JP2014061505A - 透湿防水膜 - Google Patents

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Abstract

【課題】高い透湿性能を有しながら、薄膜でも水を透過せず、親水性透湿樹脂との密着性に優れた透湿防水膜を提供する。
【解決手段】ポリエチレンを含むポリオレフィン微多孔膜からなり、水蒸気透過量が4000〜10000g/m/24hrであり、耐水圧が30kPa以上である透湿防水膜。
【選択図】なし

Description

本発明は、透湿防水膜に関する。
透湿防水膜は、水蒸気(湿気)を透過する一方、液体である水を通さないため、蒸れを防止する素材として、例えば衣類や特殊な防護衣、衛生用品(例えば紙おむつ)等に利用されている。近年では、空調機の全熱交換素子や燃料電池の高分子電解質膜としても、透湿防水膜の選択透過性が利用されている。
従来、この透湿防水膜は、その透湿性能を発現させるために十分な透気性能を有する必要があるため、天然パルプを主成分とした紙が多くの場合に用いられてきた。最近では高分子素材からなる不織布でも通気性能および透湿性能が得られることから、その利用が増えている。これらの天然パルプを主成分とした紙や高分子素材からなる不織布は、十分な通気性能が得られる一方で、水も透過するため、透湿防水膜として利用するには防水性能を付与する必要がある。そのため、紙や不織布を基材として用い、その基材に防水機能層を形成した複合体が考案されている。
一方、最近のプラスチックからなる多孔質膜は、紙系の基材や不織布の基材に比べてより薄膜化できるため、各種用途において、軽量化、薄型化、小型化の効果が期待できる他、柔軟化、高強度化、寸法安定化等の効果も期待できる。
しかし、その物理的および化学的性質から、通気性能と防水性能を兼ね備えるプラスチックからなる多孔質膜があるものの、総じて通気性能および透湿性能は上述した用途においては不十分である。また、プラスチックからなる多孔質膜としては、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ポリテトラフルオロエチレンなどを素材とした多孔質膜があるが、各種用途で用いられる親水性の機能性樹脂(例えば、セルロース、ポリビニルアルコール、ポリウレタン、ポリアクリルアミド)との複合体において、親水性の機能性樹脂の吸湿膨張による多孔質膜と機能性樹脂との間で剥離が生じる問題があった。
(衛生用品の例)
例えば、衛生用品のひとつである紙おむつは、肌に直接触れて尿を素早く吸収材に送り込む表面材、表面材を通過した尿を吸収する吸収紙や高分子吸収材からなる吸収材、および、紙おむつの外側を覆う尿の漏れを防止する防水材から構成されている。最近では、一部の紙おむつの防水材に、水分を通さずに通気性能を有する材料を使うことが新たに考案されてきてはいるものの、紙おむつの内部での蒸れによって発生する肌の不具合や装着時の不快感は、依然として解消されていない。
衛生用品の材料として、例えば、特許文献1には、2層のセルロース系繊維ウェブとセルロース系繊維ウェブ層との間に極細繊維ウェブ層が挿入された不織布が開示されている。この不織布は、風合い等に優れ、無菌包装材料、ワイパー等に好適に用いられるが、紙おむつの防水材として用いるには十分な防水性能を有していない。この紙おむつの防水材として必要とされる防水性能を付与するために、例えば特許文献2で提案されているように、ポリプロピレンからなる不織布等の良好な通気性能および透湿性能を有する材料にポリオレフィン系合成樹脂フィルムをラミネートした材料が開示されている。しかしながら、特許文献2のように、不織布とフィルムをラミネートした複合体では、十分な通気性能や透湿性能が得られておらず、さらに優れた透湿性能を併せ持つ防水材(透湿防水膜)が要求されている。
(燃料電池用電解質の例)
また、例えば、燃料電池の高分子電解質では、特許文献3で提案されているように、高分子多孔質膜の空隙(孔部分)に高分子電解質を含有させることで、電解質自体ではなし得なかった機械的強度の向上を、高分子多孔質膜を支持体に利用することで達成している。さらに、電解質中では水素イオンの高い電導性を保つために、電解質膜を湿潤状態に保つ必要があり、その湿潤状態を保つために、燃料となる水素や空気は予め加湿され、反応場である電解質に供給されている。その加湿された水素や空気を高分子電解質膜の全体に行き渡らせるために、支持体となる高分子多孔質には、優れた透湿性能と通気性能を有することが求められている。
また、特に固体高分子型燃料電池では、作動温度が100℃以下になるため、加湿した際の水や発電によって生成した水が結露によって液体の状態で電解質に隣接する触媒層の内部にたまり、ガスが触媒層に十分に行き渡らなくなる不具合が発生することがある。そのような不具合を防ぐためにも、水が結露して触媒層の内部にたまる前に、水蒸気の状態で外部に速やかに排出されるように優れた透湿性能を有する高分子多孔質膜の支持体が求められており、また同時に、電解質や触媒層を含む反応場の外部で結露した水が反応場に侵入することを防ぐために、高分子多孔質膜の支持体には、透湿性能と防水性能を兼ね備えることが求められている。
(熱交換素子の例)
また、例えば、熱交換素子では、建築基準法の改正により、シックハウス対策として屋内空気の24時間常時換気が義務付けられ、夏場や冬場など外気と屋内の温度差が大きい季節のエネルギーロスが大きな問題となっている。室内の空調の冷暖房効率の損失を抑えた換気方法としては、給気流と排気流との間で熱交換を行わせる換気方法がある。熱交換の効率を向上させるためには、給気流と排気流との間で温度(顕熱)とともに湿度(潜熱)の交換も同時に行う全熱交換が有効である。全熱交換を行うための全熱交換素子では、給気流路と排気流路とが、仕切板を挟んで互いに独立した流路として形成される。給気流路を流れる給気流と、排気流路を流れる排気流との間で全熱交換が行われるため、全熱交換素子を備える全熱交換器で室内の空気を換気すれば、室内の空調の冷暖房効率の損失を抑えることができる。
このような熱交換素子に関して、例えば、特許文献4では、熱交換素子内部の給排気の混合を防ぐことを目的として、特定の叩解した天然パルプを主成分として抄紙した紙を材質とした全熱交換素子用紙に関する技術が開示されている。また、例えば、特許文献4には、不織布等の多孔質基材(不織布)の上に、気体遮蔽性を有する非水溶性の親水性透湿樹脂を備えた非水溶性の多孔質膜を形成して設けた仕切板を備える全熱交換素子が開示されている。
近年、前述したような全熱交換器の普及に伴い、給気流と排気流との温度差が大きく、結露が生じ易い環境、例えば寒冷地や浴室・温水プールなどにも全熱交換器が設置されるようになってきた。このような環境では、例えば室内側で空調が行われていない状況での全熱交換器の運転開始時などに、結露が発生したり、結露には至らないものの、給気流および排気流ともに湿度が高くなり、一時的に全熱交換素子が非常に高湿度な環境に晒されることとなる。また、室外の気象条件や外気取り入れ口の状況や全熱交換器への給気配管の状況などによっては、霧や雨水が給気と共に取り込まれ、全熱交換素子へ供給される場合もある。このような理由から、近年、全熱交換素子の仕切板に対して、防水化(遮水化)や耐湿化が要求されてきている。
しかしながら、特許文献4のような紙系の材質では耐湿性能が問題となっている。また、特許文献5に開示された技術では、高湿度環境下での気体遮蔽性を有する非水溶性の親水性透湿樹脂の寸法変化(膨張)による非水溶性の多孔質膜からの剥離による性能低下を招くおそれがあるという問題があった。
また、基材そのものでは、基材の表裏のわずかな圧力差があると通水し、透気度の高い不織布などの多孔質基材に非水溶性の親水性透湿樹脂や防水樹脂を塗布して複合透湿膜を形成しているために、非水溶性の親水性透湿樹脂の膜厚は厚くなり、透湿性能が低下することによって潜熱交換効率が低下する問題を招く恐れがある。逆に膜厚を薄くすると、多孔質基材と非水溶性の親水性透湿樹脂の複合透湿膜の結合力が低下して、複合透湿膜は剥離しやすいうえ、ピンホールもできやすく、気流の漏れを起こしやすいなどの問題を招く恐れがある。
さらに、最近では、紙や不織布に代えてフッ素樹脂(例えばPTFE)を素材とする多孔質膜を透湿防水膜として適用することが検討されている。しかし、フッ素樹脂は、気体透過性能、透湿性能と防水性能に優れている一方で、非常に高い撥水性を有するため、通気性を制御するために形成する非水溶性の親水性気体遮蔽樹脂との密着性に問題があった。
特開平1−104867号公報 特開平8−141013号公報 特開2005−166557号公報 特開2008−032390号公報 特開2012−030192号公報
そこで、本発明では、上述した課題を解決すべく、高い透湿性能を有しながら、薄膜でも水を透過せず、親水性透湿樹脂との密着性に優れた透湿防水膜を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するために、以下の構成を採用する。
1. ポリエチレンを含むポリオレフィン微多孔膜からなり、水蒸気透過量が4000〜10000g/m/24hrであり、耐水圧が30kPa以上である透湿防水膜。
2. 100cc空気透過時間が25秒以下であり、1μm厚みあたりの100cc空気透過時間が0.01〜1秒である、上記1に記載の透湿防水膜。
3. 前記透湿防水膜中のポリオレフィンフィブリルの平均フィブリル径が10〜150nmである、上記1または2に記載の透湿防水膜。
4. 前記透湿防水膜の固形分厚みが1〜8μmである、上記1〜3のいずれかに記載の透湿防水膜。
5. 膜厚が1〜70μmである、上記1〜4のいずれかに記載の透湿防水膜。
6. 少なくとも一方向の破断強度が1MPa以上である、上記1〜5のいずれかに記載の透湿防水膜。
7. 前記透湿防水膜は、親水性の被覆層と前記ポリオレフィン微多孔膜からなる透湿防水膜との積層体に用いられる、上記1〜6に記載の透湿防水膜。
本発明によれば、高い透湿性能を有しながら、薄膜でも水を透過せず、親水性透湿樹脂との密着性に優れた透湿防水膜を提供することができる。
以下に、本発明の実施の形態について順次説明するが、これらの説明及び実施例は本発明を例示するものであり、本発明の範囲を制限するものではない。なお、本明細書全体において、数値範囲で「〜」を用いた場合、各数値範囲にはその上限値と下限値を含むものとする。
[ポリエチレン微多孔膜からなる透湿防水膜]
本発明は、ポリエチレンを含むポリオレフィン微多孔膜からなり、水蒸気透過量が4000〜10000g/m/24hrであり、耐水圧が30kPa以上である透湿防水膜である。ここで、当該ポリオレフィン微多孔膜は、内部に多数の微細孔を有し、これら微細孔が連結された構造となっており、一方の面から他方の面へと気体あるいは液体が通過可能となった膜である。
このような本発明によれば、高い透湿性能を有しながら、薄膜でも水を透過せず、親水性透湿樹脂との密着性に優れた透湿防水膜を提供することができる。すなわち、透湿防水膜がポリエチレンを含むポリオレフィン微多孔膜からなるため、薄膜化が可能であり、さらに水蒸気透過量と耐水圧を本発明の範囲に制御することで、高い透湿性能を有しながら、薄膜でも水を透過せず、高湿度下においても寸法変化が少なく、親水性透湿樹脂との優れた密着性を有する。そのため、当該ポリオレフィン微多孔膜に親水性樹脂を積層したり、含浸させたときに、親水性樹脂の吸湿や放湿による体積変化によっても、ポリオレフィン微多孔膜からなる透湿防水膜と親水性樹脂が剥離しない透湿防水複合膜を提供することができる。
(水蒸気透過量)
本発明のポリオレフィン微多孔膜からなる透湿防水膜は、水を透過しないが、水蒸気をよく透過することを特徴とする。当該ポリオレフィン微多孔膜の水蒸気透過量は、4,000〜10,000g/m/24hrであるが、その下限値としては4,500g/m/24hr以上が好ましく、さらには5,000g/m/24hr以上がより好ましい。本発明において、ポリオレフィン微多孔膜の水蒸気透過量が10,000g/m/24hrを超えると、耐水圧が著しく低下してしまい、透湿防水膜として十分な機能を発現しない。また、この場合、力学強度が不十分となり、ポリオレフィン微多孔膜の製造時の切断等の問題を有し、さらには、ポリオレフィン微多孔膜から透湿防水膜への加工時等におけるハンドリング性も著しく低下する。一方、ポリオレフィン微多孔膜の水蒸気透過量が4,000g/m/24hrより低いと、透湿防水膜として必要な水蒸気透過量が不足してしまい、例えば熱交換効率が低下する等の問題が生じ得る。
(耐水圧)
本発明の透湿防水膜を構成するポリオレフィン微多孔膜は、耐水圧が30kPa以上において好適に用いることができ、好ましくは40kPa以上、さらに好ましくは50kPa以上である。耐水圧が30kPaより低いと、水蒸気や空気などの気体の透過量を増やすために圧力を加えた場合に、水が透湿防水膜の反対面側に染み出す等、水が透過し、透湿防水膜として十分な機能を発現しない。
また、水蒸気透過量が4000〜10000g/m/24hrであり、かつ、耐水圧が30kPa以上であるポリオレフィン微多孔膜であれば、高湿度下においても寸法変化が少なく、親水性透湿樹脂との優れた密着性を示すことが分かった。
なお、上述した耐水圧と水蒸気透過量は相反する特性であり、双方を適正な範囲に調整することが必要である。これらの物性を制御する手法としては特に限定されるものではないが、例えばポリオレフィン樹脂の平均分子量、複数のポリオレフィン樹脂を混合して使用する場合はその混合比率、原料中のポリオレフィン樹脂濃度、一次延伸時の延伸倍率、乾燥温度、縦延伸および横延伸の倍率や延伸温度、延伸後の熱処理(熱固定)温度、等の製造条件を調整すること等が挙げられる。特に、以下の製造方法の説明でも示すが、予備乾燥と本乾燥の間に行う一次延伸時の延伸倍率を1.1倍から3倍にすること、予備乾燥後のゲル状成形物中の残存溶媒量は15重量%以下にすること、トータルの延伸倍率を65倍以下にすること、延伸温度を135℃以下の温度にすること、熱固定温度を110℃以上の温度にすることにより好適に得られる。
(平均フィブリル径)
本発明の透湿防水膜を構成するポリオレフィン微多孔膜は、平均フィブリル径が10〜150nmであることが好ましく、10〜130μmであることがさらに好ましく、10〜110μmであることが特に好ましい。ポリオレフィン微多孔膜の平均フィブリル径が150nm以下である場合、水蒸気透過量の低下や空気透過時間の悪化を防ぐことが出来る点で好ましい。一方、ポリオレフィン微多孔膜の平均フィブリル径が10nm以上である場合、十分な力学強度を確保でき、ポリオレフィン微多孔膜の加工時等におけるハンドリング性も良好なものになる点で好ましい。
(最大細孔径)
本発明の透湿防水膜を構成するポリオレフィン微多孔膜は、最大細孔径が0.5〜5.0μmであることが好ましく、0.5〜4.7μmであることがさらに好ましく、0.6〜4.5μmであることが特に好ましい。ポリオレフィン微多孔膜の最大細孔径が5.0μm以下である場合、力学強度が十分なものとなり、ポリオレフィン微多孔膜の加工時等におけるハンドリング性が良好になるため好ましい。一方、ポリオレフィン微多孔膜の最大細孔径が0.5μm以上である場合、良好な水蒸気透過量が得られやすく、適切な空気透過時間が得られやすくなるため好ましい。
なお、本発明において、ポリオレフィン微多孔膜の最大細孔径は、ポーラスマテリアル社のパームポロメーター(型式:CFP−1500AEX)を用い、浸液にPMI社製のガルウィック(表面張力=15.9dynes/cm)を用いて、JIS K3832(バブルポイント法)に準拠して、バブルポイント値(PSI)を測定し、以下の式(1)から最大細孔径(μm)を計算した。
d=0.415×15.9/P …(1)
d:最大細孔径(μm)
P:バブルポイント値(PSI)
(厚み)
本発明のポリオレフィン微多孔膜からなる透湿防水膜は、薄くても強度に優れており、その膜厚は1〜70μmであることが好ましく、さらに好ましくは2〜60μm、特に好ましくは2〜55μmである。ポリオレフィン微多孔膜の膜厚が70μm以下である場合、良好な水蒸気透過量が得られやすく、適切な空気透過時間が得られやすくなるため好ましい。一方、膜厚が1μm以上である場合、十分な力学強度が得られやすくなり、ポリオレフィン微多孔膜の加工時等におけるハンドリング性も良好になるため好ましい。なお、本発明のポリオレフィン微多孔膜からなる透湿防水膜に、被膜層や機能層を設けた後の厚さは180μm以下であることが好ましい。
本発明において、ポリオレフィン微多孔膜の固形分厚みは、1〜8μmであることが好ましく、1〜7μmであることがさらに好ましく、1〜6μmであることが特に好ましい。ここで、ポリオレフィン微多孔膜の固形分厚みが8μm以下である場合、良好な水蒸気透過量が得られやすく、適切な空気透過時間が得られやすくなるため好ましい。一方、固形分厚みが1μm以上である場合、十分な力学強度が得られやすく、ポリオレフィン微多孔膜の加工時等におけるハンドリング性も良好になるため好ましい。ここで、固形分厚み(μm)は、ポリオレフィン微多孔膜の空孔率(%)、膜厚(μm)より下記式(2)により算出する。
ts=t×{(100−ε)/100} …(2)
ts:固形分厚み(μm)
ε:空孔率(%)
t:膜厚(μm)
(空気透過時間)
本発明において、ポリオレフィン微多孔膜は、1マイクロメートル厚みあたりの100cc空気透過時間が0.01〜1秒であることが好ましく、0.01〜0.8秒以下であることがさらに好ましく、0.01〜0.7秒以下であることが特に好ましい。1マイクロメートル厚みあたりの100cc空気透過時間が1.0秒以下である場合、ポリオレフィン微多孔膜への親水性樹脂の形成(例えば、樹脂溶液の含浸、樹脂溶液の塗布、樹脂ラミネート)や特定の気体の透過を遮断するなどの機能性膜の形成を良好に行うことができ、形成した親水性樹脂層の剥がれを防止し易くなる点で好ましい。一方、1マイクロメートル厚みあたりの100cc空気透過時間が0.01秒以上である場合、防水膜としての耐水圧性能が良好になりやすく、さらには、力学強度も十分なものとなり、ポリオレフィン微多孔膜の加工時等におけるハンドリング性も良好なものとなる点で好ましい。
また、本発明において、ポリオレフィン微多孔膜は、厚みに関わらず、該ポリオレフィン微多孔膜を100ccの空気が透過するために要する時間(100cc空気透過時間)が25秒以下であることが好ましく、20秒以下であることがさらに好ましく、18秒以下であることが特に好ましい。この空気透過時間が25秒以下である場合、ポリオレフィン微多孔膜への親水性樹脂の形成(例えば、樹脂溶液の含浸、樹脂溶液の塗布、樹脂ラミネート)や特定の気体の透過を遮断するなどの機能性膜の形成を良好に行うことができ、形成した親水性樹脂層の剥がれを防止し易くなる点で好ましい。一方、防水膜としての耐水圧性能を維持する観点から、厚みに関わらず、100ccの空気が透過するために要する時間が0.1秒以上であることが好ましい。
(引張強度)
本発明において、ポリオレフィン微多孔膜は、少なくとも一方向の引張強度が1MPa以上であることが好ましく、1.5MPa以上であることがさらに好ましい。ポリオレフィン微多孔膜の強度が1MPa以上である場合、透湿度防水膜としての力学強度が良好になりハンドリング性が向上する点で好ましい。一方、100ccの空気が透過するために必要な時間を適正な範囲に保つ観点から、ポリオレフィン微多孔膜の強度は35MPa以下であることが好ましく、30MPa以下が特に好ましい。
(空孔率)
本発明において、ポリエチレン微多孔膜の空孔率は78〜93%であることが好ましく、より好ましくは80%〜93%である。空孔率が78%以上である場合、水蒸気透過量が良好なものとなり、空気透過時間や1μm厚みあたりの100cc空気透過時間も良好なものとなる点で好ましい。一方、空孔率が93%以下である場合、透湿防水膜の力学強度が良好なものとなりハンドリング性も向上する点で好ましい。ここで、ポリオレフィン微多孔膜の空孔率(ε)は、ポリオレフィン微多孔膜の目付け(g/m)、真密度(g/cm)、膜厚(μm)より、下記式(3)により算出する。
ε(%)={1−Ws/(ds・t)}×100 …(3)
Ws:目付け(g/m
ds:ポリオレフィンの真密度(g/cm
t:膜厚(μm)
(ポリオレフィン)
本発明において、ポリオレフィン微多孔膜は、ポリエチレンを含み、必要に応じてポリエチレン以外のポリオレフィンを含んでいてもよい。本発明に用いられるポリエチレンとしては、高密度ポリエチレンや、高密度ポリエチレンと超高分子量ポリエチレンの混合物等が好適である。ポリエチレン以外の成分としては、例えばポリプロピレン、ポリブチレン、ポリメチルペンテン、ポリプロピレンとポリエチレンとの共重合体などが挙げられる。また、ポリオレフィンとして性質の相互に異なるポリオレフィンを用いる、すなわち相互に相溶性の乏しい重合度や分岐性の異なる、換言すれば結晶性や延伸性・分子配向性を異にするポリオレフィンを組み合わせて用いてもよい。
本発明に用いるポリオレフィンとしては、重量平均分子量が9×10以上である超高分子量ポリエチレンを5重量%以上含むポリオレフィン組成物を用いることが好ましく、超高分子量ポリエチレンを7重量%以上含む組成物であることがさらに好ましく、特に超高分子量ポリエチレンを7〜45重量%含む組成物であることが好ましい。また、2種以上のポリエチレンを適量配合することによって、延伸時のフィブリル化に伴うネットワーク網状構造を形成させ、空孔発生率を増加させる効用がある。2種以上のポリエチレンを配合した後の重量平均分子量は3.5×10〜2.5×10であることが好ましい。特に、重量平均分子量が9×10以上である超高分子量ポリエチレンと、重量平均分子量が2×10〜8×10で密度が0.92〜0.96g/cmである高密度ポリエチレンとを、重量割合で5:95〜45:55で混合させたポリオレフィン組成物が好ましい。
なお、重量平均分子量は、ポリオレフィン微多孔膜の試料をo−ジクロロベンゼン中に加熱溶解し、GPC(Waters社製 Alliance GPC 2000型、カラム;GMH6−HTおよびGMH6−HTL)により、カラム温度135℃、流速1.0mL/分の条件にて測定を行うことで得られる。
[ポリオレフィン微多孔膜の製造方法]
本発明において、ポリオレフィン微多孔膜は、下記に示す方法で好ましく製造することができる。即ち、(I)ポリエチレンを含むポリオレフィン組成物と大気圧における沸点が210℃未満の揮発性の溶剤とを含む溶液を調整する工程、(II)これを溶融混練し、得られた溶融混練物をダイより押出し、冷却固化してゲル状成形物を得る工程、(III)ゲル状成形物を少なくとも一方向に延伸(一次延伸)および溶剤の乾燥を行いゲル状成形物を得る工程、(IV)ゲル状成形物を少なくとも一方向に延伸(二次延伸)する工程により好ましく製造することができる。
工程(I)ではポリオレフィン組成物と大気圧における沸点が210℃未満の揮発性の溶剤とを含む溶液を調整する。ここで溶液は好ましくは熱可逆的ゾル・ゲル溶液であり、すなわち該ポリオレフィンを該溶剤に加熱溶解させることによりゾル化させ、熱可逆的ゾル・ゲル溶液を調整する。工程(I)における大気圧における沸点が210℃未満の揮発性の溶剤としてはポリオレフィンを十分に溶解できるものであれば特に限定されない。以下溶媒の大気圧における沸点を括弧内に記すが、好ましくはテトラリン(206−208°C)、エチレングリコール(197.3°C)、デカリン(187−196℃)、トルエン(110.6°C)、キシレン(138−144℃)、ジエチルトリアミン(107℃)、エチレンジアミン(116℃)、ジメチルスルホキシド(189℃)、ヘキサン(69°C)等の液体溶剤が好ましく挙げられ、これらは単独でも2種以上を組み合わせて用いても良い。なかでもデカリン、キシレンが好ましい。
工程(I)の溶液においては、ポリオレフィン微多孔膜の耐水圧と水蒸気透過量を制御する観点から、ポリオレフィン組成物の濃度を10〜40重量%とすることが好ましく、さらには15〜35重量%が好ましい。また、ポリオレフィン組成物の濃度を低くすると、力学強度が低くなる傾向にあるためハンドリング性が悪くなり、さらには、ポリオレフィン微多孔膜の製膜において切断の発生頻度が増加する傾向にある。また、ポリオレフィン組成物の濃度を高くすると空孔が形成され難くなる傾向がある。
工程(II)は、工程(I)で調整した溶液を溶融混練し、得られた溶融混練物をダイより押出し、冷却固化してゲル状成形物を得る。好ましくはポリエチレン組成物の融点乃至融点+65℃の温度範囲においてダイより押出して押出物を得、ついで前記押出物を冷却してゲル状成形物を得る。成形物としてはシート状に賦形することが好ましい。冷却は水溶液または有機溶媒へのクエンチでもよいし、冷却された金属ロールへのキャスティングでもどちらでもよいが、一般的には水またはゾル・ゲル溶液時に使用した揮発性溶媒へのクエンチによる方法が使用される。
工程(III)はゲル状成形物を少なくとも一方向に延伸(一次延伸)および溶剤の乾燥を行いゲル状成形物を得る工程である。工程(III)の一次延伸工程は、二軸延伸が好ましく、縦延伸、横延伸を別々に実施する逐次二軸延伸、縦延伸、横延伸を同時に実施する同時二軸延伸いずれの方法も好適に用いることが可能である。一次延伸の延伸倍率(縦延伸倍率と横延伸倍率の積)は、ポリオレフィン微多孔膜の耐水圧と水蒸気透過量を制御する観点から、1.1倍から3倍が好ましく、延伸時の温度は75℃以下の温度が好ましい。また、工程(III)の乾燥工程はゲル状成形物が変形しない温度であれば特に制限なく実施されるが、60℃以下で行われることが特に好ましい。
また乾燥工程は、一次延伸と同時に行っても良く、また段階的に行っても良い。例えば予備乾燥しながら一次延伸し、しかる後、乾燥処理(本乾燥)を行って、工程(IV)の二次延伸に供しても良いし、また予備乾燥と本乾燥の間に一次延伸を行い、工程(IV)の二次延伸に供しても良い。延伸は、乾燥を制御し、溶剤を好適な状態に残存させた状態でも行うことが出来る。予備乾燥後のゲル状成形物中の残存溶媒量は、ポリオレフィン微多孔膜の耐水圧と水蒸気透過量を制御する観点から、15重量%以下であることが好ましく、10重量%以下であることがさらに好ましく、5重量%未満であることが特に好ましい。
工程(IV)は、ゲル状成形物を少なくとも一方向に延伸(二次延伸)する工程である。ここで工程(IV)の二次延伸工程は、二軸延伸が好ましく、縦延伸、横延伸を別々に実施する逐次二軸延伸、縦延伸、横延伸を同時に実施する同時二軸延伸、いずれの方法も好適に用いることが可能である。また縦方向に複数回延伸した後に横方向に延伸する方法、縦方向に延伸し横方向に複数回延伸する方法、逐次二軸延伸した後にさらに、縦方向および/または横方向に1回もしくは複数回延伸する方法も好ましい。
二次延伸の延伸倍率(縦延伸倍率と横延伸倍率の積)は、ポリオレフィン微多孔膜の耐水圧と水蒸気透過量を制御する観点から、好ましくは10〜65倍であり、より好ましくは15〜55倍である。延伸倍率を大きくすると、ポリエチレン微多孔膜の製膜において切断の発生頻度が増加する傾向がある。また、延伸倍率を低くすると厚み斑が大きくなる傾向がある。延伸は、溶剤が除去された後に行われるが、乾燥を制御して、溶剤を好適な状態に残存させた状態で行うことも出来る。延伸温度は、ポリオレフィン微多孔膜の耐水圧と水蒸気透過量を制御する観点から、90〜135℃が好ましく、さらに好ましい延伸温度は90〜120℃である。
また(IV)の二次延伸工程に次いで熱固定処理を行っても良い。熱固定温度は、ポリオレフィン微多孔膜の耐水圧と水蒸気透過量を制御する観点から、110〜140℃であることが好ましく、122〜140℃であることがさらに好ましい。熱固定温度を高くすると、ポリエチレン微多孔膜の製膜において切断の発生頻度が増加する。熱固定温度を低くすると水蒸気透過量が顕著に小さくなる傾向がある。
この製法により、ゲル状組成物からの溶剤除去時にクエンチ時に形成した空孔を成長させた後に、縦方向および横方向に二軸延伸を行うことができるため高空孔率のポリエチレン微多孔膜を提供することが可能になる。
[親水性の被覆層との積層体]
本発明において、上述したポリオレフィン微多孔膜は、親水性の被覆層と前記ポリオレフィン微多孔膜からなる透湿防水膜との積層体に用いられることが好ましい。親水性の被覆層は、親水性高分子を含有する溶液をポリオレフィン微多孔膜上に塗工、あるいはポリオレフィン微多孔膜に含浸することで形成することができる。この親水性高分子としては、セルロース、ポリビニルアルコール、ポリウレタン、ポリアクリルアミド等が挙げられる。これらの樹脂を含有する溶液としては、水溶液、水分散液、有機溶媒に溶解した溶液などが挙げられる。
親水性高分子溶液の好ましい濃度としては、1.0重量%以上であれば良く、溶液の粘度が高くなって取り扱いが難しくならない範囲(例えば30重量%以下)であれば、溶液の濃度調整は可能である。
上記の親水性高分子溶液をポリオレフィン微多孔膜に塗工する方法としては、塗布又は含浸もしくは噴霧等が挙げられ、具体的には、溶液中にポリオレフィン微多孔膜を浸漬させる方法や、溶液で濡れたローラにポリオレフィン微多孔膜を接触させたり、さらに接触させた後に両面からローラで圧力をかけて絞ることでポリオレフィン微多孔膜全体を溶液に濡らしたりする方法などが挙げられる。このとき、ポリオレフィン微多孔膜に親水性高分子溶液がはじかれたりすることなく、均一に塗工できればよい。
このように塗工された親水性高分子のポリオレフィン微多孔膜上における塗布量は、0.5g/m以上であれば好ましいが、膜厚が厚くなりすぎず、気体透過性や湿度透過性を必要以上に妨げることがない範囲(例えば30g/m2以下)で塗布量を調整することが可能である。ここで塗布量とは、上記親水性高分子溶液をポリオレフィン微多孔膜に塗布した後に、固形分として親水性高分子がポリオレフィン微多孔膜に付着した単位面積(1m)当たりの重量をいう。
このようにして得られた親水性高分子加工ポリオレフィン微多孔膜は、元のポリオレフィン微多孔膜が有していた孔が親水性高分子で覆われることにより、気体の透過を適度に遮ることができるようになる。また浸透した上記親水性高分子は親水性であるために湿気を通し易く、透湿防水膜として好適に用いることができる。
また、本発明のポリオレフィン微多孔膜は、必要に応じて難燃処理を施すことができる。この難燃処理は、例えば、親水性高分子を含有する溶液をポリオレフィン微多孔膜に塗工した後に難燃剤を塗布又は含浸する方法が挙げられ、具体的には、上記の親水性高分子を塗工した親水性高分子加工ポリオレフィン微多孔膜の表面に難燃剤を塗布又は噴霧する方法や、難燃剤の溶液に親水性高分子加工ポリオレフィン微多孔膜を浸漬する方法や、予め難燃剤を混合した親水性高分子液を用いてポリオレフィン微多孔膜を加工する方法が挙げられる。
この発明に用いることのできる難燃剤としては、無機系難燃剤、無機リン系化合物、含窒素化合物、塩素系化合物、臭素系化合物などがあり、例えば、ホウ砂とホウ酸の混合物、水酸化アルミニウム、三酸化アンチモン、リン酸アンモニウム、ポリリン酸アンモニウム、スルファミン酸アンモニウム、スルファミン酸グアニジン、リン酸グアニジン、リン酸アミド、塩素化ポリオレフィン、臭化アンモニウム、非エーテル型ポリブロモ環状化合物等の水溶液若しくは水に分散可能である難燃剤が挙げられる。
上記難燃剤の付着量(塗布量)としては、ポリオレフィン微多孔膜の2重量%以上であれば良く、難燃剤の塗工により親水性高分子加工ポリオレフィン微多孔膜の透湿性に影響を及ぼさない範囲で付着量(塗布量)を増やすことができる。
また、本発明のポリオレフィン微多孔膜の耐水性をさらに高める必要がある場合には、公知の耐水処理を施すことができる。この耐水処理の手段としては、親水性高分子を含有する溶液を塗工する前のポリオレフィン微多孔膜に耐水処理剤を塗布又は含浸しても良いし、親水性高分子を含有する溶液をポリオレフィン微多孔膜に塗工した後に耐水処理剤を塗布又は含浸しても良い。この耐水処理は、例えば、フッ素系高分子化合物、ワックスエマルジョン、脂肪酸樹脂系、あるいはそれらの混合物等の耐水処理剤を上記親水性高分子加工ポリエチレン微多孔膜に塗布又は含浸させることで行う。また上記難燃処理の前または後に連続して、又は同時に行っても良い。
[用途]
上述した本発明の透湿防水膜は、水蒸気を透過しかつ水は通さないという機能を有するため、かかる機能が必要とされるあらゆる用途に使用可能である。例えば、衣類や特殊な防護衣、衛生用品(例えば紙おむつ)等に利用することができる。また、空調機の全熱交換素子や燃料電池の高分子電解質膜などに用いることもできる。このような用途においては、ポリオレフィン微多孔膜に親水性の被覆層(各用途で必要な機能層)を複合化して用いられることも多いが、本発明であればポリオレフィン微多孔膜と親水性の被覆層との間の剥がれを好適に防止することができる。
[測定方法]
以下、本発明の実施例で用いた測定方法について説明する。
(水蒸気透過量)
サンプルとなるポリオレフィン微多孔膜について、PBI Dansensor社の水蒸気透過度計(型式:L80−5000)を用い、測定面積231mm、測定温度40℃において、JIS K7129(A法)に準拠して、一定の湿度変化に要する時間を計測した。測定面積とその計測時間から水蒸気透過量(g/m/24hr)を算出した。
(耐水圧)
ガラス製メッシュフィルター(直径37mm)を備えた漏斗を用い、ガラスメッシュの上にポリオレフィン微多孔膜の試料を敷いて漏斗の壁面との間に隙間が無いように固定する。ポリオレフィン微多孔膜の上から漏斗内に計量した純水(100cc)を注ぎ入れ、ガラスメッシュの反対面側を減圧する。1kPa毎に減圧度(ガラスメッシュ両面の差圧)を変えながら、各差圧下で1分間保持した間のポリオレフィン微多孔膜の純水の通液の有無を検査し、通液が観測される直前の大気圧との圧力差(減圧度)をもって、耐水圧とした。
(膜厚)
サンプルの膜厚は、接触式の膜厚計(ミツトヨ社製)にて20点測定し、これを平均することで求めた。ここで接触端子は底面が直径0.5cmの円柱状のものを用いた。
(空孔率)
構成材料がa、b、c…、nからなり、構成材料の重量がWa、Wb、Wc…、Wn(g/cm)であり、それぞれの真密度がxa、xb、xc…、xn(g/cm)で、着目する層の膜厚をt(cm)としたとき、空孔率ε(%)は以下の式(4)より求めた。
ε={1−(Wa/xa+Wb/xb+Wc/xc+…+Wn/xn)/t}×100 …(4)
(フィブリル径)
ポリオレフィン微多孔膜のフィブリル径及び微多孔径は以下の方法で求めた。ポリオレフィン微多孔膜のBET比表面積を、JIS K 8830に準じて測定した。具体的にはNOVA−1200(ユアサアイオニクス社製)を用い、窒素ガス吸着法より解析し求めた。測定の際のサンプル重量は0.1〜0.15gとした。解析は3点法にて実施し、BETプロットから比表面積Ss(m/g)を求めた。また、孔径はフィブリル繊維質の全体積をVs1、全細孔体積をVs2とし、フィブリルの直径をRs1、孔径をRs2とし、フィブリル全長Ls1、円柱状孔全長をLs2とすると、下記式(i)〜(v)が成り立つ。そして、これら(i)〜(v)の式からRs1、Rs2を求める事ができる。
Ss・Ws=πRs1・Ls1=πRs2・Ls2 ・・・(i)
Vs1=π(Rs1/2)・Ls1 ・・・(ii)
Vs2=π(Rs2/2)・Ls2 ・・・(iii)
Vs2=ε・(Vs1+Vs2) ・・・(iv)
Vs1=Ws/ds ・・・(v)
Ss:比表面積(m/g)
Ws:目付(g/m
ε:空孔率(%)
ds:比重(g/cm
(空気透過時間)
空気透過時間および1マイクロメートル厚みあたりの100cc空気透過時間τは以下のように求めた。JIS P8117に従って、面積642mmのポリエチレン微多孔膜の空気透過時間(秒/100cc)Tを測定した。上記の空気透過時間と膜厚みから下記式(5)により1マイクロメートル厚みあたりの100cc空気透過時間を求めた。
τ = T/t …(5)
T:JIS P8117に従い測定した空気透過時間(秒/100cc)
t:膜厚(μm)
(引張強度)
引張試験機(オリエンテック社製 RTE−1210)にて、短冊状の試験片(幅15mm、長さ50mm)を200mm/分の速度で引っ張り、引張強度を求めた。
(親水性樹脂との密着性)
縦12cm、横12cm(内寸法)の金属製の枠にポリオレフィン微多孔膜からなる透湿防水膜を固定した。枠に固定した状態のまま、メチルエチルケトン(MEK)を溶媒として、ポリウレタン樹脂(エーテル系)20重量%を溶解したポリウレタン樹脂溶液中に5秒間浸漬させて引き揚げた。その後、金属製の枠に固定した状態のまま、温度50℃で5分間溶媒を乾燥し、乾燥終了後に金属製の枠から透湿防水膜(ポリオレフィン微多孔膜と親水性樹脂層との積層体)を外して、100cc空気透過時間(t1)を測定した。続いて、金属枠から外した状態で温度40℃、相対湿度90%の環境下で1000時間処理を行った。1000時間の処理後に、100cc空気透過時間(t2)を測定し、下記式(6)により100cc空気透過時間の変化率を算出した。変化率が10%以下である場合を良好と判定した。
空気透過時間の変化率(%)=|(t1−t2)/t1|×100(%) …(6)
(基材の高湿度雰囲気下での寸法安定性)
縦20cm、横20cmの大きさに透湿防水膜を切出し、試料を固定しない状態で温度40℃、相対湿度90%の環境下で24時間の処理を行った。24時間処理した後の寸法変化率を下記式(7)により算出し、寸法変化率が1%以下である場合を良好と判定した。
寸法変化率(%)=(|高湿度処理前寸法−高湿度処理後寸法|/高湿度処理前寸法)×100 …(7)
(基材の親水性樹脂の含浸性)
縦12cm、横12cm(内寸法)の金属製の枠にポリオレフィン微多孔膜からなる透湿防水膜を固定した。枠に固定した状態のまま、ポリウレタン樹脂の水分散溶液中(荒川化学工業(株)ユリアーノW321 粘度500mPa・s)に5秒間浸漬させて引き揚げた。引き揚げた後、金属製の枠に固定した状態のまま、温度60℃で5分間を乾燥した。乾燥後の浸透斑(色斑)の有無を目視で確認し、浸透斑がない場合は良好と判定した。
[実施例1]
ポリオレフィン樹脂として、重量平均分子量が460万の超高分子量ポリエチレン1.7重量部と、重量平均分子量が56万の高密度ポリエチレン19.3重量部とを混合したポリオレフィン組成物を用いた。ポリエチレン樹脂総量の濃度が21重量%となるようにしてデカリン(デカヒドロナフタレン)と混合し、ポリエチレン溶液を調製した。
このポリエチレン溶液を温度170℃でダイよりシート状に押出し、ついで前記押出物を水浴中で冷却し、ゲル状シートを作製した。
該ゲル状シートを55℃の温度雰囲気下にて10分間、予備乾燥を行い、その後、30℃で長手方向に1.6倍で一次延伸をした後に、本乾燥を50℃の温度雰囲気下にて5分間行った(溶剤残留量1%未満)。本乾燥を完了した後、二次延伸として該ベーステープを長手方向に温度95℃にて倍率3.5倍で延伸し、引き続いて幅方向に温度115℃にて倍率10倍で延伸し、その後直ちに135℃で熱処理(熱固定)を行って、二軸延伸ポリエチレン微多孔膜を得た。得られたポリエチレン微多孔膜は好適な水蒸気透過量、耐水圧を有し、親水性樹脂との密着性にも優れた基材であった。得られたポリエチレン微多孔膜からなる透湿防水膜の物性を表1に示す。
[実施例2]
実施例1において、ポリオレフィン樹脂として、重量平均分子量が460万の超高分子量ポリエチレン9.8重量部と、重量平均分子量が56万の高密度ポリエチレン18.2重量部とを混合したポリオレフィン組成物を用い、ポリエチレン樹脂総量の濃度が28重量%となるようにデカリンと混合して、ポリエチレン溶液を調製した以外は同様にポリエチレン微多孔膜を作製した。得られたポリエチレン微多孔膜からなる透湿防水膜の物性を表1に示す。
なお、得られたポリエチレン微多孔膜は、好適な水蒸気透過量、耐水圧を有し、親水性樹脂との密着性にも優れた基材であった。
[実施例3]
実施例1において、二次延伸工程での縦方向の延伸倍率を2.5倍、横方向の延伸倍率を12倍とした以外は同様にポリエチレン微多孔膜を作製した。得られたポリエチレン微多孔膜からなる透湿防水膜の物性を表1に示す。
なお、得られたポリエチレン微多孔膜は、好適な水蒸気透過量、耐水圧を有し、親水性樹脂との密着性にも優れた基材であった。
[実施例4]
実施例1において、熱処理(熱固定)温度を115℃とした以外は同様にポリエチレン微多孔膜を作製した。得られたポリエチレン微多孔膜からなる透湿防水膜の物性を表1に示す。
なお、得られたポリエチレン微多孔膜は、好適な水蒸気透過量、耐水圧を有し、親水性樹脂との密着性にも優れた基材であった。
[実施例5]
実施例1において、二次延伸工程での縦方向の延伸倍率を5倍、横方向の延伸倍率を9倍とした以外は同様にポリエチレン微多孔膜を作製した。得られたポリエチレン微多孔膜からなる透湿防水膜の物性を表1に示す。
なお、得られたポリエチレン微多孔膜は、好適な水蒸気透過量、耐水圧を有し、親水性樹脂との密着性にも優れた基材であった。
[比較例1]
ポリエチレン樹脂として、重量平均分子量が460万の超高分子量ポリエチレン3重量部と、重量平均分子量が56万の高密度ポリエチレン27重量部と、を混合したポリオレフィン組成物を用いた。ポリエチレン樹脂総量の濃度が30重量%となるようにしてデカリン(デカヒドロナフタレン)と混合し、ポリエチレン溶液を調製した。
このポリエチレン溶液を温度160℃でダイよりシート状に押出し、ついで前記押出物を水浴中で冷却し、ゲル状シートを作製した。
該ゲル状シートを70℃の温度雰囲気下にて20分間、予備乾燥を行い、その後、室温下で長手方向に1.5倍で一次延伸をした後に、本乾燥を60℃の温度雰囲気下にて5分間行った。本乾燥後のベーステープ中に残存する溶剤は20重量%であった。本乾燥を完了した後、二次延伸として該ベーステープを長手方向に温度100℃にて倍率5.5倍で延伸し、引き続いて幅方向に温度125℃にて倍率13倍で延伸し、その後直ちに120℃で熱処理(熱固定)を行って、二軸延伸ポリエチレン微多孔膜を得た。
得られたポリエチレン微多孔膜は、水蒸気透過量が小さく、親水性樹脂との密着性が悪く適さなかった。得られたポリエチレン微多孔膜の物性を表1に示す。
[比較例2]
実施例2において、該ゲル状シートを55℃の温度雰囲気下にて10分間、予備乾燥を行い、その後、長手方向への一次延伸を行わず(一次延伸倍率1.0倍)に、本乾燥を50℃の温度雰囲気下にて5分間行った(溶剤残留量1%未満)以外は同様にして、ポリエチレン微多孔膜を作製した。得られたポリエチレン微多孔膜は、水蒸気透過量が小さく、親水性樹脂との密着性が悪く適さなかった。得られたポリエチレン微多孔膜の物性を表1に示す。
[比較例3]
比較例3として、ポリテトラフルオロエチレンメンブレンFP−100−100(住友電工ファインポリマー株式会社製、厚さ100μm)を用いた。この比較例3は好適な水蒸気透過量、耐水圧を有したが、親水性樹脂の含浸性および親水性樹脂との密着性が悪く、実用性に欠けるものであった。
[比較例4]
比較例4として、グラシン紙(日本製紙株式会社製、厚さ30μm)を用いた。この比較例4は耐水圧が低く、高湿度下における寸法変化が大きく透湿防水膜に適さなかった。
[比較例5]
比較例5として、ポリエステル不織布15TH(廣瀬製紙株式会社製、厚み15μm)を用いた。この比較例5は耐水圧が低く、親水性樹脂の含浸性および親水性樹脂との密着性が悪く、実用性に欠けるものであった。
Figure 2014061505

Claims (7)

  1. ポリエチレンを含むポリオレフィン微多孔膜からなり、水蒸気透過量が4000〜10000g/m/24hrであり、耐水圧が30kPa以上である透湿防水膜。
  2. 100cc空気透過時間が25秒以下であり、1μm厚みあたりの100cc空気透過時間が0.01〜1秒である、請求項1に記載の透湿防水膜。
  3. 前記透湿防水膜中のポリオレフィンフィブリルの平均フィブリル径が10〜150nmである、請求項1または2に記載の透湿防水膜。
  4. 前記透湿防水膜の固形分厚みが1〜8μmである、請求項1〜3のいずれかに記載の透湿防水膜。
  5. 膜厚が1〜70μmである、請求項1〜4のいずれかに記載の透湿防水膜。
  6. 少なくとも一方向の破断強度が1MPa以上である、請求項1〜5のいずれかに記載の透湿防水膜。
  7. 前記透湿防水膜は、親水性の被覆層と前記ポリオレフィン微多孔膜からなる透湿防水膜との積層体に用いられる、請求項1〜6のいずれかに記載の透湿防水膜。
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