JP4870374B2 - 光学部品用硬化性組成物 - Google Patents
光学部品用硬化性組成物 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4870374B2 JP4870374B2 JP2005089779A JP2005089779A JP4870374B2 JP 4870374 B2 JP4870374 B2 JP 4870374B2 JP 2005089779 A JP2005089779 A JP 2005089779A JP 2005089779 A JP2005089779 A JP 2005089779A JP 4870374 B2 JP4870374 B2 JP 4870374B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- composition
- curable composition
- meth
- compound
- acid
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Macromonomer-Based Addition Polymer (AREA)
Description
前記エステル化物(A)の有する下記化学式1:
前記エステル化物(A)の有する下記化学式1:
N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド等の単官能(メタ)アクリルアミド;
メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、n−ノニルビニルエーテル、ラウリルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、クロルエチルビニルエーテル等の単官能ビニルエーテル;
N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム、N−ビニル−N−メチルホルムアミド、N−ビニルイミダゾール、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド等の単官能N−ビニル化合物;
スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、酢酸アリル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニル等の単官能ビニル化合物;
無水マレイン酸、マレイン酸、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノエチル、フマル酸、フマル酸ジメチル、フマル酸ジエチル、フマル酸モノメチル、フマル酸モノエチル、無水イタコン酸、イタコン酸、イタコン酸ジメチル、イタコン酸ジエチル、イタコン酸モノメチル、イタコン酸モノエチル、メチレンマロン酸、メチレンマロン酸ジメチル、メチレンマロン酸モノメチル、桂皮酸、桂皮酸メチル、桂皮酸エチル、クロトン酸、クロトン酸メチル、クロトン酸エチル等の単官能α,β−不飽和化合物;
ヘキサンジオールジビニルエーテル、トリメチロールプロパントリビニルエーテル、ジトリメチロールプロパンテトラビニルエーテル、グリセリントリビニルエーテル、ペンタエリスリトールテトラビニルエーテル、ジペンタエリスリトールペンタビニルエーテル、ジペンタエリスリトールヘキサビニルエーテル等の多官能ビニルエーテル;
ジビニルベンゼン等の多官能ビニル化合物;
などが挙げられる。これらの重合性モノマーは、1種のみが単独で用いられてもよいし、2種以上が併用されてもよい。
(1)カルボキシル基を含有する重合性モノマーおよび(メタ)アクリル酸エステルの共重合体と、グリシジル基を含有する重合性モノマーとを反応させる方法、または、グリシジル基を含有する重合性モノマーおよび(メタ)アクリル酸エステルの共重合体と、カルボキシル基を含有する重合性モノマーとを反応させる方法;
(2)水酸基を含有する重合性モノマーおよび(メタ)アクリル酸エステルの共重合体と、イソシアネート基を含有する重合性モノマーとを反応させる方法、または、イソシアネート基を含有する重合性モノマーおよび(メタ)アクリル酸エステルの共重合体と、水酸基を含有する重合性モノマーとを反応させる方法;
(3)水酸基および/またはカルボキシル基を含有する重合性モノマー並びに(メタ)アクリル酸エステルの共重合体と、ビニルエーテル基および他の重合性基を含有する重合性モノマーとを反応させる方法、または、ビニルエーテル基および他の重合性基を含有する重合性モノマー並びに(メタ)アクリル酸エステルの共重合体と、水酸基および/またはカルボキシル基を含有する重合性モノマーとを反応させる方法;
(4)水酸基を含有する重合性モノマーおよび(メタ)アクリル酸エステルの共重合体と、酸無水物基を含有する重合性モノマーとを反応させる方法、または酸無水物基を含有する重合性モノマーおよび(メタ)アクリル酸エステルの共重合体と、水酸基を含有する重合性モノマーとを反応させる方法;
(5)多官能モノマーを含む重合性モノマー組成物を部分的に重合させて、二重結合の一部を重合体の側鎖に残存させる方法、
のいずれかが採用されうる。ただし、その他の方法が用いられてもよいことは勿論である。
多官能エポキシ化合物(例えば、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、水素化ビスフェノールAジグリシジルエーテル、3,4−エポキシシクロヘキセニル−3’,4’−エポキシシクロヘキセンカルボキシレート、ヘキサヒドロフタル酸ジグリシジルエーテル、トリグリシジルイソシアヌレート等)と、(メタ)アクリル酸との反応で得られるエポキシ(メタ)アクリレート;
多官能オキセタン化合物(例えば、4,4’−ビス[(3−エチニル−3−オキセタニル)メトキシメチル]ビフェニル、1,4−ベンゼンジカルボン酸のビス[(3−エチニル−3−オキセタニル)メチル]エステル、9,9−ビス[2−メチル−4−{2−(3−オキセタニル)}ブトキシフェニル]フルオレン、9,9−ビス[4[2−{2−(3−オキセタニル)}ブトキシ]エトキシフェニル]フルオレン等)と、(メタ)アクリル酸との反応で得られるオキセタン(メタ)アクリレート;
飽和または不飽和の多価アルコール(例えば、エチレングリコール、ネオペンチルグリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリエステルポリオール、ポリカプロラクトンポリオール等)と、有機ポリイソシアネート(例えば、トリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート等)と、水酸基含有(メタ)アクリレート(例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールモノ(メタ)アクリレート等)との反応で得られるポリウレタン(メタ)アクリレート;
ポリシロキサンと(メタ)アクリル酸との反応によって得られるポリシロキサンポリ(メタ)アクリレート;
ポリアミドと(メタ)アクリル酸との反応によって得られるポリアミドポリ(メタ)アクリレート;
などが挙げられる。これらの重合性オリゴマーは、1種のみが単独で用いられてもよいし、2種以上が併用されてもよい。
ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等のベンゾイン類;
ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチル−ジフェニルサルファイド、3,3’,4,4’−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、2,4,6−トリメチルベンゾフェノン、4−ベンゾイル−N,N−ジメチル−N−[2−(1−オキソ−2−プロペニルオキシ)エチル]ベンゼンメタナミニウムブロミド、(4−ベンゾイルベンジル)トリメチルアンモニウムクロリド等のベンゾフェノン類;
2−イソプロピルチオキサントン、4−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン、1−クロロ−4−プロポキシチオキサントン、2−(3−ジメチルアミノ−2−ヒドロキシ)−3,4−ジメチル−9H−チオキサントン−9−オンメソクロリド等のチオキサントン類;
2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニルフォスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチル−ペンチルフォスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド等のアシルフォスフォンオキサイド類;
などが挙げられる。なかでも、芳香族炭化水素構造を含まないものが好ましく用いられうる。なお、これらの光重合開始剤(C1)は、1種のみが単独で用いられてもよいし、2種以上が併用されてもよい。
2−フェニルアゾ−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル、1−[(1−シアノ−1−メチルエチル)アゾ]ホルムアミド、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)ジヒドロクロリド、2,2’−アゾビス(2−メチル−N−フェニルプロピオンアミジン)ジヒドロクロリド、2,2’−アゾビス[N−(4−クロロフェニル)−2−メチルプロピオンアミジン]ジヒドリドクロリド、2,2’−アゾビス[N−(4−ヒドロフェニル)−2−メチルプロピオンアミジン]ジヒドロクロリド、2,2’−アゾビス[2−メチル−N−(フェニルメチル)プロピオンアミジン]ジヒドロクロリド、2,2’−アゾビス[2−メチル−N−(2−プロペニル)プロピオンアミジン]ジヒドロクロリド、2,2’−アゾビス[N−(2−ヒドロキシエチル)−2−メチルプロピオンアミジン]ジヒドロクロリド、2,2’−アゾビス[2−(5−メチル−2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]ジヒドロクロリド、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]ジヒドロクロリド、2,2’−アゾビス[2−(4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−1,3−ジアゼピン−2−イル)プロパン]ジヒドロクロリド、2,2’−アゾビス[2−(3,4,5,6−テトラヒドロピリミジン−2−イル)プロパン]ジヒドロクロリド、2,2’−アゾビス[2−(5−ヒドロキシ−3,4,5,6−テトラヒドロピリミジン−2−イル)プロパン]ジヒドロクロリド、2,2’−アゾビス[2−[1−(2−ヒドロキシエチル)−2−イミダゾリン−2−イル]プロパン]ジヒドロクロリド、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]、2,2’−アゾビス[2−メチル−N−[1,1−ビス(ヒドロキシメチル)−2−ヒドロキシエチル]プロピオンアミド]、2,2’−アゾビス[2−メチル−N−[1,1−ビス(ヒドロキシメチル)エチル]プロピオンアミド]、2,2’−アゾビス[2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド]、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミド)、2,2’−アゾビス(2,4,4−トリメチルペンタン)、2,2’−アゾビス(2−メチルプロパン)、ジメチル−2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)、4,4’−アゾビス(4−シアノペンタン酸)、2,2’−アゾビス[2−(ヒドロキシメチル)プロピオニトリル]等のアゾ系開始剤;
などが挙げられる。なお、これらの熱重合開始剤(C2)は、1種のみが単独で用いられてもよいし、2種以上が併用されてもよい。
カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルチミン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘニン酸、リグノセリン酸、ミリストレイン酸、パルミトレイン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、12−ヒドロキシステアリン酸、リシノール酸などの脂肪酸;
ラウリルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコールなどの高級アルコール;
メチルステアレート、ステアリルステアレート、ベヘニルベヘネート、ソルビタンモノステアレートなどの脂肪酸エステル;
信越化学工業株式会社の製品である、商品名KF96、KF965、KF410、KF412、KF4701、KF54、KS61、KM244F、KS702、KF725、KS707、KS800Pなどのシリコーン系離型剤;
オムノバ社の製品である、商品名ポリフォックスPF−136A、PF−156A、PF−151N、PF−636、PF−6320、PF−656、PF−6520、PF−651、PF−652、PF−3320などのフッ素系界面活性剤;
などが挙げられる。これらの離型剤は、1種のみが単独で用いられてもよいし、2種以上が併用されてもよい。なかでも、脂肪酸、高級アルコール、脂肪酸エステル、フッ素系界面活性剤が、透明性を保持したまま離型性を発現できるという観点からは、好ましく用いられうる。
攪拌装置、温度計、コンデンサー、空気と窒素との混合ガス導入管を備えたフラスコに、ネオペンチルグリコールのエチレンオキシド8モル付加物(以下、「NPG−8EO」とも称する)(456g)、メタクリル酸メチル(以下、「MMA」とも称する)(400g)、触媒であるジブチルスズオキシド(以下、「DBTO」とも称する)(9.12g)、および重合防止剤である4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシル(以下、「4H−TEMPO」とも称する)(45.6mg)を入れて攪拌し、110℃に昇温した。昇温後、反応によって生成するメタノールを留去しながら、6時間かけてエステル交換法によるエステル化反応を行った。
攪拌装置、温度計、コンデンサー、空気と窒素との混合ガス導入管を備えたフラスコに、ネオペンチルグリコールのエチレンオキシド6モル付加物(以下、「NPG−6EO」とも称する)(368g)、MMA(400g)、DBTO(7.36g)、および4H−TEMPO(36.8mg)を入れて攪拌し、110℃に昇温した。昇温後、反応によって生成するメタノールを留去しながら、6時間かけてエステル交換法によるエステル化反応を行った。
攪拌装置、温度計、コンデンサー、空気と窒素との混合ガス導入管を備えたフラスコに、NPG−8EO(456g)、MMA(400g)、カリウムt−ブトキシド(以下、「t−BuOK」とも称する)(4.56g)、および4H−TEMPO(45.6mg)を入れて攪拌し、110℃に昇温した。昇温後、反応によって生成するメタノールを留去しながら、4時間かけてエステル交換法によるエステル化反応を行った。
攪拌装置、温度計、コンデンサー、空気と窒素との混合ガス導入管を備えたフラスコに、NPG−8EO(456g)、メタクリル酸(以下、「MAA」とも称する)(189g)、陽イオン交換樹脂であるアンバーリスト15D(オルガノ株式会社製;トルエンおよび水で各3回洗浄後乾燥させたもの)(25g)、トルエン(50g)、および4H−TEMPO(45.6mg)を入れて攪拌し、110℃に昇温した。昇温後、反応によって生成する水を留去しながら、6時間かけて脱水縮合法によるエステル化反応を行った。
攪拌装置、温度計、コンデンサー、空気と窒素との混合ガス導入管を備えたフラスコに、NPG−8EO(456g)、MAA(189g)、p−トルエンスルホン酸(以下、「PTS」とも称する)(10g)、トルエン(50g)、および4H−TEMPO(45.6mg)を入れて攪拌し、110℃に昇温した。昇温後、反応によって生成する水を留去しながら、6時間かけて脱水縮合法によるエステル化反応を行った。
攪拌装置、温度計、コンデンサー、空気と窒素との混合ガス導入管を備えたフラスコに、NPG−6EO(368g)、アクリル酸エチル(400g)、DBTO(7.36g)、および4H−TEMPO(36.8mg)を入れて攪拌し、110℃に昇温した。昇温後、反応によって生成するメタノールを留去しながら、6時間かけてエステル交換法によるエステル化反応を行った。
攪拌装置、温度計、コンデンサー、空気と窒素との混合ガス導入管を備えたフラスコに、ネオペンチルグリコールのエチレンオキシド4モルおよびプロピレンオキシド4モル付加物(以下、「NPG−4EO−4PO」)(512g)、MMA(400g)、DBTO(10.24g)、および4H−TEMPO(51.2mg)を入れて攪拌し、110℃に昇温した。昇温後、反応によって生成するメタノールを留去しながら、6時間かけてエステル交換法によるエステル化反応を行った。
攪拌装置、温度計、コンデンサー、空気と窒素との混合ガス導入管を備えたフラスコに、ブチルエチルプロパンジオールのエチレンオキシド4モル付加物(以下、「BEPD−4EO」とも称する)(336g)、MMA(400g)、DBTO(6.72g)、および4H−TEMPO(33.6mg)を入れて攪拌し、110℃に昇温した。昇温後、反応によって生成するメタノールを留去しながら、6時間かけてエステル交換法によるエステル化反応を行った。
攪拌装置、温度計、コンデンサー、空気と窒素との混合ガス導入管を備えたフラスコに、トリメチロールプロパンのエチレンオキシド12モル付加物(以下、「TMP−12EO」とも称する)(662g)、MMA(600g)、DBTO(13.24g)、および4H−TEMPO(66.2mg)を入れて攪拌し、110℃に昇温した。昇温後、反応によって生成するメタノールを留去しながら、6時間かけてエステル交換法によるエステル化反応を行った。
攪拌装置、温度計、コンデンサー、空気と窒素との混合ガス導入管を備えたフラスコに、ネオペンチルグリコール(135g)、MMA(400g)、t−BuOK(1.35g)、および4H−TEMPO(13.5mg)を入れて攪拌し、110℃に昇温した。昇温後、反応によって生成するメタノールを留去しながら、4時間かけてエステル交換法によるエステル化反応を行った。
攪拌装置、温度計、コンデンサー、空気と窒素との混合ガス導入管を備えたフラスコに、ネオペンチルグリコールのエチレンオキシド25モル付加物(以下、「NPG−25EO」とも称する)(1204g)、MMA(400g)、DBTO(24.08g)、および4H−TEMPO(120.4mg)を入れて攪拌し、110℃に昇温した。昇温後、反応によって生成するメタノールを留去しながら、8時間かけてエステル交換法によるエステル化反応を行った。
攪拌装置、温度計、コンデンサー、空気と窒素との混合ガス導入管を備えたフラスコに、ビスフェノールAのエチレンオキシド2モル付加物(以下、「BPA−2EO」とも称する)(228g)、MMA(400g)、DBTO(4.56g)、および4H−TEMPO(22.8mg)を入れて攪拌し、110℃に昇温した。昇温後、反応によって生成するメタノールを留去しながら、6時間かけてエステル交換法によるエステル化反応を行った。
攪拌装置、温度計、コンデンサー、窒素ガス導入管を備えたフラスコに、MMA(190g)、MAA(8.6g)、およびトルエン(463g)を入れて攪拌し、窒素置換後に70℃に昇温した。昇温後、熱重合開始剤である2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)(和光純薬工業株式会社製;V−65)(0.99g)をトルエン(50g)で希釈した溶液を、発熱に注意しながらゆっくり滴下した。70℃にて3時間反応後、90℃に昇温し、90℃にて2時間反応させて、MMAとMAAとのラジカル重合を完結させた。
攪拌装置、温度計、コンデンサー、窒素ガス導入管を備えたフラスコに、MMA(85g)、ポリエチレングリコールモノメチルエーテルメタクリレート(新中村化学工業株式会社製;NKエステルM−90G;以下、単に「M−90G」とも称する)(15g)、およびトルエン(100g)を入れて攪拌し、窒素置換後に70℃に昇温した。昇温後、熱重合開始剤である2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)(和光純薬工業株式会社製;V−65)(1.5g)をトルエン(50g)で希釈した溶液を、発熱に注意しながらゆっくり滴下した。70℃にて4時間反応後、90℃に昇温し、90℃にて1時間反応させて、MMAとM−90Gとのラジカル重合を完結させた。
下記の表1に示す配合により、実施例1〜12および比較例1〜4の光学部品用硬化性組成物を調製した。組成物を調製する際には、まず、組成物の各成分を充分に混合し、均一な溶液とした。その後、加熱減圧により溶媒を除去して、各成分が良好に分散した組成物を調製した。なお、上記の合成例で調製した各化合物以外の添加成分としては、以下のものを用いた。また、表中の数字は「質量部」を示す。
PBO:熱重合開始剤;t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート(日本油脂株式会社製;パーブチルO)
PMMA:ポリメタクリル酸メチル(住友化学株式会社製;スミペックスLG−6A)
PF−656:離型剤;フッ素系界面活性剤(オムノバ ソリューション社製)
上記の実施例および比較例で得られた硬化性組成物について、以下の手法により、組成物中のエーテル構造およびスルホン酸誘導体の含有量を測定した。測定により得られた値を下記の表2に示す。
組成物(15mg)および48%臭化水素酸(200mg)を、5mLのアルミシールバイアル中に入れ、テフロン(登録商標)シリコンセプタムを介して封じ、オーブン中で150℃にて2時間加熱し、臭素酸分解反応を進行させ、組成物中のエーテル構造を臭素化させた。反応終了後、反応液中の臭化物(例えば、1,2−ジブロモプロパン、1,2−ジブロモブタン、1,4−ジブロモブタンなど)の含有量をガスクロマトグラフィにより測定し、検量線との比較により定量した。定量された臭化物の含有量の値から、組成物中のエーテル構造の含有量を算出した。
組成物をトルエンに溶解させ、水を添加後、分液ロートにて水層中にスルホン酸およびスルホン酸塩を抽出した。この水層を分離し、エバポレータを用いて濃縮し、さらに熱風乾燥機を用いて水分を除去した。その後、アセトンに再度溶解させ、ガスクロマトグラフィによりスルホン酸の含有量を測定し、検量線との比較により定量した。
上記の実施例および比較例で得られた硬化性組成物について、以下の手法により、0.2mmまたは1mmの厚さを有するシート状成形体を作製し、得られた成形体を用いて、ガラス転移温度および吸水率の測定、および耐候性の評価を行った。得られた結果を下記の表2に示す。なお、組成物の硬化手段については、実施例4でのみ熱硬化を用い、その他の実施例および比較例では紫外線(UV)硬化を用いた。
紫外線(UV)硬化:ガラス板上にシリコンゴム製スペーサ(厚さ:0.2mmまたは1mm)を配置し、スペーサで囲まれた部位に硬化性組成物を注入した。その上にPETフィルム(厚さ:250μm)をかぶせ、250mW超高圧水銀ランプを用いて紫外線(主波長:365nm、照射強度:43mJ/cm2・秒)を93.2秒間照射し、組成物を硬化させた。室温まで自然冷却後、ガラス板を取り外して、シート状成形体を得た。
上記で作製した厚さ0.2mmのシート状成形体を5mm幅の短冊状に切断して試験片とし、粘弾性測定装置(ティー・エイ・インスツルメント・ジャパン株式会社製;RSA−II)を用いて動的粘弾性測定を行い、ガラス転移温度(℃)を測定した。具体的な測定条件は、引張モード、周波数:1Hz、クランプ間距離:25mm、振幅:0.1%、昇温速度:5℃/分に設定した。そして、−40℃から100℃まで昇温した際に損失正接(tanδ)の値がピークとなる温度をガラス転移温度(℃)とした。
上記で作製した厚さ1mmのシート状成形体を40mm×40mmの大きさに切断し、試験片としたこと以外は、JIS K 6911に準じて、吸水前の試験片の質量(W1)と吸水後の試験片の質量(W2)とを測定し、下記数式1に従って、吸水率を算出した。
上記で作製した厚さ1mmのシート状成形体を用いて、促進耐候性試験を行った。具体的には、超エネルギー照射試験機(スガ試験機株式会社製)を用い、6時間の光照射(照射強度:100mW/cm2、波長:295〜450nm、湿度:70%Rh、温度:60℃)、および6時間の結露(湿度:90%Rh以上、温度:30℃)を1サイクルとして、10サイクル(合計120時間)の耐候性試験を行った。なお、本促進耐候性試験の10サイクルによる変色は、2.5年間の屋外曝露試験における変色とほぼ同等であった。
上記の実施例および比較例で得られた硬化性組成物について、以下の手法により、レンズシートを作製し、得られたレンズシートについて、耐クラック性および復元性を評価した。得られた結果を下記の表2に示す。なお、組成物の硬化手段については、実施例4でのみ熱硬化を用い、その他の実施例および比較例では紫外線(UV)硬化を用いた。
紫外線(UV)硬化:レンズシート金型およびアクリル樹脂板(厚さ:0.2mm)の間に硬化性組成物を注入した。その後、250mW超高圧水銀ランプを用いて、アクリル樹脂板側から紫外線(主波長:365nm、照射強度:43mJ/cm2・秒)を93.2秒間照射し、組成物を硬化させた。室温まで自然冷却後、型を取り外して、レンズシートを得た。
上記の手法によりレンズシートを作製する際、型を取り外すときにレンズシートにクラックが生じたか否かを、光学顕微鏡を用いて観察した。表中、「○」はクラックが観察されなかったことを示し、「×」はクラックが観察されたことを示す。
上記の手法により作製したレンズシートに対し、爪を押し付けて跡をつけた。30分間経過後、爪の押し付け跡が残っているか否かを、目視で観察した。表中、「○」は押し付け跡が観察されなかったことを示し、「×」は押し付け跡が観察されたことを示す。
Claims (5)
- 芳香族炭化水素構造を有さず、1分子中に2個以上の水酸基を有し水酸基に対してβ水素を有しない化合物に、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、およびブチレンオキシドからなる群から選択される1種または2種以上のアルキレンオキシドが付加されてなる化合物の(メタ)アクリル酸エステル化物(A)を含有する光学部品用硬化性組成物であって、
前記エステル化物(A)の少なくとも一部が、下記化学式1:
で表されるエーテル構造を含有し、
前記エーテル構造の含有量が、組成物の全量に対して5質量%以上であり、
スルホン酸、スルホン酸塩および/またはスルホン酸エステルの含有量が、組成物の全量に対して硫黄原子換算で100ppm以下であり、並びに、
組成物の硬化により得られる硬化物のガラス転移温度が−10〜50℃である、
ことを特徴とする、光学部品用硬化性組成物。 - 前記エーテル構造の含有量が、組成物の全量に対して5〜65質量%である、請求項1に記載の光学部品用硬化性組成物。
- 前記水酸基に対してβ水素を有しない化合物が、ネオペンチルグリコール、ブチルエチルプロパンジオール、またはトリメチロールプロパンからなる群から選択される1種または2種以上の化合物である、請求項1または2に記載の光学部品用硬化性組成物。
- (メタ)アクリル酸エステルの重合体および/または共重合体(B)をさらに含有する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の光学部品用硬化性組成物。
- 光重合開始剤(C1)および/または熱重合開始剤(C2)をさらに含有する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の光学部品用硬化性組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005089779A JP4870374B2 (ja) | 2005-03-25 | 2005-03-25 | 光学部品用硬化性組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005089779A JP4870374B2 (ja) | 2005-03-25 | 2005-03-25 | 光学部品用硬化性組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006265499A JP2006265499A (ja) | 2006-10-05 |
JP4870374B2 true JP4870374B2 (ja) | 2012-02-08 |
Family
ID=37201787
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005089779A Expired - Fee Related JP4870374B2 (ja) | 2005-03-25 | 2005-03-25 | 光学部品用硬化性組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4870374B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007084788A (ja) * | 2005-08-24 | 2007-04-05 | Nippon Shokubai Co Ltd | 電離放射線硬化性組成物 |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007084783A (ja) * | 2005-08-24 | 2007-04-05 | Nippon Shokubai Co Ltd | 硬化性組成物及び硬化物 |
JP2007084782A (ja) * | 2005-08-26 | 2007-04-05 | Nippon Shokubai Co Ltd | (メタ)アクリル系樹脂組成物及び(メタ)アクリル系硬化物品 |
JPWO2008123358A1 (ja) * | 2007-03-29 | 2010-07-15 | Dic株式会社 | 注型重合用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物及び硬化物 |
JP2010229366A (ja) * | 2009-03-30 | 2010-10-14 | Taiyo Ink Mfg Ltd | 活性エネルギー線硬化性樹脂組成物とその硬化物 |
Family Cites Families (15)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS61291623A (ja) * | 1985-06-19 | 1986-12-22 | Nippon Kayaku Co Ltd | 樹脂組成物及びコーティング剤 |
JPS6245613A (ja) * | 1985-08-22 | 1987-02-27 | Nippon Kayaku Co Ltd | ジ(メタ)アクリル酸エステル混合物、樹脂組成物及びコ−テイング剤 |
JPH0618842B2 (ja) * | 1985-10-30 | 1994-03-16 | 日本化薬株式会社 | 樹脂組成物及びコ−テイング剤 |
JPS62207240A (ja) * | 1986-03-07 | 1987-09-11 | Nippon Kayaku Co Ltd | ジ(メタ)アクリル酸エステル,樹脂組成物及びコ−デイング剤 |
JP2550345B2 (ja) * | 1987-05-18 | 1996-11-06 | 三井石油化学工業株式会社 | コンタクトレンズ |
JPH06234803A (ja) * | 1993-02-10 | 1994-08-23 | Nippon Shokubai Co Ltd | 重合体の製造方法 |
JPH06234804A (ja) * | 1993-02-10 | 1994-08-23 | Nippon Shokubai Co Ltd | 重合体の製造方法 |
FR2765584B1 (fr) * | 1997-07-07 | 1999-10-22 | Essilor Int | Compositions de monomeres polymerisables, substrats polymeres transparents, et articles d'optique et ophtalmiques obtenus |
JP3944971B2 (ja) * | 1997-10-27 | 2007-07-18 | 日立化成工業株式会社 | 感光性樹脂組成物及びこれを用いた感光性エレメント |
JPH11345504A (ja) * | 1998-06-01 | 1999-12-14 | Sumitomo Chem Co Ltd | ランプ用カバー |
JP2002069139A (ja) * | 2000-08-30 | 2002-03-08 | Dainippon Ink & Chem Inc | 活性エネルギー線硬化型樹脂組成物 |
JP2003183551A (ja) * | 2001-12-21 | 2003-07-03 | Konica Corp | インクジェット用白インク組成物 |
JP4118711B2 (ja) * | 2002-10-02 | 2008-07-16 | 帝人化成株式会社 | 高分子樹脂積層体、およびその製造方法、ならびに車両用窓材 |
JP2004124024A (ja) * | 2002-10-07 | 2004-04-22 | Nippon Paint Co Ltd | 活性エネルギー線硬化性組成物及び容器 |
JP4163653B2 (ja) * | 2004-02-27 | 2008-10-08 | 株式会社日本触媒 | 光学部品用硬化性組成物 |
-
2005
- 2005-03-25 JP JP2005089779A patent/JP4870374B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007084788A (ja) * | 2005-08-24 | 2007-04-05 | Nippon Shokubai Co Ltd | 電離放射線硬化性組成物 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2006265499A (ja) | 2006-10-05 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP1772471B1 (en) | Radiation-curable composition and cured product thereof | |
EP1569013B1 (en) | Curable composition for optical parts | |
TWI439522B (zh) | 自由基聚合性組成物、硬化物及塑膠透鏡 | |
JP4870374B2 (ja) | 光学部品用硬化性組成物 | |
JP4803331B2 (ja) | (メタ)アクリレート樹脂、その製造方法、硬化性樹脂組成物、その硬化物、及びプラスチックレンズ | |
JP2011099001A (ja) | 硬化性樹脂組成物、その硬化物、及びプラスチックレンズ | |
JP4087782B2 (ja) | メタクリル系樹脂組成物およびメタクリル系樹脂硬化物 | |
US8119740B2 (en) | Curable liquid acryloyl group containing resin composition | |
JP6819034B2 (ja) | 光学フィルム用硬化性組成物及び光学フィルム | |
JP2014052424A (ja) | 感光性樹脂組成物 | |
JP2007084783A (ja) | 硬化性組成物及び硬化物 | |
JP5625280B2 (ja) | 硬化性樹脂組成物、その硬化物、及びプラスチックレンズ | |
JP2007084782A (ja) | (メタ)アクリル系樹脂組成物及び(メタ)アクリル系硬化物品 | |
JP2007084788A (ja) | 電離放射線硬化性組成物 | |
JP6911422B2 (ja) | メタクリル酸エステル及びその製造方法、並びにその(共)重合体 | |
JP2007211114A (ja) | 基材表面改質用樹脂組成物及び積層体 | |
JP2011202114A (ja) | 活性エネルギー線硬化型コーティング用樹脂組成物 | |
KR100720982B1 (ko) | 광학부품용 경화성 조성물 | |
JP2008031355A (ja) | エネルギー線硬化型樹脂用(メタ)アクリル酸エステル系化合物 | |
KR100962448B1 (ko) | 전리 방사선 경화성 조성물 및 경화물 | |
JP3035700B2 (ja) | 硬化性組成物 | |
JP2010180306A (ja) | 活性エネルギー線硬化性ハードコート剤組成物 | |
JP3804442B2 (ja) | 重合性組成物及び光学用プラスチック部材 | |
JP5509719B2 (ja) | 硬化性樹脂組成物、その硬化物、及びプラスチックレンズ | |
JP2006169374A (ja) | 硬化性組成物 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20071101 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20090930 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20091201 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20100126 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20101221 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20110113 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20111025 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20111117 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 4870374 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141125 Year of fee payment: 3 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |