JP6364157B2 - 運動案内装置 - Google Patents

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Description

本発明は、転動体が無限循環する構造の運動案内装置に関する。
運動案内装置は、長手方向に転動体転走面が形成される軌道部材としての案内レールと、移動部材としての移動ブロックとを備える。案内レールと移動ブロックの間に複数の転動体が介在しており、案内レールに対する移動ブロックの相対的な移動が自在となる。なお、この種の運動案内装置の基本構成については、例えば、下記特許文献1などに開示されている。下記特許文献1には、移動ブロックが可動側とされて、固定部に取り付けられる案内レール上を移動する構成が記載されている。
移動ブロックには、転動体が循環する無限循環路が形成され、その無限循環路は、案内レールに設けられた転動体転走面及びこれに対向するように移動ブロックに設けられた負荷転動体転走面により形成される負荷転動体転走路と、その負荷転動体転走路と平行に形成された転動体戻り通路と、当該負荷転動体転走路と転動体戻り通路とを連結する一対の方向転換路と、によって形成される。
転動体としては、例えば、ボールやローラ等が用いられる。各転動体は、転動体連結部材としての帯状リテーナによって保持され、整列される。この帯状リテーナは、例えば、有端状に形成されており、隣接する転動体間にそれぞれ配置される複数の間座部と、各間座部を連結する可撓性のベルト部と、から構成される。各転動体は、間座部とベルト部とによって囲まれて転動自在に整列される。
そして、帯状リテーナによって連結された複数の転動体は、上記無限循環路内を移動ブロックの移動に伴って循環する。このとき、転動体は帯状リテーナによって整列されているので、安定した循環が可能となる。
特開2003−202019号公報
しかし、一般的に帯状リテーナのベルト部は可撓性の樹脂で造られているため、使用環境によっては、特に帯状リテーナにおけるリテーナ端部が方向転換路の外周壁に接触し、また、リテーナ端部同士が接触し合うことによって、さらに外周壁に押し付けられてしまうという課題があった。
本発明は、上記の課題を鑑みてなされたものであり、その目的は、リテーナ端部の形状を改良することによって、リテーナ端部が方向転換路の外周壁へ干渉するのを低減し、もって帯状リテーナの円滑な循環を実現した運動案内装置を提供することにある。
本発明に係る運動案内装置は、長手方向に転動体転走面が形成される軌道部材と、前記軌道部材に複数の転動体を介して移動自在に設置される移動部材と、を備え、前記移動部材には、前記軌道部材の前記転動体転走面に対応する負荷転動体転走面と、当該負荷転動体転走面と所定間隔を隔てて平行に設けられる転動体戻り通路と、前記負荷転動体転走面と前記転動体戻り通路間を接続して転動体を循環させる一対の方向転換路と、が設けられ、前記転動体転走面と前記負荷転動体転走面からなる負荷転動体転走路と、前記転動体戻り通路と、前記一対の方向転換路と、で形成される無限循環路を備える運動案内装置であって、前記転動体が個別に収容される複数の転動体収容部を有し、当該転動体収容部に前記転動体を収容して、前記無限循環路内の並び方向で転動体列として整列させる有端状に形成された転動体連結部材を有し、前記転動体連結部材の互いに対向する一対の端部は、いずれも前記方向転換路の内側方向に位相がずらされて形成されるとともに、前記負荷転動体転走路内を循環するときに、前記負荷転動体転走路の長手方向に対して垂直なフラット部と、前記負荷転動体転走路の長手方向に対して傾斜した傾斜部と、を有して形成され、前記傾斜部は、前記無限循環路の内周壁側寄りに形成されるとともに、前記無限循環路の外周壁側寄りに形成されておらず、さらに、前記一対の端部は、前記負荷転動体転走路および前記転動体戻り通路内を循環するときに、両端に配置される転動体が前記転動体収容部内に保持されるように斜め方向から当該転動体を支持することができるようにオフセットされて配置され、前記転動体連結部材は、隣接する前記転動体の間に配置される複数の間座部と前記一対の端部を連結することで、各転動体が挿入される前記複数の転動体収容部を形成する連結部としての可撓性を有するベルト部を有し、前記ベルト部は、側面視において、直線形状を有して前記複数の間座部を連結するとともに、オフセットされて配置される前記一対の端部に接続され、前記ベルト部の端部は、前記フラット部および前記傾斜部両方の端部に配置されることを特徴とするものである。
本発明によれば、リテーナ端部が方向転換路の外周壁へ干渉するのを低減し、もって帯状リテーナの円滑な循環を実現した運動案内装置を提供することができる。
本実施形態に係る運動案内装置の一形態を例示する外観斜視図である。 図1で示した運動案内装置が備える軌道レール及び移動ブロックの断面を含む正面図である。 図1で示した運動案内装置が備える無限循環路を説明するための断面図である。 本実施形態に係る帯状リテーナにボールが組み込まれた状態の外観形状を示す図であり、図中の分図(a)が平面視を、図中の分図(b)が側面視を示している。 ボールが組み込まれていない状態の本実施形態に係る帯状リテーナを示す図であり、図中の分図(a)が正面視を、分図(b)が側面視を、分図(c)が平面視を、分図(d)が底面視を示している。 ボールが組み込まれていない状態の本実施形態に係る帯状リテーナを示す図であり、外観斜視を示している。 方向転換路内での第一リテーナ及び第二リテーナそれぞれのリテーナ端部の状態を示す図である。 図7中の分図(c)の拡大図である。 本実施形態に係る帯状リテーナにローラが組み込まれた状態の外観形状を示す図であり、図中の分図(a)が正面視を、図中の分図(b)が平面視を、図中の分図(c)が側面視を示している。なお、分図(c)は、帯状リテーナのベルト部の第1変形例も示している。 ローラが組み込まれていない状態の本実施形態に係る帯状リテーナを示す図であり、図中の分図(a)が正面視を、分図(b)が側面視を、分図(c)が平面視を、分図(d)が底面視を示している。 ローラが組み込まれていない状態の本実施形態に係る帯状リテーナを示す図であり、外観斜視を示している。 方向転換路内でリテーナ端部同士が接触するときの状態を示す拡大図である。 帯状リテーナのベルト部の第2変形例(参考例)を示す図である。 帯状リテーナのベルト部の第3変形例を示す図である。 帯状リテーナのベルト部の第4変形例を示す図である。 帯状リテーナのベルト部の第5変形例を示す図である。
以下、本発明を実施するための好適な実施形態について、図面を用いて説明する。なお、以下の実施形態は、各請求項に係る発明を限定するものではなく、また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
まず、図1、図2及び図3を用いて、本実施形態に係る運動案内装置の全体構成について説明する。ここで、図1は、本実施形態に係る運動案内装置の一形態を例示する外観斜視図である。また、図2は、図1で示した運動案内装置が備える軌道レール及び移動ブロックの断面を含む正面図である。さらに、図3は、図1で示した運動案内装置が備える無限循環路を説明するための断面図である。
図1に示すように、本実施形態に係る運動案内装置10は、軌道部材としての軌道レール11と、軌道レール11に多数の転動体として設置されるボール12を介してスライド可能に取り付けられた移動部材としての移動ブロック13とを備えている。軌道レール11は、その長手方向と直交する断面が概略矩形状に形成された長尺の部材であり、その表面には、ボール12が転がる際の軌道になる軌道面としてのボール転走溝15(転動体転走面)が軌道レール11の全長に亘って形成されている。
軌道レール11については、直線的に伸びるように形成されることもあるし、曲線的に伸びるように形成されることもある。また、図1及び図2において例示する転動体転走面の本数は、左右で2条ずつ合計4条設けられているが、その条数は運動案内装置の用途等に応じて任意に変更することができる。
一方、図2及び図3に示すように、移動ブロック13には、軌道レール11の有するボール転走溝15とそれぞれ対応する位置に軌道面としての負荷ボール転走溝16(負荷転動体転走面)が設けられている。軌道レール11のボール転走溝15と移動ブロック13の負荷ボール転走溝16とによって負荷ボール転走路19が形成され、複数のボールが挟まれている。また、移動ブロック13には、各転動体転走面と所定間隔を隔てて平行に伸びる4条の転動体戻り通路としてのボール戻り通路17がその内部に形成されている。
さらに、図1及び図3に示すように、移動ブロック13の移動方向の両端部には、一対の蓋部18が設置されている。この一対の蓋部18には、それぞれに方向転換路20が設けられている。この方向転換路20は、ボール戻り通路17の端と負荷ボール転走路19の端とを結ぶことができるように構成されている。したがって、1つの負荷ボール転走路19及びボール戻り通路17と、それらを結ぶ一対の方向転換路20との組み合わせによって、1つの無限循環路が構成されている(図3参照)。
なお、方向転換路20は、移動部材本体としてのブロック本体21の両端面に設けられる一対の内周案内部22と、蓋部18に形成された凹部である外周案内部23とを備えた構成となっている。
複数のボール12は、それぞれ転動体連結部材としての帯状リテーナ30によって保持され、整列される。本実施形態では、帯状リテーナ30は、有端状に形成されており、隣接する転動体間にそれぞれ配置される複数の間座部32と各間座部を連結する可撓性のベルト部33とから構成される。各ボール12は、間座部32とベルト部33とによって囲まれて転動自在に整列される。ここで、本実施形態に係る無限循環路内には、帯状リテーナ30が複数設けられている。ただし、本発明の範囲はこれに限定されず、帯状リテーナ30が1本であっても同じ効果を有する。
そして、帯状リテーナ30によって連結された複数のボール12が、負荷ボール転走路19と、ボール戻り通路17と、一対の方向転換路20とから構成される無限循環路に無限循環可能に設置されることにより、移動ブロック13が軌道レール11に対して相対的に往復運動可能となっている。
以上、本実施形態に係る運動案内装置10の全体構成について説明したが、本実施形態において特徴的な構成は、帯状リテーナ30の先端部の形状にある。そこで、次に、帯状リテーナ30の形状について、図4〜図6を用いて詳細に説明を行うこととする。
ここで、図4は、本実施形態に係る帯状リテーナ30にボール12が組み込まれた状態の外観形状を示す図であり、図中の分図(a)が平面視を、図中の分図(b)が側面視を示している。また、図5及び図6は、ボール12が組み込まれていない状態の本実施形態に係る帯状リテーナ30を示す図であり、図5中の分図(a)が正面視を、分図(b)が側面視を、分図(c)が平面視を、分図(d)が底面視を示しており、図6は外観斜視を示している。
図4〜図6に示すように、帯状リテーナ30は、各ボール12が挿入されるボール穴31が設けられた連結部としての可撓性のベルト部33と、隣接するボール12の間にそれぞれ配置される複数の間座部32とを備えている。
各間座部32は、その両側に、各ボール12と接触し、保持する保持凹部34をそれぞれ有して構成されている。この保持凹部34によって、帯状リテーナ30は、ボール12を両端から支持することができ、ベルト部33からのボール12の脱落を防止している。なお、帯状リテーナ30は、本実施形態で例示する場合のようにボール12を脱落させないように保持する形態に限らず、各ボール12を単に連結するのみとして脱落し得るようにしてもよい。
そして、ボール穴31と、間座部32に設けられた保持凹部34とを合わせた部分が、各ボール12を個別に収容する転動体収容部として構成される。各ボール12は、転動体収容部に収容され、無限循環路内の並び方向で転動体列として整列され、帯状リテーナ30とともに循環移動するようになっている。
また、本実施形態に係る帯状リテーナ30は、有端状に形成されたものであるので、帯状リテーナ30の両端部には、各端部に位置するボール12を保持するために、リテーナ端部35が配置されている。そして、本実施形態に係るリテーナ端部35は、図4中の分図(b)及び図5中の分図(a)においてより詳細に示されるように、各間座部32が配置されているような各ボール12の略中心に設置されるのではなく、先端のボール12の下側を占める位置であって、斜め下方向からボール12を保持凹部34で支持することができるようにオフセットされて設置されている。すなわち、リテーナ端部35は、転動体列を無限循環路内に対向配置したとき、方向転換路の内周案内部22としての内周壁25側に位相がずらされた位置となるように形成されている(後述する図7参照)。
なお、本実施形態に係る帯状リテーナ30は、金型のキャビティ内にボール12を中子として配置し、このキャビティ内に溶解した樹脂を流し込むことによって製造される。すなわち、帯状リテーナ30が有する転動体収容部であるボール穴31と、間座部32に設けられた保持凹部34の形状については、樹脂成型時に金属製のボール12を利用することで容易にその形状を成形することができる。つまり、帯状リテーナ30を成形するための金型には、帯状リテーナ30の外郭形状を形成するためのキャビティを形成しておき、このキャビティ内における転動体収容部(ボール穴31及び保持凹部34)に相当する位置に複数のボール12を配置し、その状態で溶解した樹脂を流し込むことで、図5及び図6で示すような本実施形態に係る帯状リテーナ30を製造することが可能となる。
ここで、図7を参照図面に加えることで、本実施形態に係る帯状リテーナ30の動作についての説明を行う。図7は、方向転換路内での第一リテーナ及び第二リテーナそれぞれのリテーナ端部の状態を示す図である。なお、上述したように、本実施形態に係る帯状リテーナ30は有端状に形成されたものであるので、帯状リテーナ30の両端部に対して同一形状をしたリテーナ端部35が形成されている。そして、本実施形態に係る帯状リテーナ30は、無限循環路内に複数設けられているので、図7を用いた以下の説明では、説明の便宜のために、紙面右側に位置する帯状リテーナ30を第一リテーナ30とし、そのリテーナ端部については「リテーナ後端部35’」と表記し、一方、紙面左側に位置する帯状リテーナ30を第二リテーナ30とし、そのリテーナ端部については「リテーナ先端部35」と表記することとする。さらに、図7では、帯状リテーナ30が紙面に対して反時計回りに循環する場合を想定して説明を行うこととする。
図7中の分図(a)は、第一リテーナ後端部35’が、負荷ボール転走路19から方向転換路20へ転走しようとしている瞬間の状態を示す図である。このとき、第一リテーナ後端部35’から2個目のボール12は勿論無負荷の状態であるが、第一リテーナ後端部35’から1個目のボール12もちょうど負荷域から抜けて負荷を受けない状態となる。したがって、第一リテーナ後端部35’側のボール12は全て、図7中の分図(a)の状態から後は、方向転換路20内を無負荷の状態で転動することとなる。つまり、第一リテーナ後端部35’は、方向転換路20内では拘束を受けない自由状態となっている。したがって、従来技術のように、リテーナ端部がボールの略中央位置に配置されている場合には、リテーナ端部が軌道レール11の表面や方向転換路20の外周壁27に対して非常に近付くこととなり、接触して干渉してしまうという虞が存在していた。しかしながら、本実施形態に係る第一リテーナ後端部35’は、無限循環路の内周壁25側寄りに設置されているので、方向転換路20の外周案内部13としての外周壁27に干渉することがない。よって、本実施形態に係る帯状リテーナ30によれば、リテーナ端部35が方向転換路20の外周壁へ干渉するのを低減し、もって帯状リテーナ30の円滑な循環を実現することが可能となっている。なお、このとき、第一リテーナ後端部35’に対向する位置にある第二リテーナ先端部35は、負荷ボール転走路19内を転走している。
図7中の分図(b)は、第一リテーナ後端部35’が、完全に負荷ボール転走路19から方向転換路20内に入った状態を示す図である。このとき、帯状リテーナ30は負荷を受けていないので、方向転換路20内を無負荷の状態で転動する。しかし、第一リテーナ後端部35’は、無限循環路の内周壁25側寄りに設置されているので、図7中の分図(a)の状態と同様に、外周壁27に干渉することはない。なお、このときも、もう一方の第二リテーナ先端部35は、負荷ボール転走路19内を転走している。
また、図7中の分図(c)は、方向転換路20内で第二リテーナ30が第一リテーナ30を押し上げ、リテーナ端部同士(すなわち、第二リテーナ先端部35及び第一リテーナ後端部35’同士)が接触するときの状態を示す図であり、さらに、図8は、図7中の分図(c)の拡大図である。図8に示すように、リテーナ端部35,35’に傾斜部37を設けることにより、リテーナ端部35,35’の一部同士が接触するときに、接触箇所以外の部分に開口領域としての開口部38が形成される。リテーナ端部35,35’同士が接触し、押し合うとき、一対のリテーナ端部35,35’が有する傾斜部37の対向面間に形成された開口部38には、傾斜部37の傾斜面に沿って形成された開口部38を閉じようとする力が働くとともに、傾斜部37を無限循環路の内周壁25側に引き寄せる力が働くので、リテーナ端部35,35’と外周壁27との間に存在する隙間はさらに広がることとなる。したがって、本実施形態によれば、帯状リテーナ30が無限循環路内を循環するときに、特に方向転換路20の外周壁27への干渉が防止され、無限循環路における帯状リテーナ30の円滑な循環が可能となる。
さらに、リテーナ端部35のフラット部36と傾斜部37とのエッジ部Rは、面取りされ、曲線形状となるように形成されている(図4中の分図(b)参照)。リテーナ端部35が面取りされた曲線形状Rを有することにより、フラット部36同士の接触状態から傾斜部37同士の接触状態への状態移行がスムーズに行われることとなる。例えば、リテーナ端部35同士の接触が解消されるとき、一対のリテーナ端部35は、スムーズに元の状態に移行することが可能である。
図7中の分図(d)は、第一リテーナ後端部35’が、方向転換路20内を転走しつつボール戻り通路17に移行しようとし、もう一方の第二リテーナ先端部35が、負荷ボール転走路19から方向転換路20に転走してきた状態を示す図である。このときも、第一リテーナ後端部35’及び第二リテーナ先端部35は、いずれも無限循環路の内周壁25側寄りに設置されているので、2つのリテーナ端部(第一リテーナ後端部35’及び第二リテーナ先端部35)は外周壁27に干渉することがない。
以上より、図7中の分図(a)から分図(b)に示すように、帯状リテーナ30が、負荷ボール転走路19からボール戻り通路17へとつながる方向転換路20を転走するときに、その経路中で第一リテーナ後端部35’は方向転換路の外周壁27に干渉することがない。また、図7中の分図(d)に示すように、2つのリテーナ端部(第一リテーナ後端部35’及び第二リテーナ先端部35)が方向転換路20を転走するときにも、2つのリテーナ端部(第一リテーナ後端部35’及び第二リテーナ先端部35)は方向転換路20の外周壁27に干渉することがない。よって、本実施形態に係る帯状リテーナ30によれば、リテーナ端部35が方向転換路20の外周壁へ干渉するのを低減し、もって帯状リテーナ30の円滑な循環を実現することが可能となっている。
なお、帯状リテーナ30が無限循環路内を循環するとき、特に、方向転換路20内を循環するときに、帯状リテーナ30を構成する間座部32とベルト部33とは、それらの経路内での位置を複雑に変化させることとなる(図7中の分図(a)→分図(b)→分図(c)→分図(d)参照)。すなわち、帯状リテーナ30が無限循環路内を循環するときに、リテーナ端部35は、内周案内部12としての内周壁25側寄りに転走するので、特に、方向転換路20内にある間座部32とベルト部33とは、内周壁25側に近付いて循環を行うこととなる。このことから、本実施形態に係るリテーナ端部35は、方向転換路20の外周案内部13としての外周壁27への干渉が確実に防止される構成を有していることとなる。したがって、本実施形態によれば、無限循環路における帯状リテーナ30の円滑な循環が可能となる。なお、従来技術のように、リテーナ端部が各間座部32と同様にボールの略中心に設置されている場合には、リテーナ端部が外周壁27に干渉してしまう危険性が存在することとなる。
また、図4中の分図(b)に示すように、リテーナ端部35には、リテーナ端部35の先端面にフラット部36が、リテーナ端部35の下側、すなわち、無限循環路の内周壁25側寄りには傾斜部37が形成されている。仮に、無限循環路の直線経路でリテーナ端部35同士が接触した場合には、このフラット部36同士が押し合うこととなるので、帯状リテーナ30の軌道がぶれることはなく、帯状リテーナ30の安定した循環が実現されることとなる。
以上の構成により、本実施形態に係る帯状リテーナ30は、リテーナ端部35の形状作用によって、帯状リテーナ30の無限循環路の外周壁27への干渉が好適に低減され、無限循環路における帯状リテーナ30の円滑な循環が維持されることとなる。
なお、上述した本実施形態に係る運動案内装置では、転動体としてボール12を用いた実施例を示しているが、図9〜図16に示すように、転動体としてローラ40を用いることもできる。転動体としてローラ40を用いることにより、大荷重を受容できる運動案内装置を実現することができ、運動案内装置の用途が広がることとなる。なお、本実施形態でも同様に、複数のローラ用の帯状リテーナが用いられている。ただし、本発明の範囲はこれに限定されず、帯状リテーナが1本であっても同程度の効果が得られる。
このローラ40用の帯状リテーナ30’についても、上述したボール12用の帯状リテーナ30と同様に、金型のキャビティ内にローラ40を中子として配置し、このキャビティ内に溶解した樹脂を流し込むことによって製造される。すなわち、この場合にも、帯状リテーナ30’を成形するための金型には、帯状リテーナ30’の外郭形状を形成するためのキャビティを形成しておき、このキャビティ内における転動体収容部(ローラ穴31’及び保持凹部34)に相当する位置に複数のローラ40を配置し、その状態で溶解した樹脂を流し込むことで、図10及び図11で示すような本実施形態に係る帯状リテーナ30’を製造することが可能となる。
また、ローラ40用の帯状リテーナ30’についても、図12に示すように、リテーナ端部35に傾斜部37を設けることにより、リテーナ端部35の一部同士が接触するときに、接触箇所以外の部分に開口領域としての開口部38が形成される。リテーナ端部35同士が接触し、押し合うとき、一対のリテーナ端部35が有する傾斜部37の対向面間に形成された開口部38には、傾斜部37の傾斜面に沿って形成された開口部38を閉じようとする力が働くとともに、傾斜部37を無限循環路の内周壁25側に引き寄せる力が働くので、リテーナ端部35と外周壁27との隙間はさらに広がることとなる。したがって、帯状リテーナ30’が無限循環路内を循環するときに、特に方向転換路20の外周壁27への干渉が防止され、無限循環路における帯状リテーナ30’の円滑な循環が可能となる。
次に、本発明に適用可能な帯状リテーナ30,30’のベルト部33の変形例について、図9中の分図(c)、及び図13〜図16を用いて説明することとする。ここで、図9中の分図(c)は、帯状リテーナ30’のベルト部33の第1変形例を示す図であり、上述した本実施形態に係るボール12用の帯状リテーナ30に用いられている実施形態である。また、図13は、帯状リテーナ30”のベルト部33の第2変形例(参考例)を示す図であり、図14は、帯状リテーナ30”のベルト部33の第3変形例を示す図であり、図15は、帯状リテーナ30”のベルト部33の第4変形例を示す図であり、そして、図16は、帯状リテーナ30”のベルト部33の第5変形例を示す図である。なお、上述した実施形態と同一又は類似する構成については、同じ符号を付してある。
図9中の分図(c)に示すように、第1変形例に係る帯状リテーナ30’のベルト部33は、リテーナ端部35のベルト部33が、先端の1個目のローラ40の部分からリテーナ端部35のボール保持凹部34の略中心を通り、リテーナ端部35のフラット部36の下端につながるように形成されており、転動体列を無限循環路内に対向配置したとき、無限循環路の内周側を中心とした逆S字状の曲線となるように形成されている。
図13に示すように、第2変形例(参考例)に係る帯状リテーナ30”のベルト部33は、帯状リテーナ30”のベルト部33に変形を加えず、リテーナ端部35の先端面までそのまま真っ直ぐにベルト部33を伸ばして形成されている。
図14に示すように、第3変形例に係る帯状リテーナ30”のベルト部33は、リテーナ端部35のベルト部33を、先端の1個目のローラ40の略中心部分からリテーナ端部35のボール保持凹部34の略中心を通り、リテーナ端部35のフラット部36の下端につながるように形成されており、転動体列を無限循環路内に対向配置したとき、無限循環路の内周側へ直線的に曲げられるように形成されている。
図15に示すように、第4変形例に係る帯状リテーナ30”のベルト部33は、リテーナ端部35のベルト部33を、先端の1個目のローラ40の部分からリテーナ端部35のボール保持凹部34の略中心を通り、リテーナ端部35のフラット部36の下端につながるように形成されており、転動体列を無限循環路内に対向配置したとき、無限循環路の内周側へ曲げられるように形成されている。
図16に示すように、第5変形例に係る帯状リテーナ30”のベルト部33は、リテーナ端部35のベルト部33が、先端の1個目のローラ40の部分からリテーナ端部35のボール保持凹部34の略中心を通り、リテーナ端部35のフラット部36の下端につながるように形成されており、転動体列を無限循環路内に対向配置したとき、無限循環路の外周側を中心としたS字状の曲線となるように形成されている。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されない。上記実施形態には、多様な変更又は改良を加えることが可能である。
例えば、上述したように、本発明に係る帯状リテーナの形状については、本実施形態と同様の作用効果を発揮できる範囲において、多様な変形形態を採用することができる。その様な変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
なお、本実施形態の運動案内装置は、工作機械を始め半導体・液晶製造装置(例えば、実装機)や、ロボットなどの産業機械分野から、免震装置、システムキッチン、各種ゲーム機、医療機械、食品機械、搬送装置といった民生分野まで、幅広い分野に要素部品として組み込むことができる。
10 運動案内装置、11 軌道レール、12 転動体(ボール)、13 移動ブロック、15 転動体転走面(ボール転走溝)、16 負荷ボール転走溝、17 ボール戻り通路、18 蓋部、19 負荷ボール転走路、20 方向転換路、21 ブロック本体、22 内周案内部、23 外周案内部、25 内周壁、27 外周壁、30,30’,30” 帯状リテーナ、31 ボール穴、31’ ローラ穴、32 間座部、33 ベルト部、34 ボール保持凹部、35 リテーナ端部(第二リテーナ先端部)、35’ 第一リテーナ後端部、36 フラット部、37 傾斜部、R エッジ部(曲線形状)、38 開口部、40 ローラ。

Claims (4)

  1. 長手方向に転動体転走面が形成される軌道部材と、
    前記軌道部材に複数の転動体を介して移動自在に設置される移動部材と、を備え、
    前記移動部材には、前記軌道部材の前記転動体転走面に対応する負荷転動体転走面と、当該負荷転動体転走面と所定間隔を隔てて平行に設けられる転動体戻り通路と、前記負荷転動体転走面と前記転動体戻り通路間を接続して転動体を循環させる一対の方向転換路と、が設けられ、
    前記転動体転走面と前記負荷転動体転走面からなる負荷転動体転走路と、前記転動体戻り通路と、前記一対の方向転換路と、で形成される無限循環路を備える運動案内装置であって、
    前記転動体が個別に収容される複数の転動体収容部を有し、当該転動体収容部に前記転動体を収容して、前記無限循環路内の並び方向で転動体列として整列させる有端状に形成された転動体連結部材を有し、
    前記転動体連結部材の互いに対向する一対の端部は、
    いずれも前記方向転換路の内側方向に位相がずらされて形成されるとともに、前記負荷転動体転走路内を循環するときに、
    前記負荷転動体転走路の長手方向に対して垂直なフラット部と、
    前記負荷転動体転走路の長手方向に対して傾斜した傾斜部と、
    を有して形成され、
    前記傾斜部は、前記無限循環路の内周壁側寄りに形成されるとともに、前記無限循環路の外周壁側寄りに形成されておらず、さらに、
    前記一対の端部は、前記負荷転動体転走路および前記転動体戻り通路内を循環するときに、両端に配置される転動体が前記転動体収容部内に保持されるように斜め方向から当該転動体を支持することができるようにオフセットされて配置され、
    前記転動体連結部材は、隣接する前記転動体の間に配置される複数の間座部と前記一対の端部を連結することで、各転動体が挿入される前記複数の転動体収容部を形成する連結部としての可撓性を有するベルト部を有し、
    前記ベルト部は、側面視において、直線形状を有して前記複数の間座部を連結するとともに、オフセットされて配置される前記一対の端部に接続され、
    前記ベルト部の端部は、前記フラット部および前記傾斜部両方の端部に配置されることを特徴とする運動案内装置。
  2. 請求項1に記載の運動案内装置において、
    前記転動体連結部材の互いに対向する一対の端部は、前記無限循環路内に互いに対向配置され、少なくとも前記一対の端部の一部同士が接触するときに、接触箇所以外の部分に開口領域が形成されることを特徴とする運動案内装置。
  3. 請求項1に記載の運動案内装置において、
    前記フラット部と前記傾斜部との縁が面取りされていることを特徴とする運動案内装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の運動案内装置において、
    前記転動体連結部材を複数有することを特徴とする運動案内装置。
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