JP2006160966A - 水蒸気透過膜 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】高分子樹脂多孔体の両表面に、フッ素系イオン交換樹脂からなる透湿性樹脂層を有する複合膜であって、透湿性樹脂層の厚さが、両表面層とも高分子樹脂多孔体の平均孔径の1〜100倍で、それぞれ0.01−5μmであり、該複合水蒸気透過膜を構成材として使用する加湿装置と、該加湿装置を使用する燃料電池システムを構成する。
【選択図】図1
Description
特に近年では固体高分子電解質型燃料電池の加湿装置の構成材料として多く用いられるようになってきた。固体高分子電解質型燃料電池に水蒸気透過膜が使用されるのは以下の理由からである。
固体高分子電解質型燃料電池の電解質にはイオン交換膜が使用されているが、その材質としては、高い化学的安定性を必要とすることから、フッ素系イオン交換樹脂が広く用いられており、中でも主鎖がパーフルオロカーボンで、側鎖末端にスルホン酸基を有するデュポン社製の「ナフィオン(登録商標)」が広く用いられている。こうしたフッ素系イオン交換樹脂は、当業者間では周知のように、高いイオン伝導性を発現させるためには水で十分な膨潤をさせておくことが必要である。したがって、水の供給に制限のある移動体用途、具体的には、車載燃料電池においては、このための水の確保が大きな課題となっている。
上記のような用途において水蒸気透過膜に求められる性能は以下の通りである。
(1)高い水蒸気透過量
(2)高機械強度
(3)高い水蒸気透過選択性(耐リーク性)
(4)上記性能の長期安定性
(5)低コスト
高い水蒸気透過量は、使用膜面積を少なくすることができるので、装置の小型化が可能になる。
高機械強度が要求されるのは、加工時や長時間の使用での破れや破損を防いだりするためである。
また、しばしば圧力差が生じる環境で使用されるため、水蒸気以外の気体は透過させない性能(耐リーク性)も要求される。
上記性能の長期安定性や低コストで製造される点も重要である。
これまでに上記の個々の性能について要求を満足しようとする水蒸気透過膜の提案はいくつかあったが、何れも全てを満たすものはなかった。
最も一般的なものとして、水蒸気透過性を有する親水性高分子樹脂の厚さ20〜200μm程度の皮膜を水蒸気透過膜として用いる場合があるが、これらの樹脂の多くは吸水性が強く、水蒸気の多い使用条件では皮膜が膨潤して機械的強度が弱まり、膜の破れや破損が起こりやすかった。
しかしながら、このような複合水蒸気透過膜のこれまでの何れの形態も完全なものではなかった。例えば、特許文献1には多孔質シートの片面に水蒸気を透過させ得る非水溶性の親水性高分子薄膜を形成した複合透湿膜が開示されているが、親水性高分子薄膜といっても厚さは10μm程度と厚く、十分な透湿性能が得られない。
また、特許文献2には、高分子樹脂多孔膜の表面に硬化したパーフルオロスルホン酸系イオン交換樹脂からなる透湿性樹脂層を設けた構造を有する水蒸気透過膜が開示されている。この特許文献によると、透湿性樹脂層に高透湿性のパーフルオロスルホン酸系イオン交換樹脂を用い、さらに透湿性樹脂層の厚さは約2μmと比較的薄いため十分な透湿量が得られるものの、皮膜が片面のみに形成されているため、加工時や長時間の使用条件のなかで、皮膜が剥離して耐リーク特性が低下する恐れがあった。
(1)高分子樹脂多孔体の両表面に、透湿性樹脂層を有する複合膜であって、透湿性樹脂層の厚さが、両表面とも高分子樹脂多孔体の平均孔径の1〜100倍であることを特徴とする複合水蒸気透過膜。
(2)透湿性樹脂層の厚さが0.01〜5μmであることを特徴とする上記(1)記載の複合水蒸気透過膜。
(3)透湿性樹脂層がフッ素系イオン交換樹脂からなることを特徴とする上記(1)または(2)記載の複合水蒸気透過膜。
(4)上記(1)〜(3)のいずれかに記載の水蒸気透過膜を構成材として使用することを特徴とする加湿装置。
(5)上記(4)記載の加湿装置を使用することを特徴とする燃料電池システム。
[高分子樹脂多孔体]
高分子樹脂多孔体としては、機械強度を確保し、水蒸気の透過をできる限り妨げない構造が好ましく、織布、不織布、微多孔膜等を用いることができる。
素材としては、特に限定されるものではないが、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスルホン、ポリフッ化ビニリデン、ポリアクリロニトリル、ポリカーボネート、ポリテトラフルオロエチレン、ポリテトラフルオロエチレン/ヘキサフロロプロピレン共重合体、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルケトン等が特に好ましい。
高分子樹脂多孔体の孔径は0.001μm以上10μm以下が好ましい。孔径の下限は0.005μm以上がより好ましく、0.01μm以上が更に好ましい。孔径の上限は5μm以下がより好ましく、1μm以下が更に好ましく、0.5μm以下がより更に好ましく、0.2μm以下が特に好ましく、0.1μm以下が最も好ましい。孔径が0.001μm未満では、水蒸気透過性が不足する場合があり、孔径が10μmを越えると、機械的強度が低下する場合がある。
高分子樹脂多孔体の膜厚は1μm以上1000μm以下が好ましい。膜厚の下限は5μm以上がより好ましく、10μm以上が更に好ましい。膜厚の上限は500μm以下がより好ましく、300μm以下が更に好ましく、200μm以下が最も好ましい。膜厚が1μm未満になると、機械強度が不足する場合があり、膜厚が1000μmを越えると、水蒸気透過性が低下する場合がある。
高分子樹脂多孔体の気孔率は5%以上90%以下が好ましく、気孔率の下限は10%以上がより好ましく、20%以上が更に好ましく、30%以上がより更に好ましく、40%以上が最も好ましい。気孔率が5%未満では、水蒸気透過性が不十分な場合があり、気孔率が90%を越えると、機械強度が不足する場合がある。
透湿性樹脂層としては、水蒸気を優先的に透過し、かつ空気などの気体をクロスリークさせないために無孔質の親水性樹脂からなる皮膜が用いられる。
皮膜に用いられる樹脂としては、皮膜として単独で測定される透湿量Aが1000〜30000(g/m2 ・24hr)であることが好ましく、2000〜20000(g/m2 ・24hr)が更に好ましく、5000〜15000(g/m2 ・24hr)が特に好ましい。透湿量Aが1000(g/m2 ・24hr)未満では複合膜にしたときの水蒸気透過性が不十分な場合があり、透湿量Aが30000(g/m2 ・24hr)以上では吸水による寸法変化が大きく、膜の寸法安定性が不足する場合がある。
ここでいう透湿量Aとは、JIS−L−1099に記載された塩化カルシウム法により測定される水蒸気透過量であって、膜厚10μmあたりの換算値である。
このような材料としては、ポリウレタン、ポリエチレンオキサイド、ポリビニルアルコール、セルロースエーテル、デンプン等の非電解質高分子やこれらの共重合体、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド、ポリイソプロピルアクリルアミド、ポリスチレンスルホン酸、ポリビニルピリジン、ポリアミノ酸等の電解質高分子やこれらの共重合体および塩、等、親水性樹脂として知られる樹脂であれば公知のどのような膜でも使用可能である。
必要に応じて、イオン架橋、化学架橋、放射線架橋等の架橋、繊維補強、フィブリル補強等の補強を施すことにより透湿性の調整や水への不溶化をはかることができる。
本発明の複合水蒸気透過膜は、上記高分子樹脂多孔体の両表面に上記透湿性樹脂層を有する構造を形成している。
両表面に形成された透湿性樹脂層のそれぞれ厚さの下限は、耐リーク性の観点から高分子樹脂多孔体の平均孔径の1倍以上が好ましく、5倍以上が更に好ましく、10倍以上が特に好ましい。また上限は、透湿性の観点から100倍以下が好ましく、80倍以下が更に好ましく、50倍以下が特に好ましい。
また、少なくとも片面の透湿性樹脂層の厚さは、透湿性の観点から高分子樹脂多孔体の平均孔径の1〜10倍であることが好ましい。
透湿性樹脂層の具体的厚さは、透湿性の観点から5μm以下であることが好ましく、更に好ましくは2μm以下が好ましい。また、耐リーク特性の観点から0.01μm以上が好ましく、0.05μm以上が更に好ましい。
さらに、透湿性樹脂が高価な場合には、平均孔径が1μ以下の高分子樹脂多孔体を使用すると、透湿性樹脂使用量を極端に減らすことができるため、コストパフォーマンスの観点からも好ましい。
高分子樹脂多孔体の表面に透湿性樹脂層を有する構造とは、多孔膜の表面に均一な透湿性樹脂の皮膜が形成されており、多孔膜と透湿性樹脂皮膜は互いに密着している構造である。
また、密着性を向上させるために、高分子樹脂多孔体表面を放電等の処理をすることが好ましい。
さらに、高分子樹脂多孔体に形成される透湿性樹脂層の厚さが表裏で異なる場合は、該水蒸気透過膜を加湿装置の構成材として用いる際に、層の厚さが厚い面を湿潤面に配置するのが好ましい。加湿装置に関しては後述する。
本発明の複合水蒸気透過膜の性能は従来に比べ水蒸気透過性能を損なうことなく、機械強度にも優れ、透湿性樹脂層が高分子樹脂多孔体の両面に形成されているため、耐リーク性能の信頼性も向上している。
複合水蒸気透過膜の水蒸気透過性能は、測定温度を80℃、乾燥側の相対湿度を0〜1%とする以外はJIS−L−1099に記載されているウォーター法に準じ、簡易的に測定することができ、20000(g/m2・24hr)以上が好ましく、25000(g/m2・24hr)以上が更に好ましく、30000(g/m2・24hr)以上が特に好ましい。
また機械強度は、湿潤環境下での突刺試験で表され、本発明の複合水蒸気透過膜の強度は1N以上が好ましく、2N以上が更に好ましく、3N以上が特に好ましい。
耐リーク性は、JIS−P−8117の透気度で表され、本発明の複合水蒸気透過膜の透気度は10000秒以上が好ましく、100000秒以上が更に好ましい。
耐リーク信頼性は、複合膜のどちらか片面の透湿性樹脂層を、機械的に剥離させたのちの透気度で表され、本発明の複合水蒸気透過膜の片面剥離後の透気度は10000秒以上が好ましく、100000秒以上が更に好ましい。
このような性能を達成できるのは、(1)高分子樹脂多孔体の両表面に、該高分子樹脂多孔体の孔径に対し十分に厚い透湿性樹脂の皮膜が形成されているため、皮膜の信頼性が高く破れなどが起こりにくく、また仮に部分的に透湿性樹脂の皮膜が剥がれたり、欠落するようなことがあっても耐リーク性を維持できる、(2)孔径の小さな高分子樹脂多孔体を選択する場合は前記皮膜は極めて薄いので、高分子樹脂多孔体の両表面に皮膜があっても複合膜全体の透湿性を損なうことがない、また、孔径の大きな高分子樹脂多孔体を選択する場合は前記皮膜は厚くなるものの、高分子樹脂多孔体の透湿性が向上するため、複合膜の全体の透湿性を損なうことがないためと考えられるが明確な理由は定かではない。
本発明の複合水蒸気透過膜の作成方法としては、特に限定されるものではないが、本発明の目的を達成するには、比較的平均孔径の小さな高分子樹脂多孔体を使用し、10重量%未満の濃度の透湿性樹脂溶液を該高分子樹脂多孔体表面に塗工し皮膜を形成する方法が好ましい。透湿性樹脂溶液の濃度を10重量%未満と低濃度にするため、塗布重量の少ない薄い皮膜を形成することができる。
なお、このような低濃度溶液を使用すると、高分子樹脂多孔体内に透湿性樹脂が入り込んでしまい、均一な薄い皮膜が多孔体表面にできにくい場合があるので、使用する多孔体の孔径にあわせて、透湿性樹脂の分子量、溶液の粘度、溶媒等を調整することが好ましい。例えば、透湿性樹脂の分子量を高くしたり、透湿性樹脂と相互作用の強い溶媒を用いると多孔体表面に皮膜が形成されやすく好ましい。
また、透湿性樹脂のなかでも、前述したフッ素系イオン交換樹脂を用いると、理由は定かではないが、低濃度溶液でも多孔体表面に薄い皮膜が出来やすく好ましい。
上記の様な組み合わせにより、破れ等起こりにくい信頼性の高い極薄い皮膜が、高分子樹脂多孔体表面に形成されるため好ましい。
塗工の方法としては、例えば、シート状の高分子樹脂多孔質体の表面に片面ずつ所定量の透湿性樹脂溶液を塗布、乾燥する方法が好ましい。この時の塗布方法は、グラビア法、噴霧法等が好ましい。
また、シート状の高分子樹脂多孔体を透湿性樹脂溶液の入った層に浸漬したのち、リバースロールやキスロール等で、所定の透湿性樹脂皮膜が形成されるように高分子樹脂多孔体表面の溶液量を調整し、乾燥する方法が特に好ましい。
図1は、本発明の実施形態の例を示す加湿装置及び燃料電池システム構成図である。この燃料電池は水素と空気を用いる。
加湿装置2は、空気が導入される乾燥側流路21と、燃料電池1からのカソード側排気が導入される湿潤側流路22、吸気口211および221、排気口212および222、これらの流路を分離する水蒸気透過膜23、とを具備している。この加湿装置2の乾燥側流路21の吸気口211は、空気供給源であるコンプレッサー3が配管31で接続されており、乾燥側流路21の排気口212は、燃料電池1のカソード側の吸気口35と配管32で接続されている。湿潤側流路22の吸気口221は、燃料電池1のカソード側の排気口36と配管33で接続されており、湿潤側流路22の排気口222は、排気用の配管34が接続されている。水素供給源4は、燃料電池1のアノード側の吸気口37と配管41で接続されており、燃料電池1のアノード側の排気口38には排気用の配管42が接続されている。
燃料電池1のカソード側からの排気は、電池反応で生成された水、加湿装置2から供給されて燃料電池1の内部で吸収されなかった水、並びに加湿装置2から供給されて電池反応に使用されなかった酸素および酸素以外の気体(窒素等)からなる混合気体である。この混合気体は、配管33から加湿装置2の湿潤側流路22に導入されるが、水蒸気透過膜23は水蒸気のみを優先的に透過するため、湿潤側流路22内の水蒸気が乾燥側流路21に移動し、乾燥側流路21内の空気が加湿される。加湿された空気は、配管32を通って燃料電池1のカソード側の吸気口35に導入される。したがって、この加湿装置2は、水蒸気以外の気体組成や圧力を変化させることなく燃料電池運転に必要な加湿を安定して行うことができる。このため、本発明の加湿装置は、特に燃料電池自動車への搭載に適している。
乾燥側流路はコンプレッサー3で加圧されているため、湿潤側流路よりも全圧は高くなる。水蒸気透過膜は前記した水蒸気透過性に加え、全圧差に対する十分な耐リーク性、すなわち空気を含む他の気体に対する非透過性を併せ持つ。
実施例及び比較例において示される特性の試験方法は次のとおりである。
(1)水蒸気透過性
測定温度を80℃、乾燥側の相対湿度を0〜1%とする以外はJIS−L−1099に記載されているウォーター法と同様の手法で測定した。
(2)突刺強度
カトーテック製「KES−G5ハンディー圧縮試験機」(商品名)を用いて、針先端の曲率半径0.5mm、突刺速度2mm/secの条件で突刺試験を行い、最大突刺荷重(N)を測定した。尚、測定する膜はあらかじめ80℃、湿度95%の環境下に1時間放置したものを用いた。
(3)高分子樹脂多孔体の平均孔径
走査型電子顕微鏡(SEM)観察により平均孔径を求めた。
ポリエチレン製微多孔膜(膜厚16μm、目付け9g/m2、気孔率40%、透気度300秒、平均孔径0.05μm)を、パーフルオロイオン交換樹脂溶液(旭化成(株)製、Aciplex−SS−1000:商品名、樹脂濃度5%)に連続浸漬装置を使用して浸漬し、溶液が付着した多孔膜の片面を直径40mmの金属ロールに接触させることにより、多孔膜表面に付着した溶液の90%を取り去った。その後80℃で乾燥することにより複合水蒸気透過膜を得た。このときのパーフルオロイオン交換樹脂の塗工目付け量は3g/m2であった。
走査型電子顕微鏡(SEM)による観察結果より、表面に形成されたパーフルオロイオン交換樹脂の皮膜の厚さは、一方の面が1μm、他方の面が0.1μmであった。
膜性能を表1に示す。
[実施例2]
ポリエチレン製微多孔膜(膜厚20μm、目付け12g/m2、気孔率40%、透気度300秒、平均孔径0.05μm)を使用した以外は、実施例1と同様の手法で水蒸気透過膜を得た。
走査型電子顕微鏡(SEM)による観察結果より、表面に形成されたパーフルオロイオン交換樹脂の皮膜の厚さは、一方の面が1μm、他方の面が0.1μmであった。
膜性能を表1に示す。
ポリエチレン製微多孔膜(膜厚16μm、目付け9g/m2、気孔率40%、透気度300秒、平均孔径0.05μm)の片面上に、パーフルオロイオン交換樹脂溶液(旭化成(株)製、Aciplex−SS−1000、樹脂濃度10%)を塗工し、その後80℃で乾燥することにより複合水蒸気透過膜を得た。このときのパーフルオロイオン交換樹脂の塗工目付け量は4g/m2であった。
走査型電子顕微鏡(SEM)による観察結果より、表面に形成されたパーフルオロイオン交換樹脂の皮膜の厚さは、一方の面が2μm、他方の面には皮膜が形成されていなかった。
膜性能を表1に示す。
[比較例2]
実施例1と同等のポリエチレン製微多孔膜)を、パーフルオロイオン交換樹脂溶液(旭化成(株)製、Aciplex−SS−1000、樹脂濃度15%)に連続浸漬装置を使用して浸漬し、その後80℃で乾燥することにより複合水蒸気透過膜を得た。このときのパーフルオロイオン交換樹脂の塗工目付け量は28g/m2であった。
走査型電子顕微鏡(SEM)による観察結果より、表面に形成されたパーフルオロイオン交換樹脂の皮膜の厚さは、一方の面が10μm、他方の面が4μmであった。
膜性能を表1に示す。
2 加湿装置
21 乾燥側流路
22 湿潤側流路
23 水蒸気透過膜
3 コンプレッサー
31、32、33、34 配管
35、37 吸気口
36、38 排気口
4 水素供給源
41、42 配管
Claims (5)
- 高分子樹脂多孔体の両表面に、透湿性樹脂層を有する複合膜であって、透湿性樹脂層の厚さが、両表面層とも高分子樹脂多孔体の平均孔径の1〜100倍であることを特徴とする複合水蒸気透過膜。
- 透湿性樹脂層の厚さが、それぞれ0.01〜5μmであることを特徴とする請求項1記載の複合水蒸気透過膜。
- 透湿性樹脂層がフッ素系イオン交換樹脂からなることを特徴とする請求項1または2記載の複合水蒸気透過膜。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の水蒸気透過膜を構成材として使用することを特徴とする加湿装置。
- 請求項4記載の加湿装置を使用することを特徴とする燃料電池システム。
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