を施す工程である。
真空下で加熱する場合は、蒸着工程で蛍光体層を形成した後、真空容器内の真空度を常圧に戻さずに引き続いて実施してもよいし、別の真空加熱装置に蛍光体を移動させて実施してもよいが、蒸着工程後に同じ真空容器内で真空度を常圧に戻さずに加熱することが好ましい。
加熱温度としては、結晶の透明度向上の観点から、好ましくは80〜350℃、より好ましくは100〜300℃である。
上述のようにして製作されたシンチレータパネルには、蛍光体層の形成時に、ゴミ等を起点として蛍光体の蒸着結晶の異常成長による突起が発生する場合がある。突起となった柱状結晶体は以下のようにして補修される。
シンチレータパネルは、支持体の裏面側と蛍光体層の表面側で、2枚の剛性板により挟み込まれ、次いで、剛性板を加圧しながら熱処理が行われる。
図3は、保護層の形成に好適なCVD蒸着装置の模式図であり、シンチレータプレート(10)の蛍光体層(4)表面に、ポリパラキシリレン膜からなる保護層を形成する一例を示す。
次に、気化室(42)において150〜180℃に加熱して気化させ、熱分解室(43)において680〜700℃に加熱昇温してラジカル化したジパラキシリレンを、導入口(44a)から蒸着室(44)に導入して、蛍光体層(4)の保護層(ポリパラキシリレン膜)を1〜20μmの厚さとなるように蒸着する。この場合、蒸着室(44)内は真空度1〜10Paに維持されている。また、ターンテーブル(44c)は、1〜6rpmの速度で回転させている。また、余分なポリパラキシリレンは、排出口(44b)から排出され、防臭、冷却を行う冷却室(45)および真空ポンプを有する排気系(46)に導かれる。
また、基板として樹脂フィルムを使用した場合、保護層の形成は、シンチレータプレートの断裁後に実施することもできる。
本発明において、用いる光電素子面の面積より大である面積を有するシンチレータパネルから、用いる光電素子面に応じた面積に対応して断裁を行ってもよい。この場合、蛍光体層を支持体上に形成した後に断裁するため、光検出器個々に対しての、蒸着などの操作は不要である。即ち、蒸着装置で作製可能な最大サイズで蒸着を実施し、必要に応じて、所望されるサイズに断裁すればよく、生産効率、出荷納期でのメリットがある。本発明に関わるシンチレータパネルを断裁する断裁工程に用いられる方法の典型的例について、図を参照しながら説明する。
図5の、レーザ断裁に用いられる装置の概略斜視図であり、保護層が形成されていないシンチレータプレート10を断裁するレーザ断裁の例を示す。レーザ断裁装置61は、箱型に形成されたパージ室64を備えている。パージ室64は、外部の空間中に浮遊する塵等が内部に侵入しないように、内部がほぼ密閉された空間となっている。なお、パージ室64内は、低湿環境であることが好ましい。また、パージ室64の上面には、レーザ光を透過させる透光窓66が設けられている。また塵等の浮遊物をパージ室64の外に導く排出管65が設けられている。
支持体が樹脂フイルム、ガラスの場合レーザ断裁は適用でき、樹脂の場合には図5に示したレーザ断裁装置を好ましく適用できる。
まず、シンチレータプレートの光出力面または光検出器の受光面のいずれかに透明接着剤を塗布する。
塗布前に真空脱泡処理を行う必要があり、脱泡時の真空圧は、下記の真空貼りあわせの雰囲気より低い圧力で行う。もし高いと真空貼りあわせの際に接着剤から再び気泡が出てしまうからである。
塗布に求められる条件とし、次の項目が挙げられる。
(a)10μm以上の厚膜塗布ができること。
(b)室温雰囲気で長時間経過すると硬化する接着剤も扱うため、硬化によって部品が使用できないケースもあるので、消耗部品が安価であること。
(c)場所によって塗布厚さを変える可能性があるため、簡単に塗布量が変更できること。装置自体が安価であること。
シンチレータを貼り合せた際に大きな気泡ができることが懸念されるが、後記する真空下での貼り合せを行えば気泡は大気開放したときに小さくなるので問題はなくなる。
透明接着剤を塗布するのは、シンチレータプレートおよび光検出器のいずれでもよいが、被塗布材料の反りを考慮すると、本発明では、透明接着剤をディスペンサーでシンチレータパネル上に塗布することが好ましい。
接着にあたっては、接着剤が固化するまで10〜500g/cm2の圧力で加圧することが好ましい。加圧により接着剤層から気泡が除去される。保護層としてホットメルト樹脂を使用した場合は10〜500g/cm2の圧力で加圧しながら、この状態を維持したまま、外周雰囲気を大気圧1.2×105Paから100Paまで減圧する。
上下の基板を貼り合せた後、外周雰囲気を大気圧に戻す。先ほど発生した気泡は大気圧によって縮小していく。
光電変換素子の画素サイズは100〜160μm程度なので、この大きさの気泡であれば1画素欠陥にもならない。
[実施例1]
《基板に下引層を形成する工程−ドライプロセス−》
宇部興産(株)製のポリイミドフィルム「UPILEX-125S」(厚さ125μm)を基板として図3のCVD装置にセットし、その片面に融点290℃のパリレンC(日本パリレン合同会社製)からなる下引層を形成した。下引層の厚さは3μmであった。以下、基板と下引層とが一体化したものを支持体とする。
なお、パリレンCは、ベンゼン環が−CH2−を介して重合した基本構造を有し、このベンゼン環の水素一個が塩素で置換されたものである。
図2を参照して説明する。
まず、蛍光体母体化合物としてヨウ化セシウム〔CsI〕および賦活剤(TlI)を二つの抵抗加熱るつぼにそれぞれ充填し、これを蒸発源(38)とし、支持体ホルダー(35)の金属製の枠(図示せず)に支持体(3)を設置し、支持体(3)と蒸発源(38)との間隔を400mmとなるよう調整した。
支持体の温度を30℃として下地層を10μm形成した。その後に支持体の加熱を開始し、その温度を200℃に加熱したところで蛍光体層の形成を開始する。
得られたシンチレータプレートの蛍光体柱状結晶の先端側部分の光透過率〔A〕および根元側部分の光透過率〔B〕を、それぞれ以下のようにして測定した。
1) 蛍光体層を下引層から剥離する。
2) ダイアモンドナイフやガラスナイフ等を用いて、蛍光体層が半分の厚さになるまで、蛍光体層を根元側から切削する。
3) リング状に白色LEDが配置されたLED光源((株)松電舎製)を、フォトダイオード受光素子(浜松ホトニクス(株)製「S2281」)が該リングの中心にくるようにしてフォトダイオード受光素子から10cmの距離に配置し、厚さ半分となった蛍光体層を透過した光の強度と該蛍光体層を介在せずに測った光の強度との比を光透過率とした。
光透過率=(受光素子前面に該蛍光体層を配置した場合の光量)/(蛍光体層を配置しない場合の光量)
上記2)において、切削を先端側から実施すること以外は光透過率〔A〕と同様にして測定した。
支持体面及び蛍光体面にコーニング製ガラス(EAGLE2000もしくはEAGLE
XG)を重ね合せ、0.1MPaの荷重をかけた状態で 100℃、2時間の条件で熱処理を行った。
断裁条件をYAG−UV(イットリウム・アルミニウム・ガーネット結晶:波長266nm)、周波数5000Hzでビーム径20μmのパルスレーザ光、出力300mWに設定したレーザ断裁装置を用いて、得られたシンチレータを所定サイズに断裁した。
断裁したシンチレータプレートを、図3のCVD装置にセットして、蛍光体層の表面にポリパラキシリレンからなる保護層を形成した。保護層の厚さは3μmであった。
シンチレータプレートの蛍光体層の表面に形成された保護層の上にさらに光学補償層を形成した。
なお、予め、ガラス製の平面に回路基板と光電変換素子アレイとをこの順に形成した後に、光電変換素子アレイの蛍光体層に対向する最表面の表面平均粗さ〔Ra〕を0.003μmとなるように、光電変換素子アレイ表面にアクリル樹脂を塗布して平坦化層を形成した。光学補償層を形成するエポキシ樹脂の屈折率nは約1.55であり、蛍光体柱状結晶であるCsI:Tlの屈折率nは約1.8であり、平坦化層を形成するアクリル樹脂の屈折率nが約1.5であるから、屈折率に関する上記の条件は満たされている。
保護層と光学補償層とをさらに形成したシンチレータプレートの蛍光体層側の面に、10cm×10cmの大きさのCMOSフラットパネル(テレダイン ラドアイコン社製のX線CMOSカメラシステム「Shad−o−Box 4KEV」)をセットして放射線検出パネルとした。
実施例1の測定結果を表1に示す。
実施例1において、真空度を0.05Paから0.1Paに変更した以外は実施例1と同様にしてシンチレータプレートを製造した。
実施例1において、基板に下引層を形成する工程を以下のように変更した以外は実施例1と同様にしてシンチレータプレートを製造した。
基板として厚さ125μmのポリイミドフィルム(宇部興産(株)製の「UPILEX-125S」)上に、膜厚が1,000Å(=100nm)となるように銀をスパッタした。
実施例3において、真空度を0.05Paから0.1Paに変更した以外は実施例3と同様にしてシンチレータプレートを製造した。
実施例3において、真空度を0.05Paから0.3Paに変更した以外は実施例3と同様にしてシンチレータプレートを製造した。
実施例5において、蒸着後に蛍光体柱状結晶の根元部分を、蒸着装置内の真空度を維持したままハロゲンランプにより200℃で1時間加熱した以外は実施例3と同様にしてシンチレータプレートを製造した。
実施例1において、下引層として融点290℃のパリレンCから、融点が420℃のパリレンN(日本パリレン合同会社製)に変更した点および蒸着工程の支持体温度を30℃から80℃に変更した点以外は実施例1と同様にしてシンチレータプレートを製造した。なお、パリレンNは、ベンゼン環が−CH2−を介して重合した構造を有する。
実施例2において、下引層として融点290℃のパリレンCから、融点が420℃のパリレンN(日本パリレン合同会社製)に変更した点および蒸着工程の支持体温度を30℃から80℃に変更した点以外は実施例2と同様にしてシンチレータプレートを製造した。
実施例2において、下引層として融点290℃のパリレンCから、融点が420℃のパリレンN(日本パリレン合同会社製)に変更した点、蒸着工程の支持体温度を30℃から80℃に変更した点および真空度を0.1Paから0.3Paに変更した点以外は実施例2と同様にしてシンチレータプレートを製造した。
実施例1において、下引層を融点290℃のパリレンCから、ガラス転移点が330℃のポリイミド樹脂である「PETI-330」(宇部興産(株)製)に変更した以外は実施例1と同様にしてシンチレータプレートを製造した。
実施例2〜6および比較例1〜4で得られた各シンチレータプレートを、実施例1と同様にして光透過率比および発光輝度を測定した。それらの結果を表1に示す。
2 ・・・下引層
3 ・・・支持体
4 ・・・蛍光体層
4a・・・蛍光体層(4)を積層方向に半分にしたときの蛍光体柱状結晶(5)の先端側部分
4b・・・蛍光体層(4)を積層方向に半分にしたときの蛍光体柱状結晶(5)の根元側部分
5 ・・・蛍光体柱状結晶
t ・・・蛍光体層(4)の厚さ
6 ・・・保護層
10 ・・・シンチレータプレート
11 ・・・光電変換素子アレイ
12 ・・・回路基板
13 ・・・光検出器
20 ・・・放射線検出パネル
31 ・・・蒸着装置
32 ・・・真空容器
33 ・・・真空ポンプ
35 ・・・支持体ホルダー
36 ・・・支持体回転機構
37 ・・・支持体回転軸
38 ・・・蒸発源
39 ・・・シャッター
41 ・・・CVD蒸着装置
42 ・・・気化室
43 ・・・熱分解室
44 ・・・蒸着室
44a・・・導入口
44b・・・排出口
44c・・・ターンテーブル
45 ・・・冷却室
46 ・・・排気系
51 ・・・ダイシング装置
52 ・・・ブレード
52a・・・回転軸
53 ・・・ダイシング台
53a・・・溝
54 ・・・ノズル
55 ・・・支持部材
61 ・・・レーザ断裁装置
62 ・・・レーザ発光装置
63 ・・・支持台
64 ・・・パージ室
65 ・・・排出管
66 ・・・透光窓
Claims (4)
- 下引層と蛍光体層とを有するシンチレータプレートであって、
該蛍光体層が該下引層側を根元とする蛍光体柱状結晶により構成され、
蛍光体層をその積層方向の厚さが半分となるように分け、それぞれを蛍光体柱状結晶の先端側部分および根元側部分とし、先端側部分の光透過率〔A〕に対する、根元側部分の光透過率〔B〕の比(B/A)が、70%以上99%以下であることを特徴とするシンチレータプレート。 - さらに基板を有し、該基板と前記下引層と前記蛍光体層とがこの順に積層されてなる、請求項1に記載のシンチレータプレート。
- 請求項1または2に記載のシンチレータプレートと、光検出器とを有することを特徴とする放射線検出パネル。
- 上記光検出器上に、前記下引層と前記蛍光体層とがこの順に積層されてなる、請求項3に記載の放射線検出パネル。
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