以下に、本発明の実施の形態に係る電気機器を、いわゆるデジタル複合機に適用し、該複合機と、該複合機の消耗品を供給する供給者側のサーバとを含む、消耗品発注システムを例として、図面に基づいて詳述する。また、本発明の適用が複合機に限るものでないことは言うまでもない。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1に係る消耗品発注システム1を概念的に説明する説明図である。
消耗品発注システム1は、複合機100と、発注管理サーバ200とを含んでいる。複合機100は、例えば、インターネット(図示せず)を介して発注管理サーバ200に接続している。
本発明の実施の形態1に係る消耗品発注システム1において、複合機100は複種類の消耗品を使用しており、自機が有する消耗品の交換又は補充が必要である場合、インターネット(図示せず)を経由して、メールで発注管理サーバ200に斯かる消耗品を要求する出力(発注)を自動的に行なう。消耗品の供給者は、発注管理サーバ200が受信したメールに基づいて、複合機100に当該消耗品を発送する。
図2は本発明の実施の形態1に係る消耗品発注システム1における、複合機100の要部構成を示す機能ブロック図である。
複合機100は、制御部10、画像入力部20、画像処理部30、画像出力部40、送受信部50、操作パネル60、表示部70、記憶部80を備えている。
画像入力部20は、読み取り用の原稿に光を照射する光源、CCD(Charge Coupled Device)のようなイメージセンサ等を有し、該原稿の画像データの光学的読み取りを行なう。また、画像入力部20では、所定の読取り位置に載置された原稿からの反射光像を当該イメージセンサに結像させ、RGB(R : Red, G : Green, B : Blue)のアナログデータを出力する。
画像処理部30は、例えば、画像入力部20から入力されるアナログデータを基にデジタル形式の画像データを生成し、又は記憶部80に記憶されている画像データを読み出し、夫々の画像の種類に応じた処理を施した後、印刷すべき画像データを生成する。画像処理部30によって生成された印刷用画像データは、画像出力部40に出力される。
画像出力部40は、画像処理部30から出力される画像データに基づく画像を記録用紙、OHPフィルム等の記録媒体上に印刷する。画像出力部40は、感光体ドラム、該感光体ドラムを所定の電位に帯電させる帯電器、外部から受付けた画像データに応じてレーザ光を発して感光体ドラム上に静電潜像を生成させるレーザ書込装置、感光体ドラム表面に形成された静電潜像にトナーを供給して現像化する現像器、感光体ドラム表面に形成されたトナー像を記録媒体上に転写する転写器等を備えて、所定の画像を記録媒体上に出力する。
また、画像出力部40は、画像印刷プロセスの実行時に使用され、その都度消耗される消耗品41を有している。すなわち、消耗品41は、使用と共に、その寿命又は残量(残余)が減少し、所定の閾値以下に達した場合には、交換又は充填が必要である。消耗品41としては、例えば、色毎(K:Black,Y:Yellow,M:Magenta,C:Cyan)のトナーが挙げられ、以下においては、これらトナーを消耗品の一例として説明する。
消耗品41としての各色のトナー(図示せず)は、例えば、収容容器であるトナーカートリッジに収められて画像出力部40に実装され、画像印刷プロセス実行時、上述したように、感光体ドラムに形成された静電潜像を現像するために供給される。
本実施の形態においては、画像出力部40に、前記トナーカートリッジ内のトナーの残量を検出するための機構が設けられ、前記トナーの消耗状態を検出できるように構成されている。
例えば、画像出力部40が発光素子及び受光素子(図示せず)を備えると共に、前記トナーカートリッジに光透過窓を設け、該トナーカートリッジを前記発光素子と受光素子と間の光通路上に位置させる。そして前記光透過窓を介して、前記受光素子が受光する受光量に基づいてトナーの残量(以下、残余値という)を検出することができる。
送受信部50は、外部に前記原稿のデータを送信するモデム、NIC(ネットワークカード)等を備えている。例えば、送受信部50はI/F(図示せず)介して発注管理サーバ200に所定の色のトナーを要求(発注)するメールを送信する。
操作パネル60は、複合機100における「ファックス」、「複写」、「印刷」、「メール」等の機能を切り替える機能ボタン、テンキー、スタートキー、キャンセルキー、受け付けた指示を確定するためのエンターキー等を備えている。
表示部70は、例えば、LCD又はEL(Electroluminescence)パネル等からなり、画像出力部40を介して、所定の記録用紙へ印刷すべき画像が表示される。また、表示部70は、複合機100の状態、ジョブ処理の状況、画像入力部20が読み取った原稿の画像及び操作パネル60の操作内容の確認等、利用者に対して報知すべき情報を表示する。
記憶部80は、例えば、フラッシュメモリ、EEPROM(商標登録)、HDD、MRAM(磁気抵抗メモリ)、FeRAM(強誘電体メモリ)、又は、OUM等の不揮発性の記憶媒体により構成されている。
更に、記憶部80は、機器情報81、残余値情報82、通信先情報83、見込み残日数テーブル84、消耗品情報85等を記憶している。
機器情報81は、複合機100を特定する情報であって、例えば、MACアドレス、ロットナンバー、製造番号等である。
残余値情報82は、後述する制御部10の残余値検出部14が前記受光素子の受光量に基づいて検出した前記トナーの残余値である。
通信先情報83は、発注管理サーバ200との通信に用いられる情報を含み、例えば、発注管理サーバ200のメールアドレスである。
見込み残日数テーブル84には、第1見込み残日数及び第2見込み残日数が定められている。第1見込み残日数(閾値)は、後述する制御部10の発注判定部16が残余値情報82に基づいて、所定色のトナー(一種の消耗品)の発注管理サーバ200への発注(要求出力)を行うか否かを判定する際に用いられる判定基準である。また、第2見込み残日数(他の閾値)は、前記所定色のトナーに係る発注が行われる際、他色のトナー(他種の消耗品)に対して発注判定部16が発注管理サーバ200への発注(要求出力)を行うか否かを判定する場合に用いられる判定基準である。
図3は本発明の実施の形態1に係る消耗品発注システム1の記憶部80に記憶されている見込み残日数テーブル84を概念的に説明する説明図である。見込み残日数テーブル84には、各色のトナー毎に第1見込み残日数及び第2見込み残日数が関連付けて記憶されている
第2見込み残日数は、第1見込み残日数に比べて、長期間にて設定されている。例えば、図3の見込み残日数テーブル84に示すように、第1見込み残日数は15日として設定され、第2見込み残日数は20日として設定されている。なお、第1見込み残日数及び第2見込み残日数はユーザによって設定・変更できるように構成されている。
また、見込み残日数テーブルには、各色のトナー毎に、発注済みか否かを表す「発注如何」の欄が設けられている。例えば、所定色のトナーの発注が行われた場合は、対応する発注如何の欄にその旨が記録される。例えば、Blackのトナーを発注した場合には、図3に示すように、Blackトナーの項目に斯かる発注如何の欄に、例えば「発注済み」と記載される。
消耗品情報85は、複合機100が備える消耗品41を特定する情報、すなわち、Blackのトナー、Yellowのトナー、Magentaのトナー、Cyanのトナーの夫々に対応するロットナンバー、製造番号等である。
図4は本発明の実施の形態1に係る消耗品発注システム1における、制御部10の要部構成を示す機能ブロック図である。
制御部10はCPU11と、ROM12と、RAM13と、残余値検出部14と、残日数算出部15と、発注判定部16と、発注部17とを備えている。
ROM12には各種の制御プログラム、演算用のパラメータのうちの基本的に固定のデータ等が予め格納されており、RAM13はデータを一時的に記憶し、記憶順、記憶位置等に関係なく読み出すことが可能である。また、RAM13は、例えば、ROM12から読み出されたプログラム、該プログラムを実行することにより発生する各種データ、該実行の際適宜変化するパラメータ等を記憶する。
CPU11は、ROM12に予め格納されている制御プログラムをRAM13上にロードして実行することによって、上述した各種ハードウェアの制御を行ない、装置全体を本発明の複合機100として動作させる。
また、残余値検出部14は、定期的に、画像出力部40の前記受光素子による受光量に基づいて、トナーの残余値を検出する。更に、残余値検出部14は、所定色のトナー(一種の消耗品)に係る発注が行われる際、他色のトナー(他種の消耗品)の残余値の検出を行なう。このように、残余値検出部14によって検出されたトナーの残余値は記憶部80に残余値情報82として記憶される。
残日数算出部15は、残余値検出部14によって所定色のトナーの残余値(残余値情報82)が検出された場合、該トナーの残量が0%に達するまでの見込み残日数(以下、単に見込み残日数という)の算出を行なう。
詳しくは、残日数算出部15は、下記式に基づいて見込み残日数を算出する。
見込み残日数={残量率(%)×新品トナー装着からの経過日数}÷トナー消費率(%)
ここで、‘残量率(%)’は、新品トナーの残量を100にした場合における、測定時の残量であり、‘新品トナー装着からの経過日数’は、新品トナーの装着から測定時までの経過日数であり、‘トナー消費率(%)’は‘100%−残量率(%)’である。
例えば、新品トナー装着から100日間でトナーを25%消費したとした場合、残り75%を使い切るのにかかる日数、すなわち、この際における、見込み残日数は、「(75%×100日)÷25%」となる。つまり、この場合における見込み残日数は300日である。
また、発注判定部16は、残日数算出部15によって一種の消耗品に対応する見込み残日数が算出された場合、斯かる見込み残日数を第1見込み残日数と比較することにより、発注管理サーバ200に、該一種の消耗品の発注(要求出力)を行うか否かの判定を行なう。
また、発注判定部16は、前記一種の消耗品に係る発注が行われる際、残日数算出部15によって他種の消耗品に対応する見込み残日数が算出された場合、斯かる見込み残日数を第2見込み残日数と比較することにより、発注管理サーバ200へ該他種の消耗品の発注(要求出力)を行うか否かを判定する。詳しくは、斯かる見込み残日数が第1見込み残日数以上であって、第2見込み残日数以下である場合、発注判定部16は、発注管理サーバ200へ当該他種の消耗品の発注(要求出力)を行うと判定する。
例えば、残日数算出部15によって算出された所定色のトナーに係る見込み残日数が第1見込み残日数(15日)以下である場合、発注判定部16は発注管理サーバ200へ該所定色のトナーの発注(要求出力)を行うと判定する。また、前記所定色のトナーの発注を行なう際、残日数算出部15によって算出された他色のトナーに係る見込み残日数が、第1見込み残日数(15日)以上であって、第2見込み残日数(20日)以下である場合、例えば、17日である場合、発注判定部16は発注管理サーバ200へ該他色のトナーの発注(要求出力)を行うと判定する。
発注部17は、発注判定部16による斯かる判定の結果に基づき、発注管理サーバ200に消耗品41(トナー)の発注(要求出力)を行なう。例えば、残日数算出部15によって算出された所定色のトナーに係る見込み残日数が第1見込み残日数以下であり、発注判定部16は発注管理サーバ200へ該所定色のトナーの発注(要求出力)を行うと判定した場合、発注部17は、記憶部80に記憶されている、機器情報81、通信先情報83、消耗品情報85等を用いて、メールを作成し、送受信部50を介して発注管理サーバ200に送信する。例えば、斯かるメールは宛先を発注管理サーバ200のメールアドレスとし、前記所定色のトナー及び複合機100のロットナンバーを含む。
なお、上述した残余値検出部14、発注判定部16、及び発注部17は、ハードウェアロジックによって構成してもよいし、CPU11が所定のプログラムを実行することにより、ソフトウェア的に構築されてもよい。
図5は本発明の実施の形態1に係る消耗品発注システム1における、発注管理サーバ200の要部構成を示す機能ブロック図である。
発注管理サーバ200は、CPU211と、ROM212と、RAM213と、集計部214と、集計結果出力部215と、通信部217と、記憶部218とを備えている。
CPU211、ROM212及びRAM213の構成は、複合機100のCPU11、ROM12及びRAM13と同様であるので、詳しい説明を省略する。
集計部214は、通信部217を介して受信された消耗品を発注(要求)する旨のメール(以下、発注メールという)に含まれる、発送すべき消耗品の定期的集計を行なう。該発注メールは記憶部218に記憶されるので、これに基づいて、集計部214は集計を行なう。
集計結果出力部215は、集計部214によって行われた発送すべき消耗品の集計の結果に基づき、集計結果を出力する。斯かる出力は、例えば、表示部(図示せず)への表示であってもよく、記録媒体への印刷であっても良い。すなわち、集計結果出力部215による集計結果の出力に応じて、供給者は当該発送先に消耗品の発送を行なう。
通信部217は、外部から前記発注メールを受信するネットワークカード、モデム等を備えている。例えば、通信部217はI/F(図示せず)を介して複合機100から前記発注メールを受信する。受信された発注メールは記憶部218に記憶される。
記憶部218は、例えば、フラッシュメモリ、EEPROM(商標登録)、HDD、MRAM(磁気抵抗メモリ)、FeRAM(強誘電体メモリ)、又は、OUM等の不揮発性の記憶媒体により構成されている。
また、記憶部218は、発送先リスト219と、受信メール220とを記憶している。
発送先リスト219は、所定の消耗品(トナー)を発送する際に用いられる発送先を特定する情報のリストである。例えば、該情報は、発送すべき消耗品を必要とする複合機の設置場所又は所有者に係る住所である。
更に、例えば、一の複合機に複種類の消耗品が用いられている場合、発送先リスト219には、これら複種類の消耗品が、該一の複合機を特定するMACアドレス、ロットナンバー等に関連付けて、又は前記所有者の住所に関連付けて記憶されている。
従って、何れかの種類の消耗品を発注(要求出力)する旨のメールを受信した場合、上述したように、受信したメールに含まれたMACアドレス、ロットナンバー等(機器情報81)に基づいて、当該所有者の住所を特定することができる。
受信メール220は、通信部217を介して受信された発注メールであり、斯かる発注メールには、発注された消耗品41を特定する情報と、該消耗品41の発送先を特定する情報(例えば、複合機100のロットナンバー)とが含まれる。このように、記憶部218に記憶された受信メール220に基づいて、上述したように、集計部214が定期的に集計を行なう。
以下、消耗品発注システム1の複合機100と、発注管理サーバ200との間における、処理を具体的に説明する。
図6は本発明の実施の形態1の消耗品発注システム1における、複合機100から発注管理サーバ200への発注を説明するフローチャートである。以下、説明の便宜上、消耗品41として、複合機100がBlackのトナー、Yellowのトナー、Magentaのトナー、Cyanのトナーの何れかに係る発注メールを発注管理サーバ200に送信する場合を例にあげて説明する。また、図3の記載に基づいて、第1見込み残日数が15日であり、第2見込み残日数は20日であるものとする。
複合機100のCPU11は、計時部(図示せず)の計時結果に基づいて、所定時間が経過したか否かを判定する(ステップS101)。CPU11は、所定時間が経過していないと判定した場合(ステップS101:NO)、所定時間の経過まで斯かる判定を繰り返す。
一方、CPU11は、所定時間が経過したと判定した場合(ステップS101:YES)、残余値検出部14にトナーの残余値を検出するように指示する。CPU11の指示に応じて残余値検出部14は、各色のトナーの残余値を検出する(ステップS102)。
次いで、残余値検出部14によって検出された、各種色のトナーの残余値に基づいて、残日数算出部15が見込み残日数の算出を行なう(ステップS103)。
この際、発注判定部16は、残日数算出部15によって算出された見込み残日数を、記憶部80に記憶されている第1見込み残日数及び第2見込み残日数と比較することにより、算出された見込み残日数の中、何れかの見込み残日数が第1見込み残日数以下であるか否かを判定し(ステップS104)、当該トナーを発注するか否かを決定める。以下においては、算出された見込み残日数を算出見込み残日数と称する。
発注判定部16が何れの算出見込み残日数も第1見込み残日数以下でないと判定した場合(ステップS104:NO)、CPU11は処理をS101に戻す。一方、発注判定部16が何れかの見込み残日数が第1見込み残日数以下であると判定した場合、すなわち、算出見込み残日数の何れかが第1見込み残日数以下である場合(ステップS104:YES)、CPU11は、斯かる算出見込み残日数に対応するトナーの発注が既に終わったか否かを判定する(ステップS105)。斯かる判定は、CPU11が記憶部80の見込み残日数テーブル84に基づいて行なわれる。また、以下においては、説明の便宜上、Cyanのトナーに係る見込み残日数が第1見込み残日数以下であるとする。
CPU11は、Cyanのトナーの発注が既に終わったと判定した場合(ステップS105:YES)、処理をS101に戻す。一方、CPU11が、Cyanのトナーの発注が終わっていないと判定した場合(ステップS105:NO)、発注判定部16は、Cyanのトナー以外のトナーに係る見込み残日数の中、第1見込み残日数以上であって、第2見込み残日数以下のものがあるか否かを判定し(ステップS106)、当該トナーを発注するか否かを決定める。以下においては、「第1見込み残日数以上であって、第2見込み残日数以下」を、単に、「第2見込み残日数以下」と言う。
発注判定部16が、Cyanのトナー以外のトナーに係る算出見込み残日数の中、第2見込み残日数以下のものがあると判定した場合(ステップS106:YES)、当該トナーは発注すべきであると判定される。
すなわち、この場合には、その見込み残日数が、第2見込み残日数以下のトナー(例えば、Blackのトナー)と、第1見込み残日数以下のトナー(Cyanのトナー)とが発注すべきトナーとなる。
従って、発注部17は、例えば、宛先を発注管理サーバ200のメールアドレスとし、Cyanのトナー及びBlackのトナー、並びに複合機100のロットナンバーを含む、発注メールを作成し、発注管理サーバ200に送信する。これによって、第1見込み残日数以下のトナー及び第2見込み残日数以下のトナーの発注が行なわれる(ステップS107)。
次いで、CPU11は、記憶部80の見込み残日数テーブル84に、Blackのトナーの発注が行われた旨を記載する(ステップS108)。詳しくは、CPU11は、図3に示すように、見込み残日数テーブル84のBlackのトナーの項目に斯かる発注如何の欄に「発注済み」と書き込む。
これによって、今後、Blackのトナーに係る残余値(見込み残日数)が第1見込み残日数以下であるとして検出された場合、Blackのトナーの重複発注が行なわれることを未然に防止できる。
一方、発注判定部16が、Cyanのトナー以外のトナーに係る算出見込み残日数の中、第2見込み残日数以下のものがないと判定した場合(ステップS106:NO)、当該Cyanのトナー以外のトナーは発注すべきでないと判定される。
すなわち、この場合には、第1見込み残日数以下のトナー(Cyanのトナー)のみが発注すべきトナーであるとして決定される。従って、発注部17は、例えば、宛先を発注管理サーバ200のメールアドレスとし、Cyanのトナー及び複合機100のロットナンバーを含む、発注メールを作成し、発注管理サーバ200に送信することによって、第1見込み残日数以下のトナーの発注を行なう(ステップS109)。
以上のように、本発明の実施の形態1に係る消耗品発注システム1では、複種類の消耗品が用いられる一の複合機において、一種の消耗品の発注が行なわれる場合、他種の消耗品の中、近い間に発注を行なう必要がある消耗品の発注を共に行なう。すなわち、上述した例ではCyanのトナーの発注と共に、近い間に発注を行なう必要があるBlackのトナーの発注を早めに行なう。これによって、一の所有者(複合機)において、まとめた発注を行うことができる。従って、該発注に応じて消耗品を発送する供給者側は、該所有者に対する消耗品の発送をまとめて行なうことができ、運送費の軽減、発送品の積載の手間を省くことができる。
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2に係る消耗品発注システム1においては、複合機100の構成は実施の形態1と同一であるが、複合機100が、前記発注メールにて、第1見込み残日数以下である一種の消耗品の発注と共に、該一種の消耗品以外の消耗品に係る算出見込み残日数の発注管理サーバ200への通知を行なう点において異なる。以下、斯かる算出見込み残日数の発注管理サーバ200への通知を単に通知と言う。
図7は本発明の実施の形態2に係る消耗品発注システム1における、発注管理サーバ200の要部構成を示す機能ブロック図である。
発注管理サーバ200は、実施の形態1と同様に、CPU211と、ROM212と、RAM213と、集計部214と、集計結果出力部215と、通信部217と、記憶部218とを備えており、更に、リスト記録部216を備えている。
CPU211、ROM212、RAM213、集計部214、集計結果出力部215及び通信部217は実施の形態1と同様であるので、詳しい説明を省略する。
記憶部218は、実施の形態1と同様に、発送先リスト219及び受信メール220が記憶されており、更に、閾値テーブル221及び発送管理リスト222を記憶している。発送先リスト219及び受信メール220は実施の形態1と同様であるので、詳しい説明を省略する。
閾値テーブル221は、当該供給者が取り扱う消耗品毎に、第1見込み残日数及び第2見込み残日数を関連付けたテーブルである。閾値テーブル221には、例えば、複合機100の色毎(K,Y,M,C)のトナー毎に、第1見込み残日数及び第2見込み残日数が関連付けられている。
図8は本発明の実施の形態2に係る消耗品発注システム1の発注管理サーバ200に記憶された、発送管理リスト222を概念的に示す概念図である。
発送管理リスト222は、「発送先」、「発送予定品目」及び「発注受付」のコラムを設けており、通信部217を介して、例えば、複合機100から発注メールを受信した場合、該発注メールに含まれている情報に基づいて、リスト記録部216が対応する欄の記録を行なう。
すなわち、実施の形態2に係る消耗品発注システム1においては、発送管理リスト222を介して、受け付けた発注に係る、発送先、発送すべき品目、発注受付如何、発注に係る消耗品の発送済みの確認等が行なわれる。
リスト記録部216は、上述したように、記憶部218の発送管理リスト222の記録・管理を行なう。詳しくは、前記発注メールが受信された場合、又は該発注メールに応じて「発送先」、「発送予定品目」、「発注受付」の欄に適宜記録を行ない、所定の消耗品の発送が行われた時は、対応する記録を削除し、斯かる消耗品の発送が済んだことを表す。
図9は本発明の実施の形態2に係る消耗品発注システム1における、複合機100から発注管理サーバ200への発注及び通知を説明するフローチャートである。以下、説明の便宜上、消耗品41として、複合機100がBlackのトナー、Yellowのトナー、Magentaのトナー、Cyanのトナーの何れかに係る発注メールを発注管理サーバ200に送信する場合を例にあげて説明する。
複合機100のCPU11は、計時部(図示せず)の計時結果に基づいて、所定時間が経過したか否かを判定する(ステップS201)。CPU11は、所定時間が経過していないと判定した場合(ステップS201:NO)、所定時間の経過まで斯かる判定を繰り返す。
一方、CPU11は、所定時間が経過したと判定した場合(ステップS201:YES)、残余値検出部14にトナーの残余値を検出するように指示し、これに応じて残余値検出部14は、各色のトナーの残余値を検出する(ステップS202)。
次いで、残余値検出部14によって検出された、各種色のトナーの残余値に基づいて、残日数算出部15が見込み残日数の算出を行なう(ステップS203)。
この際、発注判定部16は、残日数算出部15によって算出された算出見込み残日数の中、何れかの算出見込み残日数が第1見込み残日数以下であるか否かを判定することにより(ステップS204)、当該トナーを発注するか否かを決定する。
発注判定部16が何れの算出見込み残日数も第1見込み残日数以下でないと判定した場合(ステップS204:NO)、CPU11は処理をS201に戻す。一方、発注判定部16が何れかの算出見込み残日数が第1見込み残日数以下であると判定した場合、すなわち、第1見込み残日数以下である算出見込み残日数がある場合(ステップS204:YES)、斯かる算出見込み残日数に対応するトナーを発注すべきであると判定する。以下においては、説明の便宜上、Cyanのトナーに係る算出見込み残日数が第1見込み残日数以下であるとする。
以後、発注部17は、第1見込み残日数以下であるCyanのトナーの発注、及びCyanのトナー以外のBlackのトナー、Yellowのトナー及びMagentaのトナーの算出見込み残日数の通知を、発注メールにて、発注管理サーバ200に行なう(ステップS205)。
図10は本発明の実施の形態2に係る消耗品発注システム1において、複合機100からの発注及び通知を受けた場合の発注管理サーバ200の処理の一例を説明するフローチャートである。説明の便宜上、図9のフローチャートに係る発注メールを複合機100から受信した場合を例として説明する。
CPU211は通信部217を介して、発注メールを受信し(ステップS301)、記憶部218に記憶する。
次いで、CPU211は、受信した発注メールを介して通知された算出見込み残日数の中に第2見込み残日数以下のものがあるか否かを判定する(ステップS302)。すなわち、CPU211は、通知されたBlackのトナー、Yellowのトナー及びMagentaのトナーの算出見込み残日数を、記憶部218の閾値テーブル221に記憶された夫々の第2見込み残日数と比較することにより、第1見込み残日数以上であって、第2見込み残日数以下のものがあるか否かを判定する。以下、「第1見込み残日数以上であって、第2見込み残日数以下」を略して「第2見込み残日数以下」と記す。
CPU211が、受信した発注メールを介して通知された算出見込み残日数の中に第2見込み残日数以下のものがないと判定した場合(ステップS302:NO)、リスト記録部216に受けた発注に対応する発送管理リスト222の記録を指示する。
CPU211の指示に応じて、リスト記録部216は受け付けた発注に係るCyanのトナーを発送管理リスト222の「発送予定品目」欄に記録すると共に、対応する「発注受付」欄にチェックを記録する(ステップS304)。以降、処理は終了する。
一方、CPU211は、受信した発注メールを介して通知された算出見込み残日数の中に第2見込み残日数以下のものがあると判定した場合(ステップS302:YES)、リスト記録部216に、受けた発注及び通知に対応する発送管理リスト222の記録を指示する。
CPU211の指示に応じて、リスト記録部216は、発送管理リスト222の「発送予定品目」欄に受けた発注に係るトナーと、S302にて第2見込み残日数以下であると判定された算出見込み残日数に対応するトナーとを記録し、現在、発注を受け付けたトナーに対応する発送管理リスト222の「発注受付」欄に、その旨を書き込む(ステップS303)。
例えば、受信した発注メールを介して通知された見込み残日数の中、Blackのトナー及びMagentaのトナーの算出見込み残日数が第2見込み残日数以下である場合、リスト記録部216は、「発送予定品目」欄にCyanのトナー、Blackのトナー及びMagentaのトナーを記録し、Cyanのトナーに対応する「発注受付」欄にチェックを行ない、現在Cyanのトナーの発注を受け付けている旨を記録する(図8参照)。
以上のように、本発明の実施の形態2に係る消耗品発注システム1においては、発注管理サーバ200が、複合機100から前記発注と共に、前記算出見込み残日数の通知を受けた場合、即時に、当該発注に係る消耗品の発送を行なわず、一定の条件が満たすまで発送を留保する。斯かる条件が満たした場合のみ、発注及び通知に係る消耗品を纏めて発送するように構成されている。以下に詳しく説明する。
図11は本発明の実施の形態2に係る消耗品発注システム1において、複合機100からの発注及び通知を受けた場合の発注管理サーバ200の処理の他例を示すフローチャートである。説明の便宜上、発注管理サーバ200の発送管理リスト222には、既に図8のような記録が行われているとする。
CPU211は通信部217を介して、発注メールを受信し(ステップS401)、記憶部218に記憶する。以下、説明の便宜上、受信された該発注メールは、Magentaのトナーの発注と、Blackのトナーに係る算出見込み残日数の通知とを含むものとする。
次いで、CPU211は、受信した発注メールを介して通知された算出見込み残日数の中に第2見込み残日数以下のものがあるか否かを判定する(ステップS402)。すなわち、CPU211は、通知されたBlackのトナーの算出見込み残日数を、記憶部218の閾値テーブル221に記憶された第2見込み残日数と比較することにより、第2見込み残日数以下のものがあるか否かを判定する。
一方、CPU211は、受信した発注メールを介して通知された算出見込み残日数の中に第2見込み残日数以下のものがあると判定した場合(ステップS402:YES)、当該算出見込み残日数に対応するトナーが、発送管理リスト222に既に記録された発送予定品であるか否かを判定する(ステップS403)。
CPU211が、当該算出見込み残日数に対応するトナーを発送管理リスト222に既に記録された発送予定品であると判定した場合(ステップS403:YES)、当該算出見込み残日数の通知を無効にする(ステップS405)。以降、処理は、S406にすすむ。
また、CPU211は、当該算出見込み残日数に対応するトナーを、発送管理リスト222に既に記録された発送予定品でないと判定した場合(ステップS403:NO)、リスト記録部216に当該トナーを発送管理リスト222の「発送予定品目」欄に記録するように指示する。
CPU211の指示に応じて、リスト記録部216は発送管理リスト222の「発送予定品目」欄に斯かるトナーの記録を行なう(ステップS404)。以降、処理は、S406に進む。
一方、S402において、CPU211が、受信した発注メールを介して通知された算出見込み残日数の中に第2見込み残日数以下のものがないと判定した場合(ステップS402:NO)、又は、ステップS405及びS404の何れかの処理を経た場合、CPU211は、受信した発注メールに含まれる発注に係るトナーが、発送管理リスト222に既に記録された発送予定品であるか否かを判定する(ステップS406)。
CPU211は、受信した発注メールを介して発注されたトナーが、発送管理リスト222に既に記録された発送予定品でないと判定した場合(ステップS406:NO)、該発注メールを介して発注されたトナーを発送管理リスト222の「発送予定品目」欄に記録し、対応する「発注受付」の欄にチェックを記録するようにリスト記録部216に指示する。
CPU211の指示に応じて、リスト記録部216は発送管理リスト222の「発送予定品目」及び「発注受付」欄に斯かる記録を行なう(ステップS411)。以降、処理は終了する。
一方、CPU211は、受信した発注メールを介して発注されたトナーが、発送管理リスト222に既に記録された発送予定品であると判定した場合(ステップS406:YES)、該発注メールを介して発注されたトナーに対応する「発注受付」の欄にチェックを記録するようにリスト記録部216に指示し、CPU211の指示に応じて、リスト記録部216は発送管理リスト222の「発注受付」欄に斯かる記録を行なう(ステップS407)。
次いで、CPU211は、発送管理リスト222の「発送予定品目」に対応する「発注受付」欄を確認することにより、全ての発送予定品に対して発注の受付が行われているか否かを判定する(ステップS408)。
CPU211が、全ての発送予定品に対して発注の受付が行われていると判定した場合(ステップS408:YES)、集計部214は、発送管理リスト222の「発送予定品目」欄に記載されたすべての発送予定品を発送すべき消耗品として集計を行なう。
続いて、集計結果出力部215は、集計部214によって行われた発送すべき消耗品の集計の結果に基づいて、発送管理リスト222の「発送予定品目」欄に記載されたすべての発送予定品を発送すべき消耗品として集計結果を出力し、供給者への発送品目の通知を行なう(ステップS409)。これに従って、供給者は、Cyanのトナー、Magentaのトナー及びBlackのトナーの複合機100(又は所有者)への発送を行なう。
以後、リスト記録部216は発送管理リスト222の「発送予定品目」及び「発注受付」欄の記録を削除し(ステップS410)、「発送予定品目」欄に記載されたすべての発送予定品の発送が済んだことを表す。
一方、CPU211が全ての発送予定品に対して発注の受付が行われていないと判定した場合(ステップS408:NO)、処理が終了する。
このように、本発明の実施の形態2に係る消耗品発注システム1においては、一の発送予定品の発注を受けても、即時発送せず、他の発送予定品に係る発注を受けるまで留保しておき、全ての発送予定品の発注を受けた場合、これらの発注をまとめて行なう。従って、消耗品を発送する供給者側では、該所有者に対する消耗品の発送をまとめて行なうことができ、運送費の軽減、発送品の積載の手間を省くことができる。
実施の形態1と同様の部分については、同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
(実施の形態3)
本発明の実施の形態3に係る消耗品発注システム1においては、複合機100及び発注管理サーバ200の構成は、実施の形態2と略同一であるが、発注管理サーバ200の記憶部218が記憶する発送管理リスト222の内容において異なる。
図12は本発明の実施の形態3に係る消耗品発注システム1の発注管理サーバ200に記憶された、発送管理リスト222を概念的に示す概念図である。
発送管理リスト222は、「発送先」、「事前発送品目」、「発注受付」のコラムを設けており、通信部217を介して、例えば、複合機100から発注メールを受信した場合、該発注メールに含まれている情報に基づいて、リスト記録部216が対応する欄の記録を行なう。また、発送管理リスト222は「発送済み」のコラムを設けており、所定の消耗品の発送が行われた時、これに応じて、リスト記録部216が対応する欄の記録を行なう。
図13は本発明の実施の形態3に係る消耗品発注システム1において、複合機100からの発注及び通知を受けた場合の発注管理サーバ200の処理の一例を説明するフローチャートである。説明の便宜上、例えば、複合機100が、Cyanのトナーの発注、及びCyanのトナー以外のBlackのトナー、Yellowのトナー及びMagentaのトナーの算出見込み残日数の通知を、発注メールにて、発注管理サーバ200に行なった場合を例に挙げて説明する。
CPU211は通信部217を介して、発注メールを受信し(ステップS501)、記憶部218に記憶する。
次いで、CPU211は、受信した発注メールを介して通知された算出見込み残日数の中に第2見込み残日数以下のものがあるか否かを判定する(ステップS502)。すなわち、CPU211は、通知されたBlackのトナー、Yellowのトナー及びMagentaのトナーの算出見込み残日数を、記憶部218の閾値テーブル221に記憶された夫々の第2見込み残日数と比較することにより、第1見込み残日数以上であって、第2見込み残日数以下のものがあるか否かを判定する。以下、「第1見込み残日数以上であって、第2見込み残日数以下」を略して「第2見込み残日数以下」と記す。
CPU211は、受信した発注メールを介して通知された算出見込み残日数の中に第2見込み残日数以下のものがないと判定した場合(ステップS502:NO)、発送すべき消耗品の集計を集計部214に指示する。これに応じて、集計部214は、受信した発注メールを介して受けた発注に係るトナーのみを発送すべき消耗品として集計する。
続いて、集計結果出力部215は、集計部214によって行われた発送すべき消耗品の集計の結果に基づいて、当該発注メールを介して受けた発注に係るトナーのみを集計結果として出力し、供給者への発送品目の通知を行なう(ステップS505)。これに従って、供給者は、Cyanのトナーのみを複合機100(又は所有者)に発送することとなる。
一方、CPU211は、受信した発注メールを介して通知された算出見込み残日数の中に第2見込み残日数以下のものがあると判定した場合(ステップS502:YES)、リスト記録部216に発送管理リスト222の「事前発送品目」及び「発送済み」欄の記録を指示する。以下、Magentaのトナー及びBlackのトナーに係る見込み残日数が第2見込み残日数以下であるとする。
CPU211の指示に応じて、リスト記録部216は受けた通知に係るMagentaのトナーと、Blackのトナーとを発送管理リスト222の「事前発送品目」欄に記録すると共に、対応する「発注済み」欄にチェックを記録する(ステップS503)(図12参照)。
次いで、CPU211が発送すべき消耗品の集計を集計部214に指示し、集計部214は、受信した発注メールを介して受けた発注及び通知に係るトナーを発送すべき消耗品として集計する。すなわち、集計部214は、Cyanのトナー、Magentaのトナー及びBlackのトナーを、発送すべき消耗品として集計する。
続いて、集計結果出力部215は、集計部214によって行われた発送すべき消耗品の集計の結果に基づいて、Cyanのトナー、Magentaのトナー及びBlackのトナーを集計結果として出力し、供給者への発送品目の通知を行なう(ステップS504)。これに従って、供給者は、Cyanのトナー、Magentaのトナー及びBlackのトナーを複合機100(又は所有者)に発送することとなる。
以上のように、本発明の実施の形態3に係る消耗品発注システム1においては、発注管理サーバ200が、複合機100から、前記発注と共に、前記算出見込み残日数の通知を受けた場合、該算出見込み残日数の中、第1見込み残日数以上であって、第2見込み残日数以下のものがあるときは、斯かる算出見込み残日数に対応する消耗品の発送を、当該発注に係る消耗品と共に、かつ、即時に行なう。
換言すれば、本発明の実施の形態3に係る消耗品発注システム1においては、発注メールを介して算出見込み残日数の通知を受けた場合、該算出見込み残日数の中、第1見込み残日数以上であって、第2見込み残日数以下のものに対応する消耗品を、事前に、当該発注に係る消耗品と共に発送するので、消耗品を発送する供給者側では、該所有者に対する消耗品の発送をまとめて行なうことができ、運送費の軽減、発送品の積載の手間等を省くことができる。
一方、上述したような事前発送を行なった場合においては、後日に、すでに事前発送された消耗品の発注に係る発注メールが受信される場合が想定できる。すなわち、発注管理サーバ200側では、第2見込み残日数を基準として事前に発送したものの、複合機100側では、第2見込み残日数(20日)より小さい第1見込み残日数(15日)を基準に発注を行なうので、すでに事前発送された消耗品の発注が後日に行なわれる恐れがある。以下、このような場合における対応について詳しく説明する。
図14は本発明の実施の形態3に係る消耗品発注システム1において、複合機100からの発注及び通知を受けた場合の発注管理サーバ200の処理の他例を示すフローチャートである。説明の便宜上、発注管理サーバ200の発送管理リスト222には、既に図12のような記録が行われているとする。
CPU211は通信部217を介して、発注メールを受信し(ステップS601)、記憶部218に記憶する。以下、受信された発注メールは、Magentaのトナーの発注と、Yellowのトナーに係る算出見込み残日数の通知とを含むものとする。
CPU211は、前記発注メールを介して受けた発注に係る消耗品が発送済みであるか否かを判定する(ステップS602)。斯かる判定は、CPU211が発送管理リスト222に基づいて、当該発注に係る消耗品が「事前発送品目」欄に記載されているか、また対応する「発送済み」欄にチェックが記録されているかを確認することにより、行なわれる。
本実施の形態においては、受信された発注メールがMagentaのトナーの発注をふくんでいるので、CPU211は発送管理リスト222の「事前発送品目」欄にMagentaのトナーが記録されているか、また、対応する「発送済み」欄にチェックが記録されているかを確認する。
CPU211は、前記発注メールを介して受けた発注に係る消耗品が発送済みであると判定した場合(ステップS602:YES)、該消耗品に対応する発送管理リスト222の「発注受付」欄にチェックを記録するよう、リスト記録部216に指示する。すなわち、本実施の形態においては、Magentaのトナーに対応する「発注受付」欄へのチェックの記録を、リスト記録部216に指示する。
CPU211の指示に応じて、リスト記録部216は、Magentaのトナーに対応する「発注受付」欄にチェックを記録し(ステップS609)、以降、処理はS604にすすむ。
一方、CPU211は、前記発注メールを介して受けた発注に係る消耗品が発送済みでないと判定した場合(ステップS602:NO)、リスト記録部216に、該消耗品の発送管理リスト222の「事前発送品目」欄への記録を指示する。
CPU211の指示に応じて、リスト記録部216は受けた発注に係る消耗品を発送管理リスト222の「事前発送品目」欄に記録する(ステップS603)
次いで、CPU211は、受信した発注メールを介して通知された算出見込み残日数の中に第2見込み残日数以下のものがあるか否かを判定する(ステップS604)。すなわち、本実施の形態においては、CPU211は、通知されたYellowのトナーの算出見込み残日数を、記憶部218の閾値テーブル221に記憶された夫々の第2見込み残日数と比較することにより、第2見込み残日数以下であるか否かを判定する。また、以下においては、Yellowのトナーの算出見込み残日数が第2見込み残日数以下であるものとする。
CPU211は、受信した発注メールを介して通知された算出見込み残日数の中に第2見込み残日数以下のものがないと判定した場合(ステップS604:NO)、処理をS607に進める。
一方、CPU211は、受信した発注メールを介して通知された算出見込み残日数の中に第2見込み残日数以下のものがあると判定した場合(ステップS604:YES)、当該算出見込み残日数に対応するトナーが、発送管理リスト222に既に記録された事前発送品であるか否かを判定する(ステップS605)。
CPU211が、当該算出見込み残日数に対応するトナーを発送管理リスト222に既に記録された事前発送品であると判定した場合(ステップS605:YES)、当該算出見込み残日数の通知を無効にする(ステップS610)。以降、処理は、S607にすすむ。
また、CPU211は、当該算出見込み残日数に対応するトナーを、発送管理リスト222に既に記録された事前発送品でないと判定した場合(ステップS605:NO)、リスト記録部216に当該トナーを発送管理リスト222の「事前発送品目」欄に記録するように指示する。
CPU211の指示に応じて、リスト記録部216は発送管理リスト222の「事前発送品目」欄に斯かるトナーの記録を行なう(ステップS606)。
次いで、CPU211は発送すべき消耗品の集計を集計部214に指示する。これに応じて、集計部214は、発送管理リスト222に基づいて、集計を行なう。すなわち、発送管理リスト222の「事前発送品目」欄に記録されているものであって、「発送済み」欄にチェックが記録されていないものを発送すべき消耗品として集計を行なう。
例えば、本実施の形態においては、受信された発注メールが、Magentaのトナーの発注と、Yellowのトナーに係る算出見込み残日数の通知とを含んでいる。しかし、Magentaのトナーについては、発送管理リスト222の「事前発送品目」欄に記録されているものの、「発送済み」欄にチェックが記録されており(図12参照)、Yellowのトナーについては、発送管理リスト222の「事前発送品目」欄に記録されているのみであって(S606参照)、未だ、「発送済み」欄にチェックが記録されていない。従って、集計部214は、Yellowのトナーのみを発送すべき消耗品として集計することとなる。
続いて、集計結果出力部215は、集計部214によって行われた発送すべき消耗品の集計の結果に基づいて、Yellowのトナーのみを集計結果として出力し、供給者への発送品目の通知を行なう(ステップS607)。これに従って、供給者は、Yellowのトナーのみを複合機100(又は所有者)に発送することとなる。
この際、CPU211は、リスト記録部216に、Yellowのトナーに対応する発送管理リスト222の「発送済み」欄の記録を指示する。
CPU211の指示に応じて、リスト記録部216はYellowのトナーに対応する発送管理リスト222の「発送済み」欄にチェックを記録する(ステップS608)
本発明の実施の形態3に係る消耗品発注システム1は、以上のように構成されているので、たとえすでに事前発送された消耗品の発注が後日に行なわれる場合であっても、重複した発送を未然に防ぐことができる。
実施の形態1又は実施の形態2と同様の部分については、同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
なお、上述した複合機100の残余値検出部14、残日数算出部15、発注判定部16及び発注部17、並びに発注管理サーバ200の集計部214、集計結果出力部215及びリスト記録部216は、ハードウェアロジックによって構成してもよいし、CPU11、211が所定のプログラムを実行することにより、ソフトウェア的に構築されてもよい。
(実施の形態4)
図15は本発明の実施の形態4に係る消耗品発注システム1における、複合機100の要部構成を示す機能ブロック図である。実施の形態4に係る複合機100は、動作を行うためのコンピュータプログラムが、I/F90を介してCD−ROM等の可搬型記録媒体Aで提供することも可能であるように構成されている。さらに、実施の形態4に係る複合機100は、前記コンピュータプログラムを、外部装置から送受信部50を介してダウンロードすることも可能であるように構成されている。以下に、その内容について説明する。
実施の形態4に係る複合機100は外装(又は内装)の記録媒体読み取り装置(図示せず)を備えており、該記録媒体読み取り装置に、一種の消耗品に係る要求出力の際、他種の消耗品の残余を取得させ、取得した他種の消耗品の残余に基づき、前記一種の消耗品に係る要求出力と共に、前記他種の消耗品に係る要求出力を行わせるプログラム等が記録された可搬型記録媒体Aを挿入して、例えば、CPU11がROM12にこのプログラムをインストールする。かかるプログラムはRAM13にロードして実行される。これにより、本発明の実施の形態4に係る複合機100として機能する。
前記記録媒体としては、いわゆるプログラムメディアであっても良く、磁気テープ及びカセットテープ等のテープ系、フレキシブルディスク及びハードディスク等の磁気ディスク並びにCD−ROM/MO/MD/DVD等の光ディスクのディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM、EPROM、EEPROM(商標登録)、フラッシュROM等による半導体メモリを含めた固定的にプログラムコードを担持する媒体であっても良い。
前記通信部を介してネットワークからプログラムコードをダウンロードするように流動的にプログラムコードを担持する媒体であっても良い。なお、このように通信ネットワークからプログラムをダウンロードする場合には、そのダウンロード用のプログラムは予め本体装置に格納しておくか、あるいは別な記録媒体からインストールされるものであっても良い。なお、本発明は、前記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
実施の形態1と同様の部分については、同一の符号を付して詳細な説明を省略する。