JP2014025509A - 運動案内装置 - Google Patents

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学 佐藤
Akemasa Yoshida
明正 吉田
Takuya Horie
拓也 堀江
Koshin Wada
光真 和田
Ayako Miyajima
綾子 宮島
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Abstract

【課題】軌道軸に装着されるプレートカバーの有無に対応して軌道軸に対するシール部材の接触圧を一定に保つことができ、軌道軸に対する移動体の円滑な移動が達成される運動案内装置。
【解決手段】軌道軸1と、移動体2と、シール部材4とを備え、シール部材4は、シール基板及びシール基板の上下面に長手方向に沿って連続して立設される一対の第一シールリップ及び一対の第二シールリップを有し、第一シールリップの間隔は第二シールリップのそれと異なる。シール部材4は軌道軸1と移動体2との間に上下反転させて配置することができ、第一シールリップ及び第二シールリップを軌道軸1及び移動体2に接触させて保持される。移動体2には第一シールリップが移動体2に接触している状態で第一シールリップが接触せず、第二シールリップが移動体2に接触している状態で第二シールリップが接触するリップ収容溝24が形成されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、移動ブロックの内部への異物の進入防止を図るシール部材を備えた運動案内装置に関する。
上記運動案内装置としては、特許文献1に開示されたものが知られている。この運動案内装置は、長手方向に沿ってボールの転走面が形成された軌道レールと、前記転走面を転動するボールを介して前記軌道レールに組み付けられると共に前記ボールの無限循環路を有する移動ブロックとを備える。前記移動ブロックは、前記軌道レールの転走面と対向してボールの負荷通路を形成する負荷転走面及び前記ボールを循環させるためのボール戻し孔を有するブロック本体と、このブロック本体の前後両端面に固定される一対のエンドプレートとからなり、この移動ブロックに設けられたボールの無限循環路内をボールが循環することにより、移動ブロックが軌道レールの長手方向に沿って連続的に移動することが可能となっている。
このように構成された運動案内装置において、その使用環境によっては前記軌道レールにワークの削り屑や塵芥などの異物が付着することがあり、仮にこれらの異物が軌道レールに沿って走行する移動ブロックの内部に進入してしまうと、軌道レールの転走面、移動ブロックの負荷転走面又はボールに傷が発生し、あるいはこれらの摩耗が促進され、運動案内装置における移動ブロックの移動精度が早期に損なわれてしまう。また、前記軌道レールには当該軌道レールを機械装置などに敷設する際に利用されるレール取付孔が設けられており、前記異物はレール取付け孔を介して移動ブロック内部に進入することも考えられ、やはり運動案内装置における移動ブロックの移動精度が早期に損なわれてしまう。
このような理由から、前記レール取付孔への異物の滞留を防止するとの観点から、軌道レールの上面を覆うプレートカバーを設けることが一般的である。また、前記移動ブロック内部への異物の進入防止の観点から、前記移動ブロックにはその移動方向の両端に一対のエンドシールが、前記軌道レールの上面と対向する位置にはインナシールが、前記軌道レールの側面と対向する位置に一対のサイドシールが装着されることが一般的である。
特に、特許文献1に開示されるインナシールでは、前記軌道レールの上面との対向面にシールリップが設けられる一方、前記移動ブロックとの対向面に前記シールリップよりもばね定数の小さい支持部が設けられている。この構成により、インナシールが装着される軌道レールと移動体との隙間の変化を相殺するように前記支持部が弾性変形するため、単一の運動案内装置において前記軌道レールに対するプレートカバーの装着の有無に対応して当該インナシールを共通して適用することができるようになっている。
特許第4336015号
しかし、特許文献1記載の運動案内装置では、前記インナシールに設けられた支持部の弾性変形に起因して、当該インナシールに設けられたシールリップに加わる接触圧が調整されるようになっている。ここで、前記インナシールが収納される隙間、すなわち前記軌道レールの上面から当該上面に対向する移動体の対向面までの距離は、前記軌道レールの上面にプレートカバーを設けることによりこのプレートカバーの厚み分だけ狭くなる。このため、前記プレートカバーが設けられている場合には前記支持部の弾性変形量が大きくなり、その分当該プレートカバーに摺接するインナシールの接触圧が過大となり、軌道レールに沿って移動する移動ブロックの移動抵抗が増大してしまう。その一方で、前記プレートカバーが設けられていない場合には前記支持部の弾性変形量が小さく、その結果当該プレートカバーに対するインナシールの接触圧が小さくなる恐れがあった。すなわち、従来のインナシールの構成では、前記プレートカバーの有無によりインナシールの接触圧が一定に保たれないとの課題があり、ひいては軌道レールに対する移動ブロックの円滑な移動が阻害されるとの課題があった。
本発明はこのような課題に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、単一の運動案内装置において、前記プレートカバーを有無により前記軌道レールの上面から当該上面と対向する移動体の対向面まで距離が変化したとしても、軌道レールに対するシール部材の接触圧を一定に保つことができ、もって軌道レールに対する移動ブロックの円滑な移動が達成される運動案内装置を提供することにある。
すなわち、本発明を適用した運動案内装置は、長手方向に沿って転動体の転走面が形成された軌道軸と、前記転走面上を転動する多数の転動体を介して前記軌道軸に移動自在に組み付けられた移動体と、前記軌道軸と移動体との隙間に配置されて当該隙間を密封するシール部材と、を備えている。前記移動体は、前記軌道軸の転走面に対向して転動体の負荷通路を形成する負荷転走面及び前記負荷通路と平行な戻し通路を有する本体部材と、前記負荷通路と戻し通路を連結して前記転動体の無限循環路を完成させる方向転換路を有する一対の蓋体と、を有している。
更に、前記シール部材は、前記移動体と軌道軸の間に配置されるシール基板と、前記移動体又は軌道軸に接触すると共に前記シール基板に対して前記移動体の移動方向に沿って連続して形成される一対の第一シールリップ及び一対の第二シールリップと、を有しており、前記一対の第一シールリップ及び一対の第二シールリップは夫々前記シール基板の上下面に間隔をおいて設けられ、これら一対の第一シールリップの間隔と一対の第二シールリップの間隔は互いに異なる。また、前記シール部材は前記軌道軸と移動体との間に上下反転させて配置することが可能であり、更に前記一対の蓋体により前記軌道軸の長手方向への移動が拘束されて前記移動体と共に軌道軸上を移動すると共に前記第一シールリップ及び第二シールリップ夫々を前記軌道軸及び移動体に接触させて当該移動体と軌道軸との間に保持されている。そして、前記移動体には、前記第一シールリップが前記移動体に接触している状態では当該第一シールリップが接触せず、前記第二シールリップが前記移動体に接触している状態では当該第二シールリップが接触するリップ収容溝が形成されている。
本発明では、前記シール部材が前記軌道軸と移動体との間に上下反転させて配置することが可能であり、更に前記一対の蓋体により前記軌道軸の長手方向への移動が拘束されて前記移動体と共に軌道軸上を移動すると共に前記第一シールリップ及び第二シールリップ夫々を前記軌道軸及び移動体に接触させて当該移動体と軌道軸との間に保持されている。また前記移動体には、前記第一シールリップがかかる移動体に接触している状態では当該第一シールリップが接触せず、前記第二シールリップが前記移動体に接触している状態では当該第二シールリップが接触するリップ収容溝が形成されている。このため、例えば前記軌道軸の上面に前記プレートカバーを装着したことで、前記軌道軸の上面から当該上面と対向する移動体の対向面までの距離が短く設定されたとしても、前記シール部材を上下反転させることで、前記第二シールリップが前記移動体のリップ収容溝に接触し、もって当該シール部材を移動体と軌道軸との隙間に配置させることが可能となり、ひいては軌道軸に対するシール部材の接触圧を一定に保つことが可能となる。
本発明を適用した運動案内装置の一実施形態を示す分解斜視図である。 図1に示す運動案内装置の正面半断面図である。 転動体としてのローラを配列した連結体ベルトを示す斜視図である。 図1に示す運動案内装置が備えるシール部材の平面図である。 図4に示すA矢視図である。 図4に示すシール部材と前記移動体との係合関係を示す模式図である。 図6に示すB矢視図である。 前記軌道軸にプレートカバーが装着されていない状態での前記シール部材の配置構成を示す拡大概要図である。 前記軌道軸にプレートカバーが装着されている状態での前記シール部材の配置構成を示す拡大概要図である。
以下、添付図面を用いながら本発明を適用した運動案内装置の一実施形態を詳細に説明する。
図1及び図2は本発明を適用した運動案内装置の一実施形態を示すものである。この運動案内装置は、直線状に形成された軌道軸としての軌道レール1と、転動体としてのローラ3を介して軌道レール1に組み付けられると共に内部にローラ3の無限循環路を備えた移動体としての移動ブロック2と、前記移動ブロック2が備えるローラ3の無限循環路を運動案内装置の外部から密封するシール部材としてインナシール4とから構成されており、前記ローラ3が移動ブロック2の無限循環路内を循環することで当該移動ブロック2が軌道レール1上を往復運動するようになっている。尚、図1内の符号5が付された部材は、前記移動ブロック2の内部、特に前記無限循環路内に異物が進入するのを防止するためのエンドシール部材である。
前記軌道レール1は断面略矩形状に形成されており、その両側面には凹部が夫々形成されている。各凹部の上下には前記ローラ3の転走面10が形成されており、軌道レール1全体では4条の転走面10が形成されている。各転走面10は軌道レール1の底面1bに対して45°の角度で傾斜しており、前記凹部の上側に位置する転走面10は斜め下方へ45°の角度で面する一方、下側に位置する転走面10は斜め上方へ45°の角度で面している。また、かかる軌道レール1には長手方向に沿って所定の間隔で固定ボルトの取付け孔11が形成されており、この取付け孔11は軌道レール1の上面1aから底面1bに掛けて貫通している。この取付け孔11は前記軌道レール1を機械装置などに敷設する際に利用される。尚、前記軌道レール1に対する転走面10の配置、傾斜角度及びその条数は、前記移動部材3に必要とされる負荷能力に応じて適宜変更して差し支えない。
一方、移動ブロック2は、前記軌道レール1の一部を収容する案内溝を有するブロック本体21と、このブロック本体21の移動方向の前後に装着される一対の蓋体22と、から構成されている。前記ブロック本体21は、機械装置などの取付け面23が形成された水平部21a、及びこの水平部21aと直交する一対の脚部21bを備え、軌道レール1に対してこれに跨がるようにして配置されている。前記水平部21aには前記取付け面23が形成される一方、各脚部21bの内側には前記ローラ3が転走する負荷転走面25が2条ずつ形成されている。そして、前記軌道レール1の転走面10と前記ブロック本体21の負荷転走面25は互いに対向し、ローラ3がブロック本体21と軌道レール1との間で荷重を負荷しながら転走する負荷通路26を構成する。
また、各脚部21bには各負荷転走面25に対応した戻し通路27が前記負荷通路26と平行に形成されており、前記負荷通路26を転走し終えて荷重から開放されたローラ3が負荷通路26内とは逆方向に転走するようになっている。この戻し通路27は戻し通路組立体27aに具備されており、前記ブロック本体21に形成された貫通孔21cに対して前記戻し通路組立体27aを挿入することで、かかるブロック本体21に対して戻し通路27が具備されるようになっている。
更に、前記蓋体22は前記ブロック本体21と略同様に構成されている、すなわち、前記軌道レール1の上面1aを覆う水平部と、この水平部と直交する一対の脚部とを備え、軌道レール1に対してこれに跨がるようにして配置されている。この蓋体22には前記負荷通路26内を荷重を負荷しながら転走するローラ3を掬い上げて前記ブロック本体21の戻し通路27に送り込む一方、この戻し通路27内を無負荷状態で転走するローラ3を前記負荷通路26内へ送り込む方向転換路28が形成されている。すなわち、前記一対の蓋体22をブロック本体21の両端面に固定することにより、前記移動ブロック2にローラ3の無限循環路が完成するようになっている。図2中に破線で示すように、各負荷通路26は、前記方向転換路28によって斜め下方又は斜め上方に位置する戻し通路27と接続されており、前記本体部材4の各脚部4bに構築された2回路の無限循環路は前記方向転換路28が互いに交差している。
上記構成からなる蓋体22と前記ブロック本体21からなる移動ブロック2には、前記軌道レール1の上面1aに対向する内側面2a、すなわち各蓋体22の水平部及び前記ブロック本体21の水平部21aの内側面にリップ収容溝24が一条形成されている。つまり、前記移動体2の内側面2aが本発明の対向面に相当する構成である。各蓋体22とブロック本体21に設けられたリップ収容溝24は段差なく連続しており、前記移動ブロック2の長手方向に沿って形成されている。このリップ収容溝24の厚みは後述するプレートカバー6の厚みと同一に設定されている。
前記ローラ3は、図3に示すように、可撓性の連結体ベルト7に等間隔で一列に配列されており、当該連結体ベルト7と共に前記無限循環路に組み込まれている。前記連結体ベルト7は合成樹脂の射出成形で形成されており、ローラ3とローラ3との間に介装される複数のスペーサ71と、これらスペーサ71を一列に連結したベルト部72とから構成されている。この連結体ベルト7は、前記負荷通路26内において前記移動ブロック2のブロック本体21に固定される保持部材8によって案内されるようになっている(図2参照)。尚、前記ローラ3は前記連結体ベルト10に配列することなく、前記無限循環路に挿入しても良い。
図4及び図5は前記インナシール4を示すものであり、図4は平面図、図5は図4に示すA矢視図である。このインナシール4は、上記構成からなる移動ブロック2の内側面2aと前記軌道レール1の上面1aの間に配置されている。かかるインナシール4は、前記軌道レール1の上面1aの幅よりも僅かに狭い幅を有する金属製のシール基板としての固定プレート41と、この固定プレート41の表面41aに立設される一対の第一シールリップ42と、前記固定プレート41の裏面41bに立設される一対の第二シールリップ43と、を有している。前記第一シールリップ42及び第二シールリップ43は一体成形されている。更に、第一シールリップ42及び第二シールリップ43は例えばウレタンゴム等の弾性体からなり、成形と同時に前記固定プレート41に加硫接着されている。
前記固定プレート41は前記移動ブロック2の移動方向に沿って長尺に形成されており、当該固定プレート41の基礎をなす基部41cと、この基部41cの長手方向両端から延設される脚部41dと、を有しており、かかる脚部41dは前記基部41cの各端面から一対ずつ突出している。すなわち固定プレート41には合計四つの脚部41dが形成されている。
一方、前記第一シールリップ42は固定プレート41の全長に亘って延びており、互いに間隔を置いて対向する一対のリップ部42a、42bから形成されている。すなわち、前記一対の第一シールリップ42は前記移動ブロック2の移動方向に沿って連続して成形されている。各リップ部42a、42bは図2に示すように前記移動ブロック2の内側面2aに接触しており、その先端は先細り状に形成されて前記移動ブロック2に接した際の面圧の上昇が抑えられている。一方のリップ部42aから他方のリップ部42bまでの距離(図2及び図5の紙面左右方向の距離)は前記移動ブロック2に形成されたリップ収容溝24の幅寸法(図2の紙面左右方向長さ)よりも大きく設定される一方、軌道レール1に係る上面1aの幅寸法よりは小さく設定されている。すなわち、前記一対のリップ部42a、42bからなる第一シールリップ42は前記リップ収容溝24内に接触することなく、前記移動ブロック2の内側面2aに接触している。
前記第二シールリップ43も第一シールリップ42と同様に、固定プレート41の全長に亘って延びており、互いに間隔を置いて対向する一対のリップ部43a、43bから形成されている。すなわち、前記一対の第二シールリップ43も第一シールリップ42と同様に、前記移動ブロック2の移動方向に沿って連続して成形されている。各リップ部43a、43bは図2に示すように前記軌道レール1の上面1aに接触しており、その先端は先細り状に形成されて前記軌道レール1に接した際の面圧の上昇が抑えられている。
一方のリップ部43aから他方のリップ部43bまでの距離(図5の紙面左右方向の距離、以下「第二シールリップ43の幅方向距離」という)は前記第一シールリップ42を構成する前記リップ部42aからリップ部42bまでの距離よりも小さく設定されている。すなわち、前記一対の第一シールリップ42の間隔と一対の第二シールリップ43の間隔は互いに異なり、各リップ部42a、42b、43a、43bは前記固定プレート41の幅方向に関して重ならない位置に設けられている。更に第二シールリップ43の幅方向距離は、前記軌道レール1に形成された取付け孔11の直径よりも大きく設定される一方、軌道レール1に係る上面1aの幅よりも小さく設定されている。また、第二シールリップ43の幅方向距離は、前記移動ブロック2に形成されたリップ収容溝24の幅寸法(図2の紙面左右方向長さ)よりも小さく設定されている。
図6及び図7は上記構成からなるインナシール4と移動ブロック2との組み付け状態を示すものであり、図6は移動ブロック2を側面から観察したものである。一方、図7は図6に示すB矢視図であり、移動ブロック2に組み付けられたインナシール4を軌道レール1側から観察したものである。各図では前記移動ブロック2に対するインナシール4の組み付け状態を理解し易くするため、前記軌道レール1、第一シールリップ42及び第二シールリップ43の構成を省略している。
上記構成からなるインナシール4が移動ブロック2に組み付けられた状態では、前記基部41cの軸方向両端面が各蓋体22に当接される一方、前記基部41cの両端に設けられた各脚部41d及びこの脚部41dに固着された第一シールリップ42、第二シールリップ43が前記蓋体22の水平部と軌道レール1の上面1aとの間に配置される。更に、各脚部41dの長手方向端面及び各脚部41dに固着された第一シールリップ42、第二シールリップ43の長手方向端面が各蓋体22の移動方向の前後に装着される一対のエンドシール5に密着するようになっている。
その一方で、前記移動ブロック2を構成する各蓋体22には前記固定プレート41を支える突出部22aが形成されている。この突出部22aは、前記軌道レール1の上面1aを覆う水平部に、且つ、前記ブロック本体21との当接面に形成されており、前記ブロック本体21の水平部21aと軌道レール1の上面1aによって区画された空間に向けて突出している。
この構成によれば、前記インナシール4が移動ブロック2に組み付けられた状態では、前記蓋体22の突出部22aが前記固定プレート41の基部41cを軌道レール1側から支持するようになっている(図7参照)。また、上述したように前記第一シールリップ42が移動ブロック2に、第二シールリップ43が軌道レール1に接触している。つまり、前記インナシール4が移動ブロック2に組み付けられた状態では、前記インナシール4は前記移動ブロック2に直接固定されず、前記第一シールリップ42及び第二シールリップ43が移動ブロック2及び軌道レール1に接触して、これら移動ブロック2と軌道レール1間で支承されている。一方で、前記移動ブロック2を軌道レール1から取り外した場合には、前記突出部22aの構成によりかかる移動ブロック2からインナシール4が抜け落ちないようになっている。
このように構成された本実施形態に係る運動案内装置では前記インナシール4が前記移動ブロック2と軌道レール1との間に配置され、図8に示すように前記第一シールリップ42が前記リップ収容溝24内に接触することなく前記移動ブロック2の内側面2aに接触する一方、前記第二シールリップ43が前記軌道レール1の上面1aに接触している。そして、前記移動ブロック2が前記軌道レール1に沿って移動すると、前記インナシール4は前記一対の蓋体22によって前記軌道レール1の長手方向への移動が阻害されつつも、前記移動ブロック2と共に前記軌道レール1に沿って移動することになる。また、このインナシール4の構成により、前記移動ブロック2の内部、特に前記負荷通路26内への異物の進入を防止することが可能となっている。
一方、本実施形態のような運動案内装置において、使用される環境によっては、前記軌道レール1の上面1aに異物が付着し、更に当該軌道レール1に形成される各取付け孔11内に異物が堆積してしまうことがあり、この異物が前記取付け孔11を介して前期移動ブロック2の内部に進入してしまう恐れがある。この取付け孔11を介した移動ブロック2内部への異物の進入を防止するため、前記軌道レール1の上面1aをプレートカバー6で覆うことが一般的である(図1参照)。
このようにして、軌道レール1の上面1aをプレートカバー6を覆うと、前記移動ブロック2の内側面2aから軌道レール1の上面1aまでの距離Lがプレートカバー6の厚み分だけ小さく設定されてしまう。かかる場合、図8に示すように、前記第一シールリップ42が移動ブロック2の内側面2aに、前記第二シールリップ43が前記軌道レール1の上面1aに接触するようにしてインナシール4を移動ブロック2と軌道レール1との間に配置すると、第一シールリップ42又は第二シールリップ43を弾性変形することになる。このようにしてインナシール1を移動ブロック2と軌道レール1との間に配置させた場合、前記軌道レール1に対する第二シールリップ43の接触圧が大きくなってしまい、ひいては軌道レール1に対する移動ブロック2の円滑な移動が阻害されてしまうおそれがある。
しかし、本実施形態に係る運動案内装置において、前記軌道レール1の上面1aにプレートカバー6を被せる場合には、前記インナシール4を上下反転させた上で当該インナシール4を前記移動ブロック2と軌道レール1との間に配置することにより、上記課題が解決される。すなわち、本実施形態に係る運動案内装置では、前記軌道レール1の上面1aと対向する前記移動ブロック2の内側面2aには長手方向に沿ってリップ収容溝24が形成されている。また、前記第二シールリップ43の幅方向距離は、前記移動ブロック2に形成されたリップ収容溝24の幅寸法(図2の紙面左右方向長さ)よりも小さく設定されている。
この構成によれば、前記インナシール4をその長手方向軸線を中心に上下反転させて前記移動ブロック2と軌道レール1との間に配置した場合、図9に示すように前記第一シールリップ42は前記プレートカバー6の上面6aに接触する一方、前記第二シールリップ43は前記リップ収容溝24内に挿入され、当該第二シールリップ43の先端が前記リップ収容溝24の深部に接触することになる。
上述したように、前記リップ収容溝24の厚みはプレートカバー6の厚みと略同一に設定されているため、前記軌道レール1の上面1aを覆うプレートカバー6の上面6aから前記移動ブロック2に係るリップ収容溝24の深部までの距離Mは前記移動ブロック2の内側面2aから軌道レール1の上面1aまでの距離Lと同一に設定されている。
このため、前記軌道レール1の上面1aにプレートカバー6を被せることにより、前記移動ブロック2の内側面2aから軌道レール1の上面1aまでの距離Lが小さく設定されてしまうような場合であっても、前記インナシール4の上下を反転させることにより前記第一シールリップ42又は第二シールリップ43を弾性変形させることなく、当該インナシール4を移動ブロック2と軌道レール1との隙間に配置させることが可能となる。
すなわち、本実施形態に係る運動案内装置によれば、前記インナシール4を上下反転させるだけで、前記軌道レール1に対するプレートカバー6の装着の有無により前記前記移動ブロック2の内側面2aから軌道レール1の上面1aまでの距離Lが変化したとしても、それに関係なく当該インナシール4を適用することが可能であり、単一の運動案内装置におけるインナシール4の部品の共通化において優れている。
また、本実施形態に係る運動案内装置によれば、前記移動ブロック2の内側面2aにリップ収容溝24が形成され、これにより前記軌道レール1の上面1aを覆うプレートカバー6の上面6aから前記移動ブロック2に係るリップ収容溝24の深部までの距離Mが前記移動ブロック2の内側面2aから軌道レール1の上面1aまでの距離Lと同一に設定されている。更に前記インナシール4を上下反転させた状態で、前記第二シールリップ43が前記移動ブロック2のリップ収容溝24内に挿入されるようになっている。このため、前記軌道レール1の上面1aにプレートカバー6を装着する場合に、前記インナシール4を上下反転させて当該インナシール4を前記移動ブロック2と軌道レール1との隙間に配置したとしても、軌道レール1に対するインナシール4の接触圧が過大とならない。その結果前記移動ブロック2がインナシール4の摺接による抵抗を受けずに円滑に軌道レール1に沿って移動することが可能となる。すなわち、本実施形態に係る運動案内装置によれば、単一の運動案内装置において前記軌道レール1にプレートカバー6を装着する場合としない場合とで、軌道レール1に対するインナシール4の接触圧を変化せず、一定に保つことが可能となっている。
更に、本実施形態に係る運動案内装置によれば、前記インナシール4が移動ブロック2に直接固定されているわけではなく、前記一対の蓋体22に形成された突出部22aによって両端支持される構成となっている。このため、前記プレートカバー6の有無に応じてインナシール4を反転させて組み付ける際に、当該インナシール4の組み付け作業を容易にすることが可能となる。
ここで、本実施形態に係る運動案内装置のように、軌道レール及びこの軌道レールに多数のローラを介して組み付けられる移動ブロックからなる運動案内装置は、負荷許容量に応じて多種多様に製造販売されている。このため、各種運動案内装置毎に軌道レール、移動ブロック及びローラの大きさが異なり、前記軌道レールの上面から当該上面に対向する移動ブロックの内側面までの距離が異なるものとなっている。
しかし、本発明によれば、前記移動ブロック2の内側面2aに前記リップ収容溝24の構成を設け、更に当該リップ収容溝24の深さを調整することにより、前記軌道レール1の上面1aから移動ブロック2の内側面2aまでの距離が異なる運動案内装置間においても、前記インナシール4を共通して用いることが可能となる。すなわち、本発明は前記軌道レール1の上面1aから移動ブロック2の内側面2aまでの距離が異なる運動案内装置間におけるインナシール4の部品共通化にも寄与し、ひいては運動案内装置のコストの低減化を図ることも可能である。
尚、上記実施形態に係る運動案内装置では、前記インナシール4が金属製の固定プレート41に樹脂製の第一シールリップ42及び第二シールリップ43が加硫接着された構成となっているが、インナシール4の構成はこれに限られず、例えば前記固定プレート41を硬質樹脂から成形し、インナシール4を硬質樹脂と軟質樹脂の二色成形により製造しても差し支えない。更には前記第一シールリップ42及び第二シールリップ43によってシール機能が十分に発揮されるのであれば、前記固定プレート41、第一シールリップ42及び第二シールリップ43を同一部材から成形するようにしても差し支えない。
また、上記実施形態に係る運動案内装置では、前記移動ブロック2の内側面2aに一条のリップ収容溝24が形成されているが、当該リップ収容溝24は前記インナシール4を上下反転させた際に前記第二シールリップ43が接触する構成であればよく、例えば前記移動ブロック2の内側面2aに二条のリップ収容溝を設けるとの構成も考えられる。かかる場合、二条のリップ収容溝の配置距離を前記第二シールリップ43の幅方向距離に合致させる必要がある。
更に、上記実施形態に係る運動案内装置では、前記インナシール4を表裏反転させた際に前記移動ブロック2に形成されたリップ収容溝24に当該インナシール4の第二シールリップ43が接触する構成となっているが、かかるリップ収容溝24の構成はこれに限られず、例えば前記第二シールリップ43が移動ブロック2に接触している状態では当該第二シールリップ43が接触せず、前記インナシール4を上下反転させた際に前記第一シールリップ42が接触する構成としても差し支えない。かかる場合、前記移動ブロック2の内側面2aに二条のリップ収容溝を設け、二条のリップ収容溝の配置距離を前記第一シールリップ42を構成するリップ部43aからリップ部43bまでの距離に合致させる構成が考えられる。
尚、上記実施形態に係る本発明を適用した運動案内装置では、転動体としてローラを用いた例を説明したが、転動体としてボールを用いた運動案内装置であっても差し支えない。
1…軌道レール(軌道軸)、2…移動ブロック(移動体)、3…ローラ(転動体)、4…インナシール(シール部材)、10…転走面、2a…内側面(対向面)、24…リップ収容溝、25…負荷転走面、26…負荷通路、27…戻し通路、28…方向転換路、41…固定プレート(シール基板)、42…第一シールリップ、43…第二シールリップ

Claims (3)

  1. 長手方向に沿って転動体の転走面が形成された軌道軸と、前記転走面上を転動する多数の転動体を介して前記軌道軸に移動自在に組み付けられた移動体と、前記軌道軸と移動体との隙間に配置されて当該隙間を密封するシール部材と、を備え、
    前記移動体は、前記軌道軸の転走面に対向して転動体の負荷通路を形成する負荷転走面及び前記負荷通路と平行な戻し通路を有する本体部材と、前記負荷通路と戻し通路を連結して前記転動体の無限循環路を完成させる方向転換路を有する一対の蓋体と、を有し、
    前記シール部材は、前記移動体と軌道軸の間に配置されるシール基板と、前記移動体又は軌道軸に接触すると共に前記シール基板に対して前記移動体の移動方向に沿って連続して形成される一対の第一シールリップ及び一対の第二シールリップと、を有し、
    前記一対の第一シールリップ及び一対の第二シールリップは夫々前記シール基板の上下面に間隔をおいて設けられ、これら一対の第一シールリップの間隔と一対の第二シールリップの間隔は互いに異なり、
    前記シール部材は前記軌道軸と移動体との間に上下反転させて配置することが可能であり、
    前記シール部材は、前記一対の蓋体により前記軌道軸の長手方向への移動が拘束されて前記移動体と共に軌道軸上を移動すると共に前記第一シールリップ及び第二シールリップ夫々を前記軌道軸及び移動体に接触させて当該移動体と軌道軸との間に保持され、
    前記移動体には、前記第一シールリップが前記移動体に接触している状態では当該第一シールリップが接触せず、前記第二シールリップが前記移動体に接触している状態では当該第二シールリップが接触するリップ収容溝が形成されていることを特徴とする運動案内装置。
  2. 各蓋体には、前記シール部材を支持する突出部が形成されていることを特徴とする請求項1記載の運動案内装置。
  3. 前記軌道軸には当該軌道軸の表面を覆うプレートカバーが装着される一方、前記移動体に形成されたリップ収容溝の厚さは前記プレートカバーの厚さと合致していることを特徴とする請求項2記載の運動案内装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP5568188B1 (ja) * 2014-02-20 2014-08-06 平和精機工業株式会社 撮影用スライディング装置
CN107725590A (zh) * 2017-10-31 2018-02-23 天津莫德曼机器人有限公司 一种用于直线导轨的全封式封盖
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