JP2008111134A - 多孔性ポリプロピレン逐次二軸延伸フィルム及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】β晶核剤含有ポリプロピレン系樹脂組成物の溶融物をTダイから押し出し、チルロール上で冷却して得られる原反シートを縦延伸し、次いで横延伸する逐次二軸延伸法であって、下記(I)法及び/又は(II)法により、縦延伸シートのβ晶の配向度を0.3未満とし、必要に応じアニーリング処理し、次いで、横延伸して得られる二軸延伸フィルムである:
(I)法:特定のβ晶核剤の針状結晶を含むポリプロピレン系樹脂組成物を、ポリプロピレン系樹脂の融点以上で、β晶核剤のポリプロピレン系樹脂溶融物に対する溶解温度未満の温度で溶融し、同温度でTダイから押し出す。
(II)法:縦延伸時のネックイン率を25〜55%とする。
【選択図】なし
Description
本発明は、微細な多数の連続貫通孔を有する多孔性ポリプロピレン逐次二軸延伸フィルム、その製造方法、及び、該フィルムからなる電池セパレーター等に関する。
ポリプロピレンには、α晶やβ晶等の結晶形態が存在するが、特定の結晶化条件やβ晶核剤を配合することによりβ晶を優先的に生成させることができる。β晶は熱的及び力学的な要因で安定なα晶に結晶転移することが知られており、近年、延伸過程で生じるその結晶転移を利用した連続貫通孔を有する透気性ポリプロピレンフィルムの製造方法がいくつか提案されている(特開平7−118429号、特開平9−176352号、特開平9−255804号、特開平6−100720号)。しかしながら、β晶を利用した多孔形成機構は複雑であり、未だ明らかにされていない。このため、これらの方法で安定的に多孔性フィルムを生産するまでには至っていない。
本発明者らは、上記課題に鑑み鋭意研究を行った結果、以下の(I)法及び/又は(II)法で縦延伸後のシートのβ晶ラメラ層を一定の方向へ配向せしめることにより、続く横延伸工程で多孔形成が促進され、最終的に得られる二軸延伸フィルムの厚さの均一性が向上すると共に、空孔率及び透気性が高く、風合いが良好で、更に電池セパレーターに要求される電気抵抗をも満足する多孔性ポリプロピレンフィルムが得られることを見出した。
(II)法:縦延伸時のネックイン率を25%以上55%以下とする。
(a)横方向に沿った断面:縦方向に沿った断面像に比べて、多くのラメラ断面が存在する。当該ラメラ断面間に多数の空孔が有り、当該空孔の厚み方向の最大孔径及び横方向の最大孔径はそれぞれ0.1〜5μm及び1〜50μmで、厚み方向の最大孔径/横方向の最大孔径の比は1/2〜1/20である;
(b)縦方向に沿った断面:横方向に沿った断面像に比べて、ラメラ断面が少ないか又は存在しない。多数の空孔が有り、当該空孔の厚み方向の最大孔径及び縦方向の最大孔径はそれぞれ0.1〜5μm及び1〜50μmで、厚み方向の最大孔径/縦方向の最大孔径の比は1/2〜1/20である。
R=25(4.2tGurd)/L
[式中、Rは31重量%KOH溶液中のフィルムの電気抵抗の推定値(ohm・in/mil)を示し、tGurはASTM D726に従って測定したガーレ透気度(sec/10ml)を示し、dは水銀圧入法により求めた平均孔径(μm)を示し、Lはフィルム厚み(μm)を示す]。
フィルム断面の電子顕微鏡(SEM)観察から求めた場合に、フィルム厚み方向の最大孔径が0.1〜5μm、厚み方向に垂直な方向の最大孔径が1〜50μmであり、
JIS Z 0208に準拠して測定した透湿度が、3000〜6000g/m2・24hであり、
JIS K 7127に準拠して測定した引張強度が縦方向及び横方向共に50〜100MPaであり、
純水の代わりに界面活性剤(ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム(エチレンオキシド付加モル数=3モル))の0.25重量%水溶液を用いた以外はJIS L 1092に準拠して測定した耐水圧が200〜400kPaである
ことを特徴とする上記項1〜4のいずれかに記載のβ晶核剤含有多孔性ポリプロピレン逐次二軸延伸フィルム。
(2)N,N'−ジシクロヘキサンカルボニル−p−フエニレンジアミン、N,N'−ジベンゾイル−1,5−ジアミノナフタレン、N,N'−ジベンゾイル−1,4−ジアミノシクロヘキサン及びN,N'−ジシクロヘキサンカルボニル−1,4−ジアミノシクロヘキサンからなる群から選択される少なくとも1種、
(3)N−シクロヘキシル−4−(N−シクロヘキサンカルボニルアミノ)ベンズアミド及びN−フエニル−5−(N−ベンゾイルアミノ)ペンタンアミドからなる群から選択される少なくとも1種、又は
(4)上記(1)〜(3)のアミド系化合物の2種以上の混合物
である上記項1〜5のいずれかに記載のβ晶核剤含有多孔性ポリプロピレン逐次二軸延伸フィルム。
(I)法:β晶核剤として項6に記載のアミド系化合物の針状結晶及びポリプロピレン系樹脂を含有するポリプロピレン系樹脂組成物を調製し、ポリプロピレン系樹脂の融点以上であってアミド系化合物の針状結晶がポリプロピレン系樹脂の溶融物に溶解する温度未満の温度(T1)において、該β晶核剤の針状結晶を含有するポリプロピレン系樹脂組成物を溶融し、上記温度(T1)において、アミド系化合物の針状結晶が存在する状態で溶融ポリプロピレン系樹脂組成物をTダイから押し出す。
(2)N,N'−ジシクロヘキサンカルボニル−p−フエニレンジアミン、N,N'−ジベンゾイル−1,5−ジアミノナフタレン、N,N'−ジベンゾイル−1,4−ジアミノシクロヘキサン及びN,N'−ジシクロヘキサンカルボニル−1,4−ジアミノシクロヘキサンからなる群から選択される少なくとも1種、
(3)N−シクロヘキシル−4−(N−シクロヘキサンカルボニルアミノ)ベンズアミド及びN−フエニル−5−(N−ベンゾイルアミノ)ペンタンアミドからなる群から選択される少なくとも1種、又は
(4)上記(1)〜(3)のアミド系化合物の2種以上の混合物
である上記項10に記載の電池セパレーター。
本発明は、縦延伸後に得られるシートのX線回折測定により求めたβ晶の結晶格子(300)面の極図形から算出したβ晶の配向度を0.30未満とすることを特徴とするものである。本発明では、該配向度を0.30未満とするために、前記(I)法又は(II)法を行うか、又は(I)法と(II)法とを併用する。
多孔性ポリプロピレン系樹脂逐次二軸延伸フィルム
前記のように、本発明の多孔性ポリプロピレン系樹脂逐次二軸延伸フィルムは、ポリプロピレン系樹脂及びβ晶核剤を含有し、厚さの均一性に優れたフィルムであり、電子顕微鏡を用いたフィルムの縦及び横方向に沿った断面観察で下記(a)及び(b)の多孔構造を示す、β晶核剤含有多孔性ポリプロピレン逐次二軸延伸フィルムである。
空孔率(%)=100−100(W/ρ)/(L2×D)
[式中、ρは、延伸前のポリプロピレン原反シートの密度を示す。]。
R=25(4.2tGurd)/L (式1)
[式中、Rは31重量%KOH溶液中のフィルムの電気抵抗の推定値(ohm・in/mil)を示し、tGurはASTM D726に従って測定したガーレ透気度(sec/10ml)を示し、dは水銀圧入法により求めた平均孔径(μm)を示し、Lはフィルム厚み(μm)を示す]。
R=25RmA/L (式3)
また、上記ガーレ透気度(tGur)は、ASTM D726に準拠して測定されたものである。
本発明に用いられるポリプロピレン系樹脂は、プロピレンを主要な構成成分としてなる重合体であって、具体的には、プロピレンホモポリマー、プロピレンを主体としたエチレン、ブテン、ペンテン、ヘキセン、ヘプテン、オクテン、ノネン、デセン、ウンデセン、ドデセンなどの炭素数2又は4〜12の1−アルケンとのコポリマー(ランダム、ブロックのいずれをも含む。)が例示される。該コポリマーにおいて、プロピレン含量は、90重量%以上、特に92〜98重量%であるのが好ましい。
本発明に用いられるβ晶核剤としては、公知の12−ヒドロキシステアリン酸カリウム、安息香酸マグネシウム、コハク酸マグネシウム、フタル酸マグネシウム等のカルボン酸のアルカリ又はアルカリ土類金属塩、ベンゼンスルホン酸ナトリウム、ナフタリンスルホン酸ナトリウム等の芳香族スルホン酸化合物、二または三塩基カルボン酸のジもしくはトリエステル類、テトラオキサスピロ化合物類、イミドカルボン酸誘導体、フタロシアニンブルー等のフタロシアニン系、キナクリドン、キナクリドンキノン等のキナクリドン系等の顔料、有機二塩基酸である成分Aとアルカリ土類金属の酸化物、水酸化物又は塩である成分Bとからなる二成分系及び下記一般式(1)〜(3)で表されるアミド系化合物及びフタロイルグリシンのカルシウム塩等の一般式(4)で表される酸イミドのアルカリ土類金属塩が例示される。なかでも下記一般式(1)で表されるアミド系化合物が着色等の問題がなく、β晶の生成に最も適している。
[式中、R1は炭素数1〜24の飽和若しくは不飽和の脂肪族ジカルボン酸残基、炭素数4〜28の飽和若しくは不飽和の脂環族ジカルボン酸残基又は炭素数6〜28の芳香族ジカルボン酸残基を表す。R2及びR3は、同一又は異なって、それぞれ炭素数3〜18のシクロアルキル基、一般式(a)、一般式(b)、一般式(c)又は一般式(d)で示される基を表し、
R9−CONH−R8−NHCO−R10 (2)
[式中、R8は炭素数1〜24の飽和若しくは不飽和の脂肪族ジアミン残基、炭素数4〜28の脂環族ジアミン残基、炭素数4〜14の複素環式ジアミン残基又は炭素数6〜28の芳香族ジアミン残基を表す。R9及びR10は同一又は異なって、それぞれ炭素数3〜12のシクロアルキル基、一般式(e)、一般式(f)、一般式(g)又は一般式(h)で示される基を表し、
R16−CONH−R15−CONH−R17 (3)
[式中、R15は炭素数1〜28の飽和又は不飽和の脂肪族アミノ酸残基、炭素数6〜12の飽和又は不飽和の脂環族アミノ酸残基又は炭素数6〜14の芳香族アミノ酸残基を表す。R16は一般式(1)におけるR2又はR3と同義であり、R17は一般式(2)におけるR9又はR10と同義である。]
一般式(1)で示されるアミド系化合物は、一般式(1a)
HOOC−R20−COOH (1a)
[式中、R20は前記のR1と同義である。]
で表される脂肪族、脂環族又は芳香族のジカルボン酸と一般式(1b)
R21−NH2 (1b)
[式中、R21は前記のR2又はR3と同義である。]
で表される1種若しくは2種の脂環族又は芳香族のモノアミンとを常法に従ってアミド化することにより容易に調製することができる。
又は一般式(6)
で表される化合物が例示され、より具体的には、シクロプロピルアミン、シクロブチルアミン、シクロペンチルアミン、シクロヘキシルアミン、2−メチルシクロヘキシルアミン、3−メチルシクロヘキシルアミン、4−メチルシクロヘキシルアミン、2−エチルシクロヘキシルアミン、4−エチルシクロヘキシルアミン、2−プロピルシクロヘキシルアミン、2−イソプロピルシクロヘキシルアミン、4−プロピルシクロヘキシルアミン、4−イソプロピルシクロヘキシルアミン、2−tert−ブチルシクロヘキシルアミン、4−n−ブチルシクロヘキシルアミン、4−イソブチルシクロヘキシルアミン、4−sec−ブチルシクロヘキシルアミン、4−tert−ブチルシクロヘキシルアミン、4−n−アミルシクロヘキシルアミン、4−イソアミルシクロヘキシルアミン、4−sec−アミルシクロヘキシルアミン、4−tert−アミルシクロヘキシルアミン、4−ヘキシルシクロヘキシルアミン、4−ヘプチルシクロヘキシルアミン、4−オクチルシクロヘキシルアミン、4−ノニルシクロヘキシルアミン、4−デシルシクロヘキシルアミン、4−ウンデシルシクロヘキシルアミン、4−ドデシルシクロヘキシルアミン、4−シクロヘキシルシクロヘキシルアミン、4−フェニルシクロヘキシルアミン、シクロヘプチルアミン、シクロドデシルアミン、シクロヘキシルメチルアミン、α−シクロヘキシルエチルアミン、β−シクロヘキシルエチルアミン、α−シクロヘキシルプロピルアミン、β−シクロヘキシルプロピルアミン、γ−シクロヘキシルプロピルアミンが例示される。
又は一般式(8)
で表される化合物が例示され、より具体的には、アニリン、o−トルイジン、m−トルイジン、p−トルイジン、o−エチルアニリン、p−エチルアニリン、o−プロピルアニリン、m−プロピルアニリン、p−プロピルアニリン、o−クミジン、m−クミジン、p−クミジン、o−tert−ブチルアニリン、p−n−ブチルアニリン、p−イソブチルアニリン、p−sec−ブチルアニリン、p−tert−ブチルアニリン、p−n−アミルアニリン、p−イソアミルアニリン、p−sec−アミルアニリン、p−tert−アミルアニリン、p−ヘキシルアニリン、p−ヘプチルアニリン、p−オクチルアニリン、p−ノニルアニリン、p−デシルアニリン、p−ウンデシルアニリン、p−ドデシルアニリン、p−シクロヘキシルアニリン、o−アミノジフェニル、m−アミノジフェニル、p−アミノジフェニル、ベンジルアミン、α−フェニルエチルアミン、β−フェニルエチルアミン、α−フェニルプロピルアミン、β−フェニルプロピルアミン、γ−フェニルプロピルアミンが例示される。
[式中、R26は前記のR8と同義である。]
R27−COOH (2b)
[式中、R27は前記R9又はR10と同義である。]
従って、一般式(2)のR8で示される「ジアミン残基」とは、下記の脂肪族、脂環族又は芳香族のジアミンから二つのアミノ基を除いて得られる残基(2価の基)であり、また、一般式(2)のR9及びR10は後述の脂環族又は芳香族のモノカルボン酸からカルボキシル基を除いて得られる残基である。
芳香族モノカルボン酸としては、一般式(11)又は一般式(12)で表される化合物が例示され、より具体的には、安息香酸、o−メチル安息香酸、m−メチル安息香酸、p−メチル安息香酸、p−エチル安息香酸、p−プロピル安息香酸、p−ブチル安息香酸、p−t−ブチル安息香酸、p−ペンチル安息香酸、p−ヘキシル安息香酸、o−フエニル安息香酸、p−フエニル安息香酸、p−シクロヘキシル安息香酸、フエニル酢酸、フエニルプロピオン酸、フエニル酪酸等が例示される。
一般式(2)で表されるアミド系化合物のうち、特に好ましい化合物としては、N,N’−ジシクロヘキサンカルボニル−p−フエニレンジアミン、N,N’−ジベンゾイル−1,5−ジアミノナフタレン、N,N’−ジベンゾイル−1,4−ジアミノシクロヘキサン、N,N’−ジシクロヘキサンカルボニル−1,4−ジアミノシクロヘキサン等が例示される。
[式中、R32は前記R15と同義である。]
従って、一般式(3)のR15で示される「アミノ酸残基」とは、下記の脂肪族、脂環族又は芳香族のアミノ酸から一つのアミノ基及び一つのカルボキシル基を除いて得られる残基(2価の基)を指す。
本発明の多孔性ポリプロピレン逐次二軸延伸フィルムの製造法は、β晶核剤含有ポリプロピレン原反シートを縦延伸して、次いで横延伸する逐次二軸延伸工程によりβ晶核剤含有多孔性ポリプロピレン逐次二軸延伸フィルムを製造する方法であって、以下の(I)法及び/又は(II)法により、縦延伸後に得られるシートのX線回折測定により求めたβ晶の結晶格子(300)面の極図形から算出したβ晶の配向度を0.30未満とすることを特徴とする。
(I)法にかかるポリプロピレン系樹脂組成物は、β晶核剤である当該アミド系化合物の針状結晶を含有する。かかるポリプロピレン系樹脂組成物の調製は、次の様に行われる。
(1)N,N'−ジフエニルヘキサンジアミド、N,N'−ジシクロヘキシルテレフタルアミド及びN,N'−ジシクロヘキシル−2,6−ナフタレンジカルボキサミドからなる群から選択される少なくとも1種、
(2)N,N'−ジシクロヘキサンカルボニル−p−フエニレンジアミン、N,N'−ジベンゾイル−1,5−ジアミノナフタレン、N,N'−ジベンゾイル−1,4−ジアミノシクロヘキサン及びN,N'−ジシクロヘキサンカルボニル−1,4−ジアミノシクロヘキサンからなる群から選択される少なくとも1種、
(3)N−シクロヘキシル−4−(N−シクロヘキサンカルボニルアミノ)ベンズアミド及びN−フエニル−5−(N−ベンゾイルアミノ)ペンタンアミドからなる群から選択される少なくとも1種、又は
(4)上記(1)〜(3)のアミド系化合物の2種以上の混合物
であるのが好ましい。
(I)法にかかるポリプロピレン原反シートは、β晶核剤である前記項6に記載のアミド系化合物の針状結晶を含有する前記ポリプロピレン系樹脂組成物を、ポリプロピレンの融点以上、且つ当該アミド系化合物のポリプロピレン系樹脂溶融物に対する溶解温度未満の樹脂温度でTダイから押し出し、得られる溶融シートを冷却することにより得られる。かかる押出温度条件では、アミド系化合物の針状結晶はポリプロピレン系樹脂溶融物中に溶解することなく押し出され、その結果、β晶ラメラ層が高度に配向した原反シートが得られる。
β晶含量(%)=100×Hβ/(Hβ+Hα)
[式中、Hβはβ晶の融解熱量(単位J/g)を示し、Hαは、α晶の融解熱(単位J/g)量を示す。]
尚、原反シートのK値は特に限定されないが、一般には、0.98〜0.70程度、特に0.96〜0.80とするのが好ましい。
上述の原反シートは次に縦延伸ロールへと連続的に導かれ、ロールの回転速度差を利用して縦方向に延伸される。またかかる縦延伸は複数の延伸ロールを用いて数回に分けて行ってもよい。そのときの延伸温度すなわちロール表面温度は70〜140℃、好ましくは90〜120℃、縦総延伸倍率は3〜5倍が望ましい。延伸温度が70℃未満では、均一な延伸が困難であり、140℃を越えると得られたフィルムの透気性が低下する傾向がある。
ネックイン率(%)=100×(W−W1)/W
[式中、Wは原反シートの幅を示し、W1は縦延伸シートの幅を示す。]
で求められる値である。
(定数a及びbは原料となるポリプロピレン系樹脂、原反シートのK値、縦延伸温度及び倍率により変化する。)
例えばメルトフローレート2.7g/10分、K値0.96のβ晶ポリプロピレン原反シートを90℃で4倍縦延伸した場合は、式IIの関係が得られた。
従って、ネックイン率を25%、35%及び45%とするためのW/Lは、それぞれ1.9、1.3及び0.7となり、ロール間距離Lが長くなるほど、及び/又は、原反シート幅Wが狭くなるほど、ネックイン率は増える。
必要ならば、本発明では、縦延伸後、横延伸前に、縦延伸シートを特定条件下でアニーリング処理することができる。これにより、続く横延伸で、更に多孔形成が促進され、空孔率及び透気性等の多孔性フィルム物性が改善され、厚さの均一性も更に改善される。
[式中、L1はアニーリング前の縦延伸シートの長さ、L2はアニーリング後の縦延伸シートの長さを示す。]
当該アニーリングで、縦延伸後に残存しているβ晶はα晶へ結晶転移する。アニーリング温度130℃未満では、β晶からα晶への結晶転移が不十分となる。また160℃を越えてアニーリングすると、α晶の熱融解が生じて配向が乱れるので好ましくない。またアニーリング時間が1秒未満では、β晶からα晶への結晶転移が不十分となり好ましくない。また、約300秒で結晶転移はほぼ飽和に達する。
続いて、縦延伸シート又はアニーリング処理された縦延伸シートは、横延伸装置に導かれ、延伸温度120〜155℃、好ましくは140〜150℃、延伸倍率4〜10倍、好ましくは6〜8倍、横延伸歪み速度10〜300%/sec、好ましくは20〜200%/sec、より好ましくは40〜150%/secの条件で横延伸される。
以下に実施例及び比較例を掲げ、本発明を詳しく説明する。尚、アミド系化合物のポリプロピレン系樹脂溶融物中における溶解温度、原反シートのK値、β晶含量、縦延伸シートのβ晶配向度、横延伸時時の破断回数、多孔性フィルムの空孔率、平均孔径及、最大孔径、ガーレ透気度、電気抵抗予測値、透湿度、防漏性、引張強度、風合い及び厚みの均一性は各々以下の方法により求めた。
実施例及び比較例において、Tダイ押し出しに供した樹脂ペレットを昇温装置を備えた光学顕微鏡を用いて昇温速度10℃/分の条件下で観察して、アミド系化合物の結晶がポリプロピレン系樹脂溶融物中で溶解する温度を求めた。又、アミド系化合物がポリプロピレン系樹脂溶融物中に完全溶解しているか否かは、樹脂の溶融混合時及びTダイ押し出し時に、それぞれ溶融樹脂及び溶融シートを直接目視観察することで確認した。完全溶解している場合の溶融樹脂は透明であり、完全溶解していない場合は、白色半透明若しくは白濁している。
原反シートのX線回折を行い、以下の式よりK値を求めた。
H(β1):β晶(300)面の回折強度(高さ)
H(α1):α晶(110)面の回折強度(高さ)
H(α2):α晶(040)面の回折強度(高さ)
H(α3):α晶(130)面の回折強度(高さ)。
ポリプロピレン原反シートを適当な大きさに切って作成したサンプルを、窒素雰囲気下、昇温速度20℃/minで示差走査熱量分析(DSC)を行い、このDSCサーモグラムから得られるα晶とβ晶の融解熱量から以下の式に従い求めたものである。
[式中、Hβはβ晶の融解熱量(単位J/g)を示し、Hαはα晶の融解熱量(単位J/g)を示す。]
横延伸時の破断回数
1時間の連続した多孔性フィルム製造において、破断した回数。破断が1回でも生じると生産性が著しく低下するので、1時間の操業時間において破断があってはならない。
β晶ラメラ層の配向度は、極点試料台を用いたX線回折測定から求めたβ晶の結晶格子(300)面の極図形データから、cosθTDの自乗平均値<cos2θTD>を算出してβ晶の配向度とした。ここでθTDは、フィルムの幅方向(TD)を主参照軸とした場合に、当該TD軸と規格化配向分布関数から求めた(300)面の平均化した逆格子ベクトルとが成す角度である。β晶が無配向の時、<cos2θTD>=1/3であり、完全配向の時、<cos2θTD>=0となる(高分子実験学17共立出版 高分子実験学 17「高分子の固体構造II」参照)。X線回折測定条件を以下に示す。
測定手法:Deckerの透過法及びSchulzの反射法
走査スピード:40゜/min
走査範囲:透過法 0.0〜50.0°/10.0°ステップ
反射法40.0〜90.0°/10.0°ステップ
2θ固定角度:16.0°(β晶(300)面の2θ角度に対応)
X線:Cu/50kv/200mA
空孔率
延伸フィルムを正方形状に切り取り、一辺の長さ(Lcm)、重量(Wg)、厚み(Dcm)を測定し、以下の式より求めた:
空孔率=100−100(W/ρ)/(L2×D)
[式中、ρは、延伸前のポリプロピレン原反シートの密度を示す。]。
孔径は、バブルポイント法(JIS K 3832)、水銀圧入法及びフィルム断面の電子顕微鏡(SEM)観察から求めた。
・バブルポイント法(BP法):バブルポイント型孔径測定装置(PMI社製「パームポロメータ−CFP−1200AEL」)を用いて平均孔径及び最大孔径を求めた。
・水銀圧入法:水銀圧入型孔径測定装置(島津製作所製、「マイクロメリティックス オートポアIII9420型)から得られた全細孔容積(V)と細孔比表面積(A)から、細孔を円筒形と仮定して、以下の式に従い求めた。
・SEM観察:3センチ角に切り取った多孔性フィルムを、70℃の融解パラフィンに浸せきして、フィルムが半透明になるまでパラフィンをフィルムに含浸させた後、取り出してパラフィンを冷却固化した。次いで、フィルムをドライアイス上に密着して充分冷却しながら、剃刃でフィルムの縦方向又は横方向に切り取った。次に、含浸パラフィンをヘキサンで抽出除去後、乾燥して、イオンスパッタリング装置(JEOL社製 ION SPUTTER JFC−1100)で金蒸着してフィルム断面観察用サンプルとした。これを電子顕微鏡(JEOL社製JSM−T200)に供して、倍率1000倍でフィルム断面の写真撮影を行い、フィルム表面を含む断面写真を得た。得られた横及び縦方向に沿った断面写真から、横方向、縦方向及び厚み方向の最大孔径を読みとった。
ASTM D726に準拠して10mlの空気がフィルム表面積6.452cm2を、2.3cmHgの圧力下で通過する時間(sec)を測定した。
フィルム厚み1mil(25μm)当たりの電気抵抗値は、ASTM D726に準拠して測定したガ−レ透気度値(sec)及び平均孔経(μm)から(式1)を用いて算出される。
R=25(4.2tGurd)/L (式1)
[式中、Rは、31重量%KOH電解液中のフィルム厚み25μm当たりの電気抵抗推定値(ohm・in)を示し、tGurは、ASTM D726に準拠して測定したガーレ透気度(sec/10ml)を示し、dは、水銀圧入法から求めた平均孔径(μm)を示し、Lは、フィルム厚み(μm)を示す。]
本発明では、R(ohm・in/mil)値を電気抵抗の推定値とした。電池セパレーターの電気抵抗値は一般に低い方が望ましく、具体的には厚み1mil当たりの電気抵抗値Rが30ohm・in/mil未満、好ましくは20ohm・in/mil未満である。
RmA=4.2tGurd (式2)
R=25RmA/L (式3)
上記(式2)及び(式3)において、
RmA:31%KOH溶液中のフィルムの電気抵抗推定値(mohm・in2)
tGur:ASTM D726に準拠して測定したガーレ透気度(sec)
d:水銀圧入法から求めた平均孔径(μm)
L:フィルム厚み(μm)
R:31%KOH溶液中のフィルム厚み25μm(1mil)当たりの電気抵抗推定値(ohm・in/mil)]。
JIS Z 0208に準拠して測定した。
JIS K 7127に準拠して測定した。
純水の代わりに界面活性剤(ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム(エチレンオキシド付加モル数=3モル))の0.25重量%水溶液を用いた以外は、JIS L 1092に準拠し、耐水圧(kPa)を求めた。
得られた多孔性フィルムの幅方向の中心線(即ち、フィルムの幅を二等分する点を縦方向につないだ中心線)に沿って、縦方向に1cm間隔で100点について、フィルムの厚みを膜厚計(サンコウ電子研究所製「SME−1」)で測定し、平均厚み(Tave)、最大厚み(Tmax)及び最小厚み(Tmin)を求め、式(Tmax−Tmin)/Taveより算出した。この値が小さい程厚みの均一性は高い。
得られた多孔性フィルムを1辺30cmの正方形に切り取り、手のひらで丸めながら指触した際の柔軟性を下記の基準に従い3段階評価した。
◎:柔軟性が非常に良好
○:柔軟性良好
△:やや硬くゴワゴワ感有り。
MFR2.7g/10分、エチレン含量6.2重量%のプロピレン−エチレンブロックコポリマー100重量部に対して、β晶核剤N,N’−ジシクロヘキシル−2,6−ナフタレンジカルボキサミド0.05重量部ならびに酸化安定剤としてチバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製イルガノックス1010及びイルガフォス168各々0.05重量部をヘンシェルミキサーで混合し、一軸押出機を用いて250℃で溶融混合した後、冷却、カットしてβ晶核剤配合樹脂ペレットを調製した。尚、上記アミド系化合物が溶融混合時に溶融ポリプロピレンに完全に溶解していることは、一軸押出機のダイ先端から出る溶融樹脂が透明であることを目視観察して確認した。
縦延伸ロール間距離を180mmに変えてネックイン率を35%にした以外は、実施例Aと同様にして延伸フィルムを得た。各種条件及び物性値を表1に示す。
β晶核剤N,N’−ジシクロヘキシル−2,6−ナフタレンジカルボキサミドの配合量を0.2重量部、樹脂ペレット調製時の溶融混合温度を240℃、Tダイ押し出し時の樹脂温度を220℃、ならびに縦延伸ロール間距離を435mmに変えてネックイン率を45%にした以外は、実施例Aと同様にして延伸フィルムを得た。各種条件及び物性値を表1に示す。
縦延伸ロール間距離を230mmに変えてネックイン率を35%にした以外は、実施例1と同様にして延伸フィルムを得た。各種条件及び物性値を表1に示す。
縦延伸ロール間距離155mmに変えてネックイン率を25%にした以外は、実施例1と同様にして延伸フィルムを得た。各種条件及び物性値を表1に示す。
縦延伸の後のロールによるアニーリング処理を省いた以外は実施例1と同様にして延伸フィルムを得た。各種条件及び物性値を表1に示す。
縦延伸の後のロールによるアニーリング処理を省いた以外は実施例2と同様にして延伸フィルムを得た。各種条件及び物性値を表1に示す。
縦延伸後のアニーリング工程で縦方向への延伸率を10%から0%へ変えた以外は、実施例1と同様にして延伸フィルムを得た。各種条件及び物性値を表1に示す。
縦延伸後のアニーリング工程でロール温度を145℃から140℃へ変えた以外は、実施例1と同様にして延伸フィルムを得た。各種条件及び物性値を表1に示す。
横延伸歪み速度を150%/secとした以外は、実施例1と同様にして延伸フィルムを得た。各種条件及び物性値を表1に示す。
ポリプロピレン樹脂として、MFR7.5g/10分のプロピレンホモポリマーを用い、縦延伸時のロール表面温度を120℃にした以外は、実施例Aと同様にして延伸フィルムを得た。各種条件及び物性値を表1に示す。
縦延伸ロール間距離を115mmに変えてネックイン率を15%にした以外は、実施例1と同様にして延伸フィルムを得た。各種条件及び物性値を表1に示す。
縦延伸の後のロールによるアニーリング処理を省いた以外は比較例1と同様にして延伸フィルムを得た。各種条件及び物性値を表1に示す。
本発明によれば、β晶系ポリプロピレン延伸物からなる多孔性フィルムの製造に際し、これまで問題であった延伸工程での破断性と延伸フィルムの透気性の高度なバランスが可能となり、電池セパレーターにも応用可能な連続貫通孔を有する透気性に優れた多孔性ポリプロピレンフィルムを実用的な条件下で工業的に製造することができる。
2 ラメラ断面
3 空孔
4 延伸部
Xt 横方向の最大孔径
Xm 縦方向の最大孔径
Y 厚み方向の最大孔径
11p β晶核剤の柱状結晶
11n β晶核剤の針状結晶
22 固化したポリプロピレン系樹脂
23 溶融ポリプロピレン系樹脂
24 ポリプロピレン系樹脂のβ晶ラメラ
31 空孔
Claims (8)
- ポリプロピレン系樹脂及びβ晶核剤を含有するβ晶核剤含有多孔性ポリプロピレン逐次二軸延伸フィルムであって、フィルムの厚み均一性が0.1以下であり、電子顕微鏡を用いたフィルムの縦及び横方向に沿った断面観察で下記(a)及び(b)の多孔構造を示すことを特徴とするβ晶核剤含有多孔性ポリプロピレン逐次二軸延伸フィルム:
(a)横方向に沿った断面:縦方向に沿った断面像に比べて、多くのラメラ断面が存在する。当該ラメラ断面間に多数の空孔が有り、当該空孔の厚み方向の最大孔径及び横方向の最大孔径はそれぞれ0.1〜5μm及び1〜50μmで、厚み方向の最大孔径/横方向の最大孔径の比は1/2〜1/20である;
(b)縦方向に沿った断面:横方向に沿った断面像に比べて、ラメラ断面が少ないか又は存在しない。多数の空孔が有り、当該空孔の厚み方向の最大孔径及び縦方向の最大孔径はそれぞれ0.1〜5μm及び1〜50μmで、厚み方向の最大孔径/縦方向の最大孔径の比は1/2〜1/20である。 - ポリプロピレン系樹脂及びβ晶核剤を含有するβ晶核剤含有多孔性ポリプロピレン逐次二軸延伸フィルムであって、フィルムの厚み均一性が0.07〜0.04であることを特徴とする請求項1に記載のβ晶核剤含有多孔性ポリプロピレン逐次二軸延伸フィルム。
- ASTM D726に従って測定したガーレ透気度が10〜100sec/10mlであり、空孔率が30〜65%である請求項1に記載のβ晶核剤含有多孔性ポリプロピレン逐次二軸延伸フィルム。
- ガーレ透気度と平均孔径から下記の式に従い算出した電気抵抗推定値Rが、30ohm・in/mil未満である請求項1に記載のβ晶核剤含有多孔性ポリプロピレン逐次二軸延伸フィルム:
R=25(4.2tGurd)/L
[式中、Rは31重量%KOH溶液中のフィルムの電気抵抗の推定値(ohm・in/mil)を示し、tGurはASTM D726に従って測定したガーレ透気度(sec/10ml)を示し、dは水銀圧入法により求めた平均孔径(μm)を示し、Lはフィルム厚み(μm)を示す]。 - 平均孔径が、バブルポイント法(JIS K 3832)で測定した場合に0.04〜0.06μmであり、水銀圧入法で測定した場合に0.10〜0.50μmであり、
フィルム断面の電子顕微鏡(SEM)観察から求めた場合に、フィルム厚み方向の最大孔径が0.1〜5μm、厚み方向に垂直な方向の最大孔径が1〜50μmであり、
JIS Z 0208に準拠して測定した透湿度が、3000〜6000g/m2・24hであり、
JIS K 7127に準拠して測定した引張強度が、縦方向及び横方向共に50〜100MPaであり、
純水の代わりに界面活性剤(ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム(エチレンオキシド付加モル数=3モル))の0.25重量%水溶液を用いた以外はJIS L 1092に準拠して測定した耐水圧が200〜400kPaである
ことを特徴とする請求項1に記載のβ晶核剤含有多孔性ポリプロピレン逐次二軸延伸フィルム。 - β晶核剤が、(1)N,N'−ジフエニルヘキサンジアミド、N,N'−ジシクロヘキシルテレフタルアミド及びN,N'−ジシクロヘキシル−2,6−ナフタレンジカルボキサミドからなる群から選択される少なくとも1種、
(2)N,N'−ジシクロヘキサンカルボニル−p−フエニレンジアミン、N,N'−ジベンゾイル−1,5−ジアミノナフタレン、N,N'−ジベンゾイル−1,4−ジアミノシクロヘキサン及びN,N'−ジシクロヘキサンカルボニル−1,4−ジアミノシクロヘキサンからなる群から選択される少なくとも1種、
(3)N−シクロヘキシル−4−(N−シクロヘキサンカルボニルアミノ)ベンズアミド及びN−フエニル−5−(N−ベンゾイルアミノ)ペンタンアミドからなる群から選択される少なくとも1種、又は
(4)上記(1)〜(3)のアミド系化合物の2種以上の混合物
である請求項1に記載のβ晶核剤含有多孔性ポリプロピレン逐次二軸延伸フィルム。 - ポリプロピレン系樹脂及びβ晶核剤を含有するβ晶核剤含有多孔性ポリプロピレン逐次二軸延伸フィルムであって、フィルムの厚み均一性が0.1以下であり、電子顕微鏡を用いたフィルムの縦及び横方向に沿った断面観察で下記(a)及び(b)の多孔構造:
(a)横方向に沿った断面:縦方向に沿った断面像に比べて、多くのラメラ断面が存在する。当該ラメラ断面間に多数の空孔が有り、当該空孔の厚み方向の最大孔径及び横方向の最大孔径はそれぞれ0.1〜5μm及び1〜50μmで、厚み方向の最大孔径/横方向の最大孔径の比は1/2〜1/20である;
(b)縦方向に沿った断面:横方向に沿った断面像に比べて、ラメラ断面が少ないか又は存在しない。多数の空孔が有り、当該空孔の厚み方向の最大孔径及び縦方向の最大孔径はそれぞれ0.1〜5μm及び1〜50μmで、厚み方向の最大孔径/縦方向の最大孔径の比は1/2〜1/20である、
を示し、
ガーレ透気度と平均孔径から下記の式
R=25(4.2tGurd)/L
[式中、Rは31重量%KOH溶液中のフィルムの電気抵抗の推定値(ohm・in/mil)を示し、tGurはASTM D726に従って測定したガーレ透気度(sec/10ml)を示し、dは水銀圧入法により求めた平均孔径(μm)を示し、Lはフィルム厚み(μm)を示す。]
に従い算出した電気抵抗推定値Rが、30ohm・in/mil未満であるβ晶核剤含有多孔性ポリプロピレン逐次二軸延伸フィルムを含む電池セパレーター。 - β晶核剤が、
(1)N,N'−ジフエニルヘキサンジアミド、N,N'−ジシクロヘキシルテレフタルアミド及びN,N'−ジシクロヘキシル−2,6−ナフタレンジカルボキサミドからなる群から選択される少なくとも1種、
(2)N,N'−ジシクロヘキサンカルボニル−p−フエニレンジアミン、N,N'−ジベンゾイル−1,5−ジアミノナフタレン、N,N'−ジベンゾイル−1,4−ジアミノシクロヘキサン及びN,N'−ジシクロヘキサンカルボニル−1,4−ジアミノシクロヘキサンからなる群から選択される少なくとも1種、
(3)N−シクロヘキシル−4−(N−シクロヘキサンカルボニルアミノ)ベンズアミド及びN−フエニル−5−(N−ベンゾイルアミノ)ペンタンアミドからなる群から選択される少なくとも1種、又は
(4)上記(1)〜(3)のアミド系化合物の2種以上の混合物
である請求項7に記載の電池セパレーター。
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