JP2014055389A - ゴム手袋及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】水中に浸漬しても寸法が変わりにくく、強度も低下しにくく、且つ、水濡れ時における把持力を向上させたゴム手袋及びその製造方法を提供する。
【解決手段】ゴムラテックスからなるゴム手袋であって、40℃の温水に6時間浸漬したときの膨潤率が15%以下であることを特徴とするゴム手袋、及び手型を凝固剤で被覆した後、ゴムラテックス配合液に浸漬してゴムラテックスの皮膜を形成させ、次いで、リーチングして該皮膜中の水溶性成分を除去し、加熱硬化することを特徴とするゴム手袋の製造方法である。
【選択図】なし

Description

本発明は、ゴム手袋及びその製造方法に係り、詳しくは、水中に浸漬しても寸法が変わりにくく、強度も低下しにくく、且つ、水濡れ時における把持力を向上させたゴム手袋及びその製造方法に関する。
手袋は、一般家庭や工場といった様々な場面において人の手肌を保護するために広く利用されている。これらの手袋は用途に応じて様々な材料から製造されるが、このうち水濡れ作業の際に用いる手袋としては、ゴム製のものが好適に用いられ、必要に応じて裏面を繊維性手袋等でサポートしたものも用いられる。
通常、ゴム手袋はゴムラテックスを手型に被覆したのちに、このゴムラテックスを加熱硬化し、その後に硬化したゴムラテックスを手型から離型することにより得られる。しかしながら、ゴムラテックスはポリマー微粒子を安定的に分散させるために大量の界面活性剤を含んでいるため、ゴムラテックスからなるゴム手袋を水中での作業や水に濡れる作業(以下、水濡れ作業と称する)で使用すると、膨潤して寸法が大きくなったり、強度が低下してしまうことがあり、また、水濡れ作業の際にはこの界面活性剤がゴム手袋の表面に滲出して滑り易くなり、把持力が低下する原因になってしまう。
把持力低下の問題を解決するために、ゴムラテックスからなる手袋皮膜にMgCO3 、MgO、CaCO3 、BaCO3 を含有させ界面活性剤の滲出を抑えた手袋が開示されている(引用文献1参照)。しかしながら、この手袋では水濡れ時の滑性を解決し把持力を向上することが出来るものの、界面活性剤自体は除去されていないため、膨潤による寸法の変化及び強度低下の問題は解決されない。そればかりでなく、金属化合物の添加は蒸発残留物を増やしてしまうことになるため、例えば食品加工用、医薬品などの用途には使用できない。
特開2000−96320号公報
本発明はかかる実情に鑑み、ゴムラテックスに含まれる界面活性剤を他の水溶性成分とともに除去することにより、水中に浸漬しても寸法が変わりにくく、強度も低下しにくく、且つ、水濡れ時における把持力を向上させたゴム手袋及びその製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の特徴は、ゴムラテックスからなるゴム手袋であって、40℃の温水に6時間浸漬したときの膨潤率が15%以下であるゴム手袋である。
本発明の他の特徴は、40℃の温水に6時間浸漬した後、100℃で30分乾燥したときの重量が、浸漬前に同条件で乾燥したときの重量の97.5重量%以上である上記のゴム手袋である。
本発明の他の特徴は、手型を凝固剤で被覆した後、ゴムラテックス配合液に浸漬してゴムラテックスの皮膜を形成させ、次いで、リーチングして該皮膜中の水溶性成分を除去し、加熱硬化するゴム手袋の製造方法である。
本発明の他の特徴は、リーチングがゴムラテックスの皮膜中の水分残存率12%以上で行われる上記のゴム手袋の製造方法である。
本発明の他の特徴は、ゴムラテックス皮膜中の水分残存率が乾燥により調整される上記のゴム手袋の製造方法である。
本発明の他の特徴は、乾燥が25〜90℃で3〜60分行われる上記のゴム手袋の製造方法である。
本発明の他の特徴は、リーチングが20℃以上の水で30秒以上行われる上記のゴム手袋の製造方法である。
本発明の他の特徴は、加熱硬化が、ゴムラテックスの皮膜を100〜150℃で9〜60分加熱する工程を含む上記のゴム手袋の製造方法である。
本発明によるゴム手袋は、界面活性剤を含む水溶性成分が除去されているので、水に浸漬した際の膨潤率が低く、強度の低下も少なく、水濡れ時における滑止性に優れている。
また、本発明によるゴム手袋の製造方法は、加熱硬化する前であって、ゴムラテックスの皮膜中の水分残存率が特定の範囲のときにリーチングを行うので、界面活性剤を含む水溶性成分を効果的に除去することができ、従って、水に浸漬した際の膨潤率が低く、強度の低下も少なく、水濡れ時における滑止性に優れたゴム手袋を得ることができる。
本発明のゴム手袋は、ゴムラテックスからなるゴム手袋であって、40℃の温水に6時間浸漬したときの膨潤率が15%以下であることを特徴とする。
本発明における膨潤率は下記の方法で求められる。
ゴム手袋の甲部分から約5×5cm四方の略正方形の試験片を切り取り、切り取った試験片の面積を測定した。その後、40℃の水に6時間浸漬して膨潤させ、膨潤後の試験片の面積を測定した。膨潤率はJIS K6258に準拠して下記式により算出する。なお、試験片面積は対角線2本の長さを測定し、対角線2本の長さの積を2で割ることにより算出する。
膨潤率(%)=(膨潤試験後の試験片面積/膨潤試験前の試験片面積−1)×100
本発明において使用されるゴムラテックスとしては、天然ゴムラテックス、アクリロニトリルーブタジエンゴムやスチレンーブタジエンゴムなどの合成ゴムラテックスが例示される。
通常、ゴムラテックスは乳化重合時の乳化剤として、又は、物性改良の目的で界面活性剤を含んでいる。界面活性剤としては、主として、アルキルベンゼンスルフォン酸ナトリウム、ジブチルナフタレンスルフォン酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウム等のアニオン系活性剤が用いられる。
本発明においてもこのようなゴムラテックスを用いるが、本発明のゴム手袋は界面活性剤が他の水溶性成分とともに除去され、その結果、水中に浸漬させた場合の膨潤率は低く抑えられ、具体的には、40℃の温水に6時間浸漬した場合の膨潤率が15%以下である。従って、水濡れ作業中に手袋の強度が低下して破損したり、手袋が膨潤して寸法が変化して作業性が悪化するといったトラブルが防止される。膨潤率は好ましくは10%以下、より好ましくは5%以下である。
また、本発明のゴム手袋は滲出する水溶性成分の量が極めて少なく、従って、水濡れ作業の場合においても水溶性成分に含まれる界面活性剤が滑性の原因となる心配がなく、優れた把持力が維持される。
また、本発明のゴム手袋は、40℃の温水に6時間浸漬した後、100℃で30分乾燥したときの重量が、浸漬前に同条件で乾燥したときの重量の97.5重量%以上になる程度に、予め水溶性成分が除去されているものが好ましい。なお、本明細書において、浸漬前の乾燥重量(a)に対する、40℃の温水に6時間浸漬した後の乾燥重量(b)の割合(b/a)を重量変化率と称することがある。重量変化率は、100重量%に近い程望ましい。
上記のようなゴム手袋は、手型を凝固剤で被覆した後、ゴムラテックス配合液に浸漬してゴムラテックスの皮膜を形成させ、次いで、リーチングして該皮膜中の界面活性剤を他の水溶性成分とともに除去し、加熱硬化することにより得られる。従来の手袋においてリーチングは加熱硬化後に行われるのが一般的であるのに対し、本発明では加熱硬化前にリーチングが行われる。
ゴムラテックス配合液には、上記したゴムラテックスの他、通常用いられる加硫剤、加硫促進剤、老化防止剤、pH調整剤、金属酸化物等の各種添加剤が配合される。
本発明において使用する凝固剤は、ゴムラテックスを凝固させ皮膜を形成するために通常使用されるものでよく、具体的には蟻酸、酢酸、硫酸等の酸や、塩化ナトリウム、硫酸アルミニウム、硝酸カルシウム等の塩が使用されるが、硝酸カルシウムに代表される2価のアルカリ土類金属の無機塩が凝固力が強い点で好ましい。
凝固剤の使用量も通常のゴム手袋を作成する場合における通常の量でよいが、凝固剤の量を多くしてゴムラテックスを強固に凝固させれば、硬化前リーチングの際にゴムラテックスの一部がリーチング水中に懸濁する恐れが減少し、硬化前リーチング前の乾燥を省略又は軽減できる場合があるので好ましい。
具体的には、凝固剤として硝酸カルシウムに代表される2価のアルカリ土類金属の無機塩の水溶液又はアルコール溶液を用い、濃度を35重量%以上、好ましくは、45重量%以上とすれば、ゴムラテックス皮膜の一部がリーチング水中に懸濁することは防止される。
凝固剤の濃度が低く、及び/又は、凝固力が弱い凝固剤を用いる場合であっても、ゴムラテックス皮膜中の水分残存率を下げることにより、上記した通常のリーチング条件で硬化前リーチングを行う際におけるゴムラテックス皮膜の一部がリーチング水中に懸濁することは防止できる。なお、水分残存率とは、手型に付着した直後のゴムラテックスに含まれる水分量に対する乾燥後のゴムラテックスに含まれる水分量の割合をパーセントで表した数値であり、乾燥をしない場合の水分残存率は100%になる。
具体的な水分残存率はリーチングの際にゴムラテックス皮膜の一部がリーチング水中に懸濁しない程度であればよいが、水分残存率が12%未満になれば、ゴムラテックス内の水溶性成分が滲出しにくくなるので12%以上の状態でリーチングするのが好ましい。
なお、凝固剤の濃度が低く、及び/又は、凝固力が弱い凝固剤を用いる場合であっても、リーチングの条件を、例えば、20℃の静置した水中でリーチングを行う等に緩和すれば、ゴムラテックス皮膜の一部のリーチング水中への懸濁を防ぐことができる。従って、実質的に水分残存率の上限は無く、即ち水分残存率が100%であってもよい。リーチングを効果的に行う視点からは、水分残存率は、好ましくは12〜90%、より好ましくは30〜85%、更に好ましくは50〜80%である。
本発明における水分残存率は下記の方法により求められる。
水分残存率(%)=(乾燥直後の皮膜の水分量/皮膜が有する最大水分量)×100
分母の「皮膜が有する最大水分量」とはラテックス配合液の非固形分量に相当する。従って、例えば、固形分40重量%と非固形分60重量%からなるラテックス配合液を100g使用して手袋皮膜を作製した場合、皮膜が有する最大水分量は60gになる。
分子の「乾燥直後のフィルム水分量」とは乾燥によって残存した非固形分量に相当する。従って、上記の固形分40重量%と非固形分60重量%からなるラテックス配合液を手型表面上に100g付着させて手袋皮膜を作製し、乾燥によって20gの水が蒸発した場合、乾燥直後の皮膜の水分量は40gになる。
故に、上記例の場合、水分残存率は、下記の通り67%となる。
水分残存率(%)=(40g/60g)×100=67%
水分残存率の調整は、通常、乾燥によって行う。乾燥条件は水分残存率が上記範囲内に調整できれば特に限定されないが、温度は好ましくは25〜90℃、より好ましくは25〜50℃、乾燥時間は好ましくは3〜60分、より好ましくは5〜15分である。
乾燥温度が25℃未満では、水分の蒸発が遅いので製造効率が悪くなる傾向がある。また90℃を超えると一部で加熱硬化が始まってしまう可能性があり、その結果、リーチングの効率が悪くなり、水溶性成分の滲出が十分に行われない場合がある。
乾燥時間が3分未満では、例えば、凝固剤の濃度が低く、及び/又は凝固力が弱い凝固剤を用い、リーチングの条件が通常の加熱硬化後のリーチング条件と同程度である場合に、十分に水分残存率を下げられずゴムラテックス皮膜の一部がリーチング水中に懸濁する場合がある。一方、60分を超えると製造効率が悪化するばかりでなく、水分残存率が下がりすぎて水溶性成分の滲出が好適に行われない場合がある。
尚、上記したとおり、凝固剤の種類や、凝固剤の濃度を選択することにより、水分残存率調整のための乾燥工程を省略したり、乾燥条件を緩和することが可能である。
上述の通り、本発明においてリーチングはゴムラテックス皮膜の加熱硬化前に行われるので、未硬化のゴムラテックス皮膜の一部がリーチング水中に懸濁しない条件でリーチングを行う必要がある。具体的なリーチング条件は特に限定されず、通常は水槽内の静水に浸漬することにより行われるが、ゴムラテックスの一部がリーチング水中に懸濁しない限り、流水やシャワーを用いることもできる。
リーチング時の水温は20℃以上、好ましくは40〜60℃程度である。水温が20℃未満ではリーチングの効率が悪くなり、水溶性成分を十分に滲出させるために長時間リーチングし続ける必要があるので作業効率が低下する。リーチング時における水温の上限はゴムラテックスが変質しない程度の温度である限り特に無く、60℃を超える高温でリーチングすることも可能ではあるが、高温を維持するエネルギーコストが高く、またリーチング時間もエネルギーコストに見合う程には短縮できず、またブリスター現象が生じる場合がある。
リーチング時間についても特に限定されないが、通常は30秒程度以上が好ましい。リーチング時間の上限は特にないが、15分を超えてリーチングを行っても水溶性成分の滲出量は殆ど増加しなくなるので、15分程度が好ましい。
本発明では、リーチングの後に加熱硬化を行う。加熱硬化の条件は通常のゴム手袋における加熱硬化と同様でよく、具体的には100〜150℃で9〜60分、好ましくは120〜140℃で15〜30分加熱することにより行う。しかしながら、いきなり上記の条件で加熱すればゴム手袋に含まれる水分が皮膜内で急速に気化してゴム手袋の品質に悪影響を与え、所謂ブリスター現象が発生することがあるため、高温で加熱硬化する前に、60〜90℃で30〜60分、好ましくは60〜80℃で30〜45分加熱して、皮膜の含水量を低くしておくほうが好ましい。
加熱硬化後は、定法により、脱型、水洗、乾燥して本発明の手袋が得られる。
以下、実施例に基づいて本発明を更に詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に何ら限定されない。
実施例1
60℃に加温した陶器製手型をメタノール100重量部に硝酸カルシウムを90重量部添加した凝固剤溶液に10mm/sの速度で浸漬し、5秒経過後、同じく10mm/sの速度で引き上げ、その手型を80℃で1分間乾燥させた。
その後、表1の組成からなるラテックス配合液に手型を10mm/sの速度で浸漬し、60秒接触させ、10mm/sの速度で引き上げ、25℃で6分間乾燥させた。ゴムラテックス皮膜の水分残存率は70.5%であった。
その後、25℃の温水に4分間浸漬してリーチングを行い、引き上げて室温にて3分間乾燥させた。その後、スリップオン(アクリル樹脂・ポリウレタン樹脂混合ラテックス:LEAGYGARD U−5SR 広野化学工業株式会社製)を被着させ、65℃で60分、130℃で30分加熱硬化した。加熱硬化終了後、手型から離型し、水洗して乾燥させることによって手袋を得た。
得られたゴム手袋の膨潤率及び重量変化率を前記方法で測定したところ、それぞれ12%、98.6%であった。また、得られた手袋について、水に濡らしたときの滑止性を下記の方法で測定・評価した。測定・評価結果及びゴム手袋の作業条件を表2に示す。
Figure 2014055389
水に濡らしたときの滑止性の評価:
両手に手袋を装着し、手袋表面を水に濡らして両手の掌同士を合わせて5秒間こすった後にガラス製のコップを持ったときの滑止性の評価を行った。評価はコップを持ったときに滑りが発生したか否かで判断し、滑りが発生しなかった場合を良、発生した場合を悪と評価した。
また、手袋の掌部の動摩擦係数をASTM D 1894に準拠し、引張試験機を用いて測定した。詳細には、手袋から切り出した試験片(63.5mm×63.5mm)を重さ200gの摩擦子に貼り付け、この摩擦子を水1mL塗布したステンレス板上で、150mm/分の速度で130mm摺動させ、この時の動摩擦係数を測定した。尚、前記ステンレス板は水平にセットされ、当該ステンレス板の表面はバフ鏡面仕上げしたものを用いた。本発明の水濡れ時における動摩擦係数は1.0以上であれば良く、1.2以上であれば好ましく、1.4以上であればより好ましい。
実施例2、3
リーチング時間をそれぞれ2分、0.5分に変更した他は実施例1と同様にしてゴム手袋を作製し、該手袋の膨潤率の算出、重量変化率の測定及び滑止性の評価を行った。得られた結果及びゴム手袋の作製条件を表2に示す。表2の結果から、リーチング時間が長いほど膨潤率が低くなることが判る。
Figure 2014055389
実施例4〜7
リーチング温度をそれぞれ30℃、35℃、40℃、45℃に変更した他は実施例1と同様にしてゴム手袋を作成し、該手袋の膨潤率の算出、重量変化率の測定及び滑止性の評価を行った。得られた結果及びゴム手袋の作製条件を表3に示す。表3の結果から、リーチング温度が高いほど膨潤率が低くなることが判る。
Figure 2014055389
実施例8〜13
ラテックスの乾燥温度を90℃に、乾燥時間を2分に、リーチング温度を45℃に、リーチング時間を4分に変更した他は実施例1と同様にして実施例8のゴム手袋を作製し、該手袋の膨潤率を算出、重量変化率の測定及び滑止性を評価した。
また、リーチング時間をそれぞれ0.5分、1分、2分、6分、8分に変更した他は実施例8と同様にして実施例9〜13のゴム手袋を作成し、該手袋の膨潤率の算出、重量変化率の測定及び滑止性の評価を行った。得られた結果及びゴム手袋の作製条件を表4に示す。表4の結果から、リーチング時間が長いほど膨潤率が低くなることが判る。
Figure 2014055389
実施例14〜17、比較例1
ラテックスの乾燥時間をそれぞれ4分、6分、8分、10分、12分に変更した他は実施例8と同様にして実施例14〜17及び比較例1のゴム手袋を作製し、該手袋の膨潤率の算出、重量変化率の測定及び滑止性の評価を行った。得られた結果及びゴム手袋の作製条件を表5に示す。表5の結果から、ラテックスの乾燥時間が長いほど膨潤率が高くなり、ラテックス皮膜の水分残存率が12%より小さいと手袋の膨潤率が15%を超え、ゴム手袋の滑止性も悪化することが判る。
Figure 2014055389
叙上のとおり、本発明によれば、加熱硬化前にリーチングを行うことにより界面活性剤が他の水溶性成分とともに効果的に滲出されるため、水中に浸漬しても寸法が変わりにくく、強度も低下しにくく、且つ、水濡れ時における滑止性も良好で把持力にも優れた手袋が提供される。

Claims (8)

  1. ゴムラテックスからなるゴム手袋であって、40℃の温水に6時間浸漬したときの膨潤率が15%以下であることを特徴とするゴム手袋。
  2. 40℃の温水に6時間浸漬した後、100℃で30分乾燥したときの重量が、浸漬前に同条件で乾燥したときの重量の97.5重量%以上であることを特徴とする請求項1に記載のゴム手袋。
  3. 手型を凝固剤で被覆した後、ゴムラテックス配合液に浸漬してゴムラテックスの皮膜を形成させ、次いで、リーチングして該皮膜中の水溶性成分を除去し、加熱硬化することを特徴とするゴム手袋の製造方法。
  4. リーチングがゴムラテックスの皮膜中の水分残存率12%以上で行われることを特徴とする請求項3に記載のゴム手袋の製造方法。
  5. ゴムラテックスの皮膜中の水分残存率が乾燥により調整されることを特徴とする請求項4に記載のゴム手袋の製造方法。
  6. 乾燥が25〜90℃で3〜60分行われることを特徴とする請求項5に記載のゴム手袋の製造方法。
  7. リーチングが20℃以上の水で30秒以上行われることを特徴とする請求項3〜6のいずれかに記載のゴム手袋の製造方法。
  8. 加熱硬化が、ゴムラテックスの皮膜を100〜150℃で9〜60分加熱する工程を含むことを特徴とする請求項3〜7のいずれかに記載のゴム手袋の製造方法。
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