JP2014016547A - 画像形成装置、画像形成方法、及びトナー - Google Patents
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Abstract
【解決手段】静電潜像が形成される感光体と、感光体に対してトナーを供給することにより静電潜像を可視化してトナー像を形成する現像装置と、少なくとも弾性層を有し、トナー像が転写される中間転写ベルトと、中間転写ベルトに残存する転写残トナーを除去するブレード方式のベルトクリーニング装置と、を備える画像形成装置において、結着樹脂がドメイン・マトリクス型の分散構造を有し、結着樹脂のドメイン部が少なくともジエン系ユニットを含む重合体からなるゴム成分を含むトナーを用いる。
【選択図】図1
Description
また、中間転写方式の画像形成装置は、中間転写ベルトを清掃するベルトクリーニング装置を備えている。このベルトクリーニング装置には、中間転写ベルトの表面性状等を考慮して、クリーニング能力が高いブレード方式が広く採用されている。
中抜け現象とは、画像が用紙に転写される際、画像に大きな圧力が加わることで、トナーが変形し、トナー同士の凝集力が増大し、画像の一部分が転写されずに像担持体(例えば中間転写ベルト)上に残留する現象である。この中抜け現象は、特に文字画像やライン画像等で顕著に現れ、中間転写ベルトにおかれても、転写時に画像へ加わる圧力が大きいために中抜け現象が生じやすくなる。
弾性中間転写ベルトは、弾性層を有するために柔らかく、転写部でトナーに作用する圧力を低減できることから、中抜け防止に効果がある。また、弾性中間転写ベルトは、二次転写部における用紙との密着性が良いため、一般的な用紙に対する転写効率を向上できるだけでなく、厚紙や凹凸を有する用紙に対する転写効率の向上にも効果がある。
ベルト表面に生じる微小なクラックは、直ちに画像品質の劣化を招くレベルのものではないが、印字枚数の増加とともに当該クラックを起点としてトナー、外添剤、紙粉等が堆積し、クリーニングブレードによる除去が困難になるため、ベルト表面にフィルミング(トナー成分が薄く付着した状態)が発生する要因となる。そして、フィルミングが発生すると、フィルミングの発生領域では表面抵抗値が上昇し、トナーの転写率が低下するので、画像濃度を低下させることになる。
また、弾性中間転写ベルトとクリーニングブレード間での摩擦力の増大に伴い、クリーニングブレードのめくれ、びびり、鳴き等の発生、弾性中間転写ベルトの損傷、トナーの融着等の弊害が起こり、これらの弊害も画質低下の要因となる。
前記感光体に対してトナーを供給することにより前記静電潜像を可視化してトナー像を形成する現像装置と、
少なくとも弾性層を有し、前記トナー像が転写される中間転写ベルトと、
前記中間転写ベルトに残存する転写残トナーを除去するブレード方式のベルトクリーニング装置と、を備える画像形成装置において、
前記トナーの結着樹脂が、ドメイン・マトリクス型の分散構造を有し、
前記結着樹脂のドメイン部が、少なくともジエン系ユニットを含む重合体からなるゴム成分を含むことを特徴とする。
前記感光体に対してトナーを供給することにより前記静電潜像を可視化してトナー像を形成する工程と、
少なくとも弾性層を有する中間転写ベルトに前記トナー像を一次転写する工程と、
前記中間転写ベルトに転写されたトナー像を用紙に二次転写する工程と、
前記中間転写ベルトに残存する転写残トナーをブレード方式のベルトクリーニング装置により除去する工程と、を備える画像形成方法において、
結着樹脂がドメイン・マトリクス型の分散構造を有し、前記結着樹脂のドメイン部が少なくともジエン系ユニットを含む重合体からなるゴム成分を含むトナーを用いることを特徴とする。
図1は、本発明の実施の形態に係る画像形成装置1の全体構成を概略的に示す図である。図1に示す画像形成装置1は、電子写真プロセス技術を利用した中間転写方式のカラー画像形成装置である。すなわち、画像形成装置1は、感光体ドラム413上に形成されたY(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(ブラック)の各色トナー像を中間転写ベルト421に転写(一次転写)し、中間転写ベルト421上で4色のトナー像を重ね合わせた後、用紙に転写(二次転写)することにより、画像を形成する。
また、画像形成装置1には、YMCKの4色に対応する感光体ドラム413を中間転写ベルト421の走行方向に直列配置し、中間転写ベルト421に一回の手順で各色トナー像を順次転写させるタンデム方式が採用されている。
自動原稿給紙装置11は、原稿トレイに載置された原稿Dを搬送機構により搬送して原稿画像走査装置12へ送り出す。自動原稿給紙装置11は、原稿トレイに載置された多数枚の原稿Dの画像(両面を含む)を連続して一挙に読み取ることができる。
原稿画像走査装置12は、自動原稿給紙装置11からコンタクトガラス上に搬送された原稿又はコンタクトガラス上に載置された原稿を光学的に走査し、原稿からの反射光をCCD(Charge Coupled Device)センサー12aの受光面上に結像させ、原稿画像を読み取る。画像読取部10は、原稿画像走査装置12による読取結果に基づいて入力画像データを生成する。この入力画像データには、画像処理部30において所定の画像処理が施される。
電荷発生層は、電荷発生材料(例えばフタロシアニン顔料)を樹脂バインダー(例えばポリカーボネイト)に分散させた有機半導体からなり、露光装置411による露光により一対の正電荷と負電荷を発生する。電荷輸送層は、正孔輸送性材料(電子供与性含窒素化合物)を樹脂バインダー(例えばポリカーボネート樹脂)に分散させたものからなり、電荷発生層で発生した正電荷を電荷輸送層の表面まで輸送する。
制御部(図示略)が感光体ドラム413を回転させる駆動モーター(図示略)に供給される駆動電流を制御することにより、感光体ドラム413は一定の周速度で回転する。
露光装置411は、例えば半導体レーザーで構成され、感光体ドラム413に対して各色成分の画像に対応するレーザー光を照射する。感光体ドラム413の電荷発生層で正電荷が発生し、電荷輸送層の表面まで輸送されることにより、感光体ドラム413の表面電荷(負電荷)が中和される。感光体ドラム413の表面には、周囲との電位差により各色成分の静電潜像が形成されることとなる。
ベルトクリーニング装置426は、中間転写ベルト421の表面に摺接されるベルトクリーニングブレード426a等を有し、二次転写後に中間転写ベルト421の表面に残存する転写残トナーを除去する。
給紙部51を構成する3つの給紙トレイユニット51a〜51cには、坪量やサイズ等に基づいて識別された用紙S(規格用紙、特殊用紙)が予め設定された種類ごとに収容される。
搬送ローラー部53は、レジストローラー対53a等の複数の搬送ローラー対を有する。給紙トレイユニット51a〜51cに収容されている用紙Sは、最上部から一枚ずつ送出され、搬送ローラー部53により画像形成部40に搬送される。このとき、レジストローラー対53aが配設されたレジストローラー部により、給紙された用紙Sの傾きが補正されるとともに搬送タイミングが調整される。
そして、画像形成部40において、中間転写ベルト421のトナー像が用紙Sの一方の面に一括して二次転写され、定着部60において定着工程が施される。画像形成された用紙Sは、排紙ローラー52aを備えた排紙部52により機外に排紙される。
弾性層421bの硬度は、ベルト表面におけるフィルミングの発生を抑制する観点から、20〜60であることが好ましく、より好ましくは25〜40である。ここで、弾性層421bの硬度はJIS−A硬度(アスカー硬度)であり、例えば島津製作所社製の硬度計によって測定された任意の10点の測定値の平均値である。
弾性層421bの体積抵抗率は、一次転写及び二次転写の転写効率向上の観点から、109〜1013Ω・cmであることが好ましく、より好ましくは109〜1010Ω・cmである。この体積抵抗率は、例えばハイレスタ(三菱化学アナリテック社製)によって測定された任意の10点の平均値である。
基材層421aの硬度は、剛性を高め、耐久性を確保する観点から、0.1GPa〜2GPaが好ましい。基材層421aの硬度は、例えばNANO Indenter XP/DCM(MTS Systems社/MTS NANO Instruments社製)を用いてナノインデンテーション法によって測定された任意の10点の測定値の平均値である。
基材層421aの体積抵抗率は、一次転写及び二次転写の転写効率向上の観点から、109〜1013Ω・cmであることが好ましく、より好ましくは1010〜1011Ω・cmである。
また、中間転写ベルトの電気抵抗を調整するために、前述した樹脂に各種導電剤を添加することも可能である。導電剤としては、カーボン、アルミニウムやニッケル等の金属粉末、酸化チタン等の金属酸化物、4級アンモニウム塩含有ポリメタクリル酸メチル、ポリビニルアニリン、ポリビニルピロール、ポリジアセチレン、ポリエチレンイミン、含硼素高分子化合物及びポリピロール等の導電性高分子化合物等から1種類あるいは2種類以上を用いることができる。
このコートに用いる材料としては、ETFE、PTFE(ポリ四フッ化エチレン)、PVDF、PEA(パーフルオロアルコキシフッ素樹脂)、FEP(四フッ化エチレン−六フッ化プロピレン共重合体)、PVF(フッ化ビニル)等のフッ素樹脂が使用できるが、これらに限定されるものではない。
本実施の形態では、トナーの結着樹脂がドメイン・マトリクス型の分散構造を有し、結着樹脂のドメイン部が少なくともジエン系ユニットを含む重合体からなるゴム成分を含んでいる。以下において、マトリクス部を形成する樹脂をマトリクス樹脂、ドメイン部を形成するゴム成分を含む樹脂をゴム成分含有樹脂と称する。
ドメイン・マトリクス構造は、オスミウム染色したトナー断面を透過型電子顕微鏡(TEM:Transmission Electron Microscope)を用いて、定法により測定することができる。ウルトラミクロトームで切片を切り出す場合、切片の厚さは100nmに設定する。
フェレ径は、具体的には以下のようにして測定される。まず、トナー粉末の一部をエポキシ樹脂に包埋し、ミクロトームを用いて厚さ100nmに切り出し、四酸化ルテニウムを用いて染色して観察用超薄切片を作製する。この観察用超薄切片を透過型電子顕微鏡により、加速電圧80kV、倍率3万倍にて観察を行って画像を撮影する。そして、当該画像を二値化処理し、100個のドメイン部についてフェレ径を測定する。これらの測定値の算出平均値がドメイン部のフェレ径とされる。
合成ゴムの俗称で示すと、ゴム成分含有樹脂に含まれるゴム成分としては、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ニトリルゴム(NR)、ブダジエンゴム(BR)、イソプレンゴム(IR)が好適ということになる。特に好ましいのはスチレンブタジエンゴムであり、スチレンとブタジエンの共重合比は、30:70〜50:50である。
ゴム成分含有樹脂のガラス転移温度は、例えば、ナノサーマルアナリシス(Nano−TA)によって確認することができる。Nano−TAは、カンチレバーの先端に加熱機能が付いているサーマルカンチレバーを使用し、局所熱分析を行うものであり、カンチレバーが加熱された試料内部へ侵入する現象に基づいて、ゴム成分含有樹脂のガラス転移点を測定することができる。ガラス転移点測定時は、予め液体窒素などで試料を冷却するか、装置に試料を冷却する機構を設置するとよい。
黒の着色剤としては、ファーネスブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラックの他、マグネタイト、フェライト等の磁性粉を適用することができる。
カラーの着色剤としては、C.I.ピグメントレッド5、同48:1、同53:1、同57:1、同122、同139、同144、同149、同166、同177、同178、同222、C.I.ピグメントイエロー14、同17、同74、同93、同94、同138、同155、同180、同185、C.I.ピグメントオレンジ31、同43、C.I.ピグメントブルー15;3、同60、C.I.ピグメントグリーン7等の顔料を適用することができる。また、C.I.ソルベントレッド1、同49、同52、同58、同68、同11、同122、C.I.ソルベントイエロー19、同44、同77、同79、同81、同82、同93、同98、同103、同104、同112、同162、C.I.ソルベントブルー25、同36、同69、同70、同93、同95等の染料を用いることもできる。さらには、これらを混合してなる着色剤を用いることもできる。
離型剤としては、特に制限はないが、例えば、クエン酸トリベヘネートワックス、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、フィッシャートロプシュワックス、メタロセン触媒を用いたポリプロピレンワックス、カルナウバワックス、合成エステルワックス等を適用することができる。離型剤の添加によりオフセット現象を抑制することができる。
荷電制御剤としては、特に制限はないが、例えば、ニグロシン系染料、ナフテン酸又は高級脂肪酸の金属塩、アルコキシル化アミン、第4級アンモニウム塩化物、アゾ系金属錯体、サリチル酸金属塩又はその金属錯体等を適用することができる。
外添剤としては、例えば、公知のシリカ、チタニア等を適用することができる。
粉砕法とは、着色剤担持樹脂粒子及びトナー結着樹脂などの構成成分を加熱溶融させ混練、冷却、粉砕、分級して製造する方法である。
懸濁重合法とは、トナー結着樹脂を得るための重合性単量体、油溶性重合開始剤、及び着色剤担持樹脂粒子などを水系媒体中で乳化分散後、加熱して重合させる方法である。
乳化重合法とは、トナー結着樹脂を得るための重合性単量体及び着色剤担持樹脂粒子などを水系媒体中で乳化分散させ、これに水溶性重合開始剤を添加し加熱して重合させる方法である。
乳化重合凝集法とは、乳化重合法により製造したトナー結着樹脂よりなる微粒子(以下、トナー結着樹脂微粒子)及び着色剤担持樹脂粒子などを水系媒体中で分散後、凝集剤を添加し加熱して微粒子を凝集させる方法である。
(第1工程)着色剤粒子を得る着色剤粒子調製工程;
(第2工程)マトリクス部を形成するマトリクス樹脂微粒子を得るためのマトリクス樹脂微粒子重合工程;
(第3工程)ドメイン部を形成するゴム成分含有樹脂微粒子を得るためのゴム成分含有樹脂微粒子重合工程;
(第4工程)結着樹脂微粒子(マトリクス樹脂微粒子+ドメイン樹脂微粒子)及び着色剤担持樹脂粒子を、水系媒体中で塩析、凝集、融着させてトナー粒子を形成する塩析、凝集、融着工程;
(第5工程)トナー粒子の分散系(水系媒体)からトナー粒子を濾別し、当該トナー粒子から界面活性剤などを除去する濾過、洗浄工程;
(第6工程)洗浄処理されたトナー粒子を乾燥する乾燥工程;
(第7工程)乾燥処理されたトナー粒子に外添剤を添加する外添工程;
から構成される。
ここでは、乳化重合凝集法によりマトリクス樹脂中にゴム成分を微細なドメイン部として導入する観点から、予めマトリクス樹脂とゴム成分含有微粒子を作製し(第2工程、第3工程)、これらを凝集・融着させるようにしている(第4工程)。
第3工程におけるゴム成分含有微粒子の調製に際しては、(1)ゴム成分を形成する重合成性単量体を用いて乳化重合等で直接重合体のラテックスを得る方法、又は(2)ゴム成分からなる重合体(単独重合体又は共重合体)を予め作製した後に、しかるべき手段(例えば直接乳化法、溶解懸濁法、ミニエマルジョン重合法)で乳化・分散する方法を適用することができる。
ゴム成分を含有するトナーを使用して画像形成を行うことにより、転写工程において圧力をかけられた際には中間転写ベルト421とトナーとの密着性がより高まり転写性が向上する。一方、圧力が取り除かれた際のトナーの弾性回復が大きいので、中間転写ベルト421からの離型性が向上する。したがって、ベルト表面に微小クラックが発生したとしても、ベルト表面にトナーが堆積し難く、耐久時におけるフィルミングの発生が効果的に抑制され、画像品質の向上を図ることができる。
実施例では、実施の形態で説明したトナーを乳化重合凝集法により作製し、これとキャリアーを混合して、画像形成装置に用いられる現像剤を作製した。
第1工程では、まず、n−ドデシル硫酸ナトリウム11.5質量部をイオン交換水160質量部に攪拌、溶解させ、これに25質量部のC.I.ピグメントブルー15:3を徐々に添加した。そして、この溶液を、クリアミックスWモーションCLM−0.8(エムテクニック社製)を用いて分散処理し、着色剤粒子の分散液を調製した。
この着色剤粒子の粒径を測定したところ158nmであった。また、分散液中の顔料固形分濃度は13.5%であった。着色剤粒子の粒径の測定には、電気泳動光散乱光度計ELS−800(大塚電子社製)を用いた。
第2工程では、まず、撹拌装置、温度センサー、冷却管、窒素導入装置を取り付けた反応容器に、ドデシル硫酸ナトリウム8質量部とイオン交換水3000質量部を投入し、窒素気流下230rpmの撹拌速度で撹拌しながら内温を80℃に昇温した。昇温後、過硫酸カリウム10質量部をイオン交換水200質量部に溶解させてなる重合開始剤溶液を添加して、液温を80℃に調整した。
化合物A:
スチレン 480質量部
n−ブチルアクリレート 250質量部
メタクリル酸 68質量部
n−オクチル−3−メルカプトプロピオネート 16質量部
化合物B:
スチレン 245質量部
n−ブチルアクリレート 120質量部
n−オクチル−3−メルカプトプロピオネート 1.5質量部
ポリエチレンワックス(融点81℃) 190質量部
化合物C:
スチレン 435質量部
n−ブチルアクリレート 130質量部
メタクリル酸 33質量部
n−オクチル−3−メルカプトプロピオネート 8質量部
第3工程では、微粒子作製の容易性の観点から、乳化重合で直接、ゴム成分含有樹脂微粒子を作製した。まず、耐圧容器に、重合性単量体としてブタジエン、スチレン、アクリル酸メチル、アクリル酸(又はイタコン酸)を投入し、さらに水、t−ドデシルメルカプタン、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、過硫酸カリウムを投入した後、窒素雰囲気中、温度70℃にて2時間かけて重合を行なった。このとき、各添加成分の投入量は表1に示す通りとした。その後、重合を完結させるため、さらに3時間反応を継続し、ゴム成分含有樹脂微粒子B(B1〜B8)を調製した。
第4工程では、撹拌装置、温度センサー、冷却管、窒素導入装置を取り付けた反応容器に、第1工程で得られた着色剤分散液、第2工程で得られたマトリクス樹脂微粒子A、第3工程で得られたゴム成分含有樹脂微粒子B(B1〜B8)、イオン交換水、及びポリオキシエチレン(2)ドデシルエーテル硫酸ナトリウム3質量部をイオン交換水120質量部に添加した水溶液を投入し、液温を30℃に調整した。このとき、各物質の投入量は表2に示す通りとした。
なお、表2において、マトリクス樹脂微粒子A、ゴム成分含有樹脂微粒子Bの投入量は、固形分換算した部数で示している。また、着色剤分散液120質量部中の固形分は16.2質量部である。したがって、トナー100質量部に対するゴム成分含有樹脂微粒子Bの導入量は、トナーT1〜T7の場合は9質量部、トナーT8の場合は11質量部、トナーT9の場合は3質量部となる。
そして、体積基準におけるメディアン径(D50)が6.5μmになった時、20%塩化ナトリウム水溶液750質量部を添加して凝集を停止させた。体積基準のメディアン径は、「コールターカウンターマルチサイザー3」(ベックマン・コールター社製)に、データ処理用のコンピューターシステム(ベックマン・コールター社製)を接続した測定装置を用いて測定、算出した。
第5工程では、第4工程(塩析、凝集、融着工程)で調製した粒子をバスケット型遠心分離機「MARKIII型式番号60×40」(松本機械(株)製)で固液分離し、粒子のウェットケーキを形成した。そして、このウェットケーキを、バスケット型遠心分離機で濾液の電気伝導度が5μS/cmになるまで45℃のイオン交換水で洗浄した。
第6工程では、洗浄後の粒子を「フラッシュジェットドライヤー」(セイシン企業社製)に移し、水分量が0.5質量%となるまで乾燥した。
第7工程では、乾燥後の粒子に、疎水性シリカ(数平均1次粒子径=12nm)を1質量%、疎水性チタニア(数平均1次粒子径=20nm)を0.3質量%添加し、ヘンシェルミキサーにより混合した。
比較例では、ドメイン部となるゴム成分含有樹脂微粒子Bを使用せず、樹脂微粒子Aの使用量を330質量部(固形分換算)として、トナーT10を作製した。第1、2、4〜7工程については実施例と同様とした。そして、トナーT10に、シリコーン樹脂を被覆した体積基準のメディアン径60μmのフェライトキャリアーを混合して、比較例に係る二成分現像剤を作製した。
実施例1〜9、及び比較例の現像剤を用いて画像形成を行い、フィルミングの評価を行った。具体的には、コニカミノルタビジネステクノロジーズ社製bizhub PRO C6500に、実施の形態で示した弾性中間転写ベルトを搭載し、得られた10種類の現像剤を用いて50mm×50mmのベタ画像を有する評価チャートを連続的に50万枚印字した。中間転写ベルトの周長は1000mmとし、移動速度Vは250mm/秒とした。
そして、連続印字後の中間転写ベルトの画像形成側表面について分光測色計(コニカミノルタセンシング(株)製、CM−2002)で測色し、ΔEを算出した。評価結果を表4に示す。
◎:ΔEが0以上1未満
○:ΔEが1以上4未満
△:ΔEが4以上6未満
×:ΔEが6以上
例えば、樹脂を混錬、粉砕する製造方法によっても本発明の効果を得ることができる。
10 画像読取部
20 操作表示部
30 画像処理部
40 画像形成部
50 用紙搬送部
60 定着部
41、41Y、41M、41C、41K 画像形成ユニット
411 露光装置
412 現像装置
413 感光体ドラム
414 帯電装置
415 ドラムクリーニング装置
42 中間転写ユニット
421 中間転写ベルト
426 ベルトクリーニング装置
426a ベルトクリーニングブレード
Claims (15)
- 静電潜像が形成される感光体と、
前記感光体に対してトナーを供給することにより前記静電潜像を可視化してトナー像を形成する現像装置と、
少なくとも弾性層を有し、前記トナー像が転写される中間転写ベルトと、
前記中間転写ベルトに残存する転写残トナーを除去するブレード方式のベルトクリーニング装置と、を備える画像形成装置において、
前記トナーの結着樹脂が、ドメイン・マトリクス型の分散構造を有し、
前記結着樹脂のドメイン部が、少なくともジエン系ユニットを含む重合体からなるゴム成分を含むことを特徴とする画像形成装置。 - 前記ゴム成分を含むゴム成分含有樹脂のガラス転移温度が、−60℃以上35℃以下であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記ゴム成分を含むゴム成分含有樹脂の導入量が、トナー100質量部に対して1〜15質量部であることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
- 前記ゴム成分を含むゴム成分含有樹脂のフェレ径が、50〜300nmの範囲で微分散していることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の画像形成装置。
- 前記結着樹脂のドメイン部とマトリクス部が、少なくとも1種の共通する単量体から合成されることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の画像形成装置。
- 感光体に静電潜像を形成する工程と、
前記感光体に対してトナーを供給することにより前記静電潜像を可視化してトナー像を形成する工程と、
少なくとも弾性層を有する中間転写ベルトに前記トナー像を一次転写する工程と、
前記中間転写ベルトに転写されたトナー像を用紙に二次転写する工程と、
前記中間転写ベルトに残存する転写残トナーをブレード方式のベルトクリーニング装置により除去する工程と、を備える画像形成方法において、
結着樹脂がドメイン・マトリクス型の分散構造を有し、前記結着樹脂のドメイン部が少なくともジエン系ユニットを含む重合体からなるゴム成分を含むトナーを用いることを特徴とする画像形成方法。 - 前記ゴム成分を含むゴム成分含有樹脂のガラス転移温度が−60℃以上35℃以下であることを特徴とする請求項6に記載の画像形成方法。
- 前記ゴム成分を含むゴム成分含有樹脂の導入量が、トナー100質量部に対して1〜15質量部であることを特徴とする請求項6又は7に記載の画像形成方法。
- 前記ゴム成分を含むゴム成分含有樹脂のフェレ径が、50〜300nmの範囲で微分散していることを特徴とする請求項6から8のいずれか一項に記載の画像形成方法。
- 前記結着樹脂のドメイン部とマトリクス部が、少なくとも1種の共通する単量体から合成されることを特徴とする請求項6から9のいずれか一項に記載の画像形成方法。
- 結着樹脂がドメイン・マトリクス型の分散構造を有し、前記結着樹脂のドメイン部が少なくともジエン系ユニットを含む重合体からなるゴム成分を含むことを特徴とするトナー。
- 前記ゴム成分を含むゴム成分含有樹脂のガラス転移温度が、−60℃以上35℃以下であることを特徴とする請求項11に記載のトナー。
- 前記ゴム成分を含むゴム成分含有樹脂の導入量が、トナー100質量部に対して1〜15質量部であることを特徴とする請求項11又は12に記載のトナー。
- 前記ゴム成分を含むゴム成分含有樹脂のフェレ径が、50〜300nmの範囲で微分散していることを特徴とする請求項11から13のいずれか一項に記載の画像形成方法。
- 前記結着樹脂のドメイン部とマトリクス部が、少なくとも1種の共通する単量体から合成されることを特徴とする請求項11から14のいずれか一項に記載のトナー。
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- 2012-07-10 JP JP2012154670A patent/JP2014016547A/ja active Pending
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