JP2014052424A - 感光性樹脂組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】UV硬化性及び長期保管時の安定性に優れ、かつ、耐熱性(特に長期耐熱性)に優れた硬化物を得ることができる感光性樹脂組成物を提供する。
【解決手段】(A)ポリカーボネートポリオール(メタ)アクリレート化合物、(B)1分子内に1〜6個の(メタ)アクリロイル基を有する化合物(ただし(A)成分を除く。)、(C)光重合開始剤、(D)下記一般式(1)で表されるチオエーテル化合物、及び、(E)フェノール性水酸基のオルト位にある2つの炭素原子のいずれか一方が炭素数1〜3の炭化水素基からなる置換基を有し、他方が炭素数4〜8の炭化水素基からなる置換基を有するフェノール系酸化防止剤、を含む感光性樹脂組成物。
Figure 2014052424

(上記一般式(1)中、R及びRは、それぞれ独立に炭素数1〜20の有機基である。X及びYは、それぞれ独立に炭素数1〜12のアルキレン基である。)
【選択図】なし

Description

本発明は、感光性樹脂組成物に関するものである。
マイクロプラスチックレンズは、ガラスに比べて成形が容易であり、安価であることから各種の光学製品に広く用いられている。その材料として、例えば、特許文献1には、1分子中に(メタ)アクリル基を1つ以上有する紫外線硬化性の低いモノマーと、1分子中に(メタ)アクリル基を3つ以上有する紫外線硬化性の良好なモノマーとを10/90〜40/60の重量比で含有するプラスチックレンズ用紫外線硬化性ハードコート組成物が記載されている。
しかしながら、従来の感光性樹脂組成物は、得られる硬化物の耐熱性が十分ではないという問題があった。
そこで、感光性樹脂組成物にフェノール系酸化防止剤を添加することで、得られる硬化物の耐熱性を向上させることが知られている。
特開2004−245867号公報
ヒンダードフェノール構造を有する酸化防止剤は、ラジカルの捕捉能が高いため、長期耐熱性を得るために多量の該酸化防止剤を添加した場合、感光性樹脂組成物のUV硬化性が低下するという問題があった。
UV硬化性を高めるために、硬化性の高いラジカル重合開始剤を添加することも知られているが、硬化性の高いラジカル重合開始剤は、可視光領域まで吸収を持つため、保存安定性が低いという問題があった。また、硬化した樹脂が加熱により黄変する等の問題があるため、透明膜やカメラレンズモジュール等の透明材料の用途には適さなかった。
フェノール系酸化防止剤の添加量を抑える目的で、助剤として含硫黄化合物を併用することも行われているが、含硫黄化合物は一般に溶解性が低いという問題があった。特にアクリレート系モノマーへの溶解性が悪く、長期保管時に析出する等の問題があり、適用範囲は限定されていた。
そこで、本発明は、UV硬化性及び長期保管時の安定性に優れ、かつ、耐熱性(特に長期耐熱性)に優れた硬化物を得ることができる感光性樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、(A)ポリカーボネートポリオール(メタ)アクリレート化合物、(B)1分子内に1〜6個の(メタ)アクリロイル基を有する化合物(ただし(A)成分を除く。)、(C)光重合開始剤、(D)特定のチオエーテル化合物、及び、(E)特定のフェノール系酸化防止剤を含む感光性樹脂組成物によれば、本発明の上記目的を達成することができることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、以下の[1]〜[3]を提供するものである。
[1] (A)ポリカーボネートポリオール(メタ)アクリレート化合物、(B)1分子内に1〜6個の(メタ)アクリロイル基を有する化合物(ただし(A)成分を除く。)、(C)光重合開始剤、(D)下記一般式(1)で表されるチオエーテル化合物、及び、
Figure 2014052424
(上記一般式(1)中、R及びRは、それぞれ独立に炭素数1〜20の有機基である。X及びYは、それぞれ独立に炭素数1〜12のアルキレン基である。)
(E)フェノール性水酸基のオルト位にある2つの炭素原子のいずれか一方が炭素数1〜3の炭化水素基からなる置換基を有し、他方が炭素数4〜8の炭化水素基からなる置換基を有するフェノール系酸化防止剤、を含むことを特徴とする感光性樹脂組成物。
[2] 前記(A)成分が、下記一般式(2)で表される化合物である、前記[1]に記載の感光性樹脂組成物。
Figure 2014052424
(上記一般式(2)中、Rは、各々独立に、炭素数1〜20の2価の炭化水素基である。Rは、各々独立に、水素原子またはメチル基である。nは1〜100の整数である。)
[3] 前記[1]または[2]に記載の感光性樹脂組成物を光硬化して得られた硬化物。
本発明の感光性樹脂組成物はUV硬化性及び長期保管時の安定性に優れている。
また、本発明の感光性樹脂組成物を硬化させてなる硬化物は、耐熱性(特に長期耐熱性)に優れている。
本発明の感光性樹脂組成物は、(A)ポリカーボネートポリオール(メタ)アクリレート化合物、(B)1分子内に1〜6個の(メタ)アクリロイル基を有する化合物(ただし(A)成分を除く。)、(C)光重合開始剤、(D)特定のチオエーテル化合物、及び、(E)特定のフェノール系酸化防止剤を含む。
以下、各成分について詳しく説明する。
[(A)成分]
(A)成分は、ポリカーボネートポリオール(メタ)アクリレート化合物である。該ポリカーボネートポリオール(メタ)アクリレート化合物は、以下の製法等で製造することができる。
製法1(エステル化法):ポリカーボネートポリオール化合物と(メタ)アクリル酸をp−トルエンスルホン酸等の酸触媒存在下、トルエン中で還流、脱水しながら、エステル化を行う方法。
製法2(酸クロライド):ポリカーボネートポリオール化合物と(メタ)アクリル酸クロライドを、p−トルエンスルホン酸等の酸触媒存在下、トルエン中で還流、脱水しながら、エステル化を行う方法。
以下、(A)成分の製造に用いられるポリカーボネートポリオール化合物について詳しく説明する。
ポリカーボネートポリオール化合物としては、例えば、1,6−ヘキサンジオールポリカーボネート、1,6−ヘキサンジオールと1,5−ペンタンジオールとの共重合ポリカーボネートジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオールと1,6−ヘキサンジオールとの共重合ポリカーボネートジオール、1,6−ヘキサンジオールと1,4−シクロヘキサンジメタノールとの共重合ポリカーボネートジオール、1,3−プロパンジオールと1,4−ブタンジオールとの共重合ポリカーボネートジオール等が挙げられる。市販品としてはPCDL T5652、G3452、G3450J(以上、旭化成社製);DN−980、981、982、983(以上、日本ポリウレタン社製);クラレポリオールC−590、C−1050、C−1090、C−2050、C−2090、C−3090、C−5090、C−1065N、C−2065N、C−1015N、C−2015N(以上、クラレ社製);ETENACOLL UM90(1/3)、UM90(3/1)(以上、宇部興産社製);PLACCEL−CD205、CD−983、CD220(以上、ダイセル化学工業社製);PC−8000(米国PPG社製)等が挙げられる。
上記ポリカーボネートポリオール(メタ)アクリレート化合物の数平均分子量は、好ましくは500〜15,000、より好ましくは500〜12,000、特に好ましくは1,000〜10,000である。該数平均分子量が500未満であると、感光性樹脂組成物を硬化させてなる硬化物の硬化時の体積収縮が大きくなり、モールドと硬化物との寸法形状の差が大きくなり、所望の構造体を得ることが難しくなる。一方、該数平均分子量が15,000を超えると、硬化物のヤング率が低下し、機械的な特性を損なうことがある。
(A)成分としては、ポリカーボネートポリオール(メタ)アクリレート化合物を1種単独で用いても2種以上を併用してもよい。
(A)成分としては、好ましくは、下記一般式(2)で表わされる化合物である。
Figure 2014052424
(上記一般式(2)中、Rは、各々独立に、炭素数1〜20の2価の炭化水素基である。Rは、各々独立に、水素原子またはメチル基である。nは1〜100の整数である。)
上記Rで表される炭素数1〜20の2価の炭化水素基としては、炭素数1〜20の2価の直鎖または分岐鎖の炭化水素基、炭素数3〜20の2価の脂環式炭化水素基および炭素数6〜20の2価の芳香族炭化水素基等が挙げられる。
上記Rで表される炭素数1〜20の2価の直鎖または分岐鎖の炭化水素基としては、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、及びヘプタメチレン基などのアルキレン基;プロピリデン基、イソプロピリデン基、ブチリデン基、イソブチリデン基、ペンチリデン基、イソペンチリデン基、及びヘキシリデン基等の分岐鎖のアルキリデン基;アルケニレン基;アルキニレン基等が挙げられる。これらの中でも、メチレン基およびアルキレン基が好ましい。
上記Rで表される炭素数3〜20の2価の脂環式炭化水素基としては、シクロプロピレン基、シクロブチレン基、シクロペンチレン基、及びシクロへキシレン基等のシクロアルキレン基;シクロブテニレン基、シクロペンテニレン基、及びシクロヘキセニレン基等のシクロアルケニレン基等が挙げられる。上記脂環式炭化水素基の結合部位は、脂環上のいずれの炭素原子上でもよい。
上記Rで表される炭素数6〜20の2価の芳香族炭化水素基としては、フェニレン基、ビフェニレン基およびナフチレン基などのアリーレン基などが挙げられる。
nは1〜100の整数、好ましくは2〜90の整数、より好ましくは3〜70の整数である。
本発明の感光性樹脂組成物中の(A)成分の配合割合は、感光性樹脂組成物の全量を100質量%として、好ましくは20〜60質量%、より好ましくは25〜55質量%、特に好ましくは35〜50質量%である。上記配合割合が20質量%未満では、組成物を硬化させてなる硬化物の十分な耐熱性が得られない。上記配合割合が60質量%を超えると相溶性が悪くなり、均一な樹脂液が得られない場合がある。
[(B)成分]
(B)成分は、1分子内に1〜6個の(メタ)アクリロイル基を有する化合物(ただし、(A)成分を除く。)である。
本発明の感光性樹脂組成物は、(B)成分を含むことで、後述する光重合開始剤による硬化が容易となる。
(B)成分の好ましい例として、芳香族基含有(メタ)アクリレート化合物が挙げられる。
具体的にはフェノキシエチル(メタ)アクリレート、トリブロモフェノールエトキシ(メタ)アクリレート、フェノールのエチレンオキサイドの付加体であるアルコールの(メタ)アクリレート、p−クミルフェノールのエチレンオキサイドの付加体であるアルコールの(メタ)アクリレート、4−(1−メチル−1−フェニルエチル)フェノキシエチル(メタ)アクリレート、ノニルフェノールのエチレンオキサイドの付加体であるアルコールの(メタ)アクリレート、2−メタクリロイロキシエチルフタル酸、2−メタクリロイロキシプロピルヘキサヒドロフタル酸、2,2−ビス−4(2−ヒドロキシ−3−アクリロキシプロピルフェニル)プロパン、エチレンオキサイド付加ビスフェノールA型ジ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド付加テトラブロモビスフェノールA型ジ(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド付加ビスフェノールA型ジ(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド付加テトラブロモビスフェノールA型ジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジグリシジルエーテルと(メタ)アクリル酸とのエポキシ開環反応で得られるビスフェノールA型エポキシジ(メタ)アクリレート、テトラブロモビスフェノールAジグリシジルエーテルと(メタ)アクリル酸とのエポキシ開環反応で得られるテトラブロモビスフェノールA型エポキシジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールFジグリシジルエーテルと(メタ)アクリル酸とのエポキシ開環反応で得られるビスフェノールF型エポキシジ(メタ)アクリレート、テトラブロモビスフェノールFジグリシジルエーテルと(メタ)アクリル酸とのエポキシ開環反応で得られるテトラブロモビスフェノールF型エポキシジ(メタ)アクリレート、2,2,2−トリス(メタ)アクリロイロキシメチルエチルコハク酸、コハク酸変性ペンタエリスリトールトリアクリレート等が挙げられる。
本発明の感光性樹脂組成物中、(B)成分である芳香族基含有(メタ)アクリレート化合物の配合割合は、硬化性の観点から感光性樹脂組成物の全量を100質量%として、好ましくは5〜70質量%、より好ましくは10〜60質量%、特に好ましくは20〜50質量%である。
また、溶解性、屈折率の観点から芳香族基含有(メタ)アクリレート化合物の好ましい例として、(b−1)下記一般式(3)で表されるフルオレン化合物が挙げられる。
Figure 2014052424
(上記一般式(3)中、R及びRは、それぞれ独立に炭素数2〜4の直鎖状又は分岐鎖状のアルキレン基である。R及びRは、それぞれ独立に水素原子又はメチル基である。a及びbは、整数であり、かつ、a+b=0〜24である。一般式(3)中のフルオレン骨格は、炭素数1〜28の置換基を有していてもよい。)
(b−1)成分の具体例としては、9,9−ビス[4−(2−アクリロイルオキシエトキシ)フェニル]フルオレン等が挙げられる。
本発明の感光性樹脂組成物中、(B)成分である(b−1)成分の配合割合は、感光性樹脂組成物の全量を100質量%として、好ましくは5〜70質量%、より好ましくは10〜50質量%、特に好ましくは10〜30質量%である。
また、粘度調整の観点から芳香族基含有(メタ)アクリレート化合物の好ましい例として、(b−2)下記一般式(4)で表されるビフェニル化合物が挙げられる。
Figure 2014052424
(上記一般式(4)中、Rは水素原子又はメチル基である。cは0〜24の整数である。一般式(4)中のビフェニル骨格は、炭素数1〜28の置換基を有していてもよい。)
具体的にはエトキシ化o―フェニルフェノールアクリレート、o−フェニルフェノールグリシジルエーテル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル化o−フェニルフェノールアクリレート等が挙げられる。
本発明の感光性樹脂組成物中、(B)成分である(b−2)成分の配合割合は、感光性樹脂組成物の全量を100質量%として、好ましくは5〜70質量%、より好ましくは10〜50質量%、特に好ましくは10〜30質量%である。
1分子内に1〜6個の(メタ)アクリロイル基を有する化合物としては、上述した芳香族基含有(メタ)アクリレート化合物以外に、以下の化合物が挙げられる。
1分子内に1個の(メタ)アクリロイル基を有する化合物としては、例えば、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、1−アダマンチルメタアクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタジエニル(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレート、ジアセトンアクリルアミド、イソブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム、3−ヒドロキシシクロヘキシル(メタ)アクリレート、ω−カルボキシ−ポリカプロラクトンモノアクリレート、2−アクリロイルシクロヘキシルコハク酸、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート等が挙げられる。
1分子内に1個の(メタ)アクリロイル基を有する化合物の市販品としてはニューフロンティアIBA(第一工業製薬社製);IBXA、IBXMA、ADMA(大阪有機化学社製);FA511A、FA512A、FA513A(以上、日立化成社製);ライトエステルM、E、BH、IB−X、HO−MS、HO−HH、L、PO、S、TD、ライトアクリレートL−A、S−A、EC−A、MTG−A、130A、PO−A、P−200A、NP−4EA、THF−A、IB−XA、HOA−MS、HOA−MPL、HOA−MPE、(以上、共栄社化学社製);アロニックス M150、M156、M5300、TO1315、TO1316(以上、東亞合成社製);FA544A、512M、512MT、513M(以上、日立化成社製)、NKエステル A−CMP−1E、A−LEN−10、M−450G、S、S−1800M、S−1800A、PHE−1G、NPA−8E、NPA−5P、NPA−10G、M−90G、LMA、LA、IB、CB−26、CB−23、CB−1、AMP−60G、AM−30G、A−SA、A−IB、702A(以上、新中村化学工業社製)等が挙げられる。
1分子内に2個の(メタ)アクリロイル基を有する化合物としては、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−へキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
1分子内に2個の(メタ)アクリロイル基を有する化合物の市販品としては、例えば、ビスコート#700、#540(以上、大阪有機化学工業社製);アロニックスM−208、M−210、M−215(以上、東亞合成社製);NKエステルA−DOD、A−NPG、DCP、A−DCP、BPE−100、BPE−200、BPE−500、A−BPE−4、A−BPEF(以上、新中村化学社製);ライトアクリレート1,6−HX−A、ライトエステルBP−4EA、BP−4PA、エポキシエステル3002M、3002A、3000M、3000A(以上、共栄社化学社製);KAYARAD R−551、R−712(以上、日本化薬社製);BPE−4、BPE−10、BR−42M(以上、第一工業製薬社製);リポキシVR−77、VR−60、VR−90、SP−1506、SP−1506、SP−1507、SP−1509、SP−1563(以上、昭和高分子社製);ネオポールV779、ネオポールV779MA(以上、日本ユピカ社製)等が挙げられる。
また、1分子内に3〜6個の(メタ)アクリロイル基を有する化合物としては、例えば、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド(以下「EO」という。)変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド(以下「PO」という。)変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、2,2,2−トリス(メタ)アクリロイロキシメチルエチルフタル酸、EO変性トリス(アクリロキシ)イソシアヌレート、カプロラクトン変性トリス−(2−アクリロキシエチル)イソシアヌレート、トリス(アクリロキシ)イソシアヌレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、PO変性ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、EO変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、PO変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、トリアクリロイルオキシエチルホスフェート等が挙げられる。
1分子内に3〜6個の(メタ)アクリロイル基を有する化合物の市販品としては、例えば、アロニックスM−315、M−325、M−327、TO−756、TO−1382(以上、東亞合成社製);NKエステルTM−4EL、CBX−O、CBX−1N、A−DPH−6H、A−9300、A−DPH、A−9300−1CL、TMPT、TMPT−9EO、ATM−4P、ATM−4E、ATM−35E、AD−TMP、A−TMPT、A−TMPT−3EO、A−TMPT−3PO、A−TMMT、A−TMM−3LMN(以上、新中村化学工業社製);ライトエステルTMP、ライトアクリレートTMP−A、TMP−6EO−3A、PE−3A、PE−4A、DPE−6A、BA−134、TMP−3EO−A(以上、共栄社化学製);ビスコート295、360、3PA、400(以上、大阪有機化学工業社製);KAYARAD PET−30、DPHA(以上、日本化薬社製)等が挙げられる。
また、主鎖にポリエーテル、ポリエステルを有するポリエーテルアクリルオリゴマー、ポリエステルアクリルオリゴマー、あるいはポリエポキシアクリルオリゴマーも使用することができる。
(B)成分は上述した化合物の1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明の感光性樹脂組成物中、(B)成分の配合割合((B)成分が2種以上含まれる場合はその合計の配合割合)は、感光性樹脂組成物の全量を100質量%として、好ましくは10〜80質量%、より好ましくは30〜70質量%、さらに好ましくは40〜65質量%、特に好ましくは45〜60質量%である。
[(C)成分]
(C)成分は、光重合開始剤である。本発明の感光性樹脂組成物は(C)成分を含むことで、感光性が付与される。
光重合開始剤の具体例として、例えば365nmの波長の光に吸収を持つ以下の(1)〜(13)に記載された光重合開始剤が挙げられる。
(1)ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルケトン、ジベンジルケトン、フルオレノン等のベンゾフェノン誘導体。
(2)2,2’−ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(BASF社製、IRGACURE184)、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モフォリノプロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオニル)−ベンジル]−フェニル}−2−メチルプロパン−1−オン(BASF社製、IRGACURE127)、フェニルグリオキシル酸メチル等のアセトフェノン誘導体。
(3)チオキサントン、2−メチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、ジエチルチオキサントン等のチオキサントン誘導体。
(4)ベンジル、ベンジルジメチルケタール、ベンジル−β−メトキシエチルアセタール、(2−ヒドロキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−ベンジル]−フェニル}−2−メチル−プロパン−1−オン)(BASF社製、IRGACURE127)等のベンジル誘導体。
(5)ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、2−ヒドロキシ−2−メチル−1フェニルプロパン−1−オン等のベンゾイン誘導体。
(6)1−フェニル−1,2−ブタンジオン−2−(O−メトキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(O−メトキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(O−エトキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(O−ベンゾイル)オキシム、1,3−ジフェニルプロパントリオン−2−(O−エトキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−3−エトキシプロパントリオン−2−(O−ベンゾイル)オキシム、1,2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ)−2−(O−ベンゾイルオキシム)](BASF社製、OXE−01)、エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−,1−(O−アセチルオキシム)(BASF社製、IRGACURE OXE−02)等のオキシム系化合物。
(7)2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオニル)−ベンジル]フェニル}−2−メチルプロパン等のα−ヒドロキシケトン系化合物。
(8)2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1(BASF社製IRGACURE369)、2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン(BASF社製、IRGACURE907)、2−ジメチルアミノ−2−(4−メチルベンジル)−1−(4−モルフォリン−4−イル−フェニル)ブタン−1−オン等のα−アミノアルキルフェノン系化合物。
(9)ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチル−ペンチルフォスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド(BASF社製LUCILIN TPO)などのフォスフィンオキサイド系化合物、
(10)ビス(η5−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)−ビス(2,6−ジフルオロ−3−(1H−ピロール−1−イル)フェニル)チタニウムなどのチタノセン化合物(11)エチル−p−(N,N−ジメチルアミノベンゾエイト)等のベンゾエイト誘導体。
(12)9−フェニルアクリジン等のアクリジン誘導体。
(13)2−ヒドロキシ−1−(4−イソプロペニルフェニル)−2−メチルプロパン−1−オンのオリゴマー(BASF社製、商品名:IRGACURE907)等の高分子型の光重合開始剤。
中でも、光重合開始剤を含む感光性樹脂組成物を加熱しても黄変が少なく、透明性が損なわれないという観点から、ヒドロキシケトン化合物が好ましい。
ヒドロキシケトン化合物として、下記一般式(5)で表される基を有するヒドロキシケトン化合物が好ましい例として挙げられる。
Figure 2014052424
(上記一般式(5)中、R10及びR11はそれぞれ独立に水素原子、又は炭素数1〜20の有機基であり、R10及びR11は炭素数3〜20の環状構造を有する一つの有機基を形成していてもよい。)
上記一般式(5)で表される基を有するヒドロキシケトン化合物としては、例えば(c−1)下記一般式(5−1)で表される化合物、又は(c−2)下記一般式(5−2)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2014052424
(上記一般式(5−1)中、R12は炭素数1〜20の有機基である。R10及びR11はそれぞれ独立に水素原子、又は炭素数1〜20の有機基であり、R10及びR11は炭素数3〜20の環状構造を有する一つの有機基を形成していてもよい。)
Figure 2014052424
(上記一般式(5−2)中、R10及びR11は上記一般式(5−1)中のR10及びR11と同様である。R13は単結合、炭素数1〜20の有機基、又は下記一般式(5−3)で表される基である。)
Figure 2014052424
(上記一般式(5−3)中、R14は単結合、又は炭素数1〜20の有機基である。)
ここで、R12は、炭素数1〜20の有機基、例えば炭素数1〜20の分岐鎖又は非分岐鎖の飽和又は不飽和の脂肪族、芳香族又は混合脂肪族/芳香族の一価の炭化水素基である。具体的には、アルキル基、アルケニル基、アリール基、アラルキル基が挙げられ、アリール基、アラルキル基が好ましい。
13は、単結合、炭素数1〜20の有機基、又は上記一般式(5−3)で表される基である。例えば炭素数1〜20の分岐鎖又は非分岐鎖の飽和又は不飽和の脂肪族、芳香族又は混合脂肪族/芳香族の二価の炭化水素基が挙げられる。具体的には、アルキレン基、アルケニレン基、アリーレン基又はアラルキレン基が挙げられる。
14は単結合、又は炭素数1〜20の有機基(例えば、炭素数1〜20の分岐鎖又は非分岐鎖の飽和又は不飽和の脂肪族の二価の炭化水素基)である。具体的にはアルキレン基、アルケニレン基が挙げられる。
上記一般式(5)で表される基を有するヒドロキシケトン化合物としては、365nmの波長の光に吸収を持つ1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−ベンジル]フェニル}−2−メチル−プロパン−1−オン、及び2−ヒドロキシ−1−(4−イソプロペニルフェニル)−2−メチルプロパン−1−オンのオリゴマーが挙げられる。
中でも、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、及び2−ヒドロキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−ベンジル]フェニル}−2−メチル−プロパン−1−オンが好ましい。
なお、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンの化学式は以下の式(6)のとおりである。また、2−ヒドロキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−ベンジル]フェニル}−2−メチル−プロパン−1−オンの化学式は以下の式(7)のとおりである。
Figure 2014052424
Figure 2014052424
上記(C)成分は1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明における(C)成分の配合割合は、感光性樹脂組成物の全量を100質量%として、好ましくは0.1〜20質量%、より好ましくは0.5〜10質量%、特に好ましくは1〜5質量%である。
また、本発明においては、(C)成分(光重合開始剤)と共に光増感剤を用いることができる。
光増感剤としては、例えば、トリエチルアミン、ジエチルアミン、N−メチルジエタノールアミン、エタノールアミン、4−ジメチルアミノ安息香酸、4−ジメチルアミノ安息香酸メチル、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル等が挙げられる。
光増感剤の市販品としては、例えば、ユベクリルP102、103、104、105(以上、UCB社製)等が挙げられる。
[(D)成分]
(D)成分は下記一般式(1)で表されるチオエーテル化合物である。
Figure 2014052424
(上記一般式(1)中、R及びRは、それぞれ独立に炭素数1〜20の有機基である。X及びYは、それぞれ独立に炭素数1〜12のアルキレン基である。)
ここで、上記一般式(1)中のR及びRは、(メタ)アクリレート化合物への溶解性の観点から、好ましくは炭素数12〜18の炭化水素基であり、より好ましくは炭素数12〜14の炭化水素基であり、特に好ましくは炭素数13の炭化水素基である。該炭化水素基は直鎖状と分岐鎖状のいずれでもよい。また、該炭化水素基の水素原子は、アルコキシ基又はアリールオキシ基で置換されていてもよい。
また、X及びYは、(メタ)アクリレート化合物への溶解性の観点から、好ましくは炭素数1〜6のアルキレン基であり、より好ましくは炭素数1〜4のアルキレン基であり、特に好ましくは炭素数2のアルキレン基である。該アルキレン基は直鎖状と分岐鎖状のいずれでもよい。
上記一般式(1)で表されるチオエーテル化合物の好ましい例として、下記一般式(8)で表されるチオエーテル化合物が挙げられる。
Figure 2014052424
(上記一般式(8)中、R及びRは、上述した一般式(1)のR及びRと同様である。)
(D)成分の具体例としては、例えば、ジトリデシルチオジプロピオネート、ジラウリルチオジプロピオネート、ジステアリルチオジプロピオネート、ジミリスチルチオジプロピオネート、ラウリルステアリルチオジプロピオネート等が挙げられる。中でもジトリデシルチオジプロピオネートが好ましい。
(D)成分の市販品としては、DLTP、DSTP、DMTP(以上、株式会社エーピーアイコーポレーション製)、アデカスタブAO−412S、AO−503(以上、株式会社アデカ製等が挙げられる。
本発明の感光性樹脂組成物は、硫黄系酸化防止剤として前記(D)成分を含有することで、得られた硬化物の耐熱性を向上させることができる。また、前記(D)成分はラジカル捕捉能を持たないため、硬化性を低下させることがない。さらに、前記(D)成分は(メタ)アクリレート化合物に対する溶解性が良好である。
本発明における(D)成分の含有割合は、感光性樹脂組成物の全量を100質量%として、好ましくは0.01〜20質量%、より好ましくは0.05〜5質量%、特に好ましくは0.1〜2.5質量%である。該量が0.01質量%未満であると、耐熱性の向上が不十分となることがある。該量が30質量%を超えると、硬化性が低下することがある。
[(E)成分]
(E)成分は、フェノール性水酸基のオルト位にある2つの炭素原子のいずれか一方が炭素数1〜3の炭化水素基からなる置換基を有し、他方が炭素数4〜8の炭化水素基からなる置換基を有するフェノール系酸化防止剤である。
(D)成分と(E)成分を併用することで、UV硬化性を低下させることなく、得られた硬化物に耐熱性(特に長期耐熱性)を向上させることができる。
上記炭素数1〜3の炭化水素基は、好ましくは炭素数1〜3のアルキル基であり、より好ましくはメチル基である。
上記炭素数4〜8の炭化水素基は、好ましくは炭素数4〜8のアルキル基であり、より好ましくは炭素数4〜5のアルキル基である。具体的には、特に好ましくはt−ブチル基である。
(E)成分の具体例としては、例えば、1,2−ビス(4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェノキシ)エタン、6−tert−ブチル−4−[3−[(2,4,8,10−テトラ−tert−ブチルジベンゾ[d,f][1,3,2]ジオキサホスフェピン−6−イル)オキシ]プロピル]−2−メチルフェノール、3,9−ビス[2−[3−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ]−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン等が挙げられる。中でも、1,2−ビス(4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェノキシ)エタンが好ましい。
(E)成分の市販品としては、Sumilizer GP、Sumilizer GA−80(以上、住友化学工業社製)等が挙げられる。
本発明における(E)成分の含有割合は、感光性樹脂組成物の全量を100質量%として、好ましくは0.01〜5質量%、より好ましくは0.05〜1質量%、特に好ましくは0.075〜0.75質量%である。該量が0.01質量%未満であると、耐熱性の向上が不十分となることがある。該量が5質量%を超えると、硬化性が低下することがある。
本発明の感光性樹脂組成物は、光を照射することで硬化物を得ることができる。
照射される光の種類としては、可視光、紫外線、赤外線、X線、α線、β線、γ線等を用いることができるが、光源の工業的な汎用性から、200〜450nmの波長を有する光が好ましく、365nmの紫外線を含む波長を有する光がより好ましい。
光の照射は、照度が1〜1,000mW/cm、照射量が0.01〜5,000mJ/cm、好ましくは0.1〜1,000mJ/cmとなるように行なわれることが好ましい。
光の照射装置としては、例えば、高圧水銀ランプ、低圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、エキシマランプなどの広い面積を同時に照射するランプ光源と、パルス、連続発光等のレーザー光源のいずれか一方又は両方の光源から、ミラー、レンズ、光ファイバーを用いて収束光を生じさせるもの等を用いることができる。
感光性樹脂組成物を光硬化、及び成形することにより、透明膜、カメラレンズモジュール、または、半導体装置の硬化レリーフパターン等を作製することができる。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
[使用原料]
本発明の(A)成分に該当する化合物として、以下に示す原料を使用した。
(1−1)1,4−シクロヘキサンジメタノールと1,6−ヘキサンジオールからなる炭酸ジメチルのポリマーと2−プロペノイック酸メチルエステルからなるエステル(宇部興産社製、商品名:UM−90(1/3)DA)
本発明の(B)成分に該当する化合物として、以下に示す原料を用いた。
(2−1)トリシクロデカンジメタノールジアクリレート(新中村化学工業社製、商品名:A−DCP)
(2−2)ペンタエリスリトールトリアクリレート(新中村化学工業株式会社製、商品名:A−TMM−3LM−N)
(2−3)9,9−ビス[4−(2−アクロイルオキシエトキシ)フェニル]フルオレン(新中村化学工業社製、商品名:A−BPEF)
(2−4)エチレンオキシド変性トリメチロールプロパントリアクリレート(エトキシ化トリメチロールプロパントリアクリレート)(ダイセル・サイテック社製、商品名:TMPEOTA)
本発明の(C)成分に該当する光重合開始剤として、以下に示す原料を用いた。
(3−1)1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(BASF社製、商品名:IRGACURE184)
(3−2)2−ヒロドキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−ベンジル]フェニル}−2−メチル−プロパン−1−オン(BASF社製、商品名:IRGACURE127)
(3−3)2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド(BASF社製、商品名:LUCIRIN TPO)(Lamberti社製、商品名:KIP150)
本発明の(D)成分に該当しない、硫黄系酸化防止剤として、以下に示す原料を用いた。
(4−1)ビス[3−(ドデシルチオ)プロピオン酸]2,2−ビス[[3−(ドデシルチオ)−1−オキソプロピルオキシ]メチル]−1,3−プロパンジイル(シプロ化成株式会社製、商品名:SEENOX412S)
本発明の(D)成分に該当する硫黄系酸化防止剤として、以下に示す原料を用いた。
(4−2)ジトリデシルチオジプロピオネート(株式会社アデカ製、商品名:AO−503)
本発明の(E)成分に該当するフェノール系酸化防止剤として、以下に示す原料を用いた。
(5−1)1,2−ビス(4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェノキシ)エタン(JSR社製、試作品)
(5−2)6−tert−ブチル−4−[3−[(2,4,8,10−テトラ−tert−ブチルジベンゾ[d,f][1,3,2]ジオキサホスフェピン−6−イル)オキシ]プロピル]−2−メチルフェノール(住友化学工業社製、商品名:Sumilizer GP)
(5−3)3,9−ビス[2−[3−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ]−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン(住友化学工業社製、商品名:Sumilizer GA−80)
本発明の(E)成分に該当しない、フェノール系酸化防止剤として、以下に示す原料を用いた。
(5−4)2,2−チオ[ジエチルビス−3(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](BASF社製、商品名:IRGACURE1035)
(5−5)ペンタエリスリチル・テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](BASF社製、商品名:IRGACURE1010)
表1に示す配合割合で、各原料を均一に混合したものを、60℃に加熱しながら、ウェブローター等で溶解するまで攪拌し、感光性樹脂組成物(J−1)〜(J−12)を得た。
[実施例1〜6、比較例1〜6]
感光性樹脂組成物(J−1)〜(J−12)について、各物性を以下のようにして評価した。結果を表2に示す。
(1)粘度の測定
感光性樹脂組成物を粘度計(東機産業社製、VISCOMETER TV‐10)を用いて、25℃における粘度を測定した。粘度は4000mPa・s以下であることが好ましい。
(2)UV硬化性の評価
硼珪酸ガラス製のガラスウェハー上にスポイトを用いて感光性樹脂組成物を一滴垂らし、その上からPDMSモールダーを乗せた状態で、マスクアライナー(Karl Suss社製 MA100CC)を用いて露光(波長365nm、11mW/cm)を行った。その後、PDMSモールダーを剥がし、レンズ表面を指で触り、タックの有無を確認した。照射量を変えてタックの有無を確認し、タックが感じられなくなる最低照射量を評価した。最低照射量は2.0J以下であることが好ましい。
(3)PDMSモールダーでの繰り返し硬化性の評価
上記UV硬化性の評価と同様にして、感光性樹脂組成物から、PDMSモールダーを用いて30回レンズ成形を行い、得られたレンズ表面を光学顕微鏡により観察した。得られたレンズ表面に傷が確認されたPDMSモールダーの使用回数を評価した。使用回数は30回以上であることが好ましい。
(4)屈折率、及びアッベ数の測定
離型PETフィルム上に感光性樹脂組成物を塗布し、厚みが0.5mmのスペーサーを周囲に配した後、硼珪酸ガラス製のガラスウェハーを乗せた状態でマスクアライナー(Karl Suss社製MA100CC)を用いて2分間、露光(波長365nm、11mW/cm)を行った。得られた厚みが500μmの硬化膜から、離型PETフィルムとガラスウェハーを剥がし、150℃のオーブン(エスペック株式会社製 STPH−101)を用いて1時間のアニール処理を行った。その後、多波長アッベ屈折計(株式会社アタゴ製 DR−M2)を用いて486nm(F線)、589nm(D線)、656nm(C線)のそれぞれの波長における屈折率を測定し、得られた3波長の屈折率からν=(n−1)/(n−n)の式を用いて硬化膜のアッベ数を求めた。
589nmにおける屈折率は1.50以上、アッベ数は40以上であることが好ましく、50以上であることがより好ましい。
(5)初期透過率の測定
屈折率、及びアッベ数の測定と同様にして厚みが500μmの硬化膜を得た。該硬化膜から離型PETフィルムを剥がし、150℃のオーブン(エスペック株式会社製 STPH−101)を用いて1時間のアニール処理を行った。分光光度計(日本分光株式会社製 Ubest V−570)を用いて、400nmの波長における透過率を測定した。透過率は95%以上であることが好ましい。
(6)耐熱性の評価
屈折率、及びアッベ数の測定と同様にして厚みが500μmの硬化膜を得た。該硬化膜から離型PETフィルムを剥がし、150℃のオーブン(エスペック株式会社製 STPH−101)を用いて1時間のアニール処理を行った。続いて硬化膜を260℃のオーブン(エスペック株式会社製 STPH−101)を用いて10分間のリフロー処理を3回繰り返した。その後、分光光度計(日本分光株式会社製 Ubest V−570)を用いて400nmの波長における透過率を測定した。耐熱試験後の透過率は95%以上であることが好ましい。
(7)貯蔵安定性の評価
感光性樹脂組成物を23℃で保たれた室内に静置し、60日後に液中に異物、析出物等がないか目視で確認した。また、粘度計(東機産業 VISCOMETER TV‐10)を用いて25℃における粘度を測定し、放置前後で粘度の変化が見られないか評価した。析出物がなく、粘度が変化しなかったものを「合格」とし、析出物がある、または粘度に変化が見られたものを不合格とした。
結果を表2に示す。
Figure 2014052424
Figure 2014052424

Claims (3)

  1. (A)ポリカーボネートポリオール(メタ)アクリレート化合物、
    (B)1分子内に1〜6個の(メタ)アクリロイル基を有する化合物(ただし(A)成分を除く。)、
    (C)光重合開始剤、
    (D)下記一般式(1)で表されるチオエーテル化合物、及び、
    Figure 2014052424
    (上記一般式(1)中、R及びRは、それぞれ独立に炭素数1〜20の有機基である。X及びYは、それぞれ独立に炭素数1〜12のアルキレン基である。)
    (E)フェノール性水酸基のオルト位にある2つの炭素原子のいずれか一方が炭素数1〜3の炭化水素基からなる置換基を有し、他方が炭素数4〜8の炭化水素基からなる置換基を有するフェノール系酸化防止剤、
    を含むことを特徴とする感光性樹脂組成物。
  2. 前記(A)成分が、下記一般式(2)で表される化合物である、請求項1に記載の感光性樹脂組成物。
    Figure 2014052424
    (上記一般式(2)中、Rは、各々独立に、炭素数1〜20の2価の炭化水素基である。Rは、各々独立に、水素原子またはメチル基である。nは1〜100の整数である。)
  3. 請求項1または2に記載の感光性樹脂組成物を光硬化して得られた硬化物。
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