JP2003147112A - ゴム発泡体 - Google Patents

ゴム発泡体

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JP2003147112A
JP2003147112A JP2002025504A JP2002025504A JP2003147112A JP 2003147112 A JP2003147112 A JP 2003147112A JP 2002025504 A JP2002025504 A JP 2002025504A JP 2002025504 A JP2002025504 A JP 2002025504A JP 2003147112 A JP2003147112 A JP 2003147112A
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rubber
weight
rubber foam
foaming
vulcanization
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Yutaka Kurio
豊 栗生
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Nitto Denko Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた柔軟性およびシール性を発現し得るゴ
ム発泡体を提供すること。 【解決手段】 EPDMを加硫発泡して、80%圧縮荷
重値が2.20N/cm 以下で、かつ、セルサイズが
1000μm以下のゴム発泡体を成形する。このゴム発
泡体は、優れた柔軟性によって狭い隙間に作業効率よく
設置することができ、しかも、設置後においては、高い
シール性を確保することができるので、近年、高密度
化、高精度化、小型化および軽量化がますます要求され
ている、ビデオムービーやデジタルカメラなどの画像機
器や、パーソナルコンピュータや携帯電話などの液晶デ
ィスプレイを装備する情報機器のシール材として好適に
用いることができる。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、ゴム発泡体、詳し
くは、防塵、断熱、防音、防振、緩衝、水密および気密
などを目的とするシール材として好適に用いることので
きる、ゴム発泡体に関する。 【0002】 【従来の技術】 従来より、ゴム発泡体は、防塵、断
熱、防音、防振、緩衝、水密および気密などを目的とし
て、例えば、ビデオムービー、デジタルカメラ、複写機
などの画像機器、電気製品、住宅部材あるいは自動車部
材などの各種の産業製品において、隙間を充填するため
のシール材として広く用いられており、また、近年で
は、パーソナルコンピュータ、携帯電話あるいはPDA
などの液晶ディスプレイ(LCD)を装備する情報機器
において、その液晶ディスプレイの周りをシールするた
めのシール材として、広く用いられている。 【0003】このようなゴム発泡体の材料としては、従
来より、ポリウレタンやポリ塩化ビニルなどの合成ゴム
が用いられているが、近年、耐候性、耐寒性、耐熱性、
耐薬品性などに優れ、かつ安価であるEPDM(エチレ
ン−プロピレン−ジエン三元共重合体)が用いられるよ
うになってきている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかし、上記した画像
機器や情報機器をはじめとする各種の産業製品は、近
年、ますます、高密度化、高精度化、小型化および軽量
化が要求されており、それに伴って、シール材を設置す
るための隙間が狭くなるなど、それらに用いられるシー
ル材も、より柔軟で作業効率よく設置できながら、か
つ、設置後においては、高いシール性を発現し得るもの
が要求されるようになってきている。 【0005】本発明は、このような事情に鑑みなされた
ものであって、その目的とするところは、優れた柔軟性
およびシール性を発現し得るゴム発泡体を提供すること
にある。 【0006】 【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明のゴム発泡体は、エチレン−プロピレン−ジ
エン三元共重合体を加硫発泡することによって得られ、
80%圧縮荷重値が2.20N/cm以下で、かつ、
セルサイズが1000μm以下であることを特徴として
いる。 【0007】 【発明の実施の形態】本発明のゴム発泡体は、エチレン
−プロピレン−ジエン三元共重合体(以下、EPDMと
省略する。)を加硫発泡することによって得ることがで
きる。 【0008】EPDMは、エチレン、プロピレンおよび
ジエン類の共重合によって得られるゴムであり、エチレ
ン−プロピレン共重合体に、さらにジエン類を共重合さ
せて不飽和結合を導入することにより、加硫剤による加
硫を可能としている。 【0009】このようなEPDMは、特に限定されず、
公知のものを用いることができ、例えば、圧縮性能の調
節や他の成分との混和性の観点より、そのムーニー粘度
(ML1+4、100℃)が、10〜50、さらには、
20〜30のものが好ましく用いられる。そして、この
ようなEPDMを用いれば、耐候性、耐寒性、耐熱性、
耐薬品性などを向上させることができる。 【0010】そして、本発明のゴム発泡体は、このよう
なEPDMを、例えば、加硫剤、発泡剤などを配合して
加硫発泡することによって得ることができる。 【0011】加硫剤としては、特に制限はないが、例え
ば、硫黄、硫黄化合物類、セレン、酸化マグネシウム、
一酸化鉛、酸化亜鉛、有機過酸化物類、ポリアミン類、
オキシム類(例えば、p−キノンジオキシム、p,p’
-ジベンゾイルキノンジオキシムなど)、ニトロソ化合
物類(例えば、p−ジニトロソベンジンなど)、樹脂類
(例えば、アルキルフェノール−ホルムアルデヒド樹
脂、メラミン−ホルムアルデヒド縮合物など)、アンモ
ニウム塩類(例えば、安息香酸アンモニウムなど)など
が用いられる。これら加硫剤は、1種または2種以上を
適宜選択して用いることができ、得られたゴム発泡体の
加硫性に起因する物性などの観点から、好ましくは、硫
黄や硫黄化合物類、さらに好ましくは、硫黄が用いられ
る。また、加硫剤の配合割合は、その種類によって加硫
効率が異なるため、適宜選択すればよいが、例えば、硫
黄や硫黄化合物類では、EPDM100重量部に対し
て、0.1〜10重量部、好ましくは、0.5〜5重量
部、さらに好ましくは、1〜2重量部である。 【0012】また、発泡剤としては、特に制限はない
が、例えば、無機系発泡剤や有機系発泡剤が用いられ
る。 【0013】無機系発泡剤としては、例えば、炭酸アン
モニウム、炭酸水素アンモニウム、炭酸水素ナトリウ
ム、亜硝酸アンモニウム、水素化ホウ素ナトリウム、ア
ジド類などが用いられる。また、有機系発泡剤として
は、例えば、アゾ系化合物(例えば、アゾビスイソブチ
ロニトリル、アゾジカルボン酸アミド、バリウムアゾジ
カルボキシレートなど)、フッ化アルカン(例えば、ト
リクロロモノフルオロメタン、ジクロロモノフルオロメ
タンなど)、ヒドラジン系化合物(例えば、パラトルエ
ンスルホニルヒドラジド、ジフェニルスルホン−3,
3’−ジスルホニルヒドラジド、4,4’−オキシビス
(ベンゼンスルホニルヒドラジド)、アリルビス(スル
ホニルヒドラジド)など)、セミカルバジド系化合物
(例えば、p−トルイレンスルホニルセミカルバジド、
4,4’−オキシビス(ベンゼンスルホニルセミカルバ
ジド)など)、トリアゾール系化合物(例えば、5−モ
ルホリル−1,2,3,4−チアトリアゾールなど)、
N−ニトロソ系化合物(N,N’−ジニトロソペンタメ
チレンテトラミン、N,N’−ジメチル−N,N’−ジ
ニトロソテレフタルアミドなど)などが用いられる。 【0014】なお、発泡剤としては、加熱膨張性の物質
がマイクロカプセル内に封入された熱膨張性微粒子など
を用いてもよく、そのような熱膨張性微粒子としては、
例えば、マイクロスフェア(商品名、松本油脂社製)な
どの市販品を用いてもよい。 【0015】これら発泡剤は、1種または2種以上を適
宜選択して用いることができ、得られるゴム発泡体の発
泡性に起因する物性などの観点から、好ましくは、アゾ
系化合物などの有機系発泡剤が用いられる。また、発泡
剤の配合割合は、例えば、EPDM100重量部に対し
て、0.1〜100重量部、好ましくは、0.5〜50
重量部、さらに好ましくは、1〜30重量部である。 【0016】また、この加硫発泡においては、加硫を促
進すべく加硫促進剤や、良好な発泡を確保すべく発泡助
剤などを配合することが好ましい。 【0017】加硫促進剤としては、例えば、ジチオカル
バミン酸類(例えば、ジメチルジチオカルバミン酸ナト
リウム、ジエチルジチオカルバミン酸ナトリウム、ジメ
チルジチオカルバミン酸亜鉛、ジエチルジチオカルバミ
ン酸亜鉛など)、チアゾール類(例えば、2―メルカプ
トベンゾチアゾール、ジベンゾチアジルジスルフィドな
ど)、グアニジン類(例えば、ジフェニルグアニジン、
ジ−o−トリルグアニジンなど)、スルフェンアミド類
(例えば、ベンゾチアジル−2−ジエチルスルフェンア
ミド、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフ
ェンアミドなど)、チウラム類(例えば、テトラメチル
チウラムモノスルフィド、テトラメチルチウラムジスル
フィドなど)、キサントゲン酸類(例えば、イソプロピ
ルキサントゲン酸ナトリウム、イソプロピルキサントゲ
ン酸亜鉛など)、アルデヒドアンモニア類(例えば、ア
セトアルデヒドアンモニア、ヘキサメンチレンテトラミ
ンなど)、アルデヒドアミン類(例えば、n−ブチルア
ルデヒドアニリン、ブチルアルデヒドモノブチルアミン
など)、チオウレア類(例えば、ジエチルチオウレア、
トリメチルチオウレアなど)などが用いられる。このよ
うな加硫促進剤は、1種または2種以上を適宜選択して
用いることができ、例えば、加硫速度などの観点から、
ジチオカルバミン酸類とチアゾール類とを併用すること
が好ましい。 【0018】また、加硫促進剤の配合割合は、耐ブルー
ム性、加硫速度などの観点から、例えば、EPDM10
0重量部に対して、0.1〜10重量部、好ましくは、
1〜5重量部、さらに好ましくは、2〜3重量部であ
る。さらに、ジチオカルバミン酸類とチアゾール類とを
併用する場合には、加硫速度およびゴムに対する相溶性
の観点から、ジチオカルバミン酸類とチアゾール類との
配合割合が、重量比で、1:0.7〜3.0、さらに
は、1:1.2〜1.7となる範囲であって、より具体
的には、EPDM100重量部に対して、ジチオカルバ
ミン酸類が、0.5〜1.1重量部、さらには、0.7
〜0.9重量部であり、また、チアゾール類が、0.8
〜1.5重量部、さらには、1.1〜1.2重量部であ
ることが好ましい。 【0019】なお、加硫促進剤とは反対に、成形加工性
の調節などを目的として、例えば、有機酸(例えば、無
水フタル酸、安息香酸、サリチル酸など)やアミン類
(例えば、N−ニトロソ−ジフェニルアミン、N−ニト
ロソ−フェニル−β−ナフチルアミンなど)などの加硫
遅延剤を、適宜配合してもよい。 【0020】発泡助剤としては、例えば、尿素系化合
物、サリチル酸系化合物、安息香酸系化合物などが用い
られる。これら発泡助剤は、1種または2種以上を適宜
選択して用いることができ、好ましくは、加硫に対する
影響が少なくかつ低コストであるなどの観点から、尿素
系化合物が用いられる。また、発泡助剤の配合割合は、
例えば、EPDM100重量部に対して、1〜15重量
部、好ましくは、2〜10重量部、さらに好ましくは、
3〜8重量部である。 【0021】さらに、この加硫発泡においては、例え
ば、充填剤、加工油、滑剤などを配合してもよく、ま
た、例えば、可塑剤、難燃剤、老化防止剤、酸化防止
剤、顔料、着色剤、防カビ剤などの公知の添加剤を適宜
配合してもよい。 【0022】充填剤としては、例えば、亜鉛華、カーボ
ンブラック、炭酸カルシウム、タルク、雲母粉、ベント
ナイト、シリカ、アルミナ、アルミニウムシリケート、
アセチレンブラック、アルミニウム粉などが用いられ
る。これら充填剤は、1種または2種以上を適宜選択し
て用いることができ、亜鉛華は安定剤としても作用し、
また、カーボンブラックは補強剤としても作用すること
から、好ましく用いられる。また、一般的には、炭酸カ
ルシウムが用いられる。充填剤の配合割合は、例えば、
EPDM100重量部に対して、80〜200重量部、
好ましくは、100〜180重量部である。 【0023】加工油としては、パラフィン系オイルや石
油系オイルなどが用いられ、好ましくは、プロセスオイ
ルが用いられる。加工油の配合割合は、例えば、EPD
M100重量部に対して、10〜60重量部、好ましく
は、30〜50重量部である。 【0024】滑剤としては、例えば、ステアリン酸やそ
のエステル類などが用いられ、その配合割合は、例え
ば、EPDM100重量部に対して、1〜5重量部、好
ましくは、2〜4重量部である。 【0025】さらに、可塑剤としては、例えば、パラフ
ィン類(例えば、塩素化パラフィンなど)、ワックス
類、ナフテン類、アロマ類、アスファルト類、乾性油類
(例えば、アマニ油など)、動植物油類、低分量ポリマ
ー類、フタル酸エステル類、リン酸エステル類、アルキ
ルスルホン酸エステル類、粘着付与剤などが用いられ
る。また、難燃剤としては、例えば、水酸化アルミニウ
ムや、水酸化マグネシウムなどが用いられる。 【0026】さらに、この加硫発泡においては、80%
圧縮荷重値が2.20N/cm以下で、かつ、セルサ
イズが1000μm以下であるゴム発泡体を得ることが
できる限りにおいては、その目的および用途によって、
EPDM以外のゴム系ポリマーや、さらには、非ゴム系
ポリマーを適宜配合してもよい。 【0027】そのようなゴム系ポリマーとしては、例え
ば、非共役二重結合を有する環状または非環状のポリエ
ンを成分とするゴム系共重合体(例えば、ブテン−1な
どのα−オレフィン−ジシクロペンタジエン、エチリデ
ンノルボルネンなど)、エチレン−プロピレンゴム、シ
リコーンゴム、フッ素ゴム、アクリルゴム、ポリウレタ
ン系ゴム、ポリアミド系ゴム、天然ゴム、ポリイソブチ
レンゴム、ポリイソプレンゴム、クロロプレンゴム、ブ
チルゴム、ニトリルブチルゴム、スチレン−ブタジエン
ゴム、スチレン−ブタジエン−スチレンゴム、スチレン
−イソプレン−スチレンゴム、スチレン−エチレン−ブ
タジエンゴム、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレ
ンゴム、スチレン−イソプレン−プロピレン−スチレン
ゴム、クロロスルホン化ポリエチレンゴムなどが用いら
れる。 【0028】非ゴム系ポリマーとしては、例えば、アク
リル系ポリマー(例えば、ポリ(メタ)アクリル酸アル
キルエステルなど)、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、
ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリ
酢酸ビニル、ポリアミド、ポリエステル、塩素化ポリエ
チレン、ウレタン系ポリマー、スチレン系ポリマー、シ
リコーン系ポリマー、エポキシ系樹脂などが用いられ
る。 【0029】これらゴム系ポリマーおよび非ゴム系ポリ
マーは、1種または2種以上を、その目的および用途に
よって、適宜選択して用いることができ、その配合割合
は、例えば、EPDMの50重量%以下、好ましくは、
30重量%以下、さらに好ましくは、15重量%以下で
ある。 【0030】そして、加硫発泡は、例えば、まず、EP
DM、加硫促進剤、充填剤、加工油、滑剤および公知の
添加剤、さらには、必要に応じて、その他のゴム系ポリ
マーや非ゴム系ポリマーなどを適宜選択して配合し、こ
れをニーダやミキサーなどを用いて混練りすることによ
って混和物を調製する。なお、この混練りにおいては、
適宜加熱してもよい。次いで、その混和物に、さらに、
加硫剤、発泡剤および発泡助剤を適宜選択して配合し、
これをミキシングロールなどを用いてさらに混練りした
後に、加熱すればよい。 【0031】より具体的には、このような加硫発泡は、
特に制限されず、公知の方法を用いることができ、例え
ば、混和物を、カレンダー成形や押出成形などによっ
て、シート状などに成形して加硫発泡してもよく、ある
いは、射出成形やプレス成形などによって、例えば、凹
凸などの複雑な形状に成形して、加硫発泡してもよい。 【0032】また、このような加硫発泡における加熱温
度は、例えば、配合される加硫剤の加硫開始温度や、配
合される発泡剤の発泡温度などによって、適宜選択され
るが、例えば、450℃以下、好ましくは、100〜3
50℃、さらに好ましくは、120〜300℃である。 【0033】このような加硫発泡により、混和物が軟化
する一方で発泡剤が膨張し、発泡構造を形成しつつ加硫
が進行して、目的とするゴム発泡体が形成される。 【0034】なお、このような加硫発泡において、加硫
と発泡とを、それぞれ異なる温度条件において順次行な
ってもよく、また、発泡倍率の調節などを目的として、
加圧下に行なってもよい。 【0035】また、この加硫発泡においては、得られる
ゴム発泡体の発泡倍率(発泡前後の密度比)が、8倍以
上、さらには、8〜20倍、とりわけ、10〜15倍で
あることが好ましい。発泡倍率を8倍以上とすることに
より、得られるゴム発泡体の柔軟性を向上させることが
できる。なお、発泡倍率は、発泡剤の配合割合、加硫発
泡時間および温度などによって調節することができ、ま
た、このような発泡倍率の調節などによって、得られる
ゴム発泡体のセルサイズおよびセルの形態(独立気泡あ
るいは連続気泡、および、それらの割合など)を調節す
ることができる。 【0036】なお、得られるゴム発泡体のセルの形態
は、独立気泡のみでも、また、独立気泡と連続気泡とが
混在していてもよく、例えば、独立気泡と連続気泡と
が、容量比で、1:1〜4、さらには、1:2〜3の割
合で混在していることが好ましい。 【0037】そして、このようにして得られるゴム発泡
体は、80%圧縮荷重値が2.20N/cm以下、さ
らには、2.20〜1.80N/cm、とりわけ、
2.15〜1.90N/cmで、かつ、セルサイズが
1000μm以下、さらには、1000〜500μm、
とりわけ、950〜700μmとされている。 【0038】なお、圧縮率80%は、このゴム発泡体が
シール材として用いられる場合において、最も多用され
る値であって、80%圧縮荷重値は、例えば、市販の圧
縮荷重試験機によって測定することができる。また、セ
ルサイズは、例えば、光学顕微鏡によって測定すること
ができる。 【0039】80%圧縮荷重値が2.20N/cm
超えると、反発力が高過ぎて作業性に不具合を生じる場
合があり、また、セルサイズが1000μmを超える
と、各種シール性が低下するなどの場合がある。そのた
め、80%圧縮荷重値が2.20N/cm以下であ
り、かつ、セルサイズが1000μm以下であれば、良
好な作業性および高シール性を両立できる優れた効果を
発現することができる。 【0040】そのため、このようなゴム発泡体は、防
塵、断熱、防音、防振、緩衝、水密および気密などを目
的とする、例えば、防塵材、断熱材、防音材、防振材、
緩衝材、充填材などとして、例えば、電気製品、住宅部
材、自動車部材などの各種の産業製品に好適に用いるこ
とができる。 【0041】とりわけ、近年、高密度化、高精度化、小
型化および軽量化がますます要求されている、例えば、
ビデオムービー、デジタルカメラ、複写機などの画像機
器における隙間を充填するためのシール材として、ま
た、例えば、パーソナルコンピュータ、携帯電話、PD
Aなどの液晶ディスプレイ(LCD)を装備する情報機
器における液晶ディスプレイの周りをシールするシール
材として、優れた柔軟性によって狭い隙間に作業効率よ
く設置することができ、しかも、設置後においては、高
いシール性を確保することができる。 【0042】なお、以上の説明において、「加硫」は、
硫黄による橋架けに限定さることなく、「架橋」と同義
として用いられている。 【0043】 【実施例】以下に実施例および比較例を示し、本発明を
さらに具体的に説明するが、本発明は、何ら実施例およ
び比較例に限定されることはない。 【0044】実施例および比較例 表1に示す配合処方において、まず、EPDM、亜鉛
華、ステアリン酸、カーボンブラック、重質炭酸カルシ
ウム、パラフィン系プロセスオイル、ジチオカルバミン
酸系加硫促進剤およびチアゾール系加硫促進剤を配合
し、これを3.5Lバンバリーミキサー用いて、130
〜140℃で12分間混練りすることによって混和物A
を調製した。 【0045】次いで、混和物Aに、さらに、硫黄、アゾ
ジカルボン酸アミドおよび尿素系発泡助剤を配合し、こ
れを10インチミキシングロールを用いて、さらに3分
間混練りすることによって、混和物Bを調製した。 【0046】その後、この混和物Bを、押出成形機を用
いて、5mm厚のシート状に押出し、160℃乾燥機中
で30分間加硫発泡させることにより、独立気泡および
連続気泡(約1:2容量比)が形成されているゴム発泡
体を得た。 【0047】得られた実施例1および比較例1〜5のゴ
ム発泡体を、最表部のスキン層をスライスした後、密
度、80%圧縮荷重値およびセルサイズを測定した。そ
の結果を表1に示す。 【0048】なお、80%圧縮荷重値は、100mm縦
×100mm横×10mm厚みサイズのゴム発泡体を、
圧縮試験機を用いて、圧縮速度10mm/分で圧縮し、
圧縮完了してから10秒後の圧縮荷重を読み取ることに
よって求めた。 【0049】 【表1】なお、表1中の詳細を以下に示す。 【0050】1)EPDM:EPT4045(三井化学
社製) 2)カーボンブラック:旭カーボン#50(旭カーボン
社製) 3)パラフィン系プロセスオイル:PW380(出光興
産社製) 4)ジチオカルバミン酸系加硫促進剤:ジエチルジチオ
カルバミン酸亜鉛(ノクセラーEZ、大内新興化学工業
社製) 5)チアゾール系加硫促進剤:2−メルカプトベンゾチ
アゾール(ノクセラーM、大内新興化学工業社製) 6)アゾジカルボン酸アミド:AC#LQ(永和化成工
業社製) 7)尿素系発泡助剤:セルペーストK5(永和化成工業
社製) 止水試験 実施例1および比較例1〜5のゴム発泡体について、最
表部のスキン層を剥離して発泡セル構造を露出させ、厚
み10mmにスライスした後、図1(a)に示すような
略U字状に打ち抜いて、図1(b)に示すように、2枚
のアクリル板の間に挟み込み、スペーサを用いて表2に
示す各圧縮率に調整したものを、それぞれ用意した。 【0051】ゴム発泡体の略U字状の開放側を上向きに
設置した状態で、その開放側からゴム発泡体内に水頭高
さ(鉛直方向における浸水距離)が50mmとなるよう
に水を注入し、24時間静置した後のゴム発泡体からの
水の漏れを目視することにより、止水の可否を判定し
た。その結果を表2に示す。 【0052】 【表2】 表2から明らかなように、実施例1は比較例1〜5に比
べて水密性に優れていることがわかる。なお、比較例
1、2、4、5は、実施例1に比べて80%圧縮荷重値
が高く、高反発力であるが、セルが粗大であり、また、
比較例3は、実施例1と80%圧縮荷重値が同じ値で、
同じ反発力であるが、やはりセルが粗大である。したが
って、実施例1は、低反発力で、かつ、セルが微細化さ
れているために、高い水密性(高いシール性)を発現し
ているものと考察される。 【0053】 【発明の効果】以上述べたように、本発明のゴム発泡体
は、柔軟性およびシール性に優れ、例えば、シール材と
して、優れた柔軟性によって狭い隙間に作業効率よく設
置することができ、しかも、設置後においては、高いシ
ール性を確保することができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】 止水試験の試験方法を説明するための説明図
であって、(a)は正面図を、(b)は側面図をそれぞ
れ示す。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 エチレン−プロピレン−ジエン三元共重
    合体を加硫発泡することによって得られ、80%圧縮荷
    重値が2.20N/cm以下で、かつ、セルサイズが
    1000μm以下であることを特徴とする、ゴム発泡
    体。
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