JP2007032730A - 転がり案内装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】スライド部材を構成する際の部品点数を減らすと共にその加工工数を低減化することにより、簡便に且つ安価に製造することが可能であり、且つ、加工精度に対する信頼性を高めることが可能な転がり案内装置を提供する。
【解決手段】ボール転走溝10が形成された軌道レール1と、多数のボールを介して軌道レール1に組み付けられるスライド部材2とから構成され、前記軌道レール1に面したスライド部材2の一面にはボール3が無限循環するトラック溝30が形成され、このトラック溝30は、軌道レール1との間でボール3が荷重を負荷しながら転走する負荷直線溝31と、この負荷直線溝31の一方の端部から他方の端部へボール3を無負荷状態で転走させる循環溝33とから構成され、更に、前記スライド部材2には、前記軌道レール1の転走溝10からボール3を離脱させて前記循環溝33に収容するリテーナプレート4が結合されている。
【選択図】図5

Description

本発明は、軌道レールとスライド部材が多数のボールを介して組みつけられ、前記スライド部材に固定された被搭載物を軌道レールに沿って自在に往復運動させることが可能な転がり案内装置に係り、特に、前記スライド部材がボールの無限循環路を備え、ボールを無限循環させながらスライド部材が軌道レールに沿って連続的に移動することが可能な転がり案内装置に関するものである。
工作機械のワークテーブルや各種搬送装置の直線案内部では、テーブル等の可動体を搭載したスライド部材が軌道レールに沿って連続的に移動する転がり案内装置を多用している。この種の転がり案内装置では、前記スライド部材が多数のボールを介して軌道レールに組付けられており、ボールがスライド部材と軌道レールとの間で荷重を負荷しながら転走することにより、スライド部材に搭載した可動体を軌道レールに沿って極僅かな抵抗で軽く運動させることが可能となっている。また、スライド部材にはボールの無限循環路が具備されており、ボールをこの無限循環路内で循環させることにより、前記スライド部材が軌道レールに沿って連続的に移動することが可能となっている。
前記軌道レールには長手方向に沿ってボールの転走溝が形成される一方、前記スライド部材には軌道レールのボール転走溝と対向する負荷転走溝が形成され、これら軌道レール側のボール転走溝とスライド部材側の負荷転走溝とによってボールの負荷転走通路が形成されている。すなわち、ボールは軌道レール側のボール転走溝とスライド部材側の負荷転走溝に接し、両者の間に作用する荷重を負荷しながら転走するように構成されている。また、スライド部材には前記負荷転走溝と平行に無負荷転走通路が形成され、更に、この無負荷転走通路の両端は円弧状に形成された一対の方向転換路によって前記負荷転走通路と連通連結されている。ボールは負荷転走通路の端部において荷重から解放され、軌道レールのボール転走溝から離脱して前記方向転換路に進入し、この方向転換路から無負荷転走通路へと転走する。また、無負荷転走通路内を転走したボールは反対側の方向転換路を経て軌道レールのボール転走溝に戻され、再び荷重を負荷しながら負荷転走通路内を転走する。このようにスライド部材は負荷転走通路、方向転換路、無負荷転走通路、方向転換路と連続するボールの無限循環路を具備しており、ボールがこの無限循環路を循環しながら荷重の負荷状態及び無負荷状態を繰り返すことにより、スライド部材が軌道レールに沿ってストロークの制限なく連続的に移動することが可能となっている。
従来、前記スライド部材は、焼入れが可能な鋼から形成されたブロックボディと、このブロックボディの前後両端面に固定される一対の合成樹脂製エンドキャップとから構成されており、前記負荷転走溝はブロックボディに研削加工で形成される一方、前記無負荷転走通路はブロックボディにボールの直径よりも大きな内径の貫通穴を前記負荷転走溝と平行に形成し、これによりトンネル状の無負荷転走通路としている。また、方向転換路は前記エンドキャップに形成されており、このエンドキャップをブロックボディの前後両端面に固定することにより、負荷転走通路の端部と無負荷転走通路の端部とが方向転換路で連結され、ボールの無限循環路が構成されるようになっている(特開平10−009264号公報、実公平4−53459号公報等)。
特開平10−009264号公報 実公平4−53459号公報 特開2001−227540号公報
しかし、このような従来の転がり案内装置に適用されていたボールの無限循環路の構成では、前記ブロックボディに対して負荷転走溝を形成するための研削加工や、無負荷転走通路となる貫通孔の孔明け加工等、多種類の加工を順次行わなければならず、かかるブロックボディの製造コストが嵩むと共に、その加工精度の信頼性が損なわれ易いといった問題点があった。また、ボールの無限循環路を形成するためにエンドキャップが必要となり、このエンドキャップは合成樹脂の射出成形で複雑な形状を与えていることから、この点においてもスライド部材の製造コストが嵩んでしまうといった問題点があった。加えて、無限循環路内におけるボール循環の円滑化を図るためには、ブロックボティに対するエンドキャップの取付けを高精度に行う必要があり、スライド部材の組み立てに手間がかかるといった問題点もあった。
一方、特開2001−227540号公報に開示される転がり案内装置では、スライド部材に対する無負荷転走通路の形成を簡便に行うものとして、スライド部材と軌道レールのそれぞれに互いに対向する溝を形成し、これら溝によってボールの無負荷転走通路を構成する試みがなされている。しかし、ボールを負荷転走通路から無負荷転走通路に送り込む方向転換路は従来通りにエンドキャップに形成されており、スライド部材を簡便に組み立てるといった観点からは何ら改善されていなかった。
本発明はこのような問題点に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、スライド部材を構成する際の部品点数を減らすと共にその加工工数を低減化することにより、簡便に且つ安価に製造することが可能であり、且つ、加工精度に対する信頼性を高めることが可能な転がり案内装置を提供することにある。
前記目的を達成するために、本発明の転がり案内装置は、長手方向に沿ってボール転走溝が形成された軌道レールと、多数のボールを介して前記軌道レールに組み付けられるスライド部材とから構成されている。このスライド部材の一面には前記ボールが無限循環するトラック溝が形成され、かかるトラック溝は、軌道レールの転走溝との間でボールが荷重を負荷しながら転走する負荷直線溝と、この負荷直線溝の一方の端部から他方の端部へボールを無負荷状態で転走させる循環溝とから構成されている。また、前記負荷直線味噌を転走しているボール、すなわち軌道レールの転走溝を転走しているボールを該転走溝から離脱させて前記循環溝に収容するため、前記スライド部材にはリテーナプレートが結合され、かかるリテーナプレートが軌道レールの転走溝からボールを掬い上げて、かかるボールを前記循環溝に導くように構成されている。
このような転がり案内装置によれば、ボールはスライド部材に形成されたトラック溝に収容され、かかるトラック溝の内部を無限循環している。このトラック溝はボールの転走溝が形成された軌道レールの一面と対向しており、ボールはトラック溝の一部をなす負荷直線溝と軌道レールの転走溝との間で荷重を負荷しながら転走する。また、軌道レールの転走溝からボールを掬い上げる機能を具備したリテーナプレートを前記スライダに結合することにより、ボールは前記負荷直線溝と循環溝とを自在に往来することができ、トラック溝内を無限循環することが可能となる。従って、ボールの無限循環に伴って前記スライド部材を軌道レールに沿って連続的に移動させることができ、そのようなスライド部材を極めて簡易に且つ安価に形成することが可能となる。また、スライド部材に対する加工工数が極めて少ないので、加工精度に対する信頼性も高めることが可能となる。
前記リテーナプレートは軌道レールの転走溝内を転走するボールを掬い上げ、かかる転走溝から離脱させた後に、スライド部材の循環溝に送り込む機能を発揮しさえすれば良く、掬い上げ舌片を具備したリテーナプレートを負荷直線溝と循環溝との接続部位を覆うサイズに形成し、これを前記スライド部材に装着することが考えられる。
一方、軌道レールに対して解放された循環溝を無負荷状態で転走するボールは軌道レールに対して大きな相対速度差を有していることから、かかるボールが軌道レールに接触してまうと、大きな騒音が発生してしまう他、ボールが早期に摩耗してしまう懸念がある。従って、循環溝内のボールを軌道レールに接触させないといった観点からすれば、前記リテーナプレートはスライド部材の循環溝を十分に覆うことができるサイズに形成され、かかるリテーナプレートをスライド部材に結合することによって、前記循環溝内を転走するボールを軌道レールから離隔するのが好ましい。
また、前記リテーナプレートをトラック溝を完全に覆う板状に形成し、負荷直線溝を転走するボールを軌道レールの転走溝に接触させるためのスリット部を該リテーナプレートに形成するようにしても良い。この場合、前記スリット部の長手方向の両端に掬い上げ舌片を形成し、かかる掬い上げ舌片を用いて軌道レールの転走溝からボールを離脱させるように構成することができる。
以下、添付図面を参照しながら本発明の転がり案内装置を詳細に説明する。
図1及び図2は本発明を適用した転がり案内装置の一例を示すものである。この転がり案内装置は、断面略矩形状に形成された長尺な軌道レール1と、チャネル状に形成されると共に多数のボール3を介して前記軌道レール1に組付けられたスライド部材2と、このスライド部材2に固定されると共に該スライド部材2と軌道レール1との隙間に位置するリテーナプレート4とから構成されており、前記スライド部材2が軌道レール1に跨がるようにして該軌道レール1上を自在に往復運動するように構成されている。
前記軌道レール1の両側面には長手方向に沿ってボール3の転走溝10が各1条ずつ形成されている。この転走溝10はボール3が転走する2つの転走面が90°の角度で交わったものであり、その断面は所謂ゴシックアーチ状をなしている。従って、ボール3は前記転走溝に対して2点で接触し、その接触方向は軌道レール1の底面に対して45°ずつ傾斜している。また、軌道レール1には長手方向に所定の間隔をおいて複数のボルト取付孔11が貫通形成されており、かかるボルト取付孔11を利用して軌道レール1を各種機械装置のベッドやコラム等の固定部に取り付けることができるようになっている。
一方、前記スライド部材2は横ウェブ20及びこの横ウェブ20と直交する一対のフランジ部21,21を有してチャネル状に形成されており、図2に示すように、僅かな隙間を介して軌道レール1に跨がっている。すなわち、軌道レール1はスライド部材2の一対のフランジ部21,21の間に位置している。前記横ウェブ20の上面はテーブル等の可動体の取付面22となっており、かかる横ウェブ20には取付ねじを螺合させるタップ穴23が形成されている。また、スライド部材2の移動方向の前後両端にはゴム製のシール部材5が設けられており、スライド部材2と軌道レール1との隙間を密封し、軌道レール1に付着していた塵芥がスライド部材2の内部に侵入するのを防止すると共に、グリース等の潤滑剤がスライド部材2の内部から外部へ漏れだすのを防止している。このシール部材5は前記リテーナプレート4の端部に固定されており、リテーナプレート4をスライド部材2に固定することによって、スライド部材2の所定の位置に接するようになっている。
前記軌道レール1の側面と僅かな隙間を介して対向するスライド部材2のフランジ部21の内側面には、多数のボール3を収容したトラック溝30が形成されている。図3に示すように、このトラック溝30は、軌道レール1の転走溝10と対向する負荷直線溝31と、この負荷直線溝31の一方の端部から他方の端部へボールを循環させる循環溝32とから構成されている。また、前記循環溝32は、前記負荷直線溝31と平行に形成された無負荷直線溝33と、これら負荷直線溝31と無負荷直線溝33との間でボールを往来させる方向転換溝34,34とから構成されている。図2の断面図に示されるように、ボール3が軌道レール1の転走溝10とスライド部材2の負荷直線溝31との間で荷重を負荷しながら転走することにより、前記スライド部材2は軌道レール1に沿って自在に往復動することが可能となっている。すなわち、軌道レール1の転走溝10とスライド部材2の負荷直線溝31との対向により、ボール3の負荷転走通路が形成されている。スライド部材2を軌道レール1に沿って移動させると、軌道レール1のボール転走溝10とスライド部材2の負荷直線溝31との間に挟まれているボール3、すなわち負荷転走通路内で荷重を負荷しているボール3は、軌道レール1に対するスライド部材2の移動速度Vの半分の速度0.5Vで負荷直線溝22内を移動する。
図4に示すように、前記トラック溝30の負荷直線溝31は、その断面がゴシックアーチ状に形成されており、ボール3は負荷直線溝31に対して2点で接触している。ボール3と負荷直線溝31との接触方向はフランジ部21の内側面の法線方向(図4の左右方 向)に対して上下に45度ずつ傾斜しており、スライド部材2に対してその移動方向以外に作用するあらゆる荷重を負荷することができるようになっている。
一方、前記スライド部材2の内側にはリテーナプレート4が嵌合している。図5はスライド部材2とリテーナプレート4の分解斜視図である。このリテーナプレート4は金属薄板を折り曲げてチャネル状に形成されており、スライド部材2の横ウェブ20及び各フランジ部21に接し、各フランジ部21の内側面に形成されたトラック溝30を覆っている。リテーナプレート4にはトラック溝30の負荷直線溝31と対向する位置にスリット部40が開設されており、トラック溝30に収容されたボール3のうち、負荷直線溝31を転走するボール3のみが前記スリット部40を介して軌道レール1の転走溝10に接触することができるようになっている。また、前記スリット部40の長手方向の両端には、軌道レール1の転走溝10を転走してきたボール3を該転走溝10から掬い上げるための舌片41が形成されており、この舌片41はスライド部材2を軌道レール1に組み付けた際に該軌道レール1の転走溝10内に位置して、転走溝10内におけるボール3の転走を遮るようになっている。
前記リテーナプレート4にはスライド部材2のフランジ部21の下端面に対応した取付部42が突設されており、この取付部42を貫通する固定ねじ43をスライド部材2のフランジ部21に締結することにより、リテーナプレート4がスライド部材2と強固に一体化されるようになっている。リテーナプレート4の長手方向の両端部にはシール部材5が例えば加硫接着によって固定されており、リテーナプレート4をスライド部材2に嵌合させ固定することで、前記シール部材5がスライド部材2に接触するようになっている。また、シール部材5には軌道レール1に圧接するリップ部50が形成されており、リテーナプレート4が組み付けられたスライド部材2を軌道レール1に組み付けると、前記リップ部50が転走溝10を含めた軌道レール2の側面及び上面に対して線接触するようになっている。
一方、前記トラック溝30の一部を構成する無負荷直線溝33はボール3の直径よりも僅かに大きな幅を有すると共に、ボール3の直径よりも僅かに深く形成されており、前記リテーナプレート4によって覆われることでボール3の無負荷転走通路を構成している。従って、前記方向転換溝34を経て無負荷直線溝33内に導かれたボール3は、かかる無負荷直線溝33の内部を無負荷状態で転走する。
また、前記無負荷直線溝33と相まって循環溝32を構成する方向転換溝34は、前記無負荷直線溝33と同一の深さ及び幅に形成されている。図6に示されるように、負荷直線溝31の端部付近においては、かかる負荷直線溝31の深さが徐々に深くなり、方向転換溝34と段差なく連続するようになっている。このため、スライド部材2の負荷直線溝31と軌道レール1のトラック溝10との間で荷重を負荷しながら転走してきたボール3は、負荷直線溝31の端部にまで達すると徐々に荷重から解放され、無負荷状態となって方向転換溝34に導入される。また、負荷直線溝31と方向転換溝34の連結部に対応する位置には、前記リテーナプレート4に形成された舌片41が位置しており、負荷直線溝31の端部において荷重から解放されたボール3は前記舌片41によって軌道レール1の転走溝10から掬い上げられ、方向転換溝34に導入されるようになっている。
前記リテーナプレートが軌道レールの転走溝10からスライド部材2の方向転換溝34へボール3を掬い上げる構成としては、前述の舌片41を軌道レールの転走溝内に差し込む以外に、リテーナプレート4のスリット部40の長手方向の両端に対し、スリット部40の開口幅が徐々に狭くなるスリットエンド部44を形成することが考えられる。図7はこのスリットエンド部44がボール3をリテーナプレート4上に持ち上げる様子を描いたものであり、分図aはボール3が軌道レール1の転走溝10を転走している状態を、分図dはボール3がリテーナプレート4上に掬い上げられた状態を示しており、分図b及びcは分図aから分図dへの移行状態を順を追って示している。前記スリットエンド部44はリテーナプレート4に開設されたスリット部40の長手方向の両端部に形成されており、かかるスリットエンド部44においては該スリット部40の開口幅が徐々に狭くなり、最終的にスリット部40が閉じている。また、リテーナプレート4は軌道レール1の転走溝10を転走するボール3の赤道よりも軌道レール1側に位置している。従って、ボール3がスライド部材2の負荷直線溝31を転走し、リテーナプレート4のスリットエンド部44に到達すると、スリット部40の開口幅が徐々に狭くなってくることから、分図b及びcに示すように、ボール3はスリットエンド部44によって両側から支えられるようにして徐々に軌道レール1の転走溝10から持ち上げられ、最終的には分図dに示されるようにリテーナプレート4に乗り上げる。これにより、ボール3は軌道レール1の転走溝10から完全に離脱し、リテーナプレート4に覆われたスライド部材2の方向転換溝34に導入される。
ボール3はこのようにしてスライド部材2の負荷直線溝31、方向転換溝34、無負荷直線溝33を順次転走し、無負荷直線溝33から反対側の方向転換溝34を経て再び負荷直線溝31に送り込まれる。すなわち、ボール3はトラック溝30内を循環し、これに伴ってスライド部材2が軌道レール1に沿って荷重を負荷しながら間断なく連続的に移動することが可能となっている。
このような本実施例の転がり案内装置では、スライド部材2のフランジ部21に対して前記トラック溝30を形成すると共に、軌道レール1の転走溝10からボール3を離脱させるリテーナプレート4を前記スライド部材2に装着し、軌道レール1に対するスライド部材2の移動に伴い、ボール3が前記トラック溝30内を循環するように構成しているので、スライド部材2の構成はボール3の無限循環路を具備しつつも、極めて簡素なものとなっている。また、前記トラック溝30はスライド部材2に対してエンドミルを用いたフライス加工等を用いることで容易に形成することができ、しかも負荷直線溝31、方向転換溝34及び無負荷直線溝33の深さは加工機械の数値制御によって精度良く調整することが可能である。従って、極めて安価にスライド部材2を形成することが可能である他、スライド部材2にボール無限循環路を形成するための加工工数が極めて少なく、スライド部材2の加工精度に対する信頼性も高めることが可能となる。
また、前記スライド部材2としては、金属棒状部材に引き抜き加工を施し、それによって前述したチャネル状の形状を与えてもよいが、平板状の金属プレートを折り曲げることでチャネル状に形成することも可能であり、このように金属プレートからスライド部材2を形成するのであれば、金属プレートに絞り加工を施すことで前記トラック溝30を形成することも可能である。これにより、一層安価にスライド部材2を形成することが可能である。
更に、軌道レール1に向けて解放されたトラック溝30をリテーナプレート4で覆うことにより、無負荷転走溝内を転走するボールを軌道レールから離隔し、軌道レール1に対する相対移動速度が極めて速い無負荷ボールが該軌道レール1に接触するのを防止しているので、ボール3の早期摩耗を防止することが可能になると共に、スライド部材2の走行時におけるボール3と軌道レール1との接触音の発生を防ぐことが可能となる。
また更に、リテーナプレート4にはシール部材5が固定されており、かかるリテーナプレート4をスライド部材2に固定するのみで、軌道レール1との間の密封性にすぐれたスライド部材2を得ることができ、防塵性に優れた転がり案内装置を安価に提供することが可能となる。
本発明を適用した転がり案内装置の一例を示す斜視図である。 図1に示す転がり案内装置の正面断面図である。 図1に示す転がり案内装置におけるスライド部材のトラック溝を示す拡大図である。 トラック溝の方向転換溝におけるボールの移動の様子を示す拡大断面図である。 スライド部材とリテーナプレートとの組み付け状態を示す分解斜視図である。 リテーナプレートに形成した舌片を用いて軌道レールの転走溝からボールを掬い上げる様子を示す拡大断面図である。 軌道レールの転走溝からボールを掬い上げる他の構成を示す説明図である。
符号の説明
1…軌道レール、2…スライド部材、3…ボール、4…リテーナプレート、10…転走溝、30…トラック溝、31…負荷直線溝、32…循環溝、33…無負荷直線溝、34…方向転換溝、40…スリット部

Claims (5)

  1. 長手方向に沿ってボール転走溝が形成された軌道レールと、多数のボールを介して前記軌道レールに組み付けられるスライド部材とから構成され、
    前記軌道レールに面したスライド部材の一面には前記ボールが無限循環するトラック溝が形成され、かかるトラック溝は、軌道レールの転走溝との間でボールが荷重を負荷しながら転走する負荷直線溝と、この負荷直線溝の一方の端部から他方の端部へボールを無負荷状態で転走させる循環溝とから構成され、更に、
    前記スライド部材には、前記軌道レールの転走溝を転走するボールを該転走溝から離脱させて前記循環溝に収容するリテーナプレートが結合されていることを特徴とする転がり案内装置。
  2. 前記リテーナプレートは前記循環溝を覆って、かかる循環溝内を無負荷状態で転走するボールを軌道レールから離隔することを特徴とする請求項1記載の転がり案内装置。
  3. 前記リテーナプレートは前記トラック溝を覆うようにして設けられると共に、前記負荷直線溝を転走するボールを軌道レールの転走溝に接触させるスリット部を有していることを特徴とする請求項2記載の転がり案内装置。
  4. 前記スライド部材の移動方向におけるリテーナプレートの両端部にシール部材を固定し、かかるシール部材によってスライド部材とリテーナプレートの間、リテーナプレートと軌道レールの間を密封することを特徴とする請求項3記載の転がり案内装置。
  5. 前記スライド部材は、軌道レールの上面に対向した横ウェブ及び軌道レールの側面に対向した一対のフランジ部を有し、前記軌道レールが遊嵌する収容溝を有してチャネル状に形成され、各フランジ部の内側面に前記トラック溝が形成される一方、
    前記リテーナプレートは前記スライド部材の収容溝に嵌合するチャネル状に形成され、前記スライド部材のフランジ部と対向する位置に前記スリット部が形成されていることを特徴とする請求項3記載の転がり案内装置。
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