以下に、本発明に係る通知システムを、消耗品の発注に係る発注システムを例にして説明する。また、該発注システムにおいて、本発明に係る電気機器をいわゆるデジタル複合機に適用し、本発明に係る供給処理装置を前記デジタル複合機の消耗品を供給する供給者側の発注管理サーバに適用して、図面に基づいて詳述する。また、本発明の適用がこれに限るものでないことは言うまでもない。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1に係る発注システム1を概念的に説明する説明図である。
発注システム1は、複数の複合機200、300、400と、インターネット500と、発注管理サーバ100とを含んでいる。複数の複合機200、300、400は相互通信が可能であるように接続されており、複数の複合機200、300、400は夫々インターネット500を介して発注管理サーバ100と接続している。
本発明の実施の形態1に係る発注システム1において、複合機200、300、400の夫々は、自機が有する消耗品の交換又は補充が必要である場合、インターネット500を経由してメールで発注管理サーバ100に斯かる消耗品の要求(発注)通知を自動的に行なう。消耗品の供給者は、発注管理サーバ100が受信したメール(以下、発注メールという)に基づいて、複合機200、300、400に当該消耗品を発送する。
図2は本発明の実施の形態1に係る発注システム1における、複合機200の要部構成を示す機能ブロック図である。
複合機200は、制御部10と、画像入力部20と、画像処理部30と、画像出力部40と、送受信部50と、操作パネル60と、表示部70と、記憶部80とを備えている。
画像入力部20は、読み取り用の原稿に光を照射する光源、CCD(Charge Coupled Device) のようなイメージセンサ等を有し、該原稿の画像データの光学的読み取りを行なう。また、画像入力部20では、所定の読取り位置に載置された原稿からの反射光像を当該イメージセンサに結像させ、RGB(R : Red, G : Green, B : Blue)のアナログデータを出力する。
画像処理部30は、例えば、画像入力部20から入力されるアナログデータを基にデジタル形式の画像データを生成し、又は記憶部80に記憶されている画像データを読み出し、夫々の画像の種類に応じた処理を施した後、出力(印刷)すべき画像データを生成する。画像処理部30によって生成された出力用画像データは、画像出力部40に出力される。
画像出力部40は、画像処理部30から出力される画像データに基づく画像を記録用紙、OHPフィルム等の記録媒体上に印刷する。画像出力部40は、感光体ドラム、該感光体ドラムを所定の電位に帯電させる帯電器、外部から受付けた画像データに応じてレーザ光を発して感光体ドラム上に静電潜像を生成させるレーザ書込装置、感光体ドラム表面に形成された静電潜像にトナーを供給して現像化する現像器、感光体ドラム表面に形成されたトナー像を記録媒体上に転写する転写器等を備えて、所定の画像を記録媒体上に出力する。
また、画像出力部40は、画像出力プロセスの実行時に使用され、その使用によって消耗される消耗品41を有している。すなわち、消耗品41は、使用と共に、その寿命又は残量(残余)が減少し、所定の閾値以下に達した場合には、交換又は充填が必要である。消耗品41としては、例えば、トナー、定着ローラ等が挙げられ、以下においては、トナーを例として説明する。
消耗品41としてのトナー(図示せず)は、例えば、収容容器であるトナーカートリッジに収められて画像出力部40に実装され、画像出力プロセス実行時、上述したように、感光体ドラムに形成された静電潜像を現像するために供給される。
本実施の形態においては、画像出力部40に、前記トナーカートリッジ内のトナーの残量を検出する機構が設けられ、前記トナーの消耗状態を検出できるように構成されている。
例えば、画像出力部40が発光素子及び受光素子(図示せず)を備えると共に、前記トナーカートリッジに光透過窓を設け、該トナーカートリッジを前記発光素子と受光素子との間の光通路上に位置させる。そして前記光透過窓を介して前記受光素子が受光する受光量に基づいてトナーの残量(以下、残余値という)を検出することができる。
送受信部50は、外部に前記原稿のデータを送信するモデム、NIC(ネットワークカード)等を備えている。例えば、送受信部50はI/F(図示せず)を介して他の複合機300、400に後述する事前通知又は事後通知を行ない、また他の複合機300、400から該事後通知又は事後通知を受ける。また、送受信部50は、I/Fを介して発注管理サーバ100に所定の消耗品を要求(発注)する発注メールを送信する。
操作パネル60は、複合機200における「ファックス」、「複写」、「印刷」、「メール」等の機能を切り替える機能ボタン、テンキー、スタートキー、キャンセルキー、受け付けた指示を確定するためのエンターキー等を備えている。
表示部70は、例えば、LCD又はEL (Electroluminescence)パネル等からなり、画像出力部40を介して、所定の記録用紙へ出力(印刷)すべき画像が表示される。また、表示部70は、複合機200の状態、ジョブ処理の状況、画像入力部20が読み取った原稿の画像及び操作パネル60の操作内容の確認等、利用者に対して報知すべき情報を表示する。
記憶部80は、例えば、フラッシュメモリ、EEPROM(商標登録)、HDD、MRAM(磁気抵抗メモリ)、FeRAM(強誘電体メモリ)、又は、OUM等の不揮発性の記憶媒体により構成されている。
更に、記憶部80は、機器情報81、残余値情報82、通信先情報83、第1閾値84、第2閾値85、消耗品情報86等を記憶している。
機器情報81は、自機(複合機200)を特定する情報であって、例えば、MACアドレス、ロットナンバー、製造番号等である。
残余値情報82は、後述する制御部10の残余値検出部14が前記受光素子の受光量に基づいて検出した前記トナーの残余値である。
通信先情報83は、他の複合機、及び発注管理サーバ100との通信に用いられる情報であり、例えば、複合機300、400のMACアドレス又はIPアドレス、発注管理サーバ100のメールアドレスである。
第1閾値84は、後述する制御部10の発注判定部15が残余値情報82に基づいて、発注管理サーバ100への発注(要求)を行うか否かを判定する際に用いられる判定基準である。第2閾値85は、他の複合機、すなわち複合機300、400から前記事前通知又は事後通知を受けた場合において、発注判定部15が発注管理サーバ100への発注(要求)を行うか否かを判定する時に用いられる判定基準である。
また、第2閾値85は、第1閾値84に比べて、大きく設定されている。例えば、残余値を残量とした場合においては、第1閾値84が10%としたとき、第2閾値85は20%である。また、定着ローラの場合のように残余値が残り寿命である場合においては、第1閾値84を2週間としたとき、第2閾値85は4週間である。
更に、消耗品情報86は、複合機200が備える消耗品41(トナー、定着ローラ等)を特定する情報であり、例えば、本実施の形態においては、トナーのロットナンバー、製造番号等である。
図3は本発明の実施の形態1に係る発注システム1における、制御部10の要部構成を示す機能ブロック図である。
制御部10はCPU11と、ROM12と、RAM13と、残余値検出部14と、発注判定部15と、発注部16と、通知部17とを備えている。
ROM12には各種の制御プログラム、演算用のパラメータのうちの基本的に固定のデータ等が予め格納されており、RAM13はデータを一時的に記憶し、記憶順、記憶位置等に関係なく読み出すことが可能である。また、RAM13は、例えば、ROM12から読み出されたプログラム、該プログラムを実行することにより発生する各種データ、該実行の際適宜変化するパラメータ等を記憶する。
CPU11は、ROM12に予め格納されている制御プログラムをRAM13上にロードして実行することによって、上述した各種ハードウェアの制御を行ない、装置全体を本発明の複合機200として動作させる。
残余値検出部14は、定期的(例えば、12時間毎)に、画像出力部40の前記受光素子による受光量に基づいて、トナーの残余値を検出する。更に、残余値検出部14は、他の複合機から前記事前通知又は事後通知を受けた場合にも、トナーの残余値の検出を行なう。このように、残余値検出部14によって検出されたトナーの残余値は記憶部80に残余値情報82として記憶される。
発注判定部15は、残余値検出部14によって定時的にトナーの残余値(残余値情報82)が検出された場合、斯かる残余値情報82と第1閾値84とに基づいて、発注管理サーバ100へ消耗品41(トナー)の発注(要求)を行うか否かを判定する。
例えば、発注判定部15は、残余値検出部14によって検出されたトナーの残余値を用いて、該トナーの残量が0%に達するまでの見込み残日数(以下、単に見込み残日数という)の算出を行なう。
詳しくは、発注判定部15は、下記式に基づいて見込み残日数を算出する。
見込み残日数={残量率(%)×新品トナー装着からの経過日数}÷トナー消費率(%)
ここで、‘残量率(%)’は、新品トナーの残量を100にした場合における、測定時の残量であり、‘新品トナー装着からの経過日数’は、新品トナーの装着から測定時までの経過日数であり、‘トナー消費率(%)’は‘100%−残量率(%)’である。
例えば、新品トナー装着から100日間でトナーを25%消費したとした場合、残り75%を使い切るのにかかる日数、すなわち、この際における、見込み残日数は、「(75%×100日)÷25%」によって求められる。従って、この場合における見込み残日数は300日である。
例えば、算出された見込み残日数が第1閾値84以下である場合、発注判定部15は発注管理サーバ100への当該トナーの発注(要求)を行うと判定する。一方、算出された見込み残日数が第1閾値84を超過している場合、発注判定部15は発注管理サーバ100への発注(要求)を行わないと判定する。
また、発注判定部15は、他の複合機から前記事前通知又は事後通知を受けた場合は、残余値検出部14によって検出された残余値と第2閾値85とに基づいて、斯かる判定を行なう。すなわち、他の複合機から前記事前通知又は事後通知を受けた場合、残余値検出部14がトナーの残余値を検出し、発注判定部15は検出されたトナーの残余値(残余値情報82)を用いて上述した式により、見込み残日数を算出する。算出された見込み残日数を第2閾値85と比較し、算出された見込み残日数が第1閾値以上であって、かつ第2閾値85以下である場合、発注判定部15は発注管理サーバ100への当該トナーの発注(要求)を行うと判定する。一方、算出された見込み残日数が第2閾値85を超過している場合、発注判定部15は発注管理サーバ100への発注(要求)を行わないと判定する。
発注部16は、発注判定部15による斯かる判定の結果に基づき、発注管理サーバ100に消耗品41(トナー)の発注を行なう。例えば、算出された所定のトナーの見込み残日数が第1閾値84又は第2閾値85以下であり、発注判定部15が当該トナーの発注管理サーバ100への発注を行うと判定した場合、発注部16は、記憶部80に記憶されている、機器情報81、通信先情報83、消耗品情報86等を用いて、発注メールを作成し、送受信部50を介して発注管理サーバ100に送信する。
例えば、斯かる発注メールには、宛先としての発注管理サーバ100のメールアドレスと、当該トナーのロットナンバーと、複合機200のロットナンバーとが含まれる。更に、前記発注メールには、発注判定部15によって算出された当該トナーの見込み残日数(残余情報)が含まれる。
このように、発注部16によって、発注管理サーバ100に発注を行う旨の発注メールが送信された後、又は該発注メールを送る前、通知部17はその旨の通知を、他の装置(複合機300、400)に対して行なう。以下、発注管理サーバ100に発注メールが送信された後に、通知部17が行なう通知を事後通知といい、発注管理サーバ100に発注メールが送信される前に、通知部17が行なう通知を事前通知という。また、以下においては、事後通知の場合を例として説明する。
なお、上述した残余値検出部14、発注判定部15、発注部16及び通知部17は、ハードウェアロジックによって構成してもよいし、CPU11が所定のプログラムを実行することにより、ソフトウェア的に構築されてもよい。
図4は本発明の実施の形態1に係る発注システム1における、複合機300の要部構成を示す機能ブロック図であり、図5は本発明の実施の形態1に係る発注システム1における、制御部310の要部構成を示す機能ブロック図である。
複合機300は、制御部310、画像入力部320、画像処理部330、画像出力部340、送受信部350、操作パネル360、表示部370、記憶部380を備えており、画像出力部340は消耗品341(トナー)を更に有しており、記憶部380は機器情報381、残余値情報382、通信先情報383、第1閾値384、第2閾値385、消耗品情報386等を記憶している。
更に、制御部310はCPU311と、ROM312と、RAM313と、残余値検出部314と、発注判定部315と、発注部316と、通知部317とを備えている。
複合機300の構成は、複合機200の構成に対応しており、同一名称のものは斯かる作用も互いに同一であるとし、詳しい説明を省略する。
なお、複合機400の構成は、複合機200又は複合機300の構成と同一であるので、詳しい説明を省略する。
図6は本発明の実施の形態1に係る発注システム1における、発注管理サーバ100の要部構成を示す機能ブロック図である。
発注管理サーバ100は、CPU111と、ROM112と、RAM113と、集計部114と、集計結果出力部115と、通信部116と、表示指示部117と、順番決定部118と、記憶部119とを備えている。
CPU111、ROM112及びRAM113は、複合機200のCPU11、ROM12及びRAM13と同様であるので、詳しい説明を省略する。
集計部114は、通信部116を介して受信された消耗品を発注(要求)する旨の発注メールに基づいて、発送すべき消耗品の定期的集計を行なう。受信された発注メールは記憶部119に記憶され、該発注メールには、上述したように、複合機200、300、400において交換又は補充が必要である消耗品を特定する消耗品情報86が含まれているので、これに基づいて、集計部114は発送すべき消耗品の集計を行なう。
集計結果出力部115は、集計部114によって行われた発送すべき消耗品の集計の結果に基づき、集計結果を出力する。斯かる出力は、例えば、表示部(図示せず)への表示であってもよく、記録媒体への印刷であっても良い。すなわち、集計結果出力部115による集計結果の出力に応じて、供給者は複合機200、300、400に消耗品の発送を行なう。
通信部116は、外部から前記発注メールを受信するネットワークカード、モデム等を備えている。例えば、通信部116はI/F(図示せず)を介して複合機200、300、400から前記発注メールを受信する。受信された発注メールは記憶部119に記憶される。
表示指示部117は、発送すべき消耗品(又はその包装)に、当該消耗品に対応する見込み残日数に係る情報を表示する指示を行なう。すなわち、発送すべき消耗品に対応する発注メールには上述したように当該消耗品に係る見込み残日数が含まれているので、表示指示部117は、例えば、斯かる見込み残日数、又は該見込み残日数に基づく当該消耗品の交換日等を発送すべき消耗品(又はその包装)に表示するように指示を行なう。以下の説明においては、発送すべき消耗品(又はその包装)に当該消耗品の交換日を表示するように指示する場合を例として説明する。
表示指示部117の指示に応じて、例えば、供給者側における、発送システム、又は包装システムにおいては、発送すべき消耗品又は当該包装に付すべきシールであって、前記交換日が記録されたものの作成又は貼り付けの工程が実行される。これによって、所有者側においては、複数の消耗品がまとめて発送された場合でも、その交換日が確認できるので、取り扱いに誤りが発生することを未然に防止できる。
順番決定部118は、例えば、発送すべき消耗品の包装工程における順番を決定する。すなわち、発送すべき消耗品に対応する発注メールに含まれている当該消耗品に係る見込み残日数に基づいて、順番決定部118は、当該消耗品の包装工程における順番(以下、包装順番という)を定める。
例えば、一人の所有者に属する複数の複合機から複数通の発注メールがあり、複数の消耗品を1つの包装箱につめてまとめて発送する場合、順番決定部118は前記見込み残日数に基づいて、交換の予定日が遠い程、先に箱に詰めるように、前記包装順番を定める。換言すれば、見込み残日数が近い程、斯かる消耗品が後に詰められるので、包装箱の開口付近の位置することとなる。
従って、所有者側においては、複数の消耗品が1つの包装箱に詰められ、まとめて発送された場合でも、見込み残日数が近い手前のものから取り出して交換又は補充の作業ができ、取り扱いの利便性を高めることができる。
記憶部119は、例えば、フラッシュメモリ、EEPROM(商標登録)、HDD、MRAM(磁気抵抗メモリ)、FeRAM(強誘電体メモリ)、又は、OUM等の不揮発性の記憶媒体により構成されている。
また、記憶部119は、発送先リスト120と、受信メール121とを記憶している。
発送先リスト120は、発注メールにて発注された消耗品(トナー)を発送する際に用いられる発送先を特定する情報のリストである。例えば、該情報は、発送すべき消耗品を必要とする複合機の設置場所又は所有者に係る住所である。また、斯かる情報は、発注メールに含まれた機器情報81と対応づけて記憶されている。従って、受信された発注メール(機器情報81)に基づいて、発送先が特定できる。
更に、例えば、一人の所有者に複数の複合機が属されている場合、発送先リスト120には、これら複数の複合機が、該一人の所有者を特定する住所等に関連付けて記憶されている。
受信メール121は、通信部116を介して受信された発注メールであり、記憶部119に記憶された受信メール121に基づいて、上述したように、集計部114が定期的に集計を行なう。
以下、発注システム1の複合機200(一の電気機器)と、複合機300、400(他の電気機器)との間における、処理を具体的に説明する。説明の便宜上、複合機200が発注管理サーバ100に前記発注メールを送信した後、その旨の通知を複合機300に対して行なう場合を例にあげて説明する。
図7は本発明の実施の形態1の発注システム1における、複合機200と複合機300との間の処理を説明するフローチャートである。以下、説明の便宜上、消耗品41として、トナーを例にあげて説明し、第1閾値84が15日であり、第2閾値85は29日であるものとする。
複合機200のCPU11は、計時部(図示せず)の計時結果に基づいて、所定時間経過毎(又は起動時)に、残余値検出部14にトナーの残余値を検出するように指示する。
CPU11の該指示に応じて、残余値検出部14は、画像出力部40の前記受光素子による受光量に基づいて、トナーの残余値を検出する(ステップS101)。残余値検出部14による検出結果は、記憶部80に記憶される。
次いで、発注判定部15は、残余値検出部14によって検出されたトナーの残余値に基づき、上述した方法により、見込み残日数の算出を行なう。また、発注判定部15は算出された見込み残日数(以下、算出見込み残日数という)が第1閾値84以下であるか否かを判定する(ステップS102)。
例えば、算出見込み残日数が16日であり、第1閾値84(15日)より大きい場合、発注判定部15は算出見込み残日数を第1閾値84以下でないと判定し(ステップS102:NO)、発注管理サーバ100への発注を行なわないと判定する。以後、CPU11は、前記計時部の計時結果に基づいて、所定時間が経過したか否かを判定する(ステップS105)。
CPU11は、所定時間が経過していないと判定した場合(ステップS105:NO)、所定時間が経過するまで、斯かる判定を繰り返して行なう。一方、CPU11は、所定時間が経過したと判定した場合(ステップS105:YES)、処理をステップS101に戻し、再び残余値検出部14によるトナーの残余値の検出が行なわれる。
一方、例えば、算出見込み残日数が14日である場合、発注判定部15は算出見込み残日数が第1閾値84以下であると判定し(ステップS102:YES)、発注管理サーバ100への発注を行なうと判定する。
斯かる発注判定部15の判定結果に応じて、発注部16は、記憶部80に記憶されている、機器情報81、通信先情報83、消耗品情報86等を用いて、宛先を発注管理サーバ100とし、トナー及び複合機200のロットナンバーと、該トナーに係る算出見込み残日数とを含む発注メールを作成して送信する(ステップS103)。
次いで、通知部17は、発注管理サーバ100に発注メールを送信した旨の事後通知を、送受信部50を介して他の複合機(複合機300,400)に対して行なう(ステップS104)。
斯かる通知を、複合機300の送受信部350が受信した場合、CPU311は残余値検出部314にトナーの残余値を検出するように指示する。
CPU311の該指示に応じて、残余値検出部314は、画像出力部340の前記受光素子による受光量に基づいて、トナーの残余値を検出する(ステップS201)。
次いで、発注判定部315は、残余値検出部314によって検出されたトナーの残余値に基づき、上述した方法によって、見込み残日数の算出を行なう。また、発注判定部315は算出された算出見込み残日数が第1閾値384以上であって、かつ第2閾値385(29日)以下であるか否かを判定する(ステップS202)。
例えば、斯かる算出見込み残日数が36日であり、第2閾値385(29日)より大きい場合、発注判定部315は当該算出見込み残日数を第2閾値385以下でないと判定し(ステップS202:NO)、発注管理サーバ100への斯かるトナーの発注を行なわないと判定し、処理を終了する。
一方、例えば、斯かる算出見込み残日数が21日であり、発注判定部315が当該算出見込み残日数を第1閾値384以上であって、かつ第2閾値385以下であると判定した場合(ステップS202:YES)、発注管理サーバ100への斯かるトナーの発注を行なうと判定する。
この際、発注部316は、斯かる発注判定部315の判定結果に応じて、記憶部380に記憶されている、機器情報381、通信先情報383、消耗品情報386等を用いて、当該トナー(消耗品386)及び複合機300のロットナンバーと、該トナーに係る算出見込み残日数とを含む発注メールを作成して発注管理サーバ100に送信する(ステップS203)。
次いで、CPU311は、ステップS203にて送信された発注メールに係る消耗品に対して、斯かる消耗品の発注が既に済んでいる旨を記憶部380に記憶する(ステップS204)。これによって、第1閾値384より早めに発注メールが発送された斯かるトナーに対して、今後、算出見込み残日数が第1閾値384以下であるとして重複した発注メールの送信が行なわれることを未然に防止できる。
以上のように、本発明の発注システム1においては、一人の所有者に属する複数の複合機の中、一の複合機が消耗品を発注した場合、すなわち、複合機200が発注メールを送信した場合、他の複合機(複合機300、400)にその旨を通知し、他の複合機において、近い間に発注を行なう必要がある場合は早めに発注を行ない、一人の所有者に属する複数の複合機において、まとめた発注を行うことができる。従って、該発注に応じて消耗品を発送する供給者側は、該所有者に対する消耗品の発送をまとめて行なうことができ、運送費の軽減、発送品の積載の手間を省くことができる。
以下、発注システム1の複合機200,300,400から前記発注メールを受信した場合の発注管理サーバ100における処理(供給処理)を具体的に説明する。説明の便宜上、複合機200及び複合機300が発注管理サーバ100に前記発注メールを送信した場合を例にあげて説明する。また、以下において、複合機200からの発注メールに斯かる消耗品をトナーAといい、複合機300からの発注メールに斯かる消耗品をトナーBという。
図8は本発明の実施の形態1の発注システム1における、発注管理サーバ100における供給処理を説明するフローチャートである。
発注管理サーバ100のCPU111は、通信部116を監視することにより、何れかの複合機から発注メールを受信したか否かを判定する(ステップS301)。
CPU111は、何れの複合機からも発注メールを受信していないと判定した場合(ステップS301:NO)、何れかの複合機から発注メールを受信するまで斯かる判定を繰り返して行なう。
一方、CPU111は、何れかの複合機から発注メールを受信したと判定した場合(ステップS301:YES)、受信した発注メールを記憶部119に記憶する(ステップS302)。
次いで、CPU111は計時部(図示せず)の計時結果に基づいて、所定時間が経過したか否かを判定する(ステップS303)。
CPU111は、所定時間が経過していないと判定した場合(ステップS303:NO)、処理を再びステップS301に戻る。
一方、CPU111は、所定時間が経過していると判定した場合(ステップS303:YES)、集計部114に発送すべき消耗品を集計するよう指示する。CPU111の指示に応じて、集計部114は、記憶部119に記憶されている、受信した発注メール(受信メール121)に基づいて、発送すべき消耗品の集計を行なう(ステップS304)。
上述したように、記憶部119には、複合機200からの発注メールと、複合機300からの発注メールとが記憶されているので、集計部114は、夫々の発注メールに係るトナーA及びトナーBを発送すべき消耗品として集計することとなる。
続いて、集計結果出力部115は、集計部114によって行われた発送すべき消耗品の集計の結果に基づいて、トナーA及びトナーBを、発送すべき消耗品として発送品目を出力し(ステップS305)、供給者への発送品目の通知を行なう。これに従って、供給者は、トナーA及びトナーBの複合機200(又は所有者)への発送を行なうこととなる。
この際、表示指示部117は、発送すべき消耗品(又はその包装)、すなわち、集計結果出力部115によって集計結果として出力されたトナーA及びトナーBにこれらの交換日を表す情報を表示するように指示する(ステップS306)。
表示指示部117の指示に応じて、例えば、供給者側においては、トナーA及びトナーB又は当該包装に付すべきシールであって、前記交換日の情報が記録されたものの作成又は貼り付けの工程が実行される。
次いで、順番決定部118は、前記トナーA及びトナーBの包装工程における包装順番を定める(ステップS307)。
本実施の形態においては、上述したように、複合機200から受信され発注メールに係るトナーAは第1閾値84以下であり、複合機300から受信された発注メールに係るトナーBは第1閾値384以上であって、第2閾値385以下である。従って、順番決定部118は、当該包装箱の奥にトナーBが位置し、手前にトナーAが位置するように前記包装順番を定める。
以降、供給者側の包装システムにおいては、順番決定部118によって決定された包装順番による包装が行なわれる。
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2に係る発注システム1における、複合機200は、制御部10と、画像入力部20と、画像処理部30と、画像出力部40と、送受信部50と、操作パネル60と、表示部70と、記憶部80とを備えている。このような構成は、実施の形態1に係る複合機200と同様であるので、詳しい説明を省略する。
図9は本発明の実施の形態2に係る発注システム1における、複合機200の制御部10の要部構成を示す機能ブロック図である。
実施の形態1に係る複合機200と同様に、制御部10は、CPU11と、ROM12と、RAM13と、残余値検出部14と、発注判定部15と、発注部16と、通知部17とを備えている。
一方、実施の形態2においては、発注部16によって、発注管理サーバ100に所定消耗品の発注を行う発注メールが送信される前、通知部17がその旨の通知を、他の装置(複合機300、400)に対して行なうように構成されている点において、すなわち、通知部17が前記事前通知を行なう点において、実施の形態1に係る通知部17と相違する。
また、実施の形態2に係る複合機200の制御部10は、情報提供部18を更に有している。複合機200が他の複合機から前記事前通知を受けた場合、情報提供部18は、発注判定部15による判定結果に基づき、自機の消耗品を特定する情報を前記事前通知に係る複合機に提供する。
他の複合機から前記事前通知を受けた場合、残余値検出部14がトナーの残余値を検出し、発注判定部15は検出されたトナーの残余値を用いて上述した式により、見込み残日数を算出する。発注判定部15は斯かる算出見込み残日数を第2閾値85と比較し、算出見込み残日数が第2閾値85以下であると判定した場合、発注管理サーバ100への当該トナーの発注(要求)を行うと判定する。
このように、発注判定部15によって、所定の消耗品に対してその発注を行なうと判定された場合、情報提供部18は、斯かる消耗品を特定する消耗品情報86を当該事前通知を行なった複合機に提供する。該情報の提供を受けた複合機は、自機に係る発注メールに該情報に係る消耗品を含めて、まとめて発注を行なう。
なお、上述した情報提供部18は、ハードウェアロジックによって構成してもよいし、CPU11が所定のプログラムを実行することにより、ソフトウェア的に構築されてもよい。
一方、本発明の実施の形態2において、複合機300は、実施の形態1の場合と同様に、制御部310、画像入力部320、画像処理部330、画像出力部340、送受信部350、操作パネル360、表示部370、記憶部380を備えている。このような構成は、実施の形態1に係る複合機300と同様であるので、詳しい説明を省略する(図4参照)。
図10は本発明の実施の形態2に係る発注システム1における、制御部310の要部構成を示す機能ブロック図である。
制御部310はCPU311と、ROM312と、RAM313と、残余値検出部314と、発注判定部315と、発注部316と、通知部317と、情報提供部318とを備えている。これらの構成は、複合機200の構成に対応しており、同一名称のものは斯かる作用も互いに同一であるとし、詳しい説明を省略する。
以下、実施の形態2における、発注システム1の複合機200(一の電気機器)と、複合機300、400(他の電気機器)との間における、処理を具体的に説明する。説明の便宜上、複合機200が発注管理サーバ100に前記発注メールを送信する前、その旨を複合機300に対して事前通知する場合を例にあげて説明する。
図11は本発明の実施の形態2に係る発注システム1における、複合機200と複合機300との間の処理を説明するフローチャートである。以下、説明の便宜上、消耗品41として、トナーを例にあげて説明し、第1閾値84が15日であり、第2閾値85は29日であるものとする。
複合機200のCPU11は、計時部(図示せず)の計時結果に基づいて、所定時間経過毎(又は起動時)に、残余値検出部14にトナーの残余値を検出するように指示する。
CPU11の該指示に応じて、残余値検出部14は、画像出力部40の前記受光素子による受光量に基づいて、トナーの残余値を検出する(ステップS401)。残余値検出部14による検出結果は、記憶部80に記憶される。
次いで、発注判定部15は、残余値検出部14によって検出されたトナーの残余値に基づき、上述した方法により、見込み残日数の算出を行なう。また、発注判定部15は算出された算出見込み残日数が第1閾値84以下であるか否かを判定する(ステップS402)。
例えば、算出見込み残日数が16日であり、第1閾値84(15日)より大きい場合、発注判定部15は算出見込み残日数を第1閾値84以下でないと判定し(ステップS402:NO)、発注管理サーバ100への発注を行なわないと判定する。以後、CPU11は、前記計時部の計時結果に基づいて、所定時間が経過したか否かを判定する(ステップS405)。
CPU11は、所定時間が経過していないと判定した場合(ステップS405:NO)、所定時間が経過するまで、斯かる判定を繰り返して行なう。一方、CPU11は、所定時間が経過したと判定した場合(ステップS405:YES)、処理をステップS401に戻す。
一方、例えば、算出見込み残日数が14日であり、発注判定部15が算出見込み残日数を第1閾値84以下であると判定した場合(ステップS402:YES)、発注管理サーバ100への発注を行なうと判定する。
斯かる発注判定部15の判定結果に応じて、通知部17は、これから発注管理サーバ100に発注メールを送信する旨の事前通知を、送受信部50を介して他の複合機(複合機300,400)に対して行なう(ステップS403)。
斯かる通知を、複合機300の送受信部350が受信した場合、CPU311は残余値検出部314にトナーの残余値を検出するように指示し、これに応じて、残余値検出部314は、画像出力部340の前記受光素子による受光量に基づいて、トナーの残余値を検出する(ステップS501)。
次いで、発注判定部315は、残余値検出部314によって検出されたトナーの残余値に基づき、見込み残日数の算出を行なう。また、発注判定部315は算出された算出見込み残日数が第1閾値384以上であって、かつ第2閾値385(29日)以下であるか否かを判定する(ステップS502)。
例えば、斯かる算出見込み残日数が36日であり、第2閾値385(29日)より大きい場合、発注判定部315は当該算出見込み残日数を第2閾値385以下でないと判定し(ステップS502:NO)、発注管理サーバ100への斯かるトナーの発注を行なわないと判定し、処理は終了する。
一方、例えば、斯かる算出見込み残日数が21日であり、発注判定部315が当該算出見込み残日数を第1閾値384以上であって、かつ第2閾値385以下であると判定した場合(ステップS502:YES)、発注管理サーバ100への斯かるトナーの発注を行なうと判定する。
この際、情報提供部318は、発注判定部315によってその発注を行なうと判定されたトナーを特定する消耗品情報386と、該トナーの算出見込み残日数を、複合機200に、送受信部350を介して提供する(ステップS503)。
次いで、CPU311は、ステップS503にて複合機200に提供された消耗品情報386に対応するトナーに対して、斯かるトナーの発注が既に済んでいる旨を記憶部380に記憶する(ステップS504)。これによって、第1閾値384より早めに発注メールが発送された斯かるトナーに対して、今後、算出見込み残日数が第1閾値384以下であるとして重複した発注メールの送信が行なわれることを未然に防止できる。
複合機300から所定のトナーを特定する情報及び対応する算出見込み残日数が提供された場合(ステップS503参照)、複合機200においては、送受信部50を介して、該情報及び算出見込み残日数が取得され(ステップS404)、例えば、RAM13に一時記憶される。
次いで、発注部16は、ステップS402で、発注判定部15によって、発注管理サーバ100へ発注を行なうと判定されたトナー(以下、自機のトナーという)と、複合機300から提供された情報に係るトナー(以下、他機のトナーという)とを発注する旨の発注メールを作成し、該発注メールを発注管理サーバ100に送信する(ステップS405)。
すなわち、発注部16は、記憶部80に記憶されている、機器情報81、通信先情報83、自機のトナーに係る消耗品情報86及び対応する算出見込み残日数、並びにRAM13に一時記憶されている、他機のトナーに係る情報及び対応する算出見込み残日数を用いて、発注メールを作成して発注管理サーバ100に送信する。
以上のように、実施の形態2の発注システム1においては、一人の所有者に属する複数の複合機の中、一の複合機が消耗品を発注する際、すなわち、複合機200が発注メールを送信する前、他の複合機(複合機300、400)にその旨を通知し、他の複合機において、近い間に発注を行なう必要がある消耗品がある場合は、斯かる他の複合機の消耗品の発注も共に行ない、一人の所有者に属する複数の複合機において、まとめた発注を行うことができる。従って、該発注に応じて消耗品を発送する供給者側は、該所有者に対する消耗品の発送をまとめて行なうことができ、運送費の軽減、発送品の積載の手間を省くことができる。
実施の形態1と同様の部分については、同一の符号を付して詳細な説明を省略する。