JP2008275069A - エンドキャップ及びそれを備えたリニアガイド - Google Patents

エンドキャップ及びそれを備えたリニアガイド Download PDF

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Abstract

【課題】設置条件及び使用条件の拡大や、作動時に発生する騒音の減少が可能なリニアガイド及びそれに備えられるエンドキャップを提供する。
【解決手段】案内レールに相対移動可能に跨架されるスライダ本体の移動方向両端面にそれぞれ接合され、合成ゴム等の弾性を有する樹脂材料を用いて、断面略コ字形に形成されたエンドキャップ本体2と、エンドキャップ本体2と共に方向転換路を構成するリターンガイドを備えたエンドキャップ1であって、エンドキャップ本体2は、スライダ本体と対向する面に、方向転換路を構成する上側凹状溝6及び下側凹状溝8を備え、上側凹状溝6及び下側凹状溝8のスライダ本体と対向する面に、それぞれ、方向転換路の長さ方向に沿って延びる一列の上側突起16及び下側突起18を設ける。
【選択図】図1

Description

本発明は、直線運動する物体を案内する機械要素部品として、工作機械や半導体製造装置等で用いられるリニアガイド及びそれに備えられるエンドキャップに関する。
従来から、工作機械等で使用されているリニアガイドとしては、例えば、案内レールと、案内レールを跨いで組み付けられたスライダを備えたものがある。
案内レールの両側面には、案内レールの軸方向に延びるレール側転動体転動溝が形成されている。
スライダは、案内レールに相対移動可能に跨架されるスライダ本体と、スライダ本体の移動方向両端面にそれぞれ接合されているエンドキャップとから構成されている。
スライダ本体は、両袖部の内側面に、レール側転動体転動溝に対向するスライダ側転動体転動溝を有しており、レール側転動体転動溝及びスライダ側転動体転動溝から、負荷転動路が形成されている。また、スライダ本体は、両袖部の肉厚部分を軸方向に貫通する転動体戻し路を有している。
エンドキャップには、負荷転動路と転動体戻し路とを連通させる略U字状の方向転換路が形成されている。
そして、負荷転動路、転動体戻し路及び方向転換路によって、転動体転動路が形成されている。転動体転動路内には、例えば、鋼球からなる複数の転動体が装填されており、これら複数の転動体は、案内レールに対するスライダの相対移動に伴って、転動体転動路内を転動しながら無限循環する。
このような構成のリニアガイドでは、その作動時、すなわち、転動体が転動体転動路内を転動しながら無限循環する際に、転動体が、転動体転動路、特に方向転換路の外周側の内壁面に衝突するおそれがある。転動体が方向転換路の外周側の内壁面に衝突すると、この衝突によりスライダが振動し、この振動によって騒音が発生するという問題が生じるおそれがある。
このような問題を解決するために、特許文献1に記載されているようなリニアガイドがある。
図7は、特許文献1に記載されているリニアガイド26を上方から見た斜視図である。
図7中に示すように、このリニアガイド26は、エンドキャップ1の、スライダ本体28と対向する面と反対側の面に、ケース30が取り付けられており、このケース30とエンドキャップ1との間に、合成樹脂やゴム等によって形成された制振材32が配置されている。
制振材32は、ケース30とエンドキャップ1との間において、方向転換路の近傍に位置するように配置されており、転動体が方向転換路の外周側の内壁面に衝突することによりスライダ34に生じる振動を、吸収する機能を有している。
このような構成のリニアガイド26であれば、案内レール36に対してスライダ34を相対移動させた際に、転動体が方向転換路の外周側の内壁面に衝突し、この衝突によって発生する振動が原因で生じる騒音を、可及的に減少させることが可能となる。
なお、図7中では、ケース30の外側端面に配置されているシール部材を、符号38を付して示し、制振材32、ケース30及びシール部材38をエンドキャップ1に固定する止めネジを、符号40を付して示している。
特開2004−232747号公報(図1)
リニアガイドの作動時に、転動体が、負荷転動路または転動体戻し路から方向転換路内へ移動すると、この転動体は、方向転換路の外周側の内壁面だけでなく、循環方向における前方の転動体にも衝突する場合が多い。そして、後方の転動体に衝突された転動体は、さらに前方の転動体に衝突する。
したがって、これら転動体同士の衝突が連続して発生することにより、結果的には、方向転換路内を移動する転動体の大部分が、方向転換路の外周側の内壁面に衝突するおそれがあり、この衝突によって生じる騒音が増大するという問題が生じるおそれがある。
しかしながら、特許文献1に記載されているリニアガイドでは、騒音の増大を抑制して低騒音化を実現するためには、制振材を大型化、特に、制振材の、スライダの移動方向に沿った厚さを増加させる必要がある。
このため、制振材の大型化に伴い、エンドキャップの大型化が生じて、スライダの大型化が生じてしまうため、リニアガイドの設置条件及び使用条件が制限されてしまうという問題が生じる。
また、特許文献1に記載されているリニアガイドを含め、従来のリニアガイドでは、作動性及び耐久性を向上させるために、転動体転動路内にグリース等の潤滑剤を配置する場合が多い。しかしながら、このようなリニアガイドでは、方向転換路内に配置された潤滑剤が、方向転換路の端に寄せられてしまうおそれがある。
潤滑剤が方向転換路の端に寄せられてしまうと、潤滑剤によって発揮される潤滑効果が低減してしまうという問題が生じる。また、方向転換路内を移動する転動体がジグザグの軌道で移動し、リニアガイドの走行精度に悪影響を与えるという問題が生じる。
本発明は、上記のような問題点に着目してなされたもので、エンドキャップの大型化を抑制するとともに、スライダに生じる振動を減少させること又は潤滑性を向上させること、あるいは作動性を向上させることが可能な、エンドキャップ及びそれを備えたリニアガイドを提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明のうち、請求項1に記載した発明は、案内レールに相対移動可能に跨架されるスライダ本体の移動方向両端面にそれぞれ接合され、且つ前記案内レールが有するレール側転動体転動溝及び前記スライダ本体が有するスライダ側転動体転動溝から形成される負荷転動路とスライダ本体が有する転動体戻り路とを連通させる方向転換路が形成されたエンドキャップであって、
前記方向転換路の前記スライダ本体と対向する面の少なくとも一部に、前記方向転換路の長さ方向に沿って延びる一列または二列以上の突起を設けたことを特徴とするものである。
本発明によると、方向転換路のスライダ本体と対向する面の少なくとも一部に設けられた、方向転換路の長さ方向に沿って延びる一列または二列以上の突起によって、方向転換路内を移動する転動体に対するダンパーが形成される。
このため、エンドキャップの大型化を抑制することが可能となるとともに、負荷転動路または転動体戻し路から方向転換路内へ移動する転動体が、方向転換路の外周側の内壁面に衝突して生じる振動を、減少させることが可能となる。
また、本発明によると、突起を、方向転換路の長さ方向に沿って延びる形状に形成したため、この突起によって、方向転換路内における転動体の案内部を形成することが可能となる。
また、本発明によると、二列以上の突起を設けた場合、隣り合う複数列の突起が転動体と多点接触するため、方向転換路内を移動する転動体を、円滑に移動させる案内部を形成することが可能となる。
また、本発明によると、二列以上の突起を設けた場合、隣り合う突起間に形成される空間によって、一列のみの突起を形成した場合よりも更に、方向転換路内に配置される潤滑剤を保持することが可能な、潤滑剤溜まり部を形成することが可能となる。
次に、請求項2に記載した発明は、請求項1に記載した発明であって、前記突起を二列設けたことを特徴とするものである。
本発明によると、方向転換路の長さ方向に沿って延びる二列の突起を形成したため、転動体の案内部や潤滑剤溜まり部を、簡易な構成によって形成することが可能となる。
次に、請求項3に記載した発明は、請求項1または2に記載のエンドキャップを備えたことを特徴とするリニアガイドである。
本発明によると、エンドキャップの大型化を抑制することが可能となるため、スライダの大型化を抑制することが可能となり、リニアガイドの設置条件及び使用条件を拡大することが可能となる。
また、本発明によると、転動体が方向転換路の外周側の内壁面に衝突して生じる振動を減少させることが可能となるため、リニアガイドの作動時にスライダの振動によって発生する騒音を減少させることが可能となる。
本発明によれば、リニアガイドの設置条件及び使用条件を拡大することが可能となるとともに、リニアガイドの作動時に、スライダの振動によって発生する騒音を減少させること又は潤滑性の向上、あるいは作動性の向上が可能となる。
次に、本発明の第一実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、本実施形態では、転動体として鋼球を用いたリニアガイドを例にして説明するが、リニアガイドの構成は、これに限定されるものではなく、例えば、転動体として円筒ころを用いた構成としてもよい。
まず、図1から図3を参照して本実施形態の構成を説明する。なお、本実施形態のリニアガイドは、エンドキャップの構成を除き、上述した従来のリニアガイドと同様の構成であるため、以下の説明では、エンドキャップの構成のみを説明する。また、以下の説明では、一例として、リニアガイドが、左右2条の転動体転動路を有するリニアガイドである場合について説明する。
図1は、本実施形態のリニアガイドに備えられるエンドキャップ1を示す図であり、エンドキャップ1をスライダ本体側から見た図である。なお、図1中では、説明のために、エンドキャップ1の一部のみを示している。また、図1中では、リニアガイドが設置される設置面(具体的には、案内レールが固定される面)を、符号Bを付して示している。
エンドキャップ1は、エンドキャップ本体2と、リターンガイド(図示せず)を備えている。
図1に示すように、エンドキャップ本体2は、合成ゴム等の弾性を有する樹脂材料を用いて、断面略コ字形に形成されており、スライダ本体と対向する面に、リターンガイド嵌合孔4と、上側凹状溝6と、下側凹状溝8と、上側外周面突出部10と、下側外周面突出部12と、潤滑剤供給路14を備えている。
リターンガイド嵌合孔4は、上側凹状溝6及び下側凹状溝8と共に上下二列の方向転換路を構成するリターンガイドが嵌合する形状に形成されており、リターンガイド嵌合孔4にリターンガイドを嵌合させると、上下二列の方向転換路が形成される。
上側凹状溝6は、スライダ本体側へ開口して形成された凹部によって形成され、上下二列のうち上側に位置する方向転換路の、スライダ本体と対向する面を有しており、この面には、方向転換路の長さ方向に沿って延びる一列の上側突起16が設けられている。
上側突起16は、例えば、エンドキャップ本体2を射出成形によって形成する場合には、金型のうち上側凹状溝6と対応する箇所に、方向転換路の長さ方向に沿って延びる一列の略V字状溝を形成することにより形成する。すなわち、上側突起16は、エンドキャップ本体2と同様の、弾性を有する樹脂材料によって形成されており、方向転換路内を移動する転動体が衝突して生じる振動を吸収する振動吸収部を構成している。
下側凹状溝8は、上側凹状溝6と同様、スライダ本体側へ開口して形成された凹部によって形成され、上下二列のうち下側に位置する方向転換路の、スライダ本体と対向する面を有しており、この面には、方向転換路の長さ方向に沿って延びる一列の下側突起18が設けられている。
下側突起18は、上側突起16と同様、例えば、エンドキャップ本体2を射出成形によって形成する場合には、金型のうち下側凹状溝8と対応する箇所に、方向転換路の長さ方向に沿って延びる一列の略V字状溝を形成することにより形成する。すなわち、下側突起18は、上側突起16と同様、エンドキャップ本体2と同様の、弾性を有する樹脂材料によって形成されており、方向転換路内を移動する転動体が衝突して生じる振動を吸収する振動吸収部を構成している。
上側外周面突出部10は、上側凹状溝6の転動体戻し路側の端部と連続して形成されており、エンドキャップ本体2のスライダ本体と対向する面から、スライダ本体側へ突出している。
下側外周面突出部12は、上側外周面突出部10と同様、下側凹状溝8の転動体戻し路側の端部と連続して形成されており、エンドキャップ本体2のスライダ本体と対向する面から、スライダ本体側へ突出している。
潤滑剤供給路14は、エンドキャップ本体2のスライダ本体と対向する面と反対側の面に形成された潤滑剤供給孔(図示せず)と、リターンガイド嵌合孔4とを連通している。そして、リターンガイド嵌合孔4にリターンガイドを嵌合させると、リターンガイドに形成された潤滑剤通路を介して、方向転換路と連通する。
図2は、図1のII−II線断面図である。なお、図2中では、上下二列のうち下側に位置する方向転換路の長さ方向を、破線Lによって示している。また、以下の記載では、下側突起18のみに関して説明するが、上側突起16に関しても同様である。
図2に示すように、下側突起18は、全体に亘り、下側凹状溝8の表面からスライダ本体側へ突出している。下側突起18の負荷転動路側の端部は、負荷転動路側に配置されている転動体すくい上げ部20と滑らかに連続しており、下側突起18の転動体戻し路側の端部は、下側外周面突出部12と滑らかに連続している。
下側突起18の両端部間の部分は、両端部から離れるにつれてスライダ本体側への突出量が増加しており、その突出量は、下側突起18の両端部の中間部分において最大となっている。また、下側突起18のスライダ本体側への最大突出量、すなわち、下側突起18の両端部の中間部分の突出量は、方向転換路内における転動体の移動を阻害しない突出量となっている。
したがって、下側突起18の形状は、方向転換路内における転動体の移動を阻害することのない形状となっている。
図3は、図1のIII−III線断面図である。なお、図3中では、説明のために、下側凹状溝8と下側突起18のみを示している。
図3に示すように、下側突起18は、断面V字状または断面略V字状に形成されており、下側凹状溝8の表面からスライダ本体側へ向かうにつれて、上下方向の厚みが減少している。また、下側突起18は、下側凹状溝8の上下方向中心付近に形成されている。
次に、図1から図3に基づき、本実施形態のリニアガイドの作用・効果等を説明する。
リニアガイドの作動時には、案内レールに対するスライダの相対移動に伴って、複数の転動体が、転動体転動路内を転動しながら無限循環する。
複数の転動体が転動体転動路内を無限循環する過程において、負荷転動路または転動体戻し路から方向転換路内へ移動する転動体は、方向転換路の外周側の内壁面、すなわち、上側凹状溝6及び下側凹状溝8に衝突する。
また、負荷転動路または転動体戻し路から方向転換路内へ移動する転動体は、上側凹状溝6及び下側凹状溝8だけでなく、循環方向における前方の転動体にも衝突するため、隣り合う転動体同士の衝突が連続して発生する。そして、方向転換路内を移動する転動体の大部分が、上側凹状溝6及び下側凹状溝8に衝突する。
このとき、上側凹状溝6には、方向転換路の長さ方向に沿って延びる一列の上側突起16が設けられており、下側凹状溝8には、方向転換路の長さ方向に沿って延びる一列の下側突起18が設けられている。
そして、上側突起16及び下側突起18は、エンドキャップ本体2と同様、弾性を有する樹脂材料によって形成されている。また、上側突起16及び下側突起18は、スライダ本体側へ突出している断面V字状または断面略V字状に形成され、それぞれ、上側凹状溝6及び下側凹状溝8の上下方向中心付近に形成されている。
このため、上側突起16及び下側突起18によって、方向転換路内を移動する転動体に対するダンパーが形成されることとなり、上側凹状溝6及び下側凹状溝8に転動体が衝突して生じる振動を、減少させることが可能となる。
したがって、本実施形態のエンドキャップ1を備えたリニアガイドであれば、上側凹状溝6及び下側凹状溝8に形成された上側突起16及び下側突起18によって、方向転換路内を移動する転動体に対するダンパーが形成される。
このため、リニアガイドの作動時に、負荷転動路または転動体戻し路から方向転換路内へ移動する転動体が、方向転換路の内壁面に衝突して生じる振動を、減少させることが可能となる。
その結果、スライダの振動によって発生する騒音を減少させることが可能となるとともに、方向転換路内において、転動体を円滑に移動させることが可能となるため、リニアガイドの作動性を向上させることが可能となる。
また、本実施形態のエンドキャップ1を備えたリニアガイドであれば、上側凹状溝6及び下側凹状溝8に上側突起16及び下側突起18を形成することによって、転動体が方向転換路の内壁面に衝突して生じる振動を、減少させることが可能となる。
このため、従来のような、エンドキャップの外部に制振材を配置した構成のリニアガイドと比較して、エンドキャップの大型化を抑制することが可能となり、スライダの大型化を抑制することが可能となる。
その結果、リニアガイドの設置条件及び使用条件を拡大することが可能となる。
さらに、本実施形態のエンドキャップ1を備えたリニアガイドであれば、上側突起16及び下側突起18を、方向転換路の長さ方向に沿って延びる突起によって形成したため、上側突起16及び下側突起18によって、方向転換路内における転動体の案内部を形成することが可能となる。
その結果、転動体が方向転換路の内壁面に衝突して生じる振動を、減少させることが可能となるとともに、方向転換路内において、転動体を円滑に案内することが可能となるため、リニアガイドの作動性及び耐久性を向上させることが可能となる。
なお、本実施形態のエンドキャップ1では、方向転換路の長さ方向に沿って延びる上側突起16及び下側突起18によって、方向転換路内を移動する転動体が衝突して生じる振動を吸収する振動吸収部を形成したが、振動吸収部の構成は、これに限定されるものではない。すなわち、例えば、上側凹状溝6及び下側凹状溝8に形成した、方向転換路の長さ方向に沿って連続する複数の突起によって、振動吸収部を構成してもよい。
また、本実施形態のエンドキャップ1では、エンドキャップ本体2と、リターンガイドを備えている構成としたが、これに限定されるものではなく、エンドキャップ1の構成を、エンドキャップ本体2のみを備えた構成としてもよい。
さらに、本実施形態のエンドキャップ1では、上側突起16及び下側突起18を、エンドキャップ本体2を射出成形によって形成する場合に、金型のうち上側凹状溝6及び下側凹状溝8と対応する箇所に、方向転換路の長さ方向に沿って延びる一列の略V字状溝を形成することにより形成したが、これに限定されるものではない。すなわち、例えば、エンドキャップ本体2を形成する際に、上側凹状溝6及び下側凹状溝8を、上側突起16及び下側突起18の突出量を確保した形状に形成した後、上側凹状溝6及び下側凹状溝8の一部を切削加工することにより、上側突起16及び下側突起18を形成してもよい。
また、本実施形態のエンドキャップ1では、上側突起16及び下側突起18を、負荷転動路側の端部が転動体すくい上げ部20と滑らかに連続しており、転動体戻し路側の端部が上側外周面突出部10及び下側外周面突出部12と滑らかに連続している構成としたが、これに限定されるものではない。すなわち、上側突起16及び下側突起18を、例えば、上側凹状溝6及び下側凹状溝8の、方向転換路の長さ方向における中央付近等、上側凹状溝6及び下側凹状溝8の一部に形成してもよい。
また、本実施形態のエンドキャップ1では、上側突起16及び下側突起18を、エンドキャップ本体2と一体で成形したが、これに限定されるものではなく、例えば、上側突起16及び下側突起18をエンドキャップ本体2と別体で成形した後、この成形した上側突起16及び下側突起18を、接着等により、上側凹状溝6及び下側凹状溝8に取り付けてもよい。
また、本実施形態のエンドキャップ1では、上側突起16及び下側突起18を、断面V字状または断面略V字状に形成したが、これに限定されるものではなく、例えば、上側突起16及び下側突起18を、断面半円状または断面略半円状や、断面方形状または断面略方形状に形成してもよい。
また、本実施形態のエンドキャップ1では、上側突起16及び下側突起18を、上側凹状溝6及び下側凹状溝8の上下方向中心付近に形成したが、上側突起16及び下側突起18の構成は、これに限定されるものではない。すなわち、例えば、上側突起16及び下側突起18を、上側凹状溝6及び下側凹状溝8の上下方向中心付近よりも、上下方向上端側または上下方向下端側に形成してもよい。
また、本実施形態のエンドキャップ1を備えたリニアガイドでは、リニアガイドの構成を、左右2条の転動体転動路を有するリニアガイドとしているが、リニアガイドの構成は、これに限定されるものではない。すなわち、本実施形態のエンドキャップ1は、例えば、左右1条の転動体転動路を有するリニアガイドに適用することも可能であり、特に図示しないが、左右3条以上の転動体転動路を有するリニアガイドに適用することも可能である。
次に、本発明の第二実施形態について図面を参照しつつ説明する。
まず、図4から図6を参照して、本実施形態のリニアガイドの構成を説明する。
図4は、本実施形態のリニアガイドに備えられるエンドキャップ1を示す図であり、エンドキャップ1をスライダ本体側から見た図である。なお、図4中では、図1と同様、説明のために、エンドキャップ1の一部のみを示している。また、図4中では、図1と同様、リニアガイドが設置される設置面を、符号Bを付して示している。
図4に示すように、本実施形態のエンドキャップ1の構成は、上側凹状溝6及び下側凹状溝8の構成を除き、上述した第一実施形態と同様の構成となっている。
上側凹状溝6は、上下二列のうち上側に位置する方向転換路の、スライダ本体と対向する面を有しており、この面には、方向転換路の長さ方向に沿って延びる二列の上側突起16が設けられている。なお、図4中では、二列の上側突起16のうち、上側を上側突起16aと示し、下側を上側突起16bと示している。また、以下の説明も、二列の上側突起16のうち、上側を上側突起16aと記載し、下側を上側突起16bと記載する。
上側突起16a,16bは、互いに上下方向に離間するとともに、互いに平行をなしており、上側突起16aと上側突起16bとの間の空間によって、上側谷部22が形成されている。
下側凹状溝8は、上下二列のうち下側に位置する方向転換路の、スライダ本体と対向する面を有しており、この面には、方向転換路の長さ方向に沿って延びる二列の下側突起18が設けられている。なお、図4中では、二列の下側突起18のうち、上側を下側突起18aと示し、下側を下側突起18bと示している。また、以下の説明も、二列の上側突起16のうち、上側を下側突起18aと記載し、下側を下側突起18bと記載する。
下側突起18a,18bは、互いに上下方向に離間するとともに、互いに平行をなしており、下側突起18aと下側突起18bとの間の空間によって、下側谷部24が形成されている。
図5は、図4のV−V線断面図である。なお、図5中では、図2と同様、上下二列のうち下側に位置する方向転換路の長さ方向を、破線Lによって示している。また、以下の記載では、下側突起18aのみに関して説明するが、下側突起18b及び上側突起16a,16bに関しても同様である。
図5に示すように、下側突起18aは、全体に亘り、下側凹状溝8の表面からスライダ本体側へ突出している。下側突起18aの負荷転動路側の端部は、負荷転動路側に配置されている転動体すくい上げ部20と滑らかに連続しており、下側突起18aの転動体戻し路側の端部は、下側外周面突出部12と滑らかに連続している。
下側突起18aの両端部間の部分は、両端部から離れるにつれてスライダ本体側への突出量が増加しており、その突出量は、下側突起18aの両端部の中間部分において最大となっている。また、下側突起18aのスライダ本体側への最大突出量、すなわち、下側突起18aの両端部の中間部分の突出量は、方向転換路内における転動体の移動を阻害しない突出量となっている。
したがって、下側突起18aの形状は、方向転換路内における転動体の移動を阻害することのない形状となっている。
図6は、図4のVI−VI線断面図である。なお、図6中では、図3と同様、説明のために、下側凹状溝8と下側突起18a,18bのみを示している。
図6に示すように、下側突起18a,18bは、共に、断面V字状または断面略V字状に形成されており、下側凹状溝8の表面からスライダ本体側へ向かうにつれて、上下方向の厚みが減少している。また、下側突起18aは、下側凹状溝8の上下方向中心よりも上方に形成されており、下側突起18bは、下側凹状溝8の上下方向中心よりも下方に形成されている。
その他の構成は、上述した第一実施形態と同様である。
次に、図4から図6に基づき、リニアガイドの作用・効果等を説明する。なお、以下の説明では、上側凹状溝6及び下側凹状溝8以外の構成については、上述した第一実施形態と同様であるため、異なる部分の動作を中心に説明する。
リニアガイドの作動時には、案内レールに対するスライダの相対移動に伴って、複数の転動体が、転動体転動路内を転動しながら無限循環し、その過程において、負荷転動路または転動体戻し路から方向転換路内へ移動する転動体は、方向転換路の外周側の内壁面、すなわち、上側凹状溝6及び下側凹状溝8に衝突する。
また、負荷転動路または転動体戻し路から方向転換路内へ移動する転動体は、上側凹状溝6及び下側凹状溝8だけでなく、循環方向における前方の転動体にも衝突して、方向転換路内を移動する転動体の大部分が、上側凹状溝6及び下側凹状溝8に衝突する。
このとき、上側凹状溝6には、方向転換路の長さ方向に沿って延びる二列の上側突起16a,16bが設けられており、下側凹状溝8には、方向転換路の長さ方向に沿って延びる二列の下側突起18a,18bが設けられている。
そして、上側突起16a及び下側突起18aは、それぞれ、上側凹状溝6及び下側凹状溝8の上下方向中心よりも上方に形成されており、上側突起16b及び下側突起18bは、それぞれ、上側凹状溝6及び下側凹状溝8の上下方向中心よりも下方に形成されている。
このため、上側突起16a,16b及び下側突起18a,18bによって、方向転換路内を移動する転動体に対するダンパーが形成されることとなり、上側凹状溝6及び下側凹状溝8に転動体が衝突して生じる振動を、減少させることが可能となる。
したがって、本実施形態のエンドキャップ1を備えたリニアガイドであれば、上側突起16a,16b及び下側突起18a,18bが、それぞれ、互いに上下方向に離間するとともに、互いに平行をなしている。
このため、上側突起16a,16bと、これらの突起間に形成される空間によって、上下二列のうち上側に位置する方向転換路における、転動体の案内部が形成され、下側突起18a,18bと、これらの突起間に形成される空間によって、上下二列のうち下側に位置する方向転換路における、転動体の案内部が形成される。
その結果、方向転換路において、上側突起16a,16b及び下側突起18a,18bと転動体が多点(本実施形態では二点)接触した状態で、転動体を案内することが可能となり、方向転換路において転動体を円滑に移動させることが可能となるため、リニアガイドの作動性を向上させることが可能となる。
また、本実施形態のエンドキャップ1を備えたリニアガイドであれば、上側凹状溝6に、互いに上下方向に離間する二列の上側突起16a,16bが設けられており、下側凹状溝8に、互いに上下方向に離間する二列の下側突起18a,18bが設けられている。
このため、上側突起16aと上側突起16bとの間の空間によって、上側谷部22が形成され、下側突起18aと下側突起18bとの間の空間によって、下側谷部24が形成されることとなる。
その結果、上側谷部22及び下側谷部24によって、方向転換路内に配置される潤滑剤を保持することが可能な潤滑剤溜まり部が形成され、方向転換路内における転動体の円滑な移動を長期に亘って実現することが可能となるため、リニアガイドの作動性及び耐久性を向上させることが可能となる。
さらに、本実施形態のエンドキャップ1を備えたリニアガイドであれば、上側凹状溝6及び下側凹状溝8に、それぞれ、上側突起16a,16b及び下側突起18a,18b、すなわち、突起を二列のみ設けたため、上述した転動体の案内部や潤滑剤溜まり部が、簡易な構成によって形成される。
その結果、リニアガイドの製造コスト増加を抑制することが可能となるとともに、リニアガイドの作動性及び耐久性を向上させることが可能となる。
なお、本実施形態のエンドキャップ1では、上側凹状溝6及び下側凹状溝8に、それぞれ、突起を二列のみ設けた構成としたが、これに限定されるものではなく、上側凹状溝6及び下側凹状溝8に、それぞれ、突起を三列以上設けた構成としてもよい。
また、本実施形態のエンドキャップ1では、上側突起16a,16b及び下側突起18a,18bが、それぞれ、互いに上下方向に離間する構成としたが、これに限定されるものではなく、上側突起16a,16b及び下側突起18a,18bが、それぞれ、互いに接触している構成としてもよい。もっとも、本実施形態のエンドキャップ1のように、上側突起16a,16b及び下側突起18a,18bが、それぞれ、互いに上下方向に離間する構成とすることが、方向転換路における転動体の円滑な案内や、潤滑剤溜まり部が効率的に潤滑剤を保持することが可能となるため、好適である。
その他の作用・効果は、上述した第一実施形態と同様である。
なお、上述した第一実施形態では、上側凹状溝6及び下側凹状溝8に、それぞれ、突起を一列のみ設けた構成とし、上述した第二実施形態では、上側凹状溝6及び下側凹状溝8に、それぞれ、突起を二列のみ設けた構成としたが、エンドキャップ1の構成は、これに限定されるものではない。すなわち、エンドキャップ1の構成を、例えば、上側凹状溝6に突起を一列のみ設けるとともに、下側凹状溝8に突起を二列のみ設けた構成等、突起を一列のみ設けた凹状溝と二列以上設けた凹状溝が混在している構成としてもよい。
本発明の第一実施形態のリニアガイドに備えられるエンドキャップを示す図である。 図1のII−II線断面図である。 図1のIII−III線断面図である。 本発明の第二実施形態のリニアガイドに備えられるエンドキャップを示す図である。 図4のV−V線断面図である。 図4のVI−VI線断面図である。 従来例のリニアガイドを示す図である。
符号の説明
1 エンドキャップ
2 エンドキャップ本体
4 リターンガイド嵌合孔
6 上側凹状溝
8 下側凹状溝
10 上側外周面突出部
12 下側外周面突出部
14 潤滑剤供給路
16 上側突起
18 下側突起
20 転動体すくい上げ部
22 上側谷部
24 下側谷部
26 リニアガイド
28 スライダ本体
30 ケース
32 制振材
34 スライダ
36 案内レール
38 シール部材
40 止めネジ
B 設置面
L 方向転換路の長さ方向

Claims (3)

  1. 案内レールに相対移動可能に跨架されるスライダ本体の移動方向両端面にそれぞれ接合され、且つ前記案内レールが有するレール側転動体転動溝及び前記スライダ本体が有するスライダ側転動体転動溝から形成される負荷転動路とスライダ本体が有する転動体戻り路とを連通させる方向転換路が形成されたエンドキャップであって、
    前記方向転換路の前記スライダ本体と対向する面の少なくとも一部に、前記方向転換路の長さ方向に沿って延びる一列または二列以上の突起を設けたことを特徴とするエンドキャップ。
  2. 前記突起を二列設けたことを特徴とする請求項1に記載したエンドキャップ。
  3. 請求項1または2に記載のエンドキャップを備えたことを特徴とするリニアガイド。
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