JP2002309026A - 止水性epdm発泡体 - Google Patents

止水性epdm発泡体

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JP2002309026A
JP2002309026A JP2001118945A JP2001118945A JP2002309026A JP 2002309026 A JP2002309026 A JP 2002309026A JP 2001118945 A JP2001118945 A JP 2001118945A JP 2001118945 A JP2001118945 A JP 2001118945A JP 2002309026 A JP2002309026 A JP 2002309026A
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光生 松本
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Nitto Denko Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、例えば自動車外装シール材、家電
製品シール材、住宅用シール材などとして使用できるEP
DM発泡体、特に止水性を必要とする部位にシール材とし
て使用できる止水性EPDM発泡体を提供する。 【解決手段】 エチレン・プロピレン・ジエンゴム(EPD
M)100重量部に対して脂肪族系粘着付与剤10〜50重量
部、軟化剤20〜60重量部を含有する止水性EPDM発泡体で
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば自動車外装
シール材、家電製品シール材、住宅用シール材などとし
て使用できるEPDM発泡体に関するものである。 特に、
止水性を必要とする部位にシール材として使用できる止
水性EPDM発泡体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より止水を必要とする自動車、家電
製品、住宅等の隙間を埋めるシール材はスキン面のある
ポリウレタン発泡体や独立気泡系あるいは圧縮応力の高
いEPDM発泡体が利用されている。しかし、スキン面があ
るものではほんの少しでも凹凸面があると段差追従性が
悪いため止水性が低下するという問題がある。また、圧
縮応力の高いゴム発泡体では組み付け時の作業性が悪い
という問題がある。さらに、従来のEPDM発泡体に含まれ
る軟化剤の種類によっては被着体への着色汚染を発生す
るという問題がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前述した従
来技術に伴う問題を解決しようとするものであって、圧
縮応力が低く段差追従性があるにもかかわらず、低圧縮
で高い止水性を有し、さらに被着体への汚染性の無いEP
DM発泡体を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記課題を達成するた
め、本発明では脂肪族系粘着付与剤をEPDM100重量部に
対して10〜50重量部配合することによって、高い発泡倍
率を維持し、圧縮応力の低い柔らかい発泡体にしつつ、
被着体との密着性を高めるとともに被着体への着色汚染
性を無くすことができた。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明において組成物中に配合さ
れる脂肪族系粘着付与剤は、EPDM100重量部に対して10
〜50重量部、好ましくは20〜40重量部を配合したもので
ある。かかる粘着付与剤が10重量部未満ではほとんど本
発明で期待する効果が得られず、50重量部を超えると得
られた発泡体の加工性が悪くなる。本発明において脂肪
族系粘着付与剤としては、脂肪族環状炭化水素樹脂、水
素添加脂肪族環状炭化水素樹脂、炭化水素樹脂、水素添
加炭化水素樹脂、液状ポリブテン、液状ホポリイソプレ
ンなどが挙げられ、特に優れた耐熱性、耐候性を有する
EPDM発泡体が得られるという点から、水素添加脂肪族環
状炭化水素樹脂、水素添加炭化水素樹脂などの水添石油
樹脂、特に水素添加脂肪族環状炭化水素樹脂が好ましく
用いうる。
【0006】また本発明においてエチレン・プロピレン
・ジエンゴム(以下、EPDMと記す)としては、種々のEP
DMの中から1種又は2種以上の適宜なものを用いることが
でき、特に限定はない。EPDMを構成するジエンとして
は、5‐エチリデン‐2‐ノルボルネン、5‐プロピリデ
ン‐5‐ノルボルネン、ジシクロペンタジエン、5‐ビニ
ル‐2‐ノルボルネン、5‐メチレン‐2‐ノルボルネ
ン、5‐イソプロピリデン‐2‐ノルボルネンおよびノル
ボルナジエン等の環状ジエン、1,4‐ヘキサジエン、4
‐メチル‐1,4‐ヘキサジエン、5‐メチル‐1,4‐ヘ
キサジエン、5‐メチル‐1,5‐ヘプタジエン、6‐メチ
ル‐1,5‐ヘプタジエン、6‐メチル‐1,7‐オクタジ
エンおよび7‐メチル‐1,6‐オクタジエン等の鎖状の
非共役ジエン、2,3‐ジイソプロピリデン‐5‐ノルボ
ルネンおよび4‐エチリデン‐8‐メチル‐1,7‐ノナジ
エン等のトリエン等が挙げられる。これらの中では、耐
熱性、耐候性に優れたEPDM発泡体が得られるという点か
らジエン含有量を少なくできる加硫速度の速いジエンが
好ましく、特に5‐エチリデン‐2‐ノルボルネンが好ま
しい。
【0007】またEPDMのムーニー粘度(ML1+4 100℃)
は、10〜60、好ましくは20〜50の範囲である。 ムーニ
ー粘度がかかる範囲にあると、加工性が良好で柔軟な発
泡体になるという利点がある。またEPDMのジエン含有量
は、ヨウ素価で0.5〜50(g/100g)、好ましくは10〜30の
範囲である。ジエン含有量がかかる範囲にあると、良好
な耐熱性、耐候性を獲得できる。また、エチレン含量と
しては、50〜75wt%、好ましくは50〜55wt%の範囲であ
る。エチレン含量がかかる範囲にあると、低温における
圧縮永久歪が小さくなるという利点がある。
【0008】本発明においてはさらに、EPDM100重量部
に対して軟化剤を20〜60重量部、好ましくは30〜50重量
部含有する。 軟化剤の配合量がこの範囲内であると、
加工性が良好である。かかる軟化剤としては、特に限定
はされないが、例えばパラフィン系プロセスオイル、ナ
フテン系プロセスオイル、潤滑油、パラフィン類、流動
パラフィン、シリコーンオイル、液状ポリブテンなどの
合成高分子系軟化剤や、フタル酸、アジピン酸、セバシ
ン酸などのエステル系可塑剤類などを挙げることができ
る。このなかでも特に耐熱性、耐候性に優れたEPDM発泡
体が得られるという点から、パラフィン系プロセスオイ
ルが好ましい。
【0009】本発明のEPDM発泡体は、通常さらに加硫
剤、発泡剤を含有する。この加硫剤としても特に限定は
なく、従来に準じた適宜なものを用いうる。その例とし
ては、硫黄や硫黄化合物類、セレンや酸化マグネシウ
ム、一酸化鉛や酸化亜鉛、有機過酸化物類やポリアミン
類、オキシム類やニトロソ化合物類、アルキルフェノー
ル・ホルムアルデヒド樹脂、メラミン・ホルムアルデヒ
ド縮合物の如き樹脂類やアンモニウム塩類などが挙げら
れる。特に得られる発泡体の加硫性や発泡性による耐久
性等の物性などの点よりは、硫黄や硫黄化合物類、特に
硫黄が好ましく用いうる。加硫剤の使用量は、その種類
に基づく加硫効率などに応じて適宜に決定することがで
き、例えば硫黄系の場合、EPDM100重量部あたり通例、
0.1〜10重量部、好ましくは0.5〜3重量部が用いられ
る。
【0010】また発泡剤としても1種又は2種以上の適宜
なものを用いることができ、特に限定はない。その例と
しては、炭酸アンモニウムや炭酸水素アンモニウム、炭
酸水素ナトリウムや亜硝酸アンモニウム、水素化ホウ素
ナトリウムやアジド類などの無機系発泡剤があげられ
る。またトリクロロモノフルオロメタンやジクロロモノ
フルオロメタンの如きフッ化アルカン、アゾビスイソブ
チロニトリルやアゾジカルボン酸アミド、バリウムアゾ
ジカルボキシレートの如きアゾ系化合物、パラトルエン
スルホニルヒドラジドやジフェニルスルホン‐3,3'‐
ジスルホニルヒドラジド、4,4'‐オキシビス(ベンゼン
スルホニルヒドラジド)、アリルビス(スルホニルヒドラ
ジド)の如きヒドラジン系化合物等の有機系発泡剤もあ
げられる。さらに、ρ‐トルイレンスルホニルセミカル
バジドや4,4'‐オキシビス(ベンゼンスルホニルセミカ
ルバジド)の如きセミカルバジド系化合物、5‐モルホリ
ル‐1,2,3,4‐チアトリアゾールの如きトリアゾール
系化合物、N,N'‐ジニトロソペンタメチレンテトラミ
ンやN,N'‐ジメチル‐N,N'‐ジニトロソテレフタルア
ミドの如きN‐ニトロソ系化合物などの有機発泡剤もあ
げられる。また用いる発泡剤は、加熱膨脹性の物質がマ
イクロカプセル内に封入された熱膨脹性微粒子などであ
ってもよい。その熱膨脹性微粒子にはマイクロスフェア
(商品名、松本油脂社製)などの市販物もある。発泡剤
の使用量は、目的とする発泡体の物性などに応じて適宜
に決定することができる。一般には、EPDM100重量部あ
たり0.1〜100重量部、好ましくは1〜50重量部、特に発
泡倍率を10倍以上出すために10〜30重量部の発泡剤が用
いられる。
【0011】上記各成分の混和物の調整は、少なくとも
EPDM、脂肪族系粘着付与剤、軟化剤、加硫剤、発泡剤か
らなる配合成分を、例えばニーダやミキシングロール等
の混練機を介して混合する方式などの適宜な方式で混合
することにより行うことができる。その際、加硫が進行
する程度に温度上昇する混合方式は好ましくない。この
混和物の調整に際しては、粘度や加硫性の調節、得られ
る発泡体の強度等の物性の調節などを目的に、従来に準
じた適宜な配合剤をさらに添加することができる。ちな
みに加硫の促進を目的に、例えばグアニジン類やチアゾ
ール類、スルフェンアミド類やチウラム類、ジチオカル
バミン酸類やキサントゲン酸類、アルデヒドアンモニア
類やアルデヒドアミン類、チオウレア類などからなる1
種又は2種以上の加硫促進剤、さらには加硫促進助剤を
配合することができる。加硫促進剤の使用量は、EPDM10
0重量部あたり0.1〜10重量部が適当であるが、これに
限定されない。
【0012】また混和物には、その加工性ないし成形性
の調整などを目的に、例えば無水フタル酸や安息香酸や
サリチル酸の如き有機酸、N‐ニトロソ‐ジフェニルア
ミンやN‐ニトロソ‐フェニル‐β‐ナフチルアミンの
如きアミン類などからなる1種又は2種以上の加硫遅延剤
を配合して、上記した加硫促進剤とは反対に加硫を遅ら
せることもできる。さらに混和物には、尿素系やサリチ
ル酸系や安息香酸系等の発泡助剤、炭酸カルシウムや炭
酸マグネシウム、ケイ酸ないしその塩類やタルク、クレ
ーや雲母紛、亜鉛華やベントナイト、カーボンブラック
やシリカ、水酸化アルミニウムや水酸化マグネシウム、
アルミナやアルミニウムシリケート、アセチレンブラッ
クやアルミニウム紛、ステアリン酸やそのエステル類の
如き充填剤、老化防止剤や酸化防止剤、顔料や着色剤、
防カビ剤などの適宜な配合剤の1種又は2種以上を必要に
応じて添加することができる。上記の亜鉛華は安定剤と
して、カーボンブラックは補強剤として、ステアリン酸
やそのエステル類は滑剤などとしても有用であり、従っ
て各種の安定剤や補強剤、滑剤も配合しうる成分の例と
してあげられる。
【0013】加えて混和物には、得られる発泡体の強度
等の物性の調節を目的に、非ゴム系ポリマーやEPDM以外
のゴム系ポリマーを1種又は2種以上配合することもで
きる。その非ゴム系ポリマーやゴム系ポリマーについて
は適宜なものを用いることができ、特に限定はない。か
かる非ゴム系ポリマーの例としては、ポリ(メタ)アクリ
ル酸アルキルエステルの如きアクリル系ポリマーやポリ
塩化ビニル、ポリエチレンやポリプロピレン、エチレン
・酢酸ビニル共重合体やポリ酢酸ビニル、ポリアミドや
ポリエステル、塩素化ポリエチレンやウレタン系ポリマ
ー、スチレン系ポリマーやシリコーン系ポリマー、エポ
キシ系樹脂などがあげられる。その使用量は、発泡体の
ゴム的性質を維持する点などよりEPDMの50重量%以下、
就中30重量%以下、特に15重量%以下が好ましい。一
方、上記したEPDM以外のゴム系ポリマーの例としては、
ブテン‐1の如きα‐オレフィン・ジシクロペンタジエ
ンやエチリデンノルボルネンの如き非共役二重結合を有
する環状又は非環状のポリエンを成分とするゴム系共重
合体やエチレン・プロピレンゴム、エチレン・プロピレ
ンターポリマーやシリコーンゴム、フッ素ゴムやアクリ
ルゴム、ポリウレタン系ゴムやポリアミド系ゴム、天然
ゴムやポリイソブチレン、ポリイソプレンやクロロプレ
ンゴム、ブチルゴムやニトリルブチルゴム、スチレン・
ブタジエンゴムやスチレン・ブタジエン・スチレンゴ
ム、スチレン・イソプレン・スチレンゴムやスチレン・
エチレン・ブタジエンゴム、スチレン・エチレン・ブチ
レン・スチレンゴムやスチレン・イソプレン・プロピレ
ン・スチレンゴム、クロロスルホン化ポリエチレンなど
があげられる。EPDM以外のゴム系ポリマーの配合量は、
前記非ゴム系ポリマーの場合に準じうる。
【0014】本発明によるゴム系発泡材料を用いた発泡
体の形成は、上記した混和物を加熱して加硫発泡処理す
ることにより行いうるが、その形成に際しては必要に応
じ混和物を例えばシート等の所定の形態に形成して、そ
の成形体を加熱処理して発泡体とすることもできる。そ
の場合、成形体は、適宜な方式にて任意な形態に成形し
たものであってよく、その形態について特に限定はな
い。従って加硫発泡処理の対象物は、混和物を例えばミ
キシングロールやカレンダーロールや押出成形等による
適宜な方式でシート状やその他の形態に成形したもので
あってもよいし、所定の型を介して射出成形やプレス成
形等による適宜な方式で凹凸等を有する所定の形態に成
形したものなどであってもよい。前記において、凹凸形
状を有する発泡体の形成では、未加硫シートを凹凸を有
する型の上に配置して加熱し、その型の凹凸に前記未加
硫シートを形成する混和物を流動侵入させて加硫発泡処
理する方式なども採ることができる。かかる方式は、ヒ
ダ構造を有する複雑で深い凹凸構造を有する型の場合に
もその凹凸形状を精度よく形成できる利点などを有して
いる。よって成形体の寸法は任意であり、目的とする加
硫発泡体の形態などに応じて適宜に決定することができ
る。シート等の場合、その厚さは100mm以下、好ましく
は1μm〜80mm、特に10μm〜50mmが一般的である。上記
した加硫発泡処理は、用いた加硫剤や発泡剤などによる
加硫開始温度や発泡温度などにより従来に準じた適宜な
条件で行うことができる。一般的な加硫発泡温度は、45
0℃以下、好ましくは100〜350℃、特に120〜300℃であ
る。かかる加硫発泡処理で通例、混和物が軟化して発泡
剤が膨張し発泡構造を形成しつつ加硫が進行して目的の
発泡体が形成される。前記において発泡処理と加硫処理
は、異なる温度条件で行うこともでき、適宜な処理条件
を採ることができる。また加硫発泡処理は、発泡倍率の
調節などを目的に加圧下に行うこともできる。その加圧
条件は、従来に準じることができる。
【0015】形成する発泡体の発泡倍率(発泡前後の密
度比)は、使用目的などに応じて適宜に決定されるが、
好ましくは10倍以上、特に10〜20倍とされる。その発
泡倍率は、上記した発泡剤の配合量や加硫発泡の処理時
間や温度などにより制御することができる。また発泡倍
率の調節などにより、得られる発泡体の独立や連続、そ
れらの混在等の発泡構造を制御することができる。
【0016】本発明によるEPDM発泡体は、例えばクッシ
ョン材やパッド材、気密や防水等の各種目的のシール
材、断熱材、防音や制振等の振動低減材などの従来に準
じた各種の用途に用いることができる。特に被着体との
密着性に優れ、高止水性能を有していることから、止水
が必要な自動車、家電製品、住宅等の隙間を埋めるシー
ル材として好ましく用いうる。
【0017】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて説明する
が、本発明はこれらに限定されるものではない。 (実施例1)EPDM(三井化学(株)社製品、商品名「エプタロ
イPX-047」、ムーニー粘度(ML1+4 100℃)40、ヨウ素
価22(成分:5―エチリデンノルボルネン)、エチレン含量
50wt%)100重量部、カーボンブラック(旭カーボン(株)
社製品、商品名「旭カーボン#50」10重量部、酸化亜鉛
(三井金属工業(株)社製品、商品名「酸化亜鉛2種」)5重
量部、ステアリン酸(日本油脂(株)社製品、商品名「粉
末ステアリン酸」)2重量部、プロセスオイル(出光興産
(株)社製品、商品名「ダイアナプロセスPW−90」)40重
量部、重質炭酸カルシウム(丸尾カルシウム(株)社製
品、商品名「重質炭酸カルシウム」)100重量部、水酸化
アルミニウム (昭和電工(株)社製品、商品名「ハイジラ
イトH‐32」)30重量部、水素添加脂肪族環状炭化水素樹
脂(荒川化学工業(株)社製品、商品名「アルコンP‐10
0」)20重量部をバンバリーミキサーにて混練した後、ミ
キシングロールにより精練りを行い、シート出しした。
さらに、混和物100重量部に、加硫剤として硫黄(細井化
学(株)社製品、商品名「微分硫黄」)1.0重量部、チアゾ
ール系加硫促進剤(大内新興化学(株)社製品、商品名
「ノクセラーM」)0.9重量部、ジチオカルバミン酸塩系
加硫促進剤(大内新興化学(株)社製品、商品名「ノクセ
ラーEZ」)0.6重量部、ジチオカルバミン酸塩系加硫促進
剤(大内新興化学(株)社製品、商品名「ノクセラーPZ」)
0.6重量部、発泡剤アゾジカルボンアミド(永和化成(株)
社製品、商品名「ビニホールAC#LQ」)16重量部と発泡
助剤尿素(永和化成(株)社製品、商品名「セルペーストK
−5」)4重量部を加え、ミキシングロールにより混練り
した。その混和物を45mmφベント式一軸押出機により押
出して厚み4.5mm、幅150mmのシートを作成した。次に、
シートを乾燥機内で100℃にて25分予熱後、15分かけて1
60℃まで昇温し、160℃にて15分間加熱し発泡体を得
た。
【0018】(実施例2)(実施例1)において水素添加脂肪
族環状炭化水素樹脂の配合量を40重量部とし、チアゾー
ル系加硫促進剤(大内新興化学(株)社製品、商品名「ノ
クセラーM」)1.0重量部、ジチオカルバミン酸塩系加硫
促進剤(大内新興化学(株)社製品、商品名「ノクセラーE
Z」)0.8重量部、ジチオカルバミン酸塩系加硫促進剤(大
内新興化学(株)社製品、商品名「ノクセラーPZ」)0.8重
量部とした以外は、実施例1と同様にして発泡体を得
た。
【0019】(比較例1)EPDM(三井化学(株)社製品、商品
名「エプタロイPX-047PE」ムーニー粘度(ML1+4 100
℃)40、ヨウ素価22(成分:5―エチリデンノルボルネ
ン)、エチレン含量50wt%)100重量部、カーボンブラッ
ク(旭カーボン(株)社製品、商品名「旭カーボン#50」1
0重量部、酸化亜鉛(三井金属工業(株)社製品、商品名
「酸化亜鉛2種」)5重量部、ステアリン酸(日本油脂(株)
社製品、商品名「粉末ステアリン酸」)2重量部、プロセ
スオイル(出光興産(株)社製品、商品名「ダイアナプロ
セスPW−90」)40重量部、重質炭酸カルシウム(丸尾カル
シウム(株)社製品、商品名「重質炭酸カルシウム」)100
重量部、水酸化アルミニウム(昭和電工(株)社製品、商
品名「ハイジライH‐32」)30重量部をバンバリーミキサ
ーにて混練した後、ミキシングロールにより精練りを行
い、シート出しした。さらに、混和物100重量部に、加
硫剤として硫黄(細井化学(株)社製品、商品名「微分硫
黄」)1.0重量部、チアゾール系加硫促進剤(大内新興化
学(株)社製品、商品名「ノクセラーM」)0.9重量部、ジ
チオカルバミン酸塩系加硫促進剤(大内新興化学(株)社
製品、商品名「ノクセラーEZ」)0.6重量部、ジチオカル
バミン酸塩系加硫促進剤(大内新興化学(株)社製品、商
品名「ノクセラーPZ」)0.6重量部、発泡剤アゾジカルボ
ンアミド(永和化成(株)社製品、商品名「ビニホールAC
#LQ」)16重量部と発泡助剤尿素(永和化成(株)社製品、
商品名「セルペーストK−5」)4重量部を加え、ミキシ
ングロールにより混練りした。その混和物を45mmφベン
ト式一軸押出機により押出して厚み4.5mm、幅150mmのシ
ートを作成した。次に、シートを乾燥機内で100℃にて2
5分予熱後、15分かけて160℃まで昇温し、160℃にて15
分間加熱し発泡体を得た。
【0020】(比較例2)(比較例1)においてチアゾール系
加硫促進剤(大内新興化学(株)社製品、商品名「ノクセ
ラーM」)0.7重量部、ジチオカルバミン酸塩系加硫促進
剤(大内新興化学(株)社製品、商品名「ノクセラーEZ」)
0.5重量部、ジチオカルバミン酸塩系加硫促進剤(大内新
興化学(株)社製品、商品名「ノクセラーPZ」)0.5重量
部、発泡剤アゾジカルボンアミド(永和化成(株)社製
品、商品名「ビニホールAC#LQ」)14重量部と発泡助剤
尿素(永和化成(株)社製品、商品名「セルペーストK−
5」)3.5重量部とした以外は、比較例1と同様にして発
泡体を得た。
【0021】(比較例3)(実施例1)において粘着付与剤と
してクマロン・インデン樹脂(新日鐵化学(株)社製品、
商品名「エスクロンL20」)20重量部とした以外は、実施
例1と同様にして発泡体を得た。得られた発泡体の物性
を、以下の試験法で測定した結果を、表1に示す。
【0022】
【表1】
【0023】[試験法] (圧縮荷重試験) EPDM発泡体の50%圧縮荷重試験法は、
JIS K6767に準拠して行った。 (着色汚染性試験) 厚さ10mmのEPDM発泡体サンプルを40
mm角に打ち抜き、50×100mmの白色塗板2枚にて厚さ方向
に50%圧縮し、これを100℃にて100時間放置した後、圧
縮開放し、目視にて塗膜の汚れの有無を確認した。 (止水性試験) 止水性試験の概要を図1に示す。EPDM発
泡体サンプル1を厚さ10mm、幅10mm、高さ148mm、両先
端の間隔54mmとしてU字状に打ち抜き、これをアクリル
板2とアルミ板3にてスペーサー4を介してボルト5締
めして、厚さ方向に50%圧縮し、U字内に100mm高さまで
水6を入れ、水漏れまでの時間を測定した。
【0024】[試験結果]表1から明らかなように、本発
明においては水素添加脂肪族環状炭化水素樹脂を特定量
配合することで、配合量に比例して止水性の向上が認め
られた。また、水素添加脂肪族環状炭化水素樹脂を配合
していない比較例1、2に対して同じ密度のものを比較
しても止水性能面での優位性が認められた。さらに、粘
着付与剤としてクマロン樹脂を用いた比較例3の場合は
着色汚染性が認められたのに対して、本発明の脂肪族環
状炭化水素樹脂を配合した実施例1,2では着色汚染性
は確認されなかった。
【0025】
【発明の効果】本発明によれば、柔軟性が高いうえに50
%程度の圧縮率にて高い止水性能を示し、被着体への着
色汚染のないEPDM発泡体を得ることが出来る。この発泡
体は組み付け作業性が良好であり、複雑な形状部位への
止水用シール材として利用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 止水性試験の概要を示す概略図である。
【符号の説明】
1:EPDM発泡体サンプル、2:アクリル板、3:アルミ
板、4:スペーサー、5:ボルト、6:水
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09K 3/10 C09K 3/10 Z

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エチレン・プロピレン・ジエンゴム(EPD
    M)100重量部に対して脂肪族系粘着付与剤10〜50重量
    部、軟化剤20〜60重量部を含有する止水性EPDM発泡体。
  2. 【請求項2】 脂肪族系粘着付与剤が水添石油樹脂であ
    る請求項1記載の止水性EPDM発泡体。
  3. 【請求項3】 発泡倍率が10倍以上である請求項1記載
    の止水性EPDM発泡体。
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