JP2014031026A - 前照灯及びこれを備えた鞍乗型車両 - Google Patents

前照灯及びこれを備えた鞍乗型車両 Download PDF

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Abstract

【課題】小型化しつつ、被視認性を向上させることができる前照灯およびこれを備えた鞍乗型車両を提供する。
【解決手段】前照灯11は、LEDで構成される第1光源41と、第1光源41の位置近傍を焦点とし、前記第1光源41の光を反射してすれ違いビームLを照射するための第1リフレクタ47と、LEDで構成される第2光源44と、前記第2光源44の位置近傍を焦点とし、前記第2光源44の光を反射して走行ビームを照射するための第2リフレクタ49と、第1リフレクタ47から外れた第1光源41の光を第2リフレクタ49に導く傾斜面51aと、を備えている。第1リフレクタ47がすれ違いビームLを照射するとき、傾斜面51aは、第1リフレクタ47から外れた第1光源41の直接光を第2リフレクタ49に導く。これにより、第1リフレクタ47を大きくすることなく、前照灯11の被視認性を向上させることができる。
【選択図】図8

Description

この発明は、前照灯及びこれを備えた鞍乗型車両に関する。
従来、車両に搭載される前照灯の光源は、ハロゲンランプやキセノンランプ等のバルブで構成されている。バルブは、全方向に向けて発光する。よって、リフレクタはバルブの周囲全体を覆うような形状となる。
近年、バルブに代えてLED(発光ダイオード:Light Emitting Diode)で光源を構成することが試みられている。このような光源は、具体的には、LEDと、このLEDが設けられている基板とを備えている。LEDは、基板の一方面側のみに向けて発光し、基板の他方面側(裏面側)に向けて発光しない。よって、リフレクタは、基板の一方面側のみを覆うような形状で足りる。
また、LEDは、一方向を中心に強い光を照射する傾向がある。そこで、この一方向を含むようにリフレクタを配置すれば、リフレクタの面積をさらに小さくしても、十分な光量の光を前方へ照射させることができる。
以上のように、光源がLEDならば、バルブの場合に比べてリフレクタを小さくすることができ、前照灯を小型化することができる。
特開2009−48898号公報
このような構成を有する従来例の場合には、次のような問題がある。
すなわち、すれ違いビームを照射している前照灯を外部からみたとき、リフレクタの領域が明るく見える。これは、リフレクタが、光源の光の一部を散乱するためである。このようにリフレクタの領域が明るく見えるので、歩行者や対向車の運転手等はそれが前照灯であると気付き、車両の存在を認識できる。なお、本明細書では、すれ違いビームを点灯している前照灯が歩行者等の第三者から視認され易いかどうかを「被視認性」といい、車両の搭乗者にとって前方を視認し易いかどうかをいう「視認性」と区別する。しかしながら、前照灯が小型化され、リフレクタの面積が小さくなると、第三者にとって明るく見える前照灯の領域が小さくなる。このような前照灯を見慣れていない歩行者等にとっては、それが前照灯であると直ちに気付きにくくなることが考えられる。
この発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、小型化しつつ、被視認性を向上させることができる前照灯およびこれを備えた鞍乗型車両を提供することを目的とする。
この発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとる。
すなわち、本発明は、すれ違いビームおよび走行ビームを照射可能な前照灯であって、LEDで構成される第1光源と、前記第1光源の位置近傍を焦点とし、前記第1光源の光を反射してすれ違いビームを照射するための第1リフレクタと、LEDで構成される第2光源と、前記第2光源の位置近傍を焦点とし、前記第2光源の光を反射して走行ビームを照射するための第2リフレクタと、第1リフレクタから外れた前記第1光源の光を前記第2リフレクタに導く光回収部材と、を備えている前照灯である。
[作用・効果]第1光源が有するLEDが発光すると、第1光源の直接光は、主に第1リフレクタに向かって進む。第1リフレクタは、第1光源の直接光を前方に向けて反射する。反射された光は、すれ違いビームの配光パターンで前方を照らす。すなわち、第1リフレクタは、すれ違いビームを照射する。この際、第1リフレクタは、第1光源の直接光によって照らされたように明るくなる。
また、第1光源の直接光の一部は、第1リフレクタに向って進まず、第1リフレクタから外れた方向に進む。光回収部材は、このような光を第2リフレクタに導く。よって、第2リフレクタも、光回収部材に導かれた光によって照らされたように明るくなる。
他方、第2光源が有するLEDが発光すると、第2光源の光は、第2リフレクタに向かって進む。第2リフレクタは、第2光源の直接光を前方に向けて反射する。反射された光は、走行ビームの配光パターンで前方を照らす。すなわち、第2リフレクタは走行ビームを照射する。
このように、第1光源が点灯すると、前照灯はすれ違いビームを照射する。この際、第1リフレクタのみならず、第2リフレクタも明るくなる。この結果、前照灯を外側からみたとき、第1リフレクタおよび第2リフレクタの両方の領域が明るく見える。このため、第1リフレクタを大きくすることなく、前照灯がすれ違いビームを照射するときに明るく見える前照灯の領域を大きくすることができる。したがって、本発明によれば、前照灯を小型化しつつ、前照灯の被視認性を向上させることができる。
なお、「前記第1光源/第2光源の位置近傍を焦点とし、」とは、その焦点の位置、またはその近傍に第1光源/第2光源が位置するように、第1リフレクタ/第2リフレクタが配置されることを意味する。ここで、「近傍」は、第1リフレクタの場合、すれ違いビームの配光パターンを支障なく実質的に形成できるような第1光源の位置を含む意味である。また、第2リフレクタの場合、「近傍」とは、走行ビームの配光パターンを支障なく実質的に形成できるような第2光源の位置を含む意味である。
上述した発明において、前記第2リフレクタは、前記光回収部材によって導かれる光を、前方に進むにつれて下方に傾斜する方向に反射することが好ましい。第1光源が点灯する際、水平よりも下方に傾斜した方向に向けて光を照射する。このため、すれ違いビームを照射するときに前照灯がまぶしく見えることを防ぐことができる。
上述した発明において、前記第2リフレクタは、前記光回収部材によって導かれる光を、前記すれ違いビームの方向に比べて下方に傾斜する方向に反射することが好ましい。第2リフレクタが照射した光は、すれ違いビームが照らす路面の範囲より手前側の路面の範囲を照らす。よって、第1光源が点灯しているとき、前照灯は手前側の範囲を含む、より広い路面の範囲を照らすことができる。
上述した発明において、前記光回収部材は、平面視で前記第1光源の後方に配置されていることが好ましい。このような配置によれば、光回収部材が平面視で第1光源の前方に配置される場合に比べて、光回収部材を第1光源に近い位置に設置することができる。このため、光回収部材は、第1リフレクタの後端の外側にはずれた第1光源の光を、効率よく回収することができる。
上述した発明において、前記第2光源は、その光軸が上方を向くように設けられ、前記第2リフレクタは、前記第2光源の上方に配置され、前記光回収部材は、平面視で前記第2光源の前方に配置されていることが好ましい。第2光源が点灯すると、第2光源の直接光は上方に進む。第2リフレクタは、この光を反射し、走行ビームを照射する。他方、第1光源が点灯すると、光回収部材は、第1光源の光を第2リフレクタに導く。ここで、光回収部材は、平面視で第2光源よりも前方に配置されているため、光回収部材によって導かれる光は、第2リフレクタの焦点近傍に位置する第2光源よりも前方の位置から第2リフレクタに入射する。このため、第2リフレクタは、光回収部材によって導かれる光を反射して、走行ビームより下方に傾斜した方向に向けて光を照射することができる。
上述した発明において、前記第1光源は、その光軸が下方を向くように、かつ、平面視で前記第2光源の前方に配置され、前記第1リフレクタは前記第1光源の下方に配置され、前記光回収部材は、平面視で前記第1光源と前記第2光源の間に配置されていることが好ましい。この配置によれば、第1光源、光回収部材および第2光源は、平面視で前側からこの順に配置される。また、光回収部材は第1光源の後方に位置する。よって、光回収部材は、第1リフレクタから外れた第1光源の光を効率良く回収することができる。また、第2光源は第1光源の後方にあるので、第1リフレクタに比べて大きな第2リフレクタを好適に設置することができる。
上述した発明において、前記第1光源、前記第2光源、及び、前記光回収部材は、正面視で互いに重なるように配置されていることが好ましい。換言すれば、前記第1光源、前記第2光源、及び、前記光回収部材は、前後方向に一列に並ぶように配置されている。このような配置によれば、前照灯の高さを低く抑えることができる。また、正面視において第1リフレクタと第2リフレクタとを互いに近接させることができる。
上述した発明において、前記第1光源は、その光軸が垂直方向に対して後方に傾斜するように設けられ、前記第2光源は、その光軸が垂直方向に対して後方に傾斜するように設けられていることが好ましい。第1、第2リフレクタはそれぞれ、比較的小さい面積で効率良くすれ違いビームまたは走行ビームを照射することができる。
上述した発明において、前記光回収部材は、前記第1リフレクタから外れた前記第1光源の光を前記第2リフレクタに向けて反射する補助リフレクタであることが好ましい。光回収部材を簡易な構造で実現することができる。
上述した発明において、前記補助リフレクタは、後側に向かって高くなるように傾斜している反射面を備えることが好ましい。補助リフレクタは、その上方に配置される第2リフレクタに向けて、第1光源の光を反射させることができる。
上述した発明において、前記補助リフレクタは、前記第1リフレクタの後端に近接するように設けられていることが好ましい。補助リフレクタは、第1リフレクタの後端より外側に外れた第1光源の光を、効率良く回収することができる。
上述した発明において、さらに、前記第1光源を支持する支持部材と、前記支持部材を覆うように設けられ、光を反射するカバー部材と、を備え、前記補助リフレクタは、前記カバー部材に形成されていることが好ましい。本来、支持部材を覆うカバー部材が補助リフレクタを兼ねているので、構造を一層簡易にすることができる。
上述した発明において、前記第1リフレクタおよび前記第2リフレクタの前方の開口を覆うアウターレンズを、さらに備え、前記第2リフレクタは、前記光回収部材によって導かれる光を、アウターレンズのうち正面視で前記第1リフレクタおよび第2リフレクタと重ならない領域に向けて反射することが好ましい。第1光源が点灯すると、第1、第2リフレクタはそれぞれ照らされたように明るくなる。さらに、このとき、第2リフレクタは、正面視で第1、第2リフレクタと重ならない領域に向けて光を照射する。したがって、すれ違いビームを照射している前照灯を外側からみたとき、第1、第2リフレクタの領域に加えて、第2リフレクタが照射する第1、第2リフレクタ以外の領域も明るく見える。このため、前照灯の被視認性を一層向上させることができる。
上述した発明において、前記アウターレンズは、前記領域に形成され、光を散乱させる散乱部を有することが好ましい。第1光源が点灯すると、第2リフレクタが散乱部に光を照射する。これにより、散乱部は面発光する。このように、散乱部は、第2リフレクタが照射する光によって明るく見える前照灯の領域を効果的に大きくすることができる。よって、前照灯の被視認性を効果的に向上させることができる。
また、本発明は、請求項1から請求項14のいずれかに記載の前照灯を備える鞍乗型車両である。
[作用・効果]この発明に係る鞍乗型車両によれば、前照灯の被視認性が高いので、歩行者や対向車の運転手に対して鞍乗型車両の存在を認識させることができる。
ここで、「鞍乗型車両」は、搭乗者が鞍にまたがった状態で乗車可能な車両のほかに、足をそろえて乗車可能なスクーター型の車両も含む。
なお、本明細書は、次のような前照灯に係る発明も開示している。
(1)すれ違いビームおよび走行ビームを照射可能な前照灯であって、LEDを有する第1光源と、前記第1光源に対向するように配置され、第1光源の光を反射してすれ違いビームを照射するための第1リフレクタと、LEDを有する第2光源と、前記第2光源に対向するように配置され、第2光源の光を反射して走行ビームを照射するための第2リフレクタと、第1リフレクタから外れた前記第1光源の光を前記第2リフレクタに導く光回収部材と、を備えている前照灯。
前記(1)に記載の発明によれば、第1光源が発光すると、第1光源の直接光は、主に第1リフレクタに向かって進む。第1リフレクタは、第1光源の直接光を前方に向けて反射し、すれ違いビームを照射する。この際、第1リフレクタは、第1光源の直接光によって照らされたように明るくなる。
また、第1光源の直接光の一部は、第1リフレクタに向って進まず、第1リフレクタから外れた方向に進む。光回収部材は、このような光を第2リフレクタに導く。よって、第2リフレクタも、光回収部材に導かれた光によって照らされたように明るくなる。
このように、前照灯がすれ違いビームを照射しているとき、第1リフレクタのみならず、第2リフレクタも明るくなる。この結果、前照灯を外側からみたとき、第1リフレクタおよび第2リフレクタの両方の領域が明るく見える。このため、第1リフレクタをLEDに対応した比較的小さい面積に保ちつつ、すれ違いビームの点灯時に前照灯が明るく見える領域を大きくすることができる。したがって、本発明によれば、前照灯を小型化しつつ、前照灯の被視認性を向上させることができる。
(2)上述した発明に係る前照灯において、前記第1リフレクタは、放物面鏡である前照灯。
(3)上述した発明に係る前照灯において、前記第2リフレクタは、放物面鏡である前照灯。
(4)上述した発明に係る前照灯において、前記第1リフレクタは、複数に分割された反射面によって構成されている前照灯。
(5)上述した発明に係る前照灯において、前記第2リフレクタは、複数に分割された反射面によって構成されている前照灯。
前記(2)乃至(5)に記載の発明によれば、第1リフレクタはすれ違いビームを好適に照射することができる。また、第2リフレクタは走行ビームを好適に照射することができる。
(6)上述した発明に係る前照灯において、前記第2光源は、その光軸が下方を向くように設けられ、前記第2リフレクタは、前記第2光源の下方に配置され、前記光回収部材は、平面視で前記第2光源の後方に配置されている前照灯。
前記(6)に記載の発明によれば、第2光源が点灯すると、第2光源の直接光は下方に進む。第2リフレクタは、この光を反射し、走行ビームを照射する。他方、第1光源が点灯すると、光回収部材は、第1光源の光を第2リフレクタに導く。ここで、光回収部材は、平面視で第2光源よりも後方に配置されているため、光回収部材によって導かれる光は、第2リフレクタの焦点よりも後方の位置から第2リフレクタに入射する。このため、第2リフレクタは、光回収部材によって導かれる光を反射し、走行ビームより下方に傾斜した方向に向けて光を照射することができる。
(7)前記(6)に記載の前照灯において、前記第1光源は、その光軸が上方を向くように、かつ、正面視で前記第2光源の上方に配置され、前記第1リフレクタは前記第1光源の上方に配置され、前記光回収部材は、平面視で前記第1光源の後方に配置されている前照灯。
前記(7)に記載の発明によれば、第1光源は第2光源の上方に配置され、第1リフレクタは第1光源の上方に配置されているので、第1リフレクタは第2リフレクタの上方に位置している。また、光回収部材は第1光源の後方に配置されているので、第1リフレクタから外れた第1光源の光を効率良く回収することができる。
(8)前記(6)または前記(7)に記載の前照灯であって、前記補助リフレクタは、前側に向かって高くなるように傾斜している反射面を有する前照灯。
前記(8)に記載の発明によれば、補助リフレクタは、その下方に配置される第2リフレクタに向けて、第1光源の光を反射させることができる。
(9)上述した発明に係る前照灯であって、前記第1光源と前記第2光源とは、横方向に並んで配置され、前記第1光源は、その光軸が下方を向くように配置され、前記第2光源は、その光軸が下方を向くように配置され、前記第1リフレクタおよび第2リフレクタはそれぞれ、正面視で前記第1光源及び前記第2光源の下方に並んで配置され、前記補助リフレクタは、平面視で前記第1光源の後方に配置され、前記第1リフレクタから外れた前記第1光源の光を反射させる第1補助リフレクタと、平面視で前記第2光源の後方に配置され、前記第1補助リフレクタによって反射された光を前記第2リフレクタに向けて反射する第2補助リフレクタと、を備えている前照灯。
前記(9)に記載の発明によれば、第1リフレクタと第2リフレクタは正面視で横方向に並ぶように配置されている。このような配置では、補助リフレクタは、第1補助リフレクタおよび第2補助リフレクタを備えることによって、第1リフレクタから外れた第1光源の光を第2リフレクタに好適に導くことができる。
(10)前記(9)に記載の前照灯において、前記第1補助リフレクタは、第1光源の位置近傍を焦点とする放物面鏡である前照灯。
前記(10)に記載の発明によれば、第1補助リフレクタは、第1リフレクタから外れた第1光源の光を反射して、第2補助リフレクタに向けて略平行な光を照射することができる。
(11)上述した発明に係る前照灯において、前記光回収部材は、第1リフレクタから外れた第1光源の光を受光して伝搬し、前記第2リフレクタに向けて放射する導光体である前照灯。
前記(11)に記載の発明によれば、光回収部材は導光体であるので、任意の位置から第2リフレクタに向けて光を放射することができる。すなわち、第1光源や第2リフレクタ等がどのように配置されても、光回収部材を容易に設けることができる。
(12)上述した発明に係る前照灯において、前記領域は、前記アウターレンズのうち、前記第1光源の前方に相当する領域である前照灯。
(13)上述した発明に係る前照灯において、前記領域は、前記アウターレンズのうち、前記カバー部材の前方に相当する領域である前照灯。
前記(12)、(13)に記載の発明によれば、前記領域は、正面視で第1リフレクタと隣接する領域であるので、前照灯の被視認性を効果的に向上させることができる。
この発明に係る前照灯によれば、第1光源はLEDを有する。このLEDが発光すると、第1光源の直接光は、主に第1リフレクタに向かって進む。第1リフレクタは、第1光源の直接光を前方に向けて反射する。反射された光は、すれ違いビームの配光パターンで前方を照らす。すなわち、第1リフレクタは、すれ違いビームを照射する。この際、第1リフレクタは、第1光源の直接光によって照らされたように明るくなる。
また、第1光源の直接光の一部は、第1リフレクタに向って進まず、第1リフレクタから外れた方向に進む。光回収部材は、このような光を第2リフレクタに導く。よって、第2リフレクタも、光回収部材に導かれた光によって照らされたように明るくなる。
他方、第2光源はLEDを有する。このLEDが発光すると、第2光源の光は、第2リフレクタに向かって進む。第2リフレクタは、第2光源の直接光を前方に向けて反射する。反射された光は、走行ビームの配光パターンで前方を照らす。このように、第2光源が点灯すると、前照灯は走行ビームを照射する。
このように、第1光源が点灯すると、前照灯はすれ違いビームを照射する。この際、第1リフレクタのみならず、第2リフレクタも明るくなる。この結果、前照灯を外側からみたとき、第1リフレクタおよび第2リフレクタの両方の領域が明るく見える。このため、第1リフレクタをLEDに対応した比較的小さい面積に保ちつつ、すれ違いビームを照射している前照灯を外部からみたとき、明るく見える前照灯の領域を大きくすることができる。したがって、本発明によれば、前照灯を小型化しつつ、前照灯の被視認性を向上させることができる。
また、この発明に係る鞍乗型車両によれば、前照灯ですれ違いビームを照射しているとき、歩行者や対向車の運転手は、それが前照灯であると直ぐに認識することができる。
実施例1に係る自動二輪車の概略構成を示した側面図である。 実施例1に係る前照灯の斜視図である。 フィン部材および支持部材の斜視図である。 実施例1に係る前照灯の垂直断面図である。 実施例1にかかる前照灯の要部斜視図である。 実施例1に係る前照灯の要部平面図である。 実施例1に係る前照灯の正面図である。 すれ違いビームの点灯時の前照灯の動作を説明する模式図である。 (a)は、実施例1の前照灯が照らす路面の範囲を模式的に示す図であり、(b)は、従来例の前照灯が照らす路面の範囲を模式的に示す図である。 走行ビームの点灯時の前照灯の動作を説明する模式図である。 (a)は、実施例1に係る前照灯がすれ違いビームを点灯したときの様子を示す前照灯の正面図であり、(b)は、従来例に係る前照灯がすれ違いビームを点灯したときの様子を示す前照灯の正面図である。 実施例2に係る前照灯の要部断面図である。 実施例3に係る前照灯の筐体内部を示す要部斜視図である。 実施例3に係る前照灯の筐体内部を示す要部側面図である。
以下、図面を参照して本発明の鞍乗型車両について説明する。
図1は、実施例1に係る自動二輪車の概略構成を示した側面図である。図1においては図面の左側が自動二輪車1の前側である。
1.自動二輪車1の全体概略構成
自動二輪車1はメインフレーム3を備えている。メインフレーム3の下部にはエンジン5が支持されている。メインフレーム3の上部の前側には燃料タンク7が取り付けられている。メインフレーム3の上部の後側にはシート9が取り付けられている。
メインフレーム3の上部の前端部にはステアリングシャフト(図示省略)が回転可能に支持されている。ステアリングシャフトには、前照灯11が支持されている。また、ステアリングシャフトの上部には、ハンドルバー13が設けられている。ハンドルバー13には、前照灯11を点滅させるためのスイッチや、すれ違いビームと走行ビームを切り換えるためのスイッチ(図示省略)等が設けられている。ステアリングシャフトの下部にはフロントフォーク15が連結されている。フロントフォーク15の下部には前輪17が回転可能に支持されている。
メインフレーム3の下部の後端部には、スイングアーム21が揺動可能に連結されている。スイングアーム21の後端部には後輪23が回転可能に支持されている。後輪23には、後輪23と一体に回転するドリブンスプロケット25が連結されている。ドリブンスプロケット25には、チェーン27が掛け回されている。チェーン27はさらに、ドライブスプロケット(図示省略)に掛け回されている。
そして、エンジン5によって発生された動力は、ドライブスプロケットに出力される。
ドライブスプロケットに出力された動力は、チェーン27、ドリブンスプロケット25を介して後輪23に伝達される。これにより、後輪23が回転し、自動二輪車1は前進する。自動二輪車1は、この発明における鞍乗型車両に相当する。
2.前照灯11の構成
図2を参照する。図2は、実施例に係る前照灯の斜視図である。前照灯11は、筐体31とアウターレンズ33とを備えている。筐体31は筒形状を呈し、前部に開口を有している。アウターレンズ33は、その開口を覆うように設けられている。アウターレンズ33は、光を素通しする透明な第1領域Aと、光を散乱させる第2領域Bとを有している。
第1領域Aは、アウターレンズ33の上部および下部に形成されている。第2領域Bは、アウターレンズ33の略中央部に形成されている。第2領域Bには、光を散乱させるための散乱部34が設けられている。散乱部34は、アウターレンズ33の内側の面に上下方向に多段に形成された複数の凸部34aを有する。各凸部34aは、横方向に畝状に連ねて形成されている(図4を併せて参照)。
筐体31の後方の外部には、放熱するためのフィン部材35が設けられている。フィン部材35の材質は、アルミニウム等の金属であることが好ましい。
図3を参照する。図3は、フィン部材および支持部材の斜視図である。フィン部材35の前部には、支持部材37が一体に連結されている。これらフィン部材35と支持部材37によって、放熱部材39が構成されている。支持部材37は略板形状を呈する。支持部材37は、開口Cと凹部Dとを有する。開口Cは、凹部Dの前方に配置されている。
開口Cは、支持部材37を上下方向に貫通するように形成されている。開口Cは、4つの内壁面によって形成されている。開口Cの4つの内壁面のうち、後側の内壁面37aは傾斜している。また、図3には表れていないが、開口Cの前側の内壁面も傾斜している。これにより、開口Cによって形成される空間は、斜めに傾いた四角柱のような形状を呈する。
凹部Dは、支持部材37の上面に形成されている。凹部Dは、前側の内壁面37bおよび後側の内壁面37c等によって形成されている。
図4を参照する。図4は、実施例に係る前照灯の垂直断面図である。図4において図面の左側は、前照灯11の前側である。また、図面の上側は前照灯11の上側であり、図面の下側が前照灯11の下側である。支持部材37は、筐体31の内部に配置されている。具体的には、筐体31の後部の開口を通じて、支持部材37が筐体31内に挿入されている。筐体31の後部の開口は、フィン部材35の前面で閉塞されている。
支持部材37は、すれ違いビーム用の光を発光する第1光源41と、走行ビーム用の光を発光する第2光源44とを支持している。第1光源41は、開口Cの前側の内壁面37dに取り付けられている。第2光源44は、凹部Dの内壁面37bに取り付けられている。
第1光源41は、基板42と、LED(発光ダイオード:Light Emitting Diode)43とを備えている。基板42は略四角形の板形状を呈する。この基板42の一方面42aに、LED43が取り付けられている。なお、基板42に設置されるLED43の数は、単一であってもよいし、複数であってもよい。基板42の他方面(裏面)は、開口Cの内壁面37dと接触している。
このように構成される第1光源41は、基板42の一方面42a側のみに発光し、基板42の裏面側には発光しない。以下では、基板42の一方面42aを適宜に「発光面42a」と呼ぶ。第1光源41は、この発光面42aが下向きとなるように設置されている。
また、第1光源41は、一方向を中心に強い光を照射する傾向がある。以下では、この一方向を便宜上、「光軸P」と呼ぶ。本実施例では、第1光源41の光軸Pは、基板42に直角で、LED43を通る軸と略一致しているものとして説明する。そうすると、第1光源41は、図4に示すように、その光軸Pが下向きとなるように設置されている。より詳細には、第1光源41は、その光軸Pが垂直方向に対して後方に傾斜するように設置されている。なお、垂直方向は、前照灯11の上下方向と同義である。
第2光源44は、第1光源41と同じ構造を有する。すなわち、第2光源44は、基板45と、LED46とを備えている。基板45は上述した基板42と対応し、LED46は上述したLED43と対応する。基板45の裏面は、凹部Dの内壁面37bと接触している。
第2光源44は、その発光面45aが上向きとなるように設置されている。また、第2光源44は、その光軸Qが上向きとなるように設置されている。より詳細には、第2光源44は、その光軸Qが垂直方向に対して後方に傾斜するように設置されている。
筐体31の内部には、さらに、すれ違いビームを照射するための第1リフレクタ47と、走行ビームを照射するための第2リフレクタ49が設けられている。
第1リフレクタ47は、第1光源41の下方に設けられている。第1リフレクタ47は、第1光源41の光軸Pと交わるように配置されるとともに、その後端47aがLED43の高さ位置より低くなるように配置されている。
この第1リフレクタ47は、第1光源41の位置またはその近傍を焦点とする。第1リフレクタ47にその焦点近傍を通過した光が入射すると、第1リフレクタ47はその光を反射し、前方へ光を照射する。第1リフレクタ47は、前方へ照射される光がすれ違いビームの配光パターンを形成するように設計されている。以下では、第1光源41の光が第1リフレクタ47に入射したときに第1リフレクタ47が照射する光を、特に「すれ違いビーム」と呼ぶ。
第2リフレクタ49は、第2光源44の上方に設けられている。第2リフレクタ49は、第2光源44の光軸Qと交わるように配置されているとともに、その後端49aがLED46の高さ位置より高くなるように配置されている。
この第2リフレクタ49は、第2光源44の位置またはその近傍を焦点とする。第2リフレクタ49にその焦点近傍を通過した光が入射すると、第2リフレクタ49はその光を反射し、前方へ光を照射する。第2リフレクタ49は、前方へ照射される光が走行ビームの配光パターンを形成するように設計されている。以下では、第2光源44の光が第2リフレクタ49に入射したときに第2リフレクタ49が照射する光を、特に「走行ビーム」と呼ぶ。
これら第1リフレクタ47および第2リフレクタ49は、それらの各反射面が互いに向かい合うように設けられている。また、側面視において、第2リフレクタ49によって形成される弧は、第1リフレクタ47によって形成される弧に比べて長い。
図5を参照する。図5は実施例にかかる前照灯の要部斜視図である。図示するように、第1リフレクタ47は、複数に分割された反射面47bによって構成されている。同様に、第2リフレクタ49は、複数に分割された反射面49bによって構成されている。これら第1リフレクタ47および第2リフレクタ47は、放物面鏡を基本としている。
筐体31の内部には、さらに支持部材37を覆うためのカバー部材51が設けられている。カバー部材51は、扁平な箱形状を呈している。カバー部材51は、カバー部材51を覆うように設けられている。カバー部材51は、アルミニウム等の蒸着処理やめっき処理等が施されており、第1、第2リフレクタ47、49と同様に光を反射する。
カバー部材51の上面には、開口Cと対応する開口Eが形成されている。カバー部材51は、開口Eの後方に設けられる傾斜面51aを有している。
図4を併せて参照する。傾斜面51aは、第1光源41のLED43と対向している。傾斜面51aは、後側に向かって高くなるように傾斜している。傾斜面51aの前端は、第1リフレクタ47の後端47aに近接している。傾斜面51aは、この発明における補助リフレクタに相当する。
さらに、カバー部材51の上面および下面には、第1光源41および第2光源44の直接光がそれぞれ伝搬することを許容するための開口や切り欠きが形成されている。
上述した前照灯11の構造により、各部材の位置関係を改めて説明する。図6を参照する。図6は、実施例に係る前照灯の要部平面図である。図6において図面の下側は前照灯11の前側に相当し、図面の上側は前照灯11の後側に相当する。図示するように、平面視において、第1光源41、傾斜面51aおよび第2光源44は前後方向に一列に並ぶように配置されている。第1光源41の後方に傾斜面51aが位置し、傾斜面51aの後方に第2光源44が位置している。
図7を参照する。図7は、実施例に係る前照灯の正面図である。なお、図7では、便宜上、アウターレンズ33の散乱部34の図示を省略している。図示するように、正面視において、第1光源41、傾斜面51a及び第2光源44は、互いに重なるように配置されている。換言すれば、第1光源41と傾斜面51aと第2光源44とは、前後方向に1列に並ぶように配置されている。
第1リフレクタ47は、正面視において、第2リフレクタ49の上方に配置されている。正面視では、第1リフレクタ47は第1光源41に近接しており、第2リフレクタ49は第2光源44に近接している。また、正面視では、第1リフレクタ47の領域は、第2リフレクタ49の領域に比べて大きい。
カバー部材51は、正面視において、これら第1リフレクタ47と第2リフレクタ49の間に配置されている。正面視では、カバー部材51は、第1リフレクタ47および第2リフレクタ49にそれぞれ隣接している。
上述したアウターレンズ33の第1領域Aは、正面視でアウターレンズ33が第1リフレクタ47および第2リフレクタ49と重なる領域に相当する。アウターレンズ33の第2領域Bは、正面視でアウターレンズ33がカバー部材51と重なる領域に相当する。したがって、散乱部34は、アウターレンズ33のうち、カバー部材51の前方に相当する位置に設けられている。第2領域Bは、この発明における「アウターレンズのうち正面視で前記第1リフレクタおよび第2リフレクタと重ならない領域」に相当する。
3.動作
次に、実施例1に係る前照灯11及び自動二輪車1の動作について、すれ違いビーム点灯時と走行ビーム点灯時とに分けて説明する。
3.1.すれ違いビームの点灯時
すれ違いビームを点灯する際は、自動二輪車1の搭乗者は、ハンドルバー13に設けられているスイッチを操作して、第1光源41を発光させる。ただし、第2光源44は発光させない。
図8を参照する。図8は、すれ違いビームの点灯時の前照灯の動作を説明する模式図である。図8において、図面の左側が前照灯の前側である。図示するように、第1光源41の直接光は発光面42a側へ伝搬する。第1光源41の直接光のうち、光軸Pを中心した光は、第1リフレクタ47に向かって進む。この光が第1リフレクタ47に入射すると、第1リフレクタ47は第1光源41の光を反射する。これにより、第1リフレクタ47は、すれ違いビームLを照射する。すれ違いビームLは、自動二輪車1の前方を照らす。
このとき、第1リフレクタ47自体は、照らされたように明るくなる。すなわち、第1リフレクタ47の反射率は100%でないので、第1光源41の直接光が第1リフレクタ47に入射すると、その光の一部は第1リフレクタ47によって散乱される。この散乱によって、第1リフレクタ自体が照らされたように明るくなる。
また、第1光源41の直接光の一部は、第1リフレクタ47の後端47aより外側に外れた方向に進み、傾斜面51aに入射する。傾斜面51aは、第1光源41の光を第2リフレクタ49に向けて反射する。第2リフレクタ49はこの光を前方に向けて反射する。このとき、第2リフレクタ49自体は、傾斜面51aによって導かれた光によって照らされたように明るくなる。
ここで、傾斜面51aで反射された光は、第2リフレクタ49の焦点近傍に位置する第2光源44よりも前方の位置から第2リフレクタ49に入射する。このため、第2リフレクタ49が反射する光Sは、走行ビーム(後述)よりも下方に傾斜した方向に進む。以下では、第1光源41の光が第2リフレクタ49に入射したときに第2リフレクタ49が照射する光を、特に「補助ビームS」と呼ぶ。
ここで、補助ビームSは、前方に進むにつれて下方に傾斜する方向に進むことが好ましい。さらに、補助ビームSは、すれ違いビームLの方向に比べて下方に傾斜した方向に進むことが好ましい。
本実施例では、補助ビームSが第2領域Bに向けて進むように設定されている。補助ビームSは、散乱部34に入射する。散乱部34は入射した光を散乱させる。これにより、アウターレンズ33の第2領域Bの外側の面は、面発光する。補助ビームSは、このようにアウターレンズ33を通過し、さらに前方に進み、路面を照らす。
図9を参照する。図9(a)は、本実施例の前照灯が照らす路面の範囲を模式的に示す図であり、図9(b)は、従来例の前照灯が照らす路面の範囲を模式的に示す図である。図9(a)に示すように、前照灯11は、自動二輪車1の前方の路面Gの範囲LAおよび範囲LSを照らす。ここで、範囲LAは、すれ違いビームLによって照らされる路面Gの範囲である。範囲SAは、補助ビームSによって照らされる路面Gの範囲である。図から明らかなように、範囲SAは、範囲LAに比べて自動二輪車1に近い。すなわち、前照灯11は、すれ違いビームLが照らす範囲LAに加えて、手前側の範囲SAも照らすことができる。
比較のために、図9(b)を参照して従来例を簡単に説明する。従来例の前照灯は、すれ違いビームの点灯時には、すれ違いビームのみを照射する。このため、従来例の前照灯は、自動二輪車100の前方の路面Gの範囲LAのみを照らす。すなわち、従来例の前照灯は、自動二輪車100に近い手前側の路面Gを照らすことができない。
3.2.走行ビームの点灯時
図10を参照する。図10は、走行ビームの点灯時の前照灯の動作を説明する模式図である。図10において、図面の左側が前照灯11の前側である。
走行ビームを点灯する際は、自動二輪車1の搭乗者は、ハンドルバー13に設けられているスイッチを操作して、第2光源44を発光させる。このとき、第1光源41は発光させない。第2光源44の直接光は、第2リフレクタ49に向かって進む。この光が第2リフレクタ49に入射すると、第2リフレクタ49は第2光源44の光を反射する。これにより、第2リフレクタ49は、走行ビームHを照射する。走行ビームHは、自動二輪車1の前方を照らす。
なお、上述した各動作において、第1光源41で発生した熱は、支持部材37およびフィン部材35を通じて前照灯11の外部に放熱される。同様に、第2光源44で発生した熱は、支持部材37およびフィン部材35を通じて前照灯11の外部に放熱される。これにより、第1光源41および第2光源44は適正な温度に保たれる。
このように、実施例1に係る前照灯11によれば、傾斜面51aを備えているので、すれ違いビームLの点灯時に、第1リフレクタ47自体のみならず第2リフレクタ49自体も明るく見える。さらに、アウターレンズ33は散乱部34を備え、第2リフレクタ49は補助ビームSを散乱部34に向けて照射する。この結果、散乱部34が設けられている領域Bは面発光する。このように、散乱部34は、補助ビームSを利用して、明るく見える前照灯11の領域を効率良く形成することができる。これらの結果、前照灯11の被視認性を効果的に向上させることができる。
図11を参照する。図11(a)は、実施例1に係る前照灯がすれ違いビームを点灯したときの様子を示す前照灯の正面図であり、図11(b)は、従来例に係る前照灯がすれ違いビームを点灯したときの様子を模式的に示す前照灯の正面図である。
図示するように、すれ違いビームLを点灯している前照灯11を外部からみると、明るく見える領域は、第1リフレクタ47の領域、第2リフレクタ49の領域、および、散乱部34の領域(すなわち、第2領域B)にわたる。ここで、第2リフレクタ49の領域は、第1リフレクタ47の領域に比べて大きい。また、散乱部34の領域Bは、第1リフレクタ47および第2リフレクタ49にそれぞれ隣接している。このため、前照灯11が明るく見える領域は、まとまった一つの大きな領域となる。なお、散乱部34の領域Bは面発光するので、カバー部材51自体は外部から視認できないか、あるいは、視認しづらくなる。このため、図11(a)では、カバー部材51を点線で図示している。
これに対して、従来例では、すれ違いビームを点灯している前照灯105を外部からみると、明るく見える領域は、すれ違いビームを照射するリフレクタ107の領域のみである。
このように、本実施例によれば、第1リフレクタ47を大きくすることなく、明るく見える前照灯11の領域を第1リフレクタ47の倍以上に大きくすることができる。よって、すれ違いビームLを点灯しているとき、前照灯11は第三者に対して比較的に目立ち易くなり、視認され易くなる。すなわち、前照灯11の被視認性を向上させることができる。このため、LED43で構成される第1光源41の特性等に対応して、第1リフレクタ47の面積を小さくすることが許容される。これにより、前照灯11を小型化することが可能である。
また、平面視で傾斜面51aは第2光源44の前方に配置されているので、第2リフレクタ49は、走行ビームHの方向よりも下方に傾斜した方向に補助ビームSを照射する。したがって、補助ビームSが、歩行者や対向車に対してまぶしく感じられることを防止できる。特に、水平方向よりも下方に傾斜した方向に補助ビームSが進むように設定されていれば、補助ビームSがまぶしく感じられることを確実に防止できる。
また、すれ違いビームLの方向よりも下方に傾斜した方向に補助ビームSが進むように設定されていれば、補助ビームSは、すれ違いビームLが照らす範囲LAよりも手前側の範囲SAを照らすことができる。これにより、搭乗者は手前側の範囲SAも視認することができるので、搭乗者に安心感を与えることができる。特に、自動四輪車に比べて旋回半径が小さく、小回りがきく自動二輪車1の場合、搭乗者が自動二輪車1の近くの路面Gの状況を視認できることは重要である。このように、自動二輪車1の場合は、補助ビームSによって範囲SAを照らす効果は特に大きい。
また、本実施例では、傾斜面51aを第1光源41より後方に配置している。このため、傾斜面51aは、第1光源41に近接した位置に設置することができる。よって、傾斜面51aは、第1リフレクタ47の後端47aの外側に外れた第1光源41の光を効率よく回収することができる。さらに、傾斜面51aは、第1リフレクタ47の後端47aに近接しているので、傾斜面51aは、第1リフレクタ47から外れた第1光源41の光を効率良く回収することができる。
また、傾斜面51aは、後側に向かって高くなるように傾斜しているので、傾斜面51aは、その上方に位置する第2リフレクタ49に向けて第1光源41の光を反射することができる。
また、カバー部材51の傾斜面51aを利用して、第1リフレクタ47から外れた第1光源41の光を第2リフレクタ49に導く。このように、カバー部材51が補助リフレクタを兼ねているので、構造を一層簡易にすることができる。
また、第1光源41、第2光源44、及び、傾斜面51aは、正面視で互いに重なるように配置されているので、前照灯11の高さを低く抑えることができる。また、正面視において第1リフレクタ47と第2リフレクタ49とを互いに近接して配置することができる。
また、第1光源41は、その光軸Pが垂直方向に対して後方に傾斜するように設けられている。このため、正面視で第1光源41に近接するように第1リフレクタ47が配置されていても、第1リフレクタ47には光軸Pに近い、比較的強い光が入射する。よって、第1リフレクタ47は、比較的小さい面積で、十分な光量のすれ違いビームLを効率良く照射することができる。同様に、第2光源44は、その光軸Qが垂直方向に対して後方に傾斜するように設けられている。このため、第2リフレクタ49も、比較的小さい面積で、十分な光量の走行ビームHを効率良く照射することができる。
また、実施例1に係る自動二輪車1によれば、前照灯11の被視認性が高いので、歩行者や対向車の運転手に対して自動二輪車1の存在を認識させることができる。また、前照灯11を小型化することができるので、自動二輪車1に前照灯11を設置する自由度を高めることができる。
以下、図面を参照してこの発明の実施例2を説明する。実施例2の自動二輪車1の全体構成等は実施例1と略同様であるので、その説明を省略する。実施例2では前照灯の構造が実施例1と異なるので、以下では前照灯について説明する。なお、実施例1と同じ構成については同符号を付すことで詳細な説明を省略する。
1.前照灯61の構成
図12を参照する。図12は、実施例2に係る前照灯の要部断面図である。図12において、図面の左側は前照灯61の前側である。図示するように、前照灯61は、筐体63とアウターレンズ65を備えている。アウターレンズ65は、光を素通しする透明な領域のみで構成されている。すなわち、アウターレンズ65は、実施例1で説明したような第2領域Bおよび散乱部34を有していない。筐体63内には、第1光源41、第2光源44、第1リフレクタ47および第2リフレクタ49が設けられている。
第1光源41は、第2光源44の上方に配置されている。なお、図12では、これら第1光源41および第2光源44を支持する部材の図示を省略している。第1光源41は、その発光面42aが上向きとなるように設置されている。第2光源44は、その発光面45aが下向きとなるように設置されている。
第1リフレクタ47は、第1光源41の上方に設けられている。第1リフレクタ47は、その後端47aがLED43の高さ位置より高くなるように配置されている。第1リフレクタ47は、第1光源41の位置またはその近傍を焦点とする。
第2リフレクタ49は、第2光源44の下方に設けられている。第2リフレクタ49は、その後端49aがLED46の高さ位置より低くなるように配置されている。第2リフレクタ49は、第2光源44の位置またはその近傍を焦点とする。
筐体63内には、さらに反射部材67が設けられている。反射部材67は、平面視で第1光源41および第2光源44の後方に配置されている。反射部材67は、第1光源41および第2リフレクタ49に臨むように設けられている。具体的には、反射部材67は、第1リフレクタ47より下方であって、第2リフレクタ49の上方に配置されている。また、反射部材67は、第1リフレクタ47の後端47aに近接した位置に配置されている。反射部材67は、第1光源41の直接光を第2リフレクタ49に好適に導くことができるように適宜に屈曲しており、平面鏡ではない。反射部材67は、この発明における補助リフレクタに相当する。
次に、実施例2に係る前照灯61の動作について、すれ違いビームの点灯時と走行ビームの点灯時とに分けて説明する。実施例1と同様の動作については、簡略に説明する。
2.1.すれ違いビームの点灯時
図示するように、第1光源41が発光すると、第1光源41の直接光は、主として第1リフレクタ47に向かって進む。第1リフレクタ47は第1光源41の光を反射する。これにより、第1リフレクタ47は、すれ違いビームLを照射する。このとき、第1リフレクタ47自体は、照らされたように明るくなる。
また、第1光源41の直接光のうち、第1リフレクタ47から外れた光は、反射部材67に入射する。反射部材67は、第1光源41の光を第2リフレクタ49に向けて反射する。反射部材67で反射された光は第2リフレクタ49に入射する。第2リフレクタ49は入射した光を前方に向けて反射する。このとき、第2リフレクタ49自体は、照らされたように明るくなる。
ここで、反射部材67で反射された光は、第2リフレクタ49の焦点近傍に位置する第2光源44よりも後方の位置から第2リフレクタ49に入射する。このため、第2リフレクタ49は、入射した光を反射して、走行ビームよりも下方に傾斜した方向に向けて補助ビームSを照射する。この結果、実施例2では、補助ビームSは、アウターレンズ33のうち、第2リフレクタ49と重なる領域に向けて照射される。
2.2.走行ビームの点灯時
第2光源44が発光すると、第2光源44の直接光は、第2リフレクタ49に向かって進む。第2リフレクタ49は第2光源44の光を反射する。これにより、第2リフレクタ49は、走行ビームを照射する(図示省略)。
このように、実施例2に係る前照灯61によれば、すれ違いビームLの点灯時に、第1リフレクタ47自体が、照らされたように明るくなる。また、第2リフレクタ49も、反射部材67の反射光によって照らされたように明るくなる。よって、第1リフレクタ47を大きくすることなく、前照灯61の被視認性を向上させることができる。
また、本実施例では、第1光源41はその発光面42aが上向きとなるように設置され、第2光源44はその発光面45aが下向きとなるように設置されている。このような配置の場合には、平面視で第1光源41および第2光源44の後方に配置される反射部材67を備えることによって、第1光源41の光を第2リフレクタ49へ好適に導くことができる。また、このように配置される反射部材67によれば、補助ビームSの向きを走行ビームの方向よりも下方に傾斜させることができる。したがって、補助ビームSが、歩行者や対向車に対してまぶしく感じられることを防止できる。
反射部材67の反射面は屈曲しているので、第1光源41の光を好適に第2リフレクタ49に導くことができる。また、反射部材67は、前側に向かって高くなるような傾斜を基調としているので、反射部材67はその下方に位置する第2リフレクタ49に向けて第1光源41の光を反射することができる。
以下、図面を参照してこの発明の実施例3を説明する。実施例3の自動二輪車1の全体構成等は実施例1と略同様であるので、その説明を省略する。実施例3では前照灯の構造が実施例1と異なるので、以下では前照灯について説明する。なお、実施例1と同じ構成については同符号を付すことで詳細な説明を省略する。
1.前照灯71の構成
図13は、実施例3に係る前照灯の筐体内部を示す要部斜視図である。図14は、実施例3に係る前照灯の筐体内部を示す要部側面図である。なお、図13、図14では、筐体およびアウターレンズ等の図示を省略している。また、図14では、便宜上、その中央で切断した第1リフレクタ47の半分を図示している。同様に、その中央で切断した第2リフレクタ49の半分を図示している。図14では、図面の左側が前照灯71の前側であり、図面の上側が前照灯71の上側であり、紙面に対して垂直な方向が前照灯71の横方向である。
図示するように、前照灯71は、第1光源41、第2光源44、第1リフレクタ47および第2リフレクタ49を備えている。第1光源41と第2光源44とは横方向に並ぶように配置されている。第1光源41は、その発光面42aが下向きとなるように設置されている。第2光源44は、その発光面45aが下向きとなるように設置されている。
第1リフレクタ47は、第1光源41の下方に配置されている。第1リフレクタ47は、第1光源41の位置またはその近傍を焦点とする。第2リフレクタ49は、第2光源44の下方に配置されている。この第2リフレクタ49は、第2光源44の位置またはその近傍を焦点とする。
前照灯71は、さらに第1反射部材75と第2反射部材77とを備えている。第1反射部材75は、平面視で第1光源41の後方に配置されている。第1反射部材75は、第1リフレクタ47の上方であって、第1リフレクタ47の後端47aに近接した位置に配置されている。また、第1反射部材75は、第1光源41と第2反射部材77の双方に臨むように傾斜している。
第1反射部材75は放物面鏡であり、第1光源41の位置またはその近傍を焦点とする。このため、第1反射部材75は、第1光源41の直接光を反射して、略平行な光を第2反射部材77に向けて照射可能である。第1反射部材75は、この発明における第1補助リフレクタに相当する。
第2反射部材77は、平面視で第2光源44の後方に配置されている。第2反射部材77は、第2リフレクタ49の上方に配置される。第2反射部材77は、第2リフレクタ49および第1反射部材75の双方に臨むように傾斜している。
第2反射部材77は平面鏡である。第2反射部材77は、第1反射部材75によって照射された光を、第2リフレクタ49に向けて反射する。第2反射部材77は、この発明における第2反射部材に相当する。
次に、実施例3に係る前照灯71の動作について説明する。なお、走行ビームの点灯時の動作は、実施例1、2と同様である。よって、以下では、すれ違いビームの点灯時のみについて説明する。
2.すれ違いビームの点灯時
第1光源41が発光すると、第1光源41の直接光は、主として第1リフレクタ47に向かって進む。第1リフレクタ47は第1光源41の光を反射する。これにより、第1リフレクタ47は、すれ違いビームLを照射する。このとき、第1リフレクタ47自体は、照らされたように明るくなる。
また、第1光源41の直接光のうち、第1リフレクタ47から外れた光は、第1反射部材75に入射する。第1反射部材75は、第1光源41の光を反射して、第2反射部材77に向けて光を照射する。第2反射部材77は、第1反射部材75によって照射された光を反射し、第2リフレクタ49に向けて光を照射する。第2リフレクタ49は、第2反射部材77によって照射された光を反射し、前方に向けて光を照射する。このとき、第2リフレクタ49自体は、照らされたように明るくなる。
ここで、第2反射部材77によって照射された光は、第2リフレクタ49の焦点近傍に位置する第2光源44よりも後方の位置から第2リフレクタ49に入射する。このため、第2リフレクタ49は、第2反射部材77によって照射された光を反射して、走行ビームよりも下方に傾斜した方向に補助ビームSを照射する。
このように、実施例3に係る前照灯71によれば、すれ違いビームLの点灯時に、第1リフレクタ47自体が、照らされたように明るくなる。また、第2リフレクタ49も、第1反射部材75および第2反射部材77によって導かれた光によって照らされたように明るくなる。よって、前照灯71の被視認性を向上させることができる。
また、本実施例では、第1光源41および第2光源44はいずれも、それらの発光面42a、45aが下向きとなるように設置されている。このような配置の場合には、第1反射部材75および第2反射部材77を備えることによって、第1リフレクタ47から外れた第1光源41の光を第2リフレクタ49へ好適に導くことができる。
また、第1反射部材75は放物面鏡であるので、第1反射部材75は第1光源41の光を好適に第2反射部材77に向けて反射することができる。
この発明は、上記実施形態に限られることはなく、下記のように変形実施することができる。
(1)上述した各実施例では、第1リフレクタ47から外れた第1光源41の光を第2リフレクタ49へ導く光回収部材として、光を反射する部材(51a、67、75、77)を備えていたが、これに限られない。たとえば、光を反射する部材に代えて、導光体を備えるように変更してもよい。すなわち、光回収部材は、第1リフレクタ47から外れた第1光源41の光を受光して伝搬し、第2リフレクタ49に向けて放射する導光体であってもよい。導光体としては、光ファイバ、アクリル板、または、アクリル棒等が例示される。このような変形例によれば、第1光源41および第2リフレクタ49等の配置に関わらず、柔軟に光回収部材を設置することができる。
(2)上述した各実施例では、第1リフレクタ47、第2リフレクタ49は、それぞれ複数に分割された反射面47b/49bによって構成されていたが、これに限られない。たとえば、第1リフレクタ47、および、第2リフレクタ49を放物面鏡に変更してもよい。あるいは、第1リフレクタ47、および、第2リフレクタ49を滑らかに連続する単一の曲面によって構成してもよい。
(3)上述した実施例1では、アウターレンズ33の散乱部34は、凸部34aによって構成されていたが、これに限られない。たとえば、磨りガラスや散乱シート等で散乱部34を構成してもよい。
(4)上述した各実施例では、補助ビームSがすれ違いビームLより下方に傾斜した方向に進むことを例示したが、これに限られない。たとえば、補助ビームSの向きを、すれ違いビームLと同じ方向に変更してもよい。これによれば、補助ビームSによって、すれ違いビームLが路面Gを照らす範囲LAをより明るく照らすことができる。また、上述した実施例1では、補助ビームSが第2領域Bに向けて進むように設定されていたが、これに限られない。例えば、補助ビームSがアウターレンズ33のうち、第1リフレクタ47または第2リフレクタ49と重なる領域に向けて進むように変更してもよい。
(5)上述した各実施例において、動力発生装置としてエンジン5を備えていたが、これに限られない。動力発生装置として電動機(モータ)を備えるように変更してもよい。この場合、エンジン5を省略してもよいし、エンジン5と電動機の双方を備えていてもよい。
(6)上述した各実施例では、単一の前輪17と単一の後輪23を備える自動二輪車1を例示したが、これに限られない。例えば、前輪または後輪の一方が2輪である鞍乗型車両であってもよいし、前輪及び後輪の双方が2輪である鞍乗型車両であってもよい。
(7)上述した各実施例および上記(1)から(6)で説明した各変形実施例については、さらに各構成を他の変形実施例の構成に置換または組み合わせるなどして適宜に変更してもよい。
1 … 自動二輪車
11、61、71 … 前照灯
33、65 … アウターレンズ
34 … 散乱部
41 … 第1光源
43 … LED
44 … 第2光源
46 … LED
47 … 第1リフレクタ
49 … 第2リフレクタ
51 … カバー部材
51a … 傾斜面(補助リフレクタ)
67 … 反射部材(補助リフレクタ)
75 … 第1反射部材(第1補助リフレクタ)
77 … 第2反射部材(第2補助リフレクタ)
L … すれ違いビーム
S … 補助ビーム
H … 走行ビーム
P、Q … 光軸

Claims (15)

  1. すれ違いビームおよび走行ビームを照射可能な前照灯であって、
    LEDで構成される第1光源と、
    前記第1光源の位置近傍を焦点とし、前記第1光源の光を反射してすれ違いビームを照射するための第1リフレクタと、
    LEDで構成される第2光源と、
    前記第2光源の位置近傍を焦点とし、前記第2光源の光を反射して走行ビームを照射するための第2リフレクタと、
    第1リフレクタから外れた前記第1光源の光を前記第2リフレクタに導く光回収部材と、
    を備えている前照灯。
  2. 請求項1に記載の前照灯において、
    前記第2リフレクタは、前記光回収部材によって導かれる光を、前方に進むにつれて下方に傾斜する方向に反射する前照灯。
  3. 請求項1または請求項2に記載の前照灯において、
    前記第2リフレクタは、前記光回収部材によって導かれる光を、前記すれ違いビームの方向に比べて下方に傾斜する方向に反射する前照灯。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載の前照灯において、
    前記光回収部材は、平面視で前記第1光源の後方に配置されている前照灯。
  5. 請求項1から請求項4のいずれかに記載の前照灯において、
    前記第2光源は、その光軸が上方を向くように設けられ、
    前記第2リフレクタは、前記第2光源の上方に配置され、
    前記光回収部材は、平面視で前記第2光源の前方に配置されている前照灯。
  6. 請求項5に記載の前照灯において、
    前記第1光源は、その光軸が下方を向くように、かつ、平面視で前記第2光源の前方に配置され、
    前記第1リフレクタは前記第1光源の下方に配置され、
    前記光回収部材は、平面視で前記第1光源と前記第2光源の間に配置されている前照灯。
  7. 請求項5または請求項6に記載の前照灯において、
    前記第1光源、前記第2光源、及び、前記光回収部材は、正面視で互いに重なるように配置されている前照灯。
  8. 請求項5から請求項7のいずれかに記載の前照灯において、
    前記第1光源は、その光軸が垂直方向に対して後方に傾斜するように設けられ、
    前記第2光源は、その光軸が垂直方向に対して後方に傾斜するように設けられている前照灯。
  9. 請求項5から請求項8のいずれかに記載の前照灯において、
    前記光回収部材は、前記第1リフレクタから外れた前記第1光源の光を前記第2リフレクタに向けて反射する補助リフレクタである前照灯。
  10. 請求項9に記載の前照灯において、
    前記補助リフレクタは、後側に向かって高くなるように傾斜している反射面を備える前照灯。
  11. 請求項9または請求項10に記載の前照灯において、
    前記補助リフレクタは、前記第1リフレクタの後端に近接するように設けられている前照灯。
  12. 請求項9から請求項11のいずれかに記載の前照灯において、
    さらに、前記第1光源を支持する支持部材と、
    前記支持部材を覆うように設けられ、光を反射するカバー部材と、
    を備え、
    前記補助リフレクタは、前記カバー部材に形成されている前照灯。
  13. 請求項1から請求項12のいずれかに記載の前照灯において、
    前記第1リフレクタおよび前記第2リフレクタの前方の開口を覆うアウターレンズを、さらに備え、
    前記第2リフレクタは、前記光回収部材によって導かれる光を、アウターレンズのうち正面視で前記第1リフレクタおよび第2リフレクタと重ならない領域に向けて反射する前照灯。
  14. 請求項13に記載の前照灯において、
    前記アウターレンズは、前記領域に形成され、光を散乱させる散乱部を有する前照灯。
  15. 請求項1から請求項14のいずれかに記載の前照灯を備える鞍乗型車両。
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