JP2014051559A - 遮音材およびシール材 - Google Patents

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Abstract

【課題】腐食性の低減を図ることができるとともに、柔軟性に優れながら、高い遮音性を有する遮音材およびそれを備えるシール材を提供すること。
【解決手段】遮音材2は、エチレン・プロピレン・ジエンゴムを含有するゴム組成物を発泡させることにより得られ、蛍光X線測定により算出される硫黄原子の含有割合が質量基準で1000ppm以下であり、50%圧縮荷重値が、0.1N/cm以上、10N/cm以下であり、通気度が、10cm/分/cm以下である。シール材1は、遮音材2と、遮音材2の表面に設けられる粘着層3とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、遮音材およびシール材、詳しくは、遮音材およびそれを備えるシール材に関する。
従来、各種産業製品の遮音材として、エチレン・プロピレン・ジエンゴム(以下、EPDMと省略することがある。)を発泡してなるEPDM発泡体が知られている。
EPDM発泡体は、一般的には、EPDMを、発泡剤によって発泡させるとともに、硫黄によって架橋することにより、製造されている。しかし、EPDMを硫黄により架橋すると、遮音対象によっては、EPDM発泡体に残存する硫黄により、その遮音対象が腐食する場合がある。
そこで、腐食性の低減を図るため、例えば、EPDM、キノイド系架橋剤および有機過酸化物系架橋剤と、さらに、チアゾール類、チオウレア類などの架橋助剤(加硫遅延剤)とを含有するゴム組成物を発泡させて得られるEPDM発泡体が、提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特許文献1に記載のEPDM発泡体によれば、その硫黄原子の含有割合を抑制し、腐食性を低減することができる。
特開2008−208256号公報
一方、例えば、EPDM発泡体を遮音材として、遮音対象により形成される隙間をシールする場合には、遮音対象への密着性、段差追従性などを十分に確保するため、柔軟性の向上が望まれている。
しかし、特許文献1に記載のEPDM発泡体では、架橋助剤に硫黄原子を含むことにより、厳しい使用条件によっては耐腐食性が不十分となる場合がある。また、特許文献1に記載のEPDM発泡体は、上記した柔軟性が不十分となる場合がある。
さらには、EPDM発泡体には、より高い遮音性が望まれている。遮音性は、音を透過させない方が有利であり、発泡体の密度が高いほど遮音性は良好である。一方、柔軟性を向上させようとするためには密度を低下させる必要があり、この場合には、遮音性は低下するため、柔軟性と遮音性との両立は困難であった。
本発明の目的は、腐食性の低減を図ることができるとともに、柔軟性に優れながら、高い遮音性を有する遮音材およびそれを備えるシール材を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の遮音材は、エチレン・プロピレン・ジエンゴムを含有するゴム組成物を発泡させることにより得られ、蛍光X線測定により算出される硫黄原子の含有割合が、質量基準で1000ppm以下であり、50%圧縮荷重値が、0.1N/cm以上、10N/cm以下であり、通気度が、10cm/分/cm以下であることを特徴としている。
また、本発明の遮音材では、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーの測定結果に基づいて算出される硫黄Sの含有割合が、質量基準で100ppm以下であることが好適である。
また、本発明の遮音材では、吸水率が、200質量%以下であることが好適である。
また、本発明の遮音材では、見掛け密度が、0.20g/cm以下であることが好適である。
また、本発明の遮音材では、前記ゴム組成物が、さらに、キノイド化合物を含有し、前記キノイド化合物が、p−キノンジオキシムの誘導体であることが好適である。
また、本発明の遮音材では、前記ゴム組成物が、さらに、架橋助剤を含有し、前記架橋助剤が、ポリオールを含有することが好適である。
また、本発明の遮音材では、前記ポリオールが、ポリエチレングリコールであることが好適である。
また、本発明の遮音材では、前記ゴム組成物が、さらに、有機過酸化物を含有することが好適である。
また、本発明の遮音材では、前記エチレン・プロピレン・ジエンゴムが、長鎖分岐を有することが好適である。
また、本発明のシール材は、上記した遮音材と、前記遮音材の表面に設けられる粘着層とを備えることを特徴としている。
本発明の遮音材は、エチレン・プロピレン・ジエンゴムを含有するゴム組成物を発泡させることにより得られ、蛍光X線測定により算出される硫黄原子の含有割合が質量基準で特定値以下であるので、腐食性が低減されており、また、50%圧縮荷重値が、特定範囲にあるので、柔軟性に優れる。
さらに、通気度が、特定値以下であるため、遮音性が向上されている。
そのため、このような遮音材を用いれば、遮音対象の腐食を抑制するとともに、密着性および段差追従性よく、遮音対象の隙間をシールすることができる。
また、本発明のシール材によれば、上記した遮音材を備えるため、遮音対象の腐食を抑制するとともに、遮音対象に確実に密着させることができ、遮音対象の隙間を確実に充填して密着することができる。
図1は、本発明の遮音材の一実施形態を示す概略構成図である。 図2は、遮音性の評価方法を説明する概略断面図である。
本発明の遮音材は、EPDMを含有するゴム組成物を発泡させることにより得られる。つまり、遮音材は、EPDM発泡体として得られる。
なお、遮音は、音源から音が伝搬される伝搬方向の途中に遮音材が配置されたときに、音が遮音材により遮られ、それによって、遮音材を透過(通過)あるいは迂回してから伝搬方向下流側に伝搬することを有効に防止する作用(役割)である。遮音材および遮音性は、上記遮音することのできる部材および性質である。
EPDMは、エチレン、プロピレンおよびジエン類の共重合によって得られるゴムであり、エチレンおよびプロピレンに加えて、さらにジエン類を共重合させることにより、不飽和結合を導入して、後述する架橋剤による架橋を可能としている。
ジエン類としては、例えば、5−エチリデン−2−ノルボルネン、1,4−ヘキサジエン、ジシクロペンタジエンなどが挙げられる。これらジエン類は、単独使用または2種類以上併用することができる。
EPDMにおけるジエン類の含有量(ジエン含有量)は、例えば、1質量%以上、好ましくは、2質量%以上、より好ましくは、3質量%以上であり、また、例えば、20質量%以下、好ましくは、20質量%以下、より好ましくは、15質量%以下でもある。
ジエン類の含有量が上記下限以上であれば、遮音材の表面収縮を防止することができる。また、ジエン類の含有量が上記範囲内であれば、遮音材に割れが生じることを防止することができる。
また、EPDMとして、好ましくは、長鎖分岐を有するEPDMが挙げられる。
EPDMに長い分岐鎖を導入する方法としては、特に制限されず、例えば、メタロセン触媒により重合するなど、公知の方法が採用される。
具体的には、EPDMは、例えば、チーグラー・ナッタ触媒あるいはメタロセン触媒などの触媒によって製造され、好ましくは、長い分岐鎖を得る観点から、メタロセン触媒によって製造される。
EPDMが長鎖分岐を有していれば、側鎖の絡み合いに起因して、伸長粘度が増大するため、ゴム組成物を良好に発泡させることができ、柔軟性を持たせることができる。
また、ゴム組成物は、好ましくは、架橋剤、発泡剤を含有する。
架橋剤としては、例えば、キノイド化合物、有機過酸化物などが挙げられる。
キノイド化合物は、キノイド構造を有する有機化合物(キノイド系架橋剤)であって、例えば、p−キノンジオキシム、ポリ−p−ジニトロソベンゼン、および、それらの誘導体などが挙げられる。p−キノンジオキシムの誘導体として、具体的には、例えば、p,p´−ジベンゾイルキノンジオキシムなどが挙げられる。
これらキノイド化合物は、単独使用または2種類以上併用することができる。
キノイド化合物として、好ましくは、p−キノンジオキシムの誘導体、より好ましくは、p,p´−ジベンゾイルキノンジオキシムが挙げられる。
キノイド化合物としてp−キノンジオキシムの誘導体が用いられる場合には、ゴム組成物がp−キノンジオキシムの誘導体によって架橋されるので、硫黄原子の含有割合を低減でき、腐食性の低減を図るとともに、優れた発泡性を確保することができる。
キノイド化合物の配合割合は、EPDM100質量部に対して、例えば、0.05質量部以上、好ましくは、0.5質量部以上であり、また、例えば、30質量部以下、好ましくは、20質量部以下、より好ましくは、10質量部以下、さらにより好ましくは、5質量部以下でもある。とりわけ、p−キノンジオキシムの誘導体を用いる場合には、そのp−キノンジオキシムの誘導体の配合割合は、EPDM100質量部に対して、例えば、0.05質量部以上、好ましくは、0.5質量部以上であり、また、20質量部以下、好ましくは、10質量部以下、より好ましくは、5質量部以下でもある。
有機過酸化物は、パーオキサイド構造を有する有機化合物(有機過酸化物系架橋剤)である。
具体的には、ジクミルパーオキサイド、ジメチルジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、α,α´−ジ(t−ブチルパーオキシ)ジイソプロピルベンゼンなどが挙げられる。
これら有機過酸化物は、単独使用または2種類以上併用することができる。
有機過酸化物の配合割合は、EPDM100質量部に対して、例えば、0.05質量部以上、好ましくは、0.5質量部以上、より好ましくは、1質量部以上であり、また、例えば、20質量部以下、好ましくは、15質量部以下、より好ましくは、10質量部以下、さらに好ましくは、5質量部以下、とりわけ好ましくは、2質量部以下でもある。
架橋剤は、単独使用または2種以上併用することができる。好ましくは、架橋剤として、キノイド化合物と有機過酸化物とを併用する。
キノイド化合物と有機過酸化物とを併用すれば、遮音材の表面での架橋を十分に確保することができ、表面にべたつきが生じることを低減することができる。
キノイド化合物と有機過酸化物とを併用する場合において、それらの配合割合は、キノイド化合物100質量部に対して、有機過酸化物が、例えば、1質量部以上、好ましくは、10質量部以上であり、また、例えば、500質量部以下、好ましくは、200質量部以下、より好ましくは、100質量部以下、さらに好ましくは、50質量部以下でもある。
発泡剤としては、例えば、有機系発泡剤および無機系発泡剤が挙げられる。
有機系発泡剤としては、例えば、アゾジカルボンアミド(ADCA)、バリウムアゾジカルボキシレート、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、アゾシクロヘキシルニトリル、アゾジアミノベンゼンなどのアゾ系発泡剤、例えば、N,N´−ジニトロソペンタメチレンテトラミン(DTP)、N,N´−ジメチル−N,N´−ジニトロソテレフタルアミド、トリニトロソトリメチルトリアミンなどのN−ニトロソ系発泡剤、例えば、4,4´−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)(OBSH)、パラトルエンスルホニルヒドラジド、ジフェニルスルホン−3,3´−ジスルホニルヒドラジド、2,4−トルエンジスルホニルヒドラジド、p,p−ビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)エーテル、ベンゼン−1,3−ジスルホニルヒドラジド、アリルビス(スルホニルヒドラジド)などのヒドラジド系発泡剤、例えば、p−トルイレンスルホニルセミカルバジド、4,4´−オキシビス(ベンゼンスルホニルセミカルバジド)などのセミカルバジド系発泡剤、例えば、トリクロロモノフルオロメタン、ジクロロモノフルオロメタンなどのフッ化アルカン系発泡剤、例えば、5−モルホリル−1,2,3,4−チアトリアゾールなどのトリアゾール系発泡剤、その他公知の有機系発泡剤が挙げられる。なお、有機系発泡剤として、加熱膨張性の物質がマイクロカプセル内に封入された熱膨張性微粒子などを挙げることもでき、そのような熱膨張性微粒子として、例えば、マイクロスフェア(商品名、松本油脂社製)などの市販品を挙げることができる。
無機系発泡剤としては、例えば、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素アンモニウムなどの炭酸水素塩、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸アンモニウムなどの炭酸塩、例えば、亜硝酸ナトリウム、亜硝酸アンモニウムなどの亜硝酸塩、例えば、水素化ホウ素ナトリウムなどの水素化ホウ素塩、例えば、アジド類、その他公知の無機系発泡剤が挙げられる。好ましくは、アゾ系発泡剤が挙げられる。これら発泡剤は、単独で用いてもよく、2種以上併用することもできる。
発泡剤の配合割合は、EPDM100質量部に対して、例えば、0.1質量部以上、好ましくは、1質量部以上であり、また、例えば、50質量部以下、好ましくは、30質量部以下でもある。
また、ゴム組成物は、より好ましくは、架橋助剤、発泡助剤を含有する。
架橋助剤としては、例えば、分子中に硫黄原子を含有しない架橋助剤が挙げられ、具体的には、例えば、エタノールなどの1価アルコール、例えば、エチレングリコールなどの2価アルコール、例えば、グリセリンなどの3価アルコール、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールなどのポリオール(ポリオキシアルキレングリコール)などが挙げられる。なお、ポリオールの数平均分子量は、例えば、200以上、好ましくは、300以上、より好ましくは、1000以上であり、また、例えば、100000以下、好ましくは、10000以下、より好ましくは、5000以下でもある。
これら架橋助剤は、単独使用または2種類以上併用することができる。
架橋助剤として、好ましくは、ポリオール、より好ましくは、ポリオキシアルキレングリコールが挙げられる。
とりわけ、キノイド化合物としてp−キノンジオキシムの誘導体が用いられる場合などには、好ましくは、ポリエチレングリコールが挙げられる。
ポリオールとしてポリエチレングリコールを用いれば、ゴム組成物を良好に架橋させることができ、優れた発泡性を確保することができる。
架橋助剤の配合割合は、EPDM100質量部に対して、例えば、0.01質量部以上、好ましくは、0.02質量部以上、さらに好ましくは、0.06質量部以上であり、また、例えば、20質量部以下、好ましくは、15質量部以下、より好ましくは、10質量部以下でもある。また、架橋助剤の配合割合は、架橋剤100質量部に対して、例えば、100質量部以下、好ましくは、40質量部以下であり、また、例えば、1質量部以上、好ましくは、10質量部以上でもある。
発泡助剤としては、例えば、尿素系発泡助剤、サリチル酸系発泡助剤、安息香酸系発泡助剤、金属酸化物(例えば、酸化亜鉛など)などが挙げられる。好ましくは、尿素系発泡助剤、金属酸化物が挙げられる。
これら発泡助剤は、単独使用または2種以上併用することもできる。好ましくは、尿素系発泡助剤および金属酸化物の併用が挙げられる。
発泡助剤の配合割合は、EPDM100質量部に対して、例えば、0.5質量部以上、好ましくは、1質量部以上であり、また、例えば、20質量部以下、好ましくは、10質量部以下でもある。また、尿素系発泡助剤および金属酸化物が併用される場合には、尿素系発泡助剤の配合割合は、金属酸化物100質量部に対して、例えば、10質量部以上、好ましくは、20質量部以上であり、また、例えば、200質量部以下、好ましくは、100質量部以下でもある。
また、ゴム組成物は、必要により、EPDM以外のポリマー、加工助剤、顔料、難燃剤、充填材、軟化剤などを適宜含有することもできる。
EPDM以外のポリマーとして、例えば、ゴム系ポリマーや非ゴム系ポリマーが挙げられる。ゴム系ポリマーとしては、例えば、非共役二重結合を有する環状または非環状のポリエンを成分とするゴム系共重合体(例えば、ブテン−1などのα−オレフィン−ジシクロペンタジエン、エチリデンノルボルネンなど)、エチレン−プロピレンゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、アクリルゴム、ポリウレタンゴム、ポリアミドゴム、天然ゴム、ポリイソブチレンゴム、ポリイソプレンゴム、クロロプレンゴム、ブチルゴム、ニトリルブチルゴム、スチレン−ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエン−スチレンゴム、スチレン−イソプレン−スチレンゴム、スチレン−エチレン−ブタジエンゴム、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンゴム、スチレン−イソプレン−プロピレン−スチレンゴム、クロロスルホン化ポリエチレンゴムなどが挙げられる。
非ゴム系ポリマーとしては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、アクリルポリマー(例えば、ポリ(メタ)アクリル酸アルキルエステルなど)、ポリ塩化ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリアミド、ポリエステル、塩素化ポリエチレン、ウレタンポリマー、スチレンポリマー、シリコーンポリマー、エポキシ樹脂などが挙げられる。
EPDM以外のポリマーとして、好ましくは、非ゴム系ポリマー、さらに好ましくは、ポリエチレンが挙げられる。これらEPDM以外のポリマーは、単独で用いてもよく、2種以上併用することもできる。
EPDM以外のポリマーの配合割合は、EPDM100質量部に対して、例えば、100質量部以下、好ましくは、50質量部以下であり、また、例えば、1質量部以上でもある。
加工助剤としては、例えば、ステアリン酸やそのエステル類、ステアリン酸亜鉛などが挙げられる。これら加工助剤は、単独で用いてもよく、2種以上併用することもできる。加工助剤の配合割合は、EPDM100質量部に対して、例えば、0.1質量部以上、好ましくは、1質量部以上であり、また、例えば、10質量部以下、好ましくは、5質量部以下でもある。
顔料としては、例えば、カーボンブラックなどが挙げられる。顔料の平均粒子径は、例えば、1μm以上、200μm以下である。顔料の配合割合は、EPDM100質量部に対して、例えば、1質量部以上、好ましくは、2質量部以上であり、また、例えば、50質量部以下、好ましくは、30質量部以下である。
難燃剤としては、例えば、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウムなどが挙げられる。難燃剤の平均粒子径は、例えば、0.1μm以上、100μm以下である。これら難燃剤は、単独で用いてもよく、2種以上併用することもできる。難燃剤の配合割合は、EPDM100質量部に対して、例えば、5質量部以上、好ましくは、10質量部以上、さらに好ましくは、15質量部以上であり、また、例えば、300質量部以下、好ましくは、150質量部以下、より好ましくは、50質量部以下でもある。
充填材としては、例えば、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ケイ酸およびその塩類、クレー、タルク、雲母粉、ベントナイト、シリカ、アルミナ、アルミニウムシリケート、アルミニウム粉などの無機系充填材、例えば、コルクなどの有機系充填材、その他公知の充填材が挙げられる。これら充填材は、単独で用いてもよく、2種以上併用することもできる。充填材の配合割合は、EPDM100質量部に対して、例えば、10質量部以上、好ましくは、50質量部以上、さらに好ましくは、100質量部以上であり、また、例えば、300質量部以下、好ましくは、200質量部以下でもある。
軟化剤としては、例えば、石油系オイル類(例えば、パラフィン系オイル、ナフテン系オイル、乾性油類や動植物油類(例えば、アマニ油など)、アロマ系オイルなど)、アスファルト類、低分子量ポリマー類、有機酸エステル類(例えば、フタル酸エステル(例えば、フタル酸ジ−2−エチルヘキシル(DOP)、フタル酸ジブチル(DBP))、リン酸エステル、高級脂肪酸エステル、アルキルスルホン酸エステルなど)などが挙げられる。好ましくは、石油系オイル類、さらに好ましくは、パラフィン系オイルが挙げられる。これら軟化剤は、単独で用いてもよく、2種以上併用することもできる。軟化剤の配合割合は、EPDM100質量部に対して、例えば、5質量部以上、好ましくは、10質量部以上であり、また、例えば、100質量部以下、好ましくは、50質量部以下でもある。
さらに、ゴム組成物は、その目的および用途によって、得られる遮音材の優れた効果に影響を与えない範囲において、例えば、可塑剤、粘着付与剤、老化防止剤、酸化防止剤、着色剤、防カビ剤などの公知の添加剤を適宜の割合で含有することができる。
一方、ゴム組成物は、好ましくは、硫黄原子Sを含有する加硫遅延剤(例えば、チアゾール類、チオウレア類など)を含有しない。
ゴム組成物が加硫遅延剤を含有しなければ、遮音材の硫黄原子Sの含有割合を低減でき、腐食性の低減を図ることができる。
次に、遮音材の製造方法について説明する。
遮音材を製造するには、まず、上記した各成分を配合して、ニーダー、ミキサーまたはミキシングロールなどを用いて混練することにより、ゴム組成物を混和物として混練する(混練工程)。
なお、混練工程では、適宜加熱しながら混練することもできる。また、混練工程では、例えば、架橋剤、架橋助剤、発泡剤および発泡助剤以外の成分を、まず混練して、一次混和物を得てから、一次混和物に、架橋剤、架橋助剤、発泡剤および発泡助剤を添加して混練して、ゴム組成物(二次混和物)を得ることもできる。
そして、得られたゴム組成物(混和物)を、押出成形機を用いてシート状などに押出成形し(成形工程)、押出成形されたゴム組成物を、加熱して発泡させる(発泡工程)。
ゴム組成物は、配合される架橋剤の架橋開始温度や、配合される発泡剤の発泡温度などによって、適宜選択され、例えば、熱風循環式オーブンなどを用いて、例えば、40℃以上、好ましくは、60℃以上、また、例えば、200℃以下、好ましくは、160℃以下で、例えば、1分間以上、好ましくは、5分間以上、また、例えば、60間分以下、好ましくは、40分間以下、予熱する。予熱後、例えば、450℃以下、好ましくは、350℃以下、より好ましくは、250℃以下、また、例えば、100℃以上、好ましくは、120℃以上で、例えば、5分間以上、好ましくは、15分間以上、また、例えば、80分間以下、好ましくは、50分間以下、加熱される。
このような遮音材の製造方法によれば、遮音対象の腐食を抑制するとともに、密着性および段差追従性よく遮音対象の隙間をシールできる遮音材を、簡易かつ確実に製造することができる。
また、得られたゴム組成物を、押出成形機を用いて、加熱しながらシート状に押出成形(成形工程)して(つまり、ゴム組成物シートを作製して)、シート状のゴム組成物(ゴム組成物シート)を連続的に架橋発泡(発泡工程)させることもできる。
この方法によれば、遮音材を生産効率よく製造することができる。
これにより、ゴム組成物が発泡しながら架橋されて、EPDM発泡体からなる遮音材を得ることができる。
このような遮音材の製造方法によれば、所望とする形状の遮音材を、生産効率よく、簡易かつ確実に製造することができる。
得られた遮音材の厚みは、例えば、0.1mm以上、好ましくは、1mm以上であり、また、例えば、50mm以下、好ましくは、45mm以下でもある。
遮音材は、例えば、連続気泡構造(連続気泡率100%)または半連続半独立気泡構造(連続気泡率が、例えば、0%を超過し、好ましくは、連続気泡率10%以上であり、また、例えば、100%未満、好ましくは、98%以下)である。好ましくは、半連続半独立気泡構造である。
遮音材が、半連続半独立気泡構造であれば、柔軟性の向上を図ることができ、ひいては、遮音対象の隙間における遮音材の充填性の向上を図ることができる。
また、遮音材の平均セル径は、例えば、50μm以上、好ましくは、100μm以上、より好ましくは、200μm以上であり、また、例えば、1200μm以下、好ましくは、1000μm以下、より好ましくは、800μm以下でもある。遮音材の平均セル径を上記範囲内とすることで、遮音性を有しながら良好なシール性を得ることができる。
このようにして得られる遮音材の体積発泡倍率(発泡前後の密度比)は、例えば、2倍以上、好ましくは、5倍以上であり、また、例えば、30倍以下でもある。
遮音材の見掛け密度(JIS K 6767(1999)に準ずる。)は、例えば、0.50g/cm以下、好ましくは、0.20g/cm以下、より好ましくは、0.10g/cm以下であり、また、例えば、0.01g/cm以上でもある。遮音材の見掛け密度が上記した範囲内であれば、遮音材を遮音対象の隙間に良好にシールすることができる。
また、遮音材の50%圧縮荷重値(JIS K 6767(1999)に準ずる。)は、0.1N/cm以上、好ましくは、0.15N/cm以上、好ましくは、0.2N/cm以上であり、また、10N/cm以下、好ましくは、5.0N/cm以下、より好ましくは、2.5N/cm以下、さらに好ましくは、1.0N/cm以下、とりわけ好ましくは、0.3N/cm以下でもある。
遮音材の50%圧縮荷重値が上記した範囲内であれば、遮音材の柔軟性を向上させることができ、そのため、遮音対象への密着性、および、段差追従性が良好となり、遮音性を向上させることができる。
また、遮音材の通気度(JIS L 1096(2010) A法に準ずる。)は、10cm/分/cm以下、好ましくは、5cm/分/cm以下、より好ましくは、3cm/分/cm以下であり、また、例えば、0cm/分/cm以上、好ましくは、1cm/分/cm以上でもある。
遮音材の通気度が上記した範囲内であれば、空気中を伝搬する音を透過させることを低減できるため、遮音材の遮音性を向上させることができる。
具体的には、遮音材は、遮音性評価における垂直入射透過損失が、測定周波数が500Hzで、例えば、7dB以上、好ましくは、9dB以上であり、また、例えば、50dB以下でもあり、測定周波数が2000Hzで、例えば、14dB以上、好ましくは、16dB以上であり、また、例えば、60dB以下でもあり、測定周波数が6000Hzで、例えば、25dB以上、好ましくは、30dB以上であり、例えば、80dB以下でもある。遮音性評価は、後の実施例で詳述する。
また、遮音材の吸水率は、例えば、200質量%以下、好ましくは、150質量%以下、より好ましくは、100質量部%以下であり、また、例えば、0.1質量%以上、好ましくは、1質量%以上でもある。遮音材の吸水率が上記した範囲内であれば、音の透過を低減できるため、遮音材の遮音性をより一層向上させることができる。吸水率の測定方法は、後の実施例において詳述する。
また、遮音材の抗張力(JIS K 6767(1999)に準じた引張り試験における最大荷重)は、例えば、1.0N/cm以上、好ましくは、2.0N/cm以上であり、また、例えば、50N/cm以下、好ましくは、30.0N/cm以下である。遮音材の抗張力が上記範囲内であれば、遮音材の強度を良好とすることができる。
また、遮音材の伸び率(JIS K 6767(1999)に準ずる。)は、例えば、10%以上、好ましくは、150%以上であり、また、例えば、1500%以下、好ましくは、1000%以下でもある。遮音材の伸び率が上記範囲内であれば、遮音材の強度を良好とすることができる。
また、遮音材の硫黄原子Sの含有割合は、質量基準で、1000ppm以下、好ましくは、800ppm以下、より好ましくは、500ppm以下である。
なお、遮音材の硫黄原子Sの含有割合は、蛍光X線測定により算出される。蛍光X線測定における詳細な条件は、後の実施例において詳述する。
遮音材の硫黄原子Sの含有割合が上記上限以下であれば、腐食性を低減することができる。
また、遮音材において、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーの測定結果に基づいて算出される硫黄Sの含有割合は、例えば、100ppm以下、好ましくは、50ppm以下、より好ましくは、25ppm以下である。
硫黄Sの算出方法は、後の実施例で詳述する。
遮音材の硫黄Sの含有割合が上記上限以下であれば、腐食性を低減することができる。
そして、この遮音材は、遮音対象となる遮音対象の隙間を充填して用いられる。また、遮音材は、遮音の役割と、制振、吸音、防塵、断熱、緩衝、水密などの遮音以外の役割とを兼用することができ、つまり、例えば、遮音性を有する防振材、吸音材、防塵材、断熱材、緩衝材、止水材などとして用いることもできる。
そして、この遮音材では、蛍光X線測定により算出される硫黄原子Sの含有割合が特定値以下であるため、腐食性が低減されており、また、50%圧縮荷重値が特定範囲にあるため、柔軟性にも優れる。
さらに、通気度が、上記特定範囲にあるため、遮音性が向上されている。
そのため、このような遮音材を用いれば、遮音対象の腐食を抑制するとともに、密着性および段差追従性よく、遮音対象の隙間をシールすることができ、シール材として好適に用いることができる。
遮音材をシール材に用いるには、例えば、遮音材の表面に、遮音材を貼付するための粘着層が設けられたシール材を準備する。つまり、遮音材および粘着層を備えるシール材を準備する。
図1は、本発明の遮音材の一実施形態を示す概略構成図である。
つまり、図1において、このシール材1は、遮音材2と、遮音材2の表面に設けられる粘着層3とを備えている。
粘着層3は、例えば、公知の粘着剤から形成される。
粘着剤としては、例えば、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ポリエステル系粘着剤、ウレタン系粘着剤、ポリアミド系粘着剤、エポキシ系粘着剤、ビニルアルキルエーテル系粘着剤、フッ素系粘着剤などが挙げられる。また、粘着剤としては、その他、ホットメルト型粘着剤なども挙げられる。
これら粘着剤は、単独使用または2種類以上併用することができる。
粘着剤として、好ましくは、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤が挙げられる。
アクリル系粘着剤は、例えば、(メタ)アクリル系アルキルエステルを主成分とする粘着剤であって、公知の方法により得ることができる。
ゴム系粘着剤は、例えば、天然ゴムおよび/または合成ゴム、詳しくは、例えば、ポリイソブチレンゴム、ポリイソプレンゴム、クロロプレンゴム、ブチルゴム、ニトリルブチルゴムなどのゴムから、公知の方法により得ることができる。
また、粘着剤の形態は、特に制限されず、例えば、エマルジョン系粘着剤、溶剤系粘着剤、オリゴマー系粘着剤、固形粘着剤など、種々の形態を採用することができる。
粘着層3の厚みは、例えば、10〜10000μm、好ましくは、50〜5000μmである。
そして、シール材1を形成する方法としては、特に制限されず、公知の方法を採用することができる。具体的には、例えば、遮音材2の表面に、粘着層3を、公知の方法により積層する。
そして、このようなシール材1によれば、遮音対象の腐食を抑制するとともに、密着性および段差追従性よく遮音対象の隙間をシールできる遮音材2を備えるため、遮音対象の腐食を抑制するとともに、遮音材2を遮音対象に確実に密着させることができ、遮音対象の隙間を確実に充填して遮音することができる。
シール材1が設けられる遮音対象としては、例えば、スピーカーなどの音響部品、例えばエンジン、例えば、モーター、例えば、インバーター周辺などが挙げられる。
以下に実施例および比較例を示し、本発明をさらに具体的に説明する。なお、本発明は、何ら実施例および比較例に限定されない。
実施例1〜10および比較例1〜4
(1) 遮音材の製造
表1に示す配合処方に記載の配合量において、ポリマー、加工助剤、顔料、難燃剤、充填材よび軟化剤を配合し、3L加圧ニーダーにて混練し、一次混和物を調製した。
別途、架橋剤、架橋助剤、発泡剤および発泡助剤(比較例1、3および4の場合には、さらに、加硫遅延剤)を配合し、それらを一次混和物に配合して、10インチミキシングロールにて混練し、ゴム組成物(二次混和物)を調製した(混練工程)。
次いで、ゴム組成物を、一軸押出成形機(45mmφ)を用いて、厚み約8mmのシート状に押し出し、ゴム組成物シートを作製した(成形工程)。
続いて、ゴム組成物シートを、熱風循環式オーブンにて、140℃で20分間予熱した。その後、熱風循環式オーブンを10分かけて170℃まで昇温し、ゴム組成物シートを、170℃で10分間加熱して発泡させ(発泡工程)、EPDM発泡体からなる遮音材を製造した。
なお、比較例2は、発泡が不良であったため、遮音材を得ることができなかった。
Figure 2014051559
表1中の数値は、各成分における配合部数を示す。
なお、表1に示す略号などの詳細を下記する。
EPDM(A):EPT8030M、長鎖分岐含有、ジエン(5−エチリデン−2−ノルボルネン)含量9.5質量%、触媒:メタロセン触媒、三井化学社製
EPDM(B):EPT1045、ジエン(ジシクロペンタジエン)含量5.0質量%、触媒:チーグラー・ナッタ触媒、三井化学社製
EPDM(C):EPT4045、ジエン(5−エチリデン−2−ノルボルネン)含量8.1質量%、触媒:チーグラー・ナッタ触媒、三井化学社製
EPDM+PE:エプタロイPX−047、ジエン(5−エチリデン−2−ノルボルネン)含量4.5質量%、ポリエチレンブレンドタイプ、ポリエチレン含量20PHR、触媒:チーグラー・ナッタ触媒、三井化学社製
LDPE:低密度ポリエチレン
ステアリン酸:粉末ステアリン酸さくら、日油社製
カーボンブラック:旭#50、平均粒子径80μm、旭カーボン社製
水酸化アルミニウム(A):ハイジライトH−32、平均粒子径5〜10μm、昭和電工社製
水酸化アルミニウム(B):ハイジライトH−42、平均粒子径1〜2μm、昭和電工社製
水酸化マグネシウム:キスマ5A、平均粒子径1μm、協和化学工業社製
炭酸カルシウム:N重質炭酸カルシウム、丸尾カルシウム社製
パラフィン系オイル:ダイアナプロセスオイルPW−380、出光興産社製
p−キノンジオキシム:バルノックGM、大内新興化学工業社製
p,p´−ジベンゾイルキノンジオキシム:バルノックDGM、大内新興化学工業社製
α,α´−ジ(t−ブチルパーオキシ)ジイソプロピルベンゼン:パーブチルP−40MB、日油社製
ジクミルパーオキサイド:パークミルD、日油社製
硫黄S:アルファグランS−50EN、東知社製
ポリエチレングリコール:PEG4000S、数平均分子量3400
ADCA:AC#LQ、アゾジカルボンアミド、永和化成工業社製
酸化亜鉛:酸化亜鉛2種、三井金属鉱業社製
尿素系:セルペーストK5、永和化成工業社製
2−メルカプトベンゾチアゾール:ノクセラーM、大内新興化学社製
N,N´−ジブチルチオウレア:ノクセラーBUR、大内新興化学社製
ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛:ノクセラーPZ、大内新興化学社製
ジエチルジチオカルバミン酸亜鉛:ノクセラーEZ、大内新興化学社製
(2)物性測定
実施例1〜10、比較例1、3および4の遮音材の各物性を、下記に示す方法で測定した。それらの結果を表2に示す。
<見掛け密度>
遮音材の見掛け密度をJIS K 6767(1999)に準じて測定した。具体的には、遮音材のスキン層を除去して、厚み約10mmの試験片を調製した。その後、質量を測定して、単位体積あたりの質量(見掛け密度)を算出した。
<50%圧縮荷重値>
遮音材の50%圧縮荷重値をJIS K 6767(1999)に準じて測定した。具体的には、遮音材のスキン層を除去して、厚み約10mmの試験片を調製した。その後、圧縮試験機を用いて、圧縮速度10mm/分で50%圧縮してから10秒後の50%圧縮荷重値を測定した。
<通気度>
遮音材の通気度を、JIS L 1096(2010) A法に準じて測定した。具体的には、遮音材のスキン層を除去して、厚み約10mmの試験片を調製した。その後、試験片を、直径80mm×厚み10mmの円板形状に打ち抜き、測定用サンプルとした。測定用サンプルの通気度を、通気度測定装置(3C−200、大栄科学精器製作所製)を用いて測定した。
<抗張力および伸び率>
遮音材の抗張力および伸び率をJIS K 6767(1999)に準じて測定した。具体的には、遮音材のスキン層を除去して、厚み約10mmの試験片を調製した。その後、ダンベル1号を用いて、試験片を打ち抜き、測定用サンプルとした。引張り試験機にて、引張り速度500mm/minの速さで測定用サンプルを引張り、測定用サンプルがダンベル形状平行部で切断したときの荷重(抗張力)および伸び率を測定した。
<銀腐食性>
遮音材0.5gを100mL密閉瓶に入れ、密閉瓶の蓋の内側に、研磨および洗浄した銀板を貼り付けた。これを、85℃の恒温槽に7日間投入し、銀板の腐食の有無を確認した。腐食が確認されなかったものを「なし」、腐食が確認されたものを「あり」と評価した。
<硫黄原子Sの含有割合(蛍光X線測定)>
遮音材を適当な大きさに切断し、4枚重ねにして蛍光X線測定(XRF)(測定径:30mmφ)を実施した。XRFの装置および条件を下記する。
XRF装置:Rigaku製 ZXS100e
X線源:縦型Rh管
分析面積:30mmφ
分析元素範囲:B〜U
また、定量は、全検出原子の割合にて実施した。
<硫黄Sの含有割合(GPC測定)>
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)の測定結果に基づいて、硫黄Sの含有割合を算出した。手順、条件および装置などを下記する。
(手順1)
遮音材を細かく裁断して、最大長さの平均値が5mmの試料を作製した。次いで、 遮音材300mgを秤量して、次いで、ホールピペットを用いてTHF(テトラヒドロフラン)10mlを加えて一晩静置した。
THF溶液を0.45μmメンブレンフィルターで濾過し、濾液をゲルパーミエーションクロマトグラフィー測定した。
(手順2)
別途、硫黄SをTHFに溶解して、濃度1000μg/mlに調整して、THF溶液を一晩静置した。その後、THF溶液を0.45μmメンブレンフィルターで濾過した。
濾液を所定濃度に希釈して標準溶液を作製し、この標準溶液をゲルパーミエーションクロマトグラフィー測定して、得られたピーク面積値から検量線を作成した。
(手順3)
手順2により作成した検量線に基づく検量線法によって、手順1における試料中の硫黄Sの質量を求めて、これを試料の質量(300mg)で割ることによって、試料における硫黄Sの含有割合を算出した。
<測定装置および測定条件>
GPC装置:TOSOH HLC−8120GPC
カラム:TSKgel Super HZ2000/HZ2000/HZ1000/HZ1000
カラムサイズ:6.0mmI.D.×150mm
溶離液:THF
流量:0.6ml/min
検出器:UV(280nm)
カラム温度:40℃
注入量:20μl
検出限界:10ppm
<吸水率>
遮音材を縦50mm×横50mm×厚み10mmの寸法の平板形状に裁断し、その後、これに1kgの重りを載せ、水深100mmで浸漬した。そして、浸漬直後に重りを外して、試料を3分間浸漬した。
そして、遮音材の吸水率を浸漬前後の質量から下記の計算式にて算出した。
=(W−W)/W×100
:吸水率(質量%)
:浸漬後の質量
:浸漬前の質量
<平均セル径>
デジタルマイクロスコープ(VH−8000、キーエンス社製)により、遮音材における発泡体気泡部の拡大画像を取り込み、画像解析ソフト(Win ROOF、三谷商事社製)を用いて画像解析することにより、遮音材の平均セル径(μm)を求めた。
<遮音性(垂直入射透過損失)>
図2は、遮音性の評価方法を説明する概略断面図である。
遮音材の垂直入射透過損失を、「音響管による吸音率の測定 第1部:定在波比法(JIS A 1405−1:1996)」に準拠して、図2に示す4206−T型音響管(Bruel&Kjaer製)10および測定用ソフト(PULSE Material Testing Type7758、Bruel&Kjaer製)を用いて測定した。
つまり、T型音響管10は、音響管11と、音響管11の一(左)端部に設けられる音源部(スピーカ)12と、音響管11の他(右)側に設けられる第1マイク13および第2マイク14とを備える。
音響管11は、左右方向に延びる直管をなし、左側に配置される大径管15と、大径管15の右側に接続される小径管16とを一体的に備えている。小径管16は、直管状をなし、大径管15の軸線に共通する軸線を有し、内径が大径管15のそれより小さく形成されている。また、小径管16の右端部は、閉塞されている。
第1マイク13は、小径管16の左側に配置され、第2マイク14は、小径管16の右側に間隔を隔てて配置されている。第1マイク13および第2マイク14は、図示しない測定用ソフトに接続されている。
そして、直径29mm×厚み10mmの円板形状にカットした遮音材2を、第1マイク13および第2マイク14の間において、小径管16内を閉塞するように、かつ、遮音材2の厚み方向が左右方向に沿うように配置した。
そして、遮音材2の垂直入射透過損失を、測定周波数500〜6000Hzで測定した。
具体的に、遮音材2の垂直入射透過損失を、第2マイク14において集音される音の強さに対する、第1マイク13において集音される音の強さの比(dB)として得た。
Figure 2014051559
1 シール材
2 遮音材
3 粘着層

Claims (10)

  1. エチレン・プロピレン・ジエンゴムを含有するゴム組成物を発泡させることにより得られ、
    蛍光X線測定により算出される硫黄原子の含有割合が、質量基準で1000ppm以下であり、
    50%圧縮荷重値が、0.1N/cm以上、10N/cm以下であり、
    通気度が、10cm/分/cm以下である
    ことを特徴とする、遮音材。
  2. ゲルパーミエーションクロマトグラフィーの測定結果に基づいて算出される硫黄Sの含有割合が、質量基準で100ppm以下であることを特徴とする、請求項1に記載の遮音材。
  3. 吸水率が、200質量%以下であることを特徴とする、請求項1または2に記載の遮音材。
  4. 見掛け密度が、0.20g/cm以下であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の遮音材。
  5. 前記ゴム組成物が、さらに、キノイド化合物を含有し、
    前記キノイド化合物が、p−キノンジオキシムの誘導体であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の遮音材。
  6. 前記ゴム組成物が、さらに、架橋助剤を含有し、
    前記架橋助剤が、ポリオールを含有することを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の遮音材。
  7. 前記ポリオールが、ポリエチレングリコールであることを特徴とする、請求項6に記載の遮音材。
  8. 前記ゴム組成物が、さらに、有機過酸化物を含有することを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載の遮音材。
  9. 前記エチレン・プロピレン・ジエンゴムが、長鎖分岐を有することを特徴とする、請求項1〜8のいずれか一項に記載の遮音材。
  10. 請求項1〜9のいずれか一項に記載の遮音材と、
    前記遮音材の表面に設けられる粘着層と
    を備えることを特徴とする、シール材。
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