JP2014041710A - リチウムイオン二次電池用正極活物質及びリチウムイオン二次電池 - Google Patents
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Abstract
【解決課題】優れた電池特性を有し、且つ、高温充電時のガス発生量が少ないリチウムイオン二次電池用正極活物質を提供すること。
【解決手段】Bi原子及びSb原子を含有する下記一般式(1):LixNi1−y−zMnyCozO2(1)(式中、0.98≦x≦1.2であり、0<y≦0.5であり、0<z≦0.5であり、y+z<1.0である。)で表されるリチウムニッケルマンガンコバルト複合酸化物であり、Biに対するSbの含有比(Sb/Bi)が原子換算のモル比で1〜10であり、残存するLiOH量が0.50質量%以下であり、残存するLi2CO3量が0.50質量%以下であることを特徴とするリチウムイオン二次電池用正極活物質。
【選択図】なし
【解決手段】Bi原子及びSb原子を含有する下記一般式(1):LixNi1−y−zMnyCozO2(1)(式中、0.98≦x≦1.2であり、0<y≦0.5であり、0<z≦0.5であり、y+z<1.0である。)で表されるリチウムニッケルマンガンコバルト複合酸化物であり、Biに対するSbの含有比(Sb/Bi)が原子換算のモル比で1〜10であり、残存するLiOH量が0.50質量%以下であり、残存するLi2CO3量が0.50質量%以下であることを特徴とするリチウムイオン二次電池用正極活物質。
【選択図】なし
Description
本発明は、優れた電池特性を有し、且つ、高温充電時のガス発生量の少ないリチウムイオン二次電池用正極活物質及びそれが用いられているリチウムイオン二次電池に関する。
近年、電子機器のポータブル化が急速に進んでおり、その電源として蓄電池であるリチウムイオン二次電池への要求が高まっている。このリチウムイオン二次電池の正極活物質として、コバルト酸リチウムが用いられてきた。しかし、コバルトは希少金属であるため、コバルトの含有率が低いリチウムニッケルコバルトマンガン系複合酸化物(例えば、特許文献1〜2参照)が開発されている。
このリチウムニッケルコバルトマンガン系複合酸化物を正極活物質とするリチウムイオン二次電池は、複合酸化物中に含まれるニッケル、マンガン、コバルトの原子比を調整することにより、低コスト化が可能であり、安全性、サイクル特性を向上するべく更なる開発がなされている(特許文献3参照)。
特許文献4には、リチウムニッケルコバルマンガン系複合酸化物に、Bi、Sb等の元素を含有させた正極活物質が提案されている。
また、本出願人らは、先にリチウムニッケルコバルマンガン系複合酸化物に、LiBiO2を含有させた正極活物質を提案した(特許文献5参照)。
しかしながら、リチウムニッケルコバルトマンガン系複合酸化物を正極活物質とするリチウムイオン二次電池においては、充放電の繰り返しや高温環境下の使用によって電池の劣化が進み、その過程において電池自体が膨張するといった問題が見られる。
この点、特許文献6においては、水電解質二次電池の正極活物質として用いた場合に、放電容量が大きく、高温充電時のガス発生が少ないLi−Ni複合酸化物粒子粉末が提案されている。
しかし、特許文献6では、一次粒子の平均粒子径が1〜4μmとして表面積の上昇を抑える事によりガス発生の抑制を実現させた結果、電池の出力特性上、好ましいとは言えないといった別の問題が存在した。
そこで、他の電池特性とバランスをとりつつも、電池の膨張を低減することができる正極活物質が望まれている。
従って、本発明の目的は、優れた電池特性を有し、且つ、高温充電時のガス発生量が少ないリチウムイオン二次電池用正極活物質を提供することにある。
本発明者らは、上記実情に鑑み鋭意研究を重ねた結果、リチウムニッケルマンガンコバルト複合酸化物に、Bi及びSbを特定の比率で含有させることにより、優れた電池特性を維持しつつ、且つ、高温充電時のガス発生を少なくすることができることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明(1)は、Bi原子及びSb原子を含有する下記一般式(1):
LixNi1−y−zMnyCozO2 (1)
(式中、0.98≦x≦1.2であり、0<y≦0.5であり、0<z≦0.5であり、y+z<1.0である。)
で表されるリチウムニッケルマンガンコバルト複合酸化物であり、Biに対するSbの含有比(Sb/Bi)が原子換算のモル比で1〜10であり、残存するLiOH量が0.50質量%以下であり、残存するLi2CO3量が0.50質量%以下であることを特徴とするリチウムイオン二次電池用正極活物質を提供するものである。
LixNi1−y−zMnyCozO2 (1)
(式中、0.98≦x≦1.2であり、0<y≦0.5であり、0<z≦0.5であり、y+z<1.0である。)
で表されるリチウムニッケルマンガンコバルト複合酸化物であり、Biに対するSbの含有比(Sb/Bi)が原子換算のモル比で1〜10であり、残存するLiOH量が0.50質量%以下であり、残存するLi2CO3量が0.50質量%以下であることを特徴とするリチウムイオン二次電池用正極活物質を提供するものである。
また、本発明(2)は、正極活物質として、本発明(1)のリチウムイオン二次電池用正極活物質が用いられていることを特徴とするリチウムイオン二次電池を提供するものである。
本発明によれば、優れた電池特性を有し、且つ、高温充電時のガス発生量が少ないリチウムイオン二次電池用正極活物質を提供することができる。そのため、高温での充放電や保存による電池の膨張が少ないリチウムイオン二次電池を提供することができる。
本発明のリチウムイオン二次電池用正極活物質は、Bi原子及びSb原子を含有する下記一般式(1):
LixNi1−y−zMnyCozO2 (1)
(式中、0.98≦x≦1.2であり、0<y≦0.5であり、0<z≦0.5であり、y+z<1.0である。)
で表されるリチウムニッケルマンガンコバルト複合酸化物であり、Biに対するSbの含有比(Sb/Bi)が原子換算のモル比で1〜10であり、残存するLiOH量が0.50質量%以下であり、残存するLi2CO3量が0.50質量%以下であることを特徴とするリチウムイオン二次電池用正極活物質である。
LixNi1−y−zMnyCozO2 (1)
(式中、0.98≦x≦1.2であり、0<y≦0.5であり、0<z≦0.5であり、y+z<1.0である。)
で表されるリチウムニッケルマンガンコバルト複合酸化物であり、Biに対するSbの含有比(Sb/Bi)が原子換算のモル比で1〜10であり、残存するLiOH量が0.50質量%以下であり、残存するLi2CO3量が0.50質量%以下であることを特徴とするリチウムイオン二次電池用正極活物質である。
本発明のリチウムイオン二次電池用正極活物質は、下記一般式(1):
LixNi1−y−zMnyCozO2 (1)
で表されるリチウムニッケルマンガンコバルト複合酸化物である。
LixNi1−y−zMnyCozO2 (1)
で表されるリチウムニッケルマンガンコバルト複合酸化物である。
一般式(1)中、xは、0.98≦x≦1.2であり、正極活物質当たりの容量が大きくなる点で、1.00≦x≦1.07であることが好ましい。xが0.98未満だと、充放電に寄与するリチウム原子が不足するため、容量が低くなり、また、xが1.2を超えると、正極活物質の結晶構造に入る限界以上のリチウムが存在することになるため、容量が低くなる。
一般式(1)中、yは、0<y≦0.5であり、好ましくは0.1≦y≦0.4である。一般式(1)中、zは、0<z≦0.5であり、好ましくは0.1≦z≦0.4である。y及びzが上記範囲にあることにより、容量が高くなり、また、構造が安定する。
一般式(1)で表されるリチウムニッケルマンガンコバルト複合酸化物は、一次粒子のままであってもよいし、一次粒子が凝集した二次粒子であってもよい。
本発明のリチウムイオン二次電池用正極活物質に係る一般式(1)で表されるリチウムニッケルマンガンコバルト複合酸化物は、Bi原子及びSb原子の両方を含有する。一般式(1)で表されるリチウムニッケルマンガンコバルト複合酸化物が、凝集せずに一次粒子のままで存在している場合は、Bi原子及びSb原子は、一般式(1)で表されるリチウムニッケルマンガンコバルト複合酸化物の一次粒子表面に、Bi原子を含有する酸化物及びSb原子を含有する酸化物、Bi原子及びSb原子を含有する酸化物、Bi原子及びSb原子を含有するリチウム複合酸化物、Bi原子及びSb原子を含有するニッケル複合酸化物等が付着することにより、一般式(1)で表されるリチウムニッケルマンガンコバルト複合酸化物の一次粒子の表面に存在していてもよいし、あるいは、Bi原子及びSb原子は、一般式(1)で表されるリチウムニッケルマンガンコバルト複合酸化物の一次粒子内部に、固溶して存在していてもよい。また、一般式(1)で表されるリチウムニッケルマンガンコバルト複合酸化物が、一次粒子が凝集した二次粒子の場合は、Bi原子及びSb原子は、二次粒子を形成している一次粒子の間隙に、Bi原子を含有する酸化物及びSb原子を含有する酸化物、Bi原子及びSb原子を含有する酸化物、Bi原子及びSb原子を含有するリチウム複合酸化物、Bi原子及びSb原子を含有するニッケル複合酸化物等が存在することにより、二次粒子内部に存在していてもよいし、あるいは、Bi原子及びSb原子は、二次粒子の表面にBi原子を含有する酸化物及びSb原子を含有する酸化物、Bi原子及びSb原子を含有する酸化物、Bi原子及びSb原子を含有するリチウム複合酸化物、Bi原子及びSb原子を含有するニッケル複合酸化物等が付着することにより、二次粒子の表面に存在していてもよいし、あるいは、Bi原子及びSb原子は、二次粒子を形成する一次粒子の内部に、固溶して存在していてもよい。
一般式(1)で表されるリチウムニッケルマンガンコバルト複合酸化物中のBi原子の含有量は、ニッケル、マンガン及びコバルトの原子換算の合計モル数に対するBiの原子換算のモル%で、好ましくは0.01〜1.00モル%、特に好ましくは0.02〜0.30モル%である。一般式(1)で表されるリチウムニッケルマンガンコバルト複合酸化物中のBi原子の含有量が、上記範囲にあることにより、本発明の効果が高くなり、容量が低くなり過ぎない点で好ましい。
一般式(1)で表されるリチウムニッケルマンガンコバルト複合酸化物中のSb原子の含有量は、ニッケル、マンガン及びコバルトの原子換算の合計モル数に対するSbの原子換算のモル%で、好ましくは0.10〜1.00モル%、特に好ましくは0.15〜0.50モル%である。一般式(1)で表されるリチウムニッケルマンガンコバルト複合酸化物中のSb原子の含有量が、上記範囲にあることにより、本発明の効果が高くなり、容量が低くなり過ぎない点で好ましい。
一般式(1)で表されるリチウムニッケルマンガンコバルト複合酸化物中のBi原子及びSb原子の合計含有量は、ニッケル、マンガン及びコバルトの原子換算の合計モル数に対するBi及びSbの合計の原子換算のモル%で、好ましくは0.01〜1.00モル%、特に好ましくは0.05〜0.50モル%である。一般式(1)で表されるリチウムニッケルマンガンコバルト複合酸化物中のBi原子及びSb原子の合計含有量が、上記範囲にあることにより、本発明の効果が高くなり、容量が低くなり過ぎない点で好ましい。
一般式(1)で表されるリチウムニッケルマンガンコバルト複合酸化物中に含有されているBiとSbの比率は、Biの原子換算のモル数に対するSbの原子換算のモル数の比(Sb/Bi)で、1.0〜10.0、好ましくは1.5〜5.0である。一般式(1)で表されるリチウムニッケルマンガンコバルト複合酸化物中に含有されているBiとSbの比率が、上記範囲にあることにより、電池特性が高く、且つ、高温充電時のガス発生量が少なくなる。
一般式(1)で表されるリチウムニッケルマンガンコバルト複合酸化物中にBiが存在することにより、電解液との反応が少なくなるため、高温充電時のガス発生量は少なくなる。しかし、Biが存在すると、電池性能が低くなってしまう。そこで、本発明者らは、Sbを存在させることにより、電池性能を高くすることを試みた。そして、本発明者らは、Sbの存在量がBiの存在量より少ないと、Sbの含有による電池性能の向上効果は小さいが、Sbの存在量がBiの存在量に比べ、同程度又は過剰になると、Sbの含有による電池性能の向上効果が著しく高くなることを見出した。
本発明のリチウムイオン二次電池用正極活物質に残存するLiOH量は、0.50質量%以下、好ましくは0.15質量%以下である。リチウムイオン二次電池用正極活物質に残存するLiOH量が上記範囲にあることにより、高温充放電時のガス発生が少なくなる。なお、リチウムイオン二次電池用正極活物質に残存するLiOH量は、酸塩基反応による滴定によって定量される。
また、本発明のリチウムイオン二次電池用正極活物質に残存するLi2CO3量は、0.50質量%以下、好ましくは0.20質量%以下である。リチウムイオン二次電池用正極活物質に残存するLi2CO3量が上記範囲にあることにより、高温充放電時のガス発生が少なくなる。なお、リチウムイオン二次電池用正極活物質に残存するLi2CO3量は、酸塩基反応による滴定によって定量される。
本発明のリチウムイオン二次電池用正極活物質では、寿命特性の向上、出力特性の向上、充放電効率の向上、充放電後の抵抗増加の低減を目的として、一般式(1)で表されるリチウムニッケルマンガンコバルト複合酸化物が、更に、Mg、Al、Ca、Ti、Fe、Zn、Zr、Nb、Mo、W、Si及びCuから選ばれる1種類以上の金属原子(以下、「金属原子(M2)」とも記載する)を含有することができる。
一般式(1)で表されるリチウムニッケルマンガンコバルト複合酸化物が、凝集せずに一次粒子のままで存在している場合は、金属原子(M2)は、一般式(1)で表されるリチウムニッケルマンガンコバルト複合酸化物の一次粒子表面に、金属原子(M2)を含有する酸化物、金属原子(M2)を含有するリチウム複合酸化物、金属原子(M2)を含有するニッケル複合酸化物等が付着することにより、一般式(1)で表されるリチウムニッケルマンガンコバルト複合酸化物の一次粒子の表面に存在していてもよいし、あるいは、金属原子(M2)は、一般式(1)で表されるリチウムニッケルマンガンコバルト複合酸化物の一次粒子内部に、固溶して存在していてもよい。また、一般式(1)で表されるリチウムニッケルマンガンコバルト複合酸化物が、一次粒子が凝集した二次粒子の場合は、金属原子(M2)は、二次粒子を形成している一次粒子の間隙に、金属原子(M2)を含有する酸化物、金属原子(M2)を含有するリチウム複合酸化物、金属原子(M2)を含有するニッケル複合酸化物等が存在することにより、二次粒子内部に存在していてもよいし、あるいは、金属原子(M2)は、二次粒子の表面に金属原子(M2)を含有する酸化物、金属原子(M2)を含有するリチウム複合酸化物、金属原子(M2)を含有するニッケル複合酸化物等が付着することにより、二次粒子の表面に存在していてもよいし、あるいは、金属原子(M2)は、二次粒子を形成する一次粒子の内部に、固溶して存在していてもよい。
本発明のリチウムイオン二次電池用正極活物質が金属原子(M2)を含有する場合、一般式(1)で表されるリチウムニッケルマンガンコバルト複合酸化物中の金属原子(M2)の含有量は、ニッケル、マンガン及びコバルトの原子換算の合計モル数に対する金属原子(M2)の原子換算のモル%で、好ましくは0.05〜2.00mol%、特に好ましくは0.10〜0.50mol%である。一般式(1)で表されるリチウムニッケルマンガンコバルト複合酸化物中の金属原子(M2)の含有量が上記範囲にあることにより、正極活物質の性能を維持しながら、寿命特性の向上、出力特性の向上、充放電効率の向上、充放電後の抵抗増加の低減という効果を発揮することができる。なお、一般式(1)で表されるリチウムニッケルマンガンコバルト複合酸化物が、2種以上の金属原子(M2)を含有する場合、上記金属原子(M2)の含有量は、2種以上の金属原子(M2)の合計の原子換算のモル%である。
本発明のリチウムイオン二次電池用正極活物質に係る一般式(1)で表されるリチウムニッケルマンガンコバルト複合酸化物は、一次粒子が凝集した二次粒子であることが、塗料中での分散性が良好である点で好ましい。
一般式(1)で表されるリチウムニッケルマンガンコバルト複合酸化物が、一次粒子が凝集した二次粒子の場合、二次粒子を構成する一次粒子の平均粒子径は、好ましくは0.1〜1.0μm、特に好ましくは0.15〜0.95μmである。二次粒子を構成する一次粒子の平均粒子径が上記範囲にあることにより、良好な出力特性が得られる。なお、二次粒子を構成する一次粒子の平均粒子径は、SEM図観察によって求められる。
一般式(1)で表されるリチウムニッケルマンガンコバルト複合酸化物が、一次粒子が凝集した二次粒子の場合、二次粒子の平均粒子径は、2.0〜20.0μmが好ましい。二次粒子の平均粒子径が2.0μm未満だと分散性が低くなり易く、また、20.0μmを超えると沈降性が大きくなり易い。特に、二次粒子の平均粒子径が5.0μm〜15.0μmであることが、電極用の塗料を作成する際の安定性の点から、好ましい。なお、二次粒子の平均粒子径は、レーザー光散乱法により測定される体積頻度粒度分布測定により求められる積算50%(D50)の粒径である。
一般式(1)で表されるリチウムニッケルマンガンコバルト複合酸化物が、凝集せずに一次粒子のままで存在している場合は、一次粒子の平均粒子径は、好ましくは0.10〜1.00μm、特に好ましくは0.15〜0.95μmである。一次粒子の平均粒子径が上記範囲にあることにより、良好な出力特性が得られる。なお、凝集せずに一次粒子のままで存在している場合は、一次粒子の平均粒子径は、SEM図観察によって求められる。
本発明のリチウムイオン二次電池用正極活物質のBET比表面積は、好ましくは1.50m2/g以下、特に好ましくは0.20〜0.60m2/gである。リチウムイオン二次電池用正極活物質のBET比表面積が上記範囲にあることにより、電極塗料が安定する。
本発明のリチウムイオン二次電池用正極活物質は、リチウムイオン二次電池の放電容量、容量維持率、出力特性、低温特性等の電池特性を高く、且つ、高温充電時のガスの発生を少なくすることができる。特に、本発明のリチウムイオン二次電池用正極活物質は、出力特性を高く、且つ、高温充電時のガス発生を少なくすることができる。
次いで、本発明のリチウムイオン二次電池用正極活物質を製造する方法について説明する。なお、本発明のリチウムイオン二次電池用正極活物質は、どのような製造方法で製造されたからは、特に制限されない。
本発明のリチウムイオン二次電池用正極活物質を製造する方法の第一の形態例(以下、製造方法の形態例(1)とも記載する。)としては、(a)ニッケル原子、コバルト原子及びマンガン原子を含有する化合物と、(b)リチウム化合物と、(c)ビスマス化合物と、(d)アンチモン化合物と、を混合するか、又は(a)ニッケル原子、コバルト原子及びマンガン原子を含有する化合物と、(b)リチウム化合物と、(c)ビスマス化合物と、(d)アンチモン化合物と、(e)Mg、Al、Ca、Ti、Fe、Zn、Zr、Nb、Mo、W、Si及びCuから選ばれる1種類以上の原子を含有する化合物と、を混合して、原料混合物を得る第1工程と、第1工程を行い得られる原料混合物を焼成して、本発明のリチウムイオン二次電池用正極活物質を得る第2工程と、有する製造方法が挙げられる。
製造方法の形態例(1)の第1工程に係る(a)ニッケル原子、コバルト原子及びマンガン原子を含有する化合物としては、例えば、これらの複合水酸化物、複合オキシ水酸化物、複合炭酸塩又は複合酸化物が挙げられる。複合水酸化物は、例えば、共沈法によって調製される。具体的には、ニッケル原子、コバルト原子及びマンガン原子を含有する水溶液と、錯化剤の水溶液と、アルカリの水溶液とを混合して、複合水酸化物を共沈させることにより、複合水酸化物を得ることができる。共沈法としては、特開平10−81521号公報、特開平10−81520号公報、特開平10−29820号公報、2002−201028号公報等に記載の方法が挙げられる。また、前述の共沈法により複合水酸化物の沈殿を得た後、反応液に空気を吹き込み、酸化を行うことにより、複合オキシ水酸化物を得ることができる。また、前述の共沈法により複合水酸化物の沈殿を得た後、沈殿物を例えば200〜500℃で加熱することにより、複合酸化物を得ることができる。また、前述の共沈法と同様にニッケル原子、コバルト原子及びマンガン原子を含有する水溶液と、錯化剤の水溶液を調製し、アルカリ水溶液として炭酸アルカリ又は炭酸水素アルカリの水溶液を混合することにより、複合炭酸塩を得ることができる。なお、製造方法の形態例(1)において、(a)ニッケル原子、コバルト原子及びマンガン原子を含有する化合物としては、これらの各原子を含有する複合水酸化物であることが(b)リチウム化合物との反応性が高くなる点で好ましい。
第1工程に係る(a)ニッケル原子、コバルト原子及びマンガン原子を含有する化合物中のニッケル原子に対するコバルト原子の原子比は0.10〜1.50、好ましくは0.12〜1.00であり、ニッケル原子に対するマンガン原子の原子比が0.10〜1.50、好ましくは0.12〜1.00である。
第1工程に係る(b)リチウム化合物は、リチウム原子を含有する化合物であり、(b)リチウム化合物としては、例えば、リチウムの酸化物、水酸化物、炭酸塩、硝酸塩、有機酸塩等が挙げられる。この中で、(b)リチウム化合物としては、炭酸リチウムが安価で生産作業性に優れる点で好ましい。また、(b)リチウム化合物としては、水酸化リチウムが反応性が高い点で好ましい。(b)リチウム化合物としては、反応性が良好になる点で、レーザー法粒度分布測定法から求められる平均粒子径(D50)が、1〜100μmであることが好ましく、5〜80μmであることが特に好ましい。
第1工程に係る(c)ビスマス化合物は、ビスマス原子を含有する化合物であり、(c)ビスマス化合物としては、ビスマスの酸化物、硫酸物、硝酸物、塩化物等が挙げられる。この中で、酸化ビスマスが、(b)リチウム化合物との反応性が高い点で好ましい。また、(c)ビスマス化合物としては、反応性が良好になる点で、レーザー法粒度分布測定法から求められる平均粒子径(D50)が、5〜50μmであることが好ましく、10〜40μmであることが特に好ましい。
第1工程に係る(d)アンチモン化合物は、アンチモン原子を含有する化合物であり、(d)アンチモン化合物としては、Sb2O3、Sb2O4、Sb2O5等が挙げられる。この中、Sb2O3が安価で入手し易い点で好ましい。また、(d)アンチモン化合物は、反応性が良好になる点で、レーザー法粒度分布測定法から求められる平均粒子径(D50)が、10.0μm以下であることが好ましく、1.0〜5.0μmであることが特に好ましい。
第一工程に係る(e)Mg、Al、Ca、Ti、Fe、Zn、Zr、Nb、Mo、W、Si及びCuから選ばれる1種類以上の原子を含有する化合物(以下、「金属原子(M2)を含有する化合物」とも記載する。)は、寿命特性の向上、出力特性の向上、充放電効率の向上、充放電後の抵抗増加の低減を目的として必要により添加される。金属原子(M2)を含有する化合物としては、特に制限されず、例えば、金属原子(M2)のシュウ酸塩、酢酸塩、酸化物、水酸化物、炭酸塩、硫酸塩、硝酸塩等が挙げられる。
第1工程では、先ず、(a)ニッケル原子、コバルト原子及びマンガン原子を含有する化合物、(b)リチウム化合物、(c)ビスマス化合物及び(d)アンチモン化合物を所定量混合して、原料混合物を得るか、又は(a)ニッケル原子、コバルト原子及びマンガン原子を含有する化合物、(b)リチウム化合物、(c)ビスマス化合物、(d)アンチモン化合物及び(e)金属原子(M2)を含有する化合物を所定量混合して、原料混合物を得る。
第1工程において、(e)金属原子(M2)を含有する化合物を用いない場合、(a)ニッケル原子、コバルト原子及びマンガン原子を含有する化合物、(b)リチウム化合物、(c)ビスマス化合物、及び(d)アンチモン化合物の混合割合は、原子換算でニッケル原子、コバルト原子、マンガン原子、ビスマス原子及びアンチモン原子の合計モル数に対するリチウム原子のモル数の比(Li/(Ni+Co+Mn+Bi+Sb))が、0.98以上、好ましくは1.00〜1.08、特に好ましくは1.02〜1.06となる混合割合である。また、第1工程において、(e)金属原子(M2)を含有する化合物を用いる場合、(a)ニッケル原子、コバルト原子及びマンガン原子を含有する化合物、(b)リチウム化合物、(c)ビスマス化合物、(d)アンチモン化合物及び(e)金属原子(M2)を含有する化合物の混合割合は、原子換算でニッケル原子、コバルト原子、マンガン原子、ビスマス原子、アンチモン原子及び金属原子(M2)の合計モル数に対するリチウム原子のモル数の比(Li/(Ni+Co+Mn+Bi+Sb+M2))が、0.98以上、好ましくは1.00〜1.08、特に好ましくは1.02〜1.06となる混合割合である。これらの化合物の混合割合が上記範囲にあることにより、サイクル特性に優れた正極活物質が得られる。一方、これらの化合物の混合割合が上記範囲をはずれると、得られる正極活物質の層状結晶構造におけるリチウム層に欠陥が生じ、結晶構造の安定性が悪くなるため、充放電の負荷に対する耐久性が劣る。
(c)ビスマス化合物の混合量は、原子換算で、ニッケル原子、コバルト原子及びマンガン原子の合計モル数に対するビスマス原子のモル%が、好ましくは0.01〜1.00モル%、特に好ましくは0.02〜0.30モル%となる混合量である。また、(d)アンチモン化合物の混合量は、原子換算で、ニッケル原子、コバルト原子及びマンガン原子の合計モル数に対するアンチモン原子のモル%が、好ましくは0.10〜1.00モル%、特に好ましくは0.15〜0.50モル%となる混合量である。(c)ビスマス化合物及び(d)アンチモン化合物の混合量が上記範囲にあることにより、高温充電状態保存時のガス発生を少なくする効果が高くなる。また、(c)ビスマス化合物と(d)アンチモン化合物の混合比率は、原子換算で、ビスマス原子のモル数に対するアンチモン原子のモル数の比(Sb/Bi)が、1.0〜10.0、好ましくは1.5〜5.0となる混合比率である。
(e)金属原子(M2)の混合量は、原子換算で、ニッケル原子、コバルト原子及びマンガン原子の合計モル数に対する金属原子(M2)のモル%が、好ましくは0.05〜2.00モル%、特に好ましくは0.10〜0.50モル%となる混合量である。(e)金属原子(M2)の混合量が上記範囲にあることにより、正極活物質の性能を維持しながら寿命特性を向上させること、出力特性を向上させること、充放電効率を向上させること、充放電後の抵抗増加を低くすることができる。
第1工程において、原料化合物の混合は、乾式又は湿式のいずれでもよいが、製造が容易であるため乾式が好ましい。乾式混合の場合は、原料が均一に混合されるようなブレンダー等を用いることが好ましい。
次いで、第1工程で得られた原料混合物を用いて、第2工程を行い、本発明のリチウムイオン二次電池用正極活物質を得る。
第2工程は、第1工程で得られた原料混合物を焼成する工程である。第2工程のおける焼成温度は、1000℃以下、好ましくは750〜950℃である。焼成温度が1000℃を超えると、得られる正極活物質を用いたリチウム二次電池のサイクル特性と出力特性がカチオンミキシングの影響により低下する傾向がみられる。
第2工程において、所定の焼成温度に達するまでは、昇温速度を適宜調整することが好ましい。例えば、室温(25℃)から600℃までは、400〜800℃/hr、好ましくは500〜700℃/hrで昇温し、次いで、所定の焼成温度までは、50〜150℃/hr、好ましくは75〜125℃/hrで昇温することにより、生産効率が向上し、また、サイクル特性が優れるリチウムイオン二次電池を与える正極活物質が得られる。また、第2工程における焼成時間は、1〜30時間が好ましく、焼成雰囲気は、大気雰囲気又は酸素雰囲気が好ましい。
第2工程では、所望により複数回焼成を行ってもよい。また、粉体特性を均一にする目的で、一度焼成したものを粉砕した後、更に焼成を行ってもよい。
そして、焼成後、適宜冷却し、必要に応じ粉砕することにより、本発明のリチウムイオン二次電池用正極活物質が得られる。
本発明のリチウムイオン二次電池は、正極活物質として、本発明のリチウムイオン二次電池用正極活物質が用いられていることを特徴とするリチウムイオン二次電池である。本発明のリチウムイオン二次電池は、正極、負極、セパレータ、及びリチウム塩を含有する非水電解質からなる。
正極は、例えば、正極集電体上に正極合剤を塗布乾燥等して形成されるものである。前記正極合剤は正極活物質、導電剤、結着剤、及び必要により添加されるフィラー等からなる。本発明のリチウムイオン二次電池は、正極に本発明のリチウムイオン二次電池用正極活物質が均一に塗布されている。このことにより、本発明のリチウムイオン二次電池は、特にガス発生に由来する電池の体積膨張が少ない。
正極合剤に含有される正極活物質の含有量は、70〜100質量%、好ましくは90〜98質量%である。
正極集電体としては、構成された電池において化学変化を起こさない電子伝導体であれば、特に制限されるものでない。例えば、ステンレス鋼、ニッケル、アルミニウム、チタン、焼成炭素、アルミニウムやステンレス鋼の表面にカーボン、ニッケル、チタン、銀を表面処理させたもの等が挙げられる。これらの材料の表面を酸化して用いてもよく、表面処理により集電体表面に凹凸を付けて用いてもかまわない。また、集電体の形態としては、例えば、フォイル、フィルム、シート、ネット、パンチングされたもの、ラス体、多孔質体、発砲体、繊維群、不織布の成形体などが挙げられる。集電体の厚さは特に制限されないが、1〜500μmとすることが好ましい。
導電剤としては、構成された電池において化学変化を起こさない電子伝導材料であれば特に限定されない。例えば、天然黒鉛及び人工黒鉛等の黒鉛、カーボンブラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、チャンネルブラック、ファーネスブラック、ランプブラック、サーマルブラック等のカーボンブラック類、炭素繊維や金属繊維等の導電性繊維類、フッ化カーボン、アルミニウム、ニッケル粉等の金属粉末類、酸化亜鉛、チタン酸カリウム等の導電性ウィスカー類、酸化チタン等の導電性金属酸化物、或いはポリフェニレン誘導体等の導電性材料が挙げられる。前記天然黒鉛としては、例えば、鱗状黒鉛、鱗片状黒鉛及び土状黒鉛等が挙げられる。これらは、1種又は2種以上組み合わせて用いることができる。導電剤の配合比率は、正極合剤中、1〜50質量%、好ましくは2〜30質量%である。
結着剤としては、例えば、デンプン、ポリフッ化ビニリデン、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、再生セルロース、ジアセチルセルロース、ポリビニルピロリドン、テトラフロオロエチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン−ジエンターポリマー(EPDM)、スルホン化EPDM、スチレンブタジエンゴム、フッ素ゴム、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロエチレン共重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、フッ化ビニリデン−クロロトリフルオロエチレン共重合体、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体、ポリクロロトリフルオロエチレン、フッ化ビニリデン−ペンタフルオロプロピレン共重合体、プロピレン−テトラフルオロエチレン共重合体、エチレン−クロロトリフルオロエチレン共重合体、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン−テトラフルオロエチレン共重合体、フッ化ビニリデン−パーフルオロメチルビニルエーテル−テトラフルオロエチレン共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体またはその(Na+)イオン架橋体、エチレン−メタクリル酸共重合体またはその(Na+)イオン架橋体、エチレン−アクリル酸メチル共重合体またはその(Na+)イオン架橋体、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体またはその(Na+)イオン架橋体、ポリエチレンオキシドなどの多糖類、熱可塑性樹脂、ゴム弾性を有するポリマー等が挙げられる。これらを1種または2種以上組み合わせて用いることができる。なお、多糖類のようにリチウムと反応するような官能基を含む化合物を用いる場合には、例えば、イソシアネート基のような化合物を添加することにより、その官能基を失活させることが好ましい。結着剤の配合比率は、正極合剤中、1〜50質量%、好ましくは5〜15質量%である。
フィラーは、正極合剤において正極の体積膨張等を抑制するものであり、必要により添加される。フィラーとしては、構成された電池において化学変化を起こさない繊維状材料であれば何でも用いることができる。例としては、ポリプロピレン、ポリエチレン等のオレフィン系ポリマー、ガラス、炭素等の繊維が挙げられる。フィラーの添加量は特に限定されないが、正極合剤中において、0〜30質量%であることが好ましい。
負極は、負極集電体上に負極材料を塗布乾燥等して形成される。負極集電体としては、構成された電池において化学変化を起こさない電子伝導体であれば特に制限されるものでない。例としては、ステンレス鋼、ニッケル、銅、チタン、アルミニウム、焼成炭素、銅やステンレス鋼の表面にカーボン、ニッケル、チタン、銀を表面処理させたもの及びアルミニウム−カドミウム合金等が挙げられる。また、これらの材料の表面を酸化して用いてもよく、表面処理により集電体表面に凹凸を付けて用いてもよい。また、集電体の形態としては、例えば、フォイル、フィルム、シート、ネット、パンチングされたもの、ラス体、多孔質体、発砲体、繊維群、不織布の成形体などが挙げられる。集電体の厚さは特に制限されないが、1〜500μmとすることが好ましい。
負極材料としては、特に制限されるものではないが、例えば、炭素質材料、金属複合酸化物、リチウム金属、リチウム合金、ケイ素系合金、錫系合金、金属酸化物、導電性高分子、カルコゲン化合物、Li−Co−Ni系材料等が挙げられる。炭素質材料としては、例えば、難黒鉛化炭素材料、黒鉛系炭素材料等が挙げられる。金属複合酸化物としては、例えば、SnP(M1)1−p(M2)qOr(式中、M1はMn、Fe、Pb及びGeから選ばれる1種以上の元素を示し、M2はAl、B、P、Si、周期律表第1族、第2族、第3族及びハロゲン元素から選ばれる1種以上の元素を示し、0<p≦1、1≦q≦3、1≦r≦8を示す。)、LixFe2O3(0≦x≦1)、LixWO2(0≦x≦1)、チタン酸リチウム等の化合物が挙げられる。金属酸化物としては、GeO、GeO2、SnO、SnO2、PbO、PbO2、Pb2O3、Pb3O4、Sb2O3、Sb2O4、Sb2O5、Bi2O3、Bi2O4、Bi2O5等が挙げられる。導電性高分子としては、ポリアセチレン、ポリ−p−フェニレン等が挙げられる。
セパレータとしては、大きなイオン透過度を持ち、所定の機械的強度を持った絶縁性の薄膜が用いられる。耐有機溶剤性と疎水性からポリプロピレンなどのオレフィン系ポリマーあるいはガラス繊維あるいはポリエチレンなどからつくられたシートや不織布が用いられる。セパレータの孔径としては、一般的に電池用として有用な範囲であればよく、例えば、0.01〜10μmである。セパレータの厚みとしては、一般的な電池用の範囲であればよく、例えば5〜300μmである。なお、後述する電解質としてポリマーなどの固体電解質が用いられる場合には、固体電解質がセパレータを兼ねるようなものであってもよい。
リチウム塩を含有する非水電解質は、非水電解質とリチウム塩とからなるものである。非水電解質としては、非水電解液、有機固体電解質、無機固体電解質などが用いられる。非水電解液としては、例えば、N−メチル−2−ピロリジノン、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、γ−ブチロラクトン、1,2−ジメトキシエタン、テトラヒドロキシフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、ジメチルスルフォキシド、1,3−ジオキソラン、ホルムアミド、ジメチルホルムアミド、ジオキソラン、アセトニトリル、ニトロメタン、蟻酸メチル、酢酸メチル、リン酸トリエステル、トリメトキシメタン、ジオキソラン誘導体、スルホラン、メチルスルホラン、3−メチル−2−オキサゾリジノン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、プロピレンカーボネート誘導体、テトラヒドロフラン誘導体、ジエチルエーテル、1,3−プロパンサルトン、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル等の非プロトン性有機溶媒の1種または2種以上を混合した溶媒が挙げられる。
有機固体電解質としては、例えば、ポリエチレン誘導体、ポリエチレンオキサイド誘導体又はこれを含むポリマー、ポリプロピレンオキサイド誘導体又はこれを含むポリマー、リン酸エステルポリマー、ポリホスファゼン、ポリアジリジン、ポリエチレンスルフィド、ポリビニルアルコール、ポリフッ化ビニリデン、ポリヘキサフルオロプロピレン等のイオン性解離基を含むポリマー、イオン性解離基を含むポリマーと上記非水電解液の混合物等が挙げられる。
無機固体電解質としては、Liの窒化物、ハロゲン化物、酸素酸塩、硫化物等を用いることができる。例としては、Li3N、LiI、Li5NI2、Li3N−LiI−LiOH、LiSiO4、LiSiO4−LiI−LiOH、Li2SiS3、Li4SiO4、Li4SiO4−LiI−LiOH、P2S5、Li2S又はLi2S−P2S5、Li2S−SiS2、Li2S−GeS2、Li2S−Ga2S3、Li2S−B2S3、Li2S−P2S5−X、Li2S−SiS2−X、Li2S−GeS2−X、Li2S−Ga2S3−X、Li2S−B2S3−X、(式中、XはLiI、B2S3、又はAl2S3から選ばれる少なくとも1種以上)等が挙げられる。
更に、無機固体電解質が非晶質(ガラス)の場合は、リン酸リチウム(Li3PO4)、酸化リチウム(Li2O)、硫酸リチウム(Li2SO4)、酸化リン(P2O5)、硼酸リチウム(Li3BO3)等の酸素を含む化合物、Li3PO4−xN2x/3(xは0<x<4)、Li4SiO4−xN2x/3(xは0<x<4)、Li4GeO4−xN2x/3(xは0<x<4)、Li3BO3−xN2x/3(xは0<x<3)等の窒素を含む化合物を無機固体電解質に含有させることができる。この酸素を含む化合物又は窒素を含む化合物の添加により、形成される非晶質骨格の隙間を広げ、リチウムイオンが移動する妨げを軽減し、更にイオン伝導性を向上させることができる。
リチウム塩としては、上記非水電解質に溶解するものが用いられる。例としては、LiCl、LiBr、LiI、LiClO4、LiBF4、LiB10Cl10、LiPF6、LiCF3SO3、LiCF3CO2、LiAsF6、LiSbF6、LiAlCl4、CH3SO3Li、CF3SO3Li、(CF3SO2)2NLi、クロロボランリチウム、低級脂肪族カルボン酸リチウム、四フェニルホウ酸リチウム、イミド類等の1種または2種以上を混合した塩が挙げられる。
また、非水電解質には、放電、充電特性、難燃性を改良する目的により、以下に示す化合物を添加することができる。例えば、ピリジン、トリエチルホスファイト、トリエタノールアミン、環状エーテル、エチレンジアミン、n−グライム、ヘキサリン酸トリアミド、ニトロベンゼン誘導体、硫黄、キノンイミン染料、N−置換オキサゾリジノンとN,N−置換イミダゾリジン、エチレングリコールジアルキルエーテル、アンモニウム塩、ポリエチレングルコール、ピロール、2−メトキシエタノール、三塩化アルミニウム、導電性ポリマー電極活物質のモノマー、トリエチレンホスホンアミド、トリアルキルホスフィン、モルフォリン、カルボニル基を持つアリール化合物、ヘキサメチルホスホリックトリアミドと4−アルキルモルフォリン、二環性の三級アミン、オイル、ホスホニウム塩及び三級スルホニウム塩、ホスファゼン、炭酸エステル等が挙げられる。また、電解液を不燃性にするために含ハロゲン溶媒、例えば、四塩化炭素、三弗化エチレンを電解液に含ませることができる。また、高温保存に適性を持たせるために電解液に炭酸ガスを含ませることができる。
本発明のリチウムイオン二次電池は、電池特性に優れ、且つ、高温充電時のガス発生が少ないリチウムイオン二次電池である。電池の形状はボタン、シート、シリンダー、角、コイン型等いずれの形状であってもよい。
本発明のリチウムイオン二次電池の用途は、特に限定されないが、例えば、ノートパソコン、ラップトップパソコン、ポケットワープロ、携帯電話、コードレス子機、ポータブルCDプレーヤー、ラジオ、液晶テレビ、バックアップ電源、電気シェーバー、メモリーカード、ビデオムービー等の電子機器、自動車、電動車両、ゲーム機器等の民生用電子機器が挙げられる。
以下、本発明を実施例により詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
以下の実施例及び比較例では、下記の諸物性を有する市販のニッケル原子、マンガン原子及びコバルト原子を含む複合水酸化物を使用した。
(実施例1〜13)
<第1工程>
実施例1〜11では、複合水酸化物1と炭酸リチウム(平均粒径6.1μm)とを、実施例12では、複合水酸化物2と水酸化リチウム(平均粒径8.0μm)とを、実施例13では、複合水酸化物3と水酸化リチウム(平均粒径8.0μm)とを、Li原子、Ni原子、Mn原子及びCo原子のモル数の比が、表2の割合になるように秤量した。次いで、Bi原子及びSb原子のモル数の比が、表2に示す割合となるように、酸化ビスマス(III)(平均粒径24.8μm)と酸化アンチモン(III)(平均粒径3.7μm)とをそれぞれ秤量した。また、実施例4〜10では、表2に示す金属原子(M2)を含有する化合物(金属原子(M2)を含有する化合物)を、金属原子(M2)のモル数の比が、表2に示す割合になるように秤量した。
次いで、以上の秤量物を混合して、均一に混合された原料混合物を得た。
なお、金属原子(M2)を含む化合物として、水酸化カルシウム(平均粒径7.0μm)、酸化マグネシウム(平均粒径3.9μm)、酸化銅(平均粒径4.0μm)、水酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化モリブデンを使用した。
<第1工程>
実施例1〜11では、複合水酸化物1と炭酸リチウム(平均粒径6.1μm)とを、実施例12では、複合水酸化物2と水酸化リチウム(平均粒径8.0μm)とを、実施例13では、複合水酸化物3と水酸化リチウム(平均粒径8.0μm)とを、Li原子、Ni原子、Mn原子及びCo原子のモル数の比が、表2の割合になるように秤量した。次いで、Bi原子及びSb原子のモル数の比が、表2に示す割合となるように、酸化ビスマス(III)(平均粒径24.8μm)と酸化アンチモン(III)(平均粒径3.7μm)とをそれぞれ秤量した。また、実施例4〜10では、表2に示す金属原子(M2)を含有する化合物(金属原子(M2)を含有する化合物)を、金属原子(M2)のモル数の比が、表2に示す割合になるように秤量した。
次いで、以上の秤量物を混合して、均一に混合された原料混合物を得た。
なお、金属原子(M2)を含む化合物として、水酸化カルシウム(平均粒径7.0μm)、酸化マグネシウム(平均粒径3.9μm)、酸化銅(平均粒径4.0μm)、水酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化モリブデンを使用した。
<第2工程>
実施例1〜11では、得られた原料混合物を、室温から600℃までは600℃/hrの昇温速度で昇温し、次いで、950℃までは100℃/hrの昇温速度で昇温し、そのまま950℃で5時間、大気雰囲気下の大気炉で焼成した。焼成後、焼成物を、冷却し、粉砕して、二次粒子の粒子形状が球状の正極活物質を得た。
実施例1〜11では、得られた原料混合物を、室温から600℃までは600℃/hrの昇温速度で昇温し、次いで、950℃までは100℃/hrの昇温速度で昇温し、そのまま950℃で5時間、大気雰囲気下の大気炉で焼成した。焼成後、焼成物を、冷却し、粉砕して、二次粒子の粒子形状が球状の正極活物質を得た。
<第2工程>
実施例12では、得られた原料混合物を、室温から300℃まで300℃/hrの昇温速度で昇温し、300℃で2時間焼成し、次いで、850℃まで100℃/hrの昇温速度で昇温し、そのまま850℃で20時間、酸素雰囲気下で焼成した。焼成後、焼成物を、冷却し、粉砕して、二次粒子の粒子形状が球状の正極活物質を得た。
実施例12では、得られた原料混合物を、室温から300℃まで300℃/hrの昇温速度で昇温し、300℃で2時間焼成し、次いで、850℃まで100℃/hrの昇温速度で昇温し、そのまま850℃で20時間、酸素雰囲気下で焼成した。焼成後、焼成物を、冷却し、粉砕して、二次粒子の粒子形状が球状の正極活物質を得た。
<第2工程>
実施例13では、得られた原料混合物を、300℃まで300℃/hrの昇温速度で昇温し、300℃で2時間焼成し、次いで、800℃まで100℃/hrの昇温速度で昇温し、そのまま800℃で20時間、酸素雰囲気下で焼成した。焼成後、焼成物を、冷却し、粉砕して、二次粒子の粒子形状が球状の正極活物質を得た。
実施例13では、得られた原料混合物を、300℃まで300℃/hrの昇温速度で昇温し、300℃で2時間焼成し、次いで、800℃まで100℃/hrの昇温速度で昇温し、そのまま800℃で20時間、酸素雰囲気下で焼成した。焼成後、焼成物を、冷却し、粉砕して、二次粒子の粒子形状が球状の正極活物質を得た。
(比較例1〜11)
<第1工程>
比較例1〜7では、複合水酸化物1と炭酸リチウムとを、比較例8〜9では、複合水酸化物2と水酸化リチウム(平均粒径8.0μm)とを、比較例10〜11では、複合水酸化物3と水酸化リチウム(平均粒径8.0μm)とを、Li原子、Ni原子、Mn原子及びCo原子のモル数の比が、表2の割合になるように秤量した。次いで、Bi原子及びSb原子のモル数の比が、表2に示す割合となるように、酸化ビスマス(III)(平均粒径24.8μm)と酸化アンチモン(III)(平均粒径3.7μm)とを秤量した。
次いで、以上の秤量物を混合して、均一に混合された原料混合物を得た。
<第1工程>
比較例1〜7では、複合水酸化物1と炭酸リチウムとを、比較例8〜9では、複合水酸化物2と水酸化リチウム(平均粒径8.0μm)とを、比較例10〜11では、複合水酸化物3と水酸化リチウム(平均粒径8.0μm)とを、Li原子、Ni原子、Mn原子及びCo原子のモル数の比が、表2の割合になるように秤量した。次いで、Bi原子及びSb原子のモル数の比が、表2に示す割合となるように、酸化ビスマス(III)(平均粒径24.8μm)と酸化アンチモン(III)(平均粒径3.7μm)とを秤量した。
次いで、以上の秤量物を混合して、均一に混合された原料混合物を得た。
<第2工程>
比較例1〜7では、得られた原料混合物を、室温から600℃までは600℃/hrの昇温速度で昇温し、次いで、950℃までは100℃/hrの昇温速度で昇温し、そのまま950℃で5時間、大気雰囲気下の大気炉で焼成した。焼成後、冷却し、粉砕して、二次粒子の粒子形状が球状の正極活物質を得た。
比較例1〜7では、得られた原料混合物を、室温から600℃までは600℃/hrの昇温速度で昇温し、次いで、950℃までは100℃/hrの昇温速度で昇温し、そのまま950℃で5時間、大気雰囲気下の大気炉で焼成した。焼成後、冷却し、粉砕して、二次粒子の粒子形状が球状の正極活物質を得た。
<第2工程>
比較例8〜9では、得られた原料混合物を、300℃まで300℃/hrの昇温速度で昇温し、300℃で2時間焼成し、次いで、850℃まで100℃/hrの昇温速度で昇温し、そのまま850℃で20時間、酸素雰囲気下で焼成した。焼成後、焼成物を、冷却し、粉砕して、二次粒子の粒子形状が球状の正極活物質を得た。
比較例8〜9では、得られた原料混合物を、300℃まで300℃/hrの昇温速度で昇温し、300℃で2時間焼成し、次いで、850℃まで100℃/hrの昇温速度で昇温し、そのまま850℃で20時間、酸素雰囲気下で焼成した。焼成後、焼成物を、冷却し、粉砕して、二次粒子の粒子形状が球状の正極活物質を得た。
<第2工程>
比較例10〜11では、得られた原料混合物を、300℃まで300℃/hrの昇温速度で昇温し、300℃で2時間焼成し、次いで、800℃まで100℃/hrの昇温速度で昇温し、そのまま800℃で20時間、酸素雰囲気下で焼成した。焼成後、焼成物を、冷却し、粉砕して、二次粒子の粒子形状が球状の正極活物質を得た。
比較例10〜11では、得られた原料混合物を、300℃まで300℃/hrの昇温速度で昇温し、300℃で2時間焼成し、次いで、800℃まで100℃/hrの昇温速度で昇温し、そのまま800℃で20時間、酸素雰囲気下で焼成した。焼成後、焼成物を、冷却し、粉砕して、二次粒子の粒子形状が球状の正極活物質を得た。
<リチウムニッケルマンガン複合酸化物の物性評価>
実施例及び比較例で得られた正極活物質について、一次粒子の平均粒子径、二次粒子の平均粒子径、BET比表面積、残留アルカリ値、ガス発生量を求めた。また、その結果を表3に示す。
(二次粒子の平均粒子径の測定)
日機装社製、マイクロトラックMT3300EXII粒度分析計、MTEX−SDUを用いて測定した。
(一次粒子の平均粒子径の測定)
走査型電子顕微鏡(日立製 S−4800)を用いて任意に抽出した100個の凝集粒子を観察し、それらの凝集粒子中の一次粒子の径を測定し、平均値を求めた。
(残留LiOH量及び残留Li2CO3量の測定)
試料を5g取り、それを100gの純水に投入してマグネチックスターラーを用いて5分間撹拌した。撹拌後、濾紙を用いて濾過を行い、濾液を得た。得られた濾液の重量を測定したのち、自動滴定装置(平沼産業製 COM−2000)によって、0.1M塩酸水溶液で滴定を行い、滴定曲線を描いた。その滴定曲線における第一変曲点と第二変曲点から、それぞれ残留LiOH量及び残留Li2CO3量濃を計算した。
実施例及び比較例で得られた正極活物質について、一次粒子の平均粒子径、二次粒子の平均粒子径、BET比表面積、残留アルカリ値、ガス発生量を求めた。また、その結果を表3に示す。
(二次粒子の平均粒子径の測定)
日機装社製、マイクロトラックMT3300EXII粒度分析計、MTEX−SDUを用いて測定した。
(一次粒子の平均粒子径の測定)
走査型電子顕微鏡(日立製 S−4800)を用いて任意に抽出した100個の凝集粒子を観察し、それらの凝集粒子中の一次粒子の径を測定し、平均値を求めた。
(残留LiOH量及び残留Li2CO3量の測定)
試料を5g取り、それを100gの純水に投入してマグネチックスターラーを用いて5分間撹拌した。撹拌後、濾紙を用いて濾過を行い、濾液を得た。得られた濾液の重量を測定したのち、自動滴定装置(平沼産業製 COM−2000)によって、0.1M塩酸水溶液で滴定を行い、滴定曲線を描いた。その滴定曲線における第一変曲点と第二変曲点から、それぞれ残留LiOH量及び残留Li2CO3量濃を計算した。
<ガス発生量の測定>
(評価用電池の作成)
実施例又は比較例で得られた正極活物質96質量%、黒鉛粉末2質量%、ポリフッ化ビニリデン2質量%を混合して正極剤とし、これをN−メチル−2−ピロリジノンに分散させて混練ペーストを調製した。得られた混練ペーストをアルミ箔に塗布したのち乾燥、プレス、裁断して正極板を得た。
この正極板を用いて、セパレータ、負極、正極、集電板、取り付け金具、外部端子、電解液等の各部材を使用して容量が200mAhのアルミラミネート型リチウム二次電池を製作した。このうち、負極はメソカーボンマイクロビーズ(MCMB)を用い、電解液にはエチレンカーボネートとジメチルカーボネートとメチルエチルカーボネートの25:60:15に、ビニレンカーボネートを1質量%添加した混練液1リットルにLiPF61モルを溶解したものを使用した。
作製したアルミラミネート型リチウムイオン二次電池を下記試験条件で作動させ、下記の電池性能を評価した。
(高温貯蔵後のガス発生量(膨れ試験))
先ず、上記アルミラミネート型リチウムイオン二次電池に対して、25℃で0.5Cにて、4.4Vに達するまで2時間の充電を行った後、更に3時間、4.4Vで電圧を保持させる定電流・定電圧充電(CCCV充電)を行った。その後、25℃で0.2Cにて2.7Vまで定電流放電(CC放電)させる充放電を行い、アルミラミネート型電池の体積V1を計測した。次に、80℃で4.4V、0.5Cの条件で定電流・定電圧充電(CCCV充電)を行った。その後、電流を流しつづけた状態でアルミラミネート型電池を80℃で26時間貯蔵した。貯蔵後、上記と同様に25℃で定電流放電(CC放電)を行い、アルミラミネート型電池の体積V2を計測した。体積V1、体積V2ならびに上記アルミラミネート型リチウムイオン二次電池に用いた正極活物質重量から、ガス発生量(膨れ量)を以下の式にて算出した。
ガス発生量(cm3/g)=(V2−V1)(cm3)/正極活物質重量(g)
(評価用電池の作成)
実施例又は比較例で得られた正極活物質96質量%、黒鉛粉末2質量%、ポリフッ化ビニリデン2質量%を混合して正極剤とし、これをN−メチル−2−ピロリジノンに分散させて混練ペーストを調製した。得られた混練ペーストをアルミ箔に塗布したのち乾燥、プレス、裁断して正極板を得た。
この正極板を用いて、セパレータ、負極、正極、集電板、取り付け金具、外部端子、電解液等の各部材を使用して容量が200mAhのアルミラミネート型リチウム二次電池を製作した。このうち、負極はメソカーボンマイクロビーズ(MCMB)を用い、電解液にはエチレンカーボネートとジメチルカーボネートとメチルエチルカーボネートの25:60:15に、ビニレンカーボネートを1質量%添加した混練液1リットルにLiPF61モルを溶解したものを使用した。
作製したアルミラミネート型リチウムイオン二次電池を下記試験条件で作動させ、下記の電池性能を評価した。
(高温貯蔵後のガス発生量(膨れ試験))
先ず、上記アルミラミネート型リチウムイオン二次電池に対して、25℃で0.5Cにて、4.4Vに達するまで2時間の充電を行った後、更に3時間、4.4Vで電圧を保持させる定電流・定電圧充電(CCCV充電)を行った。その後、25℃で0.2Cにて2.7Vまで定電流放電(CC放電)させる充放電を行い、アルミラミネート型電池の体積V1を計測した。次に、80℃で4.4V、0.5Cの条件で定電流・定電圧充電(CCCV充電)を行った。その後、電流を流しつづけた状態でアルミラミネート型電池を80℃で26時間貯蔵した。貯蔵後、上記と同様に25℃で定電流放電(CC放電)を行い、アルミラミネート型電池の体積V2を計測した。体積V1、体積V2ならびに上記アルミラミネート型リチウムイオン二次電池に用いた正極活物質重量から、ガス発生量(膨れ量)を以下の式にて算出した。
ガス発生量(cm3/g)=(V2−V1)(cm3)/正極活物質重量(g)
<電池性能試験>
(1)リチウムイオン二次電池の作製
実施例又は比較例で得られた正極活物質95質量%、黒鉛粉末2.5質量%、ポリフッ化ビニリデン2.5質量%を混合して正極剤とし、これをN−メチル−2−ピロリジノンに分散させて混練ペーストを調製した。該混練ペーストをアルミ箔に塗布したのち乾燥させたものをプレスして直径15mmの円盤に打ち抜いて正極板を得た。
この正極板を用いて、セパレータ、負極、正極、集電板、取り付け金具、外部端子、電解液等の各部材を使用してコイン型リチウムイオン二次電池を製作した。このうち、負極は金属リチウム箔を用い、エチレンカーボネートとジメチルカーボネートとメチルエチルカーボネートの25:60:15混練液1リットルにLiPF6を1モル溶解したものを使用した。
(1)リチウムイオン二次電池の作製
実施例又は比較例で得られた正極活物質95質量%、黒鉛粉末2.5質量%、ポリフッ化ビニリデン2.5質量%を混合して正極剤とし、これをN−メチル−2−ピロリジノンに分散させて混練ペーストを調製した。該混練ペーストをアルミ箔に塗布したのち乾燥させたものをプレスして直径15mmの円盤に打ち抜いて正極板を得た。
この正極板を用いて、セパレータ、負極、正極、集電板、取り付け金具、外部端子、電解液等の各部材を使用してコイン型リチウムイオン二次電池を製作した。このうち、負極は金属リチウム箔を用い、エチレンカーボネートとジメチルカーボネートとメチルエチルカーボネートの25:60:15混練液1リットルにLiPF6を1モル溶解したものを使用した。
(2)電池性能の評価
作成したリチウム二次電池を室温(25℃)において、下記条件で作動させ、下記の電池性能を評価した。結果を表4に示す。
<初期放電容量>
電流値0.5Cで4.3Vまで定電流定電圧(CCCV)で充電を行い、電流値0.2Cで2.7Vまで定電流(CC)で放電(以下、この操作を「1サイクル」とする)を行なうことにより、初期放電容量を測定した。
作成したリチウム二次電池を室温(25℃)において、下記条件で作動させ、下記の電池性能を評価した。結果を表4に示す。
<初期放電容量>
電流値0.5Cで4.3Vまで定電流定電圧(CCCV)で充電を行い、電流値0.2Cで2.7Vまで定電流(CC)で放電(以下、この操作を「1サイクル」とする)を行なうことにより、初期放電容量を測定した。
<10サイクル目のクーロン効率>
前述の初期放電容量の測定に用いたリチウムイオン二次電池について、上記充放電サイクルを10サイクル繰り返し、10サイクル目の放電容量及び10サイクル目の充電容量を測定し、下記式により10サイクル目のクーロン効率を算出した。
10サイクル目のクーロン効率(%)=(10サイクル目の放電容量/10サイクル目の充電容量)×100
前述の初期放電容量の測定に用いたリチウムイオン二次電池について、上記充放電サイクルを10サイクル繰り返し、10サイクル目の放電容量及び10サイクル目の充電容量を測定し、下記式により10サイクル目のクーロン効率を算出した。
10サイクル目のクーロン効率(%)=(10サイクル目の放電容量/10サイクル目の充電容量)×100
<20サイクル目の放電容量維持率>
前述の初期放電容量の測定に用いたリチウムイオン二次電池について、上記充放電サイクルを20サイクル繰り返し、1サイクル目の放電容量及び20サイクル目の充電容量を測定し、下記式から20サイクル目の放電容量維持率(%)を算出した。
20サイクル目の放電容量維持率(%)=(20サイクル目の放電容量/1サイクル目の放電容量)×100
<20サイクル目のエネルギー維持率>
前述の初期放電容量の測定に用いたリチウム二次電池について、1サイクル目のエネルギー密度(放電容量×電圧)及び20サイクル目のエネルギー密度(放電容量×電圧)を求め、下記式から20サイクル目のエネルギー維持率を算出した。
20サイクル目のエネルギー維持率(%)=(20サイクル目のエネルギー密度/1サイクル目のエネルギー密度)×100
前述の初期放電容量の測定に用いたリチウムイオン二次電池について、上記充放電サイクルを20サイクル繰り返し、1サイクル目の放電容量及び20サイクル目の充電容量を測定し、下記式から20サイクル目の放電容量維持率(%)を算出した。
20サイクル目の放電容量維持率(%)=(20サイクル目の放電容量/1サイクル目の放電容量)×100
<20サイクル目のエネルギー維持率>
前述の初期放電容量の測定に用いたリチウム二次電池について、1サイクル目のエネルギー密度(放電容量×電圧)及び20サイクル目のエネルギー密度(放電容量×電圧)を求め、下記式から20サイクル目のエネルギー維持率を算出した。
20サイクル目のエネルギー維持率(%)=(20サイクル目のエネルギー密度/1サイクル目のエネルギー密度)×100
<2C放電容量>
充電を電流値0.5Cで4.3Vまで定電流定電圧(CCCV)で充電を行った。充電の後、放電を電流値2.0Cで2.7Vまで定電流(CC)で行ない、そのときの容量を測定した。
充電を電流値0.5Cで4.3Vまで定電流定電圧(CCCV)で充電を行った。充電の後、放電を電流値2.0Cで2.7Vまで定電流(CC)で行ない、そのときの容量を測定した。
<出力特性>
充電を電流値0.5Cで4.3Vまで定電流定電圧(CCCV)で充電を行った。充電の後、電流値2.0Cで2.7Vまで定電流(CC)で放電を行ったときの容量(A)と電流値0.2で2.7Vまで定電流(CC)で放電を行ったときの容量(B)を求め、(A/B)×100の数値を出力特性値とした。
充電を電流値0.5Cで4.3Vまで定電流定電圧(CCCV)で充電を行った。充電の後、電流値2.0Cで2.7Vまで定電流(CC)で放電を行ったときの容量(A)と電流値0.2で2.7Vまで定電流(CC)で放電を行ったときの容量(B)を求め、(A/B)×100の数値を出力特性値とした。
表3に示す結果より、Bi及びSbを含有し且つSb/Biのモル比が本発明の規定範囲にある実施例は、NiとMnとCoの比が同じ比較例のリチウムニッケルマンガンコバルト複合酸化物と比べた場合、いずれも、ガス発生が少なかった。一方、Bi又はSbのいずれかを含有しない、あるいは、両方を含有しない、あるいは、Bi及びSbのいずれもを含有していてもSb/Biのモル比が本発明の規定範囲にない比較例は、いずれも、NiとMnとCoの比が同じ実施例のリチウムニッケルマンガンコバルト複合酸化物と比べて、ガス発生が多かった。なお、リチウムニッケルマンガンコバルト複合酸化物では、Niモル比が大きくなるほど、ガス発生が多くなる傾向にある。
Claims (8)
- Bi原子及びSb原子を含有する下記一般式(1):
LixNi1−y−zMnyCozO2 (1)
(式中、0.98≦x≦1.2であり、0<y≦0.5であり、0<z≦0.5であり、y+z<1.0である。)
で表されるリチウムニッケルマンガンコバルト複合酸化物であり、Biに対するSbの含有比(Sb/Bi)が原子換算のモル比で1〜10であり、残存するLiOH量が0.50質量%以下であり、残存するLi2CO3量が0.50質量%以下であることを特徴とするリチウムイオン二次電池用正極活物質。 - 一次粒子の平均粒子径が0.1μm以上1.0μm未満であることを特徴とする請求項1記載のリチウムイオン二次電池用正極活物質。
- 前記リチウムニッケルマンガンコバルト複合酸化物は、一次粒子が凝集して二次粒子を形成している凝集体であることを特徴とする請求項1又は2いずれか1項記載のリチウムイオン二次電池用正極活物質。
- 二次粒子の平均粒子径が2.0μm以上20.0μm未満であることを特徴とする請求項3記載のリチウムイオン二次電池用正極活物質。
- BET比表面積が1.50m2/g以下であることを特徴とする請求項1〜4いずれか1項記載のリチウムイオン二次電池用正極活物質。
- (a)ニッケル原子、コバルト原子及びマンガン原子を含有する化合物と、(b)リチウム化合物と、(c)ビスマス化合物と、(d)アンチモン化合物と、を混合して得られる原料混合物を、焼成して得られたものであることを特徴とする請求項1〜5いずれか1項記載のリチウムイオン二次電池用正極活物質。
- 前記一般式(1)で表されるリチウムニッケルマンガンコバルト複合酸化物が、更に、Mg、Al、Ca、Ti、Fe、Zn、Zr、Nb、Mo、W、Si及びCuから選ばれる1種以上の金属原子を含有することを特徴とする請求項1〜6いずれか1項記載のリチウムイオン二次電池用正極活物質。
- 正極活物質として、請求項1〜7いずれか1項記載のリチウムイオン二次電池用正極活物質が用いられていることを特徴とするリチウムイオン二次電池。
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---|---|---|---|---|
CN105304864A (zh) * | 2014-07-15 | 2016-02-03 | 北京当升材料科技股份有限公司 | 一种低硫的锰钴镍氢氧化物的制备处理方法 |
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JP2020031020A (ja) * | 2018-08-24 | 2020-02-27 | トヨタ自動車株式会社 | 非水電解液二次電池 |
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KR20220041709A (ko) * | 2020-09-25 | 2022-04-01 | 주식회사 엘지화학 | 양극 활물질 및 이의 제조방법 |
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-
2012
- 2012-08-21 JP JP2012182132A patent/JP2014041710A/ja not_active Withdrawn
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